JP3197991U - 抜型ユニット - Google Patents

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慎一 森下
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Abstract

【課題】抜型のチェース上での位置合わせ及び、チェース上への取り付けや取り外しが容易で、安価に構成しうる抜型ユニットを提供する。【解決手段】抜型20を、その周縁部において、片面粘着テープ30によって、チェース10に固定する。【選択図】図1

Description

本考案は、紙やフィルム等のシート体を所定の形状に打ち抜く場合に用いられる抜型ユニットに関する。
紙やフィルム等のシート体から所定の形状のシート片を得る方法として、プレス機により打ち抜く方法が従来行われている。プレス機には、打ち抜くシート片の形状に成形された打ち抜き刃を備えた抜型を、打ち抜き刃の刃先がシート体に向くようにチェースと呼ばれる基材に取り付けてなる抜型ユニットが取り付けられている。そして、打ち抜くシート片の形状に応じて抜型が交換される。
従来、抜型をチェースに固定する際には接着剤や両面粘着テープが用いられていたが、精密な位置合わせがしづらい、抜型を取り外しにくいといった問題があったため、磁石を備えた固定具によって抜型をチェースに係止する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2013−103282号公報
特許文献1に開示された固定具は、樹脂や鋼板等からなる支持部及び係止部と、磁石と、支持部を磁石に取り付けるためのねじや接着剤とからなることや、固定具の磁石の厚さと抜型の係止部の高さとを一致させるために、抜型の高さに合わせた厚さの磁石を用意する、或いは、磁石の厚さに合わせて係止部を抜型に形成する必要があることなどから、コストがかかるという問題があった。
本考案の課題は、抜型のチェース上での位置合わせ及び、抜型のチェース上への取り付けや取り外しが容易で、さらには安価に構成しうる抜型ユニットを提供することにある。
本考案は、チェースと前記チェース上に固定された抜型とを有する抜型ユニットであって、
前記抜型が、周縁部において片面粘着テープによって前記チェース上に固定されていることを特徴とする。
本考案においては、下記の構成を好ましい形態として含む。
前記抜型が、表板と前記表板に積層された裏板と打ち抜き刃とを有し、前記打ち抜き刃が少なくとも表板を貫通して刃先が表板側に露出している。係る形態において、前記表板と前記裏板とが両面粘着テープを介して積層されており、前記打ち抜き刃が前記表板のみ貫通しており、前記打ち抜き刃と前記裏板との間には前記両面粘着テープが介在していない、或いは、前記打ち抜き刃が、裏板まで貫通している。また、前記表板の周縁部が切り欠かれて前記裏板の表板側表面が露出しており、前記片面粘着テープが、前記裏板の露出した表板側表面から前記チェース上にわたって貼付され、前記抜型が前記チェース上に固定されている。特に、前記表板が切り欠かれた前記周縁部が前記表板の四隅であり、前記片面粘着テープが、前記裏板の露出した表板側表面を跨いで貼付され、前記抜型が前記チェース上に固定されている。
前記抜型が、エッチング刃型である。
本考案によれば、抜型をチェース上に固定するために、片面粘着テープを用いるだけでよいため、安価に構成することができる。また、抜型をチェース上で位置合わせした後に片面粘着テープを貼付して抜型を固定すればよいため、精密な位置合わせを行うことができる。さらには、片面粘着テープは容易に剥がすことができるため、チェース上に固定した抜型は容易に取り外すことができ、抜型の交換作業が容易になる。
本考案の抜型ユニットの好ましい一実施形態の構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す平面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す平面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す断面図である。 本考案の抜型ユニットの他の実施形態の構成を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明するが、本発明は下記実施形態に限定されない。また、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
本考案は、チェース上に抜型を固定してなり、プレス機に取り付けられてシート体の打ち抜きに用いられる抜型ユニットである。
図1は、本考案の抜型ユニットの好ましい一実施形態の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、本考案の抜型ユニットは、チェース10の上に、抜型20を固定させてなり、係る固定には片面粘着テープ30を用いる。図1の例においては、片面粘着テープ30は、抜型20の周縁部において、抜型20の表板22の上面から抜型20の側面を介してチェース10の上面にわたって貼付される。即ち、チェース10上で抜型20の位置合わせを行った後に片面粘着テープ30を所望の位置に貼付して抜型20をチェース10上に固定させる。本考案において、片面粘着テープ30は、従来の両面粘着テープのように、抜型20とチェース10との間に介在しない。よって、位置合わせの際に抜型20がチェース10の上面に固着することがなく、精密な位置合わせを容易に行うことができる。また、片面粘着テープ30は取り外しが容易であり、容易に抜型20をチェース10上から取り外すことができる。
本考案において用いられる片面粘着テープ30は、市販されている片面粘着テープを好ましく用いることができ、寸法や粘着性に応じて適宜選択される。
図1の例では、平面形状が矩形の抜型20において、相対する一対の端辺を覆うように片面粘着テープ30が貼付されているが、本考案ではこれに限定されない。例えば、図2(a)に示すように、相対する一対の端辺を片面粘着テープ30で覆った後に、さらに、係る端辺に直交する、相対する一対の端辺を片面粘着テープ30で覆っても良い。また、図2(b)に示すように、平面形状が矩形の抜型20の四隅のそれぞれを跨ぐように片面粘着テープ30を貼付しても良い。
図1の例では、抜型20として、表板22と該表板22に両面粘着テープ24を介して積層された裏板21とを有し、該表板22を貫通して打ち抜き刃23が取り付けられ、打ち抜き刃23の刃先が表板22側に露出している、ゼンマイ刃型或いはトムソン刃型と呼ばれる形態を示した。このような抜型20では、表板22としては通常アクリル板が用いられ、裏板21としてはアクリル板やアルミ板が用いられる。打ち抜き刃23は、表板22に掘られた溝にはめ込んで固定されている。
係る抜型20を用いた場合、図3に示すように、表板22の周縁部を一部切り欠いて裏板21の表板側表面を露出させ、露出した裏板21の表面に片面粘着テープ30を貼付して抜型20をチェース10に固定させても良い。係る形態では、片面粘着テープ30を貼付する抜型20の上面が裏板21の表面であるため、片面粘着テープ30が貼付される段差が図1の形態よりも小さくなり、片面粘着テープ30を貼付しやすくなり、貼付する際に抜型20が位置ずれを起こす恐れも小さくなる。
図3は、図1と同様に、平面形状が矩形の抜型20において、表板22の相対する一対の端辺周辺を切り欠いて、露出した裏板21表面に片面粘着テープ30を貼付した例であるが、図4(a)のように、表板22の周縁部全てを切り欠いて周縁部全体にわたって片面粘着テープ30を貼付してもかまわない。さらに、図4(b)に示すように、平面形状が矩形の抜型20の四隅において、表板22を切り欠いて、露出した裏板21の表面を跨ぐように片面粘着テープ30を貼付しても良い。
また、図1,図3に示した形態では、表板22と裏板21とを互いに接着している両面粘着テープ24が打ち抜き刃23と裏板21との間にも介在しているが、図5に示すように、打ち抜き刃23を避けるように両面粘着テープ24を配置することが好ましい。このように、打ち抜き刃23と裏板21との間に両面粘着テープ24が介在せず、打ち抜き刃23が直接裏板21に当接する構成とすることにより、両面粘着テープ24に起因する高さムラが解消され、安定した高さ精度が得られ、シール等の半抜きを行う際に好ましく用いられる。尚、図5には、図3の形態において、両面粘着テープ24を打ち抜き刃23を避けて配置した例を示したが、同様に、図1の形態においても係る構成を適用することができる。
上記実施形態においては、打ち抜き刃23が表板22のみを貫通している形態を示したが、本考案ではこれに限定されず、図6に示すように、打ち抜き刃23が裏板21も貫通している形態にも好ましく適用される。尚、図6は係る形態の断面図であり、平面図は図1(a)と同様である。本形態に示した抜型20は、図2〜図5の抜型20としても好ましく用いられる。
上記実施形態においては、抜型としてゼンマイ刃型或いはトムソン刃型を用いた例を示したが、本考案では、エッチング刃型(腐食刃型)も好ましく用いられる。図7に示すように、エッチング刃型の抜型40は、ベース部41と打ち抜き刃部42とが一体で形成されており、一般的にベース部41が1mm前後と非常に薄いため、片面粘着テープ30を貼付する際に段差が小さく、貼付作業が容易である。本形態に示した抜型20は、図2の抜型20としても好ましく用いられる。
上記に挙げた実施形態では、平面形状が矩形の抜型を例示したが、本考案では形状は限定されない。例えば、矩形以外の多角形、或いは、円形や楕円形、端辺の一部に曲線を含む形状であっても好ましく適用される。
10:チェース、20,40:抜型、21:裏板、22:表板、23:打ち抜き刃、24:両面粘着テープ、30:片面粘着テープ、41:ベース部、42:打ち抜き刃部

Claims (7)

  1. チェースと前記チェース上に固定された抜型とを有する抜型ユニットであって、
    前記抜型が、周縁部において片面粘着テープによって前記チェース上に固定されていることを特徴とする抜型ユニット。
  2. 前記抜型が、表板と前記表板に積層された裏板と打ち抜き刃とを有し、前記打ち抜き刃が少なくとも表板を貫通して刃先が表板側に露出していることを特徴とする請求項1に記載の抜型ユニット。
  3. 前記表板と前記裏板とが両面粘着テープを介して積層されており、前記打ち抜き刃が前記表板のみ貫通しており、前記打ち抜き刃と裏板との間には前記両面粘着テープが介在していないことを特徴とする請求項2に記載の抜型ユニット。
  4. 前記打ち抜き刃が、裏板まで貫通していることを特徴とする請求項2に記載の抜型ユニット。
  5. 前記表板の周縁部が切り欠かれて前記裏板の表板側表面が露出しており、前記片面粘着テープが、前記裏板の露出した表板側表面から前記チェース上にわたって貼付され、前記抜型が前記チェース上に固定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の抜型ユニット。
  6. 前記抜型の平面形状が矩形であり、前記表板が切り欠かれた前記周縁部が前記表板の四隅であり、前記片面粘着テープが、前記裏板の露出した表板側表面を跨いで貼付され、前記抜型が前記チェース上に固定されていることを特徴とする請求項5に記載の抜型ユニット。
  7. 前記抜型が、エッチング刃型であることを特徴とする請求項1に記載の抜型ユニット。
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