JP3200385B2 - 真空処理方法 - Google Patents

真空処理方法

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JP3200385B2
JP3200385B2 JP02338597A JP2338597A JP3200385B2 JP 3200385 B2 JP3200385 B2 JP 3200385B2 JP 02338597 A JP02338597 A JP 02338597A JP 2338597 A JP2338597 A JP 2338597A JP 3200385 B2 JP3200385 B2 JP 3200385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空処理方法に関
し、特に真空処理容器内に処理ガスを導入して真空処理
を行う真空処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スパッタリング装置等の真空処理
装置の処理容器内の不純物ガスの検出は、処理容器に質
量分析計を取り付け、そのセンサ内部を差動排気するこ
とにより行われていた。または、処理室内を排気するた
めのクライオポンプ等に質量分析計を取り付けて、不純
物ガスの分圧を測定していた。不純物ガス量を測定する
ことにより、真空系の漏れ等の異常を発見することがで
きる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】質量分析計には、通
常、微小なイオン電流を増幅するために二次電子増倍管
等の増幅手段が用いられている。質量分析計によりガス
分圧の測定を継続して行うと、二次電子増倍管に付着す
るコンタミネーションや増倍管内に形成される自然酸化
膜等により、二次電子増倍管の利得が低下する。また、
各質量に対応する検出信号のピークの質量座標上の位置
が、正規の位置からずれる場合がある。
【0004】二次電子増倍管の利得の低下、検出信号の
ピークの位置ずれ等が発生すると、不純物ガスの正確な
分圧測定が困難になる。
【0005】また、不純物ガスの分圧は、時間的に変動
している。質量分析計で測定されるガス分圧は、時間変
動する分圧の瞬時値である。従って、真空処理に実質的
に悪影響を及ぼさない程度の瞬間的なガス分圧の異常値
をも、装置の異常として検出してしまう場合がある。
【0006】本発明の目的は、ガス量検出器の感度を補
正し、安定して不純物ガスの含有量を検出することがで
きる真空処理技術を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、不純物ガスの含有量
の瞬間的な異常値を隠蔽し、実質的に処理に悪影響を及
ぼすおそれのある異常値のみを検出することができる真
空処理技術を提供することである。
【0008】本発明の一観点によると、真空排気可能な
処理容器と、前記処理容器内にArを含む処理ガスを導
入するためのガス導入手段と、前記処理容器内のガス分
圧に対応するガス量信号をガス種別ごとに出力するガス
量検出器であって、外部から与えられる感度補正信号に
応じて検出感度が設定され、設定された検出感度でガス
量信号を生成し出力する前記ガス量検出器とを備えた真
空処理装置による真空処理方法であって、前記ガス量検
出器から出力されたガス量信号を受信し、前記処理ガス
に含まれる質量数36のArに対応するガス量信号の大
きさが目標値に近づくように、前記ガス量検出器に対し
て感度補正信号を送出することを特徴とする真空処理方
法が提供される。
【0009】基準ガスに対応するガス量信号の大きさが
許容範囲内に納まるように感度補正される。処理容器内
の不純物ガスの対応するガス量信号の大きさを観測する
ことにより、処理ガスに対する不純物ガスの相対濃度を
得ることが可能になる。
【0010】本発明の他の観点によると、真空排気可能
な処理容器内に、処理対象物を配置し、処理ガスを導入
して真空処理を行う真空処理方法であって、処理対象物
に対して真空処理を行っている期間に、処理容器内の処
理ガス以外の測定対象不純物ガスのガス量の時間変化
を、不純物ガスごとに測定するガス量測定工程と、前記
不純物ガスのガス量の時間平均を計算しガス量の平均値
を求める工程と、前記ガス量の平均値を基準値と比較
し、比較結果に対応した処理を行う工程とを有する真空
処置方法が提供される。
【0011】不純物ガスのガス量の平均値と基準値とを
比較するため、瞬間的な不純物ガス量の増大をその度に
検出し、不要な警報等が発生することを抑制することが
できる。
【0012】本発明の他の観点によると、真空排気可能
な処理容器内に、処理対象物を配置し、処理ガスを導入
して真空処理を行う真空処理方法であって、処理ガスに
含まれるガスのうち1種のガスを基準ガスとし、該基準
ガスに含まれる1つの元素が複数の同位体原子を有し、
複数の同位体原子のうち存在比の最大でない同位体原子
を含む基準ガスの分子もしくは原子の量を、感度可変の
質量分析計で測定する測定工程と、前記測定工程で得ら
れた測定値を目標値と比較し、測定値が該目標値に近づ
くように前記質量分析計の感度を調整する工程とを含む
真空処理方法が提供される。
【0013】一般的に処理ガスに対する不純物ガスの濃
度は非常に低い。処理ガス中の1種の基準ガスに合わせ
て質量分析計の感度を調整すると、感度が低くなりすぎ
て不純物ガスの検出が困難になる。基準ガスに含まれる
1つの元素が複数の同位体原子を有する場合、複数の同
位体原子のうち存在比の最大でない同位体原子を含む基
準ガスの分子もしくは原子に合わせて質量分析計の感度
を調整することにより、不純物ガスの検出が容易にな
る。
【0014】
【0015】
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例によるス
パッタリング装置の概略を示す。気密な処理室1にメイ
ンバルブ2を介してクライオポンプ3が取り付けられて
いる。処理室1内がクライオポンプ3により真空排気さ
れる。処理室1にはガス管15が開口し、ガス管15を
通して処理室1内に処理ガスが導入される。ガス管15
に取り付けられた流量調整弁16により、処理ガスの導
入量が調整される。
【0017】処理室1に、四重極型質量分析計4が取り
付けられている。質量分析計4内は、ターボ分子ポンプ
6により差動排気されている。ターボ分子ポンプ6は、
粗引ポンプ7により粗引きされる。質量分析計4は、ガ
スをイオン化するイオン化部、イオン化したガスをその
質量ごとに分離する分離部、及び分離部により質量ごと
に分離されたガスイオンが入射する二次電子増倍管によ
り構成されている。二次電子増倍管の利得は可変であ
り、その利得は、質量分析計制御装置8から与えられる
感度補正信号により制御される。
【0018】クライオポンプ3に質量分析計5が取り付
けられ、ポンプ内の各種ガスの分圧が測定される。質量
分析計5は質量分析計4と同様の構成を有し、その二次
電子増倍管の利得は、質量分析計制御装置8により制御
される。質量分析計4及び5により測定されたガス分圧
に対応する信号は、質量分析計制御装置8に入力され
る。
【0019】スパッタリング装置のコントローラ13
は、流量調整弁16を制御して処理ガスの流量を調整す
る。さらに、質量分析計制御装置8に対して、後述する
各種信号を送出する。
【0020】バーコードリーダ10が、複数の処理ウエ
ハを格納したウエハキャリア11に付されているバーコ
ード12を読み取り、質量分析計制御装置8に送出す
る。
【0021】記憶装置14は、ウエハキャリア11に付
されるバーコードに対応する記憶領域を有する。質量分
析系制御装置8は、質量分析計4及び5から受信したガ
ス分圧情報を、処理中のウエハキャリア3のバーコード
に対応する記憶領域に格納する。さらに、ガス分圧情報
が工場のホストコンピュータ9にも送出され、ホストコ
ンピュータ9により集中管理される。
【0022】図2は、図1に示すスパッタリング装置の
概略平面図を示す。搬送室20に、ゲートバルブを介し
て2つの処理室1A及び1Bが取り付けられている。ま
た、搬送室20には、予備加熱室21、冷却室22、搬
入用ロードロック室23及び搬出用ロードロック室24
が、それぞれゲートバルブを介して取り付けられてい
る。搬送室20内には、ロボットアーム25が格納され
ている。ロボットアーム25は、搬送室20に取り付け
られた各室間で処理対象ウエハを移送する。
【0023】処理室1A及び1Bでは、ウエハの表面上
にスパッタリングによる成膜が行われる。予備加熱室2
1では、成膜前にウエハの予備加熱が行われる。冷却室
22では、成膜後のウエハが室温近傍まで冷却される。
【0024】ウエハキャリア載置台28に、処理前のウ
エハが格納されたウエハキャリア11A及び11Bが載
置されている。ウエハキャリア11A、11Bには、そ
れぞれバーコードラベル12A、12Bが付されてい
る。処理前のウエハキャリア11A、11Bは、ロボッ
トアーム26により搬入用ロードロック室23内に搬入
される。このとき、バーコードリーダ10によりロット
番号が読み取られる。
【0025】搬入用ロードロック室23に搬入された各
ウエハは、ロボットアーム25により1枚ずつ予備加熱
室21に移送され、予備加熱される。予備加熱が終了し
たウエハは、処理室1Aもしくは1B内に移送され、ス
パッタリングによる成膜処理が行われる。成膜が終了す
ると、冷却室22に移送され室温近傍まで冷却される。
冷却されたウエハは、搬出用ロードロック室24内のウ
エハキャリアに格納される。
【0026】1ロット中の全ウエハの処理が終了する
と、搬出用ロードロック室24内のウエハキャリアがロ
ボットアーム27により取り出され、ウエハキャリア載
置台28上に載置される。ウエハキャリア11C、11
Dは、例えば処理済のものである。
【0027】次に、図1及び図2に示すスパッタリング
装置を用いたスパッタリング方法を、図1〜図3を参照
しながら説明する。なお、スパッタリングガスとしてA
rを用い、図2に示す処理室1A及び1Bのいずれか一
方のみを使用する場合を説明する。また、ウエハの予備
加熱、冷却等の処理の説明は省略する。
【0028】図3は、1ロット分の処理のフローチャー
トを示す。ステップs1において、ロットの処理を開始
する。例えば1ロットは、50枚の処理対象ウエハから
構成される。50枚の処理対象ウエハは、1つのウエハ
キャリア11に格納されている。ウエハキャリア11に
は、ロットを識別するためのロット番号をバーコードで
表すバーコードラベル12が付されている。
【0029】ロットの処理が開始されると、ウエハキャ
リア11が搬入用ロードロック室23(図2)内に配置
される。このとき、処理されるロットのロット番号がバ
ーコードリーダ10により読み取られる。バーコードリ
ーダ10により読み取られたロット番号は、質量分析計
制御装置8に転送される。当該ロットの1枚目のウエハ
を処理室1内に配置する。
【0030】ステップs2に進み、コントローラ13が
流量調整弁16を制御して、スパッタガスを処理室1内
に導入する。コントローラ13から質量分析計制御装置
8にロット内のウエハ番号が通知される。ウエハ番号
は、1ロット内の各ウエハを識別するための番号であ
る。
【0031】ステップs3に進み、処理室1内にプラズ
マを発生させ、成膜を開始する。質量分析計4及び5が
処理室1内の各種ガス分圧に比例するイオン電流を発生
する。ガス分圧に対応するイオン電流値は、質量分析計
制御装置8に転送される。
【0032】図4は、質量分析計4もしくは5によるガ
ス分圧の測定結果の一例を示す。横軸は分子もしくは原
子の質量数を表し、縦軸はガス分圧に対応するイオン電
流値を任意目盛りで表す。質量数2、18、28、3
2、及び44の位置に現れているピークは、それぞれH
2 、H2 O、N2 、O2 、及びCO2 に対応する。ま
た、質量数20及び40の位置に40Arに対応する大き
なピークが現れている。さらに、質量数36の位置に、
36Arに対応する小さなピークが現れている。
【0033】処理ガスであるArに対する不純物ガスの
相対的な濃度を知るためには、質量分析計の感度を調整
してArに対応するイオン電流値を一定の目標値に合わ
せ、不純物ガスに対応するイオン電流の大きさを観測す
ればよい。40Arに対応するイオン電流値と不純物ガス
に対応するイオン電流値との比が大きいため、40Arに
対応するイオン電流値を目標値に合わせると、不純物ガ
スに対応するイオン電流値が小さくなりノイズに隠れて
しまう。このため、不純物ガス濃度の測定が困難にな
る。
【0034】本実施例では、36Arに対応するイオン電
流値が目標値になるように、質量分析計の二次電子増倍
管の利得を調節することにした。36Arのように、処理
ガスに含まれる複数の同位体原子のうち存在比の小さい
ものに対応するイオン電流値を目標値に合わせることに
より、不純物ガスに対応するイオン電流値を大きくする
ことができる。不純物ガスに対応するイオン電流値が大
きくなるため、不純物ガスの濃度を測定し易くなる。
【0035】図3のステップs4において、36Arに対
応するイオン電流値が目標値に近づくように、質量分析
計4及び5の感度を補正する。感度の補正は、質量分析
計制御装置8から質量分析計4及び5に感度補正信号を
送出することにより行われる。質量分析計4及び5は、
受信した感度補正信号に応じて二次電子増倍管の利得を
増減させる。
【0036】このとき、質量分析計制御装置8は、予め
指定されている質量数に対応するイオン電流値、すなわ
ち不純物ガスの分圧に相当する情報を、記憶装置14の
記憶領域のうち、現在処理中のロット番号及びウエハ番
号により特定される記憶領域へ格納する。記憶装置に格
納された情報は、例えばロットの処理終了後の製品検査
の参考に供される。
【0037】ステップs5に進み、プラズマを消滅さ
せ、成膜処理を停止する。ステップs6に進み、スパッ
タガスの導入を停止する。ステップs7に進み、成膜後
のウエハを処理室1から取り出し、新たなウエハを処理
室1内に配置する。コントローラ13から質量分析計制
御装置8に対して、新たなウエハのウエハ番号が通知さ
れる。
【0038】ステップs8に進み、スパッタガスの導入
を停止する直前における36Arに対応するイオン電流値
と目標値とを比較する。イオン電流の測定値が目標値と
等しいかまたは許容範囲内であればステップs9へ進
む。それ以外の場合は、ステップs2へ戻り、新しいウ
エハに対してステップs2〜s7の処理を実行する。
【0039】このようにして、36Arに対応するイオン
電流値が目標値もしくは許容範囲内の値になるまで、ス
テップs2〜s8の処理を繰り返し実行する。
【0040】図5(A)は、ステップs2〜s8の処理
実行中の36Arに対応するイオン電流値の時間変動の一
例を示す。時刻t11、t21、t31が、図3のスパッタガ
スの導入(ステップs2)に対応し、時刻t12、t22
32が、成膜開始(ステップs3)に対応し、時刻
13、t23、t33が、成膜終了(ステップs5)及びス
パッタガス停止(ステップs6)に対応する。
【0041】時刻t12からt13までの期間、t22からt
23までの期間、及びt32からt33までの期間に、質量分
析計4及び5の感度補正が行われる。このため、36Ar
のイオン電流値は、これらの感度補正期間に目標値IO
に徐々に近づいている。時刻t33において、36Arのイ
オン電流値がほぼ目標値IO に等しくなっている。時刻
33の直後に行われる図3のステップs8において、感
度補正完了と判断され、ステップs9に進む。
【0042】一旦、36Arのイオン電流値が目標値の許
容範囲内に設定されると、1ロット処理期間中は、質量
分析計の感度を一定に保つ。
【0043】図3のステップs9において、処理室1内
にスパッタガスを導入し、プラズマを発生させて成膜処
理を開始する。
【0044】ステップs10において、不純物ガスに対
応するイオン電流値を測定する。測定すべき不純物ガス
の質量数は、予め質量分析計制御装置8に設定されてい
る。 36Arに対応するイオン電流値が目標値に合ってい
るため、不純物ガスに対応するイオン電流値は、Arガ
ス分圧に対する不純物ガス分圧の相対値を表す。
【0045】ステップs11に進み、プラズマを消滅さ
せて成膜を終了する。スパッタガスの導入を停止する。
【0046】ステップs12において、成膜後のウエハ
を処理室1から取り出し、新しいウエハを処理室1内に
配置する。コントローラ13から質量分析計制御装置8
に対して、新しいウエハのウエハ番号が通知される。ウ
エハ交換中に、ステップs10で測定された不純物ガス
分圧の時間平均を、測定対象不純物ガスの各々について
計算する。
【0047】図6は、1つの不純物ガスに対応するイオ
ン電流値の時間変動を示す。時刻u i1〜ui2(i=1、
2、・・・)が、ステップs9〜s11の成膜中に対応
し、時刻ui2〜ui+1 1 が、ステップs12のウエハ交
換中及びガス分圧平均値の計算中に対応する。
【0048】例えば、時刻u11においてスパッタガスを
導入すると、一時的に不純物ガスに対応するイオン電流
値が鋭いピークを示す。これは、経験的に確かめられた
現象である。このスパッタガス導入直後のピーク幅は、
約1秒程度である。図6は、このピークの高さが警報レ
ベルIALを超えた場合を示している。その後ガス分圧は
安定し、一定の範囲でわずかに変動する。ステップs1
2で、時刻u11〜u12の期間における各不純物ガスに対
応するイオン電流の時間平均が計算され、平均値IAV
得られる。
【0049】図3のステップs13に進み、平均値IAV
と警報レベルIALとを比較する。平均値IAVが警報レベ
ルIALを超えている場合は、ステップs14に進み、警
報を発生する。平均値IAVが警報レベルIAL以下の場合
は、ステップs15に進む。
【0050】通常のスパッタリングにおいては、極短時
間の不純物ガスの濃度の増加は、成膜すべき膜の品質に
悪影響を与えないと考えられる。ステップs12で、イ
オン電流の時間平均を計算し、平均値と警報レベルとを
比較することにより、図6に示す処理ガス導入直後の一
時的な不純物ガス濃度の増加による不要な警報の発生を
抑制することができる。
【0051】なお、処理ガス導入直後に発生するピーク
の幅は、経験上約1秒程度であることがわかった。この
ようなピークを平均値の計算に取り込むためには、ステ
ップs10における不純物ガスの各々に対するイオン電
流測定周期を300ms以下とすることが好ましい。
【0052】ステップs15において、ロット内の全ウ
エハの処理が終了したか否か判断する。未処理のウエハ
が残っている場合には、新しいウエハに対してステップ
s9〜s15までの処理を実行する。ロット内のすべて
のウエハ処理が終了したら、ステップs16に進む。
【0053】ステップ16において、50枚の処理済ウ
エハが格納されたウエハキャリアを、搬出用ロードロッ
ク室24から取り出す。
【0054】上記実施例では、図5(A)に示すよう
に、ロット内の1枚目以降のウエハの処理を行いなが
ら、質量分析計の感度補正を行う場合を説明したが、1
枚目のウエハ処理前に感度補正を行い、感度を調節した
のちウエハの処理を開始してもよい。
【0055】図5(B)は、質量分析計の感度を調節し
た後に、ウエハの処理を開始する場合の36Arに対応す
るイオン電流値の時間変動を示す。時刻v11においてス
パッタガスの導入を開始し、成膜を行う前に感度補正を
行う。36Arに対応するイオン電流値が目標値IO に等
しくなった後、時刻v12〜v13の間、成膜を行う。時刻
13以降は、図5(A)の時刻t33以降と同様の処理を
行う。
【0056】図5(A)に示すように、ウエハ処理を行
いながら質量分析計の感度補正を行う場合は、36Arに
対応するピークの高さが基準値に等しくなるまで不純物
ガス量の測定ができない。これに対し、図5(B)の方
法では、1枚目のウエハの処理から不純物ガス量の測定
を行うことができる。ただし、感度補正が終了するまで
ウエハ処理を待ち合わせるため、図5(A)の場合に比
べてスループットが小さくなる。
【0057】質量分析計で不純物ガス量の測定を継続す
ると、各質量数に対応するイオン電流のピークの位置が
正規の位置からずれる場合がある。ピークの位置がずれ
ると、正しい不純物ガス量を検出することができなくな
る。このため、図3のステップs12において、ピーク
の位置ずれを修正することが好ましい。
【0058】上記実施例では、スパッタリングにより成
膜を行う場合を例にとって説明したが、上記実施例は、
真空容器内に処理ガスを導入して真空処理を行う場合、
例えばイオン注入、プラズマエッチング、プラズマCV
D等に適用することが可能である。
【0059】また、上記実施例では、質量分析計の感度
補正のために、36Arに対応するイオン電流の大きさを
基準としたが、処理ガスに含まれる他のガスに対応する
イオン電流の大きさを基準としてもよい。このとき、基
準としたガスを構成する元素の同位体原子のうち存在比
の最大のものを基準とすると、不純物ガスに対応するイ
オン電流が小さくなりすぎて検出困難になる。このた
め、基準としたガスを構成する元素の同位体原子のうち
存在比の最大でないものを基準とすることが好ましい。
【0060】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガス量検出器の感度を自動補正して、不純物ガス濃度を
安定して観測することができる。また、不純物ガス濃度
の瞬間的な異常値による警報の発生を抑制し、真空処理
に悪影響が出るおそれのある異常のみに対して警報を発
生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による真空処理装置の概略を示
す図である。
【図2】図1の真空処理装置の概略を示す平面図であ
る。
【図3】本発明の実施例による真空処理方法を示すフロ
ーチャートである。
【図4】図1に示す質量分析計による観測結果の一例を
示すグラフである。
【図5】本発明の実施例の真空処理方法により質量分析
計の感度補正を行う場合の、36Arに対応するピークの
高さの時間変化を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例の真空処理方法により不純物ガ
ス量を観測する場合の、観測結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 処理室 2 メインバルブ 3 クライオポンプ 4、5 質量分析計 6 ターボ分子ポンプ 7 粗引ポンプ 8 質量分析計制御装置 9 ホストコンピュータ 10 バーコードリーダ 11 ウエハキャリア 12 バーコードラベル 13 スパッタリング装置コントローラ 14 記憶装置 15 ガス管 16 流量調整弁 20 搬送室 21 予備加熱室 22 冷却室 23 搬入用ロードロック室 24 搬出用ロードロック室 25、26、27 ロボットアーム 28 ウエハキャリア載置台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/205 H01L 21/205 21/265 603 21/265 603Z 21/3065 21/302 E (56)参考文献 特開 昭62−211377(JP,A) 特開 平1−268859(JP,A) 特開 昭63−34931(JP,A) 特開 昭61−128139(JP,A) 特開 平5−82079(JP,A) 実開 昭55−153757(JP,U) 特表 平7−501105(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/00 - 14/58 G01N 27/62 H01J 49/26 H01L 21/203 H01L 21/205 H01L 21/3065

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空排気可能な処理容器と、 前記処理容器内にArを含む処理ガスを導入するための
    ガス導入手段と、 前記処理容器内のガス分圧に対応するガス量信号をガス
    種別ごとに出力するガス量検出器であって、外部から与
    えられる感度補正信号に応じて検出感度が設定され、設
    定された検出感度でガス量信号を生成し出力する前記ガ
    ス量検出器とを備えた真空処理装置による真空処理方法
    であって、 前記ガス量検出器から出力されたガス量信号を受信し、
    前記処理ガスに含まれる質量数36のArに対応するガ
    ス量信号の大きさが目標値に近づくように、前記ガス量
    検出器に対して感度補正信号を送出することを特徴とす
    る真空処理方法。
  2. 【請求項2】 前記真空処理装置が、さらに処理対象物
    に付された識別符号を読み取り、読み取られた識別符号
    に対応する識別信号を出力する識別符号読取装置と、 前記識別符号に対応して記憶領域が確保された記憶手段
    とを有し、 さらに、前記識別符号読取装置から出力された識別信号
    を受信し、前記記憶手段の記憶領域のうち、受信した識
    別信号により特定される識別符号に対応する記憶領域
    に、前記ガス量信号に基づいて生成したガス種別ごとの
    ガス量情報を記憶させる工程を有する請求項1に記載の
    真空処理方法。
  3. 【請求項3】 前記ガス量検出器が、 前記処理容器内のガスをイオン化するイオン化部と、 イオン化されたガスイオンを、ガスイオンの質量ごとに
    分離する分離部と、 前記分離部で分離されたガスイオンが入射し、入射した
    ガスイオンの数に応じた大きさの電気信号を出力する二
    次電子増倍管であって、前記感度補正信号に応じて利得
    が付与される前記二次電子増倍管とを有する請求項1ま
    たは2に記載の真空処理方法。
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