JP3202310B2 - 大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法 - Google Patents
大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築、土木および海洋構
造物等の分野において各種構造物に用いる厚み50mm
以上の、特にエレクトロスラグ溶接などの大入熱溶接
(溶接入熱=500〜1500kJ/cm)における熱
影響部(HAZ)の靱性が優れた耐火鋼板の製造法に関
する。
造物等の分野において各種構造物に用いる厚み50mm
以上の、特にエレクトロスラグ溶接などの大入熱溶接
(溶接入熱=500〜1500kJ/cm)における熱
影響部(HAZ)の靱性が優れた耐火鋼板の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に低合金鋼のHAZ靱性は、(1)
結晶粒のサイズ、(2)高炭素島状マルテンサイト、上
部ベイナイト(Bu)などの硬化相の分散状態、(3)
粒界脆化の有無、(4)元素のミクロ偏析など種々の冶
金学的要因に支配される。なかでもHAZの結晶粒のサ
イズは低温靱性に大きな影響を与えることが知られてお
り、HAZ組織を微細化するために数多くの技術が開
発、実用化されている。TiNなど高温でも比較的に安
定な窒化物を鋼中に微細分散させ、これによってHAZ
のオーステナイト(γ)粒の粗大化を抑制する技術は特
に有名である。しかしHAZの1400℃以上に加熱さ
れる領域では、TiNは粗大化もしくは溶解し、γ粒の
粗大化抑制能力は消失する。このため溶融線近傍での靱
性劣化が大きく、HAZの全域で安定して高靱性を得る
ことができない。すなわち溶融線近傍に切欠を入れたシ
ャルピー試験において頻度は少ないが、低い値が出現し
溶接構造物の安全性の観点から好ましくない。これに対
しTi酸化物(主としてTi2O3)を微細分散させた鋼
(特願昭59−203099号)は溶融線近傍でも粒内
アシキュラーフェライト(以下IGFと呼ぶ)を生成さ
せることによりHAZ組織を小さくすることができ、T
iN鋼に比較して優れた低温靱性が得られる。しかし、
特開平2−77523号の公報等で示されている耐火鋼
板ではMo含有量が高く、特に大入熱溶接(溶接入熱=
500〜1500kJ/cm)の場合ではIGFが生成
しにくく、この方法でも十分なHAZ靱性が得られな
い。
結晶粒のサイズ、(2)高炭素島状マルテンサイト、上
部ベイナイト(Bu)などの硬化相の分散状態、(3)
粒界脆化の有無、(4)元素のミクロ偏析など種々の冶
金学的要因に支配される。なかでもHAZの結晶粒のサ
イズは低温靱性に大きな影響を与えることが知られてお
り、HAZ組織を微細化するために数多くの技術が開
発、実用化されている。TiNなど高温でも比較的に安
定な窒化物を鋼中に微細分散させ、これによってHAZ
のオーステナイト(γ)粒の粗大化を抑制する技術は特
に有名である。しかしHAZの1400℃以上に加熱さ
れる領域では、TiNは粗大化もしくは溶解し、γ粒の
粗大化抑制能力は消失する。このため溶融線近傍での靱
性劣化が大きく、HAZの全域で安定して高靱性を得る
ことができない。すなわち溶融線近傍に切欠を入れたシ
ャルピー試験において頻度は少ないが、低い値が出現し
溶接構造物の安全性の観点から好ましくない。これに対
しTi酸化物(主としてTi2O3)を微細分散させた鋼
(特願昭59−203099号)は溶融線近傍でも粒内
アシキュラーフェライト(以下IGFと呼ぶ)を生成さ
せることによりHAZ組織を小さくすることができ、T
iN鋼に比較して優れた低温靱性が得られる。しかし、
特開平2−77523号の公報等で示されている耐火鋼
板ではMo含有量が高く、特に大入熱溶接(溶接入熱=
500〜1500kJ/cm)の場合ではIGFが生成
しにくく、この方法でも十分なHAZ靱性が得られな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は大入熱溶接に
おいてHAZ靱性の極めて優れた耐火鋼板を安価に製造
する技術を提供するものである。本発明法で製造した鋼
は、大入熱溶接時に溶融線近傍においてもHAZ組織が
微細化し、HAZの全域で優れた低温靱性を示す。
おいてHAZ靱性の極めて優れた耐火鋼板を安価に製造
する技術を提供するものである。本発明法で製造した鋼
は、大入熱溶接時に溶融線近傍においてもHAZ組織が
微細化し、HAZの全域で優れた低温靱性を示す。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を克
服し目的を達成するもので、その具体的手段を下記
(1)、(2)に示す。 (1)重量比でC 0.05〜0.12%、Si 0.
6%以下、Mn 0.8〜1.6%、P 0.03%以
下、S 0.005%以下、Mo 0.48〜0.80
%、Ti 0.005〜0.025%、Al 0.00
5%以下、N 0.001〜0.004%、O 0.0
01〜0.006%を含有し、残部が鉄および不可避的
不純物からなる実質的にAlを含有しない鋼を1000
〜1150℃の温度域で再加熱後、900℃以下の累積
圧下率が30%以上となるように圧延を行った後、75
0℃以上の温度から3〜40℃/秒の冷却速度で350
〜650℃の温度範囲まで冷却し、その後空冷すること
を特徴とする厚み50mm以上(好ましくは50〜10
0mm)の大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火
50kgf/mm2級鋼板の製造法。 (2)重量比でC 0.05〜0.12%、Si 0.
6%以下、Mn 0.8〜1.6%、P 0.03%以
下、S 0.005%以下、Mo 0.48〜0.80
%、Ti 0.005〜0.025%、Al 0.00
5%以下、N 0.001〜0.004%、O 0.0
01〜0.006%、さらにNb 0.003〜0.0
1%、V 0.003〜0.03%、Ni 0.05〜
1.0%、Cu 0.05〜1.0%、Cr 0.05
〜1.0%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる実質的にAlを含有しない鋼を1000〜115
0℃の温度域で再加熱後、900℃以下の累積圧下率が
30%以上となるように圧延を行った後、750℃以上
の温度から3〜40℃/秒の冷却速度で350〜650
℃の温度範囲まで冷却し、その後空冷することを特徴と
する厚み50mm以上(好ましくは50〜100mm)
の大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火50kg
f/mm2級鋼板の製造法。(3)鋼成分が、重量比でさらに、Ca:0.001〜
0.006%を含有したことを特徴とする前記(1)ま
たは(2)記載の板厚50mm以上の大入熱溶接熱影響
部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法にある。
服し目的を達成するもので、その具体的手段を下記
(1)、(2)に示す。 (1)重量比でC 0.05〜0.12%、Si 0.
6%以下、Mn 0.8〜1.6%、P 0.03%以
下、S 0.005%以下、Mo 0.48〜0.80
%、Ti 0.005〜0.025%、Al 0.00
5%以下、N 0.001〜0.004%、O 0.0
01〜0.006%を含有し、残部が鉄および不可避的
不純物からなる実質的にAlを含有しない鋼を1000
〜1150℃の温度域で再加熱後、900℃以下の累積
圧下率が30%以上となるように圧延を行った後、75
0℃以上の温度から3〜40℃/秒の冷却速度で350
〜650℃の温度範囲まで冷却し、その後空冷すること
を特徴とする厚み50mm以上(好ましくは50〜10
0mm)の大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火
50kgf/mm2級鋼板の製造法。 (2)重量比でC 0.05〜0.12%、Si 0.
6%以下、Mn 0.8〜1.6%、P 0.03%以
下、S 0.005%以下、Mo 0.48〜0.80
%、Ti 0.005〜0.025%、Al 0.00
5%以下、N 0.001〜0.004%、O 0.0
01〜0.006%、さらにNb 0.003〜0.0
1%、V 0.003〜0.03%、Ni 0.05〜
1.0%、Cu 0.05〜1.0%、Cr 0.05
〜1.0%を含有し、残部が鉄および不可避的不純物か
らなる実質的にAlを含有しない鋼を1000〜115
0℃の温度域で再加熱後、900℃以下の累積圧下率が
30%以上となるように圧延を行った後、750℃以上
の温度から3〜40℃/秒の冷却速度で350〜650
℃の温度範囲まで冷却し、その後空冷することを特徴と
する厚み50mm以上(好ましくは50〜100mm)
の大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火50kg
f/mm2級鋼板の製造法。(3)鋼成分が、重量比でさらに、Ca:0.001〜
0.006%を含有したことを特徴とする前記(1)ま
たは(2)記載の板厚50mm以上の大入熱溶接熱影響
部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法にある。
【0005】
【作用】以下、本発明について説明する。溶接構造用圧
延鋼材(JIS G3106)に規定する性能と600
℃の高温での高い耐力を維持し、かつ大入熱溶接熱影響
部の靱性を向上させるには、鋼成分と共に組織の微細化
を行うことが重要である。本発明の特徴は適量のMoを
添加し、さらにTi、N、OによりTi2O3、TiNを
鋼中に微細分散させた鋼片を1000〜1150℃の温
度域で再加熱後、900℃以下の累積圧下率が50%以
上となるように圧延を行った後、750℃以上の温度か
ら3〜40℃/秒の冷却速度で350〜650℃の温度
範囲まで冷却し微細なフェライト−ベイナイト組織にし
て、耐火性と優れた大入熱溶接HAZ靱性を同時に得る
ことにある。
延鋼材(JIS G3106)に規定する性能と600
℃の高温での高い耐力を維持し、かつ大入熱溶接熱影響
部の靱性を向上させるには、鋼成分と共に組織の微細化
を行うことが重要である。本発明の特徴は適量のMoを
添加し、さらにTi、N、OによりTi2O3、TiNを
鋼中に微細分散させた鋼片を1000〜1150℃の温
度域で再加熱後、900℃以下の累積圧下率が50%以
上となるように圧延を行った後、750℃以上の温度か
ら3〜40℃/秒の冷却速度で350〜650℃の温度
範囲まで冷却し微細なフェライト−ベイナイト組織にし
て、耐火性と優れた大入熱溶接HAZ靱性を同時に得る
ことにある。
【0006】Moは微細な炭窒化物を形成し、さらに固
溶体強化によって高温強度を増加させるために、耐火性
を確保するために必須の元素である。しかしながらMo
量が高すぎると溶接性及びHAZ靱性が劣化するので、
その含有量の上限は0.80%とする必要がある。とこ
ろがMo単独添加だけでは、600℃という高温領域に
おいて十分な耐力が得ることは難しい。そこで組織をフ
ェライト−ベイナイト組織にすることが、該高温領域に
おける耐力を増加させるのに有効である。故に高い高温
強度、低温靱性及び優れたHAZ靱性を得るためには、
鋼板の製造条件も適切にする必要がある。Mo添加によ
る高温強度の増加を図るには、Moを再加熱時に溶体化
させる必要がある。このため再加熱温度の下限を100
0℃とする。再加熱温度が高すぎると結晶粒が大きくな
って低温靱性が劣化するので、その上限は1150℃に
しなければならない。
溶体強化によって高温強度を増加させるために、耐火性
を確保するために必須の元素である。しかしながらMo
量が高すぎると溶接性及びHAZ靱性が劣化するので、
その含有量の上限は0.80%とする必要がある。とこ
ろがMo単独添加だけでは、600℃という高温領域に
おいて十分な耐力が得ることは難しい。そこで組織をフ
ェライト−ベイナイト組織にすることが、該高温領域に
おける耐力を増加させるのに有効である。故に高い高温
強度、低温靱性及び優れたHAZ靱性を得るためには、
鋼板の製造条件も適切にする必要がある。Mo添加によ
る高温強度の増加を図るには、Moを再加熱時に溶体化
させる必要がある。このため再加熱温度の下限を100
0℃とする。再加熱温度が高すぎると結晶粒が大きくな
って低温靱性が劣化するので、その上限は1150℃に
しなければならない。
【0007】続いて圧延では900℃以下の累積圧下率
を30%以上とすることが必須である。これはγ粒を微
細化して優れた低温靱性を得るためである。圧延に続く
鋼板の冷却条件は750℃以上の温度から3〜40℃/
秒の冷却速度で350〜650℃の温度範囲まで加速冷
却を行う必要がある。750℃未満の温度から冷却した
場合にはフェライト主体組織となり、十分な高温強度が
得られないためである。冷却速度を3℃/秒以上とする
のは、組織をフェライト−ベイナイト化するために必要
な最小の冷却速度である。また40℃/秒を超える冷却
速度で冷却した場合には、マルテンサイトが多量に生成
し十分な高温強度が確保できないためである。冷却停止
温度の下限を350℃にした理由は、それ以下の温度ま
で加速冷却を行うと島状マルテンサイトなどの低温変態
生成物により靱性の劣化を招くためである。また冷却停
止温度の上限を650℃にしたのはそれ以上の温度では
適量のベイナイト組織を得ることができないためであ
る。なおMo添加量の下限は、600℃で十分な耐力を
確保するため、その下限を0.35%とする必要があ
る。
を30%以上とすることが必須である。これはγ粒を微
細化して優れた低温靱性を得るためである。圧延に続く
鋼板の冷却条件は750℃以上の温度から3〜40℃/
秒の冷却速度で350〜650℃の温度範囲まで加速冷
却を行う必要がある。750℃未満の温度から冷却した
場合にはフェライト主体組織となり、十分な高温強度が
得られないためである。冷却速度を3℃/秒以上とする
のは、組織をフェライト−ベイナイト化するために必要
な最小の冷却速度である。また40℃/秒を超える冷却
速度で冷却した場合には、マルテンサイトが多量に生成
し十分な高温強度が確保できないためである。冷却停止
温度の下限を350℃にした理由は、それ以下の温度ま
で加速冷却を行うと島状マルテンサイトなどの低温変態
生成物により靱性の劣化を招くためである。また冷却停
止温度の上限を650℃にしたのはそれ以上の温度では
適量のベイナイト組織を得ることができないためであ
る。なおMo添加量の下限は、600℃で十分な耐力を
確保するため、その下限を0.35%とする必要があ
る。
【0008】つぎに本発明におけるMo以外の成分限定
理由について説明する。Cは本発明鋼のようなフェライ
ト−ベイナイト組織では、高温強度に対して重要な元素
であり、0.05%以上の添加により高温強度は増大す
る。このため下限は0.05%とする。またC量が多す
ぎると大入熱溶接HAZ部でIGFが生成しなくなるた
め0.12%を上限とする。Siは脱酸上鋼に含まれる
元素でSi量が多くなると溶接性、HAZ靱性が劣化す
るため、その上限を0.6%とした。Mnは強度、靱性
を確保するうえで不可欠の元素であり、その下限は0.
8%である。しかしMn量が多すぎると焼入性が増加し
て溶接性、HAZ靱性が劣化するためMnの上限を1.
6%とした。Alは一般に脱酸上鋼に含まれる元素であ
るが、本発明では好ましくない元素であり0.005%
以下と限定した。これはAlが鋼中に含まれていると酸
素と結合してTi酸化物が生成しなくなるためである。
Si及びTiによっても脱酸は行われるので本発明鋼に
ついてはAlは少ないほど良く、0.003%以下が望
ましい。
理由について説明する。Cは本発明鋼のようなフェライ
ト−ベイナイト組織では、高温強度に対して重要な元素
であり、0.05%以上の添加により高温強度は増大す
る。このため下限は0.05%とする。またC量が多す
ぎると大入熱溶接HAZ部でIGFが生成しなくなるた
め0.12%を上限とする。Siは脱酸上鋼に含まれる
元素でSi量が多くなると溶接性、HAZ靱性が劣化す
るため、その上限を0.6%とした。Mnは強度、靱性
を確保するうえで不可欠の元素であり、その下限は0.
8%である。しかしMn量が多すぎると焼入性が増加し
て溶接性、HAZ靱性が劣化するためMnの上限を1.
6%とした。Alは一般に脱酸上鋼に含まれる元素であ
るが、本発明では好ましくない元素であり0.005%
以下と限定した。これはAlが鋼中に含まれていると酸
素と結合してTi酸化物が生成しなくなるためである。
Si及びTiによっても脱酸は行われるので本発明鋼に
ついてはAlは少ないほど良く、0.003%以下が望
ましい。
【0009】Tiはその酸化物を生成させるために0.
005%以上が必要であり、0.025%を超えるとT
iCの生成によるHAZ靱性の劣化を招くため、0.0
05〜0.025%に限定する。NはTiNを確保する
ために必要な元素で、最低量を確保するため0.001
%以上が必要であり、N量が多くなると固溶NによるH
AZ靱性の劣化を招くため、その範囲を0.001〜
0.004%とした。OはTi2O3を生成させるために
BR>必要な元素で、その最低必要量は0.001%であ
り、0.006%を超えると鋼の清浄度、靱性の劣化を
招くので、0.001〜0.006%に限定する。な
お、本発明鋼は不可避的不純物としてP及びSを含有す
る。P、Sは高温強度に与える影響は小さいのでその量
について特に限定しないが、一般に靱性、板厚方向強度
等に関する鋼の特性は、これらP、Sの量が少ないほど
向上する。望ましいP、S量はそれぞれ0.03%、
0.005%以下である。本発明鋼の基本成分は以上の
とおりであり、十分に目的を達成できるが、さらに目的
に対し特性を高めるため、以下に述べる元素即ちNb、
V、Ni、Cu、Cr、Caを選択的に添加すると強
度、靱性の向上について、さらに好ましい結果が得られ
る。
005%以上が必要であり、0.025%を超えるとT
iCの生成によるHAZ靱性の劣化を招くため、0.0
05〜0.025%に限定する。NはTiNを確保する
ために必要な元素で、最低量を確保するため0.001
%以上が必要であり、N量が多くなると固溶NによるH
AZ靱性の劣化を招くため、その範囲を0.001〜
0.004%とした。OはTi2O3を生成させるために
BR>必要な元素で、その最低必要量は0.001%であ
り、0.006%を超えると鋼の清浄度、靱性の劣化を
招くので、0.001〜0.006%に限定する。な
お、本発明鋼は不可避的不純物としてP及びSを含有す
る。P、Sは高温強度に与える影響は小さいのでその量
について特に限定しないが、一般に靱性、板厚方向強度
等に関する鋼の特性は、これらP、Sの量が少ないほど
向上する。望ましいP、S量はそれぞれ0.03%、
0.005%以下である。本発明鋼の基本成分は以上の
とおりであり、十分に目的を達成できるが、さらに目的
に対し特性を高めるため、以下に述べる元素即ちNb、
V、Ni、Cu、Cr、Caを選択的に添加すると強
度、靱性の向上について、さらに好ましい結果が得られ
る。
【0010】つぎに、前記添加元素とその添加量につい
て説明する。Nbは微細な炭窒化物を形成し、高温強度
を増加させる。しかし、0.003%以下では効果がな
く0.01%を超えると大入熱溶接HAZ靱性に好まし
くない影響がある。VはNbとほぼ同じ効果をもつ元素
であり、高温耐力に対する効果はNbに比較して小さい
が0.03%以下では効果がなく0.03%を超えると
HAZ靱性に好ましくない影響がある。つぎに、Niは
溶接性、HAZ靱性に悪影響を及ぼすことなく、母材の
強度、靱性を向上させるが、0.005%以下では効果
が薄く、1.0%以上では極めて高価になるため経済性
を失うので、上限は1.0%とした。
て説明する。Nbは微細な炭窒化物を形成し、高温強度
を増加させる。しかし、0.003%以下では効果がな
く0.01%を超えると大入熱溶接HAZ靱性に好まし
くない影響がある。VはNbとほぼ同じ効果をもつ元素
であり、高温耐力に対する効果はNbに比較して小さい
が0.03%以下では効果がなく0.03%を超えると
HAZ靱性に好ましくない影響がある。つぎに、Niは
溶接性、HAZ靱性に悪影響を及ぼすことなく、母材の
強度、靱性を向上させるが、0.005%以下では効果
が薄く、1.0%以上では極めて高価になるため経済性
を失うので、上限は1.0%とした。
【0011】CuはNiとほぼ同様な効果を持つほか、
Cu析出物による高温強度の増加や耐食性や耐候性の向
上にも効果を有する。この場合Cu量が0.5%以上
で、その効果が著しい。しかし、Cu量が1.0%を超
えると熱間圧延時にCu割れが発生し製造が困難にな
り、また0.05%以下では効果がないのでCu量は
0.05〜1.0%に限定する。Crは母材および溶接
部の強度を高める元素であり、Cr量が0.5%以上で
耐候性も向上するが、1.0%を超えると溶接性やHA
Z靱性を劣化させ、また0.05%以下では効果が薄
い。従ってCr量は0.05%〜1.0%とする。Ca
は硫化物(MnS)の形態を制御し、シャルピー吸収エ
ネルギーを増加させ低温靱性を向上させる効果がある。
しかしCa量は0.001%未満では実用上効果がな
く、0.006%を超えるとCaO、CaSが多量に生
成して大型介在物となり、鋼の靱性のみならず清浄度も
害し溶接性、耐ラメラテア性にも悪影響を与えるので、
Ca添加量の範囲を0.001〜0.006%とする。
Cu析出物による高温強度の増加や耐食性や耐候性の向
上にも効果を有する。この場合Cu量が0.5%以上
で、その効果が著しい。しかし、Cu量が1.0%を超
えると熱間圧延時にCu割れが発生し製造が困難にな
り、また0.05%以下では効果がないのでCu量は
0.05〜1.0%に限定する。Crは母材および溶接
部の強度を高める元素であり、Cr量が0.5%以上で
耐候性も向上するが、1.0%を超えると溶接性やHA
Z靱性を劣化させ、また0.05%以下では効果が薄
い。従ってCr量は0.05%〜1.0%とする。Ca
は硫化物(MnS)の形態を制御し、シャルピー吸収エ
ネルギーを増加させ低温靱性を向上させる効果がある。
しかしCa量は0.001%未満では実用上効果がな
く、0.006%を超えるとCaO、CaSが多量に生
成して大型介在物となり、鋼の靱性のみならず清浄度も
害し溶接性、耐ラメラテア性にも悪影響を与えるので、
Ca添加量の範囲を0.001〜0.006%とする。
【0012】
【実施例】周知の転炉、連続鋳造、厚板工程により鋼板
を製造し、常温と600℃の強度及び母材の低温靱性を
調査した。表1の1〜10に本発明鋼、11〜25に比
較鋼の化学成分を示す。表2に本発明鋼と比較鋼の鋼板
製造条件とその機械的性質を示す。表2の本発明鋼1〜
10は、600℃の降伏強度が常温の規格降伏強度の7
0%以上を有しているとともに、優れた母材の低温靱性
が得られ、優れた大入熱溶接HAZ靱性が得られてい
る。
を製造し、常温と600℃の強度及び母材の低温靱性を
調査した。表1の1〜10に本発明鋼、11〜25に比
較鋼の化学成分を示す。表2に本発明鋼と比較鋼の鋼板
製造条件とその機械的性質を示す。表2の本発明鋼1〜
10は、600℃の降伏強度が常温の規格降伏強度の7
0%以上を有しているとともに、優れた母材の低温靱性
が得られ、優れた大入熱溶接HAZ靱性が得られてい
る。
【0013】これに対し比較鋼11ではC量が少ないた
めに、600℃の降伏強度が低く、常温の規格降伏強度
に対する600℃の降伏強度の割合が70%に達しな
い。比較鋼12ではC量が多いために、HAZ靱性が低
い。比較鋼13ではMoの量が少ないために、600℃
の降伏強度が低く、常温の規格降伏強度の70%に達し
ない。比較鋼14ではMoの量が多いためにHAZ靱性
が低い。比較鋼15ではTiの量が少なく、また比較鋼
16ではTiの量が多すぎ、共にHAZ靱性が低い。比
較鋼17ではAlの量が多いためTi酸化物が生成せ
ず、HAZ靱性が低くなっている。比較鋼18では再加
熱温度が低く十分にMoの固溶が図られなかったため、
600℃の降伏強度が常温の規格降伏強度の70%に達
しない。比較鋼19では再加熱温度が高すぎ組織の粗大
化を招き、母材の低温靱性の劣化並びにHAZ靱性が低
下している。比較鋼20では900℃以下の累積圧下率
が低く、圧延による組織の細粒化が十分行われず、母材
の低温靱性の劣化並びにHAZ靱性が低下している。
めに、600℃の降伏強度が低く、常温の規格降伏強度
に対する600℃の降伏強度の割合が70%に達しな
い。比較鋼12ではC量が多いために、HAZ靱性が低
い。比較鋼13ではMoの量が少ないために、600℃
の降伏強度が低く、常温の規格降伏強度の70%に達し
ない。比較鋼14ではMoの量が多いためにHAZ靱性
が低い。比較鋼15ではTiの量が少なく、また比較鋼
16ではTiの量が多すぎ、共にHAZ靱性が低い。比
較鋼17ではAlの量が多いためTi酸化物が生成せ
ず、HAZ靱性が低くなっている。比較鋼18では再加
熱温度が低く十分にMoの固溶が図られなかったため、
600℃の降伏強度が常温の規格降伏強度の70%に達
しない。比較鋼19では再加熱温度が高すぎ組織の粗大
化を招き、母材の低温靱性の劣化並びにHAZ靱性が低
下している。比較鋼20では900℃以下の累積圧下率
が低く、圧延による組織の細粒化が十分行われず、母材
の低温靱性の劣化並びにHAZ靱性が低下している。
【0014】比較鋼21では水冷開始温度が低くフェラ
イト量が多くなりすぎ、600℃の降伏強度が常温の規
格降伏強度の70%に達しない。比較鋼22では水冷停
止温度が低く島状マルテンサイトが生成し、母材の低温
靱性が劣化している。比較鋼23では水冷停止温度が高
いためベイナイト量が少なく、600℃の降伏強度が常
温の規格降伏強度の70%に達しない。比較鋼24では
冷却速度が低くベイナイト組織が生成せず、600℃の
降伏強度が常温の規格降伏強度の70%に達しない。比
較鋼25では冷却速度が高く多量のマルテンサイトが生
成し、母材の低温靱性が劣化している。
イト量が多くなりすぎ、600℃の降伏強度が常温の規
格降伏強度の70%に達しない。比較鋼22では水冷停
止温度が低く島状マルテンサイトが生成し、母材の低温
靱性が劣化している。比較鋼23では水冷停止温度が高
いためベイナイト量が少なく、600℃の降伏強度が常
温の規格降伏強度の70%に達しない。比較鋼24では
冷却速度が低くベイナイト組織が生成せず、600℃の
降伏強度が常温の規格降伏強度の70%に達しない。比
較鋼25では冷却速度が高く多量のマルテンサイトが生
成し、母材の低温靱性が劣化している。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の化学成分及び製造法で製造した
厚鋼板、形鋼、棒鋼などの鋼材は高い600℃の降伏強
度、優れた低温靱性と優れた大入熱溶接HAZ靱性を有
する鋼であり、建築、土木、海洋構造物の安全性を大き
く高めることができる。
厚鋼板、形鋼、棒鋼などの鋼材は高い600℃の降伏強
度、優れた低温靱性と優れた大入熱溶接HAZ靱性を有
する鋼であり、建築、土木、海洋構造物の安全性を大き
く高めることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−207812(JP,A) 特開 平3−236420(JP,A) 特開 平5−112823(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/00 - 8/10 C22C 38/00 - 38/60
Claims (3)
- 【請求項1】 重量比で C :0.05〜0.12%、 Si:0.6%以下、 Mn:0.8〜1.6%、 P :0.03%以下、 S :0.005%以下、 Mo:0.48〜0.80%、 Ti:0.005〜0.025%、 Al:0.005%以下、 N :0.001〜0.004%、 O :0.001〜0.006% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる実質
的にAlを含有しない鋼を1000〜1150℃の温度
域で再加熱後、900℃以下の累積圧下率が30%以上
となるように圧延を行った後、750℃以上の温度から
3〜40℃/秒の冷却速度で350〜650℃の温度範
囲まで冷却し、その後空冷することを特徴とする板厚5
0mm以上の大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐
火鋼板の製造法。 - 【請求項2】 重量比で C :0.05〜0.12%、 Si:0.6%以下、 Mn:0.8〜1.6%、 P :0.03%以下、 S :0.005%以下、 Mo:0.48〜0.80%、 Ti:0.005〜0.025%、 Al:0.005%以下、 N :0.001〜0.004%、 O :0.001〜0.006% さらに Nb:0.003〜0.01%、 V :0.003〜0.03%、 Ni:0.05〜1.0%、 Cu:0.05〜1.0%、 Cr:0.05〜1.0% の1種または2種以上を含有し、残部が鉄および不可避
的不純物からなる実質的にAlを含有しない鋼を100
0〜1150℃の温度域で再加熱後、900℃以下の累
積圧下率が30%以上となるように圧延を行った後、7
50℃以上の温度から3〜40℃/秒の冷却速度で35
0〜650℃の温度範囲まで冷却し、その後空冷するこ
とを特徴とする板厚50mm以上の大入熱溶接熱影響部
靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法。 - 【請求項3】 鋼成分が、重量比でさらに、Ca:0.
001〜0.006%を含有したことを特徴とする請求
項1または2記載の板厚50mm以上の大入熱溶接熱影
響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08079492A JP3202310B2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | 大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08079492A JP3202310B2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | 大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279735A JPH05279735A (ja) | 1993-10-26 |
JP3202310B2 true JP3202310B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=13728370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08079492A Expired - Lifetime JP3202310B2 (ja) | 1992-04-02 | 1992-04-02 | 大入熱溶接熱影響部靱性の優れた建築用耐火鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3202310B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093282A1 (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-08 | Nippon Steel Corporation | 溶接性およびガス切断性に優れた高張力耐火鋼およびその製造方法 |
KR102436177B1 (ko) | 2020-09-11 | 2022-08-24 | 주용진 | 반려동물용 스크래쳐 |
KR102542591B1 (ko) | 2020-12-24 | 2023-06-12 | 정형준 | 브라켓을 이용한 반려동물용 조립식 미로구조물 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008126910A1 (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-23 | Nippon Steel Corporation | 高温特性と靱性に優れた鋼材及びその製造方法 |
CN101657555B (zh) * | 2007-04-11 | 2011-08-03 | 新日本制铁株式会社 | 高温强度和韧性优良的钢材及其制造方法 |
Family Cites Families (3)
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JPH03207812A (ja) * | 1990-01-05 | 1991-09-11 | Nippon Steel Corp | 母材靭性と継手靭性の優れた鋼材の製造方法 |
JPH075968B2 (ja) * | 1990-02-13 | 1995-01-25 | 新日本製鐵株式会社 | 耐水素誘起割れ性、耐硫化物応力腐食割れ性および低温靭性に優れた鋼板の製造方法 |
JPH05112823A (ja) * | 1991-10-18 | 1993-05-07 | Kobe Steel Ltd | 大入熱溶接継手靱性の優れた建築用490N/mm2級耐火鋼材の製造方法 |
-
1992
- 1992-04-02 JP JP08079492A patent/JP3202310B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093282A1 (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-08 | Nippon Steel Corporation | 溶接性およびガス切断性に優れた高張力耐火鋼およびその製造方法 |
KR102436177B1 (ko) | 2020-09-11 | 2022-08-24 | 주용진 | 반려동물용 스크래쳐 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05279735A (ja) | 1993-10-26 |
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