JP3201578B2 - 衣類の熱セット成型法及び熱セット成型用金型 - Google Patents

衣類の熱セット成型法及び熱セット成型用金型

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JP3201578B2 JP11807196A JP11807196A JP3201578B2 JP 3201578 B2 JP3201578 B2 JP 3201578B2 JP 11807196 A JP11807196 A JP 11807196A JP 11807196 A JP11807196 A JP 11807196A JP 3201578 B2 JP3201578 B2 JP 3201578B2
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molded
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類の熱セット成
型法及び前記熱セット成型法に好適な衣類の熱セット成
型用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性繊維を含有する繊維からなる衣
類において、ヒップの丸い膨らみやバストの膨らみを美
しく整えるために、衣類の所定箇所、例えば前記ヒップ
部やバスト部を所望の美しい丸みを有する形状に加熱成
型し、美しいヒップ部の丸みやバスト部の膨らみを有す
る衣類は近年注目されてきている。
【0003】具体的には、従来のかかる成型法は、例え
ば前記ヒップ部やバスト部に割り当てられる布地を雄型
と雌型の間に挟んで加熱成型した後、型紙通りに裁断
し、その他の部材と組み合わせて縫製する方法などが知
られている。
【0004】この方法でわが国で広く用いられている方
法としては、加熱した金型で常温の布地を成型する「ホ
ットモールド法」がある。
【0005】図27にホットモールド法の概略工程図を
示した。図27は、ショートガードルのヒップ部に丸み
のある膨らみを成型しガードルに仕上げる工程を示して
いる。図27の(a)の布地200を、図27の(b)
に示すように前記布地200の熱セット温度に加熱した
雄型201と雌型202の間に挟んで成型し、図27
(c)に示すように成型されたヒップ部の膨らみ203
a、203bを有する布地200を取り出し、図27
(d)に示すように布地200を型紙に沿って所定の形
状の身頃204a、204bに裁断し、図27の(e)
に示すように所定の形状の身頃204a、204bをそ
の他ガードルを構成するのに必要な部材と共に縫製し
て、ヒップ部に丸みのある膨らみを有するガードル20
5に仕上げられていた。
【0006】そのほかの成型法としては、布をほぼ円筒
状に縫い合わせた円筒布を、人体を模した形に作成され
た金型に被せ、加熱箱の中で金型を加熱して、円筒布に
所望の形を付与し、冷却、離型後、裁断、縫製その他の
必要な加工を施して最終製品に仕上げる熱セット成型法
も提案されている。(特公昭51−42978号公報参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のかかる
ホットモールド成型法や前記熱セット成型法には次のよ
うな問題があった。
【0008】ホットモールド成型法や前述の従来の熱
セット成型法では、重く熱容量の大きな金型を使用する
ため、金型の温度を適正な温度の範囲内に調節すること
が難しく、金型温度が低過ぎると成型性が低下し、高過
ぎると生地を痛めやすく、最も市場に出回っているナイ
ロン6繊維を含有する衣類の場合には、黄変しやすく成
型できない。また、ホットモールド成型法は、雄型、雌
型の金型で布地を挟むので、布地を押しつぶしたり、て
かりを発生させるなど風合を損ないやすい。
【0009】ホットモールド成型法では、成型時、雄
型201と雌型202の間に挟まれて成型された部分2
03a、203bは、挟まれて成型された部分が大きく
伸ばされるので、生地の目が延ばされて大きくなり、成
型された部分がその周囲に比べて透けて内側が見えやす
くなると共に成型部分と非成型部分の境目が縁のように
見えやすく美観が低下する。
【0010】ホットモールド成型法では、膨らみを大
きくすると、生地の目が延ばされて、切れやすくなった
り、美観を損なうので、余り大きな膨らみに成型するこ
とができない。
【0011】ホットモールド成型法では、完成品また
は半完成品を成型することは、雄型と雌型で挟まなけれ
ばならないのでかなり困難となる。
【0012】前述の熱セット成型法では人体の形を模
した金型とするので、中空状にしても金型が極めて重い
(例えば金型の重さは大きさによっても異なるが、約1
0〜15kg)。
【0013】ホットモールド成型法では、成型の際に
型紙より大きな面積の布地を使用するので、従来のカッ
トアンドソーの縫製品より生地ロスが多い。
【0014】ポリエステル繊維、ナイロン66繊維、
あるいはポリウレタン繊維などを含む生地は適当な成型
条件を選定すれば黄変させないで成型することも可能で
あるが、ナイロン6繊維を含む生地を従来のホットモー
ルド成型法や前述の熱セット成型法で成型すると成型温
度や成型時間を調整しても黄変してしまう。
【0015】ホットモールド成型法では、レース地な
どは糸切れが生じやすく成型することができない。
【0016】前記従来の熱セット法に於いては、金型
が大きく重いので、成型温度まで加熱するのにも、ま
た、成型後成型品を金型から取り外す際に作業が可能な
温度にまで冷却するのにも時間がかかり、金型一体当た
りの生産効率が低下する。
【0017】本発明は、上記の問題点を解決し、 膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所は表も裏も、
重い金型に比べて温度コントロールしやすい気体状加熱
媒体で主に加熱するので、従来の2つの方法では黄変し
て成型できなかったナイロン6を含む生地からなる衣類
も、加熱し過ぎて黄変させることなく成型でき、また、
金型で布地を挟まないので風合を損なうこともない。 金型により膨出された部分のみが伸ばされるのではな
く、その周囲も適宜引き伸ばされるので、成型された部
分が、その周囲に比べて透けて内側が見えやすくなる事
が防止でき、成型部分と非成型部分の境目がわかりにく
く成型部分の美観を保持する事ができる。 かなり大きな膨らみでも成型することができる。 完成品または半完成品が容易に成型できる。 金型が極めて軽い(例えば図13で示したようなガー
ドルのヒップの成型用の金型の場合でも例えばアルミニ
ウム製で約1.2Kg)。したがって取り扱いが楽にな
り、作業性がよい。 成型された衣類を金型から取り外す際に作業が可能な
温度に冷却された後、金型から取り外されるが、金型が
軽く、加熱成型温度にまで衣類の所定部分を加熱する時
間や、金型から成型品を取り外す作業が可能な温度にま
で衣類の成型部が冷却されるまでの時間が短く、従来の
熱セット成型法では強制冷却が必要であったが、本発明
では自然放置でも容易に所定温度まで冷却されるので、
生産効率が向上する。 成型の際に、縫製や編み立てがかなり行われている半
完成品や縫製や編み立て終了後の完成品を成型するの
で、従来のカットアンドソーの縫製品と同等に生地ロス
を少なくできる。 レース地などを用いた衣類の前記レース地の部分も糸
切れが生じる事なく成型することができる。 以上に記載したような利点を有する衣類の熱セット成型
法及び熱セット成型用金型を提供する事を目的とするも
のである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の衣類の熱セット成型法及び熱セット成型
用金型は、次の様である。
【0019】(1)熱可塑性繊維を少なくとも含有する
衣類を、前記衣類の所定の箇所に曲面状の立体的な膨ら
みを発現させたるための膨らみ成型部片を有する金型に
ほぼ緊張状態で被せて装着し、気体状加熱媒体で加熱処
理して前記衣類所定箇所に曲面状の膨らみを発現させる
衣類の熱セット成型法であって、衣類の少なくとも目的
とする成型箇所の表裏両側に前記気体状加熱媒体が流入
でき、前記衣類の少なくとも成型箇所の表裏両側を主に
前記気体状加熱媒体で直接加熱し得る金型で、衣類本体
部が装着し得るサイズのほぼ平板状の基体部と衣類の所
定の箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現させたるため
の膨らみ成型部片とを有し、前記膨らみ成型部片は、衣
類と接する部分が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを
有し、前記基体部上に凸状に形成され、衣類と接する部
分の形が線状または帯状となる構造物から選ばれた少な
くとも一種の膨らみ成型部片を具備してなる金型を用い
たことを特徴とする衣類の熱セット成型法。
【0020】(2)金型の膨らみ成型部片が、衣類と接
する部分の形が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有
し、前記基体部上に凸状に形成された、線状部を有する
膨らみ成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片か
ら選ばれた少なくとも一種の膨らみ成型部片である前記
(1)項に記載の衣類の熱セット成型法。
【0021】(3)金型が衣類のバスト部および/また
はヒップ部の左右ほぼ対称の丸みを有する曲面状の立体
的な膨らみを発現させたるための左右ほぼ対称の膨らみ
成型部片を有する金型であり、左右のそれぞれの膨らみ
成型部片のほぼ中間に、衣類の生地の表側から当てがわ
れる左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえるた
めの衣類押え具を更に具備している金型であって、衣類
を前記金型に被せて装着した後、金型に装着した衣類の
前記左右のそれぞれの膨らみ部のほぼ中間に、前記衣類
押え具を当てがって左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷
間を押さえた状態で加熱処理する前記(1)〜(2)
のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
【0022】(4)衣類押え具が、金型の左右のそれぞ
れの膨らみ成型部片のほぼ中間に設けられている一端が
回動自在に基体部に取り付けられた衣類押え用バーであ
る金型であって、前記バーの解放端部を開いた状態で衣
類を前記金型に被せて装着し、金型に装着した衣類の前
記左右のそれぞれの膨らみ部のほぼ中間に、前記衣類押
え用バーを降ろして左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷
間を押さえた状態で加熱処理する前記(3)項に記載の
衣類の熱セット成型法。
【0023】(5)金型の膨らみ成型部片が成型箇所1
箇所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/また
は帯状部を有する膨らみ成型部片が、複数個設けられて
いる前記(2)(4)項のいずれかに記載の衣類の熱
セット成型法。
【0024】(6)金型の膨らみ成型部片が成型箇所1
箇所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/また
は帯状部を有する膨らみ成型部片が、2個設けられてい
る前記(2)(4)項のいずれかに記載の衣類の熱セ
ット成型法。
【0025】(7)衣類押え用バーが、その下側部分が
上に凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を有しているバー
である前記(3)(6)項のいずれかに記載の衣類の
熱セット成型法。
【0026】(8)線状部を有する膨らみ成型部片の線
状部の太さが1mm〜3mmである前記(2)〜(7)
項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法
【0027】(9)帯状部を有する膨らみ成型部片の帯
状部の幅が3mm〜10mmである前記(2)〜(7)
項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法
【0028】(10)熱可塑性繊維を少なくとも含有す
る衣類が、伸縮性を有する衣類である前記(1)〜
(9)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
【0029】(11)曲面状の膨らみを発現させる前記
衣類の所定箇所が、熱可塑性を有する弾性繊維を5〜4
0重量%含有している衣類である前記(1)〜(10)
項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
【0030】(12)熱可塑性繊維を少なくとも含有す
る衣類が、ポリエステル繊維及びナイロン繊維から選ば
れた少なくとも1種とポリウレタン繊維及びポリエーテ
ルエステル系弾性繊維から選ばれた少なくとも1種の熱
可塑性を有する弾性繊維とを少なくとも含有する衣類で
あって、曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇
所が、前記弾性繊維を5〜40重量%含有している衣類
である前記(1)〜(11)項のいずれかに記載の衣類
の熱セット成型法。
【0031】(13)衣類が、編み立て及び/または縫
製の完了した衣類である前記(1)〜(12)項のいず
れかに記載の衣類の熱セット成型法。
【0032】(14)熱可塑性繊維を少なくとも含有す
る衣類が、ポリエステル繊維またはナイロン繊維を主成
分とする衣類であって、熱セット成型の温度が衣類の表
面の温度にしてポリエステル繊維が主成分の衣類の場合
には190〜200℃、ナイロン繊維が主成分の衣類の
場合には170〜190℃である前記(1)〜(13)
項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
【0033】(15)気体状加熱媒体が、加熱空気であ
る前記(1)〜(14)項のいずれかに記載の衣類の熱
セット成型法。
【0034】(16)衣類がブラジャー、ボディスー
ツ、ボディテディ、ブラスリップ、ブラキャミソール、
トップス、レオタード、水着、アウターウェアーから選
ばれた衣類であり、曲面状の膨らみを発現させる前記衣
類の所定箇所が、少なくともバスト部である前記(1)
(15)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型
法。
【0035】(17)衣類がガードル、ショーツ、男性
用ブリーフ、ボディスーツ、ボディテディ、カルソン、
スパッツ、レオタード、水着、タイツ、パンティストッ
キング、アウターウェアーから選ばれた衣類であり、曲
面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所が、少な
くともヒツプ部である前記(1)〜(15)項のいずれ
かに記載の衣類の熱セット成型法。
【0036】(18)衣類が男性用ブリーフであり、曲
面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所が、男性
の陰部相当部分である前記(1)〜(2)項、(5)
(6)項、(8)(13)項のいずれかに記載の衣類
の熱セット成型法。
【0037】(19)気体状加熱媒体で加熱処理するこ
とにより、熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類の所
定の箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現させるための
熱セット成型用金型であって、衣類本体部が装着し得る
サイズのほぼ平板状の基体部と衣類の所定の箇所に曲面
状の立体的な膨らみを発現させたるための膨らみ成型部
片とを有し、前記膨らみ成型部片は、衣類と接する部分
が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体
部上に凸状に形成され、衣類と接する部分の形が線状
たは帯状となる構造物から選ばれた少なくとも一種の膨
らみ成型部片からなる衣類の熱セット成型用金型。
【0038】(20)膨らみ成型部片が、衣類と接する
部分が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記
基体部上に凸状に形成された、線状部を有する膨らみ成
型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片から選ばれ
た少なくとも一種の膨らみ成型部片である前記(19)
項に記載の衣類の熱セット成型用金型。
【0039】(21)金型が衣類のバスト部および/ま
たはヒップ部の左右ほぼ対称の丸みを有する曲面状の立
体的な膨らみを発現させたるための左右ほぼ対称の膨ら
み成型部片を有する金型であり、左右のそれぞれの膨ら
み成型部片のほぼ中間に、衣類の生地の表側から当てが
われる左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえる
ための衣類押え具を更に具備している前記(19)また
(20)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型用
金型。
【0040】(22)衣類押え具が、金型の左右のそれ
ぞれの膨らみ成型部片のほぼ中間に設けられている一端
が回動自在に基体部に取り付けられた衣類押え用バーで
ある前記(21)項に記載の衣類の熱セット成型用金
型。
【0041】(23)金型が男性用ブリーフの陰部相当
部分に曲面状の立体的な膨らみを発現させたるための膨
らみ成型部片を有する金型である前記(19)または
(20)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型用金
型。
【0042】(24)金型の膨らみ成型部片が成型箇所
1箇所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/ま
たは帯状部を有する膨らみ成型部片が、複数個設けられ
ている前記(20)(23)項のいずれかに記載の衣
類の熱セット成型用金型。
【0043】(25)金型の膨らみ成型部片が成型箇所
1箇所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/ま
たは帯状部を有する膨らみ成型部片が、2個設けられて
いる前記(20)(23)項のいずれかに記載の衣類
の熱セット成型用金型。
【0044】(26)衣類押え用バーが、その下側部分
が上に凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を有しているバ
ーである前記(21)(22)項のいずれかに記載の
衣類の熱セット成型用金型。
【0045】(27)線状部を有する膨らみ成型部片の
線状部の太さが1mm〜3mmである前記(20)〜
(26)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型用金
型。
【0046】(28)帯状部を有する膨らみ成型部片の
帯状部の幅が3mm〜10mmである前記(20)〜
(26)項のいずれかに記載の衣類の熱セット成型用金
型。
【0047】
【発明の実施の形態】本発明の衣類の熱セット成型法
は、熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類を、前記衣
類の所定の箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現させた
るための膨らみ成型部片を有する金型にほぼ緊張状態で
被せて装着し、気体状加熱媒体で加熱処理して前記衣類
所定箇所に曲面状の膨らみを発現させる衣類の熱セット
成型法であって、衣類の少なくとも目的とする成型箇所
の表裏両側に前記気体状加熱媒体が流入でき、前記衣類
の少なくとも成型箇所の表裏両側を主に前記気体状加熱
媒体で直接加熱し得る金型で、衣類本体部が装着し得る
サイズのほぼ平板状の基体部と衣類の所定の箇所に曲面
状の立体的な膨らみを発現させたるための膨らみ成型部
片とを有し、前記膨らみ成型部片は、衣類と接する部分
が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体
部上に凸状に形成され、衣類と接する部分の形が線状ま
たは帯状となる構造物から選ばれた少なくとも一種の膨
らみ成型部片を具備してなる金型を用いたことを特徴と
する。
【0048】従って、膨らみを発現させる前記衣類の
所定箇所は表も裏も、重い金型に比べて温度コントロー
ルしやすい気体状加熱媒体で加熱するので、従来のホッ
トモールド成型法や前述の従来の熱セット成型法では黄
変して成型できなかったナイロン6を含む生地からなる
衣類も、加熱し過ぎて黄変させることなく成型でき、ま
た、金型で布地を挟まないので成型部分の風合を損なわ
ずに成型することができる。
【0049】衣類を膨らみ成型部片を有する金型にほ
ぼ緊張状態で被せて装着して成型する方法であり、衣類
の生地を表裏から加熱された金型で挟み込んで成型する
ものではなく、ホットモールド法の様に膨らみ成型され
る部分が主に伸ばされることにはならず、その周囲も適
宜引き伸ばされるので、成型された部分が、その周囲に
比べて透けて内側が見えやすくなる事が防止でき、ま
た、成型部分と非成型部分の境目がわかりにくく成型部
分の美観を保持する事ができる。
【0050】従来のホットモールド成型法では雄型と
雌型の間に挟んで成型するので、言わば金属板の深絞り
成型のごとく雌型の開口部(凹部)の内部(中央部近
傍)に位置する布地が開口部近傍周辺に位置する布地に
比べて特に大幅に伸びる必要があり、大きな膨らみを成
型することは困難となるが、本発明方法に於いては、衣
類を膨らみ成型部片を有する金型にほぼ緊張状態で被せ
て装着して成型する方法であり、その周囲も適宜引き伸
ばされるので、大きな膨らみでも成型することができ
る。
【0051】本発明の成型法は、衣類を膨らみ成型部
片を有する金型にほぼ緊張状態で被せて装着して成型す
るので、完成品または半完成品が容易に成型できる。完
成品または半完成品とは、縫製や編み立ての完成の度合
いを示しているものであり、金型に被せて装着し得る程
度までに縫製や編み立てが行われているが完全に縫製や
編み立てを終了したものではない衣類を半完成品と言
い、縫製や編み立てが終了しているものを本発明では完
成品と言っている。また、本発明で衣類と言えば前記で
定義したこの完成品または半完成品の両者を含む意味で
ある。
【0052】金型を軽くすることができる。更に本発
明方法では雌型を使用しないのでその分だけでもかなり
軽量化し得る。
【0053】金型が軽く、金型が成型温度に達するま
で時間が長くかかると言うようなことがなく(気体状加
熱媒体で衣類の所定の成型箇所の表側と裏側を主に直接
加熱し、衣類の生地が所定の成型温度になればよ
い。)、また、加熱成型後、成型品を金型から取り外す
作業が可能な温度にまで金型を強制冷却する必要もな
く、また、衣類が取り外し作業が可能な温度にまで冷却
されるまでの時間が比較的短く、生産効率が向上する。
【0054】成型の際に、縫製や編み立てがかなり行
われている半完成品や縫製や編み立て終了後の完成品を
成型するので、従来のカットアンドソーの縫製品と同等
に生地ロスを少なくできる。
【0055】レース地などを用いた衣類の前記レース
地の部分も糸切れが生じる事なく成型することができ
る。これは、ホットモールド成型法では雄型と雌型の間
に挟んで成型するので、言わば金属板の深絞り成型のご
とく雌型の開口部(凹部)の内部(中央部近傍)に位置
する布地が開口部近傍周辺に位置する布地に比べて特に
大幅に伸びる必要があり、しかもレース地は糸の密度が
通常の生地に比べて少なく強度の弱い部分があるので、
一部を強制的に引き伸ばすと糸切れが生じるが、本発明
方法に於いては、衣類を膨らみ成型部片を有する金型に
ほぼ緊張状態で被せて装着して成型する方法であり、そ
の周囲も適宜引き伸ばされるので、部分的に一部のみが
強制的に過度に伸ばされることが少ないためと推定さ
れ、糸切れなどが生じることなくレース地などを用いた
衣類の前記レース地の部分も糸切れが生じる事なく成型
することができる。
【0056】そして、特に前記本発明の熱セット成型法
に用いる金型、衣類本体部が装着し得るサイズのほぼ
平板状の基体部と衣類の所定の箇所に曲面状の立体的な
膨らみを発現させたるための膨らみ成型部片とを有し、
前記膨らみ成型部片は、衣類と接する部分が所望の成型
曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体部上に凸状に
形成され、衣類と接する部分の形が線状または帯状とな
る構造物から選ばれた少なくとも一種の膨らみ成型部片
を具備してなる金型であ更には前記(2)項に記載
した衣類本体部が装着し得るサイズのほぼ平板状の基体
部と衣類の所定の箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現
させたるための膨らみ成型部片とを有し、前記膨らみ成
型部片が、衣類と接する部分の形が所望の成型曲面にほ
ぼ沿ったカーブを有し、前記基体部上に凸状に形成され
た、線状部を有する膨らみ成型部片または帯状部を有す
る膨らみ成型部片から選ばれた少なくとも一種の膨らみ
成型部片である本発明の好ましい態様とすることによ
り、金型が平板状の基体部と基体部上に凸状に形成され
た、線状部を有する膨らみ成型部片または帯状部を有す
る膨らみ成型部片から選ばれた少なくとも一種の膨らみ
成型部片とから成るので、金型が極めて軽く取扱も楽に
なり、加熱成型温度にまで衣類の所定部分を加熱する時
間や、金型から成型品を取り外す作業が可能な温度にま
で衣類の成型部が冷却されるまでの時間が比較的短く、
生産効率が向上する。しかも、主に金型自体で衣類を加
熱するものではないので、所定の成型温度にコントロー
ルすることが容易であると言った効果がより一層効率的
に発揮でき好ましい。
【0057】また、金型が衣類のバスト部および/また
はヒップ部の左右ほぼ対称の丸みを有する曲面状の立体
的な膨らみを発現させたるための左右ほぼ対称の膨らみ
成型部片を有する金型であり、左右のそれぞれの膨らみ
成型部片のほぼ中間に、衣類の生地の表側から当てがわ
れる左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえるた
めの衣類押え具を更に具備している金型であって、衣類
を前記金型に被せて装着した後、金型に装着した衣類の
前記左右のそれぞれの膨らみ部のほぼ中間に、前記衣類
押え具を当てがって左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷
間を押さえた状態で加熱処理する本発明の衣類の熱セッ
ト成型法の好ましい態様によれば、衣類のバスト部およ
び/またはヒップ部の左右ほぼ対称の2つの丸みを有す
る膨らみをきれいにより良好に発現する事ができる。
【0058】そして、このような態様の場合に、前記衣
類押え具が、金型の左右のそれぞれの膨らみ成型部片の
ほぼ中間に設けられている一端が回動自在に基体部に取
り付けられた衣類押え用バーである金型であって、前記
バーの解放端部を開いた状態で衣類を前記金型に被せて
装着し、金型に装着した衣類の前記左右のそれぞれの膨
らみ部のほぼ中間に、前記衣類押え用バーを降ろして左
右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえた状態で加
熱処理する本発明の好ましい態様によれば、バーの位置
をいちいち測定して決める必要がなく位置決めの手間が
かからず、極めてバーのセットが簡単になり、生産効率
のよい衣類の熱セット成型法を提供し得る。
【0059】この場合に、衣類押え用バーは、その下側
部分が上に凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を有してい
るバーである事が好ましく、これにより、より人体に沿
った膨らみを形成することができる。
【0060】金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇所に
つき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または帯状
部を有する膨らみ成型部片が、複数個設けられている本
発明の好ましい態様によれば、ヒップ部の膨らみなど比
較的大きな膨らみを成型する場合により自然な美しい形
に成型しやすく好ましい。
【0061】ここで、「成型箇所1箇所につき」の成型
箇所1箇所とは、1つの衣類において成型により膨らま
せる箇所が複数箇所ある場合に、そのうちの1箇所を意
味するものであり、例えばガードルの左右のヒップ部の
膨らませる箇所は、右側に1箇所、左側に1箇所であ
り、ブラジャーであれば例えばカップ部が左右にそれぞ
れ1箇所づつ存在するが、通常はそれぞれこれら2箇所
が同時に成型されるが、このうち右か左のいずれか1箇
所を前記で言う「成型箇所1箇所につき」の成型箇所1
箇所と言う。
【0062】また、この場合、金型の膨らみ成型部片が
成型箇所1箇所につき、線状部を有する膨らみ成型部片
及び/または帯状部を有する膨らみ成型部片が、2個設
けられている事が特に好ましい。成型箇所1箇所につき
2個程度で十分形のよい成型ができ、しかも金型のコス
トアップをまねかず、金型構成要素が少ないので金型の
冷却もそれだけ早くなり、又、金型の膨らみ成型部片が
衣類の裏側に接している面積も余り増大しないので、気
体状加熱媒体により衣類の生地の表裏から加熱し得る面
積も大きく、比較的均一に所定部分が加熱できるので好
ましい。金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇所につき
1個の線状部を有する膨らみ成型部片または帯状部を有
する膨らみ成型部片から構成されていても、衣類の成型
箇所の物性によっては良好な成型は十分可能であるが、
例えばヒップ部の成型などの大きな部分を成型する場合
には、成型箇所1箇所につき複数個が好ましく、特に成
型箇所1箇所につき、膨らみ成型部片が2個設けられて
いる事が特に好ましい。網状物の場合にはかなり広い曲
面状にしても網目の間を通り抜けて気体状加熱媒体が衣
類の布地に作用し得るので、その形は必ずしも線状また
は帯状とする必要は無く、従って、面積を広くできるの
で、必ずしも膨らみ成型部片を成型箇所1箇所につき複
数個設けなくてもよい。
【0063】本発明の衣類の熱セット成型法に於ては、
熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類が、伸縮性を有
する衣類である本発明の好ましい態様とすることによ
り、ほぼ緊張状態で金型に被せて装着しても、適度の伸
縮性があり、膨らみ成型部片上に位置する衣類の成型対
象部分に極度に応力がかかるのを緩和でき、良好な成型
ができるので好ましい。
【0064】そしてこの場合には、曲面状の膨らみを発
現させる前記衣類の所定箇所が、熱可塑性を有する弾性
繊維を5〜40重量%含有している衣類である事が好ま
しい。前記弾性繊維の含有率があまりに多すぎると成型
された衣類を金型から取り外した後の収縮量が大き過
ぎ、つまり熱セットがされにくくなる傾向にあり、ま
た、あまり少ないと上述した膨らみ成型部片上に位置す
る衣類の成型対象部分にかかる応力を緩和する作用が減
少する傾向にあると共に金型から取り外した後の衣類の
収縮量が少ないので金型の形状に忠実に成型されるた
め、角張った膨らみになりやすい傾向がある。
【0065】また、熱可塑性繊維を少なくとも含有する
衣類が、ポリエステル繊維及びナイロン繊維から選ばれ
た少なくとも1種とポリウレタン繊維及びポリエーテル
エステル系弾性繊維から選ばれた少なくとも1種の熱可
塑性を有する弾性繊維とを少なくとも含有する衣類であ
って、曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所
が、前記弾性繊維を5〜40重量%含有している衣類で
ある態様が特に好ましく、この場合には、ポリエステル
繊維またはナイロン繊維の熱セット成型の温度は例えば
衣類の表面の温度にしてポリエステル繊維が主成分の衣
類の場合には190〜200℃、ナイロン繊維が主成分
の衣類の場合には170〜190℃前後が好ましいが、
この温度で熱セット成型した場合には、ポリエステル繊
維またはナイロン繊維は熱セットされるが、前記弾性繊
維の熱セット温度はこれらより高いため、これらの弾性
繊維の熱セットは十分行われずに、伸縮性を保持してお
り、前記膨らみ成型部片として、衣類と接する部分の形
が線状、帯状または網状となる構造物を用いているが、
特に成型後その跡が衣類の成型部分に付きやすい線状、
帯状の構造物を用いた場合でも、衣類を金型から取り外
した後、適度に収縮し、角ばりが緩和され綺麗な丸みを
帯びた膨らみを形成でき好ましい。
【0066】衣類が、編み立て及び/または縫製の完了
した衣類である本発明の好ましい態様とすることによ
り、成型後ただちに出荷し得るし、また、必要なラベル
などを付けたままの成型も可能であり、効率的に生産で
き好ましい。また、従来のホットモールド成型法のごと
く部品の状態で成型する必要がないので、成型前の完成
品のまま、ストックでき、成型品と非成型品の需要に応
じて必要な量を成型して出荷でき、在庫の調整にも有利
である。従来のホットモールド成型法のごとく成型の際
に、型紙より大きな面積の布地を使用すると、生地ロス
が多くなるが、本発明方法は編み立て及び/または縫製
の完了した衣類を金型に被せて装着し成型できるので、
従来のカットアンドソーの縫製品程度の生地ロスにとど
める事が可能となる。
【0067】衣類がブラジャー、ボディスーツ、ボディ
テディ、ブラスリップ、ブラキャミソール、トップス、
レオタード、水着、アウターウェアーなどから選ばれた
衣類であり、曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所
定箇所が、少なくともバスト部である本発明の好ましい
態様とすることにより、これらの衣類のバスト部の美し
い膨らみを前述したような有利な効果を奏して成型し得
る。そして、かかる成型された衣類は、バストの形を美
しく整え、バストアップなどの機能を発揮し、更にバス
トの動きによく追従する。
【0068】また、衣類がガードル、ショーツ、男性用
ブリーフ、ボディスーツ、ボディテディ、カルソン、ス
パッツ、レオタード、水着、タイツ、パンティストッキ
ング、アウターウェアーなどから選ばれた衣類であり、
曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所が、少
なくともヒップ部である本発明の好ましい態様とするこ
とにより、これらの衣類のヒップ部の美しい丸みのある
膨らみを前述したような有利な効果を奏して成型し得
る。そして、かかる成型された衣類は、ヒップの形を美
しく整え、ヒップアップの機能を発揮し、更にヒップの
動きによく追従するする。
【0069】また、本発明の衣類の熱セット成型法に於
て、衣類が男性用ブリーフであり、曲面状の膨らみを発
現させる前記衣類の所定箇所が、男性の陰部相当部分で
ある本発明の好ましい態様とすることにより、前述した
男性の陰部相当部分の膨らみを前述したような有利な効
果を奏して成型し得る。そして、かかる成型された衣類
は、男性の陰部が圧迫されずに収まるので、着用感が極
めて良好な衣類とすることができる。また、前述した様
に成型された部分の生地の目が粗くなり過ぎて陰部が透
けて見えたり、ブリーフの陰部相当部分が黄色に変色し
てあたかも汚れている如く見えることもない。
【0070】また、本発明の衣類の熱セット成型用金型
の発明に於ては、前述の衣類の熱セット成型法に好適に
適用できる金型として前述したようなそれぞれの対応す
る機能と効果を達成する事ができ好ましい。
【0071】本発明の衣類の熱セット成型法に用いる金
型は、熱セット成型の際の成型温度の熱に耐えるもの
で、衣類を前記金型に被せて装着して気体状加熱媒体で
熱セットを行う際に所定の目的とする膨らみの成型がで
きる程度の強度があれば、材質は特に限定されるもので
はなく、必ずしも鉄やステンレススチールやその他の金
属類に限定されるものではない。本発明の熱セット成型
に於ては、金型自体を加熱することが主たる目的ではな
いので、熱伝導性のあまり大きくないセラミックや耐熱
性樹脂その他の素材を用いる事も可能である。また、軽
くて比熱も余り大きくないアルミニウムやその合金など
も好ましく用いることができる。また、熱セット成型
は、気体状加熱媒体を衣類の少なくとも目的とする成型
部分に流入し、前記衣類の表側と裏側を主に前記気体状
加熱媒体で直接加熱して熱セットするので、目的とする
成型部分の衣類と金型との接触面積は大きくない方が好
ましく、従って金型の前記膨らみ成型部片は、衣類と接
する部分が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、
前記基体部上に凸状に形成され、衣類と接する部分の形
が線状または帯状となる構造物から選ばれた成型部片の
様に、目的とする成型部位の膨らみを支える事ができ、
しかも気体状加熱媒体が衣類の所定の成型部位の生地と
できるだけ接触できるようにしておく事が好ましい。
【0072】金型の膨らみ成型部片は成型箇所1箇所に
つき膨らみ成型部片1個づつでもよく、ヒップ部の膨ら
みなど比較的大きな膨らみを成型する場合で、金型の膨
らみ成型部片として線状部を有する膨らみ成型部片及び
/または帯状部を有する膨らみ成型部片を用いる場合に
は、成型箇所1箇所につき、複数個の膨らみ成型部片が
設けられている金型を用いることが好ましいが、この場
合、金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇所につき、線
状部を有する膨らみ成型部片及び/または帯状部を有す
る膨らみ成型部片が、2個設けられている程度で十分形
のよい成型ができ、しかも金型のコストアップをまねか
ず、金型構成要素が少ないので金型の膨らみ成型部片が
衣類の生地の裏側に接している面積も不必要に多くなら
ず、気体状加熱媒体により衣類の表裏から加熱し得る面
積も十分確保でき、比較的均一に所定部分が加熱できる
ので好ましい。バスト部の成型など比較的膨らみ部の体
積がそれほど大きくない部位については、金型の膨らみ
成型部片が成型箇所1箇所につき1個の線状部を有する
膨らみ成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片か
ら構成されていても、良好な成型は十分可能である。
尚、男性用ブリーフなどの男性の陰部相当部分に、曲面
状の膨らみを成型する場合には成型部分の体積は小さい
が比較的急激な立上がりのカーブを描く曲面になるの
で、膨らみ成型部片として線状部を有する膨らみ成型部
片または帯状部を有する膨らみ成型部片を用いる場合に
は2個などの複数個の膨らみ成型部片を用いることが好
ましいが、1個でも成型可能である。
【0073】金型の膨らみ成型部片として線状部を有す
る膨らみ成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片
を用いる場合には、衣類の目的とする膨らみ部の熱セッ
ト成型中、膨らみ部を支えられるに必要な幅のものであ
ればよく、材質、厚みなどによって当然変わるので一概
に規定できないが、線状部を有する膨らみ成型部片の場
合においては、線状部の太さとしては1mm〜3mm程
度が好ましく、より好ましくは1〜2mm程度である。
(勿論これ以上の太さでもよいが好ましいのは前記範囲
である。また、余り細過ぎると衣類を傷付ける恐れがあ
るので前記範囲が好ましい。)、また、帯状部を有する
膨らみ成型部片を用いる場合には、帯状部の幅を広くす
れば当然厚さは薄くしても衣類を支えられるので、ま
た、材質によっても強度が異なるので、一概に規定はで
きないが、あまり広くしすぎると気体状加熱媒体と衣類
との接触面積が少なくなるので、帯状部の幅は3mm〜
10mm程度が好ましく、より好ましくは4〜7mm程
度である。
【0074】本発明の熱セット成型に適用される衣類と
しては、熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類である
ことが必要であり、好ましくは熱可塑性繊維を70重量
%以上含有する事が熱セット性がよく好ましい。特に熱
可塑性繊維を含有し、かつ伸縮性を有する衣類を用いる
事が好ましく、ほぼ緊張状態で金型に被せて装着して
も、適度の伸縮性があり、膨らみ成型部片上に位置する
衣類の成型対象部分に極度に応力がかかるのを緩和で
き、良好な成型ができるので好ましい。
【0075】そしてこの場合には、曲面状の膨らみを発
現させる前記衣類の所定箇所が、熱可塑性を有する弾性
繊維を5〜40重量%含有している衣類である事が好ま
しい。また、熱可塑性を有する弾性繊維の含有率があま
りに多すぎると衣類を金型から取り外した後の収縮量が
大き過ぎ、つまり熱セットがされにくくなる傾向にあ
り、また、あまり少ないと上述した膨らみ成型部片上に
位置する衣類の成型対象部分にかかる応力を緩和する作
用が減少する傾向にあると共に、金型から取り外した後
の衣類の収縮量が少ないので金型の形状に忠実に成型さ
れるため、角張った膨らみになりやすい傾向がある。
【0076】熱可塑性繊維としては、ポリエステル繊維
(例えばポリエチレンテレフタレート系繊維など)、ナ
イロン繊維(ナイロン6繊維、ナイロン66繊維な
ど)、ポリオレフィン系繊維(ポリプロピレン系繊維な
ど)、その他各種の熱可塑性繊維が使用出来るが、熱セ
ット性、強度、成型のしやすさ及び商品価値の点などか
ら、特にポリエステル繊維及び/またはナイロン繊維が
好ましい。
【0077】また、熱可塑性を有する弾性繊維として
も、特に限定されるものではなく、ポリウレタン系繊
維、ポリブチレンテレフタレート系繊維、ポリエーテル
エステル系繊維などが挙げられる。中でもポリウレタン
繊維、ポリエーテルエステル系繊維が好ましい。
【0078】また、衣類が、ポリエステル繊維及びナイ
ロン繊維から選ばれた少なくとも1種とポリウレタン繊
維及びポリエーテルエステル系弾性繊維から選ばれた少
なくとも1種の弾性繊維とを少なくとも含有する衣類で
あって、少なくとも曲面状の膨らみを発現させる前記衣
類の所定箇所が、前記弾性繊維を5〜40重量%含有し
ている衣類である態様が特に好ましく、この場合には、
ポリエステル繊維またはナイロン繊維の熱セット成型の
温度は例えば衣類の表面の温度にして好ましくは通常ポ
リエステル繊維が主成分の衣類の場合には190〜20
0℃、ナイロン繊維が主成分の衣類の場合には170〜
190℃前後で行われるが、この温度で熱セット成型し
た場合には、ポリエステル繊維またはナイロン繊維は熱
セットされるが、前記弾性繊維の熱セット温度はこれら
より高いため、前記弾性繊維の熱セットは十分行われず
に、金型から衣類を外すと適度に収縮するため、前記膨
らみ成型部片として、衣類と接する部分の形が線状、帯
状または網状となる構造物を用いているが、特に成型後
その跡が衣類の成型部分に付きやすい線状、帯状の構造
物を用いた場合でも、角ばりが緩和され綺麗な丸みを帯
びた膨らみを形成でき好ましい。
【0079】尚、熱可塑性を有する弾性繊維の含有量
は、パンティストッキングの場合には7〜10重量%程
度が特に好ましく、ガードルその他のファンデーション
類などの場合には10〜35重量%程度が特に好まし
い。
【0080】以下、図面に基づき、本発明の実施の態様
について説明するが、本発明は、この具体的態様に記載
されたもののみに限定されるものではない。。
【0081】図1は、本発明によるガードルの左右のヒ
ップ部のそれぞれの膨らみを熱セット成型するための金
型の一例を示す斜視図、図2がその平面図、図3がこの
金型にガードルを被せて、装着した状態を示す斜視図で
ある。図1〜3に於て、1が金型のほぼ平板状の基体部
であり、2a、2bが基体部上に凸状に形成された左右
ほぼ線対称の位置にそれぞれ1個づつ設けられた幅が3
mmの帯状部を有するヒップ部の膨らみ成型部片であ
り、この例では膨らみ成型部片2a、2bは、基体部1
上にその両端がネジ3により取り付けられている。もち
ろん取り付け手段はネジのみに限定されるものではな
く、溶接その他の適宜の取り付け手段を採用できる。前
記膨らみ成型部片2a、2bは、ガードル成型対象部位
であるガードルのヒップ部の布と接する部分が所望の成
型曲面にほぼ沿ったカーブを有している。そしてこの金
型は左右のそれぞれの膨らみ成型部片2a、2bのほぼ
中間に、ガードルの後部の生地の表側から当てがわれる
左右2つのガードルのヒップ部の膨らみ部11a、11
bの間の谷間を押さえるための衣類押え具、この例では
衣類押え用バー4を具備している。衣類押え用バー4は
一端が取り付け部6の軸金具7により回動自在に取り付
けられ、取り付け部6は基体部1に取り付けられてい
る。図1に示した穴8は、前記バー4の解放端部を開い
た状態でガードル10などの衣類を前記金型に被せて装
着し、前記左右のそれぞれの膨らみ部11a、11bの
ほぼ中間に、前記衣類押え用バー4を降ろして左右2つ
の膨らみ部11a、11bの間の谷間を押さえた状態
(図3参照)で前記バー4の解放端部が開かないように
前記バー4を衣類(ガードル)を押さえた状態で固定す
るための止め金9を差し込むための穴を示している。前
記バー4を衣類(ガードル)を押さえた状態で固定する
ための機構は何等この図に示された機構に限定されるも
のではない。尚、5は衣類押え用バー4の下側部分であ
って、上に凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を示してい
る。かかる切り欠き部5を有している事により、より人
体に沿った膨らみを形成することができる。衣類の種類
及びサイズなどによって切り欠き部5の形や曲率などを
適宜のものに選定すればよい。
【0082】熱セット成型は、この例では図3に示した
状態で、すなわちガードル10をほぼ緊張状態でアルミ
ニウム製の金型に被せて装着し、ガードル10を装着し
た金型を適宜の加熱室に入れ、気体状加熱媒体を加熱室
に流入することにより、前記気体状加熱媒体がガードル
の少なくとも目的とする成型部位に流入し、ガードルの
目的とするヒップ部である膨らみ部11a、11bの生
地の表側と裏側を直接加熱して熱セットすることにより
ヒップ部が2つのきれいな丸みを帯びた山状の形に成型
される。ガードルのヒップ部は、(a)ナイロン66繊
維とポリウレタン繊維とからなる生地(ポリウレタン繊
維含有量26重量%)を用いた場合と、(b)ポリエチ
レンテレフタレート繊維とポリウレタン繊維とからなる
を生地(ポリウレタン繊維含有量26重量%)を用いた
場合、ならびに、(c)ナイロン6繊維(含有量70重
量%)、木綿(含有量19重量%)とポリウレタン繊維
(含有量11重量%)とからなる生地を用いた場合の3
つのガードルについて成型した。
【0083】成型温度はガードルの生地の表面の温度
で、(a)の場合は約170〜180℃で、(b)の場
合は約190〜200℃で、(c)の場合は約170〜
180℃で、それぞれ1.5分間熱風(加熱空気)で加
熱した。その後、常温の雰囲気に放置したところそれぞ
れ約2分間、約2.5分間、約2分間でガードルの膨ら
み部の温度が約40℃に冷却されたので、この時点で、
ガードルを金型から取り外して、ヒップ部が左右2つの
きれいな丸みを帯びた山状の形に成型されたガードルを
得た。
【0084】図16に成型前の縫製が完了したガードル
の後側から見た斜視図、図17にその左側面の模式的側
面図、図18に前記熱セット成型完了後のガードルの後
側から見た斜視図、図19にその左側面の模式的側面図
を示している。図16、図17と図18、図19とから
明らかな様にヒップ部が2つのきれいな丸みを帯びた山
状の大きな膨らみに成型されており、成型された部分
が、その周囲に比べて極端に、あるいは、ホットモール
ド成型法と比べて透けて内側が見えやすくなる事がな
く、また、成型部分と非成型部分の境目がわかりにくく
成型部分の美観を保持しており、金型が軽く取り扱いが
楽であり、成型品を金型から外すことが出来る温度にま
で冷却される時間も短くなり、生産効率がよく、ナイロ
ン6が衣類を構成する繊維として含まれていても黄変が
発生せず、その他、先に詳述した作用効果が発揮された
熱セット成型されたガードルが得られた。
【0085】気体状加熱媒体としては、熱風すなわち加
熱空気か、水蒸気が比較的コストが安く、また、必要に
応じて、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス加熱
媒体などを使用してもよい。
【0086】図4は、膨らみ成型部片2a、2bに相当
する別の態様の膨らみ成型部片の斜視図である。この膨
らみ成型部片は一枚の金属板を打ち抜いて穴15を形成
し、折り曲げ位置17で折り曲げた形のものである。1
6が金型の基体部への取り付け用フランジ部であり、3
は前例と同様の基体部上に取り付ける手段の一つとして
ネジ3を示したものである。この場合、湾曲部14が線
状の場合には、本発明で言う線状部を有する膨らみ成型
部片の一例に該当し、湾曲部14の衣類と接する部分が
帯状の場合には、本発明で言う帯状部を有する膨らみ成
型部片の一例に該当する。
【0087】また、図示していないが、例えば2個の線
状部を有する膨らみ成型部片または帯状部を有する膨ら
み成型部片を、図4に示した様な態様で作成する場合に
は、個別に図4に示した様なものを2個作成して用いて
もよいが、場合によっては、フランジ部を共通にして、
フランジ部の両サイドに線状部または帯状部を形成し
て、2本の線状部または帯状部を一体に形成した膨らみ
成型部片を用いてもよい。この様に例えば2本の線状部
または帯状部を一体に形成した膨らみ成型部片を成型箇
所1箇所につき金型に1つ設けた場合においても、本発
明においては、「金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇
所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または
帯状部を有する膨らみ成型部片が、2個設けられている
金型」に該当するものとする。
【0088】また、図5は、更に別の態様の膨らみ成型
部片の斜視図である。図4に示したような穴15が形成
されていない一枚の金属板を、折り曲げ位置17で折り
曲げた形のものである。これの膨らみ成型部片は、前述
した上位概念の記載で表現すると、「衣類と接する部分
が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体
部上に凸状に形成され、衣類と接する部分の形が線状
たは帯状となる構造物」の一例に該当する事になる。膨
らみ成型部片として図5の様なものを使用してもよい
が、金型をより軽くするという点では、図1や図4に示
したような基体部上に凸状に形成された、線状部を有す
る膨らみ成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片
から選ばれた少なくとも一種の膨らみ成型部片が好まし
い。
【0089】膨らみ成型部片として、線状部を有する膨
らみ成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片を用
いる場合、例えば図2を用いて説明すると、そのA−A
´方向の線状部または帯状部の断面形状としては、例え
ば図6〜図12に示されたような断面がほぼ山状、丸
状、四角形状、略三角形状(衣類と接する側の頂点部は
丸みを帯びている。)、平板帯状、円弧状、衣類と接す
る側の頂点部は丸みを帯びている逆V字状などがあげら
れるが、これらのみに限定されるものではない。
【0090】次に図13に、本発明によるガードルの左
右のヒップ部のそれぞれの膨らみを熱セット成型するた
めの金型の別の一例を示す斜視図、図14にその平面
図、図15にこの金型にガードルを被せて、装着した状
態を示す斜視図を示した。
【0091】図1〜3に示した態様と主として異なる点
は、図13〜図15に示した態様では、金型の膨らみ成
型部片が成型箇所1箇所につき2個の線状部を有する膨
らみ成型部片(線状部の太さ約2mm)20a、21a
及び20b、21bから構成されている点である。従っ
て、この金型に前記と同様のガードルを被せて装着し、
衣類押さえ用バー4を降ろした状態では図15に示され
るごとく、ガードル10の左右のヒップ部の膨らみ部
は、23a、24a、23b、24bで示されたような
状態になっている。その他、図1〜図3と同一の部分は
同一の記号を付して、詳細説明は重複するので省略し
た。加熱成型条件は前例と同じ条件で熱セット成型した
ところ、ヒップ部が左右2つのきれいな丸みを帯びた山
状の形に成型されており、その他、先に詳述した作用効
果を具備したガードルが得られた。尚、先の例に挙げた
ものよりも、ヒップ部の丸みが一層美しい丸みになって
おり、また、成型品に成型部片の筋状の跡がより付きに
くい事が確認された。
【0092】次に、図20に、本発明によるガードルの
ヒップ部の左右の2つのそれぞれの膨らみを熱セット成
型するための金型の別の一例を示す平面図を示した。
【0093】図13〜15に示した態様と主として異な
る点は、図13〜図15に示した態様と、金型の膨らみ
成型部片の取り付け位置やその長さ方向の向きがやや斜
め上に開いた形になっていることであり、その他の点は
実質上、図13〜図15に示した態様と同様である。金
型の膨らみ成型部片の取り付け位置やその長さ方向の向
きがやや斜め上に開いた形になっていることにより、成
型されるガードルヒップ部の膨らみの位置や形が図13
〜図15に示した態様と比べて膨らみの方向がやや斜め
方向になる点を除いては、図13〜図15に示したガー
ドルの態様とほぼ同様の作用効果が達成される。
【0094】次に、図21に、本発明によるブラジャー
のバスト部の左右の2つのそれぞれの膨らみを熱セット
成型するための金型の一例を示す平面図を、また、図
にこの金型にブラジャーを被せて、装着した状態を示
す表側から見た平面図を示した。
【0095】図1〜3に示した態様と主として異なる点
は、金型の基体部1の形や大きさがブラジャー36がほ
ぼ緊張状態で被せて装着出来る様な大きさと形になって
いる点、基体部1上にその両端がネジ3により取り付け
られている膨らみ成型部片35a、35bが、ブラジャ
ー36のバスト部(カップ部)の膨らみ部の成型に好適
な凸状のカーブと大きさになっている点(但し、この態
様では、膨らみ成型部片35a、35bとして線状部の
太さが2mmの線状部を有する膨らみ成型部片を用い
た。)などが異なるが、本質的には図1〜3に示した態
様と同様である。
【0096】この場合成型の対象となるブラジャー36
のバスト部(カップ部)はナイロン6繊維とポリウレタ
ン繊維とからなる生地(ポリウレタン繊維含有量26重
量%)で構成されている。
【0097】熱セット成型は、この例では図22に示し
た状態で、すなわちブラジャー36を左右のカップ部の
ほぼ中央近傍に膨らみ成型部片35a、35bがその裏
側からあてがわれる様に、ほぼ緊張状態でブラジャーを
金型に被せて装着し、ブラジャー36を装着した金型を
適宜の加熱室に入れ、気体状加熱媒体(この場合加熱空
気)を加熱室に流入することにより、前記気体状加熱媒
体がブラジャー36の少なくともバスト部の表裏に作用
して(ブラジャー36の表面温度約170〜180
℃)、目的とするきれいな丸みを帯びた山形のカップ部
に成型された。左右のカップ部がそれぞれきれいな丸み
を帯びた山状の膨らみに成型されており、ブラジャーの
カップ部の表側の布地が成型されることにより目が粗く
なりすぎて、その周囲に比べて透けて内側が見えやすく
なる事がなく、また、成型部分と非成型部分の境目がわ
かりにくく成型部分の美観を保持しており、金型が軽く
取り扱いが楽であり、成型品を金型から外すことが出来
る温度にまで冷却される時間も短くなり、生産効率がよ
く、また、ナイロン6が衣類を構成する繊維として含ま
れていても黄変が発生せず、その他、先に詳述した作用
効果が発揮された熱セット成型されたブラジャーが得ら
れた。
【0098】次に図23にボディスーツのバスト部とヒ
ップ部の膨らみを同時に熱セット成型するための金型の
表側の平面図、図24にその裏側であるこの金型の背面
図を、また、図25、図26にこの金型にボディスーツ
を被せて、装着した状態を示す表側から見た平面図と裏
側から見た背面図をそれぞれ示した。
【0099】これらは、簡単に表現すれば、表側にブラ
ジャーのバスト部の成型で説明した態様の図21、図
に示したバスト部を成型する部分と、裏側の下方部に
ガードルのヒップ部の成型で説明した態様の図13〜図
15に示したヒップ部を成型する部分とを繋ぎ合わせた
様な形の金型を用いている。その他は、細部の本質的で
ない相違はあるとしても、実質的に前記の両者を組み合
わせた態様と同様である。
【0100】すなわち、金型の基体部1の形や大きさが
ボディスーツ40がほぼ緊張状態で被せて装着出来る様
な大きさと形になっている点や、金型の基体部1の表側
と裏側に前記例と同様の機構のボディスーツ40の左右
のバスト部の膨らみ部の間の谷間を押さえるための衣類
押え用バー4aとボディスーツ40のヒップ部の膨らみ
部の間の谷間を押さえるための衣類押え用バー4bとが
設けられており、衣類押え用バー4bはボディスーツの
背部の上部に相当する位置にその取り付け部6bが設け
られている関係上、衣類押え用バー4bがヒップ部の下
部の谷間まで届く様にやや長めになっている点などが特
徴的であり、バスト部の膨らみ成型部片45a、45a
は、図21〜図22に示したものと実質的に同一であ
り、また、ヒップ部の膨らみ成型部片46a、47a、
46b,47bは図13〜図15に示したものと実質的
に同一である。尚、図26において48a、49b、4
8b、49bは、金型にボディスーツ40を被せて装着
し、衣類押さえ用バー4bを降ろした状態の時の、先に
ガードルで図15で説明したガードル10の左右のヒッ
プ部の膨らみ部23a、24a、23b、24bに相当
する熱セット成型前の状態の左右のヒップ部の膨らみ部
を示している符号である。
【0101】このボディスーツの熱セット成型も前記の
例とほぼ同様に行うことが出来、ボディスーツ40を図
25、図26に示した様に金型に被せ、すなわちボディ
スーツ40の左右のバスト部のほぼ中央近傍にバスト部
の膨らみ成型部片45a、45bがその裏側からあてが
われる様に、また、ボディスーツ40の左右のヒップ部
の成型目的箇所の裏側にヒップ部の膨らみ成型部片46
a、47a、46b,47bがあてがわれる様にほぼ緊
張状態でボディスーツ40を金型に被せて装着し、ボデ
ィスーツ40を装着した金型を適宜の加熱室に入れ、気
体状加熱媒体(この場合加熱空気)を加熱室に流入する
ことにより、前記気体状加熱媒体が少なくともボディス
ーツ40のバスト部とヒップ部の表裏に作用して(ボデ
ィスーツ40の表面温度約170〜180℃)、目的と
するきれいな丸みを帯びた山形の左右のバスト部と、同
じく目的とするきれいな丸みを帯びた大きな山形に成型
された左右のヒップ部を有するボディスーツが得られ
た。
【0102】成型された部分の布地が成型されることに
より目が粗くなり過ぎて、その周囲に比べて透けて内側
が見えやすくなる事がなく、また、成型部分と非成型部
分の境目がわかりにくく成型部分の美観を保持してお
り、金型も軽く取り扱いが楽であり、成型品を金型から
外すことが出来る温度にまで冷却される時間も短くな
り、生産効率がよく、ナイロン6が衣類を構成する繊維
として含まれていても黄変が発生せず、その他、先に詳
述した作用効果が発揮された熱セット成型されたボディ
スーツが得られた。
【0103】尚、この態様の場合、ボディスーツの成型
対象箇所のバスト部及びヒップ部の生地は、ナイロン6
繊維とポリウレタン繊維とからなる生地(ポリウレタン
繊維の含有量26重量%)から構成されているものを用
いた。
【0104】
【発明の効果】本発明の衣類の熱セット成型法及び熱セ
ット成型用金型は、 膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所は表も裏も、
重い金型に比べて温度コントロールしやすい気体状加熱
媒体で加熱するので、従来のホットモールド成型法や前
述の従来の熱セット成型法では黄変して成型できなかっ
たナイロン6を含む生地からなる衣類も、加熱し過ぎて
黄変させることなく成型でき、また、金型で布地を挟ま
ないので成型部分の風合を損なわずに成型することがで
きる。
【0105】ホットモールド成型法のように、金型に
挟まれて膨出成型される部分のみが主に伸ばされるので
はなく、その周囲も適宜引き伸ばされるので、成型され
た部分が、その周囲に比べて透けて内側が見えやすくな
る事が防止でき、成型部分と非成型部分の境目がわかり
にくく成型部分の美観を保持する事ができる。
【0106】かなり大きな膨らみでも成型することが
できる。
【0107】完成品または半完成品が容易に成型でき
る。
【0108】金型が極めて軽く、取り扱いに便利で生
産効率が上がる。
【0109】熱容量も小さくでき、適正温度にまで加
熱するまでの時間や、成型後、金型から成型品を取り外
すのに作業可能な温度に衣類が冷却されるまでの時間が
比較的短く、生産効率が向上する。
【0110】成型の際に、縫製や編み立てがかなり行
われている半完成品や縫製や編み立て終了後の完成品を
成型するので、従来のカットアンドソーの縫製品と同等
に生地ロスを少なくできる。
【0111】レース地などを用いた衣類の前記レース
地の部分も糸切れが生じる事なく成型することができ
る。以上に記載したような利点を有し、衣類の熱セット
成型法として有用であり、また、その熱セット成型用に
好適な金型を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガードルの左右のヒップ部のそれ
ぞれの膨らみを熱セット成型するための金型の一例を示
す斜視図。
【図2】図1に示した金型の平面図。
【図3】図1〜図2に示した金型にガードルを被せて、
装着した状態を示す斜視図。
【図4】本発明の金型の別の態様の膨らみ成型部片の斜
視図。
【図5】本発明の金型の更に別の態様の膨らみ成型部片
の斜視図。
【図6】本発明の金型の膨らみ成型部片の一例の長手方
向に直角方向の断面図。
【図7】本発明の金型の膨らみ成型部片の別の一例の長
手方向に直角方向の断面図。
【図8】本発明の金型の膨らみ成型部片の更に別の一例
の長手方向に直角方向の断面図。
【図9】本発明の金型の膨らみ成型部片の更に別の一例
の長手方向に直角方向の断面図。
【図10】本発明の金型の膨らみ成型部片の更に別の一
例の長手方向に直角方向の断面図。
【図11】本発明の金型の膨らみ成型部片の更に別の一
例の長手方向に直角方向の断面図。
【図12】本発明の金型の膨らみ成型部片の更に別の一
例の長手方向に直角方向の断面図。
【図13】本発明によるガードルの左右のヒップ部のそ
れぞれの膨らみを熱セット成型するための金型の別の一
例を示す斜視図。
【図14】図13に示した金型の平面図。
【図15】図13〜図14に示した金型にガードルを被
せて、装着した状態を示す斜視図。
【図16】成型前の縫製が完了したガードルの後側から
見た斜視図。
【図17】図16に示したガードルの左側面の模式的側
面図。
【図18】本発明方法による熱セット成型完了後のガー
ドルの後側から見た斜視図。
【図19】図18に示したガードルの左側面の模式的側
面図。
【図20】本発明によるガードルの左右のヒップ部のそ
れぞれの膨らみを熱セット成型するための金型の更に別
の一例を示す平面図。
【図21】本発明によるブラジャーの左右のバスト部の
それぞれの膨らみを熱セット成型するための金型の一例
を示す平面図。
【図22】図21に示した金型にブラジャーを被せて、
装着した状態を示す表側から見た平面図。
【図23】ボディスーツのバスト部とヒップ部の膨らみ
を同時に熱セット成型するための金型の表側の平面図。
【図24】図23の金型の背面図。
【図25】図23〜図24に示した金型にボディスーツ
を被せて、装着した状態を示す表側から見た平面図。
【図26】図23〜図24に示した金型にボディスーツ
を被せて、装着した状態を示す裏側から見た背面図。
【図27】従来のホットモールド法の概略工程図。
【符号の説明】
1 金型のほぼ平板状の基体部 2a、2b ヒップ部の膨らみ成型部片 3、3´ ネジ 4、4a、4b 衣類押え用バー 5 衣類押え用バーのアーチ状の切り欠き部 6、6a、6b 衣類押え用バーの取り付け部 7 軸金具 8 止め金9を差し込むための穴 9、9a、9b 止め金 10 ガードル 11a、11b ガードルのヒップ部の膨らみ部 14 湾曲部 15 打ち抜き穴 16 金型の基体部への取り付け用フランジ部 17 折り曲げ位置 20a、21a、20b、21b 膨らみ成型部片 23a、24a、23b、24b ガードル10の左右
のヒップ部の膨らみ部 35a、35b 膨らみ成型部片 36 ブラジャー 40 ボディスーツ 45a、45a バスト部の膨らみ成型部片 46a、47a、46b,47b ヒップ部の膨らみ成
型部片 48a、49b、48b、49b ヒップ部の膨らみ部 200 布地 201 雄型 202 雌型 203a、203b 成型されたヒップ部の膨らみ 204a、204b 身頃 205 ガードル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A41C 1/00 A41C 1/00 F (56)参考文献 特開 平7−34307(JP,A) 特開 平3−162900(JP,A) 実開 昭59−160503(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A41H 43/00 A41C 5/00 A41D 7/00 A41B 9/02 A41B 11/14 A41C 1/00

Claims (28)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類
    を、前記衣類の所定の箇所に曲面状の立体的な膨らみを
    発現させたるための膨らみ成型部片を有する金型にほぼ
    緊張状態で被せて装着し、気体状加熱媒体で加熱処理し
    て前記衣類所定箇所に曲面状の膨らみを発現させる衣類
    の熱セット成型法であって、衣類の少なくとも目的とす
    る成型箇所の表裏両側に前記気体状加熱媒体が流入で
    き、前記衣類の少なくとも成型箇所の表裏両側を主に前
    記気体状加熱媒体で直接加熱し得る金型で、衣類本体部
    が装着し得るサイズのほぼ平板状の基体部と衣類の所定
    の箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現させたるための
    膨らみ成型部片とを有し、前記膨らみ成型部片は、衣類
    と接する部分が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有
    し、前記基体部上に凸状に形成され、衣類と接する部分
    の形が線状または帯状となる構造物から選ばれた少なく
    とも一種の膨らみ成型部片を具備してなる金型を用いた
    ことを特徴とする衣類の熱セット成型法。
  2. 【請求項2】 金型の膨らみ成型部片が、衣類と接する
    部分の形が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、
    前記基体部上に凸状に形成された、線状部を有する膨ら
    み成型部片または帯状部を有する膨らみ成型部片から選
    ばれた少なくとも一種の膨らみ成型部片である請求項
    に記載の衣類の熱セット成型法。
  3. 【請求項3】 金型が衣類のバスト部および/またはヒ
    ップ部の左右ほぼ対称の丸みを有する曲面状の立体的な
    膨らみを発現させたるための左右ほぼ対称の膨らみ成型
    部片を有する金型であり、左右のそれぞれの膨らみ成型
    部片のほぼ中間に、衣類の生地の表側から当てがわれる
    左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえるための
    衣類押え具を更に具備している金型であって、衣類を前
    記金型に被せて装着した後、金型に装着した衣類の前記
    左右のそれぞれの膨らみ部のほぼ中間に、前記衣類押え
    具を当てがって左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を
    押さえた状態で加熱処理する請求項1〜のいずれかに
    記載の衣類の熱セット成型法。
  4. 【請求項4】 衣類押え具が、金型の左右のそれぞれの
    膨らみ成型部片のほぼ中間に設けられている一端が回動
    自在に基体部に取り付けられた衣類押え用バーである金
    型であって、前記バーの解放端部を開いた状態で衣類を
    前記金型に被せて装着し、金型に装着した衣類の前記左
    右のそれぞれの膨らみ部のほぼ中間に、前記衣類押え用
    バーを降ろして左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を
    押さえた状態で加熱処理する請求項に記載の衣類の熱
    セット成型法。
  5. 【請求項5】 金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇所
    につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または帯
    状部を有する膨らみ成型部片が、複数個設けられている
    請求項2〜4のいずれかに記載の衣類の熱セット成型
    法。
  6. 【請求項6】 金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇所
    につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または帯
    状部を有する膨らみ成型部片が、2個設けられている請
    求項2〜4のいずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
  7. 【請求項7】 衣類押え用バーが、その下側部分が上に
    凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を有しているバーであ
    る請求項3〜6のいずれかに記載の衣類の熱セット成型
    法。
  8. 【請求項8】 線状部を有する膨らみ成型部片の線状部
    の太さが1mm〜3mmである請求項2〜7のいずれか
    に記載の衣類の熱セット成型法
  9. 【請求項9】 帯状部を有する膨らみ成型部片の帯状部
    の幅が3mm〜10mmである請求項2〜7のいずれか
    に記載の衣類の熱セット成型法
  10. 【請求項10】 熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣
    類が、伸縮性を有する衣類である請求項1〜のいずれ
    かに記載の衣類の熱セット成型法。
  11. 【請求項11】 曲面状の膨らみを発現させる前記衣類
    の所定箇所が、弾性繊維を5〜40重量%含有している
    衣類である請求項1〜10のいずれかに記載の衣類の熱
    セット成型法。
  12. 【請求項12】 熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣
    類が、ポリエステル繊維及びナイロン繊維から選ばれた
    少なくとも1種とポリウレタン繊維及びポリエーテルエ
    ステル系弾性繊維から選ばれた少なくとも1種の熱可塑
    性を有する弾性繊維とを少なくとも含有する衣類であっ
    て、曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所
    が、前記弾性繊維を5〜40重量%含有している衣類で
    ある請求項1〜11のいずれかに記載の衣類の熱セット
    成型法。
  13. 【請求項13】 衣類が、編み立て及び/または縫製の
    完了した衣類である請求項1〜12のいずれかに記載の
    衣類の熱セット成型法。
  14. 【請求項14】 熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣
    類が、ポリエステル繊維またはナイロン繊維を主成分と
    する衣類であって、熱セット成型の温度が衣類の表面の
    温度にしてポリエステル繊維が主成分の衣類の場合には
    190〜200℃、ナイロン繊維が主成分の衣類の場合
    には170〜190℃である請求項1〜13のいずれか
    に記載の衣類の熱セット成型法。
  15. 【請求項15】 気体状加熱媒体が、加熱空気である請
    求項1〜14のいずれかに記載の衣類の熱セット成型
    法。
  16. 【請求項16】 衣類がブラジャー、ボディスーツ、ボ
    ディテディ、ブラスリップ、ブラキャミソール、トップ
    ス、レオタード、水着、アウターウェアーから選ばれた
    衣類であり、曲面状の膨らみを発現させる前記衣類の所
    定箇所が、少なくともバスト部である請求項1〜15
    いずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
  17. 【請求項17】 衣類がガードル、ショーツ、男性用ブ
    リーフ、ボディスーツ、ボディテディ、カルソン、スパ
    ッツ、レオタード、水着、タイツ、パンティストッキン
    グ、アウターウェアーから選ばれた衣類であり、曲面状
    の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所が、少なくと
    もヒップ部である請求項1〜15のいずれかに記載の衣
    類の熱セット成型法。
  18. 【請求項18】 衣類が男性用ブリーフであり、曲面状
    の膨らみを発現させる前記衣類の所定箇所が、男性の陰
    部相当部分である請求項1〜2、5〜6、8〜13のい
    ずれかに記載の衣類の熱セット成型法。
  19. 【請求項19】 気体状加熱媒体で加熱処理することに
    より、熱可塑性繊維を少なくとも含有する衣類の所定の
    箇所に曲面状の立体的な膨らみを発現させるための熱セ
    ット成型用金型であって、衣類本体部が装着し得るサイ
    ズのほぼ平板状の基体部と衣類の所定の箇所に曲面状の
    立体的な膨らみを発現させたるための膨らみ成型部片と
    を有し、前記膨らみ成型部片は、衣類と接する部分が所
    望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体部上
    に凸状に形成され、衣類と接する部分の形が線状または
    帯状となる構造物から選ばれた少なくとも一種の膨らみ
    成型部片からなる衣類の熱セット成型用金型。
  20. 【請求項20】 膨らみ成型部片が、衣類と接する部分
    が所望の成型曲面にほぼ沿ったカーブを有し、前記基体
    部上に凸状に形成された、線状部を有する膨らみ成型部
    または帯状部を有する膨らみ成型部片から選ばれた少
    なくとも一種の膨らみ成型部片である請求項19に記載
    の衣類の熱セット成型用金型。
  21. 【請求項21】 金型が衣類のバスト部および/または
    ヒップ部の左右ほぼ対称の丸みを有する曲面状の立体的
    な膨らみを発現させたるための左右ほぼ対称の膨らみ成
    型部片を有する金型であり、左右のそれぞれの膨らみ成
    型部片のほぼ中間に、衣類の生地の表側から当てがわれ
    る左右2つの衣類の膨らみ部の間の谷間を押さえるため
    の衣類押え具を更に具備している請求項19または20
    のいずれかに記載の衣類の熱セット成型用金型。
  22. 【請求項22】 衣類押え具が、金型の左右のそれぞれ
    の膨らみ成型部片のほぼ中間に設けられている一端が回
    動自在に基体部に取り付けられた衣類押え用バーである
    請求項21に記載の衣類の熱セット成型用金型。
  23. 【請求項23】 金型が男性用ブリーフの陰部相当部分
    に曲面状の立体的な膨らみを発現させたるための膨らみ
    成型部片を有する金型である請求項19または20のい
    ずれかに記載の衣類の熱セット成型用金型。
  24. 【請求項24】 金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇
    所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または
    帯状部を有する膨らみ成型部片が、複数個設けられてい
    る請求項2023のいずれかに記載の衣類の熱セット
    成型用金型。
  25. 【請求項25】 金型の膨らみ成型部片が成型箇所1箇
    所につき、線状部を有する膨らみ成型部片及び/または
    帯状部を有する膨らみ成型部片が、2個設けられている
    請求項2023のいずれかに記載の衣類の熱セット成
    型用金型。
  26. 【請求項26】 衣類押え用バーが、その下側部分が上
    に凹状のほぼアーチ状の切り欠き部を有しているバーで
    ある請求項2122のいずれかに記載の衣類の熱セッ
    ト成型用金型。
  27. 【請求項27】 線状部を有する膨らみ成型部片の線状
    部の太さが1mm〜3mmである請求項20〜26のい
    ずれかに記載の衣類の熱セット成型用金型。
  28. 【請求項28】 帯状部を有する膨らみ成型部片の帯状
    部の幅が3mm〜1 0mmである請求項20〜26のい
    ずれかに記載の衣類の熱セット成型用金型。
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