JP3203002B2 - 位置制御装置 - Google Patents

位置制御装置

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JP3203002B2
JP3203002B2 JP02300191A JP2300191A JP3203002B2 JP 3203002 B2 JP3203002 B2 JP 3203002B2 JP 02300191 A JP02300191 A JP 02300191A JP 2300191 A JP2300191 A JP 2300191A JP 3203002 B2 JP3203002 B2 JP 3203002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクチュエータ、例えば
液圧シリンダのピストン位置を正しく目標位置に制御す
る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液圧シリンダの位置決め装置として、ス
トローク位置を検出しながらサーボ弁を用いて作動流体
を制御し、目標位置にシリンダストローク位置を制御す
る方法がある。
【0003】しかし、サーボ弁を用いる場合、油など適
用できる作動流体の種類に制限があり、また機構が精
密、複雑で、故障や誤動作を防ぐ点からも使用条件や環
境に制約を受け、その上非常に高価となってしまう。
【0004】そこで、構造が簡単で酷使にも耐える安価
なオンオフ弁(3ポート切換弁)が注目されるが、位置
決め制御の精度上に大きな問題を抱えている。オンオフ
弁は流量の制御がオンオフ的なため、微小流量のときは
まだしも、ある程度以上のピストン作動速度を確保する
ようにすると、目標とする位置に停止させるのに、オン
オフ弁をオフにしてから停止するまでの距離を定めるの
が難しく、しかもこれらはシリンダにかかる負荷や流体
圧力等によっても変化するため、正確な位置決めが非常
に困難となるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
るために、空気圧ロボットの位置制御装置として、3ポ
ート切換弁の下流に6個の高速切換弁を並列に接続し、
これらをパルスコード変調(PCM)駆動することによ
り、アクチュエータの位置制御精度の向上を図った提案
がなされている(1989年2月「計測自動制御学会論文
集」第68〜75頁)。
【0006】しかし、この場合には多数の余分な高速切
換弁を付加することから装置のコストアップが避けられ
ず、加えてPCM駆動制御のため最大速度での位置制御
が困難になる。また、アクチュエータにかかる慣性負荷
マスなどのパラメータが大きく変動することが想定され
るマニュピレータなどのへの応用時には、1回の位置決
めではパラメータ変動時に目標位置を行き過ぎ、作業に
支障をきたすことがある。
【0007】本発明はこのような問題を解決、すなわ
ち、単純なオンオフ弁を用いるにもかかわらず、最大速
度が大きく、パラメータ変動に対しても、精度のよい位
置決めを実行できる位置制御装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、第1の発明にお
いては図1に示すように、アクチュエータ50の作動室
と接続して作動流体を圧力供給するオン位置と圧力開放
するオフ位置とに切換動作するオンオフ弁51と、アク
チュエータの変位を測定する変位測定手段52と、アク
チュエータの変位から速度を算出する速度算出手段53
と、変位と速度の位相面上に停止目標位置との関係にも
とづいてオンオフ弁のオフへの切換時期を決定する切換
直線を少なくともアクチュエータの作動特性、オンオフ
弁の切換遅れに対応して設定する切換直線設定手段54
と、アクチュエータの変位、速度と切換直線が交わる点
オンオフ弁のオフへの切換を決定する切換時期判定手
段55と、オンオフ弁切換後アクチュエータが停止する
までの停止軌跡における変位、速度との関係に基づいて
推定したパラメータの変動に対応して前記切換直線を修
正する切換直線修正手段56とを備えた。
【0009】さらに、第2の発明においては図2に示す
ようにアクチュエータ50の作動室と接続して作動流
体を圧力供給するオン位置と圧力開放するオフ位置とに
切換動作するオンオフ弁51と、アクチュエータの変位
を測定する変位測定手段52と、アクチュエータの変位
から速度を算出する速度算出手段53と、変位と速度の
位相面上に停止目標位置との関係にもとづいてオンオフ
弁のオフへの切換時期を決定する切換直線を少なくとも
アクチュエータの作動特性、オンオフ弁の切換遅れに対
応して設定する切換直線設定手段54と、アクチュエー
タの変位、速度と切換直線が交わる点でオンオフ弁の
フへの切換を決定する切換時期判定手段55と、オンオ
フ弁切換後アクチュエータが停止するまでの停止軌跡に
おける変位、速度との関係に基づいて推定したパラメー
タの変動に対応して前記切換直線を修正する切換直線修
正手段56と、アクチュエータの動き始めの位相面軌跡
からパラメータ変動を判断するパラメータ変動判定手段
57と、このパラメータ変動時に目標位置の手前でいっ
たんアクチュエータを停止させるようにオンオフ弁を切
り換えると共にアクチュエータのステップ停止軌跡に対
応して前記切換直線を修正するステップ制御手段58
を備えた。
【0010】
【作用】したがって、第1の発明では、変位と速度の位
相面上に設定された切換直線との比較に応じて、オンオ
フ弁51のオフへの切換時期が決定されるので、オンオ
フ弁51のオフへの切換後、アクチュエータ50が停止
するまでの距離は正しく把握され、しかも、オンオフ弁
のオフへの切換後にアクチュエータ50が停止するまで
停止軌跡における変位、速度との関係に基づいて、逐
次パラメータの変動を推定しながら、これに対応して切
換直線を修正するので、パラメータ変動が生じても、正
しく目標位置にアクチュエータ50を停止させることが
できる。
【0011】また、第2の発明では、アクチュエータ動
き始めの位相面軌跡からパラメータの変動を判定し、変
動のあったときは、目標位置の手前でいったんアクチュ
エータ50を停止させるようにオンオフ弁51を切換る
ステップ制御により、パラメータ変動に対応して即座に
切換直線を修正するので、アクチュエータ50の作動開
始後に大幅なパラメータ変動を生じた場合でも、アクチ
ュエータ50の行き過ぎなどを確実に防止できる。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。
【0013】図3は制御系のブロック図であって、図中
10はアクチュエータとしてのシリンダで、ピストンロ
ッド12に負荷マス13が連結される。シリンダ10の
内部をピストン11により2つの室15Aと15Bに仕
切る。室15Aはオンオフ弁Aを介して、また室15B
はオンオフ弁Bを介して、ポンプ(圧力源)16とタン
ク17に選択的に接続される。
【0014】オンオフ弁A,Bは共に3ポート電磁切換
弁で構成され、オン位置ではポンプ側に接続してそれぞ
れの室15A,15Bに圧力を供給し、オフ位置ではタ
ンク(ドレーン)側に接続して圧力を解放する。
【0015】したがって、オンオフ弁Bをオン(Aはオ
フ)にすると、室15Bに作動流体が供給され、シリン
ダ10の伸び行程になり、これとは反対にオンオフ弁A
をオン(Bはオフ)にすると、室15Aに作動流体が供
給されてシリンダ10の縮み行程になり、オンオフ弁
A,Bが共にオフだとシリンダ10の作動は停止する。
なお、オンオフ弁A,Bと各室15A,15Bの間に
は、各室からの戻り流体の流量を調整するオリフィス1
7A,17Bが介装される。オリフィス17A,17B
の通過は、互いに並列に配列したチェック弁18A,1
8Bと19A,19Bによって規制される。
【0016】前記各オンオフ弁A,Bを制御するため、
マイコン等で構成されたコンローラ22が備えられ、そ
の制御信号は出力増幅器23を介してオンオフ弁A,B
に出力される。
【0017】コンローラ22には、シリンダ10の目標
位置信号と、シリンダ10の実際の作動ストロークを検
出するポテンショメータ20からの位置検出信号が入力
し、シリンダ10を停止させるストローク位置を目標位
置と正しく一致させるため、後述するように、オンオフ
弁A,Bを制御する。
【0018】いま伸び側に作動しているシリンダ10を
停止させるには、オンオフ弁Bをオンからオフに切換
て、両方の室15A,15Bの圧力を共に解放すればよ
いが、オンオフ弁Bをオフにしても、負荷マス13の慣
性等によりピストン11はすぐには止まらず、ある距離
だけ進む。しかもこの移動距離は、そのときの慣性負荷
の大きさやシリンダ10への流体供給圧力によって相違
する。また、オンオフ弁Bに停止信号を出力しても、応
答遅れがあるために、即座にはオフに切換わらず、この
分も停止距離を延ばす一因となる。したがって、ポテン
ショメータ20が検出した位置が目標位置と一致した時
点でオンオフ弁Bをオフにしたのでは、ピストン11は
目標よりも遥かに行き過ぎてしまう。
【0019】そこで、この発明では、ポテンショメータ
20によって検出したシリンダ10の変位と、この変位
を微分して算出した速度とから、変位と速度の位相面上
に停止目標位置との関係からオンオフ弁A,Bの切換時
期を決定する切換直線を、シリンダの作動特性、オンオ
フ弁A,Bや配管系の流量特性あるいはオンオフ弁A,
Bの切換遅れ等に対応して設定し、シリンダ10の変位
と速度がこの切換直線と交わる点でオンオフ弁A,Bを
オフに切換ることにより、シリンダ10を目標位置に停
止させ、また、このときオンオフ弁切換後、シリンダ1
0が停止するまでの位相面軌跡からシリンダ負荷や供給
圧力等のパラメータを逐次推定し、パラメータに対応し
て切換直線を修正(更新)していくことにより、常に正
しく目標位置で停止させられるようにした。
【0020】また、シリンダ10の動き始めの位相面上
の起動軌跡からパラメータの変動を判定し、変動のあっ
たときは、目標位置の手前でいったんシリンダ10を停
止させ、このシリンダのステップ停止軌跡に対応して即
座に切換直線を更新することにより、シリンダ起動後に
大幅なパラメータ変動を生じた場合でも、目標位置を行
き過ぎることなく停止させることを可能とした。
【0021】このような、コントローラ22による基本
の制御動作について具体的に説明する。
【0022】まず、オンオフ弁A,Bの動作であるが、
オンオフ弁Aをオフ、Bをオンにすると伸び行程で、こ
の動作モードを1、操作量をU=1とする。同じく、オ
ンオフ弁Aをオン、Bをオフとすると縮み行程で、この
動作モードを−1、操作量をU=−1、また、オンオフ
弁A,Bを共にオフにすると停止行程で、この動作モー
ドを0、操作量をU=0とする。
【0023】シリンダ摩擦力、内部漏洩及び作動流体の
圧縮性をゼロとし、オンオフ弁の流量抵抗をKA,KBに
含めるものとして、各動作モードのシリンダ運動方程式
を整理すると、以下のようになる。
【0024】 [(Ms2+(C+KA・SA2+KB・SB2)s]y=F ここで、CT=C+KA・SA2+KB・SB2とおくと、上
式は、 [Ms2+CTs]y=F …(1) 各動作モードにおけるFは、 F=PS・SB (U=1) F=−PS・SA (U=−1) F=0 (U=0) となる。
【0025】ただし、上記各式において、s:微分演算
子、M:負荷質量、C:粘性抵抗、KA,KB:流量抵
抗、SA,SB:ピストン受圧面積、PS:シリンダ供給圧
力、y:シリンダ変位、F:シリンダ推力とする。
【0026】次にシリンダ動作モードの切換による挙動
の変化を把握し、制御則を考えるために、前記(1)式
で表せられる系の位相面軌跡を求める。
【0027】 まず、負荷の速度をV(V=dy/dt)とすると、(1)式は、[Ms2+ CTs]y=Fより、dV/dt=−(CT/M)V+(F/M)となり、これか らdtを消去すれば、 dV/dy=(F/MV)−(CT/M) …(2) となる。この(2)式を解くと、F≠0のときの一般解(U=±1)は、 Y=−(M/CT)[V+(F/CT)log│V−(F/CT)│]+α …( 3)ただし、α:積分定数 ここで、Y*=CT2Y/M・PS・SB、V*=CT・V/PS・SBとおき、V *=0のとき、Y*=Yo*(Yo*:目標位置)であるとすれば、 Y*=−V*−log│V*−1│+Yo* (U=1) …(4) Y*=−V*+(SA/SB)log│(SB/SA)V*−1│+Yo* ( U=−1) …(5) となる。また、F=0のときの特別解(U=0)は、 Y*=−V*+Yo* (U=0) …(6) となる。
【0028】そして、この発明における位置決め制御
は、上記(4)〜(6)式の無次元化された変位(Y
*)と速度(V*)の位相面上に描かれた各動作モード
の軌跡を切換えることにより実行する。
【0029】つまり、動作モードが1(U=1)のシリ
ンダ伸び行程ときに、目標位置で停止させるには、位相
面上において、(4)式が、U=0の(6)式と一致し
たときに、オンオフ弁A,Bをオフに切換ればよい。同
じく、動作モードが−1(U=−1)のときは、(5)
式と(6)式とが一致するときにオンオフ弁A,Bをオ
フにする。
【0030】これらの特性を表したのが、図4である
が、実際のオンオフ弁A,Bは駆動信号が入力しても直
ちに作動するのではなく、ある時間遅れをもって切換わ
る。この切換遅れの影響を位相面上でみると、操作量U
=0で表す切換直線上で操作量を切換た場合、実際にオ
ンオフ弁A,Bが切換わるのは遅れ分だけ平行移動され
た直線上であることが分かる。
【0031】したがって、切換遅れを考慮して、これに
相当する分だけ早目に動作モードを切換ることにより、
正しく目標位置で停止させることができる。
【0032】この切換遅れを含めた制御則は、次のよう
になる。
【0033】 Y*−Yo*+V*<−Td* (U=1) Y*−Yo*+V*>(SA/SB)Td* (U=−1) −Td*≦Y*−Yo*+V*≦(SA/SB)Td* (U=0) ただし、Td*は切換遅れところで、これらについて
は、慣性負荷マスや供給圧力等のパラメータに変化があ
ると、定常偏差が狂ってしまい、位置決め精度が悪化す
る。そこで、シリンダ作動毎にパラメータ値を正確に求
め、オンオフ弁A,Bをオフに切換る判断時期(切換直
線)を変化させる必要がある。
【0034】切換直線の修正(更新)は、U=0のとき
の動作モードにおける切換直線の傾き(dV/dy)
と、y切片を、最小自乗法を用いて推定することによっ
て対応する。図5はこの修正アルゴリズムを位相面上に
表したものである。
【0035】いま、U=1のとき、Y*−Yo*+V*
+Td*=0の直線上の点(Yoff*,Voff*)
で、U=0に切換え、そのときの位相面上の軌跡が、直
線Y*−Yo*+αV*+γ=0に乗った場合、 1)軌跡が直線Y*−Yo*+αV*+γ=0に乗った
後、αとγを最小自乗法により求める。
【0036】2)軌跡の傾きが−1となるように、αを
用いて新たに無次元化する。
【0037】3)無次元化された新たな直線Y**−Y
o**+V**+γと、これに平行で点(Yoff*
*,Voff**)を通る直線とのずれが、切換遅れT
d**を表しており、新しい直線は、Y**−Yo**
+V**+Td**=0となる。 このようにして、動
作モードをU=0に切換える毎に、位相面上の停止軌跡
に基づいて、この修正操作を繰り返すことにより、パラ
メータ推定による逐次切換直線の更新を行い、パラメー
タが変動しても位置決め精度が低下するのを防止する。
【0038】ところで、システムのパラメータがシリン
ダ起動後に大きく変動したときなど、前回の推定パラメ
ータのものとにオンオフ弁A,Bを切換えたのでは、目
標位置よりも行き過ぎることがある。
【0039】図6は目標位置の行き過ぎが発生する場合
を表しているが、負荷マスが増加したときは、(A)で
示すように、立ち上がりの起動軌跡の傾きが緩やかにな
り、最大速度(終速度)に達するまでの移動距離が長く
なる。あるいは、シリンダ供給圧力が増加したときは、
(B)で示すように、最大速度が速くなり、いずれの場
合も、切換直線にしたがってオンオフ弁A,Bを切換え
ていたのでは、慣性力が大きくなった分だけ、目標位置
よりも行き過ぎを起こすことになる。
【0040】したがって、シリンダ起動後、最大速度と
それに達するまでの移動距離を求め、それぞれがある許
容幅よりも変化したときは、目標位置に到達する前にい
ったんオンオフ弁A,Bをオフ(U=0)にして、上記
と同様に停止軌跡に基づいてパラメータの修正を行う。
なお、最大速度に到達したことの判断は、いくつかの連
続した速度データの最大値と最小値がある幅に入ったと
きに終速度に到達したとして、このときの速度データの
平均値として求める。
【0041】このようにしてシリンダ作動を微小ステッ
プさせることにより、パラメータの変動に対応して切換
直線を更新し、再起動したシリンダをこの切換直線に基
づいて停止させることにより、最新のデータによる停止
制御を行うことができ、起動後にパラメータが大きく変
動したときなどでも、目標位置に対する行き過ぎを確実
に防止できるのである。
【0042】次に、コントローラ22で実行されるこれ
らの演算動作を、図7に示すフローチャートにしたがっ
て説明する。
【0043】ステップ1,2で、オンオフ弁の動作モー
ド(U=0,±1)と、シリンダの実際の変位Y、目標
位置Rを入力する。
【0044】ステップ3で制御モードを選択するが、こ
れはパラメータを推定する推定モード(EST)、イニ
シャルモードとしての脱出モード(ESC)、微小ステ
ップさせるスイッチングモード(SW)とがある。
【0045】イニシャルモードのときは、図8の(A)
〜(C)にも示すように、ステップ9と10において、
シリンダ停止位置が切換直線1と2の間にあるかどうか
を判断する。つまり、切換直線1を過ぎ(in)、かつ
切換直線2の手前にあるときは(in)、2つの切換直
線1,2の間に停止位置があるときで、図8の(A)で
示すように、いったん切換直線のいずれか外側に出ない
と制御不能となるので、ステップ13に移行していずれ
か逆方向の動作モードにセットして、制御モードを脱出
モードとする。
【0046】なお、図8の(B)は動作モード1のと
き、(C)は動作モード−1のときのシリンダ動作方向
と切換直線1,2の関係をそれぞれ表す。
【0047】これに対して、切換直線1の手前にあると
きは(out)、ステップ11で動作モードを1にし
て、制御モードをSW(スイッチングモード)に、また
切換直線1に達しているときは(in)、次に切換直線
2との関係を判断し、行き過ぎ(out)の場合は、ス
テップ12で動作モードを−1にして、制御モードをS
Wにする。
【0048】前記ステップ3において、スイッチングモ
ード(SW)が選択されたときは、ステップ14で切換
直線1との関係を判断し、手前にあるときは(ou
t)、ステップ16で動作モードを1にし、また、達し
ていないときは(in)、ステップ15で切換直線2と
の関係を判断して、行き過ぎのときは(out)、動作
モードを−1とする(ステップ17)。
【0049】そして、ステップ18において、シリンダ
起動後の立ち上がり特性から、最大速度と、それに到達
するまでの移動距離が所定の許容幅を越えているかどう
かから、パラメータの変動を判断する。パラメータ変動
があるとしたときは、ステップ19で、動作モードを0
にすると共に、この直後のシリンダ変位Y、速度V、目
標位置Rを保持し、制御モードを推定モードに切換る。
【0050】前記ステップ3で推定モードが選択された
ときは、ステップ4で、1つ前のオンオフ弁の動作モー
ドがシリンダ伸び行程(U=1)か縮み行程(U=−
1)かを判断したら、それぞれにおいて切換直線との関
係に基づいて、シリンダの停止判断を行い(ステップ
5,6)、ステップ7,8でオンオフ弁にオフ信号が出
力されてから実際に停止するまでの間の停止軌跡に基づ
いて前述のように、パラメータ推定を行い、パラメータ
変動に対応して切換直線を更新する。
【0051】ステップ20では実際に検出されたシリン
ダ変位Yと、目標位置Rとを比較して、これが所定のし
きい値の範囲に収まっていれば、ステップ21に移行し
て動作モードを0にすると共に、制御モードを脱出モー
ドにセットする。しきい値の範囲外ならば、そのまま元
に戻る。
【0052】図9はこれらのシリンダ位置決め制御結果
を説明するもので、まず単純に目標位置に達したときに
オンオフ弁をオフする方式では、オンオフ弁の切換遅れ
と、オフ後の慣性力による移動分とが合算され、シリン
ダは目標位置から大きく行き過ぎて停止する。
【0053】これに対して、オフ後の慣性力による移動
分に対応して切換直線を設定し、さらに切換遅れを考慮
して切換直線を平行移動した場合、目標位置に正しく停
止させることができる。
【0054】また、パラメータが変動しても、これに対
応して切換直線を修正しない場合には、目標位置よりも
行き過ぎ(あるいは手前での停止)を生じるが、シリン
ダ停止毎に、その停止軌跡からパラメータを推定して切
換直線を更新すると、パラメータ変動があっても、正確
に目標位置に停止させられる。
【0055】さらに、シリンダ起動後にパラメータ変動
を発生した場合、そのまま前回停止時に推定したパラメ
ータに対応した切換直線を用いると、停止位置にずれを
生じるが、微小ステップにより、目標位置の手前でいっ
たん停止させ、そのときの停止軌跡に基づいて切換直線
を更新しておくと、行き過ぎ等を起こすことなく、確実
に目標位置に停止させることができる。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、オンオフ
弁のオフへの切換時期が、変位と速度の位相面上に設定
された切換直線との比較に応じて決定されるので、オン
オフ弁のオフへの切換後、アクチュエータが停止するま
での距離が正しく把握され、しかも、オンオフ弁のオフ
への切換後にアクチュエータが停止するまでの停止軌跡
における変位、速度との関係に基づいて、逐次パラメー
タの変動を推定しながら、これに対応して切換直線を修
正していくので、パラメータ変動が生じても、常に正し
く目標位置にアクチュエータを停止させられ、したがっ
て、アクチュエータを最大速度で動作させつつ、精度の
良い位置決めが実現できる。
【0057】また、アクチュエータ動き始めの位相面軌
跡からパラメータの変動を判定し、目標位置の手前でい
ったんアクチュエータを停止させるようにオンオフ弁を
切換るステップ制御により、パラメータ変動に対応して
即座に切換直線を修正するので、アクチュエータの作動
開始後に大幅なパラメータ変動を生じた場合でも、最小
限の切換回数により、アクチュエータの行き過ぎなどを
確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の構成を示す構成図である。
【図2】第2の発明の構成を示す構成図である。
【図3】実施例を示すブロック回路図である。
【図4】シリンダ制御動作特性と切換直線との関係を示
す説明図である。
【図5】パラメータに対応して切換直線の修正を示す説
明図である。
【図6】パラメータ変動時のシリンダ動作特性を示す説
明図で、(A)は負荷マスの増加時、(B)は供給圧力
増加時の特性である。
【図7】コントローラで実行される制御動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】シリンダ動作モードと切換直線との関係を示す
説明図で、(A)は動作モード0の場合、(B)は動作
モード1の場合、(C)は動作モード−1の場合をそれ
ぞれ示す。
【図9】シリンダ制御特性の位相面軌跡を表す説明図で
ある。
【符号の説明】
50 アクチュエータ 51 オンオフ弁 52 変位測定手段 53 速度算出手段 54 切換直線設定手段 55 切換時期判定手段 56 切換直線修正手段 57 パラメータ変動判断手段 58 ステップ制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 芳樹 東京都新宿区南榎町9番地 (56)参考文献 特開 平4−34277(JP,A) 特開 平2−240404(JP,A) 特開 昭61−45179(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/12 305 G05D 3/12 306 F16K 31/06 325 G05B 13/00 G05D 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータの作動室と接続して作動
    流体を圧力供給するオン位置と圧力開放するオフ位置と
    に切換動作するオンオフ弁と、アクチュエータの変位を
    測定する変位測定手段と、アクチュエータの変位から速
    度を算出する速度算出手段と、変位と速度の位相面上に
    停止目標位置との関係にもとづいてオンオフ弁のオフへ
    切換時期を決定する切換直線を少なくともアクチュエ
    ータの作動特性、オンオフ弁の切換遅れに対応して設定
    する切換直線設定手段と、アクチュエータの変位、速度
    と切換直線が交わる点でオンオフ弁のオフへの切換を決
    定する切換時期判定手段と、オンオフ弁切換後アクチュ
    エータが停止するまでの停止軌跡における変位、速度と
    の関係に基づいて推定したパラメータの変動に対応して
    前記切換直線を修正する切換直線修正手段とを備えたこ
    とを特徴とする位置制御装置。
  2. 【請求項2】 アクチュエータの作動室と接続して作動
    流体を圧力供給するオン位置と圧力開放するオフ位置と
    に切換動作するオンオフ弁と、アクチュエータの変位を
    測定する変位測定手段と、アクチュエータの変位から速
    度を算出する速度算出手段と、変位と速度の位相面上に
    停止目標位置との関係にもとづいてオンオフ弁のオフへ
    の切換時期を決定する切換直線を少なくともアクチュエ
    ータの作動特性、オンオフ弁の切換遅れに対応して設定
    する切換直線設定手段と、アクチュエータの変位、速度
    と切換直線が交わる点でオンオフ弁のオフへの切換を決
    定する切換時期判定手段と、オンオフ弁切換後アクチュ
    エータが停止するまでの停止軌跡における変位、速度と
    の関係に基づいて推定したパラメータの変動に対応して
    前記切換直線を修正する切換直線修正手段と、アクチュ
    エータの動き始めの位相面軌跡からパラメータ変動を判
    断するパラメータ変動判定手段と、このパラメータ変動
    時に目標位置の手前でいったんアクチュエータを停止さ
    せるようにオンオフ弁を切り換えると共にアクチュエー
    タのステップ停止軌跡に対応して前記切換直線を修正す
    るステップ制御手段とを備えたことを特徴とする位置制
    御装置。
  3. 【請求項3】 パラメータ変動の判断をアクチュエータ
    の最大速度とそれに到達するまでの移動距離に基づいて
    行うことを特徴とする請求項2に記載の位置制御装置。
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