JP3199962U - 傘 - Google Patents

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Abstract

【課題】把持シャフトと貫通穴との隙間から雨等が侵入することがなく、使用時に防水布がばたつくこともない傘を提供する。【解決手段】板状に構成され、使用時に雨を受ける第1傘部3と、板状に構成され、第1傘部と対向する収納位置と収納位置から離間して第1傘部と協働して雨を受ける使用位置との間で揺動可能な第2傘部5と、第1傘部の端辺側及び第2傘部の端辺側を揺動可能に支持するフレーム7と、フレームに設けられた棒状の把持シャフト9とを備える。第1及び第2傘部とそれぞれ重なる位置とずれた位置との間でフレームの長手方向に平行移動可能な板状の第3〜第6傘部11、13、15、17を備えることが好ましい。【選択図】図1

Description

本考案は、雨、雪又は日光等から利用者を守ることが可能な傘に関する。
例えば、特許文献1に記載の傘は、防水布の表面が内部に収容されるように閉じる逆閉じ方式の傘である。防水布の表面とは、使用時に雨等を受ける面をいう。
特許第1408720号明細書
特許文献1に記載の傘に係る把持シャフトは、防水布を貫通し、かつ、傘を開閉する際に把持シャフトが防水布に対してスライド変位する。把持シャフトとは、使用時に使用者により把持される棒状の部材をいう。
つまり、当該把持シャフトは、防水布に設けられた貫通穴に滑り接触する。このため、把持シャフトと貫通穴との隙間から雨等が侵入するおそれが高い、という課題がある。
さらに、特許文献1に記載の傘では、略円錐状に構成された防水布の頂点が、傘を開閉する際に反転する。つまり、傘が閉じた状態では、防水布が下向きに凸の円錐状である。傘が開いた状態では、防水布が上向きに凸の円錐状である。
そして、特許文献1に記載の傘では、傘が開いたときに防水布に発生する張力を小さくすることにより、防水布の頂点が容易に反転できるような構成としている。このため、特許文献1に記載の傘では、使用時に防水布が「ばたつく」可能性が高い、という課題がある。
本考案は、上記点に鑑み、上記課題のうち少なくとも1つを解決可能な傘を提供することを目的とする。
本願では、少なくとも雨を防ぐことが可能な傘において、板状に構成された第1傘部(3)であって、使用時に雨を受ける第1傘部(3)と、板状に構成された第2傘部(5)であって、第1傘部(3)と対向する収納位置と当該位置から離間して第1傘部(3)と協働して雨を受ける使用位置との間で揺動可能な第2傘部(5)と、第1傘部(3)の端辺側及び第2傘部(5)の端辺側を揺動可能に支持するフレーム(7)と、フレーム(7)に設けられた棒状の把持シャフト(9)とを備える。
そして、本願考案では、板状の第1傘部(3)及び第2傘部(5)により雨等を受けるので、使用時に第1傘部(3)及び第2傘部(5)が「ばたつく」ことを抑制できる。
第1傘部(3)及び第2傘部(5)は、フレーム(7)に対して揺動し、特許文献1に記載の発明のごとく、把持シャフトが貫通する貫通穴を第1傘部(3)等に設ける必要がない。
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的構成等との対応関係を示す一例であり、本考案は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的構成等に限定されるものではない。
本考案の実施形態に係る傘1の構成を示す図である。 本考案の実施形態に係る傘1の構成を示す図である。 本考案の実施形態に係る傘1の収納位置等を示す図である。 本考案の実施形態に係る第1傘部3及び第2傘部5の構成を示す図である。
以下に説明する「考案の実施形態」は実施形態の一例を示すものである。つまり、実用新案登録請求の範囲に記載された考案特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
各図に付された方向を示す矢印等は、各図相互の関係を理解し易くするために記載したものである。本考案は、各図に付された方向に限定されるものではない。少なくとも符号を付して説明した部材又は部位は、「複数」や「2つ以上」等の断りをした場合を除き、少なくとも1つ設けられている。以下、本考案の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.傘の構造
本実施形態に係る傘1は、図1に示すように、少なくとも、第1傘部3、第2傘部5、フレーム7及び把持シャフト9等を備える。第1傘部3は、矩形板状に構成された部材であって、使用時に雨等を受ける部材である。
第2傘部5は、矩形板状に構成された部材であって、第1傘部3と対向する収納位置(図2又は図3参照)と当該位置から離間した使用位置(図1参照)との間で揺動可能な部材である。
第1傘部3及び第2傘部5が、使用位置(図1に示す状態)にあるときに、第2傘部5は、第1傘部3と協働して雨等を受ける。つまり、図1に示す状態は、本実施形態に係る傘1を使用する際の状態を示す。
そして、第1傘部3の板面及び第2傘部5の板面のうち、収納位置にあるときに互いに対向する板面3A、5Aが、使用時に雨を受ける防水面となる。つまり、第1傘部3の板面及び第2傘部5の板面のうち把持シャフト9と反対側に位置する板面3A、5Aが、使用時に雨を受ける防水面となる。
フレーム7は、第1傘部3の端辺側及び第2傘部5の端辺側を揺動可能に支持する部材である。具体的には、図4に示すように、第1傘部3と第2傘部5とは、アクリル樹脂板にて一体成形され、1枚の矩形板状の部材Pとなっている。
当該部材Pのうち第1傘部3の端辺L1、及び第2傘部5の端辺L2には、他の部位に比べて、厚み寸法が小さくなった薄肉部が設けられている。このため、第1傘部3は端辺L1を揺動軸線として揺動可能となり、第2傘部5は端辺L2を揺動軸線として揺動可能となる。
部材Pのうち端辺L1と端辺L2との間のうち部位P1は、フレーム7に固定されている。このため、第1傘部3及び第2傘部5は、フレーム7に対して揺動可能な状態で当該フレーム7に支持された構成となる。
把持シャフト9は、フレーム7に設けられた棒状の部材であって、使用者が傘1を使用する際に使用者が把持するための部材である。把持シャフト9は、図2に示すように、ヒンジ部9Aを介してフレーム7に対して揺動可能に組み付けられている。
具体的には、把持シャフト9は、その長手方向がフレーム7の長手方向と直交する状態(図1参照)と、当該長手方向がフレーム7の長手方向と平行となる状態(図3参照)との間で揺動できる。
把持シャフト9は伸縮自在なテレスコープ構造となっている。つまり、把持シャフト9は、直径寸法が異なる複数の円筒材を有している。それら円筒材は、その長手方向に直列に並べられた状態で取り合う円筒材に出没可能に挿入されている。このため、把持シャフト9は、伸張した状態(図2参照)と縮小した状態(図3参照)との間で伸縮できる。
本実施形態に係る傘1は、図1に示すように、第1傘部3及び第2傘部5に加えて、第3傘部11〜第6傘部17を有している。第3傘部11〜第6傘部17は、フレーム7の長手方向と平行な方向に平行移動可能な矩形板状の部材である。
第3傘部11及び第5傘部15は、第1傘部3と重なる位置と当該位置からずれた位置(二点鎖線の示す位置)との間で移動可能である。第4傘部13及び第6傘部17は、第2傘部5と重なる位置と当該位置からずれた位置(二点鎖線の示す位置)との間で移動可能である。
第3傘部11及び第4傘部13は、第1傘部3に対して上記長手方向一端側(図1の右側)に移動可能である。第5傘部15及び第6傘部17は、第1傘部3に対して上記長手方向他端側(図1の左側)に移動可能である。
第3傘部11及び第4傘部13、並びに第5傘部15及び第6傘部17は、第1傘部3及び第2傘部5と同様な構成である。
つまり、第3傘部11と第4傘部13とは一枚のアクリル樹脂板にて構成され、かつ、当該アクリル樹脂板には、第3傘部11及び第4傘部13を揺動可能とする薄肉部が設けられている。
第5傘部15と第6傘部17とは一枚のアクリル樹脂板にて構成され、かつ、当該アクリル樹脂板には、第5傘部15及び第6傘部17を揺動可能とする薄肉部が設けられている。
第3傘部11及び第4傘部13を構成するアクリル樹脂板のうち第3傘部11と第4傘部13との間の部位、つまり一対の薄肉部の間の部位がフレーム7にスライド可能に組み付けられている。
第5傘部15及び第6傘部17を構成するアクリル樹脂板のうち第5傘部15と第6傘部17との間の部位、つまり一対の薄肉部の間の部位がフレーム7にスライド可能に組み付けられている。
そして、第3傘部11及び第5傘部15が第1傘部3に重なり、かつ、第4傘部13及び第6傘部17が第2傘部5に重なった状態で、第1傘部3及び第2傘部5を収納位置とすると、図3に示すように、傘1は、恰も本(ブック)を閉じたような状態となる。
収納部材19は、収納位置にある第1傘部3及び第2傘部5等を収納するための部材であって、ブックケース状に構成されている。収納部材19は、扁平状の箱体であって、当該箱体を構成する6つの面のうち少なくとも1つの面は、開放又は開閉可能な構成となっている。なお、収納部材19もアクリル樹脂板にて構成されている。
把持シャフト9には、第1傘部3及び第2傘部5等を収納位置と使用位置との間の位置で保持する保持部(図示せず。)が設けられている。つまり、傘1を使用する者は、当該保持部を操作して第1傘部3及び第2傘部5等の開き具合を調節することができる。
2.傘の特徴
本願実施形態では、板状の第1傘部3及び第2傘部5により雨等を受けるので、使用時に第1傘部3及び第2傘部5が「ばたつく」ことを抑制できる。さらに、第1傘部3及び第2傘部5は、フレーム7に対して揺動し、特許文献1に記載の発明のごとく、把持シャフトが貫通する貫通穴を第1傘部3等に設ける必要がない。
本実施形態では、第1傘部3の板面及び第2傘部5の板面のうち、収納位置にあるときに互いに対向する板面が、使用時に雨を受ける防水面となる。これにより、収納位置にあるときには、雨等により濡れた面が使用者側(外側)に位置しないので、使用者が第1傘部3に付着した雨等で濡れてしまうことを抑制できる。
本実施形態では、第1傘部3と重なる位置と当該位置からずれた位置との間で移動可能な板状の第3傘部11及び第5傘部15と、第2傘部5と重なる位置と当該位置からずれた位置との間で移動可能な板状の第4傘部13及び第6傘部17とを備える。
これにより、本実施形態では、収納位置にあるときの傘1を小型にしつつ、傘1の使用時には雨等を受ける面積を大きくできる。
本実施形態では、把持シャフト9は、伸縮自在なテレスコープ構造である。これにより、傘1を小型にした状態で収納できる。
本実施形態では、収納位置にある第1傘部3及び第2傘部5を収納可能なブックケース状の収納部材19を備える。これにより、傘1を小型にした状態で収納できる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、第3傘部11〜第6傘部17を備えていたが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、第3傘部11〜第6傘部17のうち少なくとも1つ廃止してもよい。
上述の実施形態では、第3傘部11〜第6傘部17が第1傘部3等に対して平行移動する構成であったが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、第3傘部11を第1傘部3に対して揺動可能としてもよい。
上述の実施形態に係る把持シャフト9は、伸縮自在なテレスコープ構造であって、フレーム7に揺動可能に組み付けられていたが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、把持シャフト9を折り畳み方式としてもよい。
上述の実施形態に係る第1傘部3等は、アクリル樹脂板にて構成されていたが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、矩形枠に防水布を貼付して板状としてもよい。
上述の実施形態に係る第1傘部3〜第6傘部17はフレーム7側の端辺のみで揺動する構成であったが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば、フレーム7側の端辺に加えて、当該フレーム7側の端辺からずれた位置で折り畳み可能な構成としてもよい。つまり、収納位置となったときに、第1傘部3〜第6傘部17が「W」字状に折り畳み可能な構成としてもよい。
また、本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載された考案の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
1… 傘 3… 第1傘部 5… 第2傘部 7… フレーム
9… 把持シャフト 11… 第3傘部 13… 第4傘部
15… 第5傘部 17… 第6傘部 19… 収納部材

Claims (7)

  1. 少なくとも雨を防ぐことが可能な傘において、
    板状に構成された第1傘部であって、使用時に雨を受ける第1傘部と、
    板状に構成された第2傘部であって、前記第1傘部と対向する収納位置と当該位置から離間して前記第1傘部と協働して雨を受ける使用位置との間で揺動可能な第2傘部と、
    前記第1傘部の端辺側及び前記第2傘部の端辺側を揺動可能に支持するフレームと、
    前記フレームに設けられた棒状の把持シャフトと
    を備えることを特徴とする傘。
  2. 前記第1傘部の板面及び前記第2傘部の板面のうち、前記収納位置にあるときに互いに対向する板面が、使用時に雨を受ける防水面となることを特徴とする請求項1に記載の傘。
  3. 前記フレームの長手方向と平行な方向に平行移動可能であって、前記第1傘部と重なる位置と当該位置からずれた位置との間で移動可能な板状の第3傘部と、
    前記フレームの長手方向と平行な方向に平行移動可能であって、前記第2傘部と重なる位置と当該位置からずれた位置との間で移動可能な板状の第4傘部と
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の傘。
  4. 前記把持シャフトは、前記フレームに対して揺動可能に組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の傘。
  5. 前記把持シャフトは、伸縮自在なテレスコープ構造であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の傘。
  6. 前記収納位置にある前記第1傘部及び前記第2傘部を収納可能なブックケース状の収納部材を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の傘。
  7. 前記第1傘部及び前記第2傘部は、アクリル樹脂製であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の傘。
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