JP3203237B2 - 金属化ストリップ又は大部分が鏡面反射色の表面からなるその他の任意の印刷支持体上の印刷欠陥の自動検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、輪転印刷機におい
て、金属化包装用ストリップ、例えばアルミニウム蒸着
フィルム又は反射能又は反射力の高い他の任意の支持体
上の初期印刷欠陥を自動的に検出する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】リール
から送られるストリップを印刷するための包装業界で用
いられることが多いこの種の機械は、構成要素として複
数のステーション、即ち、ストリップの移動方向に関し
上流側から下流側に見て順次、リールホルダー及びスト
リップアキュムレータの前に位置し、連結毎に必要な自
動ストリップコネクタを含む供給ステーション、ガイド
付きストリップくせ取り機を含む導入ステーション、乾
燥装置を備えた一連の１又は２以上の印刷ユニット、及
び最後のリール受取りステーション又は所望ならば、印
刷済みのストリップを、これを回転作業又は平面作業の
何れかによって切断することができる新しい機械内へ直
接導入するステーションを有する。

【０００３】自動印刷欠陥検出装置は、この最後のユニ
ットの後に用いられる。印刷ユニットは各々、種々の欠
陥を生じさせる場合があり、かかる欠陥は、たてすじ、
汚れ又はしみ、印刷の強さのばらつき、印刷ホール又は
異なる印刷色相互間のシフトに起因する欠陥の場合に見
られる見当合せ不良の形態である。

【０００４】これら欠陥のための多くの表示装置及び／
又は検出装置が従来技術において存在し、一般に印刷済
みストリップによって反射された光をピックアップする
ビデオカメラ又は任意他の手段を用いている。しかしな
がら、これらの装置は全て、主として、艶消し支持体上
の非鏡面反射色のプリントを監視するためのものであ
り、かかる艶消し支持体は、光を任意の方向に反射する
ことができる特定の明るさ（ブライトネス）を備えてい
ない。したがって、任意の像を反射することができない
艶消しとして表示される印刷支持体及びインクを、代表
的には腐敗しやすい食品に用いられるアルミニウム箔と
の関連を有する反射能を備えた金属化印刷インキ及び支
持体から識別するのが有利である。

【０００５】光のビームが艶消しと呼ばれる非反射表面
を照明すると、この表面によって戻される光は、あらゆ
る方向に反射される拡散光である。他方、もしこの表面
が金属ストリップの表面であれば、光の入射ビームは、
鏡のように、ビームの入射角と等しい反射角で一定の方
向に反射されることになる。金属化ストリップを監視す
る際に見られる問題は本質的に、鏡面反射且つ非拡散反
射性を有するストリップの実際の性質で左右される。そ
の結果、光学系又は照明及びストリップにより反射され
た光のカメラによる検出に関する問題は、本発明の主題
となる。良好な像の品質を、良好な演色又は印刷パター
ンの忠実な像を有する状態で得て、変形、清澄性の欠
如、視野の表面のところで検出された光束の不均一性に
関する問題を無くすため、カメラを金属化ストリップの
平面に垂直に分けられた撮影軸線に沿って配置すると有
利である。金属化ストリップの照明は鏡の照明にたとえ
ることができるので、カメラをストリップに対向して配
置することにより、当然のことながら金属化ストリップ
によるカメラの像の反射が生じるという結果になる。カ
メラは大部分が不透明なマスクの背後に隠されるが、カ
メラレンズをたとえいかなる場合であってもこれと同様
にマスキングすることはできない。金属化ストリップの
平面に対するカメラレンズの幾何学的形状は、ストリッ
プの鏡面反射性に鑑みて、カメラはあくまでもそれ自体
のレンズの像を撮影できるに過ぎない。金属化ストリッ
プによって反射された光線がかかる構成に従ってカメラ
のレンズを通過できるようにするためには、かかる光線
は、光線の反射角と入射角が等しいとする反射の法則に
よりカメラレンズと同一の軸線上に配置された光源から
出射する必要がある。そうではない場合、光線はカメラ
のレンズを通過せず、したがってストリップの像が暗く
なり、かかる像上では金属化表面は実質的に黒い色調の
表面として見えることになろう。大部分が鏡面反射色の
かかる材料又はインキにとって極めて特有なストリップ
の金属化部分の像が失われることは、開始対象の表面上
の印刷欠陥を無くすことができないことを意味する。

【０００６】この問題を解決するため、従来技術を構成
する種々の公知の装置は、特定の要望に応じて、印刷が
施されたり、或いは特定の場合にはシールに関する品質
管理を受けたストリップの照明により引き起こされる陰
影又は反射の問題に対する解決策を提供している。

【０００７】この目的のため、日本国特開平９−３００
５９６号公報は、任意の基板のストリップを検出できる
ようにすると共に印刷欠陥を検出できる照明装置を記載
している。この装置は、垂直方向に移動中のストリップ
の前側と対向して配置された３つの光管及びストリップ
の裏面を照明することによって印刷穴を検出する光管か
ら成る固定照明手段を有している。ストリップと対向し
て２つ又は３つのライトが、その垂直の各側に対称に配
置され、その表面に対して５０°の角度で照明を行う。
これら２つのライトは、拡散表面全てによって反射され
るようになった照明法に貢献する。第３のライトからの
光のビームは、鏡面反射表面によって反射されるように
なっている。ストリップに垂直な方向に対するその傾き
は８°である。光取付け具から見て後に下がっているス
トリップと対向して位置したカメラは、ストリップを同
一の値の角度で撮影し、後者のビームの反射がもし特定
の表面によって反射されるとカメラのレンズを通過する
ようになっている。また、ストリップの前部に関してラ
ンプによって定められる傾斜平面は、これがカメラのレ
ンズの軸線を有するようなものである。４つの光管は、
同時に動作し、これらの光出力が個々に判定され、電子
モニターによって監視される。

【０００８】別の装置が、欧州特許第７８１，６５５号
に示されており、かかる特許では、発明者は光学的な品
質監視中、代表的には不透明な拡散背景（バックグラウ
ンド）を有する表面上に水平方向に移動する半透明な支
持体によって形成されたストリップ上に生じる陰影効果
を減少させることができる装置及び方法を提案してい
る。特に透明な部分及び不透明な部分を有する上記スト
リップは、その前面が斜めの平行光ビームによって照明
される。ストリップの前面と対向してストリップに垂直
な軸線上に位置したカメラの位置を考慮すると、ビーム
の傾斜配置が必要である。不透明な背景表面上のストリ
ップの摩擦の結果として生じる静電気の問題を避けるた
めに、移動中のストリップを背景表面から分離する隙間
が必要不可欠である。印刷済みのストリップへの照明ビ
ームの入射は垂直ではないので、隙間の高さ及び入射ビ
ームの傾斜角の値に比例する三角形断面の陰影領域が、
隙間の中及びストリップの不透明な表面全ての周りに必
然的に生じる。この問題に対処するため、発明者は、不
透明な背景表面に代えて、１つの層から次の層へカスケ
ード方式で光を拡散反射する物質の複数の層から成る支
持体を用いることを提案している。このようにすると、
上記支持体の層の各々において深さに関し、あらゆる方
向に光の良好な分布が生じ、これは望ましくない陰影効
果を無くし又は減衰させる一因となる。

【０００９】日本国特開平４−０７１８４９号公報は、
印刷済みのストリップの点検を行うために設計された光
検出器を記載しており、印刷ストリップとしては、高い
反射能を備えた表面を有するストリップが挙げられる。
水平方向に移動中のストリップは、光管によってその前
面が斜めに照明される。ストリップによって反射された
光は、検査された表面上に一線をなして配置された複数
のセンサの方向に戻される。これらセンサの各々の前に
は、ディセクター偏光フィルタが設けられており、この
ディセクター偏光フィルタは、ストリップによって反射
されたビームから、鏡面反射を行った全ての光線、即
ち、入射角が反射角に等しい光線全てを抽出することが
できる。かくして、ストリップ上に印刷されたパターン
の監視は、その表面によって全て拡散された光のビーム
の処理によってのみ判定される。

【００１０】日本国特開平４−２０３９５５号公報は、
印刷ストリップの検査が可能な別の例を示しており、こ
の例は、望ましくない鏡面反射による干渉を全て無く
す。この方法は、ストリップによって反射された光の光
度に比例するアナログ信号を検査された像部分に関して
２値信号コード体系に変換することを利用している。鏡
面反射の結果として反射された光線はストリップによっ
て拡散された光線よりも光度が高いので、この場合これ
ら後者の光線を前者の光線から、検出されたアナログ信
号を制限する光度の閾値を定めることによって識別でき
る。

【００１１】日本国特開平３−２５５３４６号公報は、
医薬錠剤の包装を行うことによりこの場合に形成される
アルミニウム蒸着ストリップを監視することによって、
医薬ピルを収容した円形キャビティ上に金属化ストリッ
プをシールする際の欠陥を検出するという光学上の問題
を解決する。この装置は、利用する通常の製造プロセス
の次に、錠剤の上記トレーの各々のアルミニウム蒸着裏
面上の波形になった段部による影響を受けることなく、
欠陥を検出することができる。水平方向に移動するアル
ミニウム蒸着裏面は、前記表面を斜めに照明するランプ
に対面し、ストリップはその表面上の波形部の分布に応
じて不規則な強度で入射光線を反射する。欠陥の無いか
かる表面の光度の像は、あらかじめ記憶され、電子監視
装置によってモデルとして採用される。金属化ストリッ
プによって反射された光線は、水平方向半透明ディフュ
ーザスクリーン上に投影され、かかるスクリーンの後に
はカメラのレンズが配置されている。スクリーンの透明
度によって得られ、カメラによって与えられた像は、電
子モニターによって基準として採用された像と比較され
る。かくして、キャビティ上の金属化ストリップをシー
ルする際の欠陥は、モデルの局所光度とは異なる局所光
度を生じさせ、これにより、検査中の包装のシールの際
に損傷のあることを検出できる。

【００１２】それにもかかわらず、主としてこれら装置
の関連する用途又は物体の多様化に起因して、これら装
置は以下の多くの欠点を有している。

【００１３】客観的比較を可能にする鏡面反射及び拡散
による演色及び中実度の欠如。

【００１４】拡散表面の照明と鏡面反射表面の照明を識
別しない装置全てにおいて、これら２つのタイプの表面
相互間には必然的に光度の不均衡があり、その結果とし
て、金属化された色の純度が過剰となって拡散色のコン
トラストが損なわれるということ。

【００１５】反射表面を監視するために斜め照明が利用
されることであり、これにより二重の不都合が生じるこ
と。即ち、鏡面反射後にレンズを通過できる光ビームの
細かさのためにカメラの視野の広がりが大幅に減少する
こと及びカメラの撮影軸線が関し対象の表面に垂直な線
に対して傾斜しているのでカメラにより得られる像が歪
むこと。

【００１６】本発明の要旨の関連対象を考慮すると、検
査対象の表面により正（鏡面）反射され、この表面によ
る拡散作用を全く受けなかったビーム全てを無くすよう
になったプロセスを実現することは基本的には不可能で
あること。

【００１７】装置によっては金属化表面を有している
が、透明又は半透明のストリップを加工することができ
ないということ。

【００１８】特定の段部が無くて種々の色の平らな金属
化ストリップ上の印刷欠陥の検出への適合性があったと
しても不十分な検出方法が用いられていること。

【００１９】本発明の装置の目的は、大部分が鏡面反射
色を有すると共に艶消し状態のストリップの製造に関し
て品質管理中に全ての種類の欠陥を検出する際に高性能
の迅速ツールを提供することにより上記欠点を解決する
ことにある。

【００２０】

【課題を解決するための手段】当然のことながら、この
装置を用いると、組合せ状態のストリップを加工でき、
かかるストリップは、一部が金属化表面又は反射能の高
い表面であり、一部が拡散色の表面である。この装置の
特徴のうちの一つは、カメラにより撮影された反射表面
の見栄えを向上させ、これら反射表面が欠陥の見えない
黒又は大幅に退色した領域であるようには見えないよう
にすると共にアルミニウム蒸着支持体上に印刷された拡
散表面全てが（たとえ、黒くても）ビデオモニタースク
リーン上で完全に識別できるようにすることにある。装
置を使用不能にする恐れ（又は装置の或る程度の黒化の
恐れ）なく、検出プロセスを自動化できるのは、これら
特定の特徴を応用することによる。なお、装置が使用不
能になると、その結果直ぐに、許容限度を越えるとして
既に認定されている多くの欠陥を検出できなくなるとい
うことに鑑みて検出装置の信頼性が相当低下することに
なる。

【００２１】カメラの特性に応じて０．１mm未満の最小
サイズまでを範囲とする欠陥の検出により金属化表面の
テクスチャー又は表面組織を監視できるようにする一方
で、本発明の装置は、ストリップの印刷中に全反射表面
又は全拡散表面上の初期欠陥を実時間で検出できるとい
う利点を有している。このように、変動速度で許容限度
を越える寸法比率を呈する場合のある印刷欠陥を非常に
初期の段階で且つ自動的に検出でき、かくして製造にあ
たって無駄が相当無くなる。最後に、使用するストリッ
プの選定如何にかかわらず、本装置は、いったん所在場
所が分かると裸眼にも容易に見える明白で且つコントラ
ストのついた欠陥及びはっきりとせず、比較的低いコン
トラストの色により生じる或る程度のぼけ又はカモフラ
ージュに起因して周囲に溶け込む欠陥の検出を均等に可
能にする。

【００２２】この目的のため、本発明は、金属化ストリ
ップを監視するのに適していて、請求項１に記載された
自動印刷欠陥検出装置に関している。

【００２３】印刷機の幾つかの構成要素の位置を説明す
るために実施形態の説明を始める前に用語のうち幾つか
を定義する。本明細書では、「オペレータサイド（C.
C.）」及び「オペレータサイドから見て遠くのほうのサ
イド（C.O.C.）」（以下、「オペレータリモートサイ
ド」という）という用語を使用するが、これらの用語
は、印刷機の長手方向中心軸線に関して定義されるサイ
ド（側）を意味するものであることにつき合意された
い。このようにすることにより、観察者の視点の置き方
で決まる従来の左側及び右側という言い方に起因する誤
解が無くなる。

【００２４】本発明の内容は、本発明を限定しない単な
る例示として添付の図面に示されている一実施形態に関
する説明から容易に理解されよう。

【００２５】

【発明の実施の形態】図１は、ケーシング２内に設けら
れた印刷欠陥検出装置１の略図であり、ケーシング２
は、装置１の暗室として、そしてモジュールボックスと
しての役目を果たし、このケーシング２全体は、任意の
印刷機に容易に組み込まれるオプションとなりうる。こ
の図に示すように、ケーシング２は、この場合透明な状
態で示された金属化ストリップ３と対向して配置されて
いる。このストリップは、輪転印刷機の最後の印刷ユニ
ットを出た後、ケーシング内へ開口した広い窓６と対向
して設けられた２つのローラ４，５上に移動する。この
矩形の窓のサイズは、その幅がストリップの最大幅より
も大きく且つその高さが２つのローラ４，５の中心間距
離よりも小さいが、必要なモニター用フォーマット７の
最大高さに少なくとも等しいようなものである。モニタ
ー用フォーマットは、この図では陰影線で示されてい
る。

【００２６】図２及び図３は、それぞれ印刷欠陥検出装
置１の前方斜視図及び後方斜視図である。この装置は、
照明ユニット１０を有し、ビデオカメラ５５のレンズ５
６はこの照明ユニットの端から端までねらいが定められ
ており、この装置１は、さらにアーム３０を有し、この
アームに沿ってカメラ及び照明ユニットが移動できる。

【００２７】各ストリップ像を撮影するのに必要な照明
は、４つのフラッシュランプ又はフラッシュライト１
１，１２，１３，１４で得られ、これらフラッシュラン
プは、間接照明のための２つのフラッシュランプ１１，
１３及びストリップの表面を直接照明する２つのフラッ
シュランプ１２，１４から成り、この光は、ストリップ
３の非金属化表面によって主としてあらゆる方向に拡散
するようになっている。これらフラッシュランプの各々
は、実質的に放物線形状のレフレクター１５を有し、こ
のレフレクターの曲率により、照明をレンズ５６の最大
視野７によってカバーされる領域上に最高度に集中でき
るようになっている。両端が僅かに折り曲げられると共
にその主要側部に沿って横方向に補強されている金属シ
ートから形成された支柱１７が、照明ユニット１０全体
の主支持体となっている。直接照明を行うようになった
２つのフラッシュランプ１２，１４はこれらの端がネジ
止めされており、同様に、各々が２つの台形の金属プレ
ート２０，２１によって形成された２つの取付け具が止
めネジ１８によって支柱１７に連結されている。間接照
明に必要な２つのフラッシュランプ１１，１３は、これ
ら対をなすプレート２０，２１の各々の相互間でその端
に保持されている。フラッシュランプ１１，１３は、こ
れらを支柱１７から隔てる距離とこれらの傾きの両方に
関し、ネジ２２及び機械加工により金属プレート２０，
２１の各々の端のところに水平方向に設けられたスロッ
ト２３の形態の容易に調節できる固定手段によって一定
の移動距離内で調節できる。

【００２８】支柱１７の中央部分は開口部１９を有し、
ビデオカメラ５５のレンズ５６はこの開口部内で摺動す
る。このレンズは、連続的に変えることができる焦点距
離を有し、これは、このカメラに関して唯一の変更可能
なパラメータである。このレンズの前には、半透明なフ
ィルタ５７が固定されており、このフィルタ５７は、低
照度の間接照明を与えるフラッシュランプ１３の方向で
鉛直面に対して２６°の角度に傾斜している。この半透
明なフィルタの傾斜角の値は、２０°〜３０°の範囲で
変更可能である。半透明なフィルタの前には、金属化ス
トリップ３に垂直方向に対面した状態で設けられた凹状
矩形の不透明なディフューザ２５が設けられている。ス
リーブ２６により、凹状ディフューザ２５とカメラのレ
ンズ５６との間に機械的且つ光学的な結合を行うことが
できる。事実、このスリーブにより半透明なフィルタ５
７を決してディフューザの前に位置することがないよう
封入することができ、他方、スリーブはその上部が円形
の形をしているがその底部は漏斗状の形をしている。そ
の結果、このスリーブは、半透明なフィルタの傾斜位置
を考慮した光を漏らさない最適光ガイドとなっている。
半透明の平らなディフューザ２７が、底部フラッシュラ
ンプ１３の直ぐ前に配置されている。

【００２９】図４で一層明らかなように、カメラ５５
は、フランジ３１、支持プレート３２及び固定プレート
３３によって照明ユニット１０に連結されている。フラ
ンジ３１は、カメラ５５を支持プレート３２上にしっか
りと保持する。支持プレート３２は、固定プレート３３
の端に垂直方向に固定され、この固定プレート３３は支
柱１７の裏面にネジ止めされ、カメラのレンズの軸線５
８が照明ユニット１０の対称軸線と一致するようになっ
ている。正方形断面の金属異形材が、アーム３０の本体
３４を形成しており、このアーム３０に沿って、照明ユ
ニット１０及びこれに連結されたカメラ５５が移動する
ことができる。この目的のため、爪の形をしたスライダ
又は滑り子３５が、照明ユニット１０に向いた状態で本
体３４の外側前面に水平方向に固定された異形レール３
６上で自由に摺動できる。スライダ３５の後部は、固定
プレート３３にネジ止めされていて、照明ユニット組立
体１０がレール３６に沿って摺動できるようになってい
る。

【００３０】照明ユニットの運動は、フランジ３８によ
りクランプされたベルト３７を回転させることによって
行われ、フランジ３８は、固定プレート３３に連結され
ている。ベルト３７は、本体３４に平行に設けられ、垂
直シャフト４０に接合された２つのプーリ３９に掛け渡
されている。アーム３０の端で自由に回転できるよう保
持されたこれらシャフト４０は、本体３４の内側に設け
られていて、各プーリ３９の一部が部分的に、レール３
６の下でその前面に形成された開口部を通して本体３４
から出るようになっている。電動機４１が、本体３４の
下でその端のうちの一方の近傍に固定されている。この
電動機は、伝動ユニット４２によって２つのプーリ３９
のうち一方を駆動し、この伝動ユニットにより、モータ
シャフト４１の水平方向回転運動を、種々の歯車の噛み
合いによって従来通り、プーリ３６のシャフトを駆動す
る垂直回転運動に変換することができる。伝動ユニット
４２は、ネジによりアーム３０の本体３４の下に保持さ
れている。

【００３１】装置全体への電力の配電は、本体３４の頂
面に固定されたダクト４３内に収納されたケーブル及び
それ自体上に折り返された関節式ダクト４４によって行
われ、この関節式ダクト４４は、ケーブル２４によって
カメラ５５及び４つのフラッシュランプ１１，１２，１
３，１４に給電する。関節式ダクト４４の底部水平方向
部分は、直角に折り曲げられると共に本体３４の後面の
基部に固定された金属シート４６によって支持されてい
る。関節式ダクト４４の頂端部は、「階段状に」折り曲
げられて支持プレート３２の後縁部に固定されたこれよ
りも小さな金属シート４７によって支持されている。モ
ータ４１と同一の側で本体３４の背面の端には、電力供
給ユニット４５が位置しており、この電力供給ユニット
は幹線への接続手段となっている。

【００３２】本体３４の頂面上に且つ各端部には、当接
停止部４８が設けられ、この当接停止部は、支持プレー
ト３２の側縁部が当接できるゴム引きヘッドを備えてい
る。これら当接部の各々の内側部の近傍にはセンサ４９
が設けられ、このセンサ４９により、アーム３０に沿う
可動照明ユニット１０の移動の終りを各側部で検出でき
る。モータ４１に連結されたこれらセンサ４９は、照明
ユニット１０がアーム３０の端のうち一方又は他方に出
合うといつでもモータへの給電を停止させることができ
る。アーム３０の端のうち一方のところでセンサ４９相
互間に位置した最後のセンサ５０により、装置１は、初
期設定動作で照明ユニット１０の移動の終わりまで変位
することによりオペレータリモートサイドからオペレー
タサイドを示すことができる。本体３４の各端において
先導前面に２つの穴５１が穴開けされ、下面に２つの穴
５２が穴開けされている。これら穴は、カメラ５５が水
平方向に用いられるか、或いは垂直方向に用いられるか
に応じて、アーム３０をケーシング２の構造体の水平方
向バー６７又は垂直方向バー６６に固定するようになっ
た２つのネジ５３を通すことができる。

【００３３】図５は、印刷欠陥検出装置１を省いた状態
のケーシング２の斜視図である。八角形のベースを備え
た真っ直ぐな角柱の形のこのケーシングは、その最も長
い壁を形成する種々の金属シートで構成され、これら
は、固定アングル（山形）シートから成る４枚の金属シ
ート６０及び容易に取り外すことができると共に、頂部
カバー６１、底部カバー６２、後部カバー６３及びケー
シングの前に設けられた垂直方向スクリーンシート６４
から成る４枚の他のシートを含む。ケーシング２の側壁
は、八角形の形をした２つの横方向フレーム６５によっ
て形成され、これらの各々の側部相互間には、垂直方向
金属バー６６が一様に設けられた状態で固定されてお
り、これら金属バーは、水平方向金属バー６７がところ
どころに入った状態で溶接されている。これらバーの各
々には長円形の穴が一様に設けられ、これら長円形の穴
を用いて装置１をネジ５３でアーム３０に固定できる。
２つのフレーム６５、バー６６，６７及び４枚のアング
ルシート６０は、ケーシング２の剛性構造を構成してい
る。ケーシングの側壁はオペレータサイドがカバー６８
で閉じられ、このカバー６８は、これにネジ止めされた
２つのガイド７０相互間で水平方向に移動する２つの引
戸６９を備えている。引戸６９は各々、ハンドル７１を
備え、そして２つのハンドル７１の一方の端で自由に回
転できる引込み自在なフック７２によって閉鎖された状
態に保つことができる。別なハンドル７３が、カバー６
１，６８に設けられると共に引戸の無いカバー７４に設
けられており、このカバー７４は、オペレータリモート
サイドのケーシング２の側壁を閉じるようになってい
る。ケーシングの背部には、アングルシート６０に切断
加工により設けられていて、プレート７５によって覆わ
れた矩形開口部が、給電に必要なケーブルの通路となっ
ている。ケーシング２の頂部には、４つの吊上げリング
７６が横方向フレーム６５の上方フランクにボルト止め
されていて、ケーシングをバランスを保った状態で容易
に移動させることができるようになっている。スクリー
ンシート６４及びカバー６１，６２，６３，６８，７４
は、多数の止めネジ７７の１／４回転を利用する単純な
迅速閉鎖装置を備えている。

【００３４】図６は、ケーシング２の包囲体を形成する
３つの隣合うシートの嵌合い関係、即ちアングルシート
６０に対するカバー６１，６２又は６３の嵌合い関係を
示している。Ｓ字又はＺ字形となるように折り曲げられ
たアングルシートの縁部は、隣合うシートの内方に折り
曲げられた縁部の支持体として役立つ。カバーの折り曲
げ縁部にクリップ止めされたガスケット７８が、光を漏
らさないようにすることができる。

【００３５】スクリーンシート６４は、その両端が２つ
の支持体７９（図５）に取り付けられ、これら支持体７
９はサイドフレーム６５の垂直方向前縁部に固定されて
いる。図１から明らかなように、スクリーンシートの配
置は、ストリップ３が照明ユニット１０とスクリーンシ
ート６４との間で窓６の前を移動するようなものであ
る。サイズが窓６と同一であるスクリーンシート６４
は、窓６により形成された開口部に嵌まるカバーとして
も使用でき、かくしてケーシングを、輸送に役立つケー
スに変えることができるので有利である。精密ラスター
付きプレートによって形成されたターゲット８０が、窓
６の開口部を構成する２つのアングルシート６０の縁部
相互間に垂直方向に設けられ、ターゲット支持体８１に
ネジ止めされている。ターゲット支持体は、両端が直角
に折り曲げられた金属シートから成り、かくして外面に
２つの矩形ゴムスタッド８２がネジ止めされた２つの突
出部を形成している。２つの固定アングルシート６０の
縁部相互間で摺動し、長手方向スロットが設けられたス
タッド８２により、ターゲット支持体８１を窓６の長さ
のどこにでも位置決めできる状態で保持できる。ターゲ
ット支持体８１をスタッドの各々のスロットにネジによ
ってクランプすることにより選択された位置に係止でき
る。

【００３６】印刷欠陥検出装置１を自動化できるように
するために、印刷欠陥検出装置１は、２つの同時に動作
する相互接続コンピュータに接続されている。コンピュ
ータのうち一方は、３００ミリ秒以下の非常に短い時間
間隔でカメラによって撮られた各像を処理し、他方のコ
ンピュータは照明ユニットの動作を制御し、フラッシュ
ランプの照度を管理し、ソフトウェアにより、オペレー
タと検出装置との間でいつでも対話を可能にしてこの検
出装置の取扱いを行うことができる。

【００３７】本発明によるシステムを形成する構成要素
の幾つかの機能を一層良く理解できるようにするために
は、これらのそれぞれの役割を一層十分に特定すること
が有利であろう。純粋に光学的な観点からは、カメラレ
ンズの前におかれた半透明なフィルタを用いることによ
り、反射性物質、例えば金属化ストリップを用いて印刷
を行う分野においてカメラレンズの有利な利用が可能に
なる。事実、この半透明なフィルタを用いることによ
り、光源を事実上カメラレンズの前に配置でき、この場
合その視野がマスキングされることはない。下方の間接
照明用フラッシュランプからの光は、半透明なフィルタ
によって反射されたビームが検査中のストリップ上への
レンズの反射を防止するような角度で、この半透明なフ
ィルタに当たる。上方の間接照明用フラッシュランプか
らの光は、不透明な凹状のディフューザを照明する主機
能を有している。このディフューザは、この光をあらゆ
る方向に送り、それと同時に、この照明をその特定の曲
率に起因して、観察可能な最大フォーマット上に集中さ
せる。下方の間接照明の前にだけ半透明の平らなディフ
ューザを配置するのは、金属化ストリップに当たる間接
照明の強度と分布との最適なバランスをとるためであ
る。というのは、上方のホモローグ照明によって放出さ
れた光ビームは、金属化ストリップの方向に反射される
前にすでに凹状ディフューザに当たっているからであ
る。不透明な凹状ディフューザは、塗膜が施されてお
り、この塗膜は、粒度にばらつきがないので良好な入射
光の拡散を可能にすると共に色が非常に白いので吸収す
る光の強度は最小量に過ぎない。この塗料は又、経時的
な黄色への変色又は退色を起こさない性質を備え、さら
にスパッタリングに起因して汚れが生じても容易に洗う
ことができる表面を形成している。

【００３８】カメラレンズを用いると、Ａ４サイズのシ
ートに近いフォーマットまで写真を撮ることができる。
ストリップ像の大きな引伸し印画の場合、より大きな光
の強度を利用すると有利である。オペレータによって制
御されるこの光の利用は、フラッシュランプの照明能力
を増強することによって行われ、これはフラッシュラン
プの機能に応じて独立して調節できる。欠陥検出原理は
とりわけ、金属化ストリップから得られた像を複数の画
素で構成される像の形にすることができるＣＣＤカメラ
の性質を利用している。各画素は、黒から白までの範囲
にわたる尺度で表されると共にコントラスト階調を定め
ることができる或る値のグレーレベルとして表記される
或る程度の明るさ（ブライトネス）を有している。カメ
ラを用いると、色の純度を、色を３つの原色に分けるこ
とにより定量化でき、しかもこの色の純度をグレーレベ
ルの尺度で表すことができる。欠陥の検出は、ストリッ
プの像の画素のグレーレベルと記憶装置に記憶されてい
て、優先順位が第１の像と同一であることを必要とする
別の像の同一画素のグレーレベルと比較することによっ
て行われる。オペレータによって定められた或る程度の
許容差を、同一画素についての２つの像相互間に見られ
るグレーレベルのばらつきに適用する。この許容差によ
り、ストリップのインキ着けにおける通常の許容範囲内
のばらつきを見込んでこれらばらつきが欠陥の発見と見
なされないようにすることができる。

【００３９】３つの互いに異なる欠陥を平らなストリッ
プの監視中に検出できる。ストリップの幅に平行なＸ軸
に沿う見当合せ上の欠陥、Ｘ軸に垂直なＹ軸に沿う見当
合せ上の欠陥、又は先に述べた２つの欠陥とは無関係の
印刷品質上の欠陥がある。ストリップが移動していると
き、このストリップはＸ軸に沿って僅かな横方向の振動
を受けると見なす必要がある。同様に、Ｙ軸に沿う長手
方向の僅かなシフトが、例えばストリップの張力の僅か
な変化の結果として生じる場合がある。これらＸ軸及び
Ｙ軸の両方におけるばらつきは、通常のものであると考
えなければならず、したがって、かかるばらつきを、許
容限度を越えた偏差又はばらつき自体は非常に小さなも
のであってもこれらが累積して許容限度を越えるものと
なった場合にはこれから識別できなければならない。し
かしながら、かかるばらつきは、たとえカメラが引き続
く互いに同一の像の監視中に動かないままでいたとして
も、同一の画素のグレーレベルに大きなジャンプを引き
起こす場合がある。事実、もし問題の画素が像の自由部
分内にあるとすれば、２つのコントラストが強い、或い
は適当な領域の限度のところでは、ストリップの見当合
せの際のばらつきは、画素のサイズと比較して、画素が
ストリップの振動と同期してグレーレベルを交互に変化
させることができるほど十分に大きいものになる。一つ
の像と別な像との間の同一画素の強度のこの釣合いが、
システムオペレータによって欠陥であると見なされない
ようにするために、監視が必要とされる像の自由輪郭の
全てを記憶し、これと一致して、コントラストの許容差
を大きくした一種の仮想輪郭バンド又はフィルタを追加
する措置が取られている。かくして、同一画素について
のグレーレベル中のかかるジャンプは、この仮想マスク
によって隠され、欠陥検出プロセスを邪魔することはな
いであろう。

【００４０】品質管理をこの種の装置を用いて開始する
ための方法を得るために、オペレータが行う手順は次の
通りである。

【００４１】所要の仕事にしたがって機械を準備するよ
うになった第１段階では、オペレータは、Ｘ軸及びＹ軸
に沿う見当合せと印刷パターンの見栄えの両面で必要な
品質の所要の品質の印刷具合を与えるのに必要とされる
種々の従来型調節法及び検査法を実施する。

【００４２】この第１の準備段階を首尾よく完了する
と、カメラをこの目的のために特別に設けられたターゲ
ットに対向して配置することによりこのカメラを校正す
る。この作業により、カメラレンズの互いに異なる視野
の広がりに関する正確な寸法を標準化できよう。次に、
カメラをストリップ上に印刷されたパターンのうちの一
つに対向して配置する。その目的は、このパターン上に
カメラを固定するための調整を行うことができるように
し、次に、この像についてのズームファクターの選定及
びフラッシュランプによって得られるストリップの照明
強度の選定を行うことができるようにすることにある。
フラッシュランプのタイミングを、監視中のパターンの
移動頻度又は回数と同期させる。この移動回数は、印刷
パターンのサイズ及びストリップの調節可能な移動速度
で決まる。この段階において、オペレータは自分のスク
リーン上に、第１の基準像として役立つ品質が良好な像
を得るであろう。

【００４３】オペレータは、検出装置を制御するソフト
ウェアを用いて、オペレータはモニタースクリーン上
に、理論的には第１の基準像と同一であるべき第２の像
を見ることができるようになる。検出装置の感度に起因
して、或る種の「欠陥」、具体的には、第１の基準像と
比較した画素のうちの幾つかのコントラストレベルのあ
る誤差を制御コンピュータによりロギングし、そういう
ものとして信号送信する。オペレータは、この第２の像
によって得られた品質を合格にするか、不合格にするか
の選択の自由を有している。オペレータは問題の像が欠
陥を呈していて、これがモデル像を代表するものではな
いと考えれば、オペレータはこの像を不合格にし、する
と、新しい像が提供されることになろう。印刷品質が良
好であると考えられる逆の場合では、問題の像をコンピ
ュータの記憶装置内に記憶し、これを平均化して最初の
ものにする。この手順を続けると、オペレータは最終的
には十分な品質のサンプルとして採用された像の或る特
定の総数の平均から得られる標準像を有することにな
る。この標準像は、金属化ストリップの自動監視全体に
ついての比較基準として役立つ新たな基準像となるであ
ろう。次に、オペレータによって定められた或る程度の
許容差を、グレーレベルの監視中、新たな基準像と監視
が必要な直ぐ次の像との間で利用する。

【００４４】監視方法を自動化は、オペレータによって
定められた順序で取ったストリップの像のサンプルの或
る程度の数を得ることができるという考えに基づいてい
る。初期の欠陥をできるだけ早く検出し、かくしてでき
るだけ無駄を無くすためには、選択した監視順序がスト
リップの幅全体をできるだけ迅速にカバーすることが好
ましい。しかしながら、オペレータは、監視順序を永続
的、或いは一時的に任意の時点で調整又は変更すること
ができる。欠陥を検出するや否や、カメラは、この欠陥
が直ぐ次の幾つかの版画で同一の軸に沿って繰り返され
るかどうかをチェックするよう配置された欠陥のＸ軸の
ところで停止する。。もしそうであれば、監視により、
一層悪化する場合のある初期欠陥が検出されたという結
論が出され、直ぐに警告がオペレータに出されることに
なる。

【００４５】製品によっては、金属化ストリップの裏表
両方に印刷を行うことができる。かかる場合、裏表の印
刷は、最終製品を使えないようにするオフセットを無く
すために完全な見当合せ状態にあるべきである。第２の
ケーシングを第１のケーシングと対向して配置すると共
に第２のケーシングに金属化ストリップの裏面を監視す
る類似の装置を装備すると、かかる第２のケーシング
は、本発明の要旨である装置のオプションとなることが
できる。この種のオプションを設けることは、複数の互
いに異なる照明の組合せが得られると共に特に使用する
ストリップの形式に応じて所要の演色の点で品質に関し
て最良の例が提供されるという利点がある。例えば、透
明なストリップを監視する場合、経験の示すところによ
れば、第１の装置のカメラ及び２つの直接照明フラッシ
ュランプをストリップの前に配置すると共に第２の装置
の半透明なフィルタを備えた凹状不透明なディフューザ
及び２つの間接照明フラッシュランプをストリップの後
に配置すると特に有利である。この場合、直接照明は、
ストリップの後に位置した第１の装置で行われ、間接照
明は第１の装置と同期する第２の装置によって行われ
る。

【００４６】しかしながら、透明なストリップを監視す
るための単一の照明装置を用いると、影がストリップの
後部のところでスクリーンシート上の印刷パターンによ
って担持されるという投影上の問題が生じる。この問題
は、印刷パターンの非垂直な照明とスクリーンシートと
透明なストリップとの間の距離との相乗作用に起因す
る。この結果、監視スクリーンは、ストリップパターン
の多重表示を生じる。この問題を解決するために、本発
明による装置は、スクリーンシートに代えて、完全拡散
発光面を備えるのがよく、この完全拡散発光面はその高
さ全体にわたり且つその長さ全体にわたって一様であ
る。この発光面には、この装置のフラッシュランプと同
期して動作するフラッシュランプによりエネルギーが供
給される。

【００４７】本発明の装置が収納されたケーシングの幾
何学的形状によって与えられる種々の対称形態により印
刷機内での位置決めと固定の両方の点で十分な自由度が
得られ、これは、取付けに関して可能な種々の変形例を
構成しやすくする。特許請求の範囲に記載された本発明
の範囲内においてこの装置に関する数多くの改造例を想
到できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】監視対象であるストリップと対向して位置した
ケーシング無いに配置されている印刷欠陥検出装置の斜
視図である。

【図２】ケーシングから取り出した状態の検出装置の前
方斜視図である。

【図３】ケーシングから取り出した状態の検出装置の後
方斜視図である。

【図４】ケーシングから取り出した状態の検出装置のオ
ペレータリモートサイドの端から見た外形図である。

【図５】印刷欠陥検出装置を取り外した状態のケーシン
グの斜視図である。

【図６】ケーシング包囲体を形成する３つの隣り合う金
属シートの組立体の部分断面平面図である。

【符号の説明】

１ 自動印刷欠陥検出装置 ２ ケーシング ３ 金属化ストリップ ７ フォーマット １０ 照明ユニット １１，１３ 間接照明用フラッシュランプ １２，１４ 直接照明用フラッシュランプ １７ 支柱 ２５ 凹状の不透明なディフューザ ２６ スリーブ ２７ 半透明なディフューザ ３０ アーム ５５ ビデオカメラ ５６ レンズ ５７ 半透明なフィルタ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平９−300596（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−71849（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−163950（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−55720（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01N 21/84 - 21/958

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 大部分が鏡面反射色の表面から成る金属
   化ストリップ（３）又は任意他の印刷支持体上の印刷欠
   陥の自動検出装置（１）において、ブラックアウトケー
   シング（２）内に配置された前記自動検出装置は、アー
   ム（30）を有し、可変焦点レンズ（56）を有するビデオ
   カメラ（55）を備えた照明ユニット（10）が前記アーム
   上で自動的に運動でき、前記ビデオカメラは、前記レン
   ズの前に斜め位置で設けられた半透明なフィルタ（57）
   を通してストリップ（３）のうち可変サイズのフォーマ
   ット（７）から成る部分を連続的に撮影し、このストリ
   ップ部分の照明は、主としてストリップの非鏡面反射表
   面を照明するよう設けられた２つの直接照明用フラッシ
   ュランプ（12,14）及び鏡面反射色表面を照明するよう
   設けられた２つの他の間接照明用フラッシュランプ（1
   1,13）によって行われ、２つの間接照明用フラッシュラ
   ンプ（11,13）のうちの一方（13）は、その先導前面上
   に設けられていて、優先的に半透明フィルタ（57）の方
   向に差し向けられた半透明の平らなディフューザ（27）
   を有し、これに対して、他方のフラッシュランプ（11）
   は、半透明フィルタ（57）を包囲している凹状の不透明
   なディフューザ（25）の表面の方向に差し向けられてお
   り、前記凹状の不透明なディフューザ（25）の中央は、
   このディフューザ（25）とビデオカメラ（55）の前記レ
   ンズ（56）とを機械的且つ光学的に結合するスリーブ
   （26）に取り付けられていることを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 照明ユニット（10）は、その中央部分と
   して、開口部（19）を備えた支柱（17）を有し、前記ビ
   デオカメラ（55）の軸線（58）のレンズ（56）が前記開
   口部（19）内で摺動し、２つの直接照明用フラッシュラ
   ンプ（12,14）は、前記支柱（17）の両端にところに位
   置した状態で固定され、フラッシュランプの各々の側部
   フランクに支柱（17）の前で一対のプレート（20,21 ）
   が固定され、該プレートは，間接照明用フラッシュラン
   プ（11,13 ）の各々の取付け具のアームを形成し、前記
   プレートの端部は、該プレート（20,21 ）の各々に切削
   されたスロット（23）を貫通したネジ（22）により構成
   される単純で調節可能な固定装置により固定され、フラ
   ッシュランプ（11,13 ）の各々をその取付け具に沿って
   且つその傾きに関して微調整できるようになっており、
   フラッシュランプ（11,12,13,14 ）の各々は、実質的に
   放物線形状のレフレクターを備えていて閃光を出し、そ
   のタイミングは、監視されているストリップ上に印刷さ
   れたパターンの移動頻度と同期していることを特徴とす
   る請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 不透明なディフューザ（25）は、２つの
   フラッシュランプ（11,13 ）からの光線を拡散してこの
   照明をレンズ（56）により得られる最大視野（７）によ
   りカバーされる領域上に最高度に集中させることにより
   戻すような曲率を備えた凹状の形をしており、前記ディ
   フューザ（25）には塗膜が施され、該塗膜は、一方にお
   いて粒度にばらつきがないので入射光の良好な拡散を可
   能にし、他方において色が非常に白いので吸収する光の
   強度は最小に過ぎず、前記塗膜は、経時的に黄色に変色
   したり或いは退色しない性質を有すると共に容易に洗浄
   できる表面を形成し、前記ディフューザ（25）はその中
   央部分にスリーブ（26）を受け入れる開口部を有し、該
   開口部により半透明なフィルタをこれがディフューザの
   前に位置しないように納めることができ、前記スリーブ
   （26）は、その一方の端部においてその上半分が円形の
   形をし且つ下半分が漏斗状の形をしていて、それによ
   り、半透明なフィルタ（57）によってスリーブ（26）内
   に占められる傾斜位置を考慮に入れて２つの間接照明用
   フラッシュランプ（11,13 ）からの光ビームの各々のイ
   ンシデンス及び機能を最適にすることを特徴とする請求
   項１記載の装置。
4. 【請求項４】 半透明なフィルタ（57）は、光線の大部
   分に関して半透明であると共にカメラレンズの平面に対
   して２６°の角度だけフラッシュランプ（13）の方向に
   傾斜したフィルタ表面への問題のビームの入射角とは無
   関係に僅かな部分を反射する特徴を有し、カメラレンズ
   により放出された光ビームが半透明なフィルタ（57）に
   であうようになっており、このフィルタは、ストリップ
   のブライト表面がこの光ビームをストリップの鏡面反射
   が大部分に関して半透明なフィルタ（57）を通ってカメ
   ラ（55）のレンズ（56）に達するような方向に反射する
   前に前記光ビームを部分的にストリップの方向に戻し、
   前記半透明なフィルタ（57）の傾斜角の値は、自動化で
   きる簡単な機構により２０°〜３０°の範囲で調節でき
   ることを特徴とする請求項１記載の装置。
5. 【請求項５】 支柱（17）は、その中間平面を定める軸
   線（58）の下で前記支柱の後部にネジ止めされた固定プ
   レート（33）を更に備え、該固定プレートは、一方の端
   部が垂直方向にネジ止めされた支持プレート（32）を保
   持し、該支持プレート（32）は、固定フランジ（31）に
   よりしっかりと保持されたカメラ（55）を支持し、前記
   支柱は更に、階段の形に折り曲げられると共にプレート
   （32）の後縁に固定されていて、それ自体の上に折り曲
   げられた関節式ダクト（44）の上部の支持体として役立
   つ小さな金属シートを備え、該固定プレート（33）には
   爪の形をしたスライダ（35）が固定され、その下にフラ
   ンジ（38）がネジ止めされていることを特徴とする請求
   項２記載の装置。
6. 【請求項６】 アーム（30）は、正方形断面の金属異形
   材により構成された本体（34）によって形成され、前記
   本体（34）は、その端部に２つの穴（51）を有すると共
   にケーシング（２）の構造体の水平方向バー（67）又は
   垂直方向バー（66）上にアーム（30）を固定するように
   なったネジ（53）を挿通させるよう前面及び下面にそれ
   ぞれ穴開けされた２つの穴（52）を有し、前記本体（3
   4）は、その前面に水平方向に固定された異形レール（3
   6）を有し、該レールに沿ってスライダ（35）が自由に
   摺動でき、直角に折り曲げられた金属シート（46）が、
   関節式ダクト（44）の下方部分を保持するよう前記本体
   （34）の背面に固定され、前記本体（34）の内側で自由
   に回転するよう２本のシャフト（40）が設けられ、該シ
   ャフトは、固定プレート（33）と対向して位置した本体
   （34）の前面に平行な状態で本体の端部内に設けられ、
   照明ユニット（10）の直線変位に必要なシャフト（40）
   に各々取り付けられた２つのプーリ（39）の一部か前記
   レール（36）の下で本体の前記前面に切削された開口部
   を通って本体（34）から出るようになっていることを特
   徴とする請求項１記載の装置。
7. 【請求項７】 アーム（30）に沿う照明ユニット（10）
   の直線変位は、フランジ（38）をベルト（37）に固定
   し、ベルト（37）を前記本体（34）の前面に沿って本体
   （34）の内側と外側の両方で２つのプーリ（39）の周り
   に回転させることにより達成され、２本のシャフト（4
   0）のうち一方だけが、本体（34）の下に保持されてい
   て、これ又本体（34）の下に固定されたモータ（41）の
   シャフトの回転運動を種々の歯車の噛み合いにより従来
   どおりに問題のシャフト（40）を駆動する垂直回転運動
   に変換させることができる伝動ユニットによって回転駆
   動され、アーム（30）の本体（34）は、これら端部の各
   々のところに当接停止部（48）を有し、該当接停止部の
   前には移動終了センサ（49）が設けられ、前記当接停止
   部のそばには、２つの端部のうち一方の場合だけ、照明
   ユニット（10）の移動方向を検出する方向センサ（49）
   が更に固定され、種々の電気的構成部品への給電は、本
   体（34）に沿って固定されたダクト（43）及び照明ユニ
   ット（10）の直線運動に追従できる関節式ダクト（44）
   内に収納されたケーブル（24）によって達成されること
   を特徴とする請求項６記載の装置。
8. 【請求項８】 八角形ベースを備える真っ直ぐな角柱の
   形をしたケーシング（２）は、横方向表面に関して２つ
   のフレーム（65）を有し、前記ケーシング（２）の２つ
   の側部フレーム（65）を連結する縁部の場合、剛性縁取
   り材を形成する目的で最も長い側部に沿って４５°に折
   り曲げられた４枚のアングル金属シート（60）を有する
   構造部材で形成され、各々が複数の一定間隔に設けられ
   た長円形穴を備えた水平方向金属バー（67）が散在した
   状態で互いに溶接された垂直方向金属バー（66）が、前
   記フレーム（65）の各々の縁部相互間に一様に配置され
   た状態で固定され、前記剛性縁取り材は、カバー（61,6
   2,63）の各々の長手方向縁部が嵌まるガターを構成し、
   前記長手方向縁部は、折り曲げられていてガスケット
   （78）で終端し、前記カバーは、ケーシング（２）の包
   囲体を形成し、金属シート（60）のうち一つは、プレー
   ト（75）で閉じられていて、装置（１）に電気エネルギ
   を供給するのに必要なケーブル（24）を通過させるよう
   になった小さな開口部を有していることを特徴とする請
   求項１記載の装置。
9. 【請求項９】 ４つの吊上げリング（76）が、側部フレ
   ーム（65）の情報フランクにボルト止めされ、側部フレ
   ームのうち一つは戸の無いカバー（74）で覆われ、該フ
   レームから遠いほうの他方は、２つの引き戸（69）を有
   するカバー（68）で覆われており、前記引き戸は、カバ
   ー（68）にネジ止めされていて、各々ハンドル（71）を
   備える２つのガイド（70）相互間で水平方向に摺動し、
   前記引き戸（69）は、２つのハンドル（71）のうち一方
   の端部で自由に回転できるように保たれた引込み可能な
   フック（72）によって閉鎖状態に保たれるようになって
   おり、カバー（61,68,74）のために別のハンドル（73）
   が設けられていることを特徴とする請求項８記載の装
   置。
10. 【請求項１０】 カバー（63）から見て遠くに広い開口
    部（６）が設けられ、該開口部は、カバー（63）と同一
    のスクリーンシート（64）を引っ込めることにより形成
    され、カメラ（55）のレンズ（56）が前記開口部を通し
    て、前記窓（６）と対向して配置された２つのローラ
    （4,5 ）上でケーシング（２）の外部に運動するストリ
    ップ（３）にねらいを定めてこれを観察し、前記窓の長
    手方向縁部相互間で２つのゴムスタッド（82）が摺動
    し、該ゴムスタッドは精密ラスター付きプレートにより
    形成されたターゲット（80）の支持体として役立つ幅の
    狭い矩形シート（81）の２つの直角アングルシートの各
    々にネジ止めされ、スクリーンシート（64）は、ストリ
    ップ（３）の後ろで且つ窓（６）の前で、側部フレーム
    （65）の垂直方向前縁部上に固定された２つの支持体
    （79）で端部が保持され、前記スクリーンシート（64）
    及び前記カバー（61,62,63,68,74）は全て、複数の止め
    ネジ（77）の１／４回転を利用する単純な迅速閉鎖装置
    を備えていることを特徴とする請求項８記載の装置。