JP3201148B2 - 液晶デバイス及びその駆動方法 - Google Patents

液晶デバイス及びその駆動方法

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JP3201148B2
JP3201148B2 JP13387994A JP13387994A JP3201148B2 JP 3201148 B2 JP3201148 B2 JP 3201148B2 JP 13387994 A JP13387994 A JP 13387994A JP 13387994 A JP13387994 A JP 13387994A JP 3201148 B2 JP3201148 B2 JP 3201148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶の2種類の性質で
ある透明状態と白濁状態とを利用して情報の表示及び記
録を行なう液晶デバイス及びその駆動方法に関し、特
に、電極間に与える電界の強度を変化させて液晶に中間
調を与える電界変調法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一対の電極の間にスメクチックA
相を有する液晶材料を保持した調光層を具備する液晶デ
バイスに対して、調光層内に設定された各画素の表示状
態の選択、すなわちアドレッシングを行なう方法として
は、熱電気効果を利用した単純マトリクスによる方法、
動的錯乱を利用した単純マトリクスによる方法、熱電気
効果を利用したレーザー加熱による方法等がある。特
に、熱電気効果を利用したレーザー加熱によるアドレッ
シング法(レーザーアドレス方式)は、加熱領域を狭く
限定でき、またシャドウマスクが不要なため画素の占有
率を高くすることができるので、液晶デバイスにおいて
高い画素密度及び大容量表示能力を与える方法として適
している。
【0003】また、現在実用化されている液晶表示デバ
イスの大部分は、液晶材料としてネマチック液晶を利用
している。ネマチック液晶を利用した液晶表示デバイス
はメモリ性がないため、表示状態を維持させるために
は、継続的にアドレッシングを行なったり、時分割駆動
を行なう必要があった。これに対して上記したレーザー
アドレス方式の型液晶表示デバイスはメモリ性があるた
め、1フレームについて1度書き込めばよく、その書き
込み速度が設計パラメータとなる。従って、フリッカが
発生せず輝度やコントラストを管理する必要がないとい
う利点がある。また、メモリ性があるがその時間が短時
間である液晶表示デバイスにおいては、短い時間内の周
期で書き換えを行なわなければならないので、液晶表示
デバイスを構成する全画素数に制限を与えることにな
る。これに対して長時間のメモリ性がある液晶表示デバ
イスにおいては、画素数はその大きさと分解能のみで決
まりる。すなわち、前記したレーザー光の照射により加
熱を行なうレーザーアドレス方式の液晶表示デバイスで
は、投射光学系を構成するレンズの分解能により画素数
が決まるので、その限界は少なくとも1億画素であり、
大型の地図や工学図面を詳細に表示することが可能とな
る。
【0004】上述したレーザーアドレス方式のスメクチ
ック液晶表示デバイスにおいて、各画素の濃度に中間調
を与える方法としては、レーザーの強度を変化させて画
素に中間調を与える強度変調法と、電極間に与える電界
の強度を変化させて画素に中間調を与える電界変調法と
の2種類あることが論文「Gray scale in laser-addre
ssed smectic storange display」(R.Dalay, A.
J.Hughes and D.G.McDonnell,Display誌,1988年
7月号,137〜140頁)に詳しく述べられている。以
下、これら強度変調法及び電界変調法について説明す
る。
【0005】図5は熱電効果を示すスメクチック液晶の
各温度での透過率を模式的に示したグラフであり、
(イ)はランダム配向のスメクチックA相、(ロ)はラ
ンダム配向のネマチック相、(ハ)はホメオトロピック
配向のスメクチックA相、(ニ)はホメオトロピック配
向のネマチック相、(ホ)は液相をそれぞれ示し、
(ヘ)及び(ト)は過度期を示している。すなわち、ラ
ンダム配向のスメクチックA相(イ)状態を加熱すると
ランダム配向のネマチック相(ロ)状態になり、更に加
熱すると液相(ホ)状態となる。次に、液相(ホ)状態
から電極間に電圧を印加した状態で冷却を行なうとホメ
オトロピック配向のネマチック相(ニ)状態となり、更
に冷却を行なうとホメオトロピック配向のスメクチック
A相(ハ)状態となる。そして、このホメオトロピック
配向のスメクチックA相(ハ)状態で電圧の印加をやめ
ても、透明状態(ハ)を維持する。また、液相(ホ)状
態から電圧を印加しない状態で冷却を行なうと、ランダ
ム配向のネマチック相(ロ)状態になり、更に冷却を行
なうとランダム配向のスメクチックA相(イ)状態とな
る。
【0006】図6は液晶表示デバイスの断面図を用い
て、レーザー光による画素のアドレッシングを模式的に
示したものである。透明性基板1によって支持される透
明電極2により液晶材料3は保持されている。図6
(a)においては、液晶材料3はホメオトロピック配向
処理がされており(図5のハ状態)、スメクチック相で
全体が透明となっている。レーザー光により一画素分の
アドレスが行なわれたときには、レーザー光を光吸収す
ることにより、一画素に相当する領域が加熱されホメオ
トロピック配向のネマチック相4(図5のニ状態)を経
て(図6(b))、等方性液相5(図5のホ状態)とな
る領域が出現する(図6(c))。
【0007】この領域は冷却の過程でランダム配向のネ
マチック相6(図5のロ状態)を経て(図6(d))、
ランダム配向のスメクチック相7(図5のイ状態)を示
す領域となり(図6(e))、白濁状態となる。この白
濁を示す領域は透明なホメオトピック配向を示す液晶材
料の中では相転移の起るおそれのある温度(例えば、図
5のハ(S−N変態)より2K低い温度)にならない限
り永久的に保存される。従って、液晶表示デバイスの一
つ一つの画素が透明か白濁かを利用することにより、画
像その他の表示が可能となる。
【0008】画像の消去を行なうためには、透明電極の
間に高周波を印加するか、画像領域を加熱した後に低周
波の交流を印加しながら冷却を行なえば良く、画像領域
はホメオトロピック配向のネマチック相(図5のニ状
態)を経て、ホメオトロピック配向のスメクチック相
(図5のハ状態)となって再び透明となる。
【0009】強度変調法は、図6におけるレーザー光に
よるアドレッシングの際に、レーザー光の強度を変化さ
せることにより、透過率を変化させて中間調の表示を可
能とする方法である。図7は、ある環境温度下におい
て、レーザー光によって与えられるエネルギー密度と透
過率との関係を特性曲線(実線)で模式的に示したもの
である。このとき、透明電極間には交流電圧を印加して
いない。エネルギー密度と透過率との関係は、(A)エ
ネルギ−密度が相転移に必要な量に達していないため透
明状態が保たれる領域、(B)与えられたエネルギー密
度に応じて透過率が連続的に変化する領域、(C)エネ
ルギー密度が液晶層全体の相転移に必要な量を越えてい
るため液晶層全体が白濁する領域、の3つの領域に分け
ることができる。(B)領域ではレーザー光により与え
られたエネルギー密度に応じて透過率が連続的に変化す
るので、この領域でエネルギー密度を変化させることに
より、任意の透過率の画素を形成することが可能とな
る。
【0010】これに対して電界変調法は、図6における
レーザー光によるアドレッシングの際に、透明性電極間
に印加される印加電圧を変化させることにより、透過率
を変化させて中間調の表示を可能とする方法である。図
8は、印加電圧と透過率との関係を模式的に示したもの
である。このとき、レーザー光の強度は一定とし、その
エネルギー密度は図7の(C)領域の値としている。印
加電圧と透過率との関係は、(D)印加電圧が配向に必
要なしきい値電圧に達していないため白濁状態となる、
(E)印加電圧に応じて透過率が連続的に変化する領
域、(F)印加電圧が配向に必要な飽和電圧を越えてい
るため液晶層全体が透明のまま保持される、の3つの領
域に分けることができる。(E)領域では印加電圧に応
じて透過率が連続的に変化するので、この領域で透明電
極間の印加電圧を変化させることにより、任意の透過率
の画素を形成することが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した強度変調法と
電界変調法は、液晶表示デバイスに中間調を与える方法
として有効である。しかしながら、強度変調法は液晶材
料の局所的な温度を非常に精密に制御する方法であるの
で、環境温度依存性が高く一定の画像濃度が得にくいと
いう問題点があった。例えば、環境温度が図7の特性曲
線(実線)が得られる環境温度より高いような場合、相
転移に必要な加熱エネルギー密度が少なくて済むため、
エネルギー密度と透過率との関係を示した特性曲線は左
側にずれて点線のようになる。従って、同じエネルギー
密度に対する透過率が低下し、高い濃度部分の画像を表
現することができなくなる。また逆に、環境温度が図7
の特性曲線(実線)が得られる環境温度より低いような
場合、相転移に必要な加熱エネルギー密度が大きくなる
ので、エネルギー密度と透過率との関係を示した特性曲
線は右側にずれて一点鎖線のようになる。従って、前記
とは逆に低い濃度部分の画像を表現することができなく
なる。
【0012】また、電界変調法では、画素部分に相当す
る領域に画像濃度に応じた電界を与える必要がある。し
かし、大型の表示部を有する液晶表示デバイスの場合、
透明電極の電圧降下によって画素部分に相当する領域の
電極間に生じる電界が画素の位置によって異なることに
なり、透明電極に同一の印加電圧を与えても画素の位置
で中間調の濃度が異なってしまうという問題点があっ
た。液晶表示デバイスに用いられる透明電極は金属電極
に比較して電気抵抗が大きいため、液晶駆動回路から離
れた位置の液晶においては、液晶に加わる電圧が低下し
て図8の特性曲線が右にずれて一点鎖線のようになる。
また、液晶駆動回路に近い位置では、液晶に加わる電圧
は増大して特性曲線は左にずれて点線のようになる。特
に、電極の基板としてPET等の樹脂フィルムを使用し
た場合には、電圧降下が大きくなって画像の濃度むらが
顕著になる。
【0013】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、液晶表示デバイスでの中間調の表示において、電界
変調法を改良し、画素の位置に拘らず所望の中間調を得
ることができる液晶表示デバイス及びその駆動方法を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、一対の電極の間に液晶材料を保
持した調光層と、この調光層内に設定された各画素に相
当する領域を加熱してアドレッシングを行なう加熱手段
と、を設けた液晶デバイスにおいて、前記アドレッシン
グ中に各画素に印加される有効電界が、表示する中間調
ごとに一定となるように、前記電極の間に印加する外部
駆動電圧を変調する補正手段を有することを特徴として
いる。すなわち、電界変調法により電極の間に印加する
外部駆動電圧に対して、更に所望の中間調濃度が容易に
得られるように電圧の補正を行なうものである。
【0015】また、請求項2の発明方法は、一対の電極
の間に液晶材料を保持した調光層を設け、この調光層内
に設定された各画素に相当する領域を加熱してアドレッ
シングを行なうとともに、アドレッシング中に各画素に
有効電界を印加して表示を行なう液晶デバイスの駆動方
法において、周囲温度から相転移温度以上になるように
前記液晶材料を加熱した後、前記アドレッシング中に各
画素に印加される有効電界が、表示する中間調ごとに一
定となるように、外部駆動電圧を変調して前記電極の間
に印加することを特徴としている。
【0016】
【作用】本発明によれば、加熱手段により液晶材料が周
囲温度から相転移温度以上になるように加熱した後、外
部駆動電圧を変調する補正手段により電極の間に印加す
る電圧を調整し、アドレッシング中に各画素に印加され
る有効電界が、表示する中間調ごとに一定となるようし
ている。従って、調光層における画素の位置に拘らず所
望の中間調を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1及び図
2を参照しながら説明する。液晶表示デバイスは、一対
の透明性基板1の間にスメクリックA相を有する液晶材
料3を保持した調光層から成る液晶セル10と、この調
光層内に設定された各画素に相当する領域をレーザー光
により加熱してアドレッシングを行なう加熱手段20
と、透明性基板1の間に外部駆動電圧を印加する駆動回
路30と、外部駆動電圧を補正する有効電圧補正用メモ
リ31とから構成されている。透明性基板1は、ITO
膜から成る透明電極2が着膜されたPTEフィルムで構
成され、各基板の一方の端部の透明電極2上に、一辺に
沿った金属電極11がそれぞれ形成されている。この金
属電極11間に液晶駆動回路30より交流電圧が印加さ
れるようになっている。
【0018】加熱手段20は、LD駆動回路21からの
信号に応じて発光する半導体レーザー光源22より出射
されたレーザービームを、コリメータ23で平行光にし
た後にボリゴンミラー24とガルバノミラー25によっ
て2次元的に偏向させ、fθ集束光学系26によって液
晶セル10上にスポット状態に集光させ、各画素に相当
する領域を順次レーザー光によりスキャンし、液晶材料
3が周囲温度から相転移温度以上になるように加熱して
アドレッシングを行なうようになっている。また、レー
ザー光のエネルギー密度は、図7のC領域の範囲に設定
された一定値とし、レーザーによる加熱温度が液晶の相
転移温度より十分高くすれば(例えば摂氏20度以
上)、環境依存性を少なくすることができる。
【0019】液晶駆動回路30は、画像信号の濃度に応
じて液晶セル10の電極間に印加する印加電圧を調整
し、有効電界を変化させて中間調の表示が可能となるよ
うに構成されている(電界変調法)。そして、前記印加
電圧は、液晶セル10上でのレーザー集光位置を示す位
置信号に応じて、有効電圧補正用メモリ31に予め入力
されている電圧補正用データをもとに変調され、この変
調電圧による液晶セル10の駆動を行なうようになって
いる。
【0020】従って、上記構成によれば、前記アドレッ
シング中に液晶駆動回路30からの印加電圧により透明
電極2に有効電界を印加すれば、アドレッシングされて
いる領域(画素に相当する)が有効電界に応じた透過率
となり、表示を行なうことができる。このとき、液晶駆
動回路30から透明電極2に印加される画像濃度に応じ
た印加電圧は、位置信号に応じて有効電圧補正用メモリ
31に予め入力されている電圧補正用データをもとに変
調されるので、所望濃度に対応する透過率となるように
電極間に有効電界を生じさせる。その結果、液晶セル1
0の各画素に相当する領域において、画素の位置に拘ら
ず所望の中間調を得ることができる。
【0021】次に、本発明の液晶表示デバイスを利用し
た画像表示装置の一例について、図3のブロック図を参
照しながら説明する。画像表示装置は、液晶セル10
0、液晶セル100の光源となるランプ101、ランプ
101からの光を液晶セル10を通して表示するスクリ
ーン102、レーザー光を出射させるレーザー出射装置
103、レーザー光を液晶セル101上の画素部分にス
キャンさせるX−Yガルバノメータ104、画像信号を
出力する画像処理装置105、回路インターフェイス1
06を介して前記画像処理装置105からの画像信号が
入力される画像メモリ107、回路インターフェイス1
06を介して前記画像処理装置105からの画像信号が
入力されるアドレス発生回路108、レーザー出射装置
103の駆動を行なうLD駆動回路109、X−Yガル
バノメータ104によるX−Yミラーの位置を制御する
スキャニング回路110、画像メモリ107からの画像
信号を受けて液晶セル100に印加電圧を与える液晶駆
動回路111、印加電圧の補正のための有効電圧補正用
メモリ112、アドレス発生回路108及びスキャニン
グ回路110及び液晶駆動回路111をバス113を介
して制御するCPU114、から構成されている。
【0022】スキャニング回路110がX−Yミラーの
位置を指定する位置指定信号を発生する。この位置指定
信号はスキャニング信号としてアドレス発生回路108
へ入力され、アドレス発生回路108で画像メモリ10
7上の画素位置を示すアドレス信号に変換され、液晶セ
ル100の各画素に相当する全ての領域を加熱させるタ
イミングでレーザー出射装置103からレーザー光を発
光させ、集光したレーザー光は前記位置指定信号により
制御されるX−Yミラーにより液晶セル10上をスキャ
ンし、各画素に相当する領域を順次加熱する。
【0023】一方、スキャニング回路110からのスキ
ャニング信号は アドレス発生回路108を経て液晶セ
ル10上のレーザー集光位置を示す位置信号に変換され
る。この位置信号を受けて有効電圧補正用メモリ112
に予め入力されている各画素領域に対応する電圧補正用
データをもとに、画像メモリ107からの画像信号の濃
度に対応する印加電圧を液晶駆動回路111から液晶セ
ル10の電極間に印加する。従って、例えば濃度1の画
像信号である場合、濃度1を表示するような印加電圧が
液晶駆動回路111により印加されるが、画素位置に応
じて有効電圧補正用メモリ112により前記印加電圧を
調整し、同一濃度に対する画素領域における有効電界を
一定とし、液晶セル100の中央部の画素領域であろう
と周縁部の画素領域であろうと、スクリーン102上に
濃度1の表示を行なうことができる。
【0024】次に、有効電圧補正用メモリ112におけ
る各画素領域に対応する電圧補正用データの作成の仕方
について説明する。第1の例としては、図3に示した画
像表示装置を作成した後に、有効電圧補正用メモリ11
2による印加電圧の変調なしの状態で、同一濃度の画像
信号が入力された場合の実際に表示される中間調画像の
表示濃度を測定し、この測定値をもとに各画素領域の電
圧補正用データを作成する。液晶セル100の表示面
を、図4(a)に示すように、(nの2乗)個の補正単
位領域(領域O〜W)に分け(図の例では9領域)、各
補正単位領域内においてそれぞれ同一濃度の画像が表示
され、各補正単位領域には上段領域O〜Qに濃度が淡い
画像、中段領域R〜Tに濃度が普通の画像、下段領域U
〜Wに濃度が濃い画像を表示するようにする。先ず、画
像処理装置105で図4(a)に対応するように濃度の
異なる3種類(濃度0.3、濃度0.8、濃度1.2
(飽和濃度))の画像(線図)を作成し、プロッタ制御
信号として出力する。液晶駆動回路111においては、
前記したように、液晶セル100上のレーザー集光位置
を示す位置信号を受けて、画像メモリ107からの画像
信号に対応して濃度0.3,濃度0.8,濃度0.9と
なるように電極間に駆動電圧が印加され、各画素に相当
する領域に電界の印加が行なわれる。このようにして有
効電圧補正用メモリ112による印加電圧の変調なしの
状態で表示された画像は、スクリーン上において濃度
0.8の画像を表示すべき中段の中央部の補正単位領域
(領域S)で濃度0.9の画像が表示された。また、領
域R,Tに表示された濃度が、領域O,Qに表示された
濃度と領域U,Wに表示された濃度と比例関係にある中
間調濃度となっているかを測定する。
【0025】次に、前記と同様に、全面が濃度0.8と
なる駆動電圧による表示を行なったところ、中段の中央
部の補正単位領域(領域S)の画像が濃度0.9とな
り、画面中央から周縁部分になるにつれて徐々に濃度
0.8となった。周縁部のある領域の濃度0.8の画像
を濃度計により測定し、図8の印加電圧と透過率(濃
度)の関係から濃度0.8とするために必要な電圧を換
算したところ20Vであった。更に、中央部分の補正単
位領域の濃度0.9の画像を濃度計により測定し、図8
の印加電圧と透過率(濃度)の関係から濃度0.9とす
るために必要な電圧を換算したところ19Vであった。
すなわち、中央部分では周縁部分に比較して透明電極の
電圧降下により印加電圧が1V低下していることが分か
る。
【0026】次に、全面が濃度0.8となる駆動電圧2
0Vによる表示を行い、表示の画像分布をイメージセン
サで測定し、各補正単位領域の濃度を表す16ビット濃
度データテーブルを作成する。同様にして駆動電圧2V
おきに飽和濃度に対応する30Vまで、0〜30Vの範
囲で16ビット濃度データテーブルを作成し、各補正単
位領域での駆動電圧と透過率(濃度)の関係を求める。
更に、各補正単位領域での駆動電圧と透過率(濃度)の
関係と、図8の標準的な駆動電圧と透過率(濃度)の関
係を比較し、必要な電圧補正を一次式で近似して各画素
に対応する領域での電圧補正用データとした。そして、
各画素での電圧補正用データをROMから成る有効電圧
補正用メモリ112に焼きつける。このようにして作成
した電圧補正用データを使用して液晶セル100の駆動
を行なうと、図4(b)に示すように、中央部分の補正
単位領域の濃度が濃くなることがなく、画素の位置に拘
らず所望の濃度の画像を表示することができる。また、
画像表示装置の作成後に個別に電圧補正用データを得て
いるので、液晶セル100における透明電極の厚さや着
膜状態により液晶セルに個体差が生じても、これらによ
る表示への影響を補正することができる。
【0027】続いて、各画素領域に対応する電圧補正用
データの作成の仕方の他の例について説明する。第2の
例としては、液晶表示デバイスの構成から数値計算で各
画素領域の電圧補正用データを作成する。すなわち、液
晶セルの透明電極(ITO)の抵抗値から、有限要素法
を用いて液晶セルに相当する電界モデルを作成し、印加
電圧に対してどの部分がどのくらいの電界となるかにつ
いて見積もり、この印加電圧分布をもとに各画素に対応
する領域での電圧補正用データを求めるものである。す
なわち、有限要素法の数値計算の結果を用いて、画素に
印加される有効電界が表示する中間調ごとに一定となる
ように電圧補正用データを得る。これによると、液晶セ
ル完成後の測定によらずに補正データが得られるので、
製造工程の短縮化を図ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、液晶デバイスにおい
て、画素に印加される有効電界を、表示する中間調ごと
に一定となるように、電極の間に印加する外部駆動電圧
を変調するように構成したので、電極の電圧降下の影響
を排除し、調光層における画素の位置に拘らず所望の中
間調を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る液晶デバイスの構造説明図であ
る。
【図2】 図1の液晶デバイスの液晶セル部分の平面説
明図である。
【図3】 図1の液晶デバイスを使用した画像表示装置
のブロック図である。
【図4】 (a)、(b)は、電圧補正用データを作成
を説明するための液晶セル部分の平面説明図である。
【図5】 液晶における温度と相変化及び透過率との関
係を示す図である。
【図6】 (a)ないし(e)は液晶への熱記録の原理
を示す模式図である。
【図7】 液晶における強度変調法の原理を示す模式図
である。
【図8】 液晶における電界変調法の原理を示す模式図
である。
【符号の説明】
1…透明性基板、 2…透明電極、 3…液晶材料、
10…液晶セル、 11…金属電極、 20…加熱手
段、 21…LD駆動回路、 30…液晶駆動回路、
31…有効電圧補正用メモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−11791(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/133 580 G02F 1/133 565 G02F 1/133 575 G02F 1/13 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極の間に液晶材料を保持した調光
    層と、この調光層内に設定された各画素に相当する領域
    を加熱してアドレッシングを行なう加熱手段と、を設け
    た液晶デバイスにおいて、 前記アドレッシング中に各画素に印加される有効電界
    が、表示する中間調ごとに一定となるように、前記電極
    の間に印加する外部駆動電圧を変調する補正手段を有す
    ることを特徴とする液晶デバイス。
  2. 【請求項2】一対の電極の間に液晶材料を保持した調光
    層を設け、この調光層内に設定された各画素に相当する
    領域を加熱してアドレッシングを行なうとともに、アド
    レッシング中に各画素に有効電界を印加して表示を行な
    う液晶デバイスの駆動方法において、 周囲温度から相転移温度以上になるように前記液晶材料
    を加熱した後、前記アドレッシング中に各画素に印加さ
    れる有効電界が、表示する中間調ごとに一定となるよう
    に、外部駆動電圧を変調して前記電極の間に印加するこ
    とを特徴とする液晶デバイスの駆動方法。
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