JP3202130B2 - 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法 - Google Patents

水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法

Info

Publication number
JP3202130B2
JP3202130B2 JP16663394A JP16663394A JP3202130B2 JP 3202130 B2 JP3202130 B2 JP 3202130B2 JP 16663394 A JP16663394 A JP 16663394A JP 16663394 A JP16663394 A JP 16663394A JP 3202130 B2 JP3202130 B2 JP 3202130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
weight
styrene polymer
styrene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16663394A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0827223A (ja
Inventor
雅之 井出
正典 小松
正次 佐々木
茂夫 木内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP16663394A priority Critical patent/JP3202130B2/ja
Publication of JPH0827223A publication Critical patent/JPH0827223A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3202130B2 publication Critical patent/JP3202130B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子量分布がシャープ
な水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】副生成物が少なく純度の高い水溶性のス
チレン系重合体スルホン化物の製造方法としては、特開
昭62−174205号公報、特開昭63−17270
3号公報記載の方法等が知られている。しかし、これら
の方法でスルホン化した場合、反応物の反応機壁の付着
により伝熱が低下することにより、スルホン化温度が高
くなるに従ってスルホンが生成し、分子量の増大により
分子量分布が広がるといった問題点があった。このた
め、該スルホン化物を分散剤等として使用した場合に、
分散性能等の機能を著しく損なっていた。このスルホン
の抑制方法として、例えば、(1)Na2 SO4 を添加
する方法(USP2693487号)、(2)スルホン
化剤としてSO3 −ジオキサン錯体を用いる方法(US
P2604456号)、(3)スルホン化剤としてSO
3−ケトン錯体を用いる方法(USP2764576
号)等が知られている。しかし、(1)の方法は、スル
ホン化物のナトリウム塩を得る方法における副生成物で
あるNa2 SO4 を予め添加することとなり、該副生物
の生成量が多くなるため好ましくない。(2)の方法
は、ジオキサンの使用量がSO3 と等モル程度必要であ
り、ジオキサンを回収する装置が必要となるため工業的
に難がある。(3)の方法も、SO3 と等モル程度のケ
トンが必要であり、工業的には錯体調製系及びケトン処
理系が必要であり、工業的には有利な方法とは言えな
い。また、大量のケトンを使用するため、スルホン化率
が低下し、未反応のスチレン系重合体が残存するため、
スチレン系重合体スルホン化物の収率が劣るといった問
題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、分子量分布
がシャープな水溶性スチレン系重合体スルホン化物の効
率的な製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、SO3 との錯
体を調製する工程を経ることなく、スチレン系重合体と
特定の化合物を溶解してなるハロゲン化炭化水素溶媒
に、スルホン化剤を導入してスルホン化を行うと、上記
課題を解決できるとの知見に基づいてなされたものであ
る。すなわち、本発明は、スチレン系重合体と1種又は
2種以上のエーテル化合物及び/又はカルボニル基含有
化合物とを溶解してなるハロゲン化炭化水素溶媒に、ス
ルホン化剤を導入してスチレン系重合体をスルホン化す
ることを特徴とする水溶性スチレン系重合体スルホン化
物の製造方法を提供する。
【0005】本発明では、スルホン化原料として、種々
の分子量のスチレン系重合体を用いることができ、かか
るスチレン系重合体は単独又は2種以上を混合したもの
が使用できる。使用するスチレン系重合体の重量平均分
子量は1000〜100万、好ましくは1000〜50
万、より好ましくは1000〜30万のものを使用する
のがよい。重量平均分子量が100万を越えると原料及
び反応系の粘度が高くなり、スルホン化反応が難しくな
るばかりでなく、ハンドリングも困難となる。一方、
1,000未満のものを使用すると、二、三量体が多く
含まれているため、スルホン化が出来なくなる。本発明
で使用するスチレン系重合体としては、ポリスチレンだ
けでなく、ポリαメチルスチレン、スチレン−αメチル
スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリル系共
重合体等を用いることができる。
【0006】ハロゲン化炭化水素溶媒としては、炭素数
1〜2の脂肪族ハロゲン化炭化水素が好ましく用いられ
る。このようなハロゲン化炭化水素の具体例としては、
メチレンジクロリド、1,2−ジクロルエタン、塩化エ
チル、四塩化炭素、1,1−ジクロルエタン、1,1,
2,2−テトラクロルエタン、クロロホルム、エチレン
ジブロミドなどのスルホン化剤に不活性なものがあげら
れる。ハロゲン化炭化水素の炭素数が3以上になると、
スルホン化剤の溶解性が悪くなり好ましくない。溶媒の
使用量はスチレン系重合体1重量部に対して1〜30重
量部程度が適当である。
【0007】本発明で用いるスルホン化物を製造するに
は、まず、ハロゲン化炭化水素溶媒中に原料スチレン系
重合体を溶解させるとともに、添加剤として特定のエー
テル化合物及び/又はカルボニル基含有化合物をスチレ
ン系重合体100重量部当たり、0.1〜10重量部、
好ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.1〜
1重量部添加してこれらを溶解する。この添加剤として
は、溶媒と完全に混り合い均一系となるものが好まし
い。添加量が0.1重量部未満では分子内又は分子間架
橋が起こりやすく、添加の効果が小さい。一方、10重
量部を越えると、架橋抑制効果は良好とならず、溶媒回
収工程が複雑化したり、スルホン化剤がスチレン系重合
体に有効に反応しなくなるため、スルホン化率が低下す
る等の問題がある。スルホン化剤を導入する際に、ハロ
ゲン化炭化水素溶媒中に原料スチレン系重合体とともに
溶解させておくエーテル化合物及び/又はカルボニル基
含有化合物としては、種々の種々の有機化合物を用いる
ことができる。このうちエーテル化合物としては、炭素
数が3〜21のアルキルエーテル、アルキルアリールエ
ーテル、アリールエーテル、ジオキサンらフランなどが
あげられ、又ポリアルキレングリコール、そのモノ又は
ジエーテル若しくはエステル、そのサルフェートなどが
あげられる。これらのうち、好ましいエーテル化合物と
しては、式(1)及び(2)で表されるものがあげられ
る。
【0008】
【化1】 R1 −O−R2 (1) A1 −O−(R3 −O)n −A2 (2)
【0009】(式(1)中、R1 とR2 は、それぞれ独
立に炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又
はフェニル基を表し、式(2)中、A1 とA2 は、それ
ぞれ独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、フェニ
ル基、炭素数1〜9のアルキル基を1〜3個置換基とし
て有するアルキルフェニル基又は−SO3 M基を表し、
Mは水素、アルカリ金属又はアンモニウム基を表し、R
3 は炭素数2〜4のアルキレン基を、nは1〜10の数
を表す。
【0010】式(1)のエーテル化合物としては、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、アニソール、ジフェニルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等があげられ、式(2)のエーテル
化合物としては、ポリエチレングリコール類、ポリプロ
ピレングリコール類、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
類、ポリエチレングリゴールジサルフェート類があげら
れる。
【0011】又、カルボニル基含有化合物としては、炭
素数が3〜21のアルキルケトン、アルキルアリールケ
トン、アリールケトンなどのケトン化合物及び炭素数が
2〜11の脂肪族カルボン酸、アリールカルボン酸など
のカルボン酸化合物、これらのエステルなどのエステル
化合物があげられる。又、アルデヒド類も使用すること
ができるが、ケトン化合物、カルボン酸化合物やエステ
ル化合物を用いるのが好ましい。これらのうち、好まし
いカルボニル基含有化合物としては、式(3)及び
(4)で表されるものがあげられる。
【0012】
【化2】R1 −CO−R2 (3) R1 −COOX (4)
【0013】(式(3)中、R1 とR2 は、それぞれ独
立に炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又
はフェニル基を表し、式(4)中、R1 は炭素数1〜1
0のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、炭素
数1〜9のアルキル基を1〜3個置換基として有するア
ルキルフェニル基を表し、Xは水素、炭素数1〜10の
アルキル基、シクロアルキル基又は−COR3 を表し、
3 は炭素数1〜10のアルキル基、シクロアルキル基
又はフェニル基を表す。)
【0014】式(3)のケトン化合物としては、アセト
ン、アセトフェノン、アセチルアセトン、ジフェニルケ
トン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、メ
チルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル
イソブチルケトン等があげられ、式(4)のカルボン酸
化合物又はエステル化合物としては、安息香酸、安息香
酸エステル類、イソフタル酸、無水フタル酸、酢酸、無
水酢酸、酢酸エステル類、プロピオン酸、無水プロピオ
ン酸、プロピオン酸エステル類、酪酸、無水酪酸、酪酸
エステル類、吉草酸、吉草酸エステル類、シクロヘキシ
ルカルボン酸等があげられる。上記化合物のうち、分子
中に芳香族炭化水素基を有するカルボン酸類、ケトン類
及びエーテル類が特に好ましい。
【0015】スルホン化剤としては、無水硫酸、発煙硫
酸、SO3 が使用できるが、SO3が特に好ましい。ス
ルホン化は、原料となるスチレン系重合体に対し、モノ
マー単位当たりモル比で0.5〜2.0倍モル量のスル
ホン化剤を使用して行うのが好適であり、好ましくは
0.8〜1.5の範囲である。モル比が小さすぎるとス
ルホン化度が不十分で水不溶分が増加し、一方、モル比
が大きすぎると金属で中和した場合にその塩の副生物が
増加する。スルホン化剤は、スチレン系重合体及びエー
テル化合物及び/又はカルボニル基含有化合物を溶解し
てなるハロゲン化炭化水素溶媒に、任意の方法で導入
し、スチレン系重合体をスルホン化することができる
が、導入は被スルホン化剤と同時にガス状あるいは液状
で連続的に供給するのが好ましい。スルホン化反応温度
は、20〜60℃が適当であり、好ましくは30〜50
℃である。温度が低すぎると反応が進みにくくなり、ま
た、高すぎると溶媒の飛散が問題となるばかりか、スチ
レン系ポリマー特にポリスチレンの分子内又は分子間架
橋が起きやすくなり好ましくない。
【0016】スルホン化反応により、水溶性スチレン系
重合体スルホン化物がハロゲン化炭化水素溶媒中に分散
した状態で得られる。これを中和、溶媒分離することに
より、分子量分布がシャープな水溶性スチレン系重合体
スルホン化物が得られる。ここで、中和剤としては、ア
ルカリ金属塩やアミン塩やアンモニウム塩などの水溶性
のポリスチレンスルホン酸塩が得られるようなものが好
ましい。得られた水溶性スチレン系重合体スルホン化物
のスルホン化率は75%以上、好ましくは80〜95%
である。更に、スルホン化物は副生する塩類等を含有
し、その量はスルホン化物に対して通常5〜15重量%
存在する。従って、これらの副生物をそのまま含有する
状態で各種用途に使用することもできるし、副生物を除
去した状態で使用することもできる。
【0017】上記の方法で得られた水溶性スチレン系重
合体スルホン化物は、そのままの水性スラリー(濃度5
〜50%程度)、濃縮物(濃度50〜60%)や常法に
より乾燥した粉体として実用に供される。上記の方法で
得られた水溶性スチレン系重合体スルホン化物は、石炭
−水スラリー用分散剤、コークス−水スラリー用分散
剤、カーボンブラック分散剤、顔料分散剤、染料分散
剤、染料の均染剤、塗料分散剤、顕色剤分散剤、マイク
ロカプセル分散剤、乳化重合用乳化分散剤、懸濁重合用
分散安定剤、セメント分散剤、シリカ分散剤、酸化チタ
ン分散剤、セラミックス分散剤、紙・プラスチック等の
帯電防止剤等として幅広く利用される。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、分子量分布
がシャープな水溶性スチレン系重合体スルホン化物が得
られる。このようにして製造された水溶性スチレン系重
合体スルホン化物は、極めて優れた分散性能を有し、各
種有機物や無機物の分散剤として幅広く使用することが
できる。次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるも
のではない。
【0019】
【実施例】
実施例1 重量平均分子量8000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレン100重量部を1,2−ジクロロエタン400
重量部に溶解し、更にジエチルエーテル1.0重量部を
添加して原料溶液を調製した。この原料溶液をタービン
型撹拌機付きのスルホン化反応機にスルホン化剤である
SO3 とともに連続的に供給して45℃でスルホン化反
応を行った。この場合、供給速度は原料23.6g/m
in、SO3 4g/min、SO3 /ポリスチレンのモ
ル比は1.10とし、また、反応機はジャケット付きで
槽容量400mlのものを使用した。得られたスルホン
化物を10%NaOHを用いて中和後、分離し、ポリス
チレンスルホン酸Naを得た。得られたポリスチレンス
ルホン酸Naの重量平均分子量は16500、Mw/M
nは2.5、スルホン化率は88%であった。
【0020】実施例2 重量平均分子量5000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレン100重量部を1,2−ジクロロエタン400
重量部に溶解し、更にアセトン1.0重量部を添加して
原料溶液を調製した。この原料溶液を実施例1と同様に
して50℃でスルホン化反応を行い、得られたスルホン
化物を10%NaOHを用いて中和後、分離し、ポリス
チレンスルホン酸Naを得た。得られたポリスチレンス
ルホン酸Naの重量平均分子量は9200、Mw/Mn
は2.2、スルホン化率は88%であった。
【0021】実施例3 重量平均分子量5000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレン100重量部を1,2−ジクロロエタン400
重量部に溶解し、更にアセトフェノン0.5重量部を添
加して原料溶液を調製した。この原料溶液を実施例1と
同様にして55℃でスルホン化反応を行い、得られたス
ルホン化物を10%NaOHを用いて中和後、分離し、
ポリスチレンスルホン酸Naを得た。得られたポリスチ
レンスルホン酸Naの重量平均分子量は10200、M
w/Mnは2.4、スルホン化率は89%であった。
【0022】実施例4 重量平均分子量9000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレン100重量部を1,2−ジクロロエタン400
重量部に溶解し、更に安息香酸5.0重量部を添加して
原料溶液を調製した。この原料溶液を実施例1と同様に
して40℃でスルホン化反応を行い、得られたスルホン
化物を5%NaOHを用いて中和後、分離し、ポリスチ
レンスルホン酸Naを得た。得られたポリスチレンスル
ホン酸Naの重量平均分子量は18500、Mw/Mn
は2.7、スルホン化率は88%であった。
【0023】実施例5 重量平均分子量7000(Mw/Mn=2.2)のポリ
スチレン100重量部を1,2−ジクロロエタン400
重量部に溶解し、更にポリエチレングリコール(Mw=
200)2.0重量部を添加して原料溶液を調製した。
この原料溶液を実施例1と同様にして55℃でスルホン
化反応を行い、得られたスルホン化物を10%NaOH
で中和後、溶媒を分離し、ポリスチレンスルホン酸Na
を得た。得られたポリスチレンスルホン酸Naの重量平
均分子量は14500、Mw/Mnは2.5、スルホン
化率は90%であった。
【0024】比較例1 重量平均分子量8000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレンを使用し、ジエチルエーテルを使用しない他は
実施例1と全く同様にしてポリスチレンスルホン酸Na
を得た。得られたポリスチレンスルホン酸Naの重量平
均分子量は32000、Mw/Mnは3.5、スルホン
化率は89%であった。
【0025】比較例2 重量平均分子量5000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレンを使用し、アセトンを使用しない他は実施例2
と全く同様にしてポリスチレンスルホン酸Naを得た。
得られたポリスチレンスルホン酸Naの重量平均分子量
は15400、Mw/Mnは3.0、スルホン化率は8
9%であった。
【0026】比較例3 重量平均分子量9000(Mw/Mn=2.1)のポリ
スチレンを使用し、安息香酸を使用しない他は実施例4
と全く同様にしてポリスチレンスルホン酸Naを得た。
得られたポリスチレンスルホン酸Naの重量平均分子量
は40000、Mw/Mnは4.7、スルホン化率は8
9%であった。
【0027】比較例4 重量平均分子量7000(Mw/Mn=2.2)のポリ
スチレンを使用し、ポリエチレングリコールを使用しな
い他は実施例5と全く同様にしてポリスチレンスルホン
酸Naを得た。得られたポリスチレンスルホン酸Naの
重量平均分子量は32000、Mw/Mnは5.0、ス
ルホン化率は92%であった。
【0028】なお、上記参考例において調製したポリス
チレンスルホン酸塩の各特性は次のようにして求めた。 (1)ポリスチレンの分子量 標準物質として標準ポリスチレンを用い、分離カラムに
東ソー(株)製TSKG1000HXL(7.8mmID
×30cm)とG3000HXLを使用し、紫外線検出器
(波長266nm)を用いてGPCにより求めた。な
お、試料中にスチレンが検出された場合は、スチレンを
除外して重量平均分子量を求めた。 (2)スルホン化スチレン系重合体の分子量 標準物質として、標準ポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ムを用い、分離カラムとして東ソー(株)製TSK G
3000SW(7.5mmID×30cm)とTSK
G4000SW(7.5mmID×30cm)を使用
し、紫外線検出器(測定波長238nm)を用いてGP
C法により求めた。なお、試料中にスチレンスルホン酸
塩が検出された場合は、スチレンスルホン酸塩を除外し
て、重量平均分子量、数平均分子量を求めた。また、分
子量分布は、メインピークにおける重量平均分子量(M
w)/数平均分子量(Mn)を算出して求めた。 (3)スルホン化率 元素分析により全S、Cを求め、次式により算出した。 100×〔(全S−Na2 SO4 中のS)/32〕/
〔全C/96〕 得られたポリスチレンスルホン化物の特性をまとめて表
−1に示す。
【0029】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 木内 茂夫 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライ オン株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−27222(JP,A) 特開 平4−264107(JP,A) 特開 平3−14803(JP,A) 特開 平2−240116(JP,A) 特開 昭63−189404(JP,A) 特開 昭63−172703(JP,A) 特開 昭62−174205(JP,A) 特開 昭61−250003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系重合体と1種又は2種以上の
    エーテル化合物及び/又はカルボニル基含有化合物とを
    溶解してなるハロゲン化炭化水素溶媒に、スルホン化剤
    を導入してスチレン系重合体をスルホン化することを特
    徴とする水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 エーテル化合物及び/又はカルボニル基
    含有化合物が、下記一般式(1)〜(4)で表わされる
    1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。 R1 −O−R2 (1) A1 −O−(R3 −O)n −A2 (2) (式(1)中、R1 とR2 は、それぞれ独立に炭素数1
    〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基
    を表し、式(2)中、A1 とA2 は、それぞれ独立に水
    素、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、炭素数
    1〜9のアルキル基を1〜3個置換基として有するアル
    キルフェニル基又は−SO3 M基を表し、Mは水素、ア
    ルカリ金属又はアンモニウム基を表し、R3 は炭素数2
    〜4のアルキレン基を、nは1〜10の数を表す。 R1 −CO−R2 (3) R1 −COOX (4) (式(3)中、R1 とR2 は、それぞれ独立に炭素数1
    〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル基
    を表し、式(4)中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
    基、シクロアルキル基、フェニル基、炭素数1〜9のア
    ルキル基を1〜3個置換基として有するアルキルフェニ
    ル基を表し、Xは水素、炭素数1〜10のアルキル基、
    シクロアルキル基又は−COR3 を表し、R3 は炭素数
    1〜10のアルキル基、シクロアルキル基又はフェニル
    基を表す。)
  3. 【請求項3】 エーテル化合物及び/又はカルボニル基
    含有化合物が、スチレン系重合体100重量部あたり
    0.1〜10重量部である請求項1又は2記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 スチレン系重合体に対するスルホン化剤
    の使用モル比が0.8〜1.5である請求項3記載の製
    造方法。
JP16663394A 1994-07-19 1994-07-19 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法 Expired - Fee Related JP3202130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16663394A JP3202130B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16663394A JP3202130B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0827223A JPH0827223A (ja) 1996-01-30
JP3202130B2 true JP3202130B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=15834904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16663394A Expired - Fee Related JP3202130B2 (ja) 1994-07-19 1994-07-19 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3202130B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3142680A1 (en) * 2019-06-05 2020-12-10 Silkroad C&T Preparation method for admixture for plasterboard, admixture prepared thereby, and composition for forming plasterboard comprising same

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0827223A (ja) 1996-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103370305A (zh) 高度氟化的亚磺酸的低聚物和共低聚物以及它们的盐的制备
CN103370345A (zh) 高度氟化的亚磺酸的低聚物和共低聚物及其盐
CN103443210B (zh) 具有侧链含溴部分的氟化低聚物
CA1124947A (en) Process for the manufacture of brominated products of polystyrene
JP3202130B2 (ja) 水溶性スチレン系重合体スルホン化物の製造方法
JPH10338714A (ja) 新規ポリビニルアルコール誘導体
US6300431B1 (en) Phase transfer process with catalyst recovery
JPH0827222A (ja) 分散剤
JPH09248439A (ja) 有機系微粒子−水スラリー用分散剤
JPH09188707A (ja) 乳化重合用分散剤
JPH107705A (ja) 乳化重合用分散剤
JPH09188872A (ja) 帯電防止剤
JPH0751608B2 (ja) ポリスチレンの連続スルホン化方法
JPS63295610A (ja) N−フルオロピリジニウム塩含有重合体
JPS63189404A (ja) 水溶性ポリスチレンスルホン酸の製造方法
JPH0977824A (ja) スチレン系重合体スルホン化物の製造方法
JP3030444B2 (ja) スチレン系重合体のスルホン化方法
JPH0236165A (ja) 低分子量有機化合物のスルホン化方法
Mitra et al. Polyhalide Derivatives of Polystyrene‐based Benzyltriethylammonium Resins as Oxidizing Reagents: Synthetic and Reactivity Correlations
Yildiz et al. Perfectly alternating poly (arylene ether ketone sulfone)'s
JPH09194532A (ja) 可溶化剤
JPS62184023A (ja) 2,6−ジ置換フエノ−ル重合体の製造法
JPS63189405A (ja) ポリスチレンスルホン酸アルカリ土類金属塩の製造方法
JPH01186852A (ja) アミド基含有ジフェニルジアセチレン
JPH0618814B2 (ja) ポリスチレンのスルホン化方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees