JP3200434B2 - 油脂の精製方法 - Google Patents

油脂の精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は油脂の精製方法に関し、さらに詳しくは限外
濾過膜を用いて油脂を精製する場合の前処理方法に関す
る。
〔従来技術〕
大豆油,菜種油等の食用植物油は、原料の種子を圧潰
して薄いフレーク状等にしてから特公昭57−15922号で
例示されるような回転式連続抽出装置(商品名:ロート
セル装置)にて、溶剤のノルマルヘキサンと向流的に接
触することにより、種子中の油脂分を抽出して溶剤と油
脂の混合液(以下ミセラという)を得て、次いで両者の
沸点差を利用して蒸留操作により溶剤と油脂に分離し、
回収した溶剤は抽出装置に戻して循環使用している。一
方分離された精製油脂は、油脂中の不純物であるリン脂
質,ロウ分,遊離の脂肪酸等を除去するため、水との水
和反応及び酸・アルカリ等との反応による化学的処理を
行い、生成する油滓,ガム質等の重合物をその都度遠心
分離機で分離して精製している。しかしながら以上の化
学的精製法では、工程が多くしかも複雑であるため設備
費が高くなるとともに、薬品代等の用役費も嵩む、さら
には遠心分離の際に油滓とともに油脂が損失する等とい
う問題がある。この問題点に鑑みて特公昭58−33279号
等で開示されたような物理的精製法が提案されている。
この方法は、最近進歩の著しい限外濾過膜を油脂の精製
に利用するものである。すなわち前記のように連続抽出
装置から生成されるミセラを、蒸留操作で溶剤と油脂に
分離する以前に、分画分子量20,000程度の限外濾過膜で
直接処理し、非透過液側にリン油質,ロウ分,脂肪酸等
の不純物の濃縮液を得て、一方透過液側にはこれらの不
純物の含有量の少ない精製されたミセラを得る方法であ
る。そしてこの精製されたミセラを蒸留操作により溶剤
と油脂に分離し、回収された溶剤は連続抽出装置に戻し
て循環使用し、一方油脂分はこの後脱色,脱臭工程を経
て製品の精製油となる。以上の限外濾過膜を用いた物理
的精製法は工程が簡単であるため、設備費が安価である
とともに、用役費も相当低減する利点があり、今後の普
及が期待されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上説明した限外濾過膜を用いた物理的精製法には、
前記のような利点がある半面次のような解決すべき問題
も有していることが判明した。
すなわち回転式連続抽出装置から生成されるミセラに
は、数ミクロンから数10ミクロン程度の微細粒子が相当
含まれている。これは原料の種子を溶剤とよく接触する
よう0.3ミリ程度に圧潰し薄いフレーク状にしている
が、この圧潰の際に相当の微細粉が発生しこれがミセラ
中に混入してくるためである。もしこの微細粒子等を含
んだミセラを直接限外濾過膜装置に供給した場合には、
膜表面に微細粒子が堆積し膜洗浄の頻度が多くなり、稼
動率が低下するという問題がある。もしこの微細粒子等
を通常の濾過機で除去するとすれば数ミクロン程度の粒
子であるため珪藻土をプレコートした濾過機を用いた濾
過操作が必要になり、設備費が嵩むとともに運転労力も
多く要るという問題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、限外濾過膜を用いてミセラを精製する場合に障害と
なるミセラ中の微細粒子の効率的で且つ経済的な除去方
法を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは、油脂の溶剤抽出装置か
ら得られるミセラを限外濾過膜装置で処理してリン脂質
等を除去する油脂の精製方法において、前記ミセラを膜
の細孔径が0.1〜10μmの精密濾過膜を用いた精密濾過
膜装置で濾過処理し、前記精密濾過膜装置の透過側に得
られる微細粒子等が除去された透過液を限外濾過膜装置
に供給してミセラの精製を行い、前記精密濾過膜装置の
非透過側に得られる微細粒子等が濃縮された非透過液を
溶剤抽出装置の原料種子が充填された隔室に循環して濾
過することを特徴とする油脂の精製方法である。
すなわち溶剤抽出装置から得られる粗ミセラを限外濾
過膜装置で処理する以前に、精密濾過膜装置で一旦前処
理して粗ミセラ中のミクロン程度の微細粒子を除去して
から、ミセラを限外濾過膜装置に供給する。こうするこ
とにより限外濾過膜装置の膜表面への微細粒子の堆積を
防止し、膜洗浄の頻度を少なくして稼動率の向上を図る
ことができる。ここで精密濾過膜(Microfiltration Me
mbrane)とは、膜の細孔径が0.1μmから10μm範囲の
ものを意味し、限外濾過膜がオングストローム範囲の細
孔であるものと区別される。膜の素材としてはアルミナ
等の無機系のものが好適であるが、有機系の高分子膜で
あってもよい。また膜の形状としてはチューブ状のもの
が好適であるが平膜状であってもよい。
精密濾過膜の非透過液、すなわち大豆等の微細粒子を
多く含んだ液は溶剤抽出装置に戻し、大豆等の原料種子
のフレークが充填された抽出が行われる隔室に給液し、
細粒化されている種子自体の充填層の濾過作用を利用し
て微細粒子をミセラから分離除去する。微細粒子は充填
層中に捕捉され、抽出後の種子滓とともに系外に搬出さ
れ、一方濾過されたミセラ分は、他の新しいミセラとと
もに精密濾過装置に供給される。
〔実施例〕
以下実施例に基づいて本発明の内容をさらに詳細に説
明する。第1図は本発明の実施例の系統図である。図に
おいて10は特公昭57−15922号で例示される回転式連続
抽出装置であり、11は円筒状のケーシング、12はケーシ
ング11の中央に立設される竪軸13に回転体14を介して放
射状に配設される隔室である。隔室12の水平断面は扇形
状をしており、隣接する隔室とは竪壁で仕切られてお
り、底部には細かい金網からなる底板15が扉状に開閉す
るよう半径方向の一辺で取り付けられている。隔室12は
減速機16により緩速回動しており、所定位置にて図示は
されないケーシングの上部に立設される原料供給管より
原料の大豆種子17が充填される。そして抽出用の溶剤
は、ケーシング底部の区分された液留室から管路20,循
環ポンプ18,管路20′及び散布管19からなる複数の循環
経路により隔室12内を流下するとともに隔室12の回動方
向に対し向流的に移動しながら隔室内の種子と接触し、
種子中の油脂を効率よく抽出する。
このようにして溶剤中の油脂濃度が最も高くなった液
留室からミセラ分は管路20″を介してミセラタンク21に
抜き出される。次いでミセラ分は第1ミセラポンプ22に
より昇圧されて多管式熱交換器状の精密濾過膜装置23に
供給される。ここでミセラ分はチューブ状の濾過膜の内
面をクロスフロー的に流れながら、微細粒子が濃縮され
たチューブ内の非透過液は管路24を経由して回転式連続
抽出装置10の適宜位置の散布管19′に戻される。ここで
ミセラ分は隔室内の種子の充填層を流下しながら微細粒
子は大豆種子の細粒からなる充填層中に捕捉される。一
方精密濾過膜を透過してミクロン程度の微細粒子が除去
されたミセラ分は第2ミセラタンク25に流入する。そし
て第2ミセラタンク25中のミセラ分は第2ミセラポンプ
26によって限外濾過膜装置27に供給され、ここでミセラ
中のリン脂質,ロウ分,脂肪酸等の不純物が分離され
て、以下図示はされない蒸留工程に送出されて回収され
た溶剤は抽出機に戻され、得られる油脂分は脱色,脱臭
工程を経て製品の製品大豆油となる。
本実施例においては、回転式抽出機について説明した
が、本発明は他の型式の抽出機についても適用できるこ
とは当然である。
〔発明の効果〕
以上の構成と作用を有する本発明によれば、油脂抽出
機から生成されるミセラは、精密濾過膜装置で微細粒子
が除去されてから限外濾過膜装置に供給されるため、限
外濾過膜装置の目詰まり頻度を少なくして稼動率を向上
できるとともに、精密濾過膜装置で分離された微細粒子
は連続抽出装置の隔室内の種子の充填層の濾過作用を利
用して捕捉されるため、このための新たな設備を必要と
しないので少ない設備費で済む効果がある。また限外濾
過膜装置で副生するリン脂質には、微細粒子が同伴しな
いため、リン脂質の精製が容易であるという副次的効果
も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の系統図である。 10:回転式連続抽出装置,11:ケーシング,12:隔室,13:竪
軸,14:回転体,15:底板,16:減速機,17:原料種子,18:溶剤
循環ポンプ,19:散布管,20:管路,21:第1ミセラタンク,2
2:第1ミセラポンプ,23:精密濾過膜装置,24:管路,25:第
2ミセラタンク,26:第2ミセラポンプ,27:限外濾過膜装
置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂の溶剤抽出装置から得られるミセラを
    限外濾過膜装置で処理してリン脂質等を除去する油脂の
    精製方法において、前記ミセラを膜の細孔径が0.1〜10
    μmの精密濾過膜を用いた精密濾過膜装置で濾過処理
    し、前記精密濾過膜装置の透過側に得られる微細粒子等
    が除去された透過液を限外濾過膜装置に供給してミセラ
    の精製を行い、前記精密濾過膜装置の非透過側に得られ
    る微細粒子等が濃縮された非透過液を溶剤抽出装置の原
    料種子が充填された隔室に循環して濾過することを特徴
    とする油脂の精製方法。
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US6833149B2 (en) 1999-01-14 2004-12-21 Cargill, Incorporated Method and apparatus for processing vegetable oil miscella, method for conditioning a polymeric microfiltration membrane, membrane, and lecithin product
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