JP3200421B2 - 化学療法剤としての新規ビス白金錯体 - Google Patents

化学療法剤としての新規ビス白金錯体

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JP3200421B2
JP3200421B2 JP12559699A JP12559699A JP3200421B2 JP 3200421 B2 JP3200421 B2 JP 3200421B2 JP 12559699 A JP12559699 A JP 12559699A JP 12559699 A JP12559699 A JP 12559699A JP 3200421 B2 JP3200421 B2 JP 3200421B2
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    • C07F15/0086Platinum compounds
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は新規ビス(白金)錯
体およびそれらを含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】癌の化学療法における白金錯体の利用は
周知である。多数の白金錯体、例えばBristol Myers, C
o.により製造されているシスプラチンの登録商標のプラ
チノールは、精巣、卵巣、頭部および頸部、並びに小細
胞肺癌を処置するのに使用されている。しかしながら、
シスプラチンでの処置は深刻な腎毒性をもたらし得る。
更なる臨床上の欠点は、この剤による処置に対して治療
抵抗性になる腫瘍を生じる後天性の薬剤耐性の問題であ
る。
【0003】シスプラチンの腎毒性作用を克服するため
に、二次産物類似体であるカルボプラチンが開発され
た。パラプラチンはBristol-Myers, Co.により製造され
ているカルボプラチンの登録商標であり、カルボプラチ
ンまたは[Pt(NH3)2(CBDCA)] (ここでCBDCA は1,1′
−シクロブタンジカルボキシレートである)はシスプラ
チンと同じスペクトルの癌に対して効果的であるが、腎
毒性作用の顕著な減少を示す。
【0004】種々の腫瘍または癌を治療する試みにおい
て多数の様々な白金化合物が開発されている。例えば、
米国特許第 4,225, 529 号は、ハライド、スルフェー
ト、ホスフェート、ニトレート、カルボキシレート、お
よび窒素原子を通して白金原子に配位される同一または
異なる直鎖状アミンから成る群から選択された4つの配
位子を有する白金のシス配位化合物の利用を開示してい
る。それらの錯体はマウスのL-1210白血病を治療するの
に使用されている。
【0005】また、米国特許第 4,250,189号、第 4,55
3,502号および第4,565,884 号は、抗腫瘍活性を有する
種々のPt(II)およびPt(IV)錯体に関する。それらの
ビス(白金)錯体は、それらの錯体が患者に投与される
と、該錯体が迅速な加水分解を受けて2つのシスモノ白
金成分を生じ、次いで活性部位に運ばれるように、カル
ボキシレート結合により結合される。
【0006】しかしながら、米国特許第 4,797,393号で
は、そのままで活性部位に運ばれるビス(白金)錯体が
開示されている。このビス(白金)錯体は、橋かけする
ジアミンまたはポリアミン配位子を有し、白金錯体に結
合した第一もしくは第二アミンまたはピリジン型窒素を
有し、更にハライド、スルフェート、ホスフェート、ニ
トレート、カルボキシレート、置換カルボキシレートま
たはジカルボキシレートであることができる2つの同一
のもしくは異なる配位子を有する。
【0007】今までの白金類似体の合成の大部分は、単
量体白金錯体の抗腫瘍活性にはシス配置が必要であると
考えられているため、 [シス-Pt(アミン)2X2] 構造(こ
こでXはクロリドまたはアニオン脱離基である)に基づ
いている。広範なアミンが使われているが、1,2−ジ
アミノシクロヘキサン(これはしばしば"dach"と呼ばれ
る)に主要に重点が置かれている。というのは、実験室
研究(Burchenal ら、Biochimie, 1978, 60,961 )はそ
れらのアミンから誘導される錯体がシスプラスチンと非
交差抵抗性であることが示されているためである。この
ことは、dach錯体がシスプラチンに耐性である腫瘍細胞
系においてそれらの治癒活性を維持し、そのような剤の
臨床的利点が明白であろうことを意味する。シスプラチ
ンの作用機構は、Sherman およびLippard, Chem. Revie
w, 1987, 87, 1153並びにReedijk ら、Structure and
Bonding, 1987, 67,53において論じられているように、
DNAの全体的なコンホメーション変化を生じ、しばし
ば複製の阻害をもたらし、従って細胞毒性作用を生じる
ような架橋の形成、特にDNA上の鎖間架橋の形成によ
ると一般に考えられる。
【0008】他の密接に関連した白金錯体、例えばトラ
ンス配置のもの [トランス-Pt(NH3) 2X2]、トランス-DD
P、並びに単座錯体[Pt(NH3)3Cl]+ および[Pt(ジエン)C
l]+ (ジエン=ジエチレントリアミン;三座アミン)は
たとえDNAに結合するとしても、それらは抗腫瘍活性
を示さない。これはトランス− [Pt(NH3)2Cl2]、および
特に[Pt(NH3)3Cl]+ のような単座種は1,2−鎖内架橋
を形成することができないからである。
【0009】米国特許第 4,797,393号のビス(白金)錯
体は高い細胞毒性活性を表すことができ、シスプラチン
と白金−dach錯体の両方と非交差抵抗性である。それら
のDNA結合は、ビス(白金)単位の各白金原子が向か
い合ったDNA鎖に結合するビス(白金)錯体のバイメ
タル性質のため形成された鎖間架橋を含む。この結果、
シスプラチン耐性系においても活性を有し、従ってシス
プラチンより広範囲の活性スペクトルを有することがで
きる構造的に新規のビス(白金)誘導体の開発に一部至
った。従って、シスプラチン耐性系において活性である
医薬化合物を製造する要望が当業界に残っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗腫
瘍および医薬用途に使用することができる安定なビス
(白金)錯体の製造方法を提供することである。本発明
の別の目的は、DNA分子に鎖間架橋を誘導するビス
(白金)錯体を製造することである。
【0011】本発明の更に別の目的は、ビス(白金)分
子の各Pt原子がDNAの向かい合った鎖に結合するよう
に、各白金上に少なくとも1つのPt-Cl 結合を有するビ
ス(白金)錯体を提供することである。本発明の更なる
目的は、抗腫瘍活性を示すシスまたはトランス異性体形
のビス(白金)錯体を提供することである。
【0012】本発明の更なる目的は、シスプラチンと同
等の細胞毒性を示し、そしてそれ自体でまたは新規ビス
(白金)構造中への組み込みにより増強された抗腫瘍活
性を示すことができる単量体のトランス錯体の活性化を
証明することである。更なる目的は、一端のみが白金に
結合したジアミンを含む単量体の白金錯体を前駆体とし
て使用することにより、2つの白金配位範囲が異なって
いるビス(白金)錯体を得る方法を説明することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の一般
式:
【化1】 (上式中、X,Y,Z,X′,Y′およびZ′はアニオ
ン基または中性基の組合せであることができ、そしてA
は橋かけ配位子である)を有するビス(白金)錯体を提
供することにより、上記課題を解決するものである。
【0014】それらおよび他の目的、特徴および利点
は、下記の実施形態の具体的説明から明らかであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、新規ビス(白金)錯体
およびそれらの錯体の調製に関する。それらの新規白金
錯体は、単座であることができ、よって各白金原子に結
合した唯一のアニオン基、例えばクロリドイオンを含む
ことができる配位範囲を有し、または白金配位範囲が異
なり、そして各範囲内に例えば1もしくは2つのアニオ
ン基、例えばクロリドを含むことができる。更に、配位
範囲の幾何学はシスもしくはトランスまたはそれらの混
合物であることができ;即ち、一方の配位範囲がシスで
あり、他方がトランスであることができる。
【0016】本発明に包含されるビス(白金)錯体の一
般式は、下記のものを含む:
【化2】
【0017】上式中、X,Y,Z,X′,Y′および
Z′はアニオン基、例えば、ハライド、例えば塩素、臭
素、ヨウ素およびフッ素、擬ハライド、並びにスルフェ
ート、ホスフェート、ホスホネート、ニトレート、カル
ボキシレート、置換カルボキシレート、ジカルボキシレ
ートおよび置換ジカルボキシレート、または中性基、例
えば、第一もしくは第二アミン、スルホキシド(例えば
DMSO)、ホスフィン、ピリジン、または平面芳香族もし
くは擬芳香族ピリジン様配位子、例えば置換ピリジン、
キノリン、イミダゾール、チアゾール、ピリミジン、プ
リン、アクリジン、ピラゾール、ベンズイミダゾール、
ベンチアゾール等、並びにスルホキシドおよびホスフィ
ンの組合せであることができる。白金原子あたり少なく
とも1つのクロリド基を使用することが好ましい。各Pt
原子に結合した唯一のアニオン基が存在する時、各Pt原
子は単座であり、錯体は全体で2+の電荷を有する。1
つのアニオン基が第一のPt原子に結合し、そして2つの
アニオン基が第二のPt原子に結合している場合、該錯体
は1+の電荷を有し、一方のPt原子は単座であり、他方
のPt原子は二座である。
【0018】橋かけ配位子Aはジアミンまたはポリアミ
ンであり、ここで第一アミンN原子は白金がPt2+として
存在するようにPt原子に配位しており、そして好ましく
は下記の式を有する。
【0019】
【化3】 上式中、rおよびpは1〜4(1と4を含む)の整数で
あり、oは0または1であり、そしてR4 およびR6
は同一または異なり、水素、低級アルキル、アリール、
シクロアルキル、シクロアルケニル、アラルキル、ハロ
ゲン、擬ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリール
オキシ、カルボン酸エステルまたはカルボン酸塩であ
る。好ましくはR4 およびR6 基の全てが水素である。
【0020】R5 基は任意であり、そして存在する時に
はアルキル、アリール(例えばフェニル)、アミノ、ア
ルキルアミノ、式:
【化4】 〔ここでqは1〜4の整数(1と4を含む)である〕の
ジアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、硫黄また
は酸素である。
【0021】DおよびE基は、同一または異なり、そし
て水素、低級アルキル、アリール、アルカリル、アラル
キル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルケニ
ル、ハロゲン、擬ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、
アリールオキシ、またはスルホン酸もしくはその塩から
選択される。好ましい置換基は水素である。
【0022】特に好ましい橋かけ配位子Aとしては、直
鎖ジアミンが挙げられる。そのようなビス(白金)錯体
は好ましくは次の式を有する:
【化5】
【0023】上式中、X,Y,Z,X′,Y′および
Z′は各々上述した基を表すことができ、そしてnは2
〜20(2と20を含む)、好ましくは4〜12(4と12を含
む)を表す。
【0024】スルホキシドは、好ましくは次の構造
【化6】 を有し、ここで各Rは、1〜12個の炭素原子を有する直
鎖または枝分れアルキル基である。スルホキシド置換基
は、場合により、好ましくは芳香族基、例えばアリール
またはアルカリル基により置換され得る。
【0025】アミンは脂肪族であっても芳香族であって
もよく、一般にアンモニア、枝分れまたは直鎖低級アル
キルアミン、アリールアミン、アラルキルアミン、低級
アルケニルアミン、シクロアルキルアミン、シクロアル
ケニルアミンおよび多環式炭化水素アミンが挙げられ
る。
【0026】置換または非置換複素環式アミン、ヌクレ
オシド、ヌクレオチド、ピリジン型窒素含有化合物等
を、本発明の実施に使用することができる。適当な置換
基としては、アルキル、芳香族アリール、ヒドロキシ、
低級アルコキシ、カルボン酸または酸エステル、ニトロ
およびハロゲン置換基が挙げられるが、それらに限定さ
れない。
【0027】本発明の実施において適当であるプリンお
よびピリミジンとしては、例えば、シトシン、ウラシ
ル、チミン、グアニン、アデニン、キサンチン、ヒポキ
サンチン、プリン、ピリミジンおよびそれらの置換誘導
体が挙げられる。
【0028】アニオン基がカルボキシレートまたは置換
カルボキシレートである場合、アニオン基は次の式によ
り表すことができる: CR3(C(R3)2)m CO2 ここでmは0〜5の整数(0と5を含む)である。R3
基は、同一または異なることができ、そして水素、置換
もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル、アリ
ール、アルカリル、アルケニル、シクロアルキル、シク
ロアルケニル、ハロゲン、擬ハロゲン、ヒドロキシ、カ
ルボニル、ホルミル、ニトロ、アミド、アミノ、アルコ
キシ、アリールオキシ、スルホン酸塩、カルボン酸エス
テルまたはカルボン酸塩であることができる。更に、R
3 基は、2つのR3 基が二重結合の酸素または硫黄原子
を表すように結合することができる。
【0029】本明細書中の低級アルキルおよび低級アル
ケニルは、1〜5個の炭素原子を意味する。特に指摘し
ない限り、アルキルまたはアルケニルは1〜12個の炭素
原子を意味する。シクロアルキルとは3〜10個の炭素原
子の鎖を意味する。本明細書中の置換とは、他に指摘し
ない限り、アルキル、アリール、3〜10個の炭素原子の
シクロアルキル、シクロアルケニル、アラルキル、ハロ
ゲン、擬ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロア
ミノまたは1 〜10個の炭素原子のカルボン酸塩もしくは
エステルから選択された基による置換を意味する。
【0030】本明細書中での擬ハロゲンとは、Cottonお
よびWilkinson による"Advanced Inorganic Chemistr
y", Interscience Publishers, 1966 の 560頁に見つか
る意味を有する。このテキストは、擬ハロゲン、即ち擬
ハライドを、遊離状態ではハロゲン原子を表す2より多
くの電気陰性原子から成る分子であると記載している。
それらの分子の例としては、シアニド、シアネート、チ
オシアネートおよびアジドが挙げられる。
【0031】好ましくは、各Pt原子上に1個または2個
の塩素原子が存在し;従って本発明の好ましい化合物上
には、全部で2〜4個の塩素原子が存在する。
【0032】本発明のビス(白金)錯体は、トランス配
置において白金成分を含むことができ、並びに単座ビス
(白金)錯体であることができる。それらの化合物は、
DNAへの結合様式が異なる点で単量体の白金錯体とは
異なる。シスプラチンの主要付加物は、例えば、隣接グ
アニン(GG)間およびグアニン−アデニン近隣ペア
(GA)間での鎖内架橋である。細胞毒性作用は、Pt結
合によるDNAのコンホメーション変化により誘導され
ると考えられる。トランス−[Pt(NH3)2Cl2] といった錯
体および[Pt(NH3)3Cl] +といった単座種は、それらがD
NA分子に積極的に結合するとしても、おそらくそれら
の結合がいずれの鎖内架橋も排除するため、全く細胞毒
性作用を有しない。
【0033】単量体錯体に対比して、米国特許第 4,79
7,393号のビス(白金)誘導体は、2つの主たる方法に
よりDNA分子に結合することができる。1つは、上記
に記載と同様に形成される鎖内架橋、もう1つはDNA
分子の二本鎖に結合するユニークな各Pt原子により生じ
る鎖間架橋である。図面を参照のこと。この図は4つの
塩基対を描写しているが、塩基対の距離は図式的であ
り、描かれた距離に限定されるものではない。図面にお
いて、LおよびL′は、最初の鎖間架橋形成に直接的に
は関与しない白金原子上の任意の配位子である。本発明
の錯体は、それらの構造の性質により、両方のPt原子上
で鎖内結合を形成することができないが、この剤は特に
シスプラチン耐性系において高度に細胞毒性のままであ
る。これは、単座またはトランス幾何学の単量体前駆体
が全く細胞毒性作用を及ぼさないという事実を無視す
る。しかしながら、本明細書中に開示される一般式のビ
ス(白金)錯体中へのそれらの単位の併合は、有意な細
胞毒性をもたらす。それらの全ての新規ビス(白金)錯
体の優性で且つ兼備的な特徴は、それらがDNAの各鎖
において鎖間架橋および少なくとも1つのPt−核酸塩基
結合の形成を誘導することができることである。それら
の特徴は細胞毒性にとって重要な必要条件であると思わ
れる。従って、DNA鎖間に鎖間架橋を形成するバイメ
タル性剤は、特にシスプラチンに耐性である腫瘍に対す
る優れた化学療法剤である。
【0034】本発明のビス(白金)錯体は、医薬用途に
も意図される。該錯体はシスプラチンと同じ患者への使
用並びに同一の病気および物理療法に有用である。この
例としては、腫瘍の治療、放射線感作または相乗作用
〔Doupleら、Cisplatin Current Status and New Devel
opments, A.W. Prestayko, S.T. CrookeおよびS.K. Car
ter 編、Academic Press, 125 (1980) ;Douple, Platin
um Metals Rev. (1985)29:118〕、および睡眠病などの
寄生虫病〔Farrell ら、Biochem. Pharmacology,(1984)
33: 961〕が挙げられる。本発明の錯体は、LD50値を
考慮しながらシスプラチンとほぼ同じ用量レベルで投与
される。該錯体は通常適当な医薬担体と組み合わされ
る。例えば、当業界で既知の方法により錯体と担体を非
経口または経口投与用に製剤することができる。例え
ば、適当な医薬上許容される担体および製剤法について
は、Remington's Pharmaceutical Sciences を参照のこ
と。
【0035】本発明は、一方のアミンが白金原子に結合
し、その他のアミンは錯生成していない(遊離であるか
またはぶら下がっている)ジアミンまたはポリアミンを
含む単量体前駆体を使ってビス(白金)錯体を製造する
方法も開示する。それらの前駆体と、置換されることが
できる少なくとも1つの塩素イオンを含む追加の分子と
の反応は、ビス(白金)錯体を与えるだろう。ここで該
錯体の構造は、前駆体分子の正確な構造と付加しようと
する分子の両者に依存するだろう。特定例は後述の実施
例3と4のものである。橋かけ、従ってビス(白金)錯
体形成は、付加される分子上のPt−Cl結合の前駆体分子
の遊離アミノ末端による置換を通して起こる。前駆体分
子は最も単純にはRNH3 + Clと表され、選ばれた分子との
反応は下記の反応を与える:
【0036】
【化7】 ここでRNH3はPtX' Y'Z'Aを表し、ここでX′,Y′,
Z′およびA並びにX,YおよびZは上記で定義した通
りである。実施例3の場合には、この反応は次の通りで
ある:
【0037】
【化8】 ここでRはトランス− [PtCl2(NH3)H2N(CH2)4]−であ
る。反応スキーム2を参照のこと。
【0038】該反応は、好ましくは塩基の存在下で水性
またはメタノール性溶液中で行われる。実施例3の場
合、生成物は溶液から沈澱し、濾過され、そして当業界
で既知の標準法により再結晶される。
【0039】本発明およびその利点を十分に説明するた
め、下記の特定の実施例を与える。それらの実施例は、
本発明の範囲に対する限定として働くことなく、単に例
示のためであると理解すべきである。
【0040】実施例は、それぞれシス− [PtCl2(NH3)2]
と K[PtCl3(NH3)]の出発物質を使った反応による、新規
ビス(白金)錯体および新規ビス(白金)錯体の前駆体
の調製を記載する。シス− [PtCl2(NH3)2]化合物は、 D
hara, J. Indian Chem. (1970) 8: 913 の一般法により
調製され、一方 K[PtCl3(NH3)]化合物は Abrams 他、In
org. Chim. Acta, "A Convenient prepara- tion of th
e Amminetiri-chloroplatinate(II) Anion" (1987) 3:
131 の一般法により調製される。
【0041】
【実施例】実施例1:〔{トランス−PtCl(NH3)22H2N
(CH2)n NH2 〕Cl2 の調製 シス−[PtCl2(NH3)2] を水性アンモニア(NH3) と反応さ
せて中間体[Pt(NH3)4]Cl2 を形成せしめることにより、
テトラアミン錯体から単量体トランス−[PtCl2(NH3)2]
を調製した。この中間体を更に水性塩酸溶液と反応させ
てトランス−[PtCl2(NH3)2] を形成せしめた。トランス
−[PtCl2(NH3)2] をH2O 中で1,4−ブタンジアミンと
反応させ、一晩攪拌した。次いで透明溶液を濾過し、蒸
発乾固せしめ、そして H2O/アセトンまたは H2O/EtOH
から再結晶し、〔{トランス−PtCl(NH3)22H2N (CH2)
4 NH2 〕Cl2 を得た。この錯体を表1に記載のような元
素分析、2.74および1.79 ppmにおける1H-NMR (TMS に対
して)、並びにPtCl6 2- に関する-2436.7 ppm における
195Pt-NMR により特徴付けた。IRスペクトルは橋かけジ
アミンおよびv(Pt-Cl)=330 cm-1の典型的なバンドを示
す。
【0042】この方法で使用することができる他のトラ
ンス錯体の例としては、[PtCl2(ピリジン)2]、トラン
ス−[PtCl2(ピリジン)(NH3)]、トランス−[PtCl2(ピ
リジン)(DMSO)] 、[PtCl2(キノリン)(DMSO)] 、[PtC
l2(イソキノリン)(DMSO)]といった種が挙げられる。
本発明者らは、ピリジンまたはキノリンといった平面配
位子の存在がトランス配置の錯体の細胞毒性を大きく改
善することも発見した。表III は幾つかの NH3錯体の比
較に関する試験管内データを示す。表からわかるよう
に、トランス−〔PtCl2(ピリジン)2〕のような錯体は、
実際にシスプラチンと同じくらい細胞毒性であり、親の
シスプラチンと非交差抵抗性の錯体の更なるクラスを意
味する。
【0043】従って、本発見の更なる拡張は、NH3 より
もむしろ平面配位子を使うことによるトランス錯体の活
性化の証明である。平面配位子を有する細胞毒性トラン
ス錯体についての一般式は[PtX2(L)(L')] であり、ここ
でXは任意のアニオン基であることができ、そしてLお
よびL′は平面配位子、例えばピリジン、キノリン、イ
ソキノリン、アクリジン、ピラゾール、チアゾール、イ
ミダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾールお
よび他のピリジン様平面芳香族または擬芳香族複素環で
ある。ここでLがL′と同一でなくそしてLが上述のよ
うな平面配位子を表す場合、L′は第一もしくは第二ア
ミン、例えばNH3 、またはスルホキシド、例えばDMSOを
表すことができる。ビス(白金)錯体中へのそれらの構
造の組み込みは、トランス−[PtCl2(NH3)2] について概
説したのと同様に起こるだろう。
【0044】実施例2:トランス−[PtCl2(NH3)(H2N(CH
2)4NH3)]Clの調製 この実施例は、最初に結合したジアミンの一端のみを含
む金属錯体の調製を説明する。前駆体の調製スキームは
反応スキーム1に概略され、Farrell およびQu, Inorg.
Chem., Chemistry of Bis(platinum) Complexes, "For
mation of trans derivatives from tetra-amine compl
exes", 印刷中、1989年9月から応用される。スキーム
1の段階1と2により前駆体のトランス−[PtCl2(NH3)H
2N(CH2)4NH3]Clを調製した。前駆体錯体は生成物2cで
ある。生成物2cは白金に結合したジアミンの一端を含
み、他方の末端は遊離である(またはぶら下がってい
る)。次に反応スキーム2に示されるように、ジアミン
の遊離末端またはぶら下がっている末端を使って新規ビ
ス(白金)錯体を製造することができる。反応スキーム
2では、遊離アミン末端は別の白金原子に結合するのに
使われるが、それは別の金属を結合するのに使われても
よい。
【0045】調製を下記に略述する:反応スキーム1の
段階1。 0.6 g(2ミリモル)のシス−[PtCl2(NH3)2]
を20mlの水に懸濁し、 0.177 g(2ミリモル)の1,4
−ジアミノブタンを添加した。次いでこの混合物を60℃
で1 〜1.5 時間攪拌した。溶液を濾過し、1mlに蒸発濃
縮した。約24時間の3℃での冷却により生成物を沈澱さ
せた。沈澱生成物を濾過し、EtOHで洗浄し、乾燥した。
更に錯体をH2O/EtOHから再結晶した。生成物〔{シス−
Pt(NH3)2(H2N(CH2)4NH2)}2 〕Cl4 (化合物2a)の収
率は約68%であった。
【0046】反応スキーム1の段階2。 0.5 g(0.64ミ
リモル)の錯体2a〔{シス−Pt(NH3)2(H2N(CH2)4N
H2)}2 〕Cl4 を2mlのH2O に溶解し、次いで50mlの6N
HClを添加した。生じた溶液を60〜70℃で6 〜8 時間反
応させ、その期間の間絶えず攪拌した。黄色の固体沈澱
が形成し、これを濾過し、 H2O/アセトンで洗浄し、更
に真空乾燥した。濾液をDMA/0.1N HClから再結晶し
た。生成物〔{トランス−PtCl2(NH3)}2H2N(CH2)4NH
2 〕の収率は約48%であった(生成物2b)。IRスペク
トルはv(NH) =3280, 3235, 3195 cm -1, v(Pt-Cl)=34
0 cm-1にバンドを示した。d7-DMF中での1H-NMRは1.63,
2.68 ppmにピークを与え、そして195Pt-NMR は-2167 pp
m にピークを与えた。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】生成物2bを濾過した時の上記濾液をオイ
ルに蒸発させることによりトランス−[PtCl2(NH3)(H2N
(CH2)4NH3)]Cl錯体を単離した。次いで約30mlのEtOHを
該オイルに添加し、その溶液を約30分間攪拌した。黄色
固体が形成し、これを濾過した。次いで濾液をEtOHで洗
浄し、乾燥した。次いでH2O/EtOHからトランス−[PtCl2
(NH3)(H2N(CH2)4NH3)]Clを再結晶した(生成物2c)。
IRスペクトルは、3290(sh), 3245, 3200にv(NH) に相当
するバンド、そして335 cm-1にv(Pt-Cl)に相当するバン
ドを示した。D2O 中での1H-NMRは1.8, 2.72(t)および3.
1 ppm にピークを与えた。D2O 中での13C-NMR は47.8,
42.0, 29.6および26.8 ppmに4ピークを与えた。195Pt-
NMR は-2132 ppm にピークを与えた。
【0050】実施例3:異なる幾何学における白金配位
範囲を有するビス(白金)錯体の形成 〔{トランス−PtCl2(NH3)}H2N(CH2)n NH2 {シス−Pt
Cl2 (NH3) }〕の調製 この方法は、最初に結合したジアミンの一方の端のみを
含む金属錯体の使用および次にビス(白金)錯体を製造
するための遊離アミンの白金化を説明する(反応スキー
ム2)。前駆体のトランス−[PtCl2(NH3)(H2N(CH2)4N
H3)]Cl(化合物2c)に、トリエチルアミンの存在下で
MeOH中のK[PtCl3(NH3)] 1当量を添加した。溶液から沈
澱した〔{シス−PtCl2(NH3)}H2N(CH2)4NH2{トランス
−PtCl2(NH 3)}〕を濾過し、水とアセトンで洗浄し、乾
燥した。この新規錯体を元素分析、 1H-NMRおよび195Pt-
NMR (-2165 ppmおよび-2171 ppm)により特徴付けた。
【0051】実施例4:2つの異なる配位範囲を有する
ビス(白金)錯体の形成 〔トランス−{PtCl2(Me2SO)(H2N(CH2)4NH2)トランス−
[PtCl2(NH3) 〕の調製 実施例2に記載のものと同じ手順に従って、前駆体トラ
ンス−[PtCl2(NH3)(H2N(CH2)4NH3)]Clを結合用アミンの
源として調製した。次いでこの前駆体をトリエチルアミ
ンの存在下でMeOH中の1当量のK[PtCl3(Me2SO)] アニオ
ンと反応させた。次いで沈澱を濾過し、水とアセトンで
洗浄し、乾燥した。この手順から形成した特異的構造
は、〔トランス−{PtCl2(Me2SO)}(H2N(CH2)4NH2)トラ
ンス−[PtCl2(NH3)]〕であった。この新規錯体を元素分
析、IRスペクトル:v(Pt-Cl)=330,v(SO)=1115, v(NH)
=3260, 3200, 3110cm-11H-NMR=3.5, 1.85 および
2.65ppm 並びに195Pt-NMR (-2172 ppmおよび-3131 pp
m)により特徴付けた。
【0052】新規ビス(白金)錯体の特徴の要約 上記実施例において調製した錯体は、ジメチルスルホキ
シド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)に易溶であ
り、カチオン錯体として単離した時は良好な水溶解性を
有した。下の表Iのデータは、上述の操作から誘導され
た錯体について得られた元素分析を要約する。
【0053】
【表1】
【0054】実施例5:生物学的活性 実施例1の単座ビス(白金)錯体、および実施例3の一
方のPt原子上ではトランス配置そして他方のPt原子上で
はシス配置を含む白金成分を、種々のL-1210マウス白血
病細胞系における細胞毒性活性について試験した。この
試験は、M.P.HackerらによりCancer Research (1985) 4
5:4748において概説された方法に従って試験管内で行っ
た。ID50なる用語は、細胞増殖を50%阻害するのに必
要な濃度を意味し、従って特定の剤についての数値が小
さくなればなるほど効果的な細胞毒である。本発明のビ
ス(白金)錯体を、シス配置のみを有する同じ鎖長のビ
ス(白金)錯体、および典型的な単座単量体錯体[Pt(ジ
エン)Cl]Clと比較した。表IIは得られた結果を要約す
る。
【0055】
【表2】
【0056】上記データからわかるように、本発明の錯
体はシスプラチンに耐性であるL-1210/DDP系において高
い活性を維持する。更に、実施例1と[Pt(ジエン)Cl]Cl
との比較は、受け入れられる理論によれば、単量体錯体
は完全に不活性であるが、実施例1におけるようなビス
(白金)錯体中への2つの一座単位の化合が高度に活性
な細胞毒性剤を生じることを示す。
【0057】
【表3】 py=ピリジン;quin=キノリン;isoquin =イソキノリ
ン;Meim=メチルイミダゾール。生物学的アッセイは、
Hackerら、Cancer Research (1985) 45: 4748により以
前に記載された通りに行った。錯体は全て10% DMSO中に
溶解した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、DNAの一方の鎖上の少なくとも1塩
基へのビス(白金)分子の一方のPtの結合とDNAの他
方の鎖上の塩基への他方のPtの付随の結合を通した鎖間
架橋の形成を描写したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 215/00 C07D 215/00 217/00 217/00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 15/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの平面配位子を含み、そ
    して式:〔PtX2(L)(L′)〕を有し、ここで
    およびL′は同一または異なりそしてピリジン、キノリ
    ン、イソキノリン、アクリジン、ピラゾール、チアゾー
    ル、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾ
    ール、およびピリジン様平面芳香族または擬芳香族複素
    環から成る群より選ばれた平面配位子であり、そしてX
    はアニオン基であり、ただしL′がLと同じでない場
    合、L′はアンモニア、第一もしくは第二アミンまたは
    スルホキシドを表す、トランス幾何学構造を有する細胞
    毒性錯体。
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