JP3202128B2 - 信号伝送回路と論理回路 - Google Patents

信号伝送回路と論理回路

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JP3202128B2
JP3202128B2 JP13263894A JP13263894A JP3202128B2 JP 3202128 B2 JP3202128 B2 JP 3202128B2 JP 13263894 A JP13263894 A JP 13263894A JP 13263894 A JP13263894 A JP 13263894A JP 3202128 B2 JP3202128 B2 JP 3202128B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、信号伝送回路と論理
回路に関し、特にCMOS(相補型MOS)構成のもの
に利用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】論理回路としては、電圧駆動型の論理回
路であるCMOS回路が多く用いられている。CMOS
回路は、Pチャンネル型MOSFETとNチャンネル型
MOSFETとを組み合わせて構成される。CMOS回
路の例としては、昭和60年12月25日、(株)オー
ム社発行『マイクロコンピュータハンドブック』頁3
7、頁39、頁95等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】CMOS回路における
信号の伝播は、その信号線における配線容量やMOSF
ETの入力容量といった負荷容量を充放電することによ
って行われるために、動作速度は充放電能力と、電源電
圧によって制約される。また、短時間で電荷の移動が行
われるために、電磁放射が発生したり、基準電圧(回路
の接地電位)が不安定になったりする現象も発生する。
MOSFETのオン抵抗値を減らすためには実効ゲート
長を短くすることが有効である。しかし、MOSFET
の実効ゲート長を短くすると、電圧に対する耐圧が下が
るために電源電圧を下げることが必要である。しかし、
電源電圧を下げると、MOSFETのコンダクタンスも
低下するために動作速度はそれほど改善されないのが現
状である。なお、バイポーラ型トランジスタを用いたE
CL回路では、高速であるが消費電力が大きく、しかも
高集積化ができないという問題を有するものである。
【0004】この発明の目的は、信号伝播の高速化と低
消費電力化を実現した信号伝送回路と論理回路を提供す
ることにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的
と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明
らかになるであろう。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、差動形態にされたNチャン
ネル型MOSFET及び差動形態にされたPチャンネル
型MOSFETのドレイン出力をそれぞれ共通化して出
力信号を得るとともに、一対からなるドレイン出力間に
レベルリミットと、かかるレベルリミッタによるレベル
制限動作を検知して上記差動形態にされたPチャンネル
型MOSFET及びNチャンネル型MOSFETの共通
化されたソースに動作電流を供給するPチャンネル型M
OSFET及びNチャンネル型MOSFETをオフ状態
にする制御回路を設けて信号伝送回路を構成する。
【0006】
【作用】上記した手段によれば、レベルリミッタにより
信号振幅が制限されるので信号伝播が高速にでき、レベ
ルリミッタが行われるときには差動MOSFETに動作
電流を流さないようにするので低消費電力となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち他の代表的なものの概要を簡単に説明すれ
ば、下記の通りである。すなわち、正論理による論理ブ
ロックを構成する第1のCMOS回路に相補的な一方の
入力信号を供給し、負論理による論理ブロックを構成す
る第2のCMOS回路に相補的な他方の入力信号を供給
し、上記第1と第2のCMOS回路に対して第1の動作
電圧を供給するPチャンネル型MOSFETと、上記第
1と第2のCMOS回路に対して第2の動作電圧を供給
するNチャンネル型MOSFETを設け、上記第1のC
MOS回路の出力端子と第2のCMOS回路の出力端子
との間に信号レベルの制限動作とレベル制限動作を検知
して上記Pチャンネル型MOSFETとNチャンネル型
MOSFETとをオフ状態にさせる制御回路を設ける。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、論理機能を持たせつ
つ、レベルリミッタにより信号振幅が制限されるので信
号伝播が高速にでき、レベルリミッタが行われるときに
はCMOS回路に動作電流を流さないようにするので低
消費電力となる。
【0009】
【実施例】図1には、この発明に係る信号伝送回路の一
実施例の基本的な回路図が示されている。同図の各回路
素子は、公知のCMOS集積回路の製造技術によって、
単結晶シリコンのような1個の半導体基板上において形
成される。本願においては、MOSFETを絶縁ゲート
型電界効果トランジスタ(IGFET)の意味で用いて
いる。そして、図面においては、Pチャンネル型MOS
FETはゲート部分に○印を付することによりNチャン
ネル型MOSFETと区別して表している。
【0010】Pチャンネル型MOSFETQ1とQ3
は、差動形態にされて相補的な入力信号In1とIn2がゲ
ートに供給される。これらの入力信号In1とIn2は、特
に制限されないが、CMOSレベルにより構成されてな
り、一方がハイレベルにあるときには他方がロウレベル
となるような相補の関係にある実質的な1つの信号であ
る。Nチャンネル型MOSFETQ2とQ4は、差動形
態にされて上記相補的な入力信号In1とIn2がゲートに
供給される。これらの差動MOSFETQ1とQ3及び
差動MOSFETQ2とQ4のドレインは共通に接続さ
れて一対の出力信号Out1 とOut2 を形成する。これら
一対の出力信号Out1 とOut2 も上記入力信号に対応さ
れた相補信号とされる。
【0011】上記Pチャンネル型の差動MOSFETQ
1とQ3の共通化されたソースと電源電圧Vccとの間に
はPチャンネル型MOSFETQ5が設けられる。上記
Nチャンネル型の差動MOSFETQ2とQ4のソース
と回路の接地電位GNDとの間にはNチャンネル型MO
SFETQ6が設けられる。
【0012】信号伝送速度の高速化と低消費電力化を図
るために、上記差動MOSFETQ1とQ3及びQ2と
Q4のそれぞれ共通接続されたドレイン出力間には、レ
ベルリミッタ機能を備えた制御回路C1が設けられる。
この制御回路C1は、上記出力信号Out1 とOut2 との
レベル差が一定になるようなレベル制限動作と、かかる
レベル制限動作を検知して、上記Pチャンネル型MOS
FETQ5とNチャンネル型MOSFETQ6をオフ状
態にさせるスイッチ制御動作とを行うようにされる。
【0013】図2には、上記制御回路の動作を説明する
ための入力電位差と制御電圧出力との関係を示す特性図
が示されている。0を基準にして相補的な入力信号の電
位差が正又は負方向に共に小さな電位差であるときに
は、Pチャンネル型MOSFETQ5のゲートに伝えら
れる制御信号C11がロウレベルで、Nチャンネル型M
OSFETQ6のゲートに伝えられる制御信号C12が
ハイレベルにされる。それ故、このような電位差が小さ
な出力信号Out1 とOut2 であるときには、差動増幅M
OSFETQ1とQ3及びQ2とQ4が入力信号In1と
In2に対応した増幅動作を行うものである。
【0014】上記のような増幅動作によって出力信号O
ut1 とOut2 のレベル差が、上記小さな電位差を超える
と、制御信号C11がハイレベルにされ、制御信号C1
2がロウレベルにされる。これにより、Pチャンネル型
MOSFETQ5とNチャンネル型MOSFETQ6が
共にオフ状態にされる。なお、同図の特性図において
は、出力信号Out1 とOut2 のレベル差が大きく拡大さ
れるように現れているが、実際には上記のようなスイッ
チMOSFETQ5とQ6のオフ状態により、差動MO
SFETQ1とQ3及びQ2とQ4が共に増幅動作を停
止されること、及び後述するようなレベルリミッタ作用
によってレベルが制限されので、同図の特性図のように
出力信号Out1 とOut2 のレベル差が大きくなることは
ない。
【0015】図3には、上記制御回路のレベルリミッタ
動作を説明するための特性図である。制御回路に含まれ
るレベルリッミッタ回路は、入力電位差が正及び負方向
に一定レベルを超えて拡大すると、そのインピーダンス
が小さくなって大きな電流を流すようにして、出力信号
レベル差の拡大を制限する。つまり、制御回路に含まれ
る可変インピーダンス素子のインピーダンスが、上記差
動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4の出力インピ
ーダンスに比べて十分小さくなるので、そのレベル差の
拡大を制限する。ただし、このようにすると、差動MO
SFETに過大な電流が流れて消費電流を増大させるの
で、前記図2に示すように、レベルリミッタ動作を検知
して、差動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4に動
作電流を流すPチャンネル型MOSFETQ5とNチャ
ンネル型MOSFETQ6をオフ状態にさせて低消費電
力化を図るものである。
【0016】上記のような信号伝送回路では、出力振幅
が制限されるので出力信号のハイレベル/ロウレベルの
切り換えが高速に行うようにすることができる。つま
り、半導体集積回路装置の出力端子や伝送信号を受ける
半導体集積回路装置の入力端子におけるボンディングパ
ッドや外部端子としてのリード及び実装基板上における
信号伝送線路としてのプリント配線等の大きな寄生容量
があるにもかかわらず、レベル変化に必要な信号電荷の
移動量を小さくできるので、半導体集積回路装置間の信
号伝送速度を高速にすることができる。また、伝送信号
の振幅が小さくされることにより、電磁放射が発生した
り半導体集積回路装置の基準電位が不安定になることも
防止できる。
【0017】図4には、この発明に係る信号伝送回路の
他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、上記差動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4に
ソース電流を流すPチャンネル型MOSFETQ5とN
チャンネル型MOSFETQ6に対して抵抗R1とR2
がそれぞれ並列形態に設けられる。これらの抵抗R1と
R2は、上記制御回路C1に含まれるレベルリミッタの
動作に必要な小さな電流を定常的に供給する。言い換え
るならば、前記のように制御回路C1によってMOSF
ETQ5とQ6がオフ状態にされると、レベルリミッタ
に電流が流れなくなって安定したレベル制限動作が行わ
れなくなる。また、入力信号のレベルが比較的長い時間
にわたって変化しないときには、信号振幅が小さくなっ
て制御回路C1により逐一上記MOSFETQ5とQ6
をオン状態にさせる必要が生じる。
【0018】これに対して、この実施例では上記のよう
な高抵抗値の抵抗R1とR2によって差動MOSFET
Q1とQ3及びQ2とQ4を通して定常的に小さな電流
が流れているためにレベルリミッタ動作が安定になる。
また、入力信号In1とIn2の変化に対しても高感度で差
動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4が応答するこ
ととなり信号切り換えも高速に行われる。
【0019】前記図1の実施例では、MOSFETQ5
とQ6がオフ状態のときに、入力信号In1とIn2のレベ
ルが反転すると、MOSFETQ1とQ3の共通ソース
における寄生容量の電位と、MOSFETQ2とQ4の
共通ソースにおける寄生容量の電位により出力信号Out
1 とOut2 のレベル差が反転のためにいったん小さくな
ることを制御回路C1が検知し、図2の特性図のように
制御信号C11とC12のレベルを変化させて上記MO
SFETQ5とQ6をオン状態にして出力信号の反転が
行われるが、図4の実施例では上記抵抗R1とR2によ
る電流によって出力信号Out1 とOut2 のレベル差が高
速に小さくなり、制御回路C1による上記MOSFET
Q5とQ6をオン状態に変化させるタイミングを早くで
きるものである。
【0020】図5には、この発明に係る信号伝送回路の
他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、前記のような差動形態のPチャンネル型MOSFE
TQ1とQ3の共通ソースと電源電圧Vccとの間に、直
列形態にされたPチャンネル型MOSFETQ5とQ7
が設けられる。これらの直列MOSFETQ5とQ7に
は、並列形態に高抵抗R1が設けられる。また、差動形
態のNチャンネル型MOSFETQ2とQ4の共通ソー
スと回路の接地電位GNDとの間には、直列形態にされ
たNチャンネル型MOSFETQ6とQ8が設けられ
る。これらの直列MOSFETQ6とQ8に対して並列
形態に高抵抗R2が設けられる。
【0021】上記差動MOSFETQ1とQ2及びQ3
とQ4のドレインが共通接続されて前記同様に出力信号
Out1 とOut2 を得る。これらの出力端子間には、ダイ
オード形態にされたNチャンネル型MOSFETQ9と
Q10がレベルリミッタとして設けられる。つまり、M
OSFETQ9は出力信号Out1 から出力信号Out2に
向かって電流を流すようにされ、MOSFETQ10
は、上記MOSFETQ9とは逆に出力信号Out2 から
出力信号Out1 に向かって電流を流すようにされる。こ
れにより、出力信号Out1 とOut2 のレベル差は、これ
らのMOSFETQ9又はQ10のしきい値電圧により
制限される。
【0022】出力信号Out1 は、Pチャンネル型MOS
FETQ7とNチャンネル型MOSFETQ8のゲート
に供給される。出力信号Out2 は、Pチャンネル型MO
SFETQ5とNチャンネル型MOSFETQ6のゲー
トに供給される。Pチャンネル型MOSFETQ5とQ
7は、レベル制限された出力信号Out2 とOut1 のハイ
レベルによりオフ状態にされるような比較的大きなしき
い値電圧を持つようにされる。Nチャンネル型MOSF
ETQ6とQ8は、レベル制限された出力信号Out2 と
Out1 のロウレベルによりオフ状態にされるような比較
的大きなしきい値電圧を持つようにされる。
【0023】これにより、出力信号Out1 とOut2 とが
レベル差が小さい領域では、上記MOSFETQ5とQ
7及びQ6とQ8がオン状態になって、差動MOSFE
TQQ1とQ3及びQ2とQ4が増幅動作を行うので、
入力信号In1とIn2に対応した増幅動作を行うために、
出力信号Out1 とOut2 とのレベル差が拡大する。かか
る増幅動作によって、出力信号Out1 とOut2 とのレベ
ル差が拡大してレベルリミッタがかかるようになると、
Pチャンネル型MOSFETQ5又はQ7の一方と、N
チャンネル型MOSFETQ6又はQ8の一方がそれぞ
れオフ状態になって上記増幅動作を停止させ、以後は抵
抗R1とR2によって微小電流が供給されて出力信号O
ut1 とOut2 を安定的にレベル制限して出力させる。
【0024】図6には、この発明に係る論理回路の一実
施例の基本的な回路図が示されている。この実施例で
は、同じCMOS集積回路に形成される素子の相互バラ
ツキが小さいことに着目して、論理回路の基本形である
2つのCMOSインバータ回路を実際上差動的に動作さ
せる。つまり、Pチャンネル型MOSFETQ1とNチ
ャンネル型MOSFETQ2からなるCMOSインバー
タ回路に対して、Pチャンネル型MOSFETQ5を通
して電源電圧Vccを供給し、Nチャンネル型MOSFE
TQ6を通して回路の接地電位GNDを供給する。同様
に、Pチャンネル型MOSFETQ3とNチャンネル型
MOSFETQ4からなるCMOSインバータ回路に対
して、Pチャンネル型MOSFETQ7を通して電源電
圧Vccを供給し、Nチャンネル型MOSFETQ8を通
して回路の接地電位GNDを供給する。
【0025】上記一方のCMOSインバータ回路を構成
するMOSFETQ1とQ2の共通化されたゲートに
は、入力信号Y+を供給し、他方のCMOSインバータ
回路を構成するMOSFETQ3とQ4の共通化された
ゲートには、入力信号Y−を供給する。特に制限されな
いが、これらの入力信号Y+とY−は、互いに逆相の関
係にあるCMOSレベル又はTTLレベルの信号であ
る。
【0026】上記2つのCMOSインバータ回路の出力
信号O−とO+間には、出力信号の伝達速度の高速化の
ために、前記同様にダイオード形態のNチャンネル型M
OSFETQ9とQ10からなるレベルリミッタが設け
られる。また、制御回路として、上記出力信号O+とO
−を受ける増幅回路AMPが設けられる。この増幅回路
AMPは、一方のCMOSインバータ回路の出力信号O
−がレベルリミッタがかけられた状態でハイレベルのと
きに出力信号out1をロウレベルにし、他方のCMOSイ
ンバータ回路の出力信号O+がレベルリミッタがかけら
れた状態でロウレベルのときに、出力信号out2をハイレ
ベルにする。これにより、出力信号O−のハイレベルを
形成するために電流供給を行っているPチャンネル型M
OSFETQ5がオフ状態になり、出力信号O+のロウ
レベルを形成するために電流の引抜きを行っているNチ
ャンネル型MOSFETQ8がオフ状態になり、レベル
リミッタがかけられたときに2つのCMOSインバータ
回路とダイオード形態のMOSFETQ9を通して直流
電流が流れるのを防止する。
【0027】逆に、上記増幅回路AMPは、一方のCM
OSインバータ回路の出力信号O−がレベルリミッタが
かけられた状態でロウレベルのときに出力信号out1をハ
イレベルにし、他方のCMOSインバータ回路の出力信
号O+がレベルリミッタがかけられた状態でハイレベル
のときに、出力信号out2をロウレベルにする。これによ
り、出力信号O−のロウレベルを形成するために電流の
引抜きを行っているNチャンネル型MOSFETQ6が
オフ状態になり、出力信号O+のハイレベルを形成する
ために電流供給を行っているPチャンネル型MOSFE
TQ7がオフ状態になり、レベルリミッタがかけられた
ときに2つのCMOSインバータ回路とダイオード形態
のMOSFETQ10を通して直流電流が流れるのを防
止する。
【0028】このように論理回路の基本形であるCMO
Sインバータ回路において、出力信号O+とO−のレベ
ル差をレベルリミッタで制限し、その切り換えを高速に
しつつ、レベルリミッタがかけられた状態での直流電流
の発生を防止して低消費電力化を図るようにするもので
ある。
【0029】図7には、この発明に係る信号伝送回路の
他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、レベル制限動作をクロック信号CLKにより行うよ
うにするものである。つまり、差動形態にされたPチャ
ンネル型MOSFETQ1とQ3の共通ソースに設けら
れたPチャンネル型MOSFETQ5をクロックパルス
/CLKにより駆動する。同様に、差動形態にされたN
チャンネル型MOSFETQ2とQ4の共通ソースに設
けられたNチャンネル型MOSFETQ6をクロックパ
ルスCLKにより駆動する。図面においては、Pチャン
ネル型MOSFETQ5を駆動するクロックパルスは、
記号CLKの上線が付されて表されているが、明細書で
はそれを/(スラッシュ)により代用している。このこ
とは、以下の説明においても同様である。この実施例で
は、上記クロックパルス/CLKとCLKにより、差動
MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4を間欠的に動作
させて、その出力信号Out1 と出力信号Out2 のレベル
差を制限するものである。
【0030】図8には、この発明に係る信号伝送回路の
他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、出力信号Out1 とOut2 におけるハイレベルが電源
電圧以下の中間レベルであることから、Pチャンネル型
MOSFETQ1とQ3の共通ソースに設けられるスイ
ッチMOSFETがNチャンネル型MOSFETQ5に
より構成される。すなわち、Nチャンネル型MOSFE
TQ5を用いた場合には、差動MOSFETQ1とQ3
のソースに供給される電圧は、Vcc−Vth(MOSFE
TQ5のしきい値電圧)のようにレベル低下してしまう
が、クロックパルスCLKによる間欠的な動作により出
力信号Out1 と出力信号Out2 のレベル差が制限される
ものであるから問題ない。このようにNチャンネル型M
OSFETQ5とQ6を用いたときには、クロックパル
スCLKがこれらのMOSFETQ5とQ6のゲートに
共通に供給される。
【0031】図9には、この発明に係る信号伝送回路の
他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、上記のようにクロックパルス/CLKとCLKによ
り間欠的に差動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4
を動作させた場合には、出力信号Out1 とOut2 のレベ
ル差を安定的に設定できない場合があるので、レベル安
定化のためにレベルリミッタC2が設けられる。これに
より、安定したレベル差を持つ出力信号Out1 とOut2
を得ることができる。
【0032】図10には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、図8と同様にクロックパルスCLKにより制御され
るNチャンネル型MOSFETQ5とQ6により間欠的
に差動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4を動作さ
せるとともに、出力信号Out1 とOut2 のレベル差を安
定的に設定するためにレベルリミッタC2が設けられる
ものである。
【0033】図11には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、図9と同様にクロックパルス/CLKとCLKによ
り制御されるスイッチMOSFETQ5とQ6により間
欠的に差動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4を動
作させるとともに、出力信号Out1 とOut2 のレベル差
を安定的に設定するためにレベルリミッタC2と高抵抗
R1とR2が設けられるものである。
【0034】図12には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、図10と同様にクロックパルスCLKにより制御さ
れるスイッチMOSFETQ5とQ6により間欠的に差
動MOSFETQ1とQ3及びQ2とQ4を動作させる
とともに、出力信号Out1 とOut2 のレベル差を安定的
に設定するためにレベルリミッタC2と高抵抗R1とR
2が設けられるものである。
【0035】図13には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、図1と同様に制御回路3によりレベル制限動作と、
低消費電力化のために差動形態のPチャンネル型MOS
FETQ1,Q3の共通化されたソースに動作電流を供
給するPチャンネル型MOSFETQ5と、差動形態に
されたNチャンネル型MOSFETQ2,Q4の共通化
されたソースに動作電流を供給するNチャンネル型MO
SFETQ6のスイッチ制御を行う。すなわち、前記図
2の特性図のように出力信号Out1 とOut2 のレベル差
がレベルリミッタより制限されると、それを検知してス
イッチMOSFETQ5とQ6とをオフ状態にさせる。
この制御回路C3が前記図1の実施例の制御回路C1と
異なる点は、クロックCLKにより間欠的に動作させら
れるものである。
【0036】例えば、図2の特性図に示したような制御
信号を電源電圧に対応したフルスイングの信号とするた
めに増幅回路を用いたときには、かかる増幅回路の増幅
動作をクロックパルスCLKにより間欠的に動作させて
動作電流をそのパルスデューティに対応して低減させる
ものである。
【0037】図14には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、上記図13の実施例回路において高抵抗R1とR2
を追加したものである。このような高抵抗R1とR2を
設けることにより、図13の実施例回路に比べて、入力
信号In1とIn2の切り換えに対する出力信号変化の応答
を高速にし、かつレベルリミッタ動作を安定化させるこ
とができる。
【0038】図15には、この発明に係る信号伝送回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例
は、前記図7の実施例と同様にクロックパルス/CLK
によりPチャンネル型MOSFETQ9をスイッチング
動作させ、クロックパルスCLKによりNチャンネル型
MOSFETQ10をスイッチング動作させてレベル制
限動作を行わせる。そして、上記スイッチMOSFET
Q9に対しては直列形態にされたPチャンネル型MOS
FETQ5とQ7が並列に設けられ、上記スイッチMO
SFETQ10に対しては直列形態にされたNチャンネ
ル型MOSFETQ6とQ8が並列形態に設けられる。
【0039】上記直列形態のMOSFETQ5とQ7及
びQ6とQ8は、前記図5の実施例のようにしきい値電
圧が比較的大きく設定されており、上記両出力信号Out
1 とOut2 のレベル差が小さい領域では、これらのMO
SFETQ5とQ7及びQ6とQ8がオン状態にされ
て、クロックパルス/CLKとCLKによりMOSFE
TQ9やQ10がオフ状態にされていても差動増幅動作
を行うようにされる。これにより、入力信号In1とIn2
の切り換えに高速に応答させることができる。そして、
増幅動作によってレベルが大きくなると、上記MOSF
ETQ5とQ7及びQ6とQ8がオフ状態にされ、クロ
ックパルス/CLKとCLK及びMOSFETQ9とQ
10による出力信号Out1 とOut2 のレベル差が大きく
ならないような制限動作が行われる。
【0040】図16には、この発明に係る論理回路の他
の一実施例の回路図が示されている。この実施例では、
前記図6の実施例における増幅回路AMPとしてクロッ
クパルス/clkとclkにより動作させられるCMO
Sラッチ回路が用いられる。すなわち、Pチャンネル型
MOSFETQ13、Q15と、Nチャンネル型MOS
FETQ14とQ16からなる2つのCMOSインバー
タ回路の入力と出力とを互いに交差接続してCMOSラ
ッチ回路を構成し、その動作電圧として上記クロックパ
ルス/clkによりスイッチ制御されるPチャンネル型
MOSFETQ17を通して電源電圧Vccが供給され、
クロックパルスclkによりスイッチ制御されるNチャ
ンネル型MOSFETQ18を通して回路の接地電位G
NDが与えられる。
【0041】MOSFETQ11とQ12はダイオード
形態にされており、増幅回路としてのCMOSラッチ回
路による電源電圧Vccのようなハイレベルによる定常的
な電流パスができないようにされる。この実施例では、
前記図6の実施例と同様に2つのCMOSインバータ回
路の出力信号O−とO+が出力信号として次段回路に伝
えられる。
【0042】上記CMOSラッチ回路は、クロックパル
ス/clkとclkとにより間欠的に動作させられてお
り、入力信号Y+とY−の切り換えが行われて、それに
対応して出力信号O−とO+が切り換えられる。スイッ
チMOSFETQ17とQ18がオフ状態のときに、C
MOSラッチ回路では入力信号が上記出力信号O−とO
+により変化して、出力信号O−−とO++の極性が反
転させられる。
【0043】図17には、この発明に係る論理回路の一
実施例の回路図が示されている。この実施例は、前記図
6の実施例に論理機能を付加したものに対応している。
この実施例では、入力信号In1とIn2が正論理用の入力
信号であり、In3とIn4が負論理用の入力信号である。
つまり、入力信号In1とIn3が相補的な関係の実質的な
1つの入力信号であり、入力信号In2とIn4が相補的な
実質的な他の1つの入力信号である。
【0044】上記正論理用の入力信号In1とIn2は、M
OSFETQ1〜Q4からなるナンド(NAND)ゲー
トの論理ブロックに供給される。つまり、Pチャンネル
型MOSFETQ1とQ2が並列形態に接続され、Nチ
ャンネル型MOSFETQ3とQ4が直列形態に接続さ
れる。これに対して、上記負論理用の入力信号In3とI
n4は、正論理でみたときにはMOSFETQ5〜Q8か
らなるノア(NOR)ゲートの論理ブロックに供給され
る。つまり、Pチャンネル型MOSFETQ5とQ6が
直列形態に接続され、Nチャンネル型MOSFETQ7
とQ8が直列形態に接続される。
【0045】正論理部においては、ハイレベルが論理1
とされてロウレベルが論理0とされる。つまり、上記M
OSFETQ1〜Q4からなる論理ブロックでは、上記
入力信号In1とIn2が共にハイレベル(論理1)のとき
にのみ、ロウレベル(論理0)になる出力信号Out1 を
形成する。上記入力信号In1とIn2のいずれか1つでも
ロウレベル(論理0)ときには、出力信号Out1 がハイ
レベル(論理1)にされる。この結果、正論理側の回路
ブロックではナンド論理となる。
【0046】負論理部においては、ロウレベルが論理1
とされてハイレベルが論理0とされる。つまり、上記M
OSFETQ5〜Q8からなる論理ブロックでは、上記
入力信号In3とIn4が共にロウレベル(論理1)のとき
にのみ、ハイレベル(論理0)になる出力信号Out2 を
形成する。上記入力信号In3とIn4のいずれか1つでも
ハイレベル(論理0)ときには、出力信号Out2 がロウ
レベル(論理1)にされる。この結果、負論理側の回路
ブロックで上記同様にナンド論理となる。
【0047】このように2つの論理ブロックが同じ論理
となり、しかもそれぞれの出力信号Out1 とOut2 とが
レベルが互いに逆相関係にある相補信号として出力させ
ることができる。これらの出力信号Out1 とOut2 は、
制御回路C1によりレベルリミッタ動作と、上記2つの
論理ブロックに動作電圧を供給するPチャンネル型MO
SFETQ9とNチャンネル型MOSFETQ10が、
図2の特性図に示したように入力信号In1〜In4に対応
して形成される出力信号Out1 とOut2 のレベル差に対
応した制御信号C11とC12によりオフ状態にされて
低消費電力化を図るものである。
【0048】特に制限されないが、上記スイッチMOS
FETQ9とQ10には、それぞれ並列形態に前記同様
な高抵抗R1とR2が設けられる。これらの抵抗R1と
R2の挿入によって、制御回路C1のレベルリミッタに
は定常的に微小な電流が供給されるので出力信号Out1
とOut2 のレベル差を安定化させることができる。ま
た、入力信号In1〜In4の変化に対して出力信号Out1
とOut2 の応答性を高くでき、入力信号In1〜In4の変
化時に制御回路C1によるスイッチMOSFETQ9と
Q10を早いタイミングでオン状態にできる。上記抵抗
R1とR2は、前記実施例と同様に省略することも可能
である。
【0049】図18には、この発明に係る信号伝送回路
の応用例の回路図が示されている。回路ブロックBLO
CK1と回路ブロックBLOSK2間の信号伝送には、
出力回路G1により形成されたCMOSレベル又はTT
Lレベルの信号が伝達される。このような伝達された信
号は、回路ブロックBLOSK2において、インバータ
回路INVにより反転信号が形成される。上記伝達され
た信号と反転信号とは、前記図1のような信号伝送回路
に入力されて、ここでレベル変換されて内部に取り込ま
れる。
【0050】この実施例では、回路ブロックBLOCK
1が従来の通常レベルの半導体集積回路装置で構成さ
れ、回路ブロックBLOCK2がこの発明に係るレベル
制限された信号を扱う半導体集積回路装置により構成さ
れる。上記回路ブロックBLOCK1とBLOCK2
は、それぞれが半導体集積回路装置に構成されるもの
他、それぞれが実装基板上に構成されるものであっても
よい。あるいは、1つのCMOS集積回路により形成さ
れる内部ブロックであってもよい。
【0051】図19には、この発明に係る信号伝送回路
の他の応用例の回路図が示されている。回路ブロックB
LOCK1と回路ブロックBLOSK2間の信号伝送に
は、図1の実施例のような信号伝送回路により形成され
た低振幅にレベル制限された信号が用いられる。このよ
うな構成により、回路ブロック間の信号伝送を高速に行
うようにすることができる。回路ブロックBLOCK1
は、内部回路がCMOSレベルにより構成されて、その
ブロックの出力信号のみを上記のように低振幅にレベル
制限された信号が用いられる。また、内部回路において
もレベル制限されたものを用いるものであってもよい。
あるいは、論理回路毎にCMOSレベルを扱うもとの低
振幅レベルを扱うものとが混在させられたものであって
もよい。
【0052】回路ブロックBLOCK2は、入力回路と
して差動の増幅回路が用いられてCMOSレベルに変換
される。つまり、回路ブロックBLOCK2はCMOS
回路により構成される。この構成に代えて、回路ブロッ
クBLOCK2の内部回路においてもレベル制限された
ものを用いるものでは、図17のような論理回路に供給
される。あるいは、内部回路は、論理回路毎にCMOS
レベルを扱うもとの低振幅レベルを扱うものとが混在さ
せられたものであってもよい。
【0053】上記回路ブロックBLOCK1とBLOC
K2は、前記同様にそれぞれが半導体集積回路装置に構
成されるもの他、それぞれが実装基板上に構成されるも
のであってもよい。あるいは、1つのCMOS集積回路
により形成される内部ブロックであってもよい。
【0054】図20には、この発明が適用されたマイク
ロプロセッサの一実施例の概略ブロック図が示されてい
る。この実施例のマイクロプロセッサは、公知のCMO
S集積回路の製造技術により、単結晶シリコンのような
1個の半導体基板上において形成される。
【0055】マイクロプロセッサは、大まかに説明する
と、外部バスインターフェースと、命令バッファとそれ
を制御する命令アドレスカンタ、上記命令バッファを通
して取り込まれた命令を解読する命令デコーダ、レジス
タファイル及び演算器により構成される。演算器とレジ
スタファイルとは、入力用の内部バスと出力用の内部バ
スの間に設けられ、上記命令デコーダにより形成された
制御信号により、レジスタファイに格納されたデータの
算術論理演算を行い、その結果をレジスタファイルに格
納させるというようなデータ処理を行う。
【0056】上記のような1つの半導体集積回路により
構成されたマイクロプロセッサにおいて、機能毎の回路
ブロック間の信号伝送に上記のような信号伝送回路が用
いられる。そして、各回路ブロックにおいて前記のよう
なレベル制限機能を持つ論理回路とCMOS回路が混在
して設けられる。特に制限されないが、比較的動作が遅
くてもよい論理回路で従来のCMOS回路を用い、高速
動作が要求される回路には前記図17に代表されるよう
なレベル制限機能を持つ論理回路が用いられるものであ
る。
【0057】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 差動形態にされたNチャンネル型MOSFET
及び差動形態にされたPチャンネル型MOSFETのド
レイン出力をそれぞれ共通化して出力信号を得るととも
に、一対からなるドレイン出力間にレベルリミットと、
かかるレベルリミッタによるレベル制限動作を検知して
上記差動形態にされたPチャンネル型MOSFET及び
Nチャンネル型MOSFETの共通化されたソースに動
作電流を供給するPチャンネル型MOSFET及びNチ
ャンネル型MOSFETをオフ状態にする制御回路を設
けることにより、信号振幅の制限による信号伝播の高速
化が可能となるとともに、レベルリミッタが行われると
きには差動MOSFETに動作電流を流さないので低消
費電力化ができるという効果が得られる。
【0058】(2) 上記レベルリミッタと制御回路を
ダイオード接続された一対のMOSFETにより構成
し、上記差動形態にされたPチャンネル型MOSFET
に動作電流を流すPチャンネル型MOSFETと上記差
動形態にされたNチャンネル型MOSFETに動作電流
を流すNチャンネル型MOSFETはそれぞれが直列形
態にされた2つのMOSFETとして、それぞれのゲー
トには上記一対のドレイン出力を供給し、Pチャンネル
型MOSFETのしきい値電圧をレベル制限された出力
信号のハイレベルによりオフ状態となるように設定し、
Nチャンネル型MOSFETのしきい値電圧をレベル制
限された出力信号のロウレベルによりオフ状態になるよ
うに設定することにより、簡単な構成による信号振幅制
限と低消費電力化ができるという効果が得られる。
【0059】(3) 上記差動形態にされたPチャンネ
ル型MOSFETと差動形態にされたNチャンネル型M
OSFETには、高抵抗素子により上記レベルリミッタ
によるレベル制限動作を維持できるような小さな電流が
定常的に供給することにより、信号出力の安定化と入力
信号の切り換えに対する応答性を速くできるという効果
が得られる。
【0060】(4) 正論理による論理ブロックを構成
する第1のCMOS回路に相補的な一方の入力信号を供
給し、負論理による論理ブロックを構成する第2のCM
OS回路に相補的な他方の入力信号を供給し、上記第1
と第2のCMOS回路に対して第1の動作電圧を供給す
るPチャンネル型MOSFET及び上記第1と第2のC
MOS回路に対して第2の動作電圧を供給するNチャン
ネル型MOSFETを設け、上記第1のCMOS回路の
出力端子と第2のCMOS回路の出力端子との間に信号
レベルの制限動作とレベル制限動作を検知して上記Pチ
ャンネル型MOSFETとNチャンネル型MOSFET
とをオフ状態にさせる制御回路を設けることにより、論
理機能を持たせつつ、信号振幅の制限による信号伝播が
高速化とかかる信号振幅制限動作時にCMOS回路に動
作電流が流れなくされるので低消費電力化を図ることが
できるという効果が得られる。
【0061】(5) 上記の論理回路に入力される相補
的な入力信号として、CMOSレベル又はTTLレベル
の入力信号を受ける差動形態にされたNチャンネル型M
OSFET及び差動形態にされたPチャンネル型MOS
FETと、上記Nチャンネル型MOSFETとPチャン
ネル型MOSFETのそれぞれ接続された一対からなる
ドレイン出力間に設けられたレベルリミッタと、かかる
レベルリミッタによるレベル制限動作を検知して、上記
差動形態にされたPチャンネル型MOSFET及びNチ
ャンネル型MOSFETの共通化されたソースに設けら
れ、動作電流を供給するPチャンネル型MOSFET及
びNチャンネル型MOSFETをオフ状態にする制御回
路とからなるレベル変換回路により形成することによ
り、入力信号の伝播速度を速くできるので動作の高速化
ができるという効果が得られる。
【0062】(6) 上記動作電流を供給するPチャン
ネル型MOSFETとNチャンネル型MOSFETに
は、レベルリミッタによるレベル制限動作を維持できる
程度の小さな電流が定常的を流すようにされた高抵抗素
子がそれぞれ並列形態に設けるようにすることにより、
入力信号の切り換えに対する応答性を速くできるととも
に信号振幅を安定化できるという効果が得られる。
【0063】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、制御
回路C1は、増幅機能を持たせて制御信号C11とC1
2を電源電圧Vccに対応したハイレベルと回路の接地電
位に対応したロウレベルを形成するようにするものであ
ってもよい。あるいは、レベルシフト機能を持たせてレ
ベル制限されたハイレベルを電源電圧側にシフトさせ、
レベル制限されたロウレベルを回路の接地電位側にシフ
トして比較的小さなしきい値電圧のPチャンネル型MO
SFET及びNチャンネル型MOSFETを用いて、差
動MOSFETやCMOS論理回路の動作電流を供給す
るMOSFETのスイッチ制御を行うようにするもので
あってもよい。この発明は、CMOS回路を利用して構
成される信号伝送回路及び論理回路に広く利用できる。
【0064】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、差動形態にされたNチャン
ネル型MOSFET及び差動形態にされたPチャンネル
型MOSFETのドレイン出力をそれぞれ共通化して出
力信号を得るとともに、一対からなるドレイン出力間に
レベルリミットと、かかるレベルリミッタによるレベル
制限動作を検知して上記差動形態にされたPチャンネル
型MOSFET及びNチャンネル型MOSFETの共通
化されたソースに動作電流を供給するPチャンネル型M
OSFET及びNチャンネル型MOSFETをオフ状態
にする制御回路を設けることにより、信号振幅の制限に
よる信号伝播の高速化が可能となるとともに、レベルリ
ミッタが行われるときには差動MOSFETに動作電流
を流さないので低消費電力化ができる。
【0065】上記レベルリミッタと制御回路をダイオー
ド接続された一対のMOSFETにより構成し、上記差
動形態にされたPチャンネル型MOSFETに動作電流
を流すPチャンネル型MOSFETと上記差動形態にさ
れたNチャンネル型MOSFETに動作電流を流すNチ
ャンネル型MOSFETはそれぞれが直列形態にされた
2つのMOSFETとして、それぞれのゲートには上記
一対のドレイン出力を供給し、Pチャンネル型MOSF
ETのしきい値電圧をレベル制限された出力信号のハイ
レベルによりオフ状態となるように設定し、Nチャンネ
ル型MOSFETのしきい値電圧をレベル制限された出
力信号のロウレベルによりオフ状態になるように設定す
ることにより、簡単な構成による信号振幅制限と低消費
電力化ができる。
【0066】上記差動形態にされたPチャンネル型MO
SFETと差動形態にされたNチャンネル型MOSFE
Tには、高抵抗素子により上記レベルリミッタによるレ
ベル制限動作を維持できるような小さな電流が定常的に
供給することにより、信号出力の安定化と入力信号の切
り換えに対する応答性を速くできる。
【0067】正論理による論理ブロックを構成する第1
のCMOS回路に相補的な一方の入力信号を供給し、負
論理による論理ブロックを構成する第2のCMOS回路
に相補的な他方の入力信号を供給し、上記第1と第2の
CMOS回路に対して第1の動作電圧を供給するPチャ
ンネル型MOSFET及び上記第1と第2のCMOS回
路に対して第2の動作電圧を供給するNチャンネル型M
OSFETを設け、上記第1のCMOS回路の出力端子
と第2のCMOS回路の出力端子との間に信号レベルの
制限動作とレベル制限動作を検知して上記Pチャンネル
型MOSFETとNチャンネル型MOSFETとをオフ
状態にさせる制御回路を設けることにより、論理機能を
持たせつつ、信号振幅の制限による信号伝播が高速化と
かかる信号振幅制限動作時にCMOS回路に動作電流が
流れなくされるので低消費電力化を図ることができる。
【0068】上記の論理回路に入力される相補的な入力
信号として、CMOSレベル又はTTLレベルの入力信
号を受ける差動形態にされたNチャンネル型MOSFE
T及び差動形態にされたPチャンネル型MOSFET
と、上記Nチャンネル型MOSFETとPチャンネル型
MOSFETのそれぞれ接続された一対からなるドレイ
ン出力間に設けられたレベルリミッタと、かかるレベル
リミッタによるレベル制限動作を検知して、上記差動形
態にされたPチャンネル型MOSFET及びNチャンネ
ル型MOSFETの共通化されたソースに設けられ、動
作電流を供給するPチャンネル型MOSFET及びNチ
ャンネル型MOSFETをオフ状態にする制御回路とか
らなるレベル変換回路により形成することにより、入力
信号の伝播速度を速くできるので動作の高速化ができ
る。
【0069】上記動作電流を供給するPチャンネル型M
OSFETとNチャンネル型MOSFETには、レベル
リミッタによるレベル制限動作を維持できる程度の小さ
な電流が定常的を流すようにされた高抵抗素子がそれぞ
れ並列形態に設けるようにすることにより、入力信号の
切り換えに対する応答性を速くできるとともに信号振幅
を安定化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る信号伝送回路の一実施例を示す
基本的な回路図である。
【図2】図1の制御回路の動作を説明するための特性図
である。
【図3】図1の制御回路のレベルリミッタ動作を説明す
るための特性図である。
【図4】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例を
示す回路図である。
【図5】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例を
示す回路図である。
【図6】この発明に係る論理回路の一実施例を示す基本
的な回路図である。
【図7】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例を
示す回路図である。
【図8】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例を
示す回路図である。
【図9】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例を
示す回路図である。
【図10】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図11】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図12】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図13】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図14】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図15】この発明に係る信号伝送回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図16】この発明に係る論理回路の他の一実施例を示
す回路図である。
【図17】この発明に係る論理回路の他の一実施例を示
す回路図である。
【図18】この発明に係る信号伝送回路の応用例を示す
回路図である。
【図19】この発明に係る信号伝送回路の他の応用例を
示す回路図である。
【図20】この発明が適用されるマイクロプロセッサの
一実施例の示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
Q1〜Q18…MOSFET、R1,R2…抵抗、C
1,C3…制御回路、C2…レベルリミッタ、AMP…
増幅回路、INV…インバータ回路。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 差動形態にされたNチャンネル型MOS
    FETと、差動形態にされたPチャンネル型MOSFE
    Tと、上記Nチャンネル型MOSFETとPチャンネル
    型MOSFETのそれぞれ接続された一対からなるドレ
    イン出力間に設けられたレベルリミッタと、かかるレベ
    ルリミッタによるレベル制限動作を検知して、上記差動
    形態にされたPチャンネル型MOSFET及びNチャン
    ネル型MOSFETの共通化されたソースに設けられ、
    動作電流を供給するPチャンネル型MOSFET及びN
    チャンネル型MOSFETをオフ状態にする制御回路と
    を備えてなることを信号伝送回路。
  2. 【請求項2】 上記レベルリミッタと制御回路は、ダイ
    オード接続された一対のMOSFETにより構成される
    ものであり、上記差動形態にされたPチャンネル型MO
    SFETに動作電流を流すPチャンネル型MOSFET
    と上記差動形態にされたNチャンネル型MOSFETに
    動作電流を流すNチャンネル型MOSFETはそれぞれ
    が直列形態にされた2つのMOSFETであって、それ
    ぞれのゲートには上記一対のドレイン出力が供給される
    とともに、Pチャンネル型MOSFETのしきい値電圧
    がレベル制限された出力信号のハイレベルによりオフ状
    態にされるように設定され、Nチャンネル型MOSFE
    Tのしきい値電圧がレベル制限された出力信号のロウレ
    ベルによりオフ状態になるように設定されるものである
    ことを特徴とする請求項1の信号伝送回路。
  3. 【請求項3】 上記差動形態にされたPチャンネル型M
    OSFETと差動形態にされたNチャンネル型MOSF
    ETには、高抵抗素子により上記レベルリミッタによる
    レベル制限動作を維持できるような小さな電流が定常的
    に供給されるものであることを特徴とする請求項1又は
    請求項2の信号伝送回路。
  4. 【請求項4】 相補的な一方の入力信号を受ける正論理
    による論理ブロックを構成する第1のCMOS回路と、
    相補的な他方の入力信号を受ける負論理による論理ブロ
    ックを構成する第2のCMOS回路と、上記第1と第2
    のCMOS回路に対して第1の動作電圧を供給するPチ
    ャンネル型MOSFETと、上記第1と第2のCMOS
    回路に対して第2の動作電圧を供給するNチャンネル型
    MOSFETと、上記第1のCMOS回路の出力端子
    と、第2のCMOS回路の出力端子との間に設けられ、
    信号レベルの制限動作とレベル制限動作を検知してPチ
    ャンネル型MOSFETとNチャンネル型MOSFET
    とをオフ状態にさせる制御回路とを備え、上記レベル制
    限された第1のCMOS回路と第2のCMOS回路の出
    力信号を次段回路に出力させることを特徴とする論理回
    路。
  5. 【請求項5】 上記相補的な入力信号は、CMOSレベ
    ル又はTTLレベルの入力信号を受ける差動形態にされ
    たNチャンネル型MOSFET及び差動形態にされたP
    チャンネル型MOSFETと、上記Nチャンネル型MO
    SFETとPチャンネル型MOSFETのそれぞれ接続
    された一対からなるドレイン出力間に設けられたレベル
    リミッタと、かかるレベルリミッタによるレベル制限動
    作を検知して、上記差動形態にされたPチャンネル型M
    OSFET及びNチャンネル型MOSFETの共通化さ
    れたソースに設けられ、動作電流を供給するPチャンネ
    ル型MOSFET及びNチャンネル型MOSFETをオ
    フ状態にする制御回路とからなるレベル変換回路により
    形成されるものであることを特徴とする請求項4の論理
    回路。
  6. 【請求項6】 上記動作電流を供給するPチャンネル型
    MOSFETとNチャンネル型MOSFETには、レベ
    ルリミッタによるレベル制限動作を維持できる程度の小
    さな電流が定常的を流すようにされた高抵抗素子がそれ
    ぞれ並列形態に設けられるものであることを特徴とする
    請求項4又は請求項5の論理回路。
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