JP3199496B2 - 自動車用空気調和装置のコンデンサ - Google Patents

自動車用空気調和装置のコンデンサ

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JP3199496B2
JP3199496B2 JP30417192A JP30417192A JP3199496B2 JP 3199496 B2 JP3199496 B2 JP 3199496B2 JP 30417192 A JP30417192 A JP 30417192A JP 30417192 A JP30417192 A JP 30417192A JP 3199496 B2 JP3199496 B2 JP 3199496B2
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B39/00Evaporators; Condensers
    • F25B39/04Condensers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2339/00Details of evaporators; Details of condensers
    • F25B2339/04Details of condensers
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    • F25B2339/0441Condensers with an integrated receiver containing a drier or a filter

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用空気調和装置
に組み込まれる多パス式マルチフロータイプのコンデン
サ、特に冷媒量の管理が容易で過冷却を一定に保つこと
ができるコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用空気調和装置における
冷房運転は、周知のようにコンプレッサから吐出された
高温高圧の気化冷媒をコンデンサで凝縮し、この液冷媒
を膨脹弁を介してエバポレータに供給し、このエバポレ
ータにおいて空気と熱交換を行ない、冷媒によって冷却
された空気を車室内に吹出すことにより行っている。
【0003】そして、エバポレータが受ける熱負荷に変
動があれば、エバポレータに供給される冷媒量を膨脹弁
の開度を制御することにより調節し、余剰冷媒が生じる
とコンデンサの下流域に設けられたリキッドタンクにお
いて一時的に貯溜し、冷媒不足の場合にはリキッドタン
ク内の貯溜冷媒をエバポレータに放出している。
【0004】ところが、冷房サイクル内の冷媒は、長期
間使用している間に冷房サイクル外に漏れたり、場合に
よっては冷房サイクル内に過剰の冷媒が封入され、常に
冷房サイクル内の冷媒が所定量存在しているとは限らな
い。ただ、このような場合でも、前記リキッドタンクの
冷媒貯溜機能あるいはコンデンサ自体の冷媒貯溜機能に
より、ある程度正常な冷房運転、つまり所定のサブクー
ル(過冷却度)がとれた冷房運転ができるようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近のコンデ
ンサは、全体形状を小さくするとともにいわゆる多パス
式とし、コンデンサ内を冷媒がUターンしつつ流れるよ
うにすることにより、小形高性能化を図っている。
【0006】図6,7に示すように、最近のコンデンサ
10は、所定長離間され、かつ平行に対設された一対の
ヘッダパイプ11,12間に、両端が開放された直状の
扁平管13が多数相互に平行に前記ヘッダパイプ11,
12と連通するように設けられ、この扁平管13相互間
には伝熱フィンfが介装されてコア部14が形成されて
いる。このヘッダパイプ11,12は、その両端が蓋1
5により密閉され、一方のヘッダパイプ11には、冷媒
が流入する入口管16が、他方のヘッダパイプ12に
は、前記冷媒が流出する出口管17がそれぞれ取付けら
れている。これらヘッダパイプ11,12内には、仕切
板18が設けられ、入口管16から流入した冷媒がヘッ
ダパイプ11を通って複数本の扁平管13内に入り、前
記コア14内を蛇行して流れ、出口管17から流出する
ようにしている。つまり、1群の扁平管13内を流れる
冷媒流が一方のヘッダパイプ11から他方のヘッダパイ
プ12に向かって流れる経路(以下パスと称す)が多数
形成された、いわゆる多パス式のマルチフロータイプと
なっている。
【0007】前記ヘッダパイプ12には、ブラケット1
9が取付けられ、このブラケット19にリキッドタンク
20が支持されている。リキッドタンク20は、図7に
示すように、出口管17と連通された本体21と、本体
21内に設けられた乾燥剤22と、乾燥剤22を貫通し
本体21の底部近傍まで垂下された冷媒取出管23とを
有し、冷媒取出管23は、膨脹弁24と連通されてい
る。
【0008】このように最近のコンデンサ10は、多量
の冷媒を複数の扁平管13により一括して流すと共にこ
れをコア14内で蛇行させて流す多パス式であるので、
小型であっても熱交換性能の高い高性能のコンデンサと
なっている。
【0009】また、最近では、地球環境保護の観点から
使用冷媒量の小量化という要請がある。
【0010】このため、自動車用空気調和装置に対して
も使用冷媒量の低減を図るようにしているが、前述した
高性能コンデンサを用いて少量の冷媒を流すと、僅かな
熱負荷の変動に対してもコンデンサ内の冷媒状態は変動
し、所定のサブクール(過冷却)がとれた冷房運転が安
定的に行なわれず、車室内吹出し温度も変動する虞があ
る。例えば、冷媒封入量が適正に近いかやや少ない場合
には、コンデンサの出口部分で冷媒は液化するのみで、
サブクールを十分とることができない。したがって、コ
ンデンサ内の冷媒は、気液混合の飽和状態となってお
り、出口管等が受ける僅かな受熱や圧損により冷媒はガ
ス化するという不安定な状態にある。
【0011】このため、実際には、膨脹弁に流入する冷
媒は、液状態とガス状態とを交互に繰返す、いわゆるハ
ンチング状態となり、エバポレータの冷却性能も低くな
り、車室内に吹出される空気の温度(以下T値)も変動
することになる。
【0012】また、冷媒封入量が軽度の過封入の場合に
は、コンデンサ内を冷媒が蛇行して流通した後の最終流
通経路となる部分(以下最終パス)まで液冷媒で、リキ
ッドタンクにも液冷媒が満液の状態となっている。この
状態では、コンデンサの最終パスにある液冷媒は、空気
により過冷却されるので、冷媒はサブクールがとれ、出
口管等が受ける僅かな受熱や多少の圧損があっても、膨
脹弁に流入する冷媒は、ハンチング状態が起ることもな
く、コンプレッサの冷媒吐出圧、つまりコンデンサの入
口部の冷媒の圧力(以下Pd値)はやや上昇するもの
の、エバポレータの冷却性能は向上し、サイクルも安定
し、冷力も確保される。
【0013】しかし、この状態は、ワンポイント的であ
り、僅かでも冷媒が減少すると不安定な状態となり、実
用的ではない。つまり、リキッドタンクが液冷媒で満液
の状態であれば、リキッドタンクは、最早余剰冷媒を受
け入れることはできず、リキッドタンクには冷媒量を管
理する能力はなく、冷媒量の管理幅が狭く、不安定で、
制御しにくいものとなる。
【0014】このように封入冷媒量によって性能が異な
るコンデンサを、小形化高性能化すると、この傾向はよ
り顕著に現れ、前述した軽度の冷媒過封入状態が得られ
るように封入冷媒量を調節しても、この状態を維持する
ことは難しく、冷媒封入量の変化に対するサイクルの安
定性確保はより困難なものとなり、コンデンサ設計に当
たっての冷媒量の管理が難しく、この管理幅を大きくす
ることが望まれている。 なお、冷媒をある程度過封入
状態とし、運転時に生じた余剰の液冷媒をコンデンサの
熱交換領域以外の部分に貯溜し、コンデンサの凝縮機能
が減殺されないようにしたものもある。例えば、コンデ
ンサの下部に流入口及び流出口と連通して冷媒貯溜タン
クを設けたもの(実開昭2−38,055公報参照)、
コンデンサの出口側のヘッダパイプの一部を大径とした
もの(実開閉2−48,765号公報参照)がある。し
かし、これらは、冷媒量の変動を吸収するのみであり、
コンデンサにおいて設定できるサブクールまでも考慮し
て冷媒量を制御するものではなく、膨脹弁にサブクール
(過冷却)のとれた液冷媒を安定的に供給することもで
きず、サイクルの安定と、冷力の確保は難しく、車室内
吹出し温度も変動する虞がある。また、このようにして
も冷媒封入量の低減を図ることはできず、使用冷媒量を
小量化したときに、冷媒量の管理幅も大きくできない。
【0015】本発明は、このような課題に鑑みてなされ
たもので、封入冷媒量の変動に拘らず、コンデンサが確
実に所望のサブクールを常に設定できるようにし、冷媒
量の管理幅も大きくでき、サイクルの安定と冷力の確保
ができる高性能でコンパクトな自動車用空気調和装置の
コンデンサを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、相互間に伝熱フィンが介装されて並設され
た多数の水平な扁平管の両端にそれぞれ直立のヘッダ部
を設けることによりコア部を形成し、前記各ヘッダ部内
に仕切板を設けることにより入口管から流入した被熱交
換流体が出口管に至るまで前記コア部内を蛇行しつつ流
下するようにした多パス式マルチフロータイプのコンデ
ンサにおいて、最終パスの扁平管から流出した冷媒が貯
溜されるヘッダ部と、所定の内容積の密閉容器からなる
密閉タンクとを接続管により連通し、前記密閉タンクの
底部が最終パスの扁平管のいずれかより重力方向上方位
置となるようにしたことを特徴とする自動車用空気調和
装置のコンデンサである。
【0017】前記最終パスの扁平管の列数は、全扁平管
の列数の1/4〜1/5とすることが好ましく、また密
閉タンクは、内部に乾燥剤が設けられた補助タンクを有
し、前記出口管から流出した被熱交換流体が前記補助タ
ンクに流入し、前記乾燥剤を挿通した冷媒が出口管から
膨脹弁に導かれるようにしも良い。
【0018】
【作用】このように構成した本発明にかかるコンデンサ
では、コンデンサの最終パスで液冷媒になると、この液
冷媒は流出しつつ密閉タンクに溜まるが、この液冷媒が
密閉タンクに満たされるまでの間は、コンデンサ側では
液冷媒の液面が上昇せず一定の液面となるので、所望の
サブクールがとれた液冷媒にすることができる。しか
も、密閉タンクの位置を、その頂部が最終パスの扁平管
のいずれかより重力方向上方位置となるようにすれば、
コンデンサの最終パス全体に液冷媒が溜まるまでの時間
的余裕が大きくなり、また冷媒不足の場合には重力を利
用して密閉タンクから冷媒をコンデンサ内に戻すことも
できるので、冷媒量の多寡に拘らず、コンデンサ側の液
面を一定にでき、冷媒量の管理幅は大きく、所望のサブ
クール状態を長期にわたり保持することができる。この
ため、僅かな受熱や多少の圧損があっても、冷媒封入量
の変化に対してもサイクルは安定的に作動し、エバポレ
ータの冷却性能も向上する。
【0019】また、このコンデンサは、多パス式マルチ
フロータイプであるので、全体がコンパクトな構造とな
り、サイクル内の封入冷媒量を低減でき、冷媒封入量を
少なくしても,前記冷媒量の管理幅は大きく、サイクル
も安定する。
【0020】さらに、最終パスの扁平管の列数を、全扁
平管の列数の1/4〜1/5とすれば、ヘッダパイプか
ら密閉タンクに流入する冷媒と密閉タンク内に貯溜され
た冷媒がヘッダパイプに戻される冷媒の量がほぼ等しく
なり、扁平管に冷媒が存在する状態がさらに長期化し、
一層のサイクルの安定性が確保される。
【0021】加えて、密閉タンクに、内部に乾燥剤が設
けられた補助タンクを設けると、従来からのリキッドタ
ンクを廃止でき、省スペース化を図ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて
説明する。図1は、本発明の一実施例に係るコンデンサ
の概略断面図、図2は、冷媒封入量の変化に対するPd
値とサブクール量との関係を示すグラフ、図3は、コン
プレッサの回転数とサブクール量との関係を示すグラ
フ、図4は、外気温度とサブクール量との関係を示すグ
ラフである。なお、図6,7に示すものと共通する部分
には同一の符号を付し、説明を一部省略する。
【0023】図1に示すコンデンサ30は、小型で高性
能のコンデンサで、いわゆる多パス式のマルチフロータ
イプであるが、図示のものは直立のヘッダパイプ11と
12に各1枚の仕切板18が設けられたもので、入口管
16からヘッダパイプ11に流入した冷媒が複数本の
平な扁平管13内を通ってヘッダパイプ12内に入り、
Uターンした後にヘッダパイプ11に戻り、再度Uター
ンしてヘッダパイプ12内に入るように構成されたいわ
ゆる3パス式のものである。
【0024】ヘッダパイプ12内には、冷媒取出管31
が挿通され、冷媒取出管31の下端はヘッダパイプ12
の下部にまで達し、上端はヘッダパイプ12の上部に至
り、出口菅17を介してリキッドタンク20と連通され
ている。リキッドタンク20の内部には乾燥剤22が設
けられ、この乾燥剤22を挿通し下端まで垂下された出
口管23により下部に貯溜された液冷媒が膨脹弁24に
まで導かれるようになっている。
【0025】本実施例では、最終パスの扁平管13から
流出した冷媒が貯溜されるヘッダパイプ12と所定の
内容積を有する密閉タンク32とを接続菅33により連
している。この密閉タンク32の取付位置は、密閉タ
ンク32の底部が最終パスの扁平管13における最上部
のものと同程度の位置となるようにし、コンデンサ30
からの液冷媒が接続管33を介して密閉タンク32内に
導入されるようになっている。ここに、最終パスの扁平
管13の列数は、5本程度であり、全扁平管13の列数
である20〜25本の約1/4〜1/5となるようにし
ている。
【0026】仮に、接続管33の内径が3mmとし、密
閉タンク32内に貯溜されている液冷媒の高さが5cm
とすれば、密閉タンク32からコンデンサ30のヘッダ
パイプ12内に流入するには、重力のみの力が作用する
と考え、その流速(v)は、ベルヌーイの定理より v=(2gh)1/2 であるので、v=0.989m/sとなる。
【0027】これに通路面積と密度(1100kg/
3 )と時間(3600sec)を掛けると、27.7k
g/hとなる。
【0028】したがって、ヘッダパイプ12より流入す
る冷媒がこれより大きければ密閉タンク32に溜まらな
いが、コンデンサ30より流入する冷媒がこれ以上であ
れば、密閉タンク32に先に溜まることになる。
【0029】実際には、通常の冷媒流量は150kg/
h以上あり、その扁平管13の数1/5であっても3
0kg/h以上となるので、密閉タンク32に先に液冷
媒が溜まることになる。
【0030】しかし、このように先に密閉タンク32に
溜まるが、最終パスの扁平管13に対する密閉タンク3
2の位置を重力方向上方位置となるようにし、重力を利
用して液冷媒を積極的にコンデンサ30側に戻すように
すれば問題はない。
【0031】次に、上記実施例の作用を説明する。通常
の冷房運転が行われている場合には、コンプレッサから
吐出された高温高圧の気化冷媒は、コンデンサ30で凝
縮されつつ流下し、コンデンサ30の下部域で液冷媒と
なる。ここで、液冷媒がさらに冷却されサブクールがと
られる。通常サブクールは5〜8度程度である。サブク
ールがとられた液冷媒は、ヘッダパイプ12内に入り貯
溜される。ヘッダパイプ12内の液冷媒は、その一部を
冷媒取出管31及び導菅32よりリキッドタンク20に
導びかれ、膨脹弁24を経てエバポレータに導かれる。
【0032】しかし、余剰冷媒は、まず、最終パスと連
通されたヘッダパイプ12内に貯溜される。このヘッダ
パイプ12内の液冷媒量が増え、接続管33の連結位置
を越えると、ヘッダパイプ12内の冷媒は、次々と流入
してくる冷媒に押されて、接続管33を通って密閉タン
ク32内に流入し、貯溜される。
【0033】ここに、密閉タンク32の位置は、密閉タ
ンク32の底部が最終パスの扁平管13における最上部
のものと同程度の位置となるように構成しているので、
密閉タンク32内に溜まった液冷媒もコンデンサ30側
に戻され、コンデンサ30の下部域において冷却され、
一定のサブクールを取ることができる。
【0034】そして、コンデンサ30の最終パスで次々
と液化された冷媒は、密閉タンク32内に貯溜されるこ
とになり、その間は、コンデンサ30側では液冷媒の液
面は上昇せず、一定の凝縮性能を発揮し、所望のサブク
ールがとれた液冷媒にすることができる。したがって、
僅かな受熱や多少の圧損があっても、冷媒封入量の変化
に対してもサイクルは安定的に作動し、エバポレータの
冷却性能も向上する。次に、密閉タンクが有効性を発揮
するかどうかの確認をする実験を行ったところ下記のよ
うな結果が得られた。
【0035】1)密閉タンクの位置について 図2は、冷媒量とサブクール及び吐出圧との関係を示す
もので、実線は、本実施例のもので、図1において密
閉タンク32をB位置にセットしたもの、は、図
1において密閉タンク32をA位置にセットしたもの、
は、図1において密閉タンク32をC位置にセッ
トしたものであり、破線は密閉タンクを有しない従来の
ものである。
【0036】この図より明らかなように、B,C位置に
セットしたものは、通常封入される冷媒量である100
0〜1200gの範囲でサブクールを安定してとること
ができ、またコンプレッサの吐出圧、つまりコンデンサ
の入口部の冷媒の圧力(Pd値)も比較的小さな値とな
る。したがって、密閉タンク32の設置位置はBまたは
C位置にセットすることが好ましい。より好ましくは、
液冷媒が密閉タンク32に貯溜されやすいB位置とする
ことである。
【0037】2)コンプレッサの回転数とサブクールと
の関係 図3に示すように、従来のコンデンサ(破線で示す)
は、コンプレッサの回転数の上昇にともない循環冷媒量
も増大し、コンデンサ30内に生じる液冷媒の量も増大
し、サブクールもこれに伴って上昇することになる。こ
の結果、エバポレータに加わる熱負荷如何によっては、
スーパーヒート量(過熱度;エバポレータで蒸発した冷
媒を飽和温度以上に加熱すること)が減少し、冷媒が完
全に気化せず、液冷媒の状態でコンプレッサに戻ること
もあり、コンプレッサでは液圧縮する虞れが生じる。こ
れに対し、本実施例のコンデンサ30(実線で示す)
は、コンプレッサの回転数の上昇にともない循環冷媒量
が増大しても、液冷媒はタンク32あるいはコンデンサ
30に蓄えられるため、サブクール量はコンプレッサの
回転数如何に拘らず一定となり、膨脹弁24にはサブク
ールがとれた液冷媒を安定的に供給されることになる。
【0038】3)外気温度とサブクールとの関係 図4に示すように、外気温度が上昇すると、エバポレー
タに加わる熱負荷も増大するので、多量の冷媒をエバポ
レータに供給すべく、コンプレッサの回転数が上昇する
ことになる。したがって、前記2)と同様に、従来のコ
ンデンサ(破線で示す)では、外気温度の上昇、つまり
循環冷媒量が増大し、サブクールもこれに伴って上昇す
る。しかし、本実施例のコンデンサ30(実線で示す)
は、外気温度の上昇、つまり循環冷媒量が増大しても、
コンデンサ30には常に所定の液冷媒が存在するので、
サブクール量は一定となり、膨脹弁24にはサブクール
がとれた液冷媒を安定的に供給されることになる。
【0039】したがって、出口管17等が受ける僅かな
受熱や多少の圧損があっても、冷媒はハンチング状態が
起ることもなく、エバポレータの冷却性能も向上し、サ
イクルの安定性、冷力確保の面からも好ましい状態とな
る。
【0040】このように本実施例では、コンデンサを小
形化高性能化しても、サブクールは所定値を維持するこ
とができ、冷媒封入量の変化に対しても、エバポレータ
の冷力は所定のものとなり、サイクル全体としても安定
性が確保される。
【0041】図5は、本発明の他の実施例を示すコンデ
ンサ30Aで、前記実施例の密閉タンク32の上部にこ
の密閉タンク32と一体的に構成された補助タンク34
を有し、この補助タンク34内には冷媒乾燥部を設け、
コンデンサの出口管17から流出した冷媒が、補助タン
ク34に流入し、乾燥剤22を通過した後に、補助タン
ク34に連設された出口管23から膨脹弁24に導かれ
るようにしたものである。このようにすれば、リキッド
タンクを廃止でき、スペース的に極めて有利となる。
【0042】本発明は、上述した実施例のみに限定され
るものではなく、特許請求の範囲内において種々改変す
ることができる。例えば、前記実施例は、密閉タンク3
2の底部が最終パスの扁平管13の最上部のものと同程
度の位置、つまりB位置に密閉タンク37をセットして
いるが、これのみでなく、図1及び図2より明らかなよ
うに、C位置でも良く、最終パスを構成する複数本の扁
平管13の内いずれかより重力方向上方位置となるよう
にすればよい。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、マルチ
フロータイプのコンデンサにおいて、ヘッダパイプの出
口部分所定位置に密閉タンクを取り付け、この密閉タン
ク内に液冷媒を貯溜するようにしたので、高性能でコン
パクトなコンデンサであっても、封入冷媒量の変動に拘
らず、コンデンサが確実に所望のサブクールを常に設定
でき、冷媒量の管理幅も大きく、サイクルの安定と冷力
の確保ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例に係るコンデンサの概略
断面図、
【図2】は、冷媒封入量の変化に対するPd値とサブク
ール量との関係を示すグラフ、
【図3】は、コンプレッサの回転数とサブクール量との
関係を示すグラフ、
【図4】は、外気温度とサブクール量との関係を示すグ
ラフ、
【図5】は、本発明の他の実施例に係るコンデンサの概
略断面図
【図6】は、従来のコンデンサを示す斜視図、
【図7】は、図6の断面図である。
【符号の説明】
11,12…ヘッダパイプ、 13…扁平管、
14…コア部、 16…入口管、
17…導菅(出口管)、 18…仕切板、
20…リキッドタンク、 22…乾燥剤、
23…導菅(冷媒取出菅)、 32…導菅、3
2…密閉タンク、 33…接続菅、3
4…補助タンク、 f…伝熱フィン。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互間に伝熱フィン(f)が介装されて並
    設された多数の水平な扁平管(13)の両端にそれぞれ直立
    ヘッダ部(11,12)を設けることによりコア部(14)を形
    成し、前記各ヘッダ部(11,12)内に仕切板(18)を設ける
    ことにより入口管(16)から流入した被熱交換流体が出口
    管(17)に至るまで前記コア部(14)内を蛇行しつつ流下す
    るようにした多パス式マルチフロータイプのコンデンサ
    において、最終パスの扁平管(13)から流出した冷媒が貯
    溜されるヘッダ部(11又は12)と、所定の内容積の密閉容
    器からなる密閉タンク(32)とを接続管(33)により連通
    し、前記密閉タンク(32)の底部が最終パスの扁平管(13)
    のいずれかより重力方向上方位置となるようにしたこと
    を特徴とする自動車用空気調和装置のコンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記最終パスの扁平管(13)は、列数が全
    扁平管(13)の列数の1/4〜1/5としたことを特徴と
    する請求項1に記載の自動車用空気調和装置のコンデン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記密閉タンク(32)は、内部に乾燥剤(2
    2)が設けられた補助タンク(34)を有し、前記出口管(17)
    から流出した被熱交換流体が前記補助タンクに流入し、
    前記乾燥剤(22)を挿通した冷媒が出口管(23)から膨脹弁
    (24)に導かれるようにしたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の自動車用空気調和装置のコンデンサ。
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