JP3199457B2 - セメント混和材及びセメント組成物 - Google Patents
セメント混和材及びセメント組成物Info
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- C04B40/00—Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
- C04B40/0028—Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
- C04B40/0039—Premixtures of ingredients
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント混和材及びセ
メント組成物、特に、主として土木・建築分野において
使用されるセメント混和材及びセメント組成物に関す
る。
メント組成物、特に、主として土木・建築分野において
使用されるセメント混和材及びセメント組成物に関す
る。
【0002】なお、本発明におけるコンクリートとはセ
メントペースト、モルタル、及びコンクリートを総称す
るものである。
メントペースト、モルタル、及びコンクリートを総称す
るものである。
【0003】
【従来の技術とその課題】最近、半永久的に耐久性があ
ると考えられてきたコンクリート構造物の早期劣化が社
会問題化してきている。コンクリートの劣化の原因には
塩害、炭酸化、及びアルカリ骨材反応等が知られてお
り、早期劣化が表面化するたびに大きくクローズアップ
されている。
ると考えられてきたコンクリート構造物の早期劣化が社
会問題化してきている。コンクリートの劣化の原因には
塩害、炭酸化、及びアルカリ骨材反応等が知られてお
り、早期劣化が表面化するたびに大きくクローズアップ
されている。
【0004】これに対し、従来より、アルカリ骨材反応
を抑止する方法やその材料の開発については数多くの提
案がなされている(特開平 3−224635号公報、コンクリ
ート工学年次論文報告集13−1 1991 745〜750)。しかし
ながら、塩害や炭酸化を抑止する方法やその材料につい
ての提案はあまりなされていないばかりか、コンクリー
トの塩害と炭酸化を同時に抑制する材料の提案は全くな
いのが現状である。
を抑止する方法やその材料の開発については数多くの提
案がなされている(特開平 3−224635号公報、コンクリ
ート工学年次論文報告集13−1 1991 745〜750)。しかし
ながら、塩害や炭酸化を抑止する方法やその材料につい
ての提案はあまりなされていないばかりか、コンクリー
トの塩害と炭酸化を同時に抑制する材料の提案は全くな
いのが現状である。
【0005】本発明者は、前記の実情に鑑み、コンクリ
ートの塩害と炭酸化を同時に抑制する性能を兼ね備える
と同時に、これら劣化の発生を極力防止することなどを
含め、種々検討を重ねた結果、特定のセメント混和材を
使用することにより、前記課題が解決できる知見を得て
本発明を完成するに至った。
ートの塩害と炭酸化を同時に抑制する性能を兼ね備える
と同時に、これら劣化の発生を極力防止することなどを
含め、種々検討を重ねた結果、特定のセメント混和材を
使用することにより、前記課題が解決できる知見を得て
本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、Mg、Z
n、Cu、及びFeの2価金属の水酸化物から選ばれた一種
又は二種以上と、ハイドロタルサイトとを含有してなる
セメント混和材であり、セメントと該セメント混和材を
含有してなるセメント組成物である。
n、Cu、及びFeの2価金属の水酸化物から選ばれた一種
又は二種以上と、ハイドロタルサイトとを含有してなる
セメント混和材であり、セメントと該セメント混和材を
含有してなるセメント組成物である。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。
【0008】本発明に係る水酸化物は、Mg、Zn、Cu、及
びFeの2価金属の水酸化物から選ばれた一種又は二種以
上のものである。具体的には、Mg(OH)2、Zn(OH)2、Cu(O
H)2、及びFe(OH)2で表される、水酸化マグネシウム、水
酸化亜鉛、水酸化銅、及び水酸化鉄であり、そのうち水
酸化マグネシウムを使用することが経済性や抑制効果の
面から好ましい。
びFeの2価金属の水酸化物から選ばれた一種又は二種以
上のものである。具体的には、Mg(OH)2、Zn(OH)2、Cu(O
H)2、及びFe(OH)2で表される、水酸化マグネシウム、水
酸化亜鉛、水酸化銅、及び水酸化鉄であり、そのうち水
酸化マグネシウムを使用することが経済性や抑制効果の
面から好ましい。
【0009】水酸化物とは、これを生成する際、又は、
これを多量に含有する物質を使用する際に、他の成分の
不純物の存在が特に限定されるものではなく、結晶質、
非晶質、いずれも使用可能であるが、非晶質の使用が好
ましい。
これを多量に含有する物質を使用する際に、他の成分の
不純物の存在が特に限定されるものではなく、結晶質、
非晶質、いずれも使用可能であるが、非晶質の使用が好
ましい。
【0010】水酸化物の粒度は、0.1〜100μが好まし
い。0.1μ未満では混練り水の量が多くなり、強度など
の物性に悪影響をおよぼすおそれがあり、100μを越え
ると水酸化物の表面積が減少し、抑制効果が不十分にな
るおそれがある。
い。0.1μ未満では混練り水の量が多くなり、強度など
の物性に悪影響をおよぼすおそれがあり、100μを越え
ると水酸化物の表面積が減少し、抑制効果が不十分にな
るおそれがある。
【0011】水酸化物の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.5〜30重量部が好ましく、1〜10重量部が
より好ましい。0.5重量部未満では抑制効果が十分でな
く、30重量部を越えると異常膨張を起こすおそれがあ
る。
に対して、0.5〜30重量部が好ましく、1〜10重量部が
より好ましい。0.5重量部未満では抑制効果が十分でな
く、30重量部を越えると異常膨張を起こすおそれがあ
る。
【0012】ここでセメントとしては、普通・早強・超
早強・中庸熱・耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメン
ト、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フラ
イアッシュ又はシリカを混合した各種混合セメント、並
びに、アルミナセメント等が挙げられる。
早強・中庸熱・耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメン
ト、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フラ
イアッシュ又はシリカを混合した各種混合セメント、並
びに、アルミナセメント等が挙げられる。
【0013】本発明に係るハイドロタルサイトとは、
[M1-X 2+MX 3+(OH)2]X+[AX/N N-・mH2O]X-で示される不
定比化合物を総称するものである。ここでXは0<X≦
0.33である。また、M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni
2+、Cu2+、及びZn2+等の二価金属を示し、M3+はAl3+、F
e3+、Cr3+、Co3+、及びIn3+等の三価金属を示す。さら
に、AN-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、及びSO4 2-
等のN価のアニオンを示す。このうち、N価のアニオン
としては、OH-、F-、Br-、NO3 -、及びSO4 2-が好まし
く、OH-、NO3 -、及びSO4 2-がより好ましい。N価のアニ
オンがCl-やCO3 2-の場合、抑制効果が期待できないばか
りか、コンクリート構造物中の他のアニオンとイオン交
換し鉄筋の腐食を促進させるおそれがある。また、N価
のアニオンがF-、Br-の場合、塩害や炭酸化に寄与するC
l-やCO3 2-の補集は期待できるが、イオン交換作用によ
り放出されたF-やBr-がコンクリート構造物中の鉄筋を
腐食させる可能性がある。
[M1-X 2+MX 3+(OH)2]X+[AX/N N-・mH2O]X-で示される不
定比化合物を総称するものである。ここでXは0<X≦
0.33である。また、M2+はMg2+、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni
2+、Cu2+、及びZn2+等の二価金属を示し、M3+はAl3+、F
e3+、Cr3+、Co3+、及びIn3+等の三価金属を示す。さら
に、AN-はOH-、F-、Cl-、Br-、NO3 -、CO3 2-、及びSO4 2-
等のN価のアニオンを示す。このうち、N価のアニオン
としては、OH-、F-、Br-、NO3 -、及びSO4 2-が好まし
く、OH-、NO3 -、及びSO4 2-がより好ましい。N価のアニ
オンがCl-やCO3 2-の場合、抑制効果が期待できないばか
りか、コンクリート構造物中の他のアニオンとイオン交
換し鉄筋の腐食を促進させるおそれがある。また、N価
のアニオンがF-、Br-の場合、塩害や炭酸化に寄与するC
l-やCO3 2-の補集は期待できるが、イオン交換作用によ
り放出されたF-やBr-がコンクリート構造物中の鉄筋を
腐食させる可能性がある。
【0014】ハイドロタルサイトとは、これを生成する
際、又は、これを多量に含有する物質を使用する際に、
他の成分の不純物の存在が特に限定されるものではな
く、結晶質、非晶質いずれも使用可能であるが、結晶質
の使用が好ましい。
際、又は、これを多量に含有する物質を使用する際に、
他の成分の不純物の存在が特に限定されるものではな
く、結晶質、非晶質いずれも使用可能であるが、結晶質
の使用が好ましい。
【0015】ハイドロタルサイトの粒度は0.1〜100μと
することが好ましい。0.1μ未満では混練り水の量が多
くなり、強度などの物性に悪影響をおよぼすおそれがあ
り、100μを越えると、ハイドロタルサイトの表面積が
減少して抑制効果が不十分になるおそれがある。
することが好ましい。0.1μ未満では混練り水の量が多
くなり、強度などの物性に悪影響をおよぼすおそれがあ
り、100μを越えると、ハイドロタルサイトの表面積が
減少して抑制効果が不十分になるおそれがある。
【0016】ハイドロタルサイトの使用量は、セメント
100重量部に対して、0.1〜30重量部が好ましく、1〜15
重量部がより好ましく、2〜5重量部が最も好ましい。
0.1重量部未満では抑制効果が十分でなく、30重量部を
越えると混練り水量が多くなり、長期耐久性に問題を生
じる可能性がある。
100重量部に対して、0.1〜30重量部が好ましく、1〜15
重量部がより好ましく、2〜5重量部が最も好ましい。
0.1重量部未満では抑制効果が十分でなく、30重量部を
越えると混練り水量が多くなり、長期耐久性に問題を生
じる可能性がある。
【0017】本発明のセメント混和材は、水酸化物とハ
イドロタルサイトを含有してなるものである。
イドロタルサイトを含有してなるものである。
【0018】本発明において、セメント混和材の使用量
は、その使用する材料やそれぞれの相性に強く作用さ
れ、特に限定されるものではないが、セメント100重量
部に対して、水酸化物とハイドロタルサイトの合計量と
して、0.5〜35重量部が好ましく、1〜10重量部がより
好ましい。なお、水酸化物とハイドロタルサイトの割合
は、特に限定されるものではない。
は、その使用する材料やそれぞれの相性に強く作用さ
れ、特に限定されるものではないが、セメント100重量
部に対して、水酸化物とハイドロタルサイトの合計量と
して、0.5〜35重量部が好ましく、1〜10重量部がより
好ましい。なお、水酸化物とハイドロタルサイトの割合
は、特に限定されるものではない。
【0019】さらに、本発明においては、セメント急硬
材やセメント膨張材、また、けい砂、天然砂、及び砂利
等の骨材、そして、ガラス繊維、カーボン繊維、及び鋼
繊維等の繊維質物質、さらに、高分子ポリマーエマルジ
ョンやラテックス、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動
化剤、防錆剤、メチルセルロースなどの水中不分離混和
材、増粘剤、保水剤、けい酸ソーダなどの防水剤、発泡
剤、起泡剤、防凍剤、並びに、水酸化カルシウムなどの
アルカリ性物質等のうち一種又は二種以上を、本発明の
目的を実質的に阻害しない限り併用することが可能であ
る。
材やセメント膨張材、また、けい砂、天然砂、及び砂利
等の骨材、そして、ガラス繊維、カーボン繊維、及び鋼
繊維等の繊維質物質、さらに、高分子ポリマーエマルジ
ョンやラテックス、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動
化剤、防錆剤、メチルセルロースなどの水中不分離混和
材、増粘剤、保水剤、けい酸ソーダなどの防水剤、発泡
剤、起泡剤、防凍剤、並びに、水酸化カルシウムなどの
アルカリ性物質等のうち一種又は二種以上を、本発明の
目的を実質的に阻害しない限り併用することが可能であ
る。
【0020】本発明に係る水酸化物は、コンクリート中
の塩素イオンや炭酸イオンと反応し、不溶性の塩基性塩
化物や塩基性炭酸塩を形成して組織を緻密化するため
に、その後の炭酸ガスや塩素イオンの侵入を著しく妨げ
るので、コンクリートの塩害や炭酸化を抑制することが
可能である。
の塩素イオンや炭酸イオンと反応し、不溶性の塩基性塩
化物や塩基性炭酸塩を形成して組織を緻密化するため
に、その後の炭酸ガスや塩素イオンの侵入を著しく妨げ
るので、コンクリートの塩害や炭酸化を抑制することが
可能である。
【0021】即ち、水酸化物が塩素イオンや炭酸イオン
を取り込む反応は概略次のように考えられる。 炭酸化反応 2Mg(OH)2+CO2+2H2O→MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 4Zn(OH)2+CO2→ZnCO3・3Zn(OH)2・H2O 2Cu(OH)2+CO2→CuCO3・Cu(OH)2+H2O 2Fe(OH)2+CO2→FeCO3・Fe(OH)2+H2O 塩素化反応 2Mg(OH)2+2NaCl→MgCl2・Mg(OH)2+2NaOH 2Zn(OH)2+2NaCl→ZnCl2・Zn(OH)2+2NaOH 2Cu(OH)2+2NaCl→CuCl2・Cu(OH)2+2NaOH 4Fe(OH)2+2NaCl→FeCl2・3Fe(OH)2+2NaOH
を取り込む反応は概略次のように考えられる。 炭酸化反応 2Mg(OH)2+CO2+2H2O→MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 4Zn(OH)2+CO2→ZnCO3・3Zn(OH)2・H2O 2Cu(OH)2+CO2→CuCO3・Cu(OH)2+H2O 2Fe(OH)2+CO2→FeCO3・Fe(OH)2+H2O 塩素化反応 2Mg(OH)2+2NaCl→MgCl2・Mg(OH)2+2NaOH 2Zn(OH)2+2NaCl→ZnCl2・Zn(OH)2+2NaOH 2Cu(OH)2+2NaCl→CuCl2・Cu(OH)2+2NaOH 4Fe(OH)2+2NaCl→FeCl2・3Fe(OH)2+2NaOH
【0022】本発明に係るハイドロタルサイトは、コン
クリート中の塩素イオンや炭酸イオンをイオン交換反応
により、容易に捕集することが可能であるので、コンク
リートの炭酸化や塩害を抑制することが可能である。即
ち、コンクリート中の塩素イオンや炭酸イオンは、ハイ
ドロタルサイト中のアニオン、例えば、水酸化イオンや
硝酸イオンとイオン交換される。この作用によりコンク
リートのアルカリ性が保たれ、鉄筋の腐食を抑止するも
のである。
クリート中の塩素イオンや炭酸イオンをイオン交換反応
により、容易に捕集することが可能であるので、コンク
リートの炭酸化や塩害を抑制することが可能である。即
ち、コンクリート中の塩素イオンや炭酸イオンは、ハイ
ドロタルサイト中のアニオン、例えば、水酸化イオンや
硝酸イオンとイオン交換される。この作用によりコンク
リートのアルカリ性が保たれ、鉄筋の腐食を抑止するも
のである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。
明する。
【0024】実施例1 ハイドロタルサイトの塩素イオンや炭酸イオンの吸着能
力を確認した。ハイドロタルサイト1gを、0.1N−塩化
ナトリウム水溶液と0.1N−炭酸ナトリウム水溶液それぞ
れの50ml中に浸漬し、24時間後塩素イオンと炭酸イオン
濃度を電位差滴定で測定した。その結果、0.1N−塩化ナ
トリウム水溶液そのものの塩素イオンは3,600mg/lであ
ったが、ハイドロタルサイトを添加すると2,900mg/lと
なり、0.1N−炭酸ナトリウム水溶液自身の炭酸イオンは
5,400mg/lであったが、ハイドロタルサイトを添加する
と4,100mg/lとなった。
力を確認した。ハイドロタルサイト1gを、0.1N−塩化
ナトリウム水溶液と0.1N−炭酸ナトリウム水溶液それぞ
れの50ml中に浸漬し、24時間後塩素イオンと炭酸イオン
濃度を電位差滴定で測定した。その結果、0.1N−塩化ナ
トリウム水溶液そのものの塩素イオンは3,600mg/lであ
ったが、ハイドロタルサイトを添加すると2,900mg/lと
なり、0.1N−炭酸ナトリウム水溶液自身の炭酸イオンは
5,400mg/lであったが、ハイドロタルサイトを添加する
と4,100mg/lとなった。
【0025】<使用材料> ハイドロタルサイト:協和化学工業(株)製商品名「KW−1
000」を0.1N−硝酸に24時間浸漬処理したMg−Al−NO
3系、平均粒径45μ以下 塩化ナトリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級 炭酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級
000」を0.1N−硝酸に24時間浸漬処理したMg−Al−NO
3系、平均粒径45μ以下 塩化ナトリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級 炭酸ナトリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級
【0026】実施例2 セメント100重量部、骨材10重量部、及び水44重量部
と、表1に示す配合の水酸化物とハイドロタルサイトを
用いてモルタルを練り混ぜ、直径10cm、高さ20cmの円柱
状の供試体を作製した。温度20℃、湿度60%で、この供
試体の前置き養生を28日間行い、次いで、温度30℃、湿
度60%、炭酸ガス濃度5%の環境試験室内で3ヶ月間養
生を行った。その後、供試体を輪切りにし、フェノール
フタレインを塗り、その変色した所までの深さを測定し
て、供試体表面からの炭酸ガスの浸透深さとした。測定
にはノギスを用い、円周当たり4箇所測定し、その平均
値を炭酸ガスの浸透深さとした。また、同様に作製した
供試体を、温度20℃の水中で7日間前置き養生を行い、
温度20℃、5%塩化ナトリウム水溶液に3ヶ月浸漬し
た。供試体を輪切りにして、1N硝酸銀水溶液を塗り、
次いで10%クロム酸カリウム溶液を噴霧してその変色し
た所までの深さ測定し、供試体表面から塩素イオンが含
まれる深さとした。結果を表1に併記する。
と、表1に示す配合の水酸化物とハイドロタルサイトを
用いてモルタルを練り混ぜ、直径10cm、高さ20cmの円柱
状の供試体を作製した。温度20℃、湿度60%で、この供
試体の前置き養生を28日間行い、次いで、温度30℃、湿
度60%、炭酸ガス濃度5%の環境試験室内で3ヶ月間養
生を行った。その後、供試体を輪切りにし、フェノール
フタレインを塗り、その変色した所までの深さを測定し
て、供試体表面からの炭酸ガスの浸透深さとした。測定
にはノギスを用い、円周当たり4箇所測定し、その平均
値を炭酸ガスの浸透深さとした。また、同様に作製した
供試体を、温度20℃の水中で7日間前置き養生を行い、
温度20℃、5%塩化ナトリウム水溶液に3ヶ月浸漬し
た。供試体を輪切りにして、1N硝酸銀水溶液を塗り、
次いで10%クロム酸カリウム溶液を噴霧してその変色し
た所までの深さ測定し、供試体表面から塩素イオンが含
まれる深さとした。結果を表1に併記する。
【0027】<使用材料> セメント:電気化学工業(株)製普通ポルトランドセメン
ト 骨材 :三機工業(株)製軽量骨材、商品名「サンキラ
イトYO4」主成分SiO2 水 :水道水 水酸化物A:水酸化マグネシウム、水澤化学工業(株)製 水酸化物B:水酸化亜鉛、キシダ化学(株)製試薬1級 水酸化物C:水酸化銅、和光純薬工業(株)製試薬1級 硝酸銀 :和光純薬工業(株)製試薬1級 クロム酸カリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級 その他は実施例2と同様
ト 骨材 :三機工業(株)製軽量骨材、商品名「サンキラ
イトYO4」主成分SiO2 水 :水道水 水酸化物A:水酸化マグネシウム、水澤化学工業(株)製 水酸化物B:水酸化亜鉛、キシダ化学(株)製試薬1級 水酸化物C:水酸化銅、和光純薬工業(株)製試薬1級 硝酸銀 :和光純薬工業(株)製試薬1級 クロム酸カリウム:和光純薬工業(株)製試薬1級 その他は実施例2と同様
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明のセメント混和材は、コンクリー
ト中の塩素イオンや炭酸イオンと反応し、不溶性で緻密
な塩を形成することにより、外部からの塩素イオンや炭
酸イオンの侵入を抑制する。また、塩素イオンや炭酸イ
オンなどの陰イオン捕集能に優れており、コンクリート
配合することにより、多面的に塩害や炭酸化に対し抑制
作用を著しく発揮する。などの効果を奏する。
ト中の塩素イオンや炭酸イオンと反応し、不溶性で緻密
な塩を形成することにより、外部からの塩素イオンや炭
酸イオンの侵入を抑制する。また、塩素イオンや炭酸イ
オンなどの陰イオン捕集能に優れており、コンクリート
配合することにより、多面的に塩害や炭酸化に対し抑制
作用を著しく発揮する。などの効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 28/02 C04B 28/02 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 22/00 - 28/36
Claims (2)
- 【請求項1】 Mg、Zn、Cu、及びFeの2価金属の水酸化
物から選ばれた一種又は二種以上と、ハイドロタルサイ
トとを含有してなるセメント混和材。 - 【請求項2】 セメントと請求項1記載のセメント混和
材を含有してなるセメント組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16178292A JP3199457B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | セメント混和材及びセメント組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16178292A JP3199457B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | セメント混和材及びセメント組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05330876A JPH05330876A (ja) | 1993-12-14 |
JP3199457B2 true JP3199457B2 (ja) | 2001-08-20 |
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ID=15741809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16178292A Expired - Fee Related JP3199457B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | セメント混和材及びセメント組成物 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3199457B2 (ja) |
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1992
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