JP3199363U - 靴の保護カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】雨天時や降雪時に靴を濡らさず、転倒を防止し、使い捨てができる衛生的で低コストの靴保護カバーで、特にポリエチレン系樹脂を使用した靴保護カバーを提供する。
【解決手段】靴保護カバー1は、一枚の合成樹脂フィルムを半折りにして又は二枚の合成樹脂フィルムを重ね合わせ上面10と底面20とを形成し、ヒートシールにより靴底の形状に上面10と底面20を相互に溶着し裁断した靴保護カバーであって、靴保護カバー1のつま先から踵の手前に相当する周縁部をヒートシールにより裁断して形成した紐部11と、上面に切り込み12を形成し開口部120とを備え、開口部120から挿入した靴Sを被覆可能とし、靴Sを装着した人の足首に紐部11で係止しうるようにしたことを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本考案は、雨天時や降雪時に靴を濡らさず、転倒を防止するための靴の保護カバーに関する。
雨天時や降雪時には、靴が濡れて不快な履き心地になり、結果として、靴が長持ちしないという問題がある。このような場面では、ビニール袋を靴に被せて、テープや紐で止めることにより、靴を濡らさないための応急の措置をすることがある。しかしながら、このような手当ては、着脱に手間がかかる上、外観上の体裁が悪く、そもそもビニール袋とテープや紐を携帯しているということは珍しいことである。さらに、靴が雨や雪で滑り、転倒するということもあり得る。
上記の問題点に対応する靴の滑り止め具や保護カバーはいくつか提案されている。特許文献1に係る発明には、靴の滑り止め具として、本体金具に鋭利なすべり止め突起物と、靴底とのずれを防ぐ突起物とを設け、締め付けネジ、固定金具によりしっかり靴底に固定される靴の滑り止め具が記載されている。また、特許文献2に係る発明には、弾力性および伸縮性が大きいライトパイルをベルトにして靴に装着する靴の滑り止め具が示されている。さらに、特許文献3に係る考案には、開口部と靴被覆部とを有し、開口部から挿入した靴を靴被覆部で被覆可能な伸縮性の布袋と、布袋の靴被覆部の底部に設けられたゴム状突起と、布袋の靴被覆部の内側全体に一体に設けられたゴム製皮膜とを、有する靴の滑り止め具が示されている。
特開平10−57111号公報 特開平11−155608号公報 登録実用新案第3094769号公報
しかし、上記特許文献に係る靴の滑り止め具や保護カバーは以下の問題があった。特許文献1に係る靴の滑り止め具では、靴が覆われないため、雪道などを歩行すると靴が濡れてしまうという問題がある。また、特許文献2に係る靴の滑り止め具では、歩行中に靴から外れやすく、靴の一部にしか装着されず、防水性もないため、雪道などを歩行すると靴が濡れてしまうという問題がある。さらに、特許文献3に係る靴の滑り止め具では、靴の大きさに応じて、滑り止め具を製造する必要があるため、コストがかかり、使い捨てというわけにはいかないという問題がある。
上記問題点に鑑み、本考案は、雨天時や降雪時に靴を濡らさず、転倒を防止し、使い捨てができる衛生的で低コストの靴保護カバーで、特にポリエチレン系樹脂を使用した靴保護カバーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案者は、鋭意検討の結果、合成樹脂フィルムを重ね合わせて靴型に加熱圧着し、紐部を形成することにより、上記課題を解決できることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、本考案の靴保護カバーは、一枚の合成樹脂フィルムを半折りにして又は二枚の合成樹脂フィルムを重ね合わせ上面と底面とを形成し、ヒートシールにより靴底の形状に上面と底面を相互に溶着し裁断した靴保護カバーであって、靴保護カバーのつま先から踵の手前に相当する周縁部をヒートシールにより裁断して形成した紐部と、上面に切り込みを形成し開口部とを備え、開口部から挿入した靴を被覆可能とし、靴を装着した人の足首に紐部で係止しうるようにしたことを特徴とする。なお、靴保護カバーは靴保護カバー1は、踵手前付近の幅がつま先の幅よりも広く、つま先を上にしたとき略ダルマ形状であると好適である。このような形状により、後述する紐部を踵から引き上げて使用者の足首に係止するとき、踵当接部の左右の縁が持ち上げられ使用者の足首に近い位置まで靴Sを被覆することが可能となる。
また、本考案の靴保護カバーは、底面に合成樹脂製のネットを重畳した状態で、裁断周縁部で該合成樹脂フィルムと該ネットをヒートシールにより相互に溶着し裁断して形成することもできる。なお、合成樹脂フィルムはポリエチレン製であるとよい。また、底面に備えるネットはポリエチレン製であると好適である。
本考案に係る靴保護カバーは、雨天時や降雪時に靴を濡らさず、転倒を防止し、使い捨てができる衛生的で低コストの靴保護カバーとして有用である。
本考案の実施例1の靴保護カバーの平面図である。 本考案の実施例1の靴保護カバーの底面図である。 底面にネット層を施した靴保護カバーの底面図である。 靴保護カバーの側面図である。 本考案の実施例1の靴保護カバーの使用方法を示す図である。 本考案の実施例1の靴保護カバーの使用状態の一例を示す図である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本考案を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本考案は下記に示される実施の形態に限定されるものではない。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の実施例1の靴保護カバー1の平面図である。図2は、その底面図である。実施例1においては、靴保護カバー1を製造するにあたって、靴保護カバー1の型は、靴のサイズについて、概ね28cmのサイズにも被覆できるように外周の大きさを定めて裁断しているが、適宜サイズを調整して設計することができる。図1及び2を参照する。本考案に係る靴保護カバー1は、一枚の合成樹脂フィルムを半折りにして又は二枚の合成樹脂フィルムを重ね合わせ上面10と底面20とを形成し、ヒートシールにより靴底の形状に上面10と底面20を相互に溶着し裁断して形成する。また、靴保護カバー1のつま先から踵の手前に相当する周縁部をヒートシールにより裁断して紐部11を形成する。なお、図1及び2に示すように、靴保護カバー1は、踵手前付近の幅がつま先の幅よりも広く、つま先を上にしたとき略ダルマ形状であると好適である。このような形状により、後述する紐部11を踵から引き上げて使用者の足首Lに係止するとき、踵当接部の左右の縁が持ち上げられ使用者の足首Lに近い位置まで靴Sを被覆することが可能となる。図1に示すとおり、上面の所定の位置に切れ目12を形成し、上面を底面から引き上げると、開口ができるような開口部120を備える。後述するとおり、靴保護カバー1は、この開口部120から靴Sを挿入して被覆可能とし、靴Sを装着した人の足首Lに紐部11で係止しうるようにしている。
図3を参照する。図3は、底面にネット層を施した靴保護カバーの底面図である。本考案に係る靴保護カバー1は、前述した合成樹脂フィルムに合成樹脂製のネット30を重ねた後、外周を靴型に合わせて靴型状にヒートシール(熱溶着)させ、熱溶着部の外側を切断することにより得られるようにしてもよい。ここで、熱溶着と切断を同時に行ういわゆる熱溶断を行ってもよい。熱溶着の条件は特に限定されず、従来公知の条件を適宜採用することができるが、好ましくは温度120〜250℃、圧力1〜10kg/cm2、溶着時間0.1〜1秒程度である。このようなネット層30を底面20に形成することで、降雨時や降雪時に、転倒防止の効果がある。
合成樹脂フィルムの基層10、20とネット層30はポリエチレン製であると好適である。フィルムやネットの厚みは特に限定されないが、好ましくは10〜150μm、特に好ましくは15〜130μmである。フィルムの厚みが上記範囲未満ではフィルムが破れやすく、一方上記範囲を超えると作業性が低下する傾向にあり、また製造コストが高くなる。
図4を参照する。図4は、靴保護カバー1の側面図で、(a)は使用前の状態、(b)は使用時の状態を示す。図4(a)に示すとおり、靴保護カバー1は厚みが薄いシート状であることが理解できるであろう。図1及び2に示したとおり、上面の所定の位置に切れ目12が設けられている。また、靴保護カバー1は靴Sを被覆して係止する紐部11を備えている。図4(b)を参照する。図4(a)に示す上面10の中央付近をつまみ上げた状態が、図4(b)の状態である。上面10の中央付近が持ち上がると、切れ目12が開口して開口部120が形成される。後述するとおり、この開口部120から靴Sのつま先を挿入することになる。
本考案に係る靴保護カバー1の製造は、いわゆるポリ袋の製造に通常用いられている従来の装置を用いて行なうことができる。すなわち、一枚又は二枚の合成樹脂フィルムを、紐部11も形成できる靴型の金型を装着した高周波ヴェルダーを用いて、溶融による融着と切断を同時に行ない、その後に切れ目10を形成する方法が好適である。また、上面10となる面にあらかじめ切れ目を入れた後に、溶融による融着と切断を行なってもよい。
最後に、靴保護カバー1の使用方法を説明する。図5は、本考案に係る靴保護カバー1の使用方法を示す図である。図5を参照する。使用者は図4(a)に示す薄いシート状の靴保護カバー1を床に置き、上面10を引き上げて、切れ目12から開口を拡げる。開口を拡げて形成された開口部120から、使用者は靴Sのつま先を挿入する(図5(a))。靴Sの前部分が挿入された状態で、靴Sの踵に靴保護カバー1の上面10の後方を引き上げて被覆する(図5(b))。そして、紐部11を使用者の足首に括りつけると靴保護カバー1の装着が完了する。図6は、本考案の実施例1の靴保護カバー1の使用状態の一例を示す図である。
以上、本考案の靴保護カバーの構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本考案の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本考案の靴保護カバーは、安価で衛生的でかつ簡易に使用できるため、汚れた場合等の衛生面の理由などから適宜使い切りができる。よって、降雨時や降雪時の靴濡れ防止や転倒防止として使用できるだけでなく、家庭内や学校等の室内履きに装着させたり、工場、病院等で素足に装着したりする使用が可能であるので、種々の場所で広く使用することができる。
1 靴保護カバー
10 上面
11 紐部
12 切れ目
120 開口部
20 底面
30 ネット層
S 靴
L 足首

Claims (5)

  1. 一枚の合成樹脂フィルムを半折りにして又は二枚の合成樹脂フィルムを重ね合わせ上面と底面とを形成し、ヒートシールにより靴底の形状に前記上面と前記底面を相互に溶着し裁断した靴保護カバーであって、つま先から踵手前に相当する周縁部をヒートシールにより裁断して形成した紐部と、上面に切り込みを形成して前記上面を開口する開口部とを備え、前記開口部から挿入した靴を被覆可能とし、前記靴を装着した人の足首に前記紐部で係止しうることを特徴とする靴保護カバー。
  2. 前記底面に合成樹脂製のネットを重畳した状態で、裁断周縁部で前記合成樹脂フィルムと該ネットを前記ヒートシールにより相互に溶着し裁断したことを特徴とする請求項1に記載の靴保護カバー。
  3. 前記踵手前付近の幅が前記つま先の幅よりも広く、前記つま先を上にしたとき略ダルマ形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の靴保護カバー。
  4. 前記合成樹脂フィルムはポリエチレン製であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の靴保護カバー。
  5. 前記ネットはポリエチレン製であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の靴保護カバー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7002815B1 (ja) * 2021-07-01 2022-01-20 山田 栄子 使い捨て用履物カバー
JP7141783B1 (ja) * 2022-03-28 2022-09-26 浩仁 山本 靴底カバーとその製造方法

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