JP3199791B2 - 結晶性樹脂微分散有機組成物の製造方法 - Google Patents
結晶性樹脂微分散有機組成物の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細な結晶性樹脂を有
機物質中に微分散して得られる結晶性樹脂微分散有機組
成物の製造方法に関するものである。
機物質中に微分散して得られる結晶性樹脂微分散有機組
成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりバスタブ、バスユニット、パネ
ルタンク等は、繊維で強化されたプラスチック(FR
P)により作られている。これらのFRP使用製品で
は、ガラス繊維を骨格とし、不飽和ポリエステル樹脂を
主成分とし、有機過酸化物を用いて成形加工されてい
る。その際に添加剤として、それぞれの目的に応じて着
色剤、炭酸カルシュウム等の無機物、ポリエチレンやワ
ックス類等結晶性樹脂粉末を使用している。ポリエチレ
ン等結晶性樹脂粉末は、成型時の収縮防止、耐水性向上
剤等を目的として用いられる。そして、この際に使用す
る粉状結晶性樹脂は、機械的粉砕、又は溶媒を用いる化
学粉砕と呼ばれる方法により製造された粉末を用いてい
る。上記のFRP成形に使用する粉状結晶性樹脂は、極
微粉化したものが必要であるが、微粉砕が可能であると
言われる化学粉砕で製造した粉状樹脂でも、せいぜい50
〜60μ位が工業生産の限界と言われ、満足すべき粒径で
はない。このため、現在FRP等に用いられている粉末
状結晶性樹脂では、満足できる粒径とは言えず、表面光
沢の低下、表面硬度の低下、添加粉の偏在、低収縮防止
効果等の問題があり、微粉化が望まれている。
ルタンク等は、繊維で強化されたプラスチック(FR
P)により作られている。これらのFRP使用製品で
は、ガラス繊維を骨格とし、不飽和ポリエステル樹脂を
主成分とし、有機過酸化物を用いて成形加工されてい
る。その際に添加剤として、それぞれの目的に応じて着
色剤、炭酸カルシュウム等の無機物、ポリエチレンやワ
ックス類等結晶性樹脂粉末を使用している。ポリエチレ
ン等結晶性樹脂粉末は、成型時の収縮防止、耐水性向上
剤等を目的として用いられる。そして、この際に使用す
る粉状結晶性樹脂は、機械的粉砕、又は溶媒を用いる化
学粉砕と呼ばれる方法により製造された粉末を用いてい
る。上記のFRP成形に使用する粉状結晶性樹脂は、極
微粉化したものが必要であるが、微粉砕が可能であると
言われる化学粉砕で製造した粉状樹脂でも、せいぜい50
〜60μ位が工業生産の限界と言われ、満足すべき粒径で
はない。このため、現在FRP等に用いられている粉末
状結晶性樹脂では、満足できる粒径とは言えず、表面光
沢の低下、表面硬度の低下、添加粉の偏在、低収縮防止
効果等の問題があり、微粉化が望まれている。
【0003】現在一般に行われている化学粉砕法では、
次の工程から成っている。 1)結晶性樹脂を溶媒に加熱または常温にて溶解する。 2)冷却または貧溶媒を添加することにより樹脂を析出
させる。 3)脱溶媒を行い乾燥粉を得る。 以上の方法で溶媒の種類、溶媒/樹脂比率、冷却条件ま
たは貧溶媒添加条件等で樹脂粉の粒度分布が変化する
が、脱溶剤時の条件例えば、撹拌条件、減圧度、加熱条
件が最も重要で各社乾燥装置、条件等を工夫検討しノウ
ハウとしている。しかし、工業的に安価に作り得る結晶
性樹脂粉は、前述の様に50ー60μが限界となっており、
更に微粉化することは困難とされている。
次の工程から成っている。 1)結晶性樹脂を溶媒に加熱または常温にて溶解する。 2)冷却または貧溶媒を添加することにより樹脂を析出
させる。 3)脱溶媒を行い乾燥粉を得る。 以上の方法で溶媒の種類、溶媒/樹脂比率、冷却条件ま
たは貧溶媒添加条件等で樹脂粉の粒度分布が変化する
が、脱溶剤時の条件例えば、撹拌条件、減圧度、加熱条
件が最も重要で各社乾燥装置、条件等を工夫検討しノウ
ハウとしている。しかし、工業的に安価に作り得る結晶
性樹脂粉は、前述の様に50ー60μが限界となっており、
更に微粉化することは困難とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、現在市販され
ている結晶性樹脂粉を更に細かく粉砕するため、鋭意研
究を進めた結果、次のことが判明したのである。化学粉
砕を行う際に、溶媒の冷却または貧溶媒の添加によって
析出する粒子は、比較的粒度が揃っており微粒子が生成
するが、脱溶媒工程で微粒子同士が合一を繰り返し、次
第に粗粒子化し粒度分布がブロードとなることが分かっ
たのである。特に、蒸発により溶媒量が少なくなってき
た時に粒子同士の合一が起き易く、この合一による粗粒
化を防止するために様々な検討をした結果、次の手段に
より比較的粒度の揃った微粒子を得ることに成功したの
である。
ている結晶性樹脂粉を更に細かく粉砕するため、鋭意研
究を進めた結果、次のことが判明したのである。化学粉
砕を行う際に、溶媒の冷却または貧溶媒の添加によって
析出する粒子は、比較的粒度が揃っており微粒子が生成
するが、脱溶媒工程で微粒子同士が合一を繰り返し、次
第に粗粒子化し粒度分布がブロードとなることが分かっ
たのである。特に、蒸発により溶媒量が少なくなってき
た時に粒子同士の合一が起き易く、この合一による粗粒
化を防止するために様々な検討をした結果、次の手段に
より比較的粒度の揃った微粒子を得ることに成功したの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は結晶性樹
脂(A)を溶媒に加熱または常温にて溶解した後、冷却
または貧溶媒を添加することにより微小粒径の(A)成
分粒子を析出させる過程で、該溶媒より沸点の高い液
体、沸点を有しない液体または固体である有機物質
(B)を、(A)成分が溶媒に溶解する時、又は(A)
成分が溶媒から析出開始以後に添加し、その後蒸留法に
より溶媒のみを除去することで、結晶性樹脂微分散有機
組成物を得ることができるのである。
脂(A)を溶媒に加熱または常温にて溶解した後、冷却
または貧溶媒を添加することにより微小粒径の(A)成
分粒子を析出させる過程で、該溶媒より沸点の高い液
体、沸点を有しない液体または固体である有機物質
(B)を、(A)成分が溶媒に溶解する時、又は(A)
成分が溶媒から析出開始以後に添加し、その後蒸留法に
より溶媒のみを除去することで、結晶性樹脂微分散有機
組成物を得ることができるのである。
【0006】本発明で使用する結晶性樹脂(A)は、ポ
リエチレン樹脂及びその誘導体、ポリスチレン、ポリア
ミド、結晶性ポリエステル、合成ワックス及び天然ワッ
クス等が挙げられる。特にポリエチレン、ポリエチレン
変性樹脂、及び合成ワックス、天然ワックス等ワックス
類は、FRP成形の際に表面改質および低収縮効果等に
優れ、本発明の目的を十分に達成するので好ましい。
リエチレン樹脂及びその誘導体、ポリスチレン、ポリア
ミド、結晶性ポリエステル、合成ワックス及び天然ワッ
クス等が挙げられる。特にポリエチレン、ポリエチレン
変性樹脂、及び合成ワックス、天然ワックス等ワックス
類は、FRP成形の際に表面改質および低収縮効果等に
優れ、本発明の目的を十分に達成するので好ましい。
【0007】本発明で使用する溶媒は、結晶性樹脂
(A)を加熱又は常温で溶解するものであり、しかも有
機物質(B)より沸点の低いものであれば良い。例え
ば、ブタン、ヘプタン、オクタン等の直鎖状あるいは分
岐状または低分子量パラフイン類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラリン、デカリン等の芳香族化合物
あるいはその水添物、トリクロロエチレン、パークロロ
エチレン、クロロホルム、ジクロルベンゼン、トリクロ
ロベンゼン、クロルナフタリン等のハロゲン化化合物、
フエノール、塩素化フエノール、クレゾール等のフエノ
ール類、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアル
コール類、ビニル系、アクリル系、エポキシ系、その他
の反応性モノマー類が挙げられる。貧溶媒としては該結
晶性樹脂を溶解しないか溶解性の低い溶媒で有れば良
く、水、アルコール類等が代表されている。
(A)を加熱又は常温で溶解するものであり、しかも有
機物質(B)より沸点の低いものであれば良い。例え
ば、ブタン、ヘプタン、オクタン等の直鎖状あるいは分
岐状または低分子量パラフイン類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、テトラリン、デカリン等の芳香族化合物
あるいはその水添物、トリクロロエチレン、パークロロ
エチレン、クロロホルム、ジクロルベンゼン、トリクロ
ロベンゼン、クロルナフタリン等のハロゲン化化合物、
フエノール、塩素化フエノール、クレゾール等のフエノ
ール類、イソプロピルアルコール、グリセリン等のアル
コール類、ビニル系、アクリル系、エポキシ系、その他
の反応性モノマー類が挙げられる。貧溶媒としては該結
晶性樹脂を溶解しないか溶解性の低い溶媒で有れば良
く、水、アルコール類等が代表されている。
【0008】本発明で使用する有機物質(B)とは、使
用する溶媒より沸点の高い液体または沸点を有しない液
体または固体である有機物質であり、例えばスチレンモ
ノマー、ジブチルイタコネート、ジアリルフタレート、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチル
マレエート、ブチルアクリレート、2エチルヘキシルア
クリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリ
レート、フェノキシエチルアクリレート、メトキシプロ
ピレングウリコールアクリレート、イソブチルメタクリ
レート、n-ラウリルメタクリレート、ヒドロオキシメチ
ルメタクリレート、メタクリル酸、低分子ポリエステ
ル、低分子アルキッド、スチレン系樹脂等が挙げられ
る。尚、(B)成分の添加時期は、最初から結晶性樹脂
(A)と共に添加しても、(A)成分が析出開始後に添
加しても差し支えない。但し、後者の場合、有機物質
(B)が固体の時は、予め溶媒に溶解した状態で添加す
ると良い。
用する溶媒より沸点の高い液体または沸点を有しない液
体または固体である有機物質であり、例えばスチレンモ
ノマー、ジブチルイタコネート、ジアリルフタレート、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジブチル
マレエート、ブチルアクリレート、2エチルヘキシルア
クリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリ
レート、フェノキシエチルアクリレート、メトキシプロ
ピレングウリコールアクリレート、イソブチルメタクリ
レート、n-ラウリルメタクリレート、ヒドロオキシメチ
ルメタクリレート、メタクリル酸、低分子ポリエステ
ル、低分子アルキッド、スチレン系樹脂等が挙げられ
る。尚、(B)成分の添加時期は、最初から結晶性樹脂
(A)と共に添加しても、(A)成分が析出開始後に添
加しても差し支えない。但し、後者の場合、有機物質
(B)が固体の時は、予め溶媒に溶解した状態で添加す
ると良い。
【0009】また、(B)成分が加熱されることにより
爆発的に自己架橋反応等危険性のある場合、まず結晶性
樹脂(A)を溶媒に加熱溶融し、冷却または貧溶媒の添
加により(A)を析出させ冷やした後、(B)成分を添
加し充分撹拌を行い、減圧下で出来るだけ低温で蒸留脱
溶剤を行うことにより、安全に目的の分散体を得ること
が出来る。結晶性樹脂(A)、有機物質(B)と溶媒の
組合せの具体例としては、(A)/(B)/溶媒で示す
と、ポリエチレン/スチレン/トリクレン、合成ワック
ス/ジブチルイタコネート/トルエン、天然ワックス
(カルナバワックス)/ジアリルフタレート/トリクレ
ン等が挙げられる。(A)成分に対する溶媒の使用量
は、(B)成分の分子量や溶媒への溶解能、溶媒等の組
合せにより変化するが、一般には樹脂成分100重量部に
対して50〜1000重量部程度を加えれば良い。
爆発的に自己架橋反応等危険性のある場合、まず結晶性
樹脂(A)を溶媒に加熱溶融し、冷却または貧溶媒の添
加により(A)を析出させ冷やした後、(B)成分を添
加し充分撹拌を行い、減圧下で出来るだけ低温で蒸留脱
溶剤を行うことにより、安全に目的の分散体を得ること
が出来る。結晶性樹脂(A)、有機物質(B)と溶媒の
組合せの具体例としては、(A)/(B)/溶媒で示す
と、ポリエチレン/スチレン/トリクレン、合成ワック
ス/ジブチルイタコネート/トルエン、天然ワックス
(カルナバワックス)/ジアリルフタレート/トリクレ
ン等が挙げられる。(A)成分に対する溶媒の使用量
は、(B)成分の分子量や溶媒への溶解能、溶媒等の組
合せにより変化するが、一般には樹脂成分100重量部に
対して50〜1000重量部程度を加えれば良い。
【0010】本発明の製造方法では、従来より使用され
ている通常の装置を使用し行えば良く、溶媒の除去(蒸
留法)も、通常の常圧蒸留法または減圧蒸留法等で任意
の方法で行えば良い。本発明で得られた結晶性樹脂微分
散有機組成物は液体または固体の(B)成分中に結晶性
樹脂の微粒子が分散された形の組成物となる。ここに用
いる(B)成分は目的に応じて選択する。例えば、反応
が行われる系に用いるときは反応基を持った(B)成分
を用い、可塑剤を必要とする系では(B)成分として可
塑剤を使用すると良い。以下に、実施例及び比較例を述
べる。
ている通常の装置を使用し行えば良く、溶媒の除去(蒸
留法)も、通常の常圧蒸留法または減圧蒸留法等で任意
の方法で行えば良い。本発明で得られた結晶性樹脂微分
散有機組成物は液体または固体の(B)成分中に結晶性
樹脂の微粒子が分散された形の組成物となる。ここに用
いる(B)成分は目的に応じて選択する。例えば、反応
が行われる系に用いるときは反応基を持った(B)成分
を用い、可塑剤を必要とする系では(B)成分として可
塑剤を使用すると良い。以下に、実施例及び比較例を述
べる。
【0011】
【実施例1】オートクレーブ中にてポリエチレンワック
ス(アライド・シグナル社製商品、ACポリエチレン6
A)50部、ジアリルフタアレート50部及びトルエン150部
を、80℃、1時間撹拌し溶解した後、40℃まで冷却し微
小粒径のポリエチレンワックス微粒子を析出させる。こ
の時、ジアリルフタレート/トルエン溶液中にポリエチ
レン微粒子が分散状態となっている。該混合液をエバポ
レーターに移し、40℃にて減圧蒸留を行い、トルエンを
抽出するとジアリルフタレート中に直径約0.5ー1.5μの
ポリエチレンワックス微粒子が分散した液体(本発明の
結晶性樹脂微分散有機組成物)を得た。この液体をスチ
レンモノマーに分散し、ポリエチレンワックス微粒子
が、下記配合のシートモルデイングコンパウンド(以
後、SMCと略す)配合に対して、4%となるように添加
した。 SMC配合 不飽和ポリエステル(株式会社日本触媒製商品、エポラックN-21B) 80 重量部、 ポリスチレンの30%スチレンモノマー溶液(株式会社日本触媒製商品、エ ポラックAT-111) 20 重量部、 炭酸カルシウム 140 重量部、 ステアリン酸亜鉛 4 重量部、 硬化剤(t−ブチル・パーオキシ・ベンゾエート) 1.0重量部、 ガラス繊維(旭ファイバーグラス株式会社製商品、グラスロンロービング AF-210W) 80 重量部、 着色剤(コバルトブルー) 10 重量部
ス(アライド・シグナル社製商品、ACポリエチレン6
A)50部、ジアリルフタアレート50部及びトルエン150部
を、80℃、1時間撹拌し溶解した後、40℃まで冷却し微
小粒径のポリエチレンワックス微粒子を析出させる。こ
の時、ジアリルフタレート/トルエン溶液中にポリエチ
レン微粒子が分散状態となっている。該混合液をエバポ
レーターに移し、40℃にて減圧蒸留を行い、トルエンを
抽出するとジアリルフタレート中に直径約0.5ー1.5μの
ポリエチレンワックス微粒子が分散した液体(本発明の
結晶性樹脂微分散有機組成物)を得た。この液体をスチ
レンモノマーに分散し、ポリエチレンワックス微粒子
が、下記配合のシートモルデイングコンパウンド(以
後、SMCと略す)配合に対して、4%となるように添加
した。 SMC配合 不飽和ポリエステル(株式会社日本触媒製商品、エポラックN-21B) 80 重量部、 ポリスチレンの30%スチレンモノマー溶液(株式会社日本触媒製商品、エ ポラックAT-111) 20 重量部、 炭酸カルシウム 140 重量部、 ステアリン酸亜鉛 4 重量部、 硬化剤(t−ブチル・パーオキシ・ベンゾエート) 1.0重量部、 ガラス繊維(旭ファイバーグラス株式会社製商品、グラスロンロービング AF-210W) 80 重量部、 着色剤(コバルトブルー) 10 重量部
【0012】上記のポリエチレンワックス(樹脂微粉
末)のSMC組成物中への添加による、FRP成形品の
光沢、耐煮沸性、耐収縮性、成形品表面の硬度及び汚れ
について、試験片(3×100×100mm)を作成し、下記
の方法で測定し、その結果を
末)のSMC組成物中への添加による、FRP成形品の
光沢、耐煮沸性、耐収縮性、成形品表面の硬度及び汚れ
について、試験片(3×100×100mm)を作成し、下記
の方法で測定し、その結果を
【表1】に記載する。
【表1】 同様に実施例2及び比較例1〜3についても測定し、そ
の結果を記載する。 イ.光沢 目視により測定。 ○……良好、△……やや劣る、×……劣る ロ.耐煮沸性 JIS−A−5712の測定に準ずる。 ◎……変化なし、○……やや変化あり、△……変化あ
り、×……著しく変化 ハ.耐収縮性 JIS−K−6911の成形収縮率の測定に準ずる。 ○……良好、△……やや劣る、×……劣る ニ.表面硬度 JIS−A−5712の硬さ測定法(バーコール硬度)により測
定。 ホ.汚れ(成形品表面) JIS−A−5712の汚染試験による。 ○……殆どなし、△……やや汚染有り、×……汚染著し
い
の結果を記載する。 イ.光沢 目視により測定。 ○……良好、△……やや劣る、×……劣る ロ.耐煮沸性 JIS−A−5712の測定に準ずる。 ◎……変化なし、○……やや変化あり、△……変化あ
り、×……著しく変化 ハ.耐収縮性 JIS−K−6911の成形収縮率の測定に準ずる。 ○……良好、△……やや劣る、×……劣る ニ.表面硬度 JIS−A−5712の硬さ測定法(バーコール硬度)により測
定。 ホ.汚れ(成形品表面) JIS−A−5712の汚染試験による。 ○……殆どなし、△……やや汚染有り、×……汚染著し
い
【0013】
【実施例2】オートクレーブ中にてポリエチレン樹脂
(東ソー株式会社製商品、ペトロセン180)50部及びト
ルエン150部を、80℃、1時間撹拌し溶解した後、冷却と
同時にメタノール30部を添加し、微小粒径のポリエチレ
ン樹脂粒子を析出させる。続けて、40℃まで冷却した
後、スチレンを100部添加する。この時、トルエン/メ
タノール/スチレンの混合液中にポリエチレン微粒子が
分散状態となっている。該混合液をエバポレーターに移
し、40℃にて減圧蒸留を行い、トルエン、メタノールを
抽出し、スチレン中に直径約5ー8μのポリエチレン微粒
子が分散した分散体(本発明の結晶性樹脂微分散有機組
成物)を得た。この分散体を、実施例1で使用のSMC
配合に対して、最終FRP成形品に対してポリエチレン
微粒子が5%になるように添加した。
(東ソー株式会社製商品、ペトロセン180)50部及びト
ルエン150部を、80℃、1時間撹拌し溶解した後、冷却と
同時にメタノール30部を添加し、微小粒径のポリエチレ
ン樹脂粒子を析出させる。続けて、40℃まで冷却した
後、スチレンを100部添加する。この時、トルエン/メ
タノール/スチレンの混合液中にポリエチレン微粒子が
分散状態となっている。該混合液をエバポレーターに移
し、40℃にて減圧蒸留を行い、トルエン、メタノールを
抽出し、スチレン中に直径約5ー8μのポリエチレン微粒
子が分散した分散体(本発明の結晶性樹脂微分散有機組
成物)を得た。この分散体を、実施例1で使用のSMC
配合に対して、最終FRP成形品に対してポリエチレン
微粒子が5%になるように添加した。
【0014】
【比較例1】一般市販されているポリエチレンワックス
粉(200メッシュハ゜ス)を、実施例1で使用のSMC配合に対
して、最終FRP成型品の4%となるように添加して成型
を行った。
粉(200メッシュハ゜ス)を、実施例1で使用のSMC配合に対
して、最終FRP成型品の4%となるように添加して成型
を行った。
【比較例2】一般市販のポリエチレン樹脂粉(200メッシュハ
゜ス)を、実施例1で使用のSMC配合に対して、最終F
RP成型品の5%となるように添加して成型を行った。
゜ス)を、実施例1で使用のSMC配合に対して、最終F
RP成型品の5%となるように添加して成型を行った。
【0015】
【比較例3】樹脂粉末は配合せず、実施例1で使用のS
MC配合のみにより、FRP成形を行った。
MC配合のみにより、FRP成形を行った。
【表1】の結果から理解されるようにいづれの実施例に
よるFRP成型品でも、それぞれの添加剤(樹脂微粉
子)が均一に微分散しているため、表面光沢、耐熱湯
性、収縮防止効果、表面硬度等が、従来の粒径の大きい
ポリエチレンワックス粉、またはポリエチレン樹脂粉を
添加した場合より良好な結果が得られている。
よるFRP成型品でも、それぞれの添加剤(樹脂微粉
子)が均一に微分散しているため、表面光沢、耐熱湯
性、収縮防止効果、表面硬度等が、従来の粒径の大きい
ポリエチレンワックス粉、またはポリエチレン樹脂粉を
添加した場合より良好な結果が得られている。
【0016】
【発明の効果】本発明は次の特徴と利点をもっている。 1)従来得られた微小結晶性樹脂より更に小粒径の結晶
性樹脂が得られる。従来より行われていた析出法、化学
粉砕法または溶剤粉砕法と呼ばれる手段による結晶性樹
脂粉の製造では、脱溶媒時に析出微粒子が互いにくっつ
き合って粒子の巨大化が起こり微粒子として得る事が出
来なかったが、本発明による方法により、単離した結晶
性樹脂微粒子を得る事が出来る。 2)得られる微小結晶性樹脂粒子の粒度分布が非常にシ
ャープである。結晶性樹脂が析出する時の条件が撹拌等
により均一にコントロールできるため、析出粒子径がほ
ぼ一定となるうえ、脱溶媒時の粒子同士の合一による粒
子径の生長もないため、非常にシャープな粒度分布を持
った分散体が得られる。 3)微小結晶性樹脂粒子は球状の形をしている。結晶性
樹脂に対し分散媒に相当する有機物質の量が少ない場
合、脱溶媒後軽い凝集体として得られることがあるが、
粒子形が球状のため軽いシェアでほぐれ易い。
性樹脂が得られる。従来より行われていた析出法、化学
粉砕法または溶剤粉砕法と呼ばれる手段による結晶性樹
脂粉の製造では、脱溶媒時に析出微粒子が互いにくっつ
き合って粒子の巨大化が起こり微粒子として得る事が出
来なかったが、本発明による方法により、単離した結晶
性樹脂微粒子を得る事が出来る。 2)得られる微小結晶性樹脂粒子の粒度分布が非常にシ
ャープである。結晶性樹脂が析出する時の条件が撹拌等
により均一にコントロールできるため、析出粒子径がほ
ぼ一定となるうえ、脱溶媒時の粒子同士の合一による粒
子径の生長もないため、非常にシャープな粒度分布を持
った分散体が得られる。 3)微小結晶性樹脂粒子は球状の形をしている。結晶性
樹脂に対し分散媒に相当する有機物質の量が少ない場
合、脱溶媒後軽い凝集体として得られることがあるが、
粒子形が球状のため軽いシェアでほぐれ易い。
【0017】4)熱反応性有機物中に微小結晶性樹脂を
分散させた結晶性樹脂微分散有機組成物を作成したい場
合、熱溶解工程、粒子析出工程は溶媒を利用して行い、
反応温度以下まで冷却した後、熱反応性有機物を添加し
低温で脱溶媒を行うことが出来るため、安全に目的の結
晶性樹脂微分散有機組成物を得ることができる。 5)特に、本発明により得られる結晶性樹脂微分散有機
組成物は、微小粒子を反応基(例えばビニル基等)を持
った有機物(プレポリマー、オリゴマー、モノマー等)
中に分散した組成物とすることができるため、反応成型
を目的としたプレポリマー、オリゴマー、モノマー等に
添加することができる。例えば、不飽和ポリエステルを
用いるFRP、SMC作成時の添加剤として利用でき
る。この結果、結晶性樹脂粒子が従来品に比べ、微粒子
かつ粒度分布がシャープなため、表面光沢、耐熱湯性、
表面硬度、収縮防止効果に優れた結果がえられている。
又、乳化重合、懸濁重合、マイクロカプセル化等反応を
利用したトナーを作成する場合、トナー粒子中にワック
ス類を微分散する必要があるが、従来の粉体ワックスで
は粒径が大き過ぎ、ワックス微分散が不可能であった。
上述の反応性有機物を用いた本発明による結晶性樹脂微
分散有機組成物を添加剤として用いると、最終的に得ら
れるトナー中に微小結晶性樹脂粒子を均一に分散するこ
とができ、耐オフセット性のあるトナーが作成可能であ
る。
分散させた結晶性樹脂微分散有機組成物を作成したい場
合、熱溶解工程、粒子析出工程は溶媒を利用して行い、
反応温度以下まで冷却した後、熱反応性有機物を添加し
低温で脱溶媒を行うことが出来るため、安全に目的の結
晶性樹脂微分散有機組成物を得ることができる。 5)特に、本発明により得られる結晶性樹脂微分散有機
組成物は、微小粒子を反応基(例えばビニル基等)を持
った有機物(プレポリマー、オリゴマー、モノマー等)
中に分散した組成物とすることができるため、反応成型
を目的としたプレポリマー、オリゴマー、モノマー等に
添加することができる。例えば、不飽和ポリエステルを
用いるFRP、SMC作成時の添加剤として利用でき
る。この結果、結晶性樹脂粒子が従来品に比べ、微粒子
かつ粒度分布がシャープなため、表面光沢、耐熱湯性、
表面硬度、収縮防止効果に優れた結果がえられている。
又、乳化重合、懸濁重合、マイクロカプセル化等反応を
利用したトナーを作成する場合、トナー粒子中にワック
ス類を微分散する必要があるが、従来の粉体ワックスで
は粒径が大き過ぎ、ワックス微分散が不可能であった。
上述の反応性有機物を用いた本発明による結晶性樹脂微
分散有機組成物を添加剤として用いると、最終的に得ら
れるトナー中に微小結晶性樹脂粒子を均一に分散するこ
とができ、耐オフセット性のあるトナーが作成可能であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 結晶性樹脂(A)を溶媒に加熱または常
温にて溶解した後、冷却または貧溶媒を添加することに
より微小粒径の(A)成分粒子を析出させる過程で、該
溶媒より沸点の高い液体、沸点を有しない液体または固
体である有機物質(B)を、(A)成分が溶媒に溶解す
る時、又は(A)成分が溶媒から析出開始以後に添加
し、その後蒸留法により溶媒のみを除去し結晶性樹脂微
分散有機組成物を製造する方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29201991A JP3199791B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 結晶性樹脂微分散有機組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29201991A JP3199791B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 結晶性樹脂微分散有機組成物の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05105770A JPH05105770A (ja) | 1993-04-27 |
JP3199791B2 true JP3199791B2 (ja) | 2001-08-20 |
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ID=17776480
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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WO2009139439A1 (ja) * | 2008-05-15 | 2009-11-19 | 東ソー株式会社 | ポリオレフィン樹脂の製造方法、ポリオレフィン樹脂、その溶液およびフィルム |
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-
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- 1991-10-14 JP JP29201991A patent/JP3199791B2/ja not_active Expired - Fee Related
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