分配装置は、ポンプ式ディスペンサ等の手動式とすることができ、所定量の発泡可能液体組成物が発泡用ポンプ機構を手動操作することで分配される。好適な態様において、本考案はディスペンサを提供し、該ディスペンサは、発泡可能液体組成物(液体製品)を分配するための分配機構を含む基部を備え、基部は作動手段を含む。作動手段は、好ましくは、所定量の発泡液体組成物のユーザへの分配を開始するためにユーザとディスペンサとの間の物理的接触を必要としない機構である。作動手段の駆動機構は、1つ又はそれ以上のセンサを含むことが好都合であり、ユーザのディスペンサ装置への接近に応答して、作動手段を動作させて発泡用ポンプ機構によって所定量の発泡可能液体組成物をユーザに送達するようになっている。また、分配装置は、開示内容全体が引用により本明細書に組み込まれている、国際出願GB2009/002682に開示されるようなモータ駆動式ポンプを含む装置とすることができるが、発泡用ポンプ機構が組み込まれている。
図1は、家庭での使用に適した、補給ユニット1と基部ユニット2との組み合わせを含むハンズフリー式ディスペンサを示す。補給ユニット1は、補給ユニット1は、基部ユニット2から分配されることになる発泡可能液体製品(液体組成物)の供給装置又は供給タンクを提供する。補給ユニット1は、基部ユニット2に対して取り外し可能で挿入可能であり、使い果たした場合は新しい供給装置をディスペンサに提供することができる。基部2は、モータ5で駆動される発泡用ポンプ機構4と流体連通するインタフェース3を備え、ポンプは、中間流体チューブ69及び中間空気出口チューブ54を経由して分配ノズル70と流体連通する。発泡用ポンプ機構4は選択的に作動可能であり、適切な制御又はトリガ信号に応答して、流体チューブ7を経由して定量の発泡可能液体組成物をポンプ送給する。更に、基部2は、本明細書では1つ又はそれ以上の半導体素子を有するプリント基板として示されており基部2の制御手段として機能する適切な制御論理回路8と、4つの「AA」公称1.5ボルトバッテリであるバッテリアレイ9、及び基部2の周辺のユーザの手の存在を検出するために赤外線ビーム(図示)を窓11から赤外線受信器10Bに送信する赤外線送信器10Aを含む。制御論理回路8は、赤外線ビーム送信器及び赤外線受信器10Bからの信号に応答して発泡用ポンプ機構を作動させるようになっている。図示の実施形態において、赤外線ビーム送信器10A及び赤外線受信器10Bは「ビーム遮断」方式であるが、任意の公知の近接センサを使用することができる。近接センサの一例は静電センサであるが、他の公知の技術を赤外線ビーム送信器10A及び赤外線受信器10Bの代わりに使用することができる。もしくは、ハンズフリー作動モードが不要又は不所望の場合、発泡用ポンプ機構4を作動させて所定量の液体を分配するためにユーザの物理的接触を必要とする、機械的スイッチ又は他の作動手段を近接センサの代わりに使用することができる。
図1において、バッテリアレイ9が示されているが、基部2には適切な電源から電力供給でき、限定されるものではないが、壁面商用電源に直接接続すること、又は中間逓降変圧器又は基部2と壁面商用電源との間の他の電源を経由することができる。また、基部2には、充電式バッテリから電源供給することができる。充電式バッテリの作動は太陽光パネルで補うこと、又はこのバッテリは太陽光パネルで充電することができ、太陽光パネルは光に反応して電流を発生する。
図2Aは、本考案の好適な実施形態による、第1の状態の発泡用ポンプ機構4の断面図を示す。図示のように、液体シリンダ42のボア部40は、供給チューブ44及び供給バルブ46を介して発泡性又は発泡可能液体組成物の供給装置(図示せず)と流体連通しており、供給装置は、所定量の発泡可能液体組成物を収容するタンク又は補給ボトルとすることができる。第1の状態において、ボア部40は発泡可能液体組成物で満たされており、液体シリンダピストン48は、ボア部40の最大容積に一致する行程サイクルの基点(最下位)にある。同時に、空気シリンダ52のボア部50は、空気シリンダピストン54に存在する空気供給バルブ52を介してボア部50に流入した空気で満たされており、空気シリンダピストン54は同様にボア部50の最大容積に一致する行程サイクルの基点(最下位)にある。また、図示のように、液体シリンダ42のボア部40の下流には液体出口バルブ41がある。図3A及び3Bに明示するように、液体出口バルブ41は、バルブボア部41A、付勢バネ41B、ボア肩部41C、バルブシート41D、及び少なくとも部分的にボア部40に延びるバルブ軸43上に取り付けられるバルブ41Eを備え、バルブ軸43の長さ「Vs」は、ボア肩部41Cとバルブシート41Dの間で測定した場合バルブボア部41Aの高さ「h」よりも長く、図示のように好ましくは、バルブ軸43は、好ましくは少なくともバルブシート41Dを通ってボア部40に延びる近位端43A及び好ましくは少なくともボア肩部41Cを通る遠位端43Bを有する。付勢ばね41Bは、バルブ軸43の一部の回りでバルブボア部41A内を延び、ボア肩部41Cとバルブ41Eとの間を延びて、近位端43Aが液体シリンダピストン48と接触状態にない場合は、バルブ41Eをバルブシート41Dに対して付勢する。図3Aに示す位置又は状態において、バルブ41Eは、バルブシート41Dに係合して、液体出口バルブ41を閉じて発泡可能液体組成物の流れを阻止する。液体出口バルブ41は、液体入口ポート72を介して分配ノズル70に延びて流体連通する液体出口チューブ60に接続される。図2A及び2Bを参照すると、空気シリンダ52のボア部50の下流には、空気出口バルブ53、空気入口ポート74を介して分配ノズル70に延びて流体連通する空気出口チューブ64がある。発泡用ポンプ機構の第1の状態において、ボア部40及びボア部50の最大容積は、ピストンの相対位置によって規定される。更に、供給バルブ46は開状態又は開位置にあるが、液体出口バルブ41、空気出口バルブ53、及び空気供給バルブ52は、閉状態又は閉位置にある。
図2A−2Dにおいて、発泡用ポンプ機構4内の液体の進行方向はラベル「l」の方向矢印で示され、発泡用ポンプ機構4内の空気の進行方向はラベル「a」の方向矢印で示され、ピストン48、54の運動方向はラベル「d」の方向矢印で示され、発泡用ポンプ機構4内の発泡液体組成物の進行方向はラベル「f」の方向矢印で示され、気泡及び/又は液体組成物の進行方向はラベル「f/l」の方向矢印で示され、供給源(例えば、タンク、補給ボトル、補給ユニット)からの発泡可能液体組成物の進行方向はラベル「s」の方向矢印で示される。図2Aに示す発泡用ポンプ機構4の状態では、液体、空気、及び気泡は、シリンダ48、54の行程サイクルの基点で実質的に静止している。
図2Bは、本考案の好適な実施形態による発泡用ポンプ機構の後続の第2の状態の断面図である。図示のように、液体シリンダピストン48は、ボア部40の最小容積に一致する行程サイクルの最上位にあり、空気シリンダピストン54も同様にボア部50の最小容積に一致する行程サイクルの最上位にある。ピストン48、54が、第1の状態から本図の第2の状態に移動すると、ボア部40内に存在する発泡可能液体組成物は加圧されて供給バルブ46が閉じると同時に、バルブ軸43の近位端43Aが液体シリンダピストン48と接触してバルブ軸43が移動し、バルブ軸43がバルブ41Eをバルブシート41Dに対して非係合として(持ち上げて)、付勢ばね41Bを圧縮して液体出口バルブ41を開き、ボア部40内に存在する発泡可能液体組成物の流れが可能になり、液体出口バルブ41は開位置になる。発泡可能液体組成物は、方向矢印「l」で示すように液体出口バルブ41及び液体出口チューブ60を通って押し出され、液体入口ポート72を経由して分配ノズル70に入る。同時に、空気シリンダ52のボア部50の内部の空気は、開状態又は開位置とされた空気出口バルブ53を通って押し出され、空気出口チューブ64を経由して、空気入口ポート74から分配ノズル70に入るが、空気入口ポート74は、分配ノズル70の液体入口ポート72の下流にある。空気流の方向は方向矢印「a」で示される。従って、発泡可能液体及び空気は、それぞれの入口ポート72、74で注入され、分配ノズル70内で混合され、方向矢印「f」で示されるように、発泡性又は発泡可能液体組成物として分配ノズル70の分配または送出出口77(図4参照)から放出つまり送出される。分配ノズル70の詳細は別の図面を用いて説明する。
図2Cは、本考案の好適な実施形態による発泡用ポンプ機構の後続の第3の状態の断面図であり、発泡用ポンプ機構の第2の状態の直後の状態である。この第3の状態において、液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン54は、まさに行程サイクルの最上位を通過して行程サイクルの最下位に戻っている。この第3の状態では、液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン54の下向きの移動は、液体出口バルブ41の作動によって、液体入口ポート72を介して、分配ノズル70及び液体出口チューブ60内の吸引力を発生させる。しかしながら、並行して、空気シリンダピストン54の下向き移動により、空気出口バルブ53は閉じてボア部50を密閉し、ボア部50には、開位置に付勢されて大気がボア部50に流入する通路をもたらす、空気シリンダピストン54の空気供給バルブ52を介して空気が再供給されるので、空気出口チューブ64内には吸引力は存在しない。液体シリンダピストン48が下向きに行程サイクルの最下位に向かって移動し続けると、移動中の空気シリンダピストン54はボア部40内に吸引力を発生し続け、このことは分配ノズル70、液体出口チューブ60又はその両方に存在する発泡可能液体組成物及び/又は発泡液体組成物の少なくとも部分的な引き戻しをもたらし、一方で、バルブ軸43の近位端43Aと液体シリンダピストン48との接触は、バルブ軸43上のバルブ41Eをバルブシート41Dと非係合にして(持ち上げて)、発泡可能液体組成物及び/又は発泡液体組成物の液体シリンダ42のボア部40への再流入が可能になる。
図2Dは、本考案の好適な実施形態による発泡用ポンプ機構の後続の第3の状態の断面図であり、発泡用ポンプ機構の第3の状態の直後の状態である。この第4の状態において、液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン54は、行程サイクルの最上位からのおよそ中程に移動しており、行程サイクルの最下部に戻っている。この第4の状態において、空気シリンダピストン54の下向きの移動により、空気出口バルブ53は閉じてボア部50を密閉し、ボア部50には、開位置に付勢されて大気がボア部50に流入する通路をもたらす、空気シリンダピストン54の空気供給バルブ52を介して空気が再供給される。この移動時点では、シリンダピストン48は行程サイクルの最下位に向かって下向きに移動し続け、バルブ軸43の近位端43Aと液体シリンダピストン48との接触が終わり、バルブ軸43上のバルブ41Eが付勢ばね41Bの作用でバルブシート41Dと係合するので液体出口バルブ41が閉じ、発泡可能液体組成物の通路が無くなり、液体シリンダピストン48及び液体シリンダ42により引き起こされる、分配ノズル70内、液体出口チューブ60内、又はその両方の吸引力が遮断される。同時に、この移動時点で、行程サイクルの最下位に戻る液体シリンダピストン48の継続的な移動によって引き起こされる液体シリンダ42内の吸引力は、発泡可能液体組成物の供給装置と流体連通する供給バルブ46を通って供給チューブ44を経由してボア部40に流入する発泡可能液体組成物の流量を増大させる。液体シリンダ42の液体シリンダピストン48及び空気シリンダ52内の空気シリンダピストン54の下向きの移動は、ピストン40、50のそれぞれが行程サイクルの最下部に戻るまで、シリンダ42、52をそれぞれ発泡可能液体組成物及び空気で満たすことになり、図2Aに示す発泡用ポンプ機構の第1の状態に戻る。
発泡用ポンプ機構の別の重要な特徴は、発泡用ポンプ機構の行程サイクルの間の発泡性又は発泡可能液体組成物と空気の体積送達比率である。好都合には、このことは液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン58のそれぞれの行程サイクルの最下位と最上位との間の、液体シリンダ42と空気シリンダ52の体積の差によって達成されるか、又は少なくともこれによって近似される。もしくは、発泡用ポンプ機構の行程サイクルの間の発泡性又は発泡可能液体組成物と空気の体積送達比率は、液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン58のそれぞれの行程サイクルの最下位と最上位との間で送達される発泡性又は発泡可能液体組成物並びに空気の実際の定量的測定によって達成することができる。有利には、行程サイクルの最下部と最上位との間の液体シリンダ42と空気シリンダ52の体積の体積比率は、1:0.1−25の間、好ましくは1:1−20の間、特に好ましくは約1:5−15の間、最も好ましくは約1:10(液体シリンダ:空気シリンダ)である。有利には、行程サイクルの最下部と最上位との間の液体シリンダの体積は、約0.5−2.5立方センチメートルの間、好ましくは約0.5−1.5立方センチメートルの間である。同時に、有利には、行程サイクルの最下部と最上位との間の空気シリンダの相対体積は、行程サイクルの最下部と最上位との間の液体シリンダの体積の約3倍から12倍、好ましくは5倍から12倍である。有利には、発泡用ポンプ機構の行程サイクルの間の発泡性又は発泡可能液体組成物と空気の体積送達比率は、約1:1−20の間、好ましくは約1:5−15の間である。前述の比率は例示的であり限定的ではなく、当業者であれば、本明細書に記載の発泡用ポンプ機構から送達される場合、発泡性又は発泡可能液体組成物を生成するために使用する成分は広範とすること、及びこの液体組成物の発泡の程度は同様に広範とすることを容易に理解できるはずである。従って、体積比率の仕様の広範な自由度、又は体積送達比率のこの比率は、少なからず本明細書の発泡用ポンプ機構から生成される製品として分配及び送達される発泡性又は発泡可能液体組成物の組成物に起因する。
図面に特に示されていないが、ピストンは、好ましくはクランク軸、カムを有する軸、又は液体シリンダピストン48及び空気シリンダピストン58の往復運動を可能にする他の駆動機構によって駆動されることを理解されたい。この駆動機構は、何らかの適切な手段で例えば、電気モータのようなモータによって直接的に、又はクランク軸、カムを有する軸、又は往復運動を可能にする他の駆動機構に結合した1つ又はそれ以上のギヤボックス内のギヤに結合するモータによって間接的に駆動することができる。モータはステッピングモータとすることができ、更に、モータは、クランク軸、カムを有する軸、又は往復運動を可能にする他の駆動機構の制御された回転運動を可能にする。望ましくは、ピストンは同心状に動く。
図3A及び3Bは、2つの異なる作動状態の液体出口バルブの断面図を示す。液体出口バルブ41は、バルブボア部41A、付勢ばね41B、ボア肩部41C、円形バルブシート41D、及びバルブ軸43に取り付けられた円形バルブ41Eを備える。円形バルブシート41D及びバルブ41Eは、円形バルブ41Eが円形バルブシート41Dの上に又はその中に着座する場合、液体密閉シールを形成するように当接可能である。勿論、図示の要素と同じ機能を果たす限り、図3A及び3Bにおいて本明細書に記載のもの以外のバルブ及びバルブシートの他の構成も可能である。バルブ軸43は、ボア肩部41Cとバルブシート41Dとの間で測定した場合にバルブボア部41Aの高さ「h」よりも長い寸法「vs」を有し、好ましくは、図示のように、バルブ軸43は、少なくともバルブシート41Dを好ましくは貫通してボア部40に延びる近位端43Aと、少なくともボア肩部41Cに延び好ましくは貫通する遠位端43Bとを有する。付勢ばね41Bは、バルブボア部41A内でバルブ軸43の一部の回りを延び、ボア肩部41Cとバルブ41Eの間を延び、近位端43Aが液体シリンダピストン48と接触しない場合はバルブ41Eをバルブシート41Dに付勢する。図2Aに示す液体出口バルブの状態に対応する図3に示す位置又は状態において、バルブ41Eは、バルブシート41Dに係合し、液体出口バルブ41が閉じて発泡可能液体組成物の通路を認めない。図2Bに示す液体出口バルブの状態に対応する図3Aに示す位置又は状態において、バルブ41Eはバルブシート41Dと非係合になり、液体出口バルブ41が開いて発泡可能液体組成物の通路を認める。図3C及び3Dは、図3A及び3Bの液体出口バルブ41と同様の方法で作動する、2つの異なる状態の液体出口バルブの別の実施形態の断面図を示す。ここでは、液体出口バルブ41は、バルブボア部41A、付勢ばね41B、ボア肩部41C、バルブシート41D、及びバルブ軸43に取り付けられた栽頭円錐形バルブ41Eを備える。図3Cに示すように、バルブシート41D及び栽頭円錐形バルブ41Eは、円形バルブ41Eが円形バルブシート41Dの上に又はその中に着座する場合、液体密閉シールを形成するように当接可能である。バルブ軸43は、少なくともバルブシート41Dを好ましくは貫通してボア部40に延びる近位端43Aと、付勢ばね41Bに隣接する遠位端43Bとを有する。付勢ばね41Bは、バルブボア部41A内で遠位端43Bの一部の回りを延び、遠位端43Bとボア肩部41Cとの間を延び、近位端43Aが液体シリンダピストン48と接触しない場合は栽頭円錐形バルブ1Eをバルブシート41Dに付勢する。図2Aに示す液体出口バルブに対応する図3Cに示す位置及び状態において、栽頭円錐形バルブ41Eはバルブシート41Dに係合し、液体出口バルブ41が閉じて発泡可能液体組成物の通路を認めない。図2Bに示す液体出口バルブに対応する図3Dに示す位置及び状態において、バルブ41Eはバルブシート41Dと非係合になり、液体出口バルブ41が開いてボア部40及び液体出口チューブ60からの発泡可能液体組成物の通路を認める。
図4は、液体入口ポート72及び空気入口ポート74を有する分配ノズル 70の断面図である。分配ノズル70の内部には、最初に液体組成物を空気と混合する第1の混合領域「Rl」と、その下流でスクリーン73の直前の第2の混合領域「R2」と、更に下流の発泡液体組成物が送出される分配出口77につながる泡出口領域「R3」を含む。図4を参照すると、第1の混合領域Rlは、好ましくは略円筒断面で、第1の混合領域R1の端部に延びる空気入口ポート74の下流で分配ノズル70に延びる円形側壁80を含む。円形側壁80の長さの中間には、円形側壁80から垂下する内向きに延びる円周スカート壁83で規定される縮径の絞り通路82が存在する。円周スカート壁83には又はその下流には、外部液体入口チャンバ84が設けられ、円形側壁80の回りを円周方向に延びている。液体入口チャンバ84は、液体入口ポート72に入口を有し、出口として、円形側壁80の下流端部81との間に間隙を含むので、液体入口チャンバ84内の発泡可能液体組成物は、円形側壁80の下流端部81から間隙85を通って「Rl」内の領域及び内向きに延びる円周スカート壁83の下流まで、矢印「l」の方向に流れ、空気入口ポート74に流入する空気と接触して混合される。混合された空気及び液体はR1から流出して、膨張オリフィスを経由してR2に流入して膨張チャンバ92に移動する。混合された空気及び液体がRlから流出してR2に流入する際に、混合された空気及び液体が下流に移動すると開くオリフィス94を通り、混合された空気及び液体の内部圧力は、オリフィス94を通る際の圧力に対して降下し、これにより混合された空気及び液体の急激な体積膨張が起こり、これは直後にR2の端部において混合された空気及び液体の流路全域に延びるスクリーン73を通りスクリーン73は、混合された空気及び液体を細分化して泡を形成し、これは更に分配ノズル70内を進んで、分配ノズル77に移動してユーザに発泡液体組成物が送出される。
好都合には、スクリーン73は、比較的小さなサイズの複数の貫通孔を含む。好ましくは、個々の貫通孔の断面の寸法、もしくは個々の貫通孔の半径は、好ましくは約10−2000ミクロンの範囲、好ましくは約50−1200ミクロンの範囲、特に好ましくは約100ミクロンから約800ミクロンの範囲、特に好ましくは約400ミクロンである。勿論、この貫通孔の最適な断面寸法又は半径の選択は、発泡用ポンプ機構の他の作動特性、並びに発泡用ポンプ機構で使用する発泡可能又は発泡性液体組成物を形成するために使用される成分の影響を受ける場合があることを理解されたい。また、個々の貫通孔の断面の寸法、もしくは個々の貫通孔の半径は、単一の寸法である必要はなく、種々の寸法とすることができるが、本明細書に記載の好ましい範囲に含まれる必要がある。
分配ノズル70は、内部で連続して複数のスクリーン73を含むことができるが、本出願人は、意外にも発泡用ポンプ機構が分配ノズル内の単一のスクリーン73で確実に作動することを見出した。以下の仮説に縛られることは望まないが、と考えられる。図示のような分配ノズル70内で合流する流動空気と発泡性又は発泡可能液体の混合力は、十分な力及び起こり得る乱流混合を引き起こし、技術的な期待に反して、単一のスクリーン73を使用する場合でも意外に良好な発泡を可能にする。
前記の好適な発泡用ポンプ機構を使用すると、制御された定量の発泡性又は発泡可能液体組成物の送達のための確実な機構がもたらされ、この製品を送達する装置に組み込む場合に特に有用である。発泡用ポンプ機構は、発泡用ポンプ機構の作動のためにユーザが動力を与える手動式分配装置、並びに発泡用ポンプ機構を駆動するためにモータ又はエンジンが使用される動力付き装置を一緒に使用することができる。特に、有利には、発泡用ポンプ機構は、ユーザ又は消費者との物理的接触を必要とせず、非接触の入力信号とすることができる入力信号に応答して自動的に定量の発泡性又は発泡可能液体組成物を分配する、「ハンズフリー式」ディスペンサの一部として使用される。非接触入力信号の例としては、音、光、接近の1つ又はそれ以上を含む。
ボトルは、液体石鹸等を収容する硬質プラスチック容器である。図面に示すような好適な実施形態による図面から理解できるように、ボトル1は断面が略楕円形である。
本明細書に記載の発泡用ポンプ機構、並びに本明細書に教示するような発泡用ポンプ機構に組み込む分配装置は、広範な発泡可能又は発泡性液体組成物を確実に送出するために使用できる。パーソナルケアに使用する、例えば、ハンドクリーム、ボディローション、保湿剤、美顔用クリーム、座瘡治療剤、シャンプー、シャワー用ジェル、発泡手洗い用石鹸、シェービングクリーム、食器洗い用液体、歯磨き粉、アルコールゲル又は他の外用消毒組成物のような消毒用組成剤等の外用組成物である、他の液体又は半流動体(理想的には粘度が水よりも大きい)を分配することができる。また、ボトルは、他の表面改質組成物(例えば、硬質表面又は軟質表面)を分配するために、改質すべき場所に直接、しかし好ましくは人の手、スポンジ、ブラシ、拭き取り用品、使い捨て拭き取り用品(ナプキン、ティッシュ、ペーパタオル等)といったキャリア材料又は基材上で使用することができる。非限定的な実施例として、このような表面改質組成物は、台所又は風呂で遭遇するもの、食卓用食器類、ポット、深鍋、平鍋、並びに衣類、繊維製品、カーペット等を含む織物といった、動物以外の又は無孔性の硬質表面を改質するためのものを含む。好適な実施形態において、図1に示すように、ボトルは、自動ディスペンサ上で逆の配置で使用するように特別に設計されているが、これは本考案の態様の非限定的な例であることを理解されたい。