JP3203035U - コインケース - Google Patents

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Abstract

【課題】全てのコイン収納部から所望枚数のコインを簡単かつ確実に取り出せるコインケースを提供する。【解決手段】開口した上面を塞ぐ蓋体11を有するケース本体12に、種類別に同種のコインC1〜C6を長さ方向に複数枚重ね合わせて収納する複数のコイン収納部13A〜13Gが配設された矩形ボックス状のコインケースにおいて、全てのコイン収納部は、それぞれの長さ方向の一端側13a〜13gを、ケース本体の4枚の側板15a〜15dのうちの何れかの側板側に配置し、かつ収納された全てのコインの上部が露出する深さを有するように構成した。【選択図】図1

Description

本考案は、複数のコイン収納部に、複数枚のコインを種類別に収納可能なコインケースに関する。
日本国で通常発行されているコイン(硬貨)を収納するコインケースとして、例えば、枚数や合計金額を容易に数えられるように、複数のコイン収納部に、複数枚の同種のコインを厚さ方向に重ね合わせた状態で収納し、その合計の厚さによって計数できるものが知られている(例えば、特許文献1)。なお、各コイン収納部は、コインの上部のみを露出して収納するように構成されている。
この特許文献1のコインケースでは、コインを重ね合わせた方向を各コイン収納部の長さ方向に一致させ、全てのコイン収納部を一列に並べていた。具体的には、1円硬貨用、5円硬貨用、10円硬貨用、50円硬貨用、100円硬貨用および500円硬貨用の合計6つのコイン収納部が直列配置され、これらの収納部に5枚ずつ所定のコイン(コイン群)を収納していた。
実用新案登録第3035431号公報
特許文献1のコインケースでは、このようにコイン収納部の長さ方向を一致させて、全てのコイン収納部を一列に並べていた。そのため、コイン取出し時には、1円硬貨用および500円硬貨用の2種類のコイン収納部を除き、他の4種類のコイン収納部に入った5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨は、必要な枚数分(金額分)のコインの外周縁に指先を押し当て、コイン収納部の幅方向へ掻き出すようにコインを取り出していた。
しかしながら、各コインの厚さは、最も厚い500円硬貨でも1.8mm程度しかない。そのため、指先の感覚をたよりに所望枚数(所定金額)の5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨を正確に取り出すのは困難であった。
そこで、本考案者は鋭意研究の結果、コインケースに配設された全てのコイン収納部を、それぞれの長さ方向の一端側が、ケース本体の4枚の側板のうちの何れかの側板側に配置するようにすれば、上述した問題は全て解消されることを知見し、この考案を完成させた。
本考案は、上述の問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、全てのコイン収納部から所望枚数のコインを簡単かつ確実に取り出すことができるコインケースを提供することにある。
請求項1に記載の本考案は、開口された上面を塞ぐ蓋体を有するケース本体に、種類別に同種のコインをコイン収納部の長さ方向に複数枚重ね合わせて収納する複数のコイン収納部が配設された矩形ボックス状のコインケースにおいて、全ての前記コイン収納部は、それぞれの長さ方向の一端側を、前記ケース本体の4枚の側板のうちの何れかの側板側に配置し、かつ収納された全ての前記コインの上部が露出する深さを有していることを特徴とするコインケースである。
請求項2に記載の本考案は、前記複数のコイン収納部のうち、一部の前記コイン収納部の長さ方向の一端側を、前記ケース本体の一方の側板側とこれと向かい合う他方の側板側とに二列で並べるとともに、残りの前記コイン収納部の長さ方向の一端側を、前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側に配置したものである。
請求項3に記載の本考案は、前記コイン収納部が、1円硬貨用、5円硬貨用、10円硬貨用、50円硬貨用、100円硬貨用および500円硬貨用の6種類で、このうち、前記1円硬貨用、前記10円硬貨用および前記100円硬貨用の各コイン収納部は、前記それぞれの長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板側に1つずつ並列配置され、前記5円硬貨用および前記50円硬貨用の各コイン収納部は、前記それぞれの長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板側と向かい合う他方の側板側に1つずつ並列配置され、かつそれぞれの最大コイン収納枚数が、前記1円硬貨用、前記10円硬貨用および前記100円硬貨用の各コイン収納部の最大コイン収納枚数より少なく、前記500円硬貨用のコイン収納部は、前記長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側に1つだけ配置され、前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側の長さは、1つの前記500円硬貨用のコイン収納部の長さ方向の一端側の幅(紺収納部の幅方向の長さ)と同一で、前記蓋体は、上板の端部に、500円硬貨の直径より長さが短く、かつ閉蓋時に該500円硬貨の上部のみが前記上板の外に突出する長窓部が形成されたものである。
請求項4に記載の本考案は、前記ケース本体の側板の外面のうち、前記複数のコイン収納部の長さ方向の一端側と対峙する部分に、対応するコイン収納部に収納されるコインの種類を表示する点字が形成されたものである。
請求項5に記載の本考案は、前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せるコイン取出口が形成され、前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられたものである。
請求項6に記載の本考案は、前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せる矩形状のコイン取出口が形成され、前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられ、前記蓋体の上板のコイン取出口のうち、前記コイン収納部の幅方向の両側の形成部には、対応するコイン収納部の長さ方向に長く、かつ前記開閉シャッタの幅方向の両端部がスライド自在に支持される一対のスライドガイドが配設され、前記開閉シャッタは、対応するコイン収納部に収納されるコインの厚さと同一の幅を有する細板片を、前記コイン収納部の長さ方向へ屈曲自在に複数連結した矩形状の蛇腹板で、前記複数枚の細板片のうち、少なくとも1つの細板片のスライドガイドとの当接面には、凹部および凸部の何れか一方が形成され、前記スライドガイドの開閉シャッタとの当接面には、前記凹部または凸部の残った方が、対応するコイン収納部に収納された前記コインの厚さと同一ピッチで、前記スライドガイドの長さ方向に連続形成されたものである。
請求項7に記載の本考案は、前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せる矩形状のコイン取出口が形成され、前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられ、前記蓋体の上板のコイン取出口のうち、前記コイン収納部の幅方向の両側の形成部には、対応するコイン収納部の長さ方向に長く、かつ前記開閉シャッタの幅方向の両端部がスライド自在に支持される一対のスライドガイドが配設され、前記開閉シャッタは、対応するコイン収納部に収納されるコインの厚さと同一の幅を有する細板片を、前記コイン収納部の長さ方向へ屈曲自在に複数連結した矩形状の蛇腹板で、複数の前記細板片のうち、最先側の細板片の下面には、対応するコイン収納部に収納された硬貨を、前記コイン取出口から取り出すものと、前記コイン収納部に残るものとに分ける仕分け爪が突設され、前記複数枚の細板片のうち、少なくとも1つの細板片のスライドガイドとの当接面には、凹部または凸部の一方が形成され、前記スライドガイドの開閉シャッタとの当接面には、前記凹部および凸部の残った方が、対応するコイン収納部に収納された前記コインの厚さと同一ピッチで、前記スライドガイドの長さ方向に連続形成されたものである。
コインの種類は限定されない。例えば、日本国政府が発行する1円硬貨(直径20mm、厚さ1.5mm)、5円硬貨(外径22mm、厚さ1.5mm)、10円硬貨(直径23.5mm、厚さ1.5mm)、50円硬貨(外径21mm、厚さ1.7mm)、100円硬貨(外径22.6mm、厚さ1.7mm)、500円硬貨(外径26.5mm、厚さ1.8mm)の他、各種の記念硬貨などが挙げられる。また、外国の硬貨や遊戯用コインなどもでもよい。
コインケースの素材は任意である。例えば、各種のプラスチック(例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなど)、各種の金属(例えば鉄、ステンレス、アルミニウム、銅、ニッケル、またはこれらの合金など)、各種の木材(漆コーティング品を含む)を採用することができる。
コインケースは、閉蓋状態で平面視して四角形の箱型容器(入れ物)である。サイズは任意である。
ケース本体とは、コインケースの本体を構成し、かつ上面が開口した平面視して矩形状の容器である。
ケース本体は、矩形状の底板と、底板の四辺から立ち上がる4枚の側板とを有している。これらの側板の外面のうち、それぞれのコイン収納部の長さ方向の一端側と対峙する部分に、対応するコイン収納部に収納されるコインの種類を表示する点字を設けてもよい。
また、コイン収納部とは、ケース本体の2枚以上の同一種類のコインを、コイン収納部の長さ方向に重ね合わせて収納する溝部である。
各コイン収納部の深さは、収納された各コインの上部が露出する深さである。これは、コイン収納部に入った複数枚のコインのうち、最もケース本体の側板側に配置されたコインの平坦面の上部に例えば親指の腹を押し当てて、このコインをコイン収納部から容易に取り出すためである。
コイン収納部の長さ方向に直交する断面形状は任意である。例えば、半円状、円弧状、U字状、矩形状などを採用することができる。
コイン収納部の形成板(形成壁)は、底面の形成板と、左右側面の形成板と、長さ方向の両端面の形成板からなる。なお、複数のコイン収納部が並列配置されている場合、側面形成壁が隣接するコイン収納部の間の仕切り板となる。
また、コイン収納部の長さ方向の一端側とは、コイン収納部の長さ方向(コインの重ね合わせ方向)の両端部のうち、何れか一方の端部の側をいう。この一端側は、ケース本体の対応する側板の(内側または外側)を兼ねてもよい。
ここでいう「全てのコイン収納部が、それぞれの長さ方向の一端側を、ケース本体の4枚の側板のうちの何れかの側板側に配置される」とは、ケース本体に配設された全てのコイン収納部において、コイン収納部の長さ方向の一方の端面を形成する板(一端面形成板)と、ケース本体の4つの側板のうちの何れか1つ乃至4つの側板とが、互いの面同士を正対して配置されている状態をいう。
例えば、全てのコイン収納部を、それぞれの長さ方向の一端側と、ケース本体の一方の側板側(1枚の側板の表面側または裏面側)とが正対するように、一列に並べてもよい。
その他、一部のコイン収納部を、その長さ方向の一端側が、ケース本体の一方の側板側に正対するように並列配置するとともに、残りのコイン収納部を、その長さ方向の一端側が、ケース本体の一方の側板と向かい合う他方の側板側に正対するように並列配置してもよい。この場合、ケースの一方の側板と他方の側板との対峙方向が、各コイン収納部におけるコイン収納部の長さ方向(コインの重ね合わせ方向)となる。
さらに、全てのコイン収納部のうち、その一部を、コイン収納部の長さ方向の一端側をケース本体の一方の側板側(側面側)に配置し、残りのコイン収納部を、ケース本体の一方の側板と直交する側板側に配置してもよい。
具体例を挙げれば、1円硬貨用、10円硬貨用および100円硬貨用の各コイン収納部の長さ方向の一端側を、ケース本体の一方の側板側に1つずつ並列配置し、また5円硬貨用および10円硬貨用の各コイン収納部の長さ方向の一端側を、ケース本体の一方の側板と向かい合う他方の側板側に1つずつ並列配置し、さらに500円硬貨用のコイン収納部の長さ方向の一端側を、ケース本体の一方の側板と直交する側板側に1つだけ配置してもよい。このとき、ケース本体の一方の側板と直交する側板側の長さは、1つの500円硬貨用のコイン収納部の一端側の幅と略同一である。具体的には28〜35mmである。
1回の支払い時に使用される理想的な各硬貨の最大使用枚数は、1円硬貨、10円硬貨、100円硬貨は最大で4枚、5円硬貨、50円硬貨、500円硬貨は最大で1枚である。これを踏まえて、その必要枚数の違いに応じて、製造時に各コイン収納部の最大収納枚数を決定してもよい。
蓋体は、矩形状の上板と、その四辺から下方に延びる4枚の側板とを有している。
蓋体の素材は、ケース本体と同一でも、異なってもよい。蓋体は、例えばヒンジを介してケース本体と一体形成してもよい。または、ケース本体と別体でもよい。
また、ケース本体の長さ方向の一端部に、内部空間に500円硬貨用のコイン収納部が配置されている場合、上板の端部に、500円硬貨の直径より長さが短く、かつ閉蓋時に500円硬貨の上部のみが上板より上方に突出する長窓部を形成してもよい。長窓部を通して500硬貨の上部をケース外に配置することで、コインケースの高さ(厚さ)が低くなり、コインケースの薄肉化が図れる。
長窓部は、1枚の500円硬貨に対して1つずつ形成しても、複数枚の500円硬貨の上部をまとめて露出できるように形成してもよい。ここでいう長窓部の長さ方向とは、ケース本体の一方向の側板と直交する側板の長さ方向である。
また、蓋体の上板には、そのコイン収納部との対峙部分に、コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せる矩形状のコイン取出口を形成してもよい。この場合、蓋体には、コインの取り出し枚数に対応した分だけ移動して、コイン取出口をそのコイン枚数分(領域)だけ開閉する開閉シャッタを設けるものとする。
コイン取出口は、上板の全てのコイン収納部との対峙部分(対向領域)に形成してもよいし、一部のコイン収納部との対峙部分にのみ形成してもよい。
コイン取出口のサイズは、対応するコイン収納部に収納された1枚乃至全部のコインを所望の枚数に応じて一度に取り出せれば任意である。ここでのコイン取出口の長さ方向は、対応する(ケース閉蓋時に対峙する)コイン収納部の長さ方向とする。
開閉シャッタの素材は任意である。例えば、上記コインケースの素材の欄に記載されたものを採用することができる。ただし、請求項7の開閉シャッタの場合には、指で押し下げることにより押圧部分が下方へ弾性変形可能できるように、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの各種のプラスチックを採用することが望ましい。開閉シャッタは、硬板でも、湾曲自在なシートや屈曲自在な蛇腹部材(蛇腹板)でもよい。蛇腹部材の場合、対応するコイン収納部に収納されるコインの厚さと同一の幅を有する細板片を、コイン収納部の長さ方向へ屈曲自在に複数連結した蛇腹板としてもよい。開閉シャッタの厚さは任意である。ただし、請求項7のプラスチック製のものの場合には、弾性変形が可能なように厚さ数mm程度が好ましい。
開閉シャッタは、コイン取出口の長さ方向に移動自在なスライド部材でも、開閉シャッタの一端部からコインの取り出し枚数に対応した分の長さ(範囲)だけ捲り上げたり、その捲り上げ部分を元に戻すものでもよい。このうち、スライド式の開閉シャッタのスライド構造としては、例えば上板のコイン取出口の形成部分に、対応するコイン収納部の長さ方向に長いスライドガイドを設け、これに沿って開閉シャッタをスライド自在に設けてもよい。
また、開閉シャッタとして上記蛇腹板を採用した場合には、複数枚の細板片のうち、少なくとも1つの細板片のスライドガイドとの当接面に、凹部および凸部の何れか一方を形成し、スライドガイドの開閉シャッタとの当接面に、凹部または凸部の残った方を、対応するコイン収納部に収納されたコインの厚さと同一ピッチで、かつスライドガイドの長さ方向に連続形成した方が望ましい。これにより、開閉シャッタのコイン1枚分毎のブラインド(非目視)による開閉操作が可能となる。
さらに、開閉シャッタを構成する複数の細板片のうち、最先側の細板片の下面には、対応するコイン収納部に収納された硬貨を、コイン取出口から取り出すものと、コイン収納部に残るものとに分ける仕分け爪を突設してもよい。これにより、コイン取出し時に開閉シャッタの最先側の細板片を指で押し下げることで、コイン取出口から取り出される小群と、コイン収納部に残る小群との隙間に仕分け爪が差し込まれ、コイン取出口から取り出されるコインのみを振り分けて取り出すことができる。
なお、このように蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せるコイン取出口を形成する一方、蓋体に、コイン取出口をコインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する移動式の開閉シャッタを設けて、ケース閉蓋状態で所望のコインを所望枚数だけ一纏めに取り出すという技術思想は、蓋付きのケース本体の内部空間にコイン収納部が配置されたものであれば、どのようなコインケースに適用してもよい。
請求項1に記載の考案によれば、全てのコイン収納部の長さ方向の一端側を、矩形状のケース本体の4枚の側板のうちの何れかの側板側に配置し、かつ各コイン収納部の深さを、収納された全てのコインの上部が露出する深さとしたため、コイン収納部に収納された複数枚のコインのうち、最もケース本体の側板側に配置されたコインの平坦面の上部に指の腹を押し当てて、このコインをコイン収納部から容易に取り出す(上方へ引き抜く)ことができる。これにより、全てのコイン収納部から所望枚数のコインを簡単かつ確実に取り出すことができる。
請求項2に記載の本考案によれば、複数のコイン収納部のうち、一部のコイン収納部の長さ方向の一端側を、ケース本体の一方の側板側と、これと向かい合う他方の側板側とに二列で並べるとともに、残りのコイン収納部の長さ方向の一端側を、ケース本体の一方の側板と直交する側板側に配置している。これにより、ケース本体の4つの辺部のうち、3つ以上の辺部からコインの抜き取りができ、本考案の効果を有するコインケースのコンパクト化を図ることができる。
請求項3に記載の本考案によれば、ケース本体の一方の側板側に1円硬貨用、10円硬貨用および100円硬貨用の各コイン収納部の長さ方向の一端側を1つずつ並列配置し、かつケース本体の他方の側板側に、5円硬貨用および50円硬貨用の各コイン収納部の長さ方向の一端側を1つずつ並列配置するとともに、ケース本体の一方の側板と直交する側板側に500円硬化用のコイン収納部の長さ方向の一端側を1つ配置した。また、ケース本体の一方の側板と直交する側板側の長さを、1つの500円硬貨用のコイン収納部の幅と同一とした。このように構成したことで、日本で流通する6種類の硬貨について、その使用頻度に応じた枚数割合でのコイン収納部への収納が可能であるとともに、コインケースのコンパクト化も図ることができる。
さらに、コインケースの閉蓋時、蓋体の上板の端部に形成された長窓部から500円硬貨の上部のみが突出する構成を採用したため、500円硬貨を完全に収納する従来品に比べて、コインケースの薄肉化を図ることができる。また、長窓部の長さを500円硬貨の直径より短くしたことで、ケース携帯時、500円硬貨が長窓部から零れ落ちない。
請求項4に記載の本考案によれば、ケース本体の側板の外面のうち、コイン収納部の長さ方向の一端側と対峙する部分に、対応するコイン収納部に収納されたコインの種類を表わす点字を設けたため、視覚障害者はこの点字を指先で読み取り、対応するコイン収納部から所望の硬貨を取り出すことができる。
請求項5に記載の本考案によれば、ケース閉蓋状態で、開閉シャッタをコインの取り出し枚数に対応した分だけ移動し、コイン取出口の開口領域をその枚数分のコインがまとめて取り出せるサイズとする。その後、この状態のまま例えばコインケースを上下反転することで、コインの自重により、コイン取出口の開口領域を通過して、対峙するコイン収納部から所望枚数のコインを一度に取り出すことができる。
請求項6に記載の本考案によれば、所定のコイン収納部から所望枚数のコインを取り出す際には、まず所定のコインケースを、ケース本体の一方の側板側を下に向けて傾けて元に戻す。これにより、各コイン収納部に収納された全てのコインは、対応するコイン収納部の一端側へ移動する。このとき、各コインは、それぞれの向かい合う平坦面同士が接触状態で重なり合う。これにより、各コインと対応する細板片とがそれぞれ上下に正対する。
次に、所望のコイン収納部の開閉シャッタを、一対のスライドガイドに沿って、各コインの取り出し枚数分だけ、コイン取出口の長さ方向へスライドさせる。このとき、開閉シャッタの凸部および凹部の何れかを有した細板片は、その幅が対応するコインの厚さと略同一であるとともに、各スライドガイドの開閉シャッタとの当接面には、凸部および凸部の残った方が、スライドガイドの長さ方向へ連続形成されている。そのため、開閉シャッタをコインの所望枚数分だけ開くとき、使用者は、コイン取出口の開度が、対応するコインの1枚分だけ大きくなる毎に、細板片の凸部および凸部の何れか一方が、対応するスライドガイドの凸部および凸部の残った方に嵌った嵌合音と、その際の若干の衝撃(振動)とを、耳や指に感じる。
これにより、使用者(視覚障害者を含む)は、数回の練習を行うだけで、対応するコイン取出口の開口領域を覗き込んでコインの露出枚数を数えなくても、開閉シャッタのブラインド操作により、所望枚数のコインの取り出しが可能となる。もちろん、対応するコイン取出口の開口領域を覗き込み、そこから露出したコインを数えてから取り出してもよい。
その後、この状態でコインケースを上下反転することで、コインの自重で、対応するコイン取出口の開口領域から、所望のコイン収納部に収納された所望枚数のコインを一度に取り出すことができる。
請求項7に記載の本考案によれば、開閉シャッタの所定の細板片には、その裏面から下方へ仕分け爪が突出しているため、コイン取出し時に開閉シャッタの最先側の細板片を指で押し下げることで、コイン取出口から取り出される小群と、コイン収納部に残る小群との隙間に仕分け爪を差し込んで振り分けることができる。これにより、所望枚数のコインの小群を正確に取り出すことができる。
本考案の実施例1に係るコインケースの使用状態の斜視図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの正面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの背面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの平面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの底面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの右側面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの閉蓋状態の左側面図である。 本考案の実施例1に係るコインケースの開蓋状態の斜視図である。 本考案の実施例2に係るコインケースの閉蓋状態の斜視図である。 本考案の実施例2に係るコインケースの1円硬貨用のコイン収納部の拡大断面図である。 本考案の実施例2に係るコインケースにおける1円硬貨の取り出し途中状態を示す拡大断面図である。 本考案の実施例2に係るコインケースにおける1円硬貨の取り出し中を示す拡大断面図である。
以下、本考案の実施例を具体的に説明する。ここでは、日本で流通する6種類の硬貨(1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨)を収納するコインケースを例にとる。
図1において、10は本考案の実施例1に係るコインケースで、このコインケース10は、開口された上面を塞ぐ蓋体11を有するケース本体12に、種類別に同種の硬貨(コイン)C1〜C6をコイン収納部13A〜13Gの長さ方向に複数枚重ね合わせて収納する複数のコイン収納部13A〜13Gが配設された矩形ボックス状のものである。
以下、これらの構成部品を具体的に説明する。
図1〜図8に示すように、ケース本体12は、平面視して横長矩形状の平らな底板14の4つの辺から4枚の側板15a〜15dが立ち上がった上面開口のプラスチック容器である。底板14および各側板15a〜15dの厚さは2mmである。
ケース本体12のサイズは、一方の側板15aの長さ(ケース本体12の長辺の長さ)が80mmで、この一方の側板15aと直交する側板15bの長さ(ケース本体12の短辺の長さ)が、500円硬貨用のコイン収納部13Fの幅と略同じ30mmで、その高さ(厚さ)が20mmである。
また、ケース本体12の側板15a〜15dの外面のうち、各コイン収納部13A〜13Fの長さ方向の一端側13a〜13fと対峙する部分には、対応するコイン収納部13A〜13Fに収納される硬貨C1〜C6の種類を表示する点字Pが配設されている。
ケース本体12の内部空間には、1円硬貨用のコイン収納部13A、5円硬貨用のコイン収納部13B、10円硬貨用のコイン収納部13C、50円硬貨用のコイン収納部13D、100円硬貨用のコイン収納部13Eおよび500円硬貨用のコイン収納部13Fの6種類と、フリー(予備)用のコイン収納部13Gとが、厚さ1mmの複数枚の仕切り板16により区画して配設されている。これらのコイン収納部13A〜13Gはそれぞれコの字形の溝部で、それぞれの深さは、収納された全ての硬貨C1〜C6の上部のみが露出する15mmに設計されている。
このうち、1円硬貨用のコイン収納部13A、10円硬貨用のコイン収納部13Cおよび100円硬貨用のコイン収納部13Eは、それぞれの長さ方向の一端側13a,13c,13eが、ケース本体12の一方の側板15a側に1つずつ並列配置されている。各サイズは、1円硬貨用のコイン収納部13Aが長さ20mm、幅21mmで、10円硬貨用のコイン収納部13Cが長さ20mm、幅25mmで、100円硬貨用のコイン収納部13Eが長さ20mm、幅23mmである。これらの最大コイン収納枚数は10枚である。
また、5円硬貨用のコイン収納部13B、50円硬貨用のコイン収納部13Dおよびフリーのコイン収納部13Gは、各長さ方向の一端側13b,13d,13gが、ケース本体12の一方の側板15aと向かい合う他方の側板15c側に1つずつ並列配置されている。それぞれのサイズは、5円硬貨用のコイン収納部13Bが長さ10mm、幅23mmで、50円硬貨用のコイン収納部13Dが長さ10mm、幅22mmで、フリーのコイン収納部13Gが長さ10mm、幅が24mmである。これらの最大コイン収納枚数は5枚である。
さらに、500円硬貨用のコイン収納部13Fは、その長さ方向の一端側13fが、ケース本体12の一方の側板15aと直交する1つの側板15b側に1つだけ配置されている。500円硬貨用のコイン収納部13Fは、その長さ方向に3枚の500円硬貨C6が個別に収納できるように、平行な2枚の仕切り板16によって区画されている。このように構成したことで、日本で流通する6種類の硬貨C1〜C6について、その使用頻度に応じた枚数割合での収納が可能であるとともに、コインケース10のコンパクト化も図ることができる。
蓋体11は、平面視して横長矩形状の平坦な上板17と、上板17の4つの辺から下方に向かって4枚の側板18a〜18dが延出された、下面が開口するプラスチック容器である。上板17と各側板18a〜18dの厚さは2mmである。各側板18a〜18dと、これらにケース閉蓋時に突き合わされるケース本体12の各側板15a〜15dとの高さは同一である。
上板17の長さ方向の一端部には3つの長窓部19が、上板17の長さ方向に所定ピッチで配設されている。これらの長窓部19は、500円硬貨C6の直径より長さが短く、かつ閉蓋時に、対応する500円硬貨用のコイン収納部13Fに収納された500円硬貨C6の上部のみを、上板17から突出するための貫通孔である。各長窓部19は、それぞれの長さ方向をケース本体12の側板15cと平行に配置されている。各長窓部19のサイズは、長さ20mm、幅2mmである。
蓋体11とケース本体12とは、ケース本体12の他方の側板15cの上縁部と、これに対応する蓋体11の側板18cの上縁部とが、3つの樹脂ヒンジHを介して一体的に連結されている。また、蓋体11の樹脂ヒンジHとは反対の側板18aの外面には、その長さ方向の中間部の開口縁部分に、矩形状をした掛止リング18eの基部が一体成形されている。一方、ケース本体12の一方の側板15aの長さ方向の中間部の外面には、対応する掛止リング18eが掛止される横長矩形状の掛止突起15eが一体成形されている。
次に、図1〜図8を参照して、本考案の実施例1に係るコインケース10の使い方を説明する。
図1に示すように、コインケース10を使用する前に、まず1〜500円の6種類の硬貨C1〜C6を対応するコイン収納部13A〜13Fに所定枚数だけ収納する。フリーのコイン収納部13Gには、余剰分の任意の硬貨C1〜C6を収納する。
ケース携帯時には、ケース本体12の開口部を蓋体11により塞ぎ、掛止リング18eを掛止突起15eに掛止することでコインケース10をしっかりと閉蓋する。この状態で、コインケース10をバッグや衣服のポケット等に入れて持ち運ぶことができる。このとき、蓋体11の上板17の長窓部19から500円硬貨C6の上部のみが突出する。これにより、500円硬貨C6の全体を収納する従来ケースに比べて、コインケース10の薄肉化を図ることができる。また、各長窓部19の長さを500円硬貨C6の直径より短くしたため、ケース携帯時に、500円硬貨C6が長窓部19を通って零れ落ちない。また、視覚障害者は、ケース閉蓋時には長窓部19から突出した500円硬貨C6を基準として、またケース開蓋時には、ケース本体12における500硬貨Cの収納位置を基準にして、ケース本体12に2列に並べられた1〜100円の5種類の硬貨C1〜C5のコイン収納部13A〜13Eの並び方を把握することができる。これにより、視覚障害者がコインケース10から所望の硬貨C1〜C6を正確に取り出すことができる。
図1に示すように、買い物等により硬貨C1〜C6を使用する際には、掛止突起15eから掛止リング18eを外し、蓋体11を開いてケース本体12の上面を開口する。この状態で、コインケース10から所望の硬貨C1〜C6を所定の枚数だけ取り出す。具体的には、選択したコイン収納部13A〜13Fに収納される複数枚の硬貨C1〜C6のうち、最もケース本体12の一方の側板15a側に配置されたものの平坦面の露出部分(上部)に親指の腹を押し当て、この状態でその硬貨を引き上げ、親指と人差し指でこれを挟む。これにより、所望の硬貨をコイン収納部13から容易に取り出すことができる。その結果、選択した全てのコイン収納部13A〜13Gから所望枚数(所望金額分)の硬貨C1〜C6を簡単かつ確実に取り出すことができる。
このように、ケース本体12では、6つのコイン収納部13A〜13Gのうち、一部のコイン収納部13A,13C,13Eの長さ方向の一端側13a,13c,13eを、ケース本体12の一方の側板15a側に並べるとともに、コイン収納部13B、13D、13Gの長さ方向の一端側13b、13d、13gを、ケース本体12の一方の側板15aと向かい合う他方の側板15c側に並べ、さらにコイン収納部13Fの長さ方向の一端側13fを、ケース本体12の一方の側板15aと直交する側板15b側に配置している。これにより、ケース本体12の4つの辺部のうち、3つの辺部から硬貨C1〜C6の抜き取り操作ができ、本考案の効果を有するコインケース10のコンパクト化を図ることができる。
また、ケース本体12の側板15a〜15cの外面のうち、各コイン収納部13A〜13Gの長さ方向の一端側13a〜13gと対峙する部分に、対応するコイン収納部13A〜13Gに収納された硬貨C1〜C6の種類を表わす点字Pを配設したため、視覚障害者はこの点字Pを読み取ることでコイン収納部13A〜13F(13G)から所望の硬貨C1〜C6を取り出すことができる。
次に、図9〜図12を参照して、この考案の実施例2に係るコインケースを説明する。
図9および図10に示すように、この実施例2のコインケース10Aの特徴は、ケース本体12Aの長辺側となる一方の側板15a側に、1円硬貨用のコイン収納部13A、10円硬貨用のコイン収納部13Cおよび100円硬貨用のコイン収納部13Eの各長さ方向の一端側を並列配置し、また蓋体11Aの上板17Aの各コイン収納部13A,13C,13Eとの対峙部分に、対応するコイン収納部13A,13C,13Eに収納された複数枚の硬貨C1,C3,C5を一度に取り出せるコイン取出口20を3つ配設し、さらに蓋体11Aに、コイン取出口20を硬貨C1,C3,C5の取り出し枚数に対応した分だけ開閉する3枚の開閉シャッタ21を配設した点である。
以下、これらの構成部品を具体的に説明する。
コインケース10Aは、ケース本体12Aの一方の側板15aの辺の長さが、3種類の硬貨C1,C3,C5の各平坦面(表面または裏面)を仮想平面に揃えて並べた長さと略同じで、かつ各コイン収納部13A,13C,13Eの長さは、対応する硬貨C1,C3,C5が10枚ずつ収納可能な長さである。また、各コイン収納部13A,13C,13Eの長さ方向の他端側とケース本体12Aの他端側の側板15cとの間には、対応するコイン取出口20の開度に応じた分だけ開閉シャッタ21の基端部分が収納される3つのシャッタ退避空間部22が配設されている。
蓋体11Aの上板17Aには、各コイン収納部13A,13C,13Eに対峙する部分(領域)に、平面視して対応するコイン収納部13A,13C,13Eと同一形状および同一サイズのコイン取出口20がそれぞれ形成されている。
上板17の各コイン収納部13A,13C,13Eの幅方向の両側形成部の裏側には、対応した開閉シャッタ21の幅方向の両端部が挿入される左右一対のスライドガイド23が配設されている。各対のスライドガイド23は、断面コの字形の細長い樋で、互いの開口面を対峙させている。また、各スライドガイド23には、その下板23aの内面(上面)と、その上板23bの内面(下面)とに、開閉シャッタ21の後述する断面凸レンズ状を有する最先側の細板片24Aに対応した(嵌入する)凹レンズ状の窪み23cが、その長さ方向へ波状に連続形成されている。
各開閉シャッタ21は、蓋体11Aと同じプラスチック素材からなる厚さ数mmの同一サイズの細板片(エレメント)24を、樹脂ヒンジhを介して、開閉シャッタ21の長さ方向(コイン取出口20の長さ方向)へ屈曲自在に10本連結した小判な矩形状の蛇腹板である。各細板片24の幅は、対応するコイン収納部13A,13C,13Eに収納される硬貨C1,C3,C5の厚さと略同一である。具体的には、1円硬貨C1と対峙する細板片24の幅は約1.5mm、20円硬貨C3と対峙する細板片24の幅は約1.5mm、100円硬貨C5と対峙する細板片24の幅は約1.7mmである。
また、各開閉シャッタ21の最先側の細板片24Aは、その長さ方向に直交する断面が凸レンズ状(ビア樽状)を有している。最先側の細板片24Aの最大厚さは、その他の細板片24より1mm程度厚い。これらの細板片24の厚さは、下板23aと上板23bとの最も狭い隙間の高さ(上下方向の長さ)と略同じである。そのため、開閉シャッタ21のスライド時、その他の細板片24はほとんど抵抵抗なくスライドできる。
さらに、最先側の細板片24Aの長さ方向の中間部の上面には、肉盛りされた指掛け部24aが一体形成されている。さらに、最先側の細板片24Aの先端部分(先端側の辺部分)のうち、その長さ方向の中間部の下面(内面)には、対応するコイン収納部13A,13C,13Eに収納された硬貨C1,C3,C5の群体を、コイン取出口20から取り出される(排出される)ものと、コイン収納部13A,13C,13Eに残るものとに分ける仕分け爪25が突設されている。
次に、図9〜図12を参照して、この考案の実施例2に係るコインケース10Aの使い方を説明する。
図9および図10に示すように、実施例2のコインケース10Aは、3つコイン収納部13A,13C,13Eに、それぞれ対応する硬貨C1,C3,C5が10枚ずつ収納された閉蓋状態で使用される。
所定のコイン収納部13A,13C,13Eから所望枚数の硬貨C1,C3,C5を取り出す際には、まずコインケース10Aを、ケース本体12Aの一方の側板15a側を下に向けて傾けた後、元に戻す。これにより、各コイン収納部13A,13C,13Eに収納された全ての硬貨C1,C3,C5は、対応するコイン収納部13A,13C,13Eの一端側13a,13c,13eへ移動する。このとき、各硬貨C1,C3,C5は、それぞれの向かい合う平坦面同士が接触状態で重なり合うことで、各硬貨C1,C3,C5と、対応する細板片24とがそれぞれ上下に正対する。
次に、対応する指掛け部24aに親指などの指Fを掛け、所望の硬貨C1,C3,C5を収めたコイン収納部13A,13C,13Eの開閉シャッタ21を、一対のスライドガイド23に沿って、各硬貨C1,C3,C5の取り出し枚数分だけ、コイン取出口20の長さ方向へスライドさせる。
このとき、開閉シャッタ21の最先側の細板片24Aは、長さ方向に直交する断面が凸レンズ状で、かつ各細板片24の幅が対応する硬貨C1,C3,C5の厚さと略同一であるとともに、各スライドガイド23の下板23aおよび上板23bの各内面には、前記凹レンズ状の窪み23cが、その長さ方向へ連続形成されている。そのため、開閉シャッタ21を硬貨C1,C3,C5の所望枚数分だけ開くとき、使用者は、コイン取出口20の開度が、対応する硬貨C1,C3,C5の1枚分大きくなる毎に、最先側の細板片24Aの両端部が、対応するスライドガイド23の窪み23cに嵌る嵌合音と、その際の若干の衝撃(振動)とを、耳や指Fに感じる。
これにより、使用者(視覚障害者を含む)は、数回の練習を行うだけで、対応するコイン取出口20の開口領域を覗き込んで硬貨C1,C3,C5の露出枚数を数えなくても、ブラインド操作により、所望枚数の硬貨C1,C3,C5の取り出しが可能となる。もちろん、対応するコイン取出口20の開口領域を覗き込み、そこから露出した硬貨C1,C3,C5を数えてから取り出してもよい。このような操作を、取り出し希望の硬貨C1,C3,C5が収納された全てのコイン収納部13A,13C,13Eについて行う。
その後、この状態のまま、コインケース10Aを上下反転する(図12)。これにより、硬貨C1,C3,C5の自重で、対応するコイン取出口20の開口領域から、所望のコイン収納部13A,13C,13Eに収納された所望枚数の硬貨C1,C3,C5を、一度に取り出すことができる。その際、各開閉シャッタ21の最先側の細板片24Aには、その裏面に仕分け爪25が下方へ突出しているため、対応するコイン収納部13A,13C,13Eに収納された硬貨C1,C3,C5の群体を、コイン取出口20から取り出される小群と、コイン収納部13A,13C,13Eに残る小群とに正確に振り分けることができる。
特に、開閉シャッタ21は厚さ数mmのプラスチック製であることから、その最先側の細板片24Aの長さ方向の中央部を指Fで下方へ押圧すれば、この部分が下方へ湾曲し、その湾曲部分の下面から突出した仕分け爪25が、対応する硬貨C1,C3,C5の群体のうち、取り出し側の小群と残部側の小群との隙間に差し込まれる(図11および図12)。これにより、所望の枚数の硬貨Cをさらに正確に取り出すことができる。
なお、この実施例2では、コインケース10Aとして1円硬貨C1,10円硬貨C3,100円硬貨C5の3種類の硬貨を1列に収納するものを採用したが、これに限定しなくてもよい。例えば、1円硬貨C1〜500円硬貨C6を1列に並べたものでも、6種類のコイン収納部を左右2列に並べたものでもよい。さらには、各種のコインを収納する複数のコインケースを、突き合わされるケース本体の所定の側板間または底面間に設けられた係合構造体(例えば雄嵌合部と雌嵌合部、マグネット、面ファスナなど)により着脱自在に連結してもよい。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるため説明を省略する。
本考案は、複数のコイン収納部に、複数枚のコインを種類別に収納可能なコインケースとして有用である。
10,10A コインケース
11、11A 蓋体
12、12A ケース本体
13A 1円硬貨用のコイン収納部
13B 5円硬貨用のコイン収納部
13C 10円硬貨用のコイン収納部
13D 50円硬貨用のコイン収納部
13E 100円硬貨用のコイン収納部
13F 500円硬貨用のコイン収納部
13a〜13g 長さ方向の一端側
15a〜15d 側板
16 仕切り板
17 上板
19 長窓部
20 コイン取出口
21 開閉シャッタ
C1 円硬貨(コイン)
C2 円硬貨(コイン)
C3 10円硬貨(コイン)
C4 50円硬貨(コイン)
C5 100円硬貨(コイン)
C6 500円硬貨(コイン)
P 点字

Claims (7)

  1. 開口された上面を塞ぐ蓋体を有するケース本体に、種類別に同種のコインをコイン収納部の長さ方向に複数枚重ね合わせて収納する複数のコイン収納部が配設された矩形ボックス状のコインケースにおいて、
    全ての前記コイン収納部は、それぞれの長さ方向の一端側を、前記ケース本体の4枚の側板のうちの何れかの側板側に配置し、かつ収納された全ての前記コインの上部が露出する深さを有していることを特徴とするコインケース。
  2. 前記複数のコイン収納部のうち、一部の前記コイン収納部の長さ方向の一端側を、前記ケース本体の一方の側板側と、これと向かい合う他方の側板側とに二列で並べるとともに、残りの前記コイン収納部の長さ方向の一端側を、前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側に配置したことを特徴とする請求項1に記載のコインケース。
  3. 前記コイン収納部は、1円硬貨用、5円硬貨用、10円硬貨用、50円硬貨用、100円硬貨用および500円硬貨用の6種類で、
    このうち、前記1円硬貨用、前記10円硬貨用および前記100円硬貨用の各コイン収納部は、前記それぞれの長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板側に1つずつ並列配置され、
    前記5円硬貨用および前記50円硬貨用の各コイン収納部は、前記それぞれの長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板側と向かい合う他方の側板側に1つずつ並列配置され、かつそれぞれの最大コイン収納枚数が、前記1円硬貨用、前記10円硬貨用および前記100円硬貨用の各コイン収納部の最大コイン収納枚数より少なく、
    前記500円硬貨用のコイン収納部は、前記長さ方向の一端側が、前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側に1つだけ配置され、
    前記ケース本体の一方の側板と直交する側板側の長さは、1つの前記500円硬貨用のコイン収納部の幅と同一で、
    前記蓋体は、上板の端部に、500円硬貨の直径より長さが短く、かつ閉蓋時に該500円硬貨の上部のみが前記上板の外に突出する長窓部が形成された請求項1または請求項2に記載のコインケース。
  4. 前記ケース本体の側板の外面には、それぞれのコイン収納部の長さ方向の一端側と対峙する部分に、対応するコイン収納部に収納されるコインの種類を表示する点字が形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち、何れか1項に記載のコインケース。
  5. 前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せるコイン取出口が形成され、
    前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のコインケース。
  6. 前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せる矩形状のコイン取出口が形成され、
    前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられ、
    前記蓋体の上板のコイン取出口のうち、前記コイン収納部の幅方向の両側の形成部には、対応するコイン収納部の長さ方向に長く、かつ前記開閉シャッタの幅方向の両端部がスライド自在に支持される一対のスライドガイドが配設され、
    前記開閉シャッタは、対応するコイン収納部に収納されるコインの厚さと同一の幅を有する細板片を、前記コイン収納部の長さ方向へ屈曲自在に複数連結した矩形状の蛇腹板で、
    前記複数枚の細板片のうち、少なくとも1つの細板片のスライドガイドとの当接面には、凹部および凸部の何れか一方が形成され、
    前記スライドガイドの開閉シャッタとの当接面には、前記凹部および凸部の残った方が、対応するコイン収納部に収納された前記コインの厚さと同一ピッチで、前記スライドガイドの長さ方向に連続形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のコインケース。
  7. 前記蓋体の上板のコイン収納部との対峙部分に、該コイン収納部に収納された複数のコインを一度に取り出せる矩形状のコイン取出口が形成され、
    前記蓋体には、前記コイン取出口を、前記コインの取り出し枚数に対応した分だけ開閉する開閉シャッタが設けられ、
    前記蓋体の上板のコイン取出口のうち、前記コイン収納部の幅方向の両側の形成部には、対応するコイン収納部の長さ方向に長く、かつ前記開閉シャッタの幅方向の両端部がスライド自在に支持される一対のスライドガイドが配設され、
    前記開閉シャッタは、対応するコイン収納部に収納されるコインの厚さと同一の幅を有する細板片を、前記コイン収納部の長さ方向へ屈曲自在に複数連結した矩形状の蛇腹板で、
    複数の前記細板片のうち、最先側の細板片の下面には、対応するコイン収納部に収納された硬貨を、前記コイン取出口から取り出すものと、前記コイン収納部に残るものとに分ける仕分け爪が突設され、
    前記複数枚の細板片のうち、少なくとも1つの細板片のスライドガイドとの当接面には、凹部および凸部の何れか一方が形成され、
    前記スライドガイドの開閉シャッタとの当接面には、前記凹部および凸部の残った方が、対応するコイン収納部に収納された前記コインの厚さと同一ピッチで、前記スライドガイドの長さ方向に連続形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のコインケース。
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