JP3201210B2 - 触媒燃焼加熱機器 - Google Patents

触媒燃焼加熱機器

Info

Publication number
JP3201210B2
JP3201210B2 JP07168995A JP7168995A JP3201210B2 JP 3201210 B2 JP3201210 B2 JP 3201210B2 JP 07168995 A JP07168995 A JP 07168995A JP 7168995 A JP7168995 A JP 7168995A JP 3201210 B2 JP3201210 B2 JP 3201210B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
valve
sensitive magnetic
catalytic combustion
magnet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07168995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08270935A (ja
Inventor
治夫 井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP07168995A priority Critical patent/JP3201210B2/ja
Publication of JPH08270935A publication Critical patent/JPH08270935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3201210B2 publication Critical patent/JP3201210B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Combustion (AREA)
  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液化燃料ガスを触媒燃焼
させ、触媒燃焼部の燃焼温度が制御可能な触媒燃焼加熱
機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の触媒燃焼加熱機器は、例
えば特公昭62−38602号公報に記載されたものが
あり、図6に示すような構成になっていた。以下、その
構成について説明する。
【0003】図に示すように、ガス供給管31は、気化
燃料ガスと空気を酸化反応させる触媒32に気化燃料ガ
スと空気の混合ガスを供給するもので、このガス供給管
31内に配置された内パイプ33とで温度制御部を構成
し、この温度制御部により流量調整バルブ34を制御す
る。
【0004】ガス供給管31の一端部は流量調整バルブ
34と連係させてあり、また、その他端部は一組のねじ
部で構成し、温度調整ねじ35としてガス供給管31と
内パイプ33の位置関係が調整できるようになってい
る。
【0005】ここで、ガス供給管31は熱膨張率の大き
な材料、例えばステンレスで形成し、内パイプ33は熱
膨張率の小さな材料、例えばインバーで形成している。
触媒32の燃焼による熱でこの一組の管が熱せられ、そ
の熱膨張率の差により流量調整バルブ34に当接してい
る内パイプ33の位置が変化し流量調整バルブ34を閉
める。
【0006】このことにより触媒32への気化燃料ガス
の供給が停止して燃焼が停止し温度が低下する。そうす
るとこの一組の管の温度も低下し、内パイプ33の流量
調整バルブ34に当接している部分が前記と逆の方向に
変位し、流量調整バルブ34を開く。したがって、再び
触媒32に気化燃料ガスが供給され、温度が上昇する。
この流量調整バルブ34を開く温度は温度調整ねじ35
を調整することで変更できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成では、以下に述べるような欠点があっ
た。すなわち、制御する温度は流量調整バルブ34とガ
ス供給管31および内パイプ33で構成された部品の温
度変化による位置関係で設定する必要があり、機器を昇
温させ、必要な温度になった時点で流量調整バルブ34
が閉じるように、温度調整ねじ35により調整するもの
であることから、調整後に一定の温度に制御されている
ことを確認する必要があった。
【0008】また、負荷部である触媒32の外周を覆う
筒の温度は直接温度制御部にはつながっていないため、
急激な負荷部の温度変化があっても、温度制御部には直
接伝わらず、負荷部の温度変化に追随できないため、一
定の温度を維持することが難しいという問題があった。
【0009】そこで、本発明はこのような従来の課題を
解決するもので、組立時の制御温度の調整をなくして量
産性を向上するとともに、温度制御部の構成を容易にし
て安定した温度制御ができるようにすることを第1の目
的としている。
【0010】また、上記第1の目的を達成するととも
に、触媒燃焼部の燃焼熱を精度よく受けて温度制御精度
を向上することを第2の目的としている。
【0011】また、上記第1の目的を達成するととも
に、全体の形状をコンパクトにすることを第3の目的と
している。
【0012】また、上記第1の目的を達成するととも
に、標準的な感温磁性体と磁石の組合せによって温度制
御部を構成することを第の目的としている。
【0013】
【0014】また、上記第1の目的を達成するととも
に、触媒燃焼部の制御温度を容易に変更できるようにす
ることを第の目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するために、ケース内に設けた触媒と、前記触媒
燃料ガスと空気の混合気を供給して酸化反応させる触
媒燃焼部と、前記触媒に向けて燃料ガスを噴出するノズ
ルを設けた弁体と、前記触媒燃焼部の燃焼温度を制御す
る温度制御部とを具備し、前記温度制御部と弁体を有す
る熱伝導体を前記ケースに固定して前記触媒燃焼部に連
結するとともに、前記温度制御部は、磁気的特性が急激
に変化するキュリー点をもつ感温磁性体と、前記感温磁
性体に対向して設け前記感温磁性体を引きつける磁石
と、前記触媒燃焼部への燃料ガスの供給を制御する弁と
を備え、前記弁の閉じる方向を燃料ガスの流れる方向と
同じに設定するとともに、前記弁を構成する弁部材と弁
ポートの距離を0.05mm以上1mm以下とし、か
つ、前記弁ポートの径を0.05mm以上1mm以下に
設定し、前記触媒燃焼部の燃焼熱により前記感温磁性体
の温度がキュリー点より高くなると前記弁を閉塞して燃
料ガスの供給を停止し、前記感温磁性体の温度がキュリ
ー点より低くなると前記弁を開き燃料ガスを供給して前
記触媒燃焼部の温度を制御するようにしたことを第1の
課題解決手段としている。
【0016】また、第2の目的を達成するために、上記
第1の課題解決手段に加えて、感温磁性体と磁石とを離
反する方向に付勢したばねと、弁を構成する弁ポートと
弁部材とを備え、前記磁石に弁部材を設け、触媒燃焼部
の燃焼熱により前記感温磁性体の温度がキュリー点より
高くなると、前記ばねの付勢力により前記磁石を移動さ
せて前記弁を閉塞するようにしたことを第2の課題解決
手段としている。
【0017】また、第2の目的を達成するために、上記
第1の課題解決手段に加えて、感温磁性体と磁石とを離
反する方向に付勢したばねと、弁を構成する弁ポートと
弁部材とを備え、前記感温磁性体に弁部材を設け、触媒
燃焼部の燃焼熱により前記感温磁性体の温度がキュリー
点より高くなると、前記ばねの付勢力により前記感温磁
性体を移動させて前記弁を閉塞するようにしたことを第
3の課題解決手段としている。
【0018】また、第3の目的を達成するために、上記
第2または第3の課題解決手段の弁部材を設けない側の
感温磁性体または磁石をリング状に形成し、前記リング
状の磁石または感温磁性体の内側にばねを設けたことを
第4の課題解決手段としている。
【0019】また、第4の目的を達成するために、上記
第2または第3の課題解決手段の弁部材を設けない側の
感温磁性体または磁石を棒状に形成し、前記棒状の磁石
または感温磁性体の外側にばねを設けたことを第5の課
題解決手段としている。
【0020】また、第5の目的を達成するために、上記
第1の課題解決手段の燃料ガスと空気の混合気を酸化反
応させる触媒燃焼部と、前記触媒燃焼部の燃焼温度を制
御する温度制御部とを熱伝導体により着脱自在に連結し
たことを第6の課題解決手段としている。
【0021】
【0022】
【作用】本発明は上記した第1の課題解決手段により、
感温磁性体はその組成で決定されるキュリー点(例えば
120℃)で磁気的特性が急激に変化し、今まで持って
いた磁石に対して吸着するという性質が突然失われる。
磁石を感温磁性体に吸着固定しておき、この状態では燃
料ガスの流れを制御する弁は開いており、触媒燃焼部は
供給された燃料ガスを触媒燃焼する。
【0023】触媒燃焼部の燃焼熱により感温磁性体の温
度がキュリー点より高くなると磁石は吸着力を失い、燃
料ガスの流れを制御する弁を閉塞して燃料ガスの供給を
停止する。感温磁性体の温度がキュリー点より低くなる
と、再び磁石の吸着力により弁を開いて触媒燃焼部に燃
料ガスを供給する。このことにより、触媒燃焼部の温度
をほぼ一定の温度に制御することができる。このような
作用は感温磁性体の組成だけで決まり、常に一定の温度
でおこるものである。そして、燃料ガスの流れる方向と
弁を閉じる方向が同じであるため、燃料ガスの圧力が上
がれば弁を閉じる力が増して、触媒燃焼部の温度が異常
に上昇するのを防ぎ、温度制御を常に収束させて安定し
た温度制御をすることができるようになる。すなわち、
触媒燃焼に用いる燃料ガスは可燃性の液化石油ガスであ
り、例えばイソブタンガスの圧力は温度に比例する。
今、上記とは逆に燃料ガスの流れと反対方向に燃料ガス
を止める構造であった場合、燃料ガスを止める力はばね
の力だけであり、燃料ガスの圧力に抗して弁を閉めるこ
とになる。この場合は、温度が上がれば閉める力は弱ま
り弁より燃料ガスが洩れやすくなる。そうすると、より
温度が上がりやすく、そのため一層圧力が上昇して弁か
ら燃料ガスが洩れやすくなる。すなわち、温度制御にお
ける発散状態におちいる。こういう構造ではばねの力が
弱い等のきっかけで温度制御が発散してしまうことにな
る。
【0024】そして、感温磁性体と磁石との間に働く力
は、感温磁性体と磁石との間との距離、すなわち、弁を
構成する弁部材と弁ポートの距離の2乗に反比例し、一
方、閉まった弁を開くのに必要な力は弁ポートの径の2
乗に比例する。例えば、一般的な直径6mmの感温磁性
体と磁石の組合せの場合、感温磁性体と磁石との間との
距離が1mmのとき、感温磁性体と磁石との間に働く力
は約2.5gとなり、また、弁ポート径を1mmとした
とき、感温磁性体を吸引可能な感温磁性体と磁石との間
との距離は0.05mmとなる。したがって、弁部材と
弁ポートの距離を0.05mm以上1mm以下とし、か
つ、弁ポートの径を0.05mm以上1mm以下に設定
することによって、特別に強力な磁石を必要とせず確実
に動作させることができる。また、触媒燃焼部と、前記
触媒燃焼部の燃焼温度を制御する温度制御部とを熱伝導
体により連結することにより、触媒燃焼部の温度を直接
温度制御部に伝えることができるようになる。
【0025】また、第2の課題解決手段により、ばねに
よって付勢されている磁石を感温磁性体に吸着固定して
おき、触媒燃焼部の燃焼熱により感温磁性体の温度がキ
ュリー点(例えば120℃)より高くなると、磁石は吸
着力を失いばねにより感温磁性体より引き離されて移動
し、磁石に設けた弁部材(例えばゴム等)により、この
弁部材に対向する弁ポートを閉塞する。
【0026】このことにより、触媒燃焼部の温度をほぼ
一定の温度に制御することができる。このとき、感温磁
性体は固定しているため、触媒燃焼部の燃焼熱を精度よ
く受けることができ、温度制御精度をよくすることがで
きる。
【0027】また、第3の課題解決手段により、ばねに
よって付勢されている感温磁性体に磁石を吸着固定して
おき、触媒燃焼部の燃焼熱により感温磁性体の温度がキ
ュリー点(例えば120℃)より高くなると、磁石は吸
着力を失いばねにより感温磁性体は磁石より引き離され
て移動し、感温磁性体に設けた弁部材(例えばゴム等)
により、この弁部材に対向する弁ポートを閉塞する。
【0028】このことにより、触媒燃焼部の温度をほぼ
一定の温度に制御することができる。このとき、感温磁
性体は触媒燃焼部の近くに設けることができ、触媒燃焼
部の燃焼熱を精度よく感知することができ、応答性を高
めて温度制御精度をよくすることができる。
【0029】また、第4の課題解決手段により、感温磁
性体をリング状に形成し、同感温磁性体の内側に磁石を
付勢させるばねを設けることにより、感温磁性体の内側
に燃料ガスの通路を構成することができ、全体の形状を
コンパクトにできる。また、磁石をリング状に形成し、
同磁石の内側に感温磁性体を付勢させるばねを設けた場
合も同様である。
【0030】また、第5の課題解決手段により、棒状の
感温磁性体の外側にばねを設けることにより、磁石と感
温磁性体の吸着面積をリング状のものに比べて大きくと
ることができ、弱い磁石でも確実に動作させることがで
きる。また、棒状の磁石の外側にばねを設けた場合も同
様である。
【0031】
【0032】また、第の課題解決手段により、触媒燃
焼部のケースをアルミダイキャスト等の熱伝導のよい材
料で形成し、温度制御部と触媒燃焼部とを外殻(熱伝導
体)により着脱自在に連結することにより、例えば、触
媒燃焼部の制御温度を適宜変更したい場合、キュリー点
が異なる感温磁性体をもつ温度制御部を装着することに
より変更できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1を参照し
ながら説明する。図に示すように、触媒1は、1対の金
網2間に格子状の触媒体3を設けて形成し、熱伝導性の
良好な材料で形成したケース4の内面に固定している。
ケース4に設けた排気口5と触媒1との間のケース4の
内面にセラミックなどの電気絶縁体6を設け、この電気
絶縁体6には着火時に火花を飛ばして触媒1に着火する
放電電極7を設けて触媒燃焼部8を構成している。
【0034】感温フェライト(感温磁性体)9は、磁気
的特性が急激に変化するキュリー点(例えば120℃)
をもち、リング状に形成して外殻10に固定している。
磁石11は、外殻10の内面に所定の隙間12を介して
感温フェライト9に対向して設け、感温フェライト9を
吸引するもので、感温フェライト9と反対側の面に弁部
材13を固定している。ばね14は磁石11を感温フェ
ライト9より離反する方向に付勢している。
【0035】弁体15は、弁部材13に対向して弁ポー
ト16を設けて弁17を形成するとともに、弁ポート1
6と反対側の位置に気化燃料ガスを触媒1に向けて噴出
するノズル18を設けている。ここで、燃料ガスが流れ
る方向と弁17が閉じる方向を同じ方向に設定してい
る。
【0036】感温フェライト9,外殻10,磁石11,
弁部材13,ばね14,弁体15などで触媒燃焼部8の
燃焼温度を制御する温度制御部19を構成し、外殻10
をケース4の一端の内面に圧入固定している。なお、2
0は燃料ガス供給口である。また、触媒1とノズル18
との間には空気を取り入れる穴21を設けている。
【0037】上記構成において動作を説明すると、燃料
ガス供給口20より燃料ガスを供給すると、燃料ガスは
感温フェライト9の中央部を通り、感温フェライト9と
磁石11の隙間から、磁石11と外殻10との隙間12
を通過して、弁ポート16に至りノズル18より吹き出
す。このとき、燃料ガスの流速により穴21から空気が
引き込まれて燃料ガスと空気の混合気となり触媒1に供
給される。
【0038】そして、放電電極7より火花をとばすこと
により、触媒1の放電電極7側に火炎を生じる。触媒1
の形状は火炎を作るのに適した形状にしておく。生じた
火炎により触媒1は加熱されやがて触媒反応を開始す
る。触媒1が触媒反応を開始することにより、火炎には
排気ガスしかこなくなり、自然に消滅する。触媒反応に
よりケース4が加熱され、その熱は外殻10も加熱す
る。
【0039】外殻10が加熱されることによって、外殻
10に固定された感温フェライト9を加熱し、感温フェ
ライト9の温度が組成により決まるキュリー点より高く
なると、磁石11は感温フェライト9に吸着できなくな
り、ばね14により感温フェライト9から離され、弁部
材13が弁体15側へ移動して弁ポート16を塞ぐ。こ
れにより燃料ガスは触媒1に供給されなくなり、温度が
低下する。
【0040】感温フェライト9は非常にヒステリシスが
小さく、数度以下の温度変化で元の状態に復帰する。感
温フェライト9が復帰すると磁石11は再び感温フェラ
イト9を吸着し弁ポート16を開く。この間はわずかの
時間のため、触媒1の温度は充分に高く、燃料ガスが供
給されると再び触媒反応を開始する。この作用を繰り返
すことで、ケース4の温度を一定に保つことができる。
【0041】このときの制御温度は、感温フェライト9
の組成だけで決まるため、同じ組成の感温フェライト9
で作られた温度制御部19は同じ温度で温度制御できる
ことになり、組立時の調整は必要ない。このため、非常
に量産しやすくなる。また、設定温度を変更したいとき
も、所定の組成をもつ感温フェライト9を組み合わせれ
ばよく、非常に簡単に行うことができる。
【0042】また、ケース4を負荷部として用いた場
合、ケース4に急激な温度変化が生じると、すぐに外殻
10を通して感温フェライト9に伝わり、直ちに温度制
御に反映されるため、従来のように負荷部の温度を間接
的に捉えるのに比較して、直接温度を捉えることがで
き、温度制御の感度を非常に高くすることができる。
【0043】なお、上記実施例では、感温フェライト9
を外殻10に固定し、磁石11に感温フェライト9と反
対側の面に弁部材13を固定して移動させるように構成
しているが、磁石11を外殻10に固定し、感温フェラ
イト9に磁石11と反対側の面に弁部材13を固定して
移動させるように構成してもよい。また、磁石11をリ
ング状に形成し、磁石11の内側にばね14を設けても
よい。
【0044】次に、本発明の第2の実施例を図2を参照
しながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構成
のものは同一符号を付して説明を省略する。図に示すよ
うに、感温フェライト22は棒状に形成し、この感温フ
ェライト22の外側に磁石を付勢するためのばね23を
設けている。
【0045】上記構成において動作を説明すると、基本
的な動作は上記第1の実施例と同じであり、この実施例
の場合は、磁石11の吸着面積を大きくできるため、磁
石11の吸着力が向上する。
【0046】なお、上記実施例では、感温フェライト2
2を固定し、磁石11に感温フェライト22と反対側の
面に弁部材13を固定して移動させるように構成してい
るが、磁石11を固定し、感温フェライト22に磁石1
1と反対側の面に弁部材13を固定して移動させるよう
に構成してもよい。また、磁石11を棒状に形成し、磁
石11の外側にばね23を設けてもよい。
【0047】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図1における弁部材13と弁ポート16の距離
(動作ストローク)を0.05mm以上1mm以下と
し、かつ、弁ポート16の径を0.05mm以上1mm
以下に設定している。他の構成は上記第1または第2の
実施例と同じである。
【0048】上記構成において動作を説明すると、本実
施例では、特別に強力な磁石を必要とせず確実に動作さ
せることができる。例えば、一般的な直径6mmの感温
フェライト9と磁石11の組み合わせの場合、弁部材1
3と弁ポート16の距離が0.5mmで吸引力は約10
gであり、距離が1mmになると距離の2乗に反比例し
て約2.5gになる。
【0049】一方、閉まった弁17を開くのに必要な力
は、付勢したばね14の付勢力とガス圧により弁17を
閉める力との和の力が働く。今、弁ポート16の径を
0.1mmとし、燃料ガスの温度が80℃とすると、燃
料ガスの圧力(単位平方センチメートル当たり)20k
gで弁17を開くのに必要な力は1.5gになる。
【0050】これが、弁ポート16の径が0.2mmの
場合は面積に比例するため6gとなる。すなわち、弁ポ
ート16を開く力と弁ポート16径との間にも二次曲線
の関係が成り立つ。
【0051】磁石11の吸引力と弁ポート16を開く力
の間には以下のような関係を満たさなければならない。
【0052】磁石の吸引力>安全率×(弁ポートを開く
力+ばねの付勢力+磁石の重量)ただし、安全率は1.
2〜1.5程度が必要である。
【0053】ここで、弁部材13と弁ポート16の距離
(動作ストローク)を1mmとした場合、いくらの弁ポ
ート径が必要か考える。ストローク1mmの場合、磁石
11の吸引力は2.5g、磁石11の重さは0.5g、
ばね14の付勢力を1g、安全率を1.25とすると、
ガス圧は0.5g以下となる。このときの弁ポート径は
0.056mm以下となる。
【0054】また、弁ポート径を1mmとした場合、い
くらのストロークが必要か考える。弁ポート16にかか
るガス圧は150g、磁石11の重量0.5g、ばね1
4の付勢力を1g、安全率を1.5とすると、磁石11
の吸引力は230g必要になる。このときのストローク
は約0.1mmとなる。
【0055】しかし、飽和磁気力等で力が完全に距離と
反比例しないことを考慮すると、0.05mm程度が必
要なストロークとなる。このことより、弁ポート16の
径と弁部材13と弁ポート16の距離(動作ストロー
ク)との関係は、図3に示す三角形の範囲が正常に動作
する範囲になる。
【0056】以上のことから、実用できる弁ポート径と
ストロークの間には以下のような関係が成り立つ。
【0057】0.05≦弁ポート径≦1.0 0.05≦ストローク≦1.0 次に、本発明の第4の実施例を図4および図5を参照し
ながら説明する。なお、上記第1の実施例と同じ構成の
ものは同一符号を付して説明を省略する。
【0058】図4に示すように、触媒燃焼部24は、フ
ランジ25を有する熱伝導性の良好な材料で形成したケ
ース26の内面に触媒1を固定している。触媒燃焼部2
4の燃焼温度を制御する温度制御部27は、フランジ2
8を有する外殻29内に感温フェライト9、磁石11、
弁部材13、ばね14、弁体15などを設けて形成し、
温度制御部27を触媒燃焼部24のケース26により着
脱自在に連結し、フランジ25,28をねじ30で固定
している。
【0059】上記構成において作用を説明すると、触媒
燃焼部24の制御温度を適宜変更したい場合に、図5に
示すように、温度制御部27を触媒燃焼部24より外
し、温度制御部27を感温フェライト9のキュリー点の
異なる温度制御部にすることにより、制御温度を容易に
変更することができる。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明は、ケース内に設け
た触媒と、前記触媒に燃料ガスと空気の混合気を供給し
酸化反応させる触媒燃焼部と、前記触媒に向けて燃料
ガスを噴出するノズルを設けた弁体と、前記触媒燃焼部
の燃焼温度を制御する温度制御部とを具備し、前記温度
制御部と弁体を有する熱伝導体を前記ケースに固定して
前記触媒燃焼部に連結するとともに、前記温度制御部
は、磁気的特性が急激に変化するキュリー点をもつ感温
磁性体と、前記感温磁性体に対向して設け前記感温磁性
体を引きつける磁石と、前記触媒燃焼部への燃料ガスの
供給を制御する弁とを備え、前記弁の閉じる方向を燃料
ガスの流れる方向と同じに設定するとともに、前記弁を
構成する弁部材と弁ポートの距離を0.05mm以上1
mm以下とし、かつ、前記弁ポートの径を0.05mm
以上1mm以下に設定し、前記触媒燃焼部の燃焼熱によ
り前記感温磁性体の温度がキュリー点より高くなると前
記弁を閉塞して燃料ガスの供給を停止し、前記感温磁性
体の温度がキュリー点より低くなると前記弁を開き燃料
ガスを供給して前記触媒燃焼部の温度を制御するように
したことにより、組立時に温度の調整を行う必要がなく
量産性を向上することができ、かつ、温度制御部の構成
を容易にして安定した温度制御をおこなうことができる
とともに、触媒燃焼部の温度を熱伝導体を通して温度制
御部に伝えることができ、熱応答性がよく、温度制御精
度を向上することができる。
【0061】また、感温磁性体と磁石とを離反する方向
に付勢したばねと、弁を構成する弁ポートと弁部材とを
備え、前記磁石に弁部材を設け、触媒燃焼部の燃焼熱に
より前記感温磁性体の温度がキュリー点より高くなる
と、前記ばねの付勢力により前記磁石を移動させて前記
弁を閉塞するようにしたことにより、感温磁性体の温度
がキュリー点より低いときは磁石は感温磁性体に吸着し
て弁を開き、触媒燃焼部の燃焼熱により感温磁性体の温
度がキュリー点より高いときは弁を閉塞するため、触媒
燃焼部の温度をほぼ一定の温度に制御することができ、
さらに、感温磁性体は固定しているため、触媒燃焼部の
燃焼熱を精度よく受けることができ、温度制御精度をよ
くすることができる。
【0062】また、感温磁性体と磁石とを離反する方向
に付勢したばねと、弁を構成する弁ポートと弁部材とを
備え、前記感温磁性体に弁部材を設け、触媒燃焼部の燃
焼熱により前記感温磁性体の温度がキュリー点より高く
なると、前記ばねの付勢力により前記感温磁性体を移動
させて前記弁を閉塞するようにしたことにより、感熱磁
性体を触媒燃焼部側へ近づけることができ、燃焼熱の受
感を良好にして温度制御の精度をよくすることができ
る。
【0063】また、弁部材を設けない側の感温磁性体ま
たは磁石をリング状に形成し、前記リング状の磁石また
は感温磁性体の内側にばねを設けたことにより、リング
状の内側に燃料ガスの通路を構成することができ、全体
の形状をコンパクトにできる。
【0064】また、弁部材を設けない側の感温磁性体ま
たは磁石を棒状に形成し、前記棒状の磁石または感温磁
性体の外側にばねを設けたことにより、磁石と感温磁性
体の吸着面積を大きくとることができ、確実に動作させ
ることができる。
【0065】
【0066】また、燃料ガスと空気を酸化反応させる触
媒燃焼部と、前記触媒燃焼部の燃焼温度を制御する温度
制御部とを熱伝導体により着脱自在に連結したことによ
り、触媒燃焼部の制御温度を容易に変更することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の触媒燃焼加熱機器の断
面図
【図2】本発明の第2の実施例の触媒燃焼加熱機器の断
面図
【図3】本発明の第3の実施例の触媒燃焼加熱機器の動
作範囲を示す特性図
【図4】本発明の第4の実施例の触媒燃焼加熱機器の断
面図
【図5】同触媒燃焼加熱機器の触媒燃焼部と温度制御部
を分離した状態を示す断面図
【図6】従来の触媒燃焼加熱機器の要部断面図
【符号の説明】
8 触媒燃焼部 9 感温フェライト(感温磁性体) 11 磁石 17 弁 19 温度制御部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に設けた触媒と、前記触媒に
    料ガスと空気の混合気を供給して酸化反応させる触媒燃
    焼部と、前記触媒に向けて燃料ガスを噴出するノズルを
    設けた弁体と、前記触媒燃焼部の燃焼温度を制御する温
    度制御部とを具備し、前記温度制御部と弁体を有する熱
    伝導体を前記ケースに固定して前記触媒燃焼部に連結す
    るとともに、前記温度制御部は、磁気的特性が急激に変
    化するキュリー点をもつ感温磁性体と、前記感温磁性体
    に対向して設け前記感温磁性体を引きつける磁石と、前
    記触媒燃焼部への燃料ガスの供給を制御する弁とを備
    え、前記弁の閉じる方向を燃料ガスの流れる方向と同じ
    に設定するとともに、前記弁を構成する弁部材と弁ポー
    トの距離を0.05mm以上1mm以下とし、かつ、前
    記弁ポートの径を0.05mm以上1mm以下に設定
    し、前記触媒燃焼部の燃焼熱により前記感温磁性体の温
    度がキュリー点より高くなると前記弁を閉塞して燃料ガ
    スの供給を停止し、前記感温磁性体の温度がキュリー点
    より低くなると前記弁を開き燃料ガスを供給して前記触
    媒燃焼部の温度を制御するようにした触媒燃焼加熱機
    器。
  2. 【請求項2】 感温磁性体と磁石とを離反する方向に付
    勢したばねと、弁を構成する弁ポートと弁部材とを備
    え、前記磁石に弁部材を設け、触媒燃焼部の燃焼熱によ
    り前記感温磁性体の温度がキュリー点より高くなると、
    前記ばねの付勢力により前記磁石を移動させて前記弁を
    閉塞するようにした請求項1記載の触媒燃焼加熱機器。
  3. 【請求項3】 感温磁性体と磁石とを離反する方向に付
    勢したばねと、弁を構成する弁ポートと弁部材とを備
    え、前記感温磁性体に弁部材を設け、触媒燃焼部の燃焼
    熱により前記感温磁性体の温度がキュリー点より高くな
    ると、前記ばねの付勢力により前記感温磁性体を移動さ
    せて前記弁を閉塞するようにした請求項1記載の触媒燃
    焼加熱機器。
  4. 【請求項4】 弁部材を設けない側の感温磁性体または
    磁石をリング状に形成し、前記リング状の磁石または感
    温磁性体の内側にばねを設けた請求項2または3記載の
    触媒燃焼加熱機器。
  5. 【請求項5】 弁部材を設けない側の感温磁性体または
    磁石を棒状に形成し、前記棒状の磁石または感温磁性体
    の外側にばねを設けた請求項2または3記載の触媒燃焼
    加熱機器。
  6. 【請求項6】 燃料ガスと空気の混合気を酸化反応させ
    る触媒燃焼部と、前記触媒燃焼部の燃焼温度を制御する
    温度制御部とを熱伝導体により着脱自在に連結した請求
    項1記載の触媒燃焼加熱機器。
JP07168995A 1995-03-29 1995-03-29 触媒燃焼加熱機器 Expired - Fee Related JP3201210B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07168995A JP3201210B2 (ja) 1995-03-29 1995-03-29 触媒燃焼加熱機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07168995A JP3201210B2 (ja) 1995-03-29 1995-03-29 触媒燃焼加熱機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08270935A JPH08270935A (ja) 1996-10-18
JP3201210B2 true JP3201210B2 (ja) 2001-08-20

Family

ID=13467777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07168995A Expired - Fee Related JP3201210B2 (ja) 1995-03-29 1995-03-29 触媒燃焼加熱機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3201210B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111750518A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 青岛海尔智能技术研发有限公司 燃气制热水设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111750518A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 青岛海尔智能技术研发有限公司 燃气制热水设备

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08270935A (ja) 1996-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1067058A (en) Analog displacement type electromagnetic valve
JPH05215037A (ja) 電磁作動式の噴射弁
JP3201210B2 (ja) 触媒燃焼加熱機器
US4422844A (en) Snap acting thermostatic fluid valve and electrical switch coupled thereto
US3963005A (en) Fuel supply system
US5234024A (en) Differential pressure regulator
CA1230789A (en) Fuel injection apparatus and system
US3858611A (en) Step opening thermostatic control device
JPH0330691Y2 (ja)
US4080154A (en) Gas burner control system with cycling pilot
JP3016660B2 (ja) 発熱装置
JPH10300073A (ja) 触媒燃焼加熱器の温度制御装置
JPS6311459Y2 (ja)
JPS6242256Y2 (ja)
JPH0354643Y2 (ja)
JP2724658B2 (ja) 発熱装置
US2426786A (en) Automatic gas safety shutoff
JPS5815661B2 (ja) ガスデンジベン
JPH052886B2 (ja)
GB2138557A (en) Valve assembly for gas burner
JPH0928264A (ja) 触媒燃焼殺虫器
JPH11325458A (ja) 触媒燃焼機器の温度制御装置
JPS59197720A (ja) 触媒燃焼装置
JPS6247012Y2 (ja)
JPS6238134Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees