JP3199170U - 点字養生部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】視覚障害者に点字タイルの凹凸を感じさせないようにするための点字養生部材を提供する。【解決手段】路面に敷設された点字タイル10に取り付けられる点字養生部材101であって、点字タイル10の凹凸の底面部12に取り付けられ、取り付けられた状態で上面101bが点字タイル10の凸部11の上面11aと同じ高さになる板状の本体部102を備えている。【選択図】図4
Description
本考案は、道路などに敷設されている点字タイルを養生するための点字養生部材に関する。
従来、駅のホームや改札口、或いは歩道などには、点字タイルが敷設されている。この点字タイルは、視覚障害者が杖をつきながらこの点字タイルの凹凸を確認することで、点字タイルの誘導によって安全に歩くことができるようにするためのものである(例えば、特許文献1参照)。
このような点字タイルは、路面から容易に剥がれないように、例えばコンクリート等で固めて取り付けられている。一方、駅のホームなどでは、改装工事(例えば、駅構内の施設拡張工事や、停車する電車と乗客との間にホームドアを新設する工事など)の際に、点字タイルの誘導経路を変更しなければならい。そのため、従来では、この点字タイルの上にゴム製のマットを敷き、点字タイルの凹凸を視覚障害者に感じさせないようにするとともに、新たな誘導経路に沿って仮設の点字タイルを敷設していた。そして、工事完了後に、仮設の点字タイルを取り外し、既設の点字タイルを再度利用していた。
しかしながら、上述したゴム製のマットでは、点字タイルの凹凸を完全に感じさせないようにすることは困難である。また、ゴム製のマットでは、歩行者の重みで変形し、経時的に凹凸が感じられるようになってしまう。
本考案は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、視覚障害者に点字タイルの凹凸を感じさせないようにするための点字養生部材を提供するためのものである。
上述課題を解決するため、本考案に係る点字養生部材は、路面に敷設された点字タイルに取り付けられる点字養生部材であって、前記点字タイルの凹凸の底面部に取り付けられ、取り付けられた状態で上面が前記点字タイルの凸部の上面と同じ高さになる板状の本体部を備えたことを特徴とする。
また、前記点字タイルには丸形凸部が間隔をあけて複数形成されており、前記本体部には、丸形凸部の位置に対応して貫通穴が形成されていてもよい。
さらに、前記点字タイルには突条部が長手方向を揃えて間隔をあけて複数形成されており、前記本体部は、隣り合う前記突条部の間を埋めるように長尺に形成されていてもよい。
さらにまた、隣り合って敷設される複数の前記点字タイルに亘って取り付けられるように長尺に形成されていてもよい。
本考案によれば、路面に敷設された点字タイルに取り付けられる点字養生部材であって、前記点字タイルの凹凸の底面部に取り付けられ、取り付けられた状態で上面が前記点字タイルの凸部の上面と同じ高さになる板状の本体部を備えているので、点字タイルに取り付けられた状態では、上面部分で点字タイルの凹凸を感じさせない程度にフラットな状態にすることができる。そのため、視覚障害者が誤って凹凸を認識することを防止することができる。
(第1実施形態)
以下、本考案の実施形態に係る点字養生部材1の第1実施例について、図1〜図4を用いて説明する。
以下、本考案の実施形態に係る点字養生部材1の第1実施例について、図1〜図4を用いて説明する。
点字養生部材1は、図1に示すように、矩形状に形成された平板状の本体部2と、この本体部2を貫通する複数の貫通穴3とで構成されている。これらの貫通穴3は、地面に敷設される点字タイル10(図3参照)に設けられた複数の丸形凸部11の突起位置にそれぞれ対応して形成されている。本実施の形態では、点字タイル10の丸形凸部11が平面視において碁盤目状に配置されており、対応する貫通穴3もこれに対応して碁盤目状に配置されている。
この点字養生部材1の底面1aは、図3に示すように、点字タイル10の凹凸の底面部12に面で接する態様で取り付けられ、上述した丸形凸部11が貫通穴3の中に入り込むようになる。このようにして取り付けられた状態では、点字養生部材1の上面1bは、点字タイル10の丸形凸部11の頂部上面11aとほぼ同じ高さになるようにしてある。
点字養生部材1の素材としては、樹脂材料などの軽量で低価格のものが好ましい。また、ある程度の荷重に対して凹んだり割れたりしない強度を有する必要がある。本実施形態の点字養生部材1は、プラスチック段ボール(プラダン、ダンプラ、中空ポリカ等と呼ばれている)を用いてこれらの特性を担保している。なお、上述したプラスチック段ボールは1例であり、他の優れた安い単価の素材ができたときには、それに置き換えて製作することができる。
貫通穴3は、上下にプレス加工等でうち抜く態様で形成されている。貫通穴3の穴径は、上述した丸形凸部11(一般的には円錐台形)の底辺の直径よりも大きく形成されている。これにより、図1における紙面上下左右方向にある程度の遊びを設け、取付時の寸法誤差等を許容している。
このように点字タイル10に点字養生部材1を取り付けた後には、その上面全体を覆うようにしてゴム製マットが敷設される。ゴム製マットを敷設した状態では、丸形凸部11の形状によってゴム製マットが歩行者の重みで変形することがなく、かつ、視覚障害者に対して丸形凸部11の凹凸を感じさせることがない。
本発明の点字養生部材1では、点字タイル10の凹凸の底面部12に取り付けられ、取り付けられた状態で上面1bが点字タイル10の丸形凸部11の上面11aと同じ高さになる板状の本体部2を備えているので、点字タイル10に取り付けられた状態では、点字タイル10の凹凸を感じさせない程度にフラットな状態にすることができる。そのため、視覚障害者が誤って凹凸を認識することを防止することができる。
また、点字タイル10には丸形凸部11が間隔をあけて複数形成されており、本体部2には、丸形凸部11の位置に対応して貫通穴3が形成されているので、より簡単な構造で製作することができ、かつ、丸形凸部11の凹凸を感じさせないようにすることができる。
以上、本考案の第1実施形態に係る点字養生部材1について述べたが、本考案は既述の実施形態に限定されるものではなく、本考案の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、貫通穴3以外であっても構わない。図4に示すように、本体部102の板厚を少し大きく形成し、丸形凸部11が入り込むような丸形溝103で形成することもできる。この丸形溝103は、ざぐり加工或いはプレス圧縮加工することで形成することができる。このようにすれば、点字養生部材101の上面101bを凹凸のない完全にフラットな状態にすることができる。
例えば、貫通穴3以外であっても構わない。図4に示すように、本体部102の板厚を少し大きく形成し、丸形凸部11が入り込むような丸形溝103で形成することもできる。この丸形溝103は、ざぐり加工或いはプレス圧縮加工することで形成することができる。このようにすれば、点字養生部材101の上面101bを凹凸のない完全にフラットな状態にすることができる。
(第2実施形態)
以下、本考案の実施形態に係る点字養生部材201の第2実施例について、図5および図6を用いて説明する。
以下、本考案の実施形態に係る点字養生部材201の第2実施例について、図5および図6を用いて説明する。
点字タイル210は、図5に示すように、第1実施例の点字タイル10の丸形凸部11とは異なり、直線的に延びる突条部211を備えている。この突条部211は、長手方向を揃えて間隔をあけて複数形成されている。点字養生部材201の本体部202は、隣り合う突条部211の間を埋めるようにして長尺に帯状に形成されている。
この点字養生部材201の底面は、第1実施形態と同様に、点字タイル210の底面部212に面で接する態様で取り付けられる。このようにして取り付けられた状態では、点字養生部材201の上面201bは、点字タイル210の突条部211の頂部上面211aとほぼ同じ高さになるようにしてある。なお、点字養生部材201の素材は、第1実施形態と同じで、プラスチック段ボールを用いている。
また、点字養生部材201の幅は、突条部211の隣り合う間隔よりも若干小さく形成されており、図5における紙面上下方向に対してある程度の遊びを設け、取付時の製造誤差等を許容している。
このように点字タイル210に点字養生部材201を取り付けた後には、その上面全体を覆うようにしてゴム製マットが敷設される。このようにしてゴム製マットを敷設した状態では、ゴム製マットが歩行者の重みで変形することがなく、かつ、視覚障害者に対して点字タイル210の突条部211の凹凸を感じさせることがない。
また、点字タイル210は、図6に示すように、隣り合って敷設される複数の点字タイル210に亘って取り付けられるように長尺に形成することもできる。第1実施形態で示す丸形凸部11を有する点字タイルでは、隣り合って敷設される複数の点字タイル10に亘って1つの点字養生部材を製作すると、点字タイル10の取付誤差等によって丸形凸部11と貫通穴3の位置がずれて取り付けられないことがある。そのため、複数の点字タイルに亘って取り付けずに、1つの点字タイル10に1枚の点字養生部材1を取り付けるようにしている。
一方、突条部211で構成された点字タイル210は、多少の取付誤差があっても、点字養生部材201が直線状であるために、取り付けることができる。これにより、点字タイルの複数に亘って点字養生部材201を敷設することができるので、敷設作業の手間を少なくすることができる。
本発明の点字養生部材201では、点字タイル210には突条部211が長手方向を揃えて間隔をあけて複数形成されており、本体部202は、隣り合う突条部211の間を埋めるように長尺に形成されているので、より簡単な構造(1本の帯状の構造)で製作することができ、かつ、突条部211の凹凸を感じさせないようにすることができる。
また、隣り合って敷設される複数の点字タイル210に亘って取り付けられるように長尺に形成されているので、点字養生部材201を1つ1つの点字タイル210に取り付けていく作業と比較して、敷設作業の手間を省くことができる。
以上、本考案の第2実施形態に係る点字養生部材201について述べたが、本考案は既述の実施形態に限定されるものではなく、本考案の技術思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、第1実施形態のように点字養生部材の本体部に突条部211が入り込むような長穴を設けるようにしてもよい。また、第1実施形態の図4で示すように、突条部211が入り込む突条溝を設けるようにしてもよい。
例えば、第1実施形態のように点字養生部材の本体部に突条部211が入り込むような長穴を設けるようにしてもよい。また、第1実施形態の図4で示すように、突条部211が入り込む突条溝を設けるようにしてもよい。
1、101、201 点字養生部材
1a 底面
1b、101b、201b 上面
2、102、202 本体部
3 貫通穴
10、210 点字タイル
11 丸形凸部(凸部)
11a、211a 頂部上面
12、212 底面部
103 丸形溝
211 突条部(凸部)
1a 底面
1b、101b、201b 上面
2、102、202 本体部
3 貫通穴
10、210 点字タイル
11 丸形凸部(凸部)
11a、211a 頂部上面
12、212 底面部
103 丸形溝
211 突条部(凸部)
Claims (4)
- 路面に敷設された点字タイルに取り付けられる点字養生部材であって、
前記点字タイルの凹凸の底面部に取り付けられ、取り付けられた状態で上面が前記点字タイルの凸部の上面と同じ高さになる板状の本体部を備えたことを特徴とする点字養生部材。 - 前記点字タイルには丸形凸部が間隔をあけて複数形成されており、前記本体部には、丸形凸部の位置に対応して貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の点字養生部材。
- 前記点字タイルには突条部が長手方向を揃えて間隔をあけて複数形成されており、前記本体部は、隣り合う前記突条部の間を埋めるように長尺に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の点字養生部材。
- 隣り合って敷設される複数の前記点字タイルに亘って取り付けられるように長尺に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の点字養生部材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015002699U JP3199170U (ja) | 2015-05-29 | 2015-05-29 | 点字養生部材 |
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JP2019120039A (ja) * | 2018-01-05 | 2019-07-22 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 点字ブロック被覆マット |
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2015
- 2015-05-29 JP JP2015002699U patent/JP3199170U/ja not_active Expired - Fee Related
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