JP3197560B2 - 画像装置のダイナミックレンジを改善するための方法 - Google Patents

画像装置のダイナミックレンジを改善するための方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 この発明はコンピュータ化された断層撮影装置であっ
て、より良い画像形成のために画像拡大検出器を組込ん
だものにおけるダイナミックレンジを改善するための方
法に関する。
相互参照文献 本申請書と同日に出願され、同一の譲渡人に譲渡され
た「部分的扇形ビームX線断層撮影装置とデータ再構成
方法(Partial Fan−beam Tomographic Apparatus and
Data Reconstruction Method)」という題名の同時出願
の米国特許申請書を参照する。
マイクロフィッシュの付録 76フレームのマイクロフィルムを含む、6枚のマイク
ロフィッシュ・シートよりなる、マイクロフィッシュ付
録Aが、本申請書の一部として含まれる。
従来技術の説明 近年、コンピュータX線断層撮影として広く知られて
いる分野に多くの関心が持たれるようになった。コンピ
ュータX線断層撮影(またはCT)を利用している典型的
な手順において、X線源と検出器とが、検査される検体
の反対側に物理的に結合されている。この検体は、たと
えば患者、人体模型、その他の物体とすることができ
る。X線は検体を通過させられ、検出器が吸収または偏
向されずに検体を通過したX線を測定する。対をなした
X線源と検出器とが定期的に検体の周囲で、異なる角度
方向に回転されて、データ収集過程が繰り返される。
このような手順により、非常に多くの数の減衰値の測
定がなされる。このように蓄積されたかなりの量のデー
タがコンピュータにより処理されるが、通常コンピュー
タは、スキャンされる検体の部分内にある非常に多くの
透過値(通常数十万個)の減衰値を得るために、数学的
なデータ整理を行う。このようなデータが組み合わされ
て、検査された検体部分の密度関数を正確に表すマトリ
クス(目に見える手段または別の手段の)を再構成する
ことができる。
このような検体部分を1つ以上考察することにより、
熟練した医療診断技術者は、これまでは検出できたとし
ても、はるかに面倒で、多くの場合患者にとって危険な
方法でしか検出できなかった。腫瘍,凝血,嚢腫,出血
その他の様々な異常などの多くの人体の要素を診断する
ことができる。
CTスキャナ 以上述べたような装置は強力な診断装置であり、放射
線技術においては偉大な進歩と考えられていたが、第1
世代の装置には多くの欠陥があった。生データの収集に
ひどく長い時間がかかることが多く、この問題は、他の
問題の中でもとりわけ患者に対して、不便とストレスと
を強いるものであった。患者がこのように長い間じっと
していられないために、収集したい画像がぶれることも
あった。
「データ再構成の装置と方法」という題名で、本特許
と同一の譲渡人に譲渡された、John M.Pavkovichによる
米国特許第4,149,248号では、従来の技術の問題のいく
つか、特に検出器によって提供された生データのコンピ
ュータ処理に長い時間がかかるという問題を軽減する装
置と方法論とが開示されている。そこで開示されている
装置は、扇形ビームの放射線源と、データ整理にコンボ
リューション(たたみ込み)法を用いることにより、扇
形の光線の再配置を妨害せずに、この方法を用いなけれ
ばこのような再配置には起こりがちな演算時間のエラー
と遅延とを排除している。放射線源と検出器手段とは、
検査される患者の患部の対向面に置かれて、これらの装
置が患者の周囲で一回転または部分的に回転される。こ
のような回転の途中で、検出器は回転過程中に定義され
た複数の透過経路における放射線吸収を測定する。広い
ダイナミック・レンジでアナログ信号を測定するために
は、用途別の変換スキームが採用されることが多い。す
なわち、入力トランスデューサの信号対雑音比がアナロ
グ−デジタル変換器の信号対雑音比を越えるときは、入
力信号の前処理が通常用いられて、入力信号を圧縮す
る。
X線CTスキャナは、今や放射線診断技師にとってはあ
りふれた道具である。この装置は普通は高価で、百万ド
ル以上はする。これらのシステムは通常0.3mmの空間解
像度で1ないし2秒のスキャン時間を有する。空間解像
度を落とせば、0.25%までの密度解像度を得ることがで
きる。過去10年間の発生装置/検出器の設計技術と、マ
イクロコンピュータの分野における進歩とにより、画像
検出と処理とがリアルタイムで行えるようになってき
た。
放射線治療用シミュレータ 放射線技術者は、放射線治療を行う場合に診断用CTス
キャナからのスキャンを用いようとすることが多い。放
射線治療では高いレベルの放射線が用いられるので、技
術者が治療する部位を正確に特定できることが重要にな
る。しかし、診断用CTスキャン中の体内の器官の相対位
置は、患者が放射線治療装置の平らなカウチに寝たとき
と同じではない。診断用CTスキャナのカウチのほうが三
日月型をしているためである。そのために放射線治療用
シミュレータが用いられるようになった。これらのシミ
ュレータには放射線治療装置と同じ患者用カウチがあ
る。また、シミュレータでは蛍光X線/放射線画像化の
ためのX線焦点があり、治療装置と同じ目標物対患者の
アイソセンタとなっている。治療の設定値を正確に再現
するための、ビーム整形装置とその他の付属品も追加す
ることができる。このように、シミュレータは、放射線
治療システムの位置とはるかに高い幾何学的和合性を持
つ、患者の人体の投影平面図を作成する。正確に方向付
けられた放射線情報に加えて、断面CT画像も同時に得る
ことができると、治療の計画をたてるに当たって技術者
のさらに大きな助けとなる。
放射線治療用シミュレータは、放射線治療ユニットの
形を模倣するように形成された診断用画像X線装置であ
る。そのためシミュレータにはX線画像源,患者を支え
るカウチおよび画像形成システムが含まれる。台座の寸
法は、X線画像源をカウチに対して、放射線治療装置の
配置と数学的に相似形に置けるものとなっている。画像
化システムで形成された画像は次に、放射線装置の配置
に関して処理される。異なる角度から画像が取られて、
目標に対して最大限の線量を与えて、健康な器官に対す
る損傷を最小限に抑えるような放射線ビームを形成する
にはどうすべきかを考える際の助けとなる。
既存のシミュレータでは、シミュレータの幾何学的配
置を放射線治療装置に非常に近いものにしようとするた
めに、X線画像源と画像形成システムとが、画質に対し
て最適なものよりも小さな構成に制限されている。画像
源と画像形成システムの画像検出器部とが、患者から非
常に離れた位置にある。検出器の画像はフィルムに記録
されていた。
テレビの画像を作成するために用いることのできる、
画像増強装置を用いて画像の輝度が高められている。コ
ンピュータを用いてテレビ画像を処理,強化している。
コンピュータX線断層撮影シミュレータ 従来の技術では、患者とテレビカメラとの間で画像増
強管(IIT)を用いて、テレビカメラから得たデータに
基づきコンピュータX線断層画像を形成する方法が知ら
れている。テレビカメラからの出力信号が処理されてデ
ジタル信号が形成され、この信号がコンピュータでさら
に処理されてX線断層画像が形成される。テレビカメラ
の採用しているこの従来の技術によるシステムは、シミ
ュレーションや治療の計画をたてる際に雑音の多い、限
界値の画像を作成する。
過去に多くのグループが、ビデオカメラのついたX線
画像増強装置を用いた同様のCTを試みた。しかし、過去
のCTの経験から、IITを持たないデータに基づくビデオ
カメラ信号を用いることが、これらの設計を制限する主
要な問題のひとつであると信じられている。IITに比較
して、従来のビデオカメラは、30cmのフィールドで1mm
につき3ないし4本のペアの水平空間解像度を持つが、
その強度出力は制限されており、しかも非線形である。
普通、チューブ・ビデオカメラの瞬間信号ダイナミック
・レンジはわずか2または3桁の増加に制限されてい
る。従来のソリッド・ステート・ビデオカメラは、空間
的にも強度的にも良い線形を示すが、その信号ダイナミ
ック・レンズは、室温でほぼ1,000:1に制限され、平均
ラインは4000:1である。
16インチ(40cm)径の本体でX線光子の数値を維持す
るために、少なくとも200,000:1の最小信号対雑音比(S
/N)をもつ検出器が必要である。ここでは、1スキャン
当り2ラドの通常表面線量を想定し、患者の周囲には調
整医がいないものとしている。また、IIT,レンズ光学系
および光電検出器が、ユニティよりも大きな電子量子効
率までX線を発生することが必要とされる。
医療用または産業用のX線CTに用いるには、通常、ミ
リメートルの空間解像度と光子が制限された強度解像度
を持つ検出器システムが要求される。X線源から放出さ
れる光子の速度は統計的なもので、ポアソン分布に準ず
る。そのため、理想的な光子強度測定値は、検出された
光子の平均数の平方根に等しい2乗平均(rms)ノイズ
を持つ。そのため、検出器システムは、光子の数値を維
持するためには、ユニティよりも大きな総合量子検出効
率(QDE)を持たねばならない。さらに、余分なランダ
ム・ノイズが求積的に増えるために、検出器のエレクト
ロニクス部は、光子ノイズよりも低いrms入力ノイズ・
レベルを持たねばならない。
発明の目的 本発明の目的、は放射線療法シミュレーター装置のダ
イナミックレンジを改善するための方法を提供すること
である。
発明の概要 本発明のこれらおよびその他の目的,特徴および利点
は以下の説明と図面とにより明らかになろう。
簡単に述べると、本シミュレータはX線光子を可視光
子に変換する変換器としての画像増強管(IIT)−−通
常12インチIIT−−を使用したコンピュータX線断層撮
影機能により構成されている。入射X線光子は、IIT表
面の薄い(0.3mm)ヨウ化セシウム(CsI)シンチレータ
により吸収される。CsI結晶は、光子を放出して、これ
がIITの光電陰極により電子に変換される。この電子が
加速されて、IITの出口窓の蛍光物質に集束され、再び
光子に変換される。この過程の量子検出効率(QDE)
は、入射X線光子に対して、光子が4ないし5桁(104
ないし105)の増加とされる。測定システムの全体のQDE
は、IIT出力におけるこれらの光子の効率的な収集に依
存する。IITから出力された光を集めて、集束させるた
めに、2つのレンズを用いたシステムが実現されてい
る。このレンズ・システムの光収集効率は、透過度と開
口数(fストップ)の2乗に比例する。両レンズが無限
大で集束するときは、その光収集効率は約1%で、第2
レンズのfストップ設定値に依存する。従って、この場
合のIITから光電検出器へのQDEは、依然としてユニティ
より2ないし3桁(102ないし103)の増加である。
レンズは、IITからの光出力を複数のフォトダイオー
ドの線形アレイに集束させ、これらのダイオードにより
入射光に比例した出力信号が発生される。電子信号処理
手段は、フォトダイオード出力信号を調整して、放射線
治療用シミュレータ装置の幾何学形状に対応する断層X
線画像を構成するために用いることができるようにす
る。
本発明の方法に従うと、フォトダイオードによって蓄
積された電荷は長期及び短期サンプリング間隔を用いて
サンプリングされる。IITからの可視光出力がしきい値
を超えるとき、短期サンプリング間隔からの測定値が用
いられる。逆に、大きさがしきい値よりも小さいときに
は長期サンプリング間隔からの測定値が用いられる。
短い間隔の測定値が用いられるときは、計数比を掛け
る。この計数比は、長間隔測定値と短間隔測定値とを比
較することにより、較正光源で決定される。この計数比
は次に長間隔測定値と計数化された短間隔測定値との間
の最適な最小2乗フィットを得られるように調整する。
短間隔測定値に用いる閾値は、フォトダイオードの飽
和レベルに近く、しかもそれよりも小さな点になるよう
に選択する。実際には、短間隔測定値と長間隔測定値と
の間での移行は、長間隔のサンプリングと短間隔のサン
プリングの組合せに重みをつけて用いることにより行
う。
本発明の実施例においては、検体の大きさの移行範囲
を定義して、移行範囲よりも小さなサンプリング強度に
関しては長間隔の測定値を用いる。移行範囲よりも大き
なサンプリング強度については、計数化した短間隔の測
定値を用いる。最後に移行範囲内のサンプリング強度に
ついては、両者を組合せて重みをつけて用いる。
電子信号処理手段により実行される調整には、線形ア
レイからの検出器信号の線形化が含まれる。これには複
数のn次多項式を用いるが、これらはそれぞれフォトダ
イオードからの信号強度の異なる範囲に関して有効であ
る。これらの多項式の係数は、線形アレイのフォトダイ
オードからの応答データを、正規化フォトダイオードか
らの応答データに「最小2乗」カーブ・フィッティング
させることにより決定される。ある実施例においては、
異なるn次多項式が重複する範囲について有効であり、
重複する検出器信号については、その重複に関して有効
なn次の多項式から得た値の組合せに重みをつけて、線
形化された検出器信号として用いる。
画像拡大検出器アレイが、スキャン円直径を拡大する
ために設けられる。画像拡大検出器アレイは、画像増強
管の一端に置かれて、直接的にX線光子を検出する。画
像拡大検出器アレイの各検出器には、シンチレーティン
グ結晶体とフォトダイオードとが含まれる。画像拡大検
出器アレイからの信号は電子信号処理手段により調整さ
れる。
電子信号処理手段には、IITと拡大検出器フォトダイ
オードの両方からの広い範囲の大きさの検出器信号を受
け入れるための手段が含まれる。これに含まれるのは、
電子信号処理手段のオフセット・エラーを最小限に抑え
て、ダイナミック・レンジを強化する、リセット・クラ
ンプ構成を有する、フォトダイオードから受け取った電
荷を増幅するための積分前置増幅器回路が含まれる。積
分前置増幅器により、サンプリングを位相ロックして、
続いて信号をデジタル化し、X線源とシステムとが全体
として一次電力を得られるような線間電圧にすることに
より低ノイズ条件が得られる。
さらに電子信号調整手段による信号調整には、バック
グランド・ノイズと点展開関数効果を補正する装置と方
法とが含まれる。バックグランド・ノイズは光電検出器
上に照射せずに測定して、スキャン中の検出器信号から
減ずる。点展開関数効果に関しては、IIT,光学系および
光電検出器の画像化チェーン内では、意図的に照射され
ない光電検出器内のフォトダイオードに関して有効な出
力レベルが存在することになる。これは一部にはIIT内
の電子の集束ずれ、光学系内の光子の集束ずれと散乱お
よび光学系内の内部反射のためである。点展開関数効果
は、フォトダイオードのうち選択されたものを画像増強
管を選択的に照射することにより照射し、アレイ内の全
フォトダイオードの出力レベルを読み出すことにより測
定される。照射フォトダイオードに対する出力レベルは
ゼロにセットされて、残りの出力レベルを用いて実際の
スキャン中に得た検出器の読み取り値をデコンポリュー
ションする(deconvolute)ための修正マトリクスを形
成するために用いる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の検出器システムのブロック図であ
る。
第2図は頭部スキャンのための再構成直径の図であ
る。
第3図は頭部CTのためのシミュレータの幾何学形状の側
面図である。
第4図は本発明と組み合わせて用いることのできる放
射線治療用シミュレータの簡単な透視図である。
第5図は、放射線治療用シミュレータ・システムに追
加して、本発明によるCTシミュレータ・システムを得る
ことのできる、本発明の要素(*により示す)を示すブ
ロック図である。
第6図は、胴体CTのためのシミュレータの幾何学形状
の側面図である。
第7図は、胴体CTのための再構成直径の図である。
第8図は、画像拡大検出器アレイで、IITに追加し
て、本発明のスキャン円直径を大きくするために用いる
ことのできるアレイを示す。
第9図は、典型的な画像増強管の断面図と、本発明の
関連光学系を示す。
第10図は、本発明のフォトダイオード線形アレイ,前
置増幅器およびADCの簡略図である。
第11図は、ある実施例の前置増幅器,積算器およびリ
セット・クランプ回路を実現するために用いる回路構成
の詳細な図である。
第12図は、画像拡大検出器アレイのフォトダイオード
の相対的位置を示す。
第13図は、画像拡大検出器アレイから見た検出器を示
す。
第14図は画像拡大検出器アレイから見た検出器の検出
器面に沿った、感度プロフィルを示す。
第15図は画像拡大検出器アレイと共に用いられるサン
プリング前置増幅器回路構成の詳細図である。
第16図は、フォトダイオード線形アレイと、画像拡大
検出器アレイとからのデータ収集の相対的タイミング図
である。
第17図は、ミラー位置合わせ装置の上面図である。
第18図は、第17図のミラー位置合わせ装置を用いた検
出器応答の図である。
第19図は、本発明の中心検出手順に用いられる移動ピ
ンの配置を示す。
第20図は、本発明の中心検出手順の検出器応答の図で
ある。
第21図は、妨害された光線の角度と妨害光線に応答し
た検出器を表にしたものである。
第22図は、第21図で表にした情報を実際の測定データ
と組み合わせて用いる方法を示す。
第23図は、点展開関数を決定するための装置と応答と
を示す。
第24図は、点展開関数データの収集と準備とを示す。
第25図は、実際のピークをゼロにセットした後で、デー
タがどのように見えるかを示したものである。
第26図は、データ収集と修正の手順全体を示す。
第27図は、フォトダイオード番号と係数値を示す表で
ある。
第28図は、線量と測定された検出器応答の多項式フィ
ッティングの図である。
第29図は、フォトダイオードの非線形性を補正する3
つの4次多項式の係数を決定する手順を示す。
第30A図は、第29図に示された3つの多項式を用いた
検出器読み取り値の修正を示す。
第30B図は、本発明の好適な方法による検出器読み取
り値の修正を示すもので、各多項式の結果に重みをつ
け、その後重みをつけた多項式の和を修正された検出器
読み取り値として用いるものである。
第30C図は、係数範囲の1例として、第30B図に用いた
重み関数を示す。
第31図は、重複投影修正のために各投影のデータに割
り当てられた重みを示す。
第32図は、第24図および第25図に示されたεマトリク
スを用いて、PSFを修正するデコンボリューション(dec
onvolution)を行う方法を示す。
第33A図,第33B図および第33C図は、X線源30の位置
が異なった場合に、フォトダイオード線形アレイの異な
る検出器が、較正針により妨害された光線にどのように
影響を受けるかを示す。
用語集 以下に示すのは、下記の解説で用いられる用語のリス
トの一部である: ABS:自動輝度システム ADC:アナログ−デジタル変換器 CdWO4:タングステン酸カドミウム Cij:i番目の多項式の多項式係数と、多項式のj次項 CsI:ヨウ化セシウム CT:コンピュータX線断層撮影 DET.:実際の検出器測定値 DET.′:フォトダイオード非線形性に関して修正した実
際の検出器測定値 DMA:直接メモリ・アクセス FAD:焦点−軸(アイソセンタ)距離 FID:焦点−増強装置距離 F.S.A.D.:焦点−アクセス距離 IIT:画像増強管 LED:発フォトダイオード Pb:鉛 PSF:点展開関数 RAM:ランダム・アクセス・メモリ RMS:二乗平均 TDC:上死点 WORM:書き込み一度読み込み多数 発明の実施例 第1図では、本発明のシミュレータにおいて目標がス
キャンされて、目標の回転軸の周囲の異なる選択角度に
おいて一連の投影が行われる。投影は、この選択角度の
それぞれにおいて目標物に扇形の放射線の全体または一
部を通過させることにより行われる。各投影では、目標
で減衰された扇形放射線が画像増強管に入力されて、こ
の増強管により放射線光子が可視光子に変換される。可
視光子は次にフォトダイオード線形アレイを用いて検出
される。フォトダイオード線形アレイからの信号は調整
されて、その後デジタル形式に変換される。デジタル情
報は、次にコンピュータ制御のもとで処理されて、バッ
クグランド・ノイズのデータ,画像増強管とフォトダイ
オード・アレイの非線形性,画像化チェーン内の点展
開,その他の効果に関して修正がなされる。次に、各投
影の修正データが用いられて、そのスキャンの目標の断
面の画像が再構成される。複数のスキャンをとって、目
標の3次元像を作ることもできる。これらのスキャン
は、吸収係数や吸収密度を変えてモニタ上に表示するこ
とができる。再構成された画像を、デジタル形式で記憶
させて後で見ることも可能である。
扇形ビームのX線放射線の全体を用いるか、部分を用
いるかは、スキャンされる目標の直径と、用いることの
できる検出器エレクトロニクス部の寸法とに依存する。
たとえば、12インチの画像増強管を用いて患者の頭部を
スキャンしたい場合は、扇形ビーム全体を用いる。この
ときは扇形ビーム,患者の頭部,画像増強管の中心は共
通の軸に合わされている。
一方、患者の胴体部をスキャンしたい場合で、12イン
チの画像増強管を用いるときは、胴体の直径が大きすぎ
て管の12インチの幅内に完全には収まらない。このよう
な場合は、扇形ビームの一部を用いて、扇形ビームと患
者の中心がある軸から画像増強管をオフセットさせる。
画像拡大の実施例 本発明の他の実施例では、画像拡大を行って、それに
より患者の最大スキャン円直径を大きくする。たとえ
ば、30cm(12インチ)の画像増強管を用いると40cmから
50cmになる。これにより、患者と台座との間が60cmから
77cmまで広がり、さらに48cm幅の患者用カウチを用いる
ことができるようになる。
画像拡大を用いずに12インチ画像増強管を用いると、
スキャンすることのできる最大目標寸法は、画像増強管
の直径とX線源からのその距離とにより制約を受ける。
扇形ビーム全体と部分的扇形ビームの使用 12インチの画像増強管の有効面積は、ユニットにより
変わるが、通常はX線源から135cmの距離で、表面の幅
が28cm±1cmである。第2図に示されるような扇形全体
を用いて、100cmに中心を合わせた頭部スキャンでは、
この形状の最大寸法目標は21cm径に制限される。Diffri
entの人体寸法に関する出版物(N.Diffrient他、Humans
cale 11212 Manual、1979年、MIT Press参照)によれ
ば、この数値でアメリカの男性の約95%をカバーするこ
とができる。診断用CTスキャナは、最大25cmの頭部スキ
ャン円を有するのが普通なので、ほぼ100%の人口に対
処することができ、患者の位置設定の厳格さをそれほど
必要としない。
非対称の(または部分的)X線扇形ビームを用いるこ
とにより、頭部スキャンも胴体スキャンも寸法を大きく
することができる。シミュレータの頭部スキャン円は、
非対称ビームを用いると、扇形全体を用いるのに対し
て、25cmまで大きくすることができる。この方法で画像
増強管を中心から数cmオフセットすると、360度のスキ
ャンが行われる。このように扇形全体を用いるのと比較
してより大きな面積をカバーすることができる。各投影
で目標全体を見ることができないので、コントラストと
空間解像度は多少失われる。
次に、本件と同日に出願され、同一の譲渡人に対して
譲渡された「部分扇形ビームX線断層撮影装置とデータ
再構成方法(Partial Fan−beam Tomographic Apparatu
s and Data Reconstruction Method)」という題名の同
時出願特許申請に説明されているPavkovichの扇形ビー
ム再構成方法の変形を用いて、投影データが再構成され
る。
胴体スキャンの場合は、画像増強管を最大限に移動さ
せる。上記の構成による最大胴体スキャンは、第7図に
示されるように40cm未満である。この数値は、95%のア
メリカ人男性の胸部幅をカバーするものであるが、肩幅
の場合は50%未満になる。大半の診断用スキャナは50cm
の最大胴体スキャンを有しており、これでアメリカ人男
性の97%をカバーすることができる。
放射線治療用シミュレータ−−詳細 ひとつの用途として本発明を放射線治療用シミュレー
タおよび計画システムと組み合わせて用いる。
放射線治療シミュレータおよび計画システム(「シミ
ュレータ」)は、メガボルト級の放射線治療装置の形状
と動作とを模倣するものである。シミュレータ・システ
ムは以下の基本的な部分に分割することができる:すな
わち、回転アームのついた床置き用駆動ユニット,X線ヘ
ッドおよびクロスワイヤ・アセンブリ,画像増強装置の
ついた検出器,治療用カウチ,リレー・フレームおよび
制御ユニットである。本発明に用いるのに適した基本的
なシミュレータ・システムの部品の多くは、本件の譲渡
人であるVarian社製のXimatron CRシミュレータ・シス
テム(Ximatron CR Radiotherapy Simulator System)
に見ることができる。
駆動ユニット 第4図に示されるように、駆動ユニット10は、通常、
台座にボルト止めされた溶接鋼体からなり、これは最終
的な床仕上げが完成しないうちに床に鋳造されているこ
とが好ましい。駆動構造体は可変速度電気駆動ユニット
と、回転アーム12が配置されている高精度のスルーイン
グ・リング・ベアリングとを内蔵している。アーム12上
にはキャリッジ14,16が装着されて、それぞれがX線ヘ
ッド・アセンブリ18と画像増強管アセンブリ20用となっ
ている。アーム前部には円形のディスク22が付けられ、
この円周上には0.0から360.0度までの目盛りが付いてい
る。スクリーン壁(図示せず)が設けられて、これには
ゼロ・データが見えなくても読み取りやすいように小さ
なサブスケールの付いたスケール用のゼロ・データマー
クが付いている。スクリーン壁は、仕切り壁に内蔵され
ており、仕切り壁によって駆動ユニットと駆動ギアとを
部屋から仕切って清浄な仕上げとしている。
X線ヘッド18 アーム12の上部を通ってX線ヘッド・アセンブリ18が
突き出しており、これは頑丈な鋼体に装着されている。
シミュレータのX線システムは125kVpおよび300mA(放
射線モード)または125kVpおよび30mA(蛍光モード)の
出力を有する発生装置、並びに二重焦点(0.6mmおよび1
mm)X線管,永久2mmエレメントおよびフィルタをも
つ。X線管は鋼体の端部のヨーク上に装着されている。
管の下方には鉛ブレードの付いたコリメータが装着さ
れており、35cmおよび100cmのF.S.A.D.により0ないし3
5までのフィールド・サイズに手動設定することができ
る。コリメータにはハウジング側面のスイッチにより操
作されるランプがついており、ブレードを通して患者の
皮膚上にX線ビームの面積を決める。
コリメータの前部にはクロスワイヤ・アセンブリが装
着されている。これには2対のモータ駆動式のタングス
テン・ワイヤが付いていて、100cmのF.S.A.D.において4
x4cmから30x30cmまでの任意の正方形または矩形のフィ
ールドを作り出す。クロスワイヤ・ハウジング内部の窓
には、100cmの距離のフィールド・サイズを示すスケー
ルが付いている。これらは遠隔操作用コンソール内の電
気インジケータにも繰り返されている。コリメータとク
ロスワイヤ・アセンブリは、レンジ±45度のモータ駆動
および手動回転ができる。角度位置を読み取るための適
切なスケールが設けられる。ヘッド全体は最大100cmの
F.S.A.D.から60cmまで電気的に駆動することができる。
検出器20 アーム12の前底部を通って突き出しているのが画像増
強管アセンブリ20である。このユニットは二重キャリッ
ジ上に装着されて、X線ビームの中心周辺の±18cmのエ
リアで縦にも横にもスキャンすることができる。アセン
ブリ全体は、回転軸から画像増強管面24までの距離を最
大50cmから10cmまで電気的に駆動することができる。画
像増強管面24に装着されている衝突防止バーを操作する
と、電源を動作モータから隔離する。衝突状態を越えて
駆動するための衝突防止連動系を取り消す装備がされて
いる。
治療用カウチ26 カウチ・アセンブリ26には、大きな精密ベアリング・
リング上に支持された鋼鉄製の枠がある。これらは床に
鋳造された穴に装着されている。枠は、カウチ26用の望
遠鏡ラム・アセンブリ28を丸い床部分と共に動かす。ベ
アリングは、電気でまたは手動で、X線ビームを中心に
±100度カウチ26の中心合わせをすることができる。位
置決めのために、穴の縁にスケールが付いている。
望遠鏡ラム・アセンブリ28は最低60cmから最大120cm
の高さまでカウチ上部を上下に移動させる。
望遠鏡ラムの上部には、サブシャーシが装着されてお
り、手動で横方向の移動ができるようになっている。カ
ウチの両側にはレバーによる手動ブレーキが設けられ
て、設定位置にカウチ上部を固定する。このサブシャー
シには幅50cm、長さ213cmの側溝カウチが付いている。
これは、123cmまでのモータ駆動による上下移動を助
け、迅速な設定を助けるために手動の取り消し装置とな
っている。望遠鏡ラム・アセンブリのカウチ上部の手動
回転も行われる。手動ブレーキが設けられて、任意の位
置に上部をロックできる。
3つの取り外し可能な部分からなるクッション部があ
り、43x31cmの開口部を作る。全体が透明なプラスチッ
ク・フィルムが、クッションが外されたときに患者を支
える。取り外し可能な頭部クッションが設けられて、頭
部クランプを装着するためなどのドリル板を露出する。
システム全体 第1図ないし第5図には、本発明によるコンピュータ
X線断層撮影システムが示される。第1図は、X線源30
と患者32とに関してデータを収集する本発明の要素を示
すブロック図である。第5図は、本発明によるCTシミュ
レータ・システムを得るために、上記に参照されたXima
tronシミュレータ・システムに追加された、本発明の要
素(*で示される)を図示するブロック図である。
第5図で示される追加要素に含まれるのは、以下のも
のである:すなわち、患者前部コリメータ34,患者後部
コリメータ36,グリッド38,画像増強管40,直角反転ミラ
ー42,フォトダイオード線形アレイ44,画像拡大装置45,1
6ビットADCおよびインターフェース・エレクトロニクス
部46,データ収集インターフェース48,処理および表示用
コンピュータ50である。
データ収集経路 第1図では、X線源30が、放射線を患者前部コリメー
タ34,患者32,そして患者後部コリメータ36,散乱防止グ
リッド38を通して、画像増強管40(IIT)と画像拡大装
置45まで送っている。
画像増強管40の画像は第1レンズ52,直角ミラー42お
よび第2レンズ52を用いてフォトダイオード線形アレイ
44上に投影される。直角ミラー42が経路から外れて振れ
たときは、画像増強管40の画像はテレビカメラ56で見る
ことができる。
フォトダイオード・アレイ44と画像拡大装置45からの
信号は、コマンドによって前置増幅器,積算器,リセッ
トおよびクランプ回路58に送られる。前置増幅器,積算
器,リセットおよびクランプ回路58の制御論理回路構成
60は、タイミング信号を発生して、それらは位相ロック
されたループ・タイミングおよび制御回路62により設け
られるクロックから導かれる。回路62は50/60Hzの線周
波数に同期する。制御信号と光強度信号とは前置増幅
器,積算器、リセットおよびクランプ回路58から、増幅
器およびフィルタ64を通じて、多重化装置65でX線正規
化検出器66からの信号と、画像拡大検出器アレイ45から
の信号とにより多重化されて、アナログ−デジタル変換
器および制御回路68(ADC)に送られる。ADC68は、書き
込み許可信号を台座角度エンコーダおよび論理回路70に
送り、両者が光学的に隔離されたデータ経路72と多重化
装置67とを時間多重方式で介して、データ処理コンピュ
ータ50(第5図)に信号を送る。コンピュータ50は、初
期接続信号をADC68に返送する。
上記のシステムの個別の部分を選択して、以下に詳細
に解説する。
患者前部および患者後部コリメータ34,36 患者前部コリメータ36は、目標に入射した扇形ビーム
の一次視準を定める。これらのコリメータは通常、鉛
(Pb)でできており、取り外し可能な設計で、通常はア
イソセンタ74において0.5センチないし1.0センチのビー
ム幅となる。第2図,第3図,第6図および第7図に、
X線源30,患者前部コリメータ34,患者の回転中心(「ア
イソセンタ」),患者後部コリメータ36および画像増強
管面24の位置寸法図を示す(画像拡大装置45はなし)。
第2図および第3図には、扇形ビーム全体による「頭
部」スキャンのための位置寸法図を示す。第6図および
第7図には部分扇形ビームを用いた「胴体」スキャンの
ための寸法図を示す。
「頭部」スキャンの場合は、第3図および第2図か
ら、X線源30の焦点がアイソセンタ74から約100センチ
の位置にあり、画像増強管面24はアイソセンタ74から約
32センチの位置にあることがわかる。第3図はビーム幅
を横切って描かれたもので、回転アーム12の回転軸が紙
面上にある。第2図はビーム幅の両端から見たもので、
回転アーム12の回転軸が紙面から外れた位置にある。
X線ビーム内には、ビーム寸法調整はさみ部76があ
り、X線源30の焦点から約65センチの位置に患者前部コ
リメータ34が位置する。X線正規化検出器66は患者前部
コリメータ34のX線源側に置かれる。患者後部コリメー
タ36は画像増強管40のすぐ上に置かれる。
「頭部」スキャンの場合、約5mmの厚みを持つ(アイ
ソセンタ74において)扇形ビーム全体が用いられる。第
3図を参照のこと。画像増強管面24がビームの中心にあ
る。X線源30,アイソセンタ74,画像増強管面24が上記の
ような空間的配置にあるとすると、患者前部コリメータ
は約6mmの間隙幅を持つ。患者後部コリメータ36は約8mm
の間隙幅を持つ。ビーム寸法調整はさみ部76は、患者前
部コリメータ34におけるビーム厚が、X線正規化検出器
66を充分に照射し、アイソセンタ74で約21.1センチのビ
ーム幅となるように設定される(第2図参照)。さら
に、ビーム寸法調整はさみ部76を患者前部コリメータ34
に充分に近づけて置き、コリメータ34がビームの一次コ
リメータとして機能するようにする。
「胴体」スキャンの場合、アイソセンタ74で約1セン
チのビーム幅をもつ部分扇形ビームが用いられる。第6
図に示されるように、患者前部コリメータ34はX線源30
の焦点から55ないし65センチの位置に置かれ、約6mmの
間隙幅を持つ。画像増強管面24はアイソセンタ74から約
35センチの位置に置かれる。患者後部コリメータ36は約
13mmの間隙幅を持つ。第7図に示されるように、回転ア
ーム12の回転軸を紙面から外れ、画像増強管面24が中心
からずれて、ビーム寸法調整はさみ部76が部分的扇形ビ
ームを発生するように設定される。たとえば、患者前部
コリメータ34からのビームは画像増強管面24を端から端
まで照射するが、アイソセンタ74を通るビームの部分は
画像増強管面24の一端から約3センチのところに入射す
る。第7図を参照のこと。
角度でいうと、ビームはX線源30の焦点とアイソセン
タ74との間を通る中心線75から約1.27度の外端を有し、
もう一方の外端は中心線75から約10.49度となる。
この実施例においては、頭部スキャンのためのスライ
ス厚はアイソセンタで5mm、F.I.D.は147センチである。
胴体のスキャンでは現在のスライス厚はアイソセンタで
1センチ、F.I.D.は147センチである。このために患者
スキャン円の空隙が大きくなる。
14:1円筒焦点グリッドが患者後部コリメータ36に含ま
れる。
患者前部コリメータ34は、患者に対する線量と散乱と
を小さくするのに役立つ、よく規定された扇形を与え
る。また、コリメータ34は患者32の厚みの少ない部分を
通り抜けるX線ビームの周辺部を減衰するビーム整形フ
ィルタをもつ。これは患者に対する線量を小さくするだ
けでなく、IIT40とフォトダイオード線形アレイ44とが
応答しなければならないダイナミック・レンジをも小さ
くする。
画像拡大装置45との位置関係 第8図は、画像拡大装置45を用いた場合の寸法図を示
す。このような構成では、50センチの患者スキャン円の
ために部分的な扇形ビームを用いる。患者前部コリメー
タ34は、X線源30から59ないし63センチの位置に置く;
アイソセンタはX線源30から約100センチのところにあ
る。画像増強管面24はX線源30から約147センチのとこ
ろにある;そして画像拡大装置45のもっとも垂直になる
点を画像増強管面24から約8.5センチ上方に置く。
X線正規化検出器66 第1図に戻り、X線正規化検出器66を患者前部コリメ
ータ34の間隙の片側に装着し、スキャン中にX線管の出
力振動を正規化するために用いられる源強度の読み取り
値を設ける。X線正規化検出器66は、減衰されないX線
光束を測定して、検出器が大きな立体角のビームをサン
プリングできるようにする。X線正規化検出器66は、シ
ンチレーティング・タングステン酸カドミウム(CdW
O4)結晶とシリコンフォトダイオードとを組み合わせる
ことにより形成する。この結晶は6x6mm、3mm厚であるこ
とが好ましい。結晶材料,フォトダイオードおよびその
構造の詳細は、画像拡大検出器アレイ45の解説において
さらに述べる。
IIT40と集光光学系84 12インチの画像増強管(IIT)40は従来の医療用画像
増強装置で、X線光子を可視光子に変換するための変換
器として機能する。第9図は典型的な画像増強管の断面
図と、本発明の関連光学系を示す。入射X線光子は画像
増強管面24で、薄い0.3mmのCsI(ヨウ化セシウム)シン
チレータ78により吸収される。CsI結晶は、光子を放出
して、これらが付属の光電陰極80により電子に変換され
る。電子は集束グリッドG1,G2,G3により加速され、出力
蛍光体82上に集束されて光変換される。この過程の量子
効率は、光子から入射X線光子で4ないし5桁の強度
(104ないし105)となる。
CsIシンチレータ78は通常は12ミルの厚みを持つ。出
力蛍光体82は「P20」タイプ(ZnCdS)であることが好ま
しい。加速電圧は通常30ないし35kVである。画像増強管
40の出力において1インチ径の画像が作成される。鉛の
患者後部コリメータ36(第1図)と、散乱防止グリッド
38とが用いられて、CTスライス厚を決定しX線の散乱を
減らす。患者後部コリメータ38装置が円形のアルミ板上
に搭載されて、この板はIIT40の装着リングにボルト止
めされる。
測定システムの全体的なQDEは、IIT出力蛍光体82にお
けるこれらの光子の効率的な収集に依存する。IIT出力
を観測する集光光学系84は、第1図および第9図に示さ
れるようなレンズ系である。このレンズ装置の集光効率
は、透過率と、開口数の2乗とに比例する。両レンズ5
2,54の焦点を無限大に設定すると、その集光効率は約1
%で、第2レンズのfストップ設定に依存する。この場
合のIITから光電検出器へのADEはまだユニティより2な
いし3桁(1O2ないし103)大きい強度である。本発明の
ある実施例においては、第1レンズ52は従来の82mmレン
ズでfストップは1.2、焦点は無限大である;第2レン
ズ54は従来の80mmレンズでfストップは5.6、焦点は無
限大である。
蛍光テレビカメラ56とフォトダイオード線形アレイ44
の両方を恒久的に搭載するために、モータ駆動式の45度
回転ミラー42の付いた二重ポート配電盤を用いて、標準
の配電盤の代わりにIIT40に装着する。回転ミラー44は
通常は蛍光位置にあり、CTモードが選択されると、ミラ
ーは90度回転してIIT光出力が第2レンズ54を通じて線
形検出器アレイ44に向かうようにする。
フォトダイオード線形アレイ44 IITからの画像データの光電検出器としての適性に関
して、さまざまな固体アレイが評価されてきた。このシ
ステムにおける光電検出器の条件には以下のようなもの
がある:無理のないスペクトル感度,広い、たとえば10
0,000:1の信号ダイナミック・レンジ,画像を再生する
のに充分な空間解像度。フォトダイオード線形アレイ44
をIIT40の出力に簡単に結合できるような無理のない幾
何学的寸法も必要である。
市販の512チャンネル線形シリコン・ダイオード・ア
レイがこの条件を満たして、優れた結果をあげている。
このアレイは、日本の浜松市のハママツにより製造され
ている線形画像センサ番号S2301である。このアレイは
長さ1インチ(25.6mm)、幅2.5mmである。各ダイオー
ド検出器は50ミクロンx2.5mmで、有効面積は72%であ
る。IIT出力画像が直径1インチのとき1対1の構造の
集光光学系84をIIT40とアレイ44との間に用いる。フォ
トダイオード線形アレイ44はカメラ・ハウジングに内蔵
されて、このハウジングが直角回転ミラー42の出口窓の
1つに装着される。
アレイの正規化された光子応答は475ないし875ナノメ
ータの範囲で60%超となり、IIT出力蛍光体スペクトル
に重なる。「P20」蛍光体からのIIT光出力スペクトルは
532nmでピークとなる。このためシリコンフォトダイオ
ード・スペクトル応答は「P20」蛍光体の曲線に合理的
に対応する。シリコンのQDEは、光子当り約0.6ないし0.
7電子である。そのため上記から、シリコンの正孔対に
対する入射X線光子の全体的なQDE比は、システム全体
のユニティよりも依然としてはるかに大きい。
目標上で1mmの空間解像度を得るために、検出器は画
像をデジタル化することができるだけの充分な数のチャ
ンネルを持たねばならない。フォトダイオード線形アレ
イ44は512チャンネルを持ち、これは12インチ管では画
像増強管面24において検出器当り0.6mmとなる。画像増
強管40に関する試験と仕様では、この空間解像度が12イ
ンチ径では1mm当り約3.5本の対となり、これはダイオー
ド・アレイにしたときの1mm当り0.9本の対を上回ってい
る。そのために、目標に投影すると、再構成された画像
データでは1mmの解像度が可能になる。
フォトダイオード線形アレイ44は512チャンネルの線
形デバイスであり、各チャンネルは1回の露光中に22ピ
コクーロンの電荷を蓄積することができる。市販のアレ
イと前置増幅器のノイズ特性は3500電子rmsと規定され
ている。飽和レベルとノイズの比は、1回の測定で39,0
0:1の最大信号対雑音比となる。
画像増強管40の点展開応答は少なくとも100,000:1の
ダイナミック信号レンジを示す。しかし、フォトダイオ
ード線形アレイ44の単一のチャンネル・ダイナミック・
レンジはメーカーの前置増幅器で用いたときは35,000:1
しかなかった。そのため、1回の測定ではフォトダイオ
ード線形アレイ44はIIT40の出力に対応できる充分なダ
イナミック・レンジを持たない。
ダイナミック・レンジの改善 本発明により、電荷前置増幅器回路構成におけるその
他のいくつかの改良と共に、二重露光時間スキームが採
用されて、IIT40の100,000:1の信号レンジを利用するこ
とができる。新しい前置増幅器積算器の設計により室温
で50,000:1のレンジが可能になっている。二重露光時間
スキームと、新型の前置増幅器積算器設計とを組み合わ
せることにより、アレイ−前置増幅器のダイナミック・
レンジは、100/83msec(50/60Hz)の測定間隔で400,00
0:1、または各チャンネルに対して19ビットとなり、し
かも光子の数値は維持されている。
ダイナミック・レンジの改善は、ひとつには、前置増
幅器内の電荷増幅器リセット・ノイズ効果を最小限に抑
え、測定値を線周波数に位相ロックし、アナログ増幅ス
キームを用いてフォトダイオード線形アレイ44の信号を
デジタル形式に変換する前に増幅することによりなされ
た。
線周波数への位相ロック 測定エレクトロニクス部のダイナミック・レンジが低
下する原因の1つは、X線源内の線周波数に関するリッ
プルと高調波である。リップルと高調波とはX線源のた
めに高電圧のCWを発生する際に用いられる線間電圧の整
流の副産物である。
第1図に示されるように、位相ロックされたループ・
タイミングおよび制御回路62によりいくつかのクロック
が発生され、これらが線周波数に同期する。さらに詳し
くいえば、位相ロックされたループ・タイミングおよび
制御回路62には、電圧制御発振器(図示せず)が含まれ
ており、これは線周波数の所定倍数で動作し、線周波数
に同期する。位相ロックされたループ・タイミングおよ
び制御回路62は、電圧制御発振器の信号をサンプリング
・クロック86と開始フレーム・クロック88とに分ける分
圧回路である。第1図に示される実施例では、サンプリ
ング・クロック86は262KHzであり、開始フレーム・クロ
ックには13.3Hz成分と120Hz成分とが含まれる。これら
のクロックは前置増幅器,積算器,リセットおよびクラ
ンプ回路58に入力される。以下に述べるように、これら
のクロックがフォトダイオード線形アレイ44のサンプリ
ングと二重露光時間スキームに用いられる。さらに、位
相ロックされたタイミングおよび制御回路62が、選択信
号をアナログ−デジタル変換器および制御回路68に供給
して、その動作を同期させる。測定エレクトロニクス部
のタイミングが上記のように位相ロックされているとき
は、線周波数のリップルと高調波とを実質的に排除する
ことができる。
前置増幅器積算器,リセットおよびクランプ回路58 第10図および第11図で、前置増幅器,積算器,リセッ
トおよびクランプ回路58を詳細に解説する。第10図で
は、フォトダイオード線形アレイ44の簡単な図が示され
ている。512個のフォトダイオードの陽極は、禁止帯幅
電圧基準のような低ノイズの基準に接続されている。51
2個のダイオードのそれぞれの陰極はパス・トランジス
タ92を介してビデオ線90に結合されている。パス・トラ
ンジスタはサンプリング・クロック86とは離れて動作す
る内部クロックにより順次パルス化される。第1図およ
び第11図を参照。
パス・トランジスタ92がパルス化されると、それに接
続されるフォトダイオードに蓄積していた電荷がビデオ
線90に入れられる。この電荷は前置増幅器,積算器,リ
セットおよびクランプ回路58の入力段96の帰還ループに
あるコンデンサ94に運ばれる。入力段96は、電荷増幅器
および積算器として動作して、その出力においてコンデ
ンサ94に現れる電荷量に比例する電圧を発生させる。コ
ンデンサ98は入力段96の出力でその電圧を低域フィルタ
100に結合させるが、このフィルタは約4のゲインをも
つ。低域フィルタ100は高いインピーダンス入力を有し
て、ADC68によるアナログ−デジタル変換に先立ち前置
フィルタとして動作する。ADC68は単体の16ビット線形
アナログ−デジタル変換器である。
入力段96には、低ノイズ,高入力インピーダンスの増
幅器段が含まれる。好適な実施例においては、タイプ2N
5912のような別々の低ノイズ電界効果トランジスタを対
にして増幅器の前端電圧従道体として用いる。第11図を
参照のこと。積み重ねられた対の出力が、カリフォルニ
ア州サンタクララのPMI社製のデバイス番号OP−27のよ
うな、高インピーダンス演算増幅器の反転入力に入力さ
れる。
リセットおよびクランプ 前置増幅器,積算器,リセットおよびクランプ回路58
には、コンデンサ94と並列に接続されたリセット・トラ
ンジスタ102と、低域フィルタ100に接続された結合コン
デンサ98の端部に接続されたクランプ・トランジスタ10
4とが含まれる。リセット・トランジスタ102はパルス化
されてコンデンサ94を放電させて、サンプリング中の次
のフォトダイオードからの電荷を受け取る準備をする。
ランダム・オフセット電圧はリセット・トランジスタ
102のゲートからのコンデンサ・フィードスルーをとお
り信号経路に結合されることがわかっている。このオフ
セットはリセット・トランジスタ102のゲートに印加さ
れる制御電圧の1/2程度になりうる。またクランプ・ト
ランジスタ104を追加することにより上記のオフセット
を1/5程度小さくできることもわかっている。
動作中は、リセット・トランジスタ102が所定の時
間、たとえば2マイクロ秒間、正の前進パルスによりパ
ルス化される。同時にクランプ・トランジスタ104は負
の前進パルスにより、この場合は2倍の時間、たとえば
4マイクロ秒間パルス化される。クランプ・トランジス
タ104がパルス化されている間、結合コンデンサ98はオ
フセット電圧に電荷する。負の前進パルスが完了する
と、低域フィルタ100に接続された結合コンデンサ98の
端部が入力段96の出力に追随するが、これはフォトダイ
オード線形アレイ44内でサンプリングされている次のフ
ォトダイオードから運ばれる電荷に比例する電圧を想定
したものである。
第11図には、前置増幅器,積算器,リセットおよびク
ランプ回路58の1つの実施例を実行するために用いられ
る回路構成の詳細な図が示されている。この実施例で
は、低域フィルタ100は3つの別々のステージに実現さ
れる:すなわち106,108,110で、結合コンデンサ98とク
ランプ・トランジスタ104とはステージ106と108との間
に配置される。ステージ106は、非反転型で3.6のゲイン
と610kHzの低域フィルタ・ニーを設ける;ステージ108
は従道体として動作する;ステージ110は反転型で1.2の
ゲインと220kHzの低域フィルタ・ニーを設ける。
さらに第11図にはフォトダイオード線形アレイ44をサ
ンプリングする際に用いられる3相クロックを発生する
回路112が示されている;リセット・パルス114とクラン
プ・パルス116がトランジスタ102,104をそれぞれリセッ
ト,クランプするために供給される;また変換信号118
がADC68に供給される。
画像拡大検出器45 第12図,第13図および第14図では、画像拡大検出器45
に32個の独立した検出器200のアレイが含まれている。
各検出器200には紫外線で強化されたシリコンフォトダ
イオード204に搭載され、光学的に結合された高密度の
タングステン酸カドミウム(CdWO4)のシンチレーティ
ング結晶202が含まれている。シンチレーティング結晶2
02は、幅2mm,長さ12mm,厚みが3mmで次のような特性を持
っている: 3mmでの150keVガンマの停止能 ……90% 12mmでの3MeVガンマの停止能 ……30% NaIに関する光出力(T1) ……40% 最大発光波長 ……540nm 壊変定数 ……5μsec 3msecの残光 ……0.1% 540nmにおける屈折率 ……2.2−2.3 300Kでの消灯温度係数 ……0%/deg.K 密度 ……7.9g/cc 融点 ……1598K 吸湿性 ……なし このような結晶は、日本の東京にあるNKKおよびオハイ
オ州SolonのHarshaw Chemical社から販売されている。
各結晶はフォトダイオード204に樹脂装着されるが、
この際にフォトダイオードに対向する面を研磨して、白
色の反射皮膜を塗布し、黒色エポキシで密封する。フォ
トダイオード204は浜松市にあるハママツ社製のモデル
番号S1337−16Brであることが好ましく、摂氏25度にお
いて次のような特性を持つことが好ましい: 540nmにおける量子効率 ……70% 540nmにおける放射線感度 ……0.35A/W ノイズ等価電力 ……6x10-15W/rootHz 立ち上がり時間 ……0.2μsec ダイナミック・レンジ ……10-12ないし10-4A 10mV反転バイアスにおける暗電流 ……最大25pA 10mV反転バイアスにおける接合容量 ……65pF 5V反転バイアスにおける暗電流 ……通常60pA 5V反転バイアスにおける接合容量 ……22pF フォトダイオード204は1.1x5.9mmの有効面積を有す
る。フォトダイオード204は幅2.7mm長さ15mmのケースに
はいる。これで画像拡大検出器アレイ45の検出器間隔が
2.85、長さが9mmとなる。各シンチレーティング結晶202
は2mmx12mmの有効面を持ち、アイソセンタに関して、画
像拡大検出器アレイ45の8mmのスライス厚を生み出す。
フォトダイオード長の制限はフォトダイオードの有効
長とケースの寸法によるものである。X線信号は通常ス
キャン円の周辺で高いので、信号損失は大きくない。さ
らに詳しくいうと、スキャン円周辺でのダイナミック・
レンジ条件は中心の検出器に比べて1/10少なくなる。通
常、中央の検出器が受け取るX線光子が最も少ない。さ
らに、画像拡大検出器45の幅は、アイソセンタに関して
は約1.9mmで、フォトダイオード線形アレイ44の0.37mm
に匹敵する。これによりフォトダイオード線形アレイ44
よりも約1/5少ない空間解像度となる。しかし、胴体ス
キャン円の周辺では空間容量の高い目標物を観察するこ
とはあまりないので、空間解像度が下がることは重要で
はない。
アレイは既存の30センチの画像増強管面24の端に装着
される。検出器面に沿って測定したX線感度プロフィル
を第14図に示す。画像増強管40と画像拡大検出器45とを
組み合わせることにより、重複した混成検出器が設計さ
れる。
スキャンされる目標を通り抜けたX線光子は、シンチ
レーティング結晶202の2mmx12mmの面に入射する。各フ
ォトダイオード204が積分および読み出しのたび毎に5
ボルトの反転バイアスを印加されつつ、光伝導モードで
動作される。シンチレータに吸収されたX線は光子を発
生させ、これらがダイオード内で正孔対に変換される。
その結果得られる電流によりダイオードが放電され、前
置増幅器が各チャンネルの電荷損失を測定する。このス
キームは、大規模集積回路の線形および2−Dフォトダ
イオードアレイに用いられるのと同様の独立した回路装
置である。32個の検出器のそれぞれをサンプリングし、
このデータを既存のIITカメラ512チャンネル・データで
多重化するために複数チャンネル・スキャン電荷前置増
幅器が用いられる。この検出器のサンプリングは、上述
のフォトダイオード線形アレイ44で用いられるのと同様
の方法で動作する。第1図および第15図に、この回路の
ブロック図と詳細な図面が示されている。
画像拡大検出器アレイ45はマルチワイヤ・ハーネス20
6を介して前置増幅器,積算器,リセットおよびクラン
プ回路58に接続されている。画像拡大検出器アレイ45の
各フォトダイオード204からの信号が、マルチワイヤ・
ハーネス206を介して画像拡大検出器アレイ45からもた
らされて、5Vの基準および接地接続がこのアレイに設け
られる。フォトダイオード線形アレイ44のフォトダイオ
ードの場合と同様に、フォトダイオード204の陽極では
低ノイズ基準が用いられる。フォトダイオード204から
の信号は選択回路208のバンクに並列に入力される。こ
の選択回路208は選択論理回路210により制御されて、フ
ォトダイオード204からの信号をビデオ線212に順次直列
に配置する。
第15図に、選択回路208がゲート回路であることが示
される。このゲート回路は「G」端子に印加される信号
の制御下で「D」入力に入力されたデータを「S」出力
に転送する。選択論理回路210には、並列−直列シフト
・レジスタ210−A,210−B,210−Cおよび210−Dのバン
クが含まれ、これらは選択回路208のバンクをスキャン
するように動作する。選択論理回路210は部品番号74HC1
64を用いて実現することができる。ライン213上で開始
拡大パルスが受け取られるとすぐにスキャンが開始され
る。このパルスは、ライン214上に供給される拡大クロ
ックにより設定される速度で、並列−直列シフト・レジ
スタ210−Aから210−Dによりクロックされる。第1図
からわかるように、開始拡大パルスと拡大クロックとが
制御論理60からライン216上に供給される。
フォトダイオード線形アレイ44の場合と同様に、画面
拡大検出器アレイ45用の前置増幅器234はコンデンサ220
を負の帰還装置に接続した入力増幅器219を用いてい
る。ライン212はコンデンサ220の一端に接続されてい
る。リセット・トランジスタ218は、コンデンサ220に並
列に接続されて次のサンプルを受け取るためにリセット
する。結合コンデンサ224は、入力増幅器219の出力を非
反転増幅器226に結合する。クランプ・トランジスタ222
は、非反転増幅器226に接続されている結合コンデンサ2
24の端部に接続されている。最後に、非反転増幅器226
の出力は低域フィルタ228に接続される。
フォトダイオード線形アレイ44のための電荷増幅器内
のリセット・トランジスタ102およびクランプ・トラン
ジスタ104の場合と同様に、リセット・トランジスタ218
はパルス化されてコンデンサ94を放電して、サンプリン
グされている次のフォトダイオードからの電荷を受け取
るのに備え、またクランプ・トランジスタ224がこの動
作中にパルス化される。リセット・トランジスタ218の
リセット・パルスがライン230上に設けられ、一方で拡
大クロック216からライン232上にクランプ・パルスが供
給される。
データ収集タイミングおよび二重露光時間スキーム 第16図にはデータ収集のための相対的タイミングが詳
細に解説される。1組のX線透過データは、720回の投
影または60秒間の回転につき2回の投影を収集すること
により得られる。実際には、それよりも多少多くの投影
が収集され、360度よりも多少多い回転が収集される。
しかしここでは説明のために720投影、360度の回転を前
提とする。
第16図では、ライン120は目標の周囲で、X線ヘッド
・アセンブリと画像増強管アセンブリ20とが1回転する
間の720投影の配分を示す。このような投影はそれぞれ
が約83.3msec(60Hz)かかる。ライン122は、一連の期
間Tとして各投影がどのように見えるかを示している。
第16図に示される例では8.33msecに等しいTを用いてい
る。1回の投影で期間が長期のサンプリング間隔9Tと、
短期のサンプリング間隔1Tとにグループ分けされて規定
されている。
フォトダイオード線形アレイ44のダイナミック・レン
ジは、上記の方法で二重露光時間スキームを利用するこ
とにより大幅に大きくすることができることがわかって
いる。すなわち、フォトダイオードが光子を電子に変換
することができる短期のサンプリング間隔と長期のサン
プリング間隔とを用いることにより、その2つのうち最
も正確な測定値を選択して使用することができる。
上記で簡単に説明したように、IIT20の点展開応答は
少なくとも100,000:1のダイナミック信号レンジを示
す。一方で、フォトダイオード線形アレイ44の単一のチ
ャンネル・ダイナミック・レンジは、メーカーの前置増
幅器と共に用いた場合は35,000:1となることが測定され
ている。このようにフォトダイオードだけでIIT40から
の高レベル下で飽和することになる。2種類の間隔でサ
ンプリングを行うと、短い間隔のサンプリングがIIT40
からの高強度レベルについては最も精度が高く、IIT40
からの低強度レベルについては長い間隔サンプリングが
最も精度が高くなる。これによりフォトダイオードのダ
イナミック・レンジを100,000:1レンジまで効率的に拡
大できる。
実際は上述の市販のフォトダイオード・アレイに関し
ては、飽和レベルは22ピコクーロンである。第2レンズ
54のfストップは、X線ビーム内に目標がないとき、フ
ォトダイオードが短い間隔で飽和しないように、すなわ
ちビームを125kVp,15mAに設定する。このようにfスト
ップを設定すると、X線ビーム内に目標がないときに、
約1/2から3/4の飽和レベルのフォトダイオード線形アレ
イ44の光レベルとなる。
第16図に戻って、長期および短期の間隔サンプリング
のタイミングを詳細に論じる。ライン124は、フォトダ
イオード線形アレイ44のフォトダイオードが互いにサン
プリングされる点を示す。ライン124の左端には、第1
列126の544サンプリング点が示される:すなわちフォト
ダイオード線形アレイ44について512個、画像拡大検出
器アレイ45について32個である。これらはライン122の
最も左側のT期間中に起こる;すなわち投影の最後のT
期間ライン120である。ライン124では、第2列128の544
個のサンプリング点が、投影2の最初のT期間、ライン
122中に起こる。ライン124では、投影2の第9T期間、ラ
イン122まではサンプリング点がないことに留意するこ
と。次に、第3列130の544個のサンプリング点が投影3
の第1T期間に起こる。
投影2のための長期間隔サンプリングは第3列130の5
44個のサンプリング点でとられる。投影2の短期間隔サ
ンプリングは第4列132の544個のサンプリング点中で取
られる。たとえば、ライン124から、第2列128のダイオ
ード1のサンプリングと、第3列130との間の期間は、
9個のT期間である。そのためダイオード1は、再びサ
ンプリングされるまでに9回のT期間の入射光子を積算
することができる。第3列130で取り込まれたサンプリ
ングは投影2の長期間隔サンプリングを示す。
逆に、第3列130と第4列132のダイオード1のサンプ
リングの間の時間はT期間1回分だけの長さしかない。
個のため第4列132に取り込まれるサンプリングは投影
2の短期間隔サンプリングを示す。
第16図のライン134は、列126のダイオード1ないし4
に対するサンプリング点、ライン124の時間を示す。図
示されるように、サンプリング点間の時間は約15.3マイ
クロ秒である。この5.3マイクロ秒の時間内に、前置増
幅器,積算器,リセットおよびクランプ回路58の入力段
96がリセットされ(ライン136),クランプ・トランジ
スタ104がパルス化され(ライン138),サンプリング中
のフォトダイオード(たとえばフダイオード1)からの
電荷がビデオ線90に入れられ(ライン140),変換信号1
14がADC68に送られる(ライン142)。ライン144と146
は、フダイオード2,3のサンプリング・パルスの相対的
タイミングを示す。
各ダイオードのサンプリング期間には4個のベースク
ロック期間がある点に留意されたい。このベースクロッ
ク期間は、位相ロックされたループ・タイミングおよび
制御回路62、第1図から262KHzクロック86に関連する。
同様に、各T期間の8.33マイクロ秒の期間は位相ロック
されたループ・タイミングおよび制御回路62から120Hz
クロック88に関連する。最後に、位相ロックされたルー
プ・タイミングおよび制御回路62からの13.3Hzクロック
88は、9回分のT期間の時間に関連する。
X線正規化検出器66 上述のように、X線源の強度はX線正規化検出器66,
第1図,により監視される。X線正規化検出器66の信号
は、増幅波されて多重化装置65に送られる。また前置
増幅器,積算器,リセットおよびクランプ回路58からの
信号も多重化装置65の入力に送られる。多重化装置65の
出力は、ADC68に送られる。選択信号61が制御論理回路6
0から供給されて、X線正規化検出器66からの信号かあ
るいは前置増幅器,積算器,リセットおよびクランプ回
路58からの信号が選択されて、前置増幅器,積算器,リ
セットおよびクランプ回路58により変換される。
簡単な光学スイッチ(図示せず)が駆動台に装着さ
れ、対応する「フィンガ」が台座本体のギア・ホイール
に取り付けられる。このような構成により、台座がゼロ
度になるとパルスが発生されて、スキャンの開始を知ら
せる。光学スイッチから次のパルスが送られると(360
度回転した後)スキャン終了を知らせる。システムにデ
ータ収集の準備が整っているときは、あらかじめ設定さ
れた数の投影が常に収集されて、スキャン・パルスの終
了により投影データのフラッグが設定される。
台座の回転速度を変化することができるように、デー
タ収集制御装置は必要とされるよりも多くの投影を収集
するように設定されているので、台座の回転の開始時と
終了時には多少オーバースキャン(5ないし10度)とな
る。これにより、X線発生器の出力が安定して、台座は
データ収集が始まる前に一定の角速度に達することがで
きる。データ収集はスキャン・パルスの終了が検出され
た時点で停止して、X線発生器をオフにすることができ
る。
台座角度エンコーダおよび論理回路70が電位差計に取
り付けられて、回転アーム12の角度を測定する。このエ
ンコーダは、名目上は台座の回転1度につき10個のパル
スを与えて、0.1度(12ビット・カウンタ)まで投影角
度を決定する。
データ収集インターフェース48 データ収集インターフェース48は、従来のフダイオー
ドとレシーバ・リンクとを用いた、光学的に隔離されて
いるインターフェースである。光学リンクを用いること
により、電気的接地の問題点を大幅に削減する。
ADC68と台座角度エンコーダおよび論理回路70とから
のデジタル・データと初期接続信号とに加えて、アナロ
グ・チャンネル(図示せず)が増幅器およびフィルタ64
から、データ収集インターフェース48を介して引き出さ
れて、較正と設定のために用いられる。
処理および表示コンピュータ50 処理および表示コンピュータ50は、従来の80286準拠
のパーソナル・コンピュータであることが好ましい。さ
らに、従来の20Mフロップ・アレイ・プロセッサ,250MB
WORM(書き込み1度読み込み多数)光ディスク・ドライ
ブ,4MB RAMメモリ,30MBハード・ディスクおよびカナダ
のMatrox製の画像ディスプレイ・カードが用いられる。
データ修正,正規化および線形化 一定の既知のエラー源に対してデータを修正すること
により、さらに改善することが可能になっている。処理
および表示コンピュータ50が、検出器システムの空間的
および強度の非線形性とオフセットとを修正する。IIT4
0の点展開応答の効果を最小限に抑えるために、データ
は処理および表示コンピュータ50でアレイ・プロセッサ
により前処理を受ける。すなわちバックグランド減算と
正規化の後で、アレイ・データは、理想的でない点展開
応答を補正する実験フィルタでコンボリューション処理
される。全ての投影データが収集された後で、コンボリ
ューションと後方投影技術を用いて512x512画素の画像
が作成される。その結果得られたCT画像は、20センチの
水較正模型で1mm超の空間解像度と、1%超の密度解像
度を有する。
エラー源 収集されたデータのエラー源とは、画像化チェーンと
機械的なシステムの両方が可能性がある。エラー源とし
ての画像化チェーンとして考えられるのは次のようなも
のである(順不同):1)X線源30からの時間可変X線光
束;2)光子散乱;3)画像増強管40(表面の非線形性、S
字形の歪、電流,中央検出器,エッジ効果,カープした
表面,暗電流によるEHT変動);4)フォトダイオード線
形アレイ44(非線形応答、飽和、長期と短期の積算値、
暗電流);5)光学系(内部反射、歪、ミラー合わせ)。
機械的なシステムのエラー源として考えられるのは:1)
アイソセンタ74の変位;2)機械的な屈曲;3)回転速度の
不均一性;4)IIT構造の強度の不足;5)機械の位置決め
の反復性がないこと。
X線源30から出るX線光束は、時間とともに変動する
ことがある(電力周波数の変動、光子の数値的要素な
ど)。これはX線正規化検出器66を用いて直接測定す
る。X線正規化検出器66の出力は入射光子の数に比例す
る電流を発生させる。この装置は完全に線形で、他の検
出器の読み取り値はこれに合わせて正規化されることに
なっている。すなわち、検出器の構成部品はX線光束が
一定でしかもピーク値にあるかのように設定される。
X線光子が人体を通り抜ける間に散乱するのを補正す
ることは困難である。本発明で用いられる方法は、次の
ような手段で散乱の問題をなくすることである:1)扇形
ビームの視準を正確に設定する,2)IITの前面に14:1の
円筒形に集束する散乱抑制グリッドを用いる;しかしこ
れは一次X線光子の損失を招く。
画像増強管40のエラーと歪は、以下のような理由で起
こる:1)吸収材/シンチレータ(CsI)の表面に凹凸が
ある;2)ガラス表面が湾曲しており、中心から離れるに
したがって厚みが増す;3)電子の集束誤差によりIITの
表面の両側で空間的な非線形状態が観測される;4)IIT4
0を地球の磁界に向けるにつれ変動するS字形歪;5)暗
電流(すなわちノイズ);6)ダイナミック・レンジ(最
大信号:ノイズ);7)管の入力と出力において内部的な
光の散乱が起こるために管の表面の両端で点展開関数が
有限となる。
光学経路の歪と誤差とは、たいてい内部反射とレンズ
の不完全性によるもので、システムの点展開関数により
削減することができる。
全体的な光強度はシステムにとっては制約とはならな
いが、X線光子は制約となる。第2レンズ54のfストッ
プは通常は5.6に設定されているので、4.0まで開いて2
倍の光子を通すことが簡単にできる。IIT40のQDEは1,00
0−10,000なので、システムのQDEがユニティまで下がら
ないうちに光子が失われる。検出器アレイ内のエラー源
として考えられるのは次のようなものである:1)検出さ
れた光子数に関して検出器/増幅器の応答が非線形であ
ること;2)暗電流;3)積算時期の変化により応答が異な
る(一定の光入力に対して);4)検出器の飽和;5)中心
検出器の位置に反復性がない。
較正 較正手順は、データ収集誤差を数量化し補正するため
に行われてきた。画像増強管40,光学系およびフォトダ
イオード線形アレイ44のチェーンは、較正とデータ修正
では単体として扱われる。この較正ステップの結果とし
て得られる情報が、実際のスキャン中に収集されたデー
タの修正に用いられる。
較正は以下の順序で実行される:a)ミラー合わせ;b)
暗電流(バックグランド);c)中央検出器と検出器アレ
イの限界(扇形角度の限界);d)検出器システムの空間
的線形性;e)システムの点展開関数。さらに検出器アレ
イはそれぞれ、較正済みの光源を用いて応答の非線形性
に関して較正される。
システムの物理的位置合わせ このシステムでは直角回転ミラー42を物理的に位置合
わせすることが重要である。これは長くて狭い検出器ア
レイに高度に視準を合わせたビームが投影されることが
必要であるためである。この調整は、画像増強管40の表
面にそのために穿孔したリード・マスク300を注意深く
センタリングすることにより、システムを配置したとき
に行われる。第17図を参照のこと。入射X線ビームは、
マスク300の穿孔部分だけが照射されるように視準を定
めて、X線光束はどの検出器も飽和しないように調整さ
れる。ミラーは、フォトダイオード線形アレイ44の検出
器の応答(オシロスコープ上に表示)が対称形で、平坦
であり、正しい数の検出器ピークを持つように調整され
る。
第18図は、マスク300を用いたときに得られる典型的
な検出器の応答パターンを示す。図からわかるように、
応答の大きさは大きく穿孔された穴の信号を受け取る検
出器のほうが大きくなっている。
第1レンズ52と第2レンズ54の焦点は、被検出ピーク
の「鋭角度」を見て調整する。第18図を参照のこと。こ
の調整は、光学チェーン内の構成部品を変えない限り、
ふたたび行う必要はない。
バックグランド・ノイズの測定 検出器システムの暗電流(ノイズ)は、X線ビームを
オフにしてデータを収集することにより決定される。通
常の数のデータ投影を収集する。各検出器の読み取り値
を合計して平均を取り、アレイ内の各検出器部分の平均
の暗電流(バックグランド)を得る。
暗電流は、温度に大きく左右されるので、ウォームア
ップ中の温度や室温を含めた、温度関数として較正値を
取るべきである。平均のバックグランド値は記憶され
て、ビームをオンにしたときに収集されたデータから減
ずる。
中央検出器の決定 第19図を参照し、中央検出器を以下の要領で決定す
る:1)バックグランド・データの収集;2)どの検出器も
飽和することがないようにX線光束を設定する;3)ビー
ム内に何もない状態でデータを収集する;4)アイソセン
タ74にピンまたは針302を置く;5)読み取り値が急速に
低下するフォトダイオード線形アレイ44の端部に近い検
出器は無視する;6)ピンのスキャンを行って1組の読み
取り値を収集する。第20図はある投影の典型的な1組の
読み取り値を示す。
この読み取り値が次のように処理される:a)データの
バックグランド修正;b)長期/短期積算値の選択(飽和
する検出器がなうようにX線光束が設定されるので長期
が常に選択されることになる);c)ln(通常エア)−ln
(データ)の演算;d)利用できない検出器をゼロに設
定。
たいていの検出器では演算の結果はゼロとなり、ピン
302を「見た」検出器の減衰値が正の値となる。
各投影のためのピーク減衰値が決定され、対応する内
挿検出器番号、すなわちその投影での中央検出器が演算
される。
それぞれの投影から得た全ての中央検出器値が平均さ
れて、アイソセンタ74にピンが正確に置かれていなかっ
た場合や、機械的構造が曲がっていた場合のための補正
が行われる。この結果、そのシステムの中央検出器が決
定され、その後利用できるように記憶される。
検出器の空間的非線形性 IITの表面に減衰マーカのついた定規を置いて照射
し、照、マーカをIITの出口窓から観察すると、検出器
システム内に空間的な非線形性がある場合は、マーカが
等間隔になっていない。言い換えれば、フォトダイオー
ド線形アレイ44のフォトダイオードが等間隔で配置され
ていても、IIT40と画像化経路のさまざまな効果によ
り、目標が扇形ビーム内にあるときに、予測した検出器
以外の検出器も影響を受ける。第19図を参照のこと。
空間的(または幾何学的)非線形性に影響を与える要
因として、画像増強管面24の湾曲がある。第19図からわ
かるように、管面は扇形ビームに関して凸面である。こ
のため面24にぶつかるビームの外側の光線は、ビーム中
心に近い光線よりも相対変位が大きくなる。画像増強管
40内でも、集束グリッドG1,G2,G3の非線形性により放出
電子の軌跡が予想した経路から離れることがある。第1
レンズ52および第2レンズ54のレンズ誤差や、直角回転
ミラー42の位置決めミスも空間的非線形性の原因とな
る。
このようなシステムの空間的非線形性を判定するため
に、第2ピン304を中央ピン302から外れた位置に置き、
ゆっくりとビーム内を動かす。第19図を参照のこと。実
際はピンを固定したままで、台座を回転させることによ
りこの効果が得られる。
第33a図ないし第33c図に、この効果を簡単に図解して
ある。各図では、台座の回転経路の上死点(TDC)は図
の上部に来ている。円は台座の回転経路を示す。X線源
30は各図で異なる位置に置かれている。X線源30の位置
が異なると、フォトダイオード線形アレイ44内の異なる
検出器が妨害された光線306により影響を受けているこ
とがわかる。
中心線75とTDCのなす角度を示す角度hは、台座角度
エンコーダおよび論理回路70を用いて測定される。角度
αは上死点から較正用針304までの角度位置である。角
度δは、h,αと、X線源30からアイソセンタ74までの距
離と、アイソセンタ74と較正用針304との間の距離とか
ら、既知の幾何学法を用いて求めることができる。この
データから、妨害された光線306の角度と、妨害光線306
に応答した検出器とを表にすることができる。第21図を
参照のこと。ここでは、概念を示すために選択されたデ
ータだけが示されている。システムの幾何学形状から、
「移動する」ピン304の位置に関して影響を受ける検出
器を予測することができる。この情報も、第21図の表に
含まれている。「移動する」ピンが扇形ビーム内に移動
し、そこを離れるときに検証することにより全体の扇形
角度が求められる。
この例のCTシミュレーションで用いられる再構成方法
では、同じ角度変位の光線に対応するデータが想定され
ている。第21図の表のデータと、実際の投影で得た対応
する検出器の読み取り値とから、任意の角度に対する強
度読み取り値を決定することができる。実際の測定デー
タとこの情報とを組み合わせて用いる方法を、第22図を
用いて以下に詳細に説明する。
システムの点展開修正 システムの点展開関数(PSF)は、画像化チェーン固
有の問題であり、その原因には以下のものがある:1)II
T40の電子の集束ずれ,2)光学系における光子の集束ず
れと散乱,3)光学系内の内部反射。第23図に示すように
点展開関数は、リード間隙部312を患者後部コリメータ3
6と組み合わせて用いて画像増強管面24上で選択した点
を照射することにより測定される。本発明の好適な実施
例においては、PSFはリード間隙部をアイソセンタ74に
置いて、アーム16上のシミュレータ・モータ・システム
によりIIT40を横に動かしてデータを収集することによ
り決定される。IIT40は、検出器が充分に照射される位
置まで動かされ、その位置での検出器アレイの読み取り
値が読み込まれる。フォトダイオード線形アレイ44の51
2台全ての検出器が照射されて、アレイ内の他の511台の
フォトダイオードの読み取り値が得られるまでこれを繰
り返す。
この励起に対する理想的な応答を第23図の下に曲線14
として示すが、ここではIIT40から増強された光子を受
け取るフォトダイオードの直近を除きすべてゼロとなっ
ている。図の点線316は、画像化システムの物理的制約
を考慮した予測された応答である。最後に、曲線318は
実際に測定されたものを示す。応答内には、実際のピー
クの反対側に対称にはっきりとした「テール」が現れて
いることに留意すること。
IIT面の各間隙位置によりPSFは異なり、テールも異な
る。この「テール」の大きさは間隙部がIIT40の端部に
近づくにつれて大きくなる。これは部分的扇形ビームを
用いる胴体スキャンにも重要な意味を持つ。通常、IIT4
0の片側は、X線が胴体周辺を通過した後で非常に高輝
度に照射され、もう一方は、胴体の中心を通ろうとする
X線光子があまり多くないために暗くなる。この場合、
「テール」があまりに大きくなって、有効な読み取り値
が得られなくなる。
測定データから、それぞれの間隙位置の(すなわちア
レイ内の各検出器の)デコンボリューション関数を求め
て、それを実際の検出器読み取り値を修正するために使
って、PSFテールのない、理想的な応答を得ることがで
きる。すなわちデータの各扇形(すなわち投影)には51
2とおりのデコンボリューションがあることになる。
画像化拡大検出器アレイ45の利用 画像化拡大検出器アレイ45の測定値をフォトダイオー
ド線形アレイ44の測定値と組み合わせて、544個の測定
値を得る。画像化拡大検出器アレイ45を画像増強管40に
追加すると、その第1フォトダイオードはフォトダイオ
ード線形アレイ44の最後の数個のフォトダイオードに重
なるように配置される。画像化拡大検出器アレイ45のフ
ォトダイオードの検出器の間隔は、フォトダイオード線
形アレイ44の有効検出器間隔の約5倍である。しかし、
空間解像度が低くなっても、胴体スキャン円の周囲で空
間密度の高い目標が観察されることはないので、問題は
ない。フォトダイオード線形アレイ44の測定値と同様
に、実際の測定データを内挿することにより、測定値の
任意の均一角度変位に対応する値を画像化拡大検出器ア
レイ45で得ることができる。これらの内挿値は、次の処
理と後方投影の準備ができている正しい「予測検出器」
スロットに動かされる。
二重サンプリング間隔測定方法 上述したように、検出器システムのダイナミック・レ
ンジを大きくするために、各投影について2組の読み取
り値、すなわち長期積分と短期積分とが取られる。長期
積分期間は、半直線サイクル(T期間)9回分の長さ
で、次の短期積分期間は、半直線サイクル(T期間)1
回分の長さである。この方法により、小さな数の光子を
正確に数えることのできる拡大期間が与えられる。この
読み取り値が飽和しても、短期積分値を用いて計数比を
かけて調整し、等価の長期積分値を得ることができる。
この方法は、検出器応答が線形であることを前提として
いる。また光子の数値を維持できることも重要である。
短期積分を用いると、被検出X線は測定値の90%を無視
できるだけの数となる。
このようにこの二重サンプリング間隔法は、画像化シ
ステムのダイナミック・レンジを実質的に、かなり大き
くすることができる。例として、長期間隔サンプリング
が16ビットのレンジを持つとすると、短期間隔を用いる
ことにより測定レンジは有効範囲19ビットまで拡大され
る。この特定の例では、長期間隔サンプリングを用いて
約62,000まであげることができる。短期サンプリングを
用いると、62,000ないし500,000になる。このように、
本発明の二重サンプリング間隔法を用いることにより、
ダイナミック・レンジは約3ビット、係数で約9増大さ
れる。
検出器の非線形性を修正する多項式 実際には、フォトダイオード線形アレイ44のフォトダ
イオードの応答は多少非線形であることがわかってい
る。フォトダイオードアレイを較正するための簡単な装
置が用いられる。1個のLEDを保持するフォトダイオー
ド較正固定治具と、1個の正規化フォトダイオードが採
用され、第2レンズ54の代わりに検出器アレイに装着さ
れる。1個のLEDから出力された光は、印加電流に直接
比例し、そのため線形アレイ44内のフォトダイオードの
応答曲線はLEDに印加された電流に対してフォトダイオ
ード応答をプロットすることにより決定することができ
る。また、これは正規化フォトダイオードからのデータ
に対して曲線をフィットさせること(カーブ・フィッテ
ィング)により正規化される。正規化フォトダイオード
は、正規化検出器66に用いられたものと同じフォトダイ
オードでよいが、シンチレーティング結晶は用いない。
本発明の好適な実施例においては、各検出器に対して
4次多項式の定数C0,C1,C2,C3,C4が決定され、較正中に
メモリに入れられる。これらの定数は、たとえば、最小
2乗曲線カーブ・フィット法を用いて、各フォトダイオ
ードのために得たデータを正規化フォトダイオード応答
データにフィットさせる4次多項式において用いられ
る。すなわち、較正データは正規化フォトダイオードに
ついて求められる。このデータを線形であるとする。次
に線形アレイ44のフォトダイオードのそれぞれの較正デ
ータを求める。線形アレイ44のフォトダイオードの較正
データは、最小2乗カーブ・フィッティング基準を用い
て、正規化フォトダイオード較正データにカーブ・フィ
ットされる。第27図に、フォトダイオード番号と係数値
を表にしてある。多項式のほうが連続的であり、アレイ
・プロセッサで便利に実行することができるので、表の
照合ではなく多項式を用いる。本発明で見られるダイナ
ミック・レンジを表で捜すには、必要なメモリが多すぎ
て、時間がかかりすぎる。本発明の好適な実施例では4
次多項式が用いられているが、n次の多項式(nは4よ
り大きくても小さくてもよい)を本発明の範囲で用いる
ことができる点は理解されたい。
本発明の好適な実施例では、線形アレイ44のフォトダ
イオードの較正データを、正規化フォトダイオードの較
正データにカーブ・フィッティングさせる前に、調整計
数が決定される。この調整計数によりカーブ・フィット
されるフォトダイオードの非線形性が分かりやすくな
る。
調整計数は以下の要領で決定される。正規化計数は線
形アレイフォトダイオードが、特定の中間レンジのレベ
ル、たとえば40,000カウントを出力できる光強度レベル
に関して決定される。このように、40,000カウントの線
形アレイフォトダイオード出力(「di」)が、I0に光強
度レベルにより発生され、その光強度に対する正規化フ
ォトダイオード出力(「ni」)が36,000カウントだとす
ると、調整計数gはniのdiに対する比を取ることにより
得られる: 正規化フォトダイオード出力は常に、較正されている検
出器よりも低く設定されるので、較正中の検出器は正規
化検出器の前に飽和する。
調整計数gを用いて、正規化フォトダイオードの較正
データを掛け算して、線形アレイフォトダイオードの較
正データをこの調整された正規化フォトダイオード較正
データni*に対して曲線適合させる。この手順によりn
次の多項式の第1次項の係数が効果的に「1」に近く設
定され、それによりさらに高次の効果が現れる。4次多
項式に関して実行されることが好ましいカーブ・フィッ
ティングは以下のようなものである: n =gni=co+c1di+c2di 2+c3di 3+c4di 4ただし
niは、光強度iに対する正規化フォトダイオード応答、
diは、光強度iに対する線形アレイフォトダイオード応
答、gは、光強度I1に対するn0と、光強度I0に対するdi
との比である。
実際には、さらに精度良く線形アレイの応答曲線を説
明するには、1つ以上の多項式を用いるほうがよいこと
がわかっている。これは応答曲線が線量により変動する
ためである。第28図参照。より高次の(たとえば4次)
の多項式をいくつか用いて、応答曲線をモデル化するほ
うが、1個のより高次の多項式を用いるよりも正確で早
いことがわかっている。
本実施例では、1つの多項式で約4000カウント未満の
曲線を正確に記述し、第2の多項式は約2000ないし約6
2,000カウントから用いられる。第3の多項式は約44,00
0超で用いられる。第28図を参照のこと。2000ないし400
0カウントの被修正値は、多項式1と2を用いて、最終
結果を内挿することにより求められる。44,000ないし6
2,000カウントの被修正値は、多項式2,3を用いて、最終
結果を内挿することにより求められる。実際には、多項
式1は4,000カウント未満のデータで用いられる;多項
式2は2,000ないし62,000カウントのデータで用いられ
る;そして多項式3は、44,000超のデータで用いられ
る。これらの多項式の重なる部分は、2000から4000と、
44,000から62,000の移行範囲の値を内挿により決定する
ために用いられる。これで、ある多項式から次の多項式
へと円滑な移行が行われる。
計数比の決定 第29図は3つの多項式の計数を決定する手順を示す。
ステップ332では、1個のLED光源と1個の正規化フォト
ダイオードを有するフォトダイオード較正治具(図示せ
ず)が、第1図のレンズ54の代わりに用いられている。
ステップ336では、フォトダイオード正規化検出器と線
形アレイ44のフォトダイオードの応答が、予測される光
強度値の全範囲にわたって決定されている。用いられる
各強度レベルについて、長期と短期のサンプリング間隔
が用いられて、長期と短期の測定値を求めている。
次にステップ337では、(短期間隔に乗算するため
の)計数比が、正規化フォトダイオードのデータを用い
て以下の要領で決定される。長期および短期間隔の測定
値が、約32,000ないし62,000カウントの範囲で検証され
る。短期測定値は最小2乗フィットにより最適化された
計数比で乗算されて、長期サンプリング測定値とその範
囲で計数化された短期サンプリング測定値との間のベス
ト・フィットを求める。最適化された計数比は記憶され
て、正規化フォトダイオードの短期サンプリング測定値
を乗算するためにも用いられる。
本発明の好適な実施例においては、計数比は以下のよ
うな2つの部分からなる計数である。正規化フォトダイ
オードの長期サンプリング間隔測定値(「Li」)と短期
サンプリング間隔測定値(「Si」)との間の関係は以下
の式により表される: Li(1+αLi)=κSi 定数αとκとは、約40,000ないし60,000のカウント範囲
についてベスト・フィットを得るために最適化されてい
る。すなわち、40,000ないし60,000の範囲でLiに対する
値を生み出す光強度値を求めるには、Liの値とSiの対応
する値とを上記の式に当てはめて、定数αとκとを最適
化して、最も良い最小2乗フィットを求める。
定数αとκとが決まると、正規化フォトダイオードの
較正値ni−−これは線形アレイ44のフォトダイオードを
線形化する係数を選択する(ステップ344)際に用いら
れるものであるが−−は、以下の式で定義される: ni=Li(1+Li),Li<60,000 =κSi,Li≧60,000 αの通常の値は、10-7のオーダーで、κは約9であ
る。
次にステップ342,344,346で、3つの4次多項式の係
数が、線形アレイ44のフォトダイオード測定値に関して
決定される。すなわち、それぞれ0から4,000と、2,000
から62,000と、44,000から5000,000との範囲のための多
項式である。「最小2乗」カーブ・フィッティングが採
用される。上述のように、カーブ・フィッティングは、
正規化フォトダイオードから得られた較正データに対し
て行われる。正規化フォトダイオードの較正値niは0か
ら500,000カウントまでの範囲で与えられ、60,000未満
のカウントでは長期サンプリング間隔測定値Liに(1+
αLi)を掛けたものが用いられ、60,000超のカウントで
は短期サンプリング間隔測定値Siに定数κを掛けたもの
が用いられる点に注意されたい。
44,000から500,000カウントまでの範囲の4次多項式
の定数の決定は、正規化フォトダイオード値jSiと、線
形アレイ44の特定のフォトダイオードのための未調整の
短期サンプリング間隔測定値とを用いてなされる。この
ために、係数C30,C31,C32,C33,C34は計数比κを有効に
含む。計数比κは、短期サンプリング間隔測定値の大き
さを長期サンプリング間隔測定値のオーダーまで調整
し、その際に検出システムのダイナミック・レンジを3
ビット増大させることを思いだしてほしい。上述のよう
に、ダイナミック・レンジの増大は線形アレイ44のフォ
トダイオードによりなされる測定値にまで伝えられる。
これらの係数が記憶されて、後で用いられる。
ステップ344では、係数C10,C11,C12,C13,C14は、多項
式1に対応する;係数C20,C21,C22,C23,C24は、多項式
2に対応する;そして係数C30,C31,C32,C33,C34は、多
項式3に対応する。
これらの係数を決定する際には、長期サンプリング間
隔測定値が多項式1および2に用いられる点を理解され
たい。多項式3では短期サンプリング間隔測定値が用い
られる。この短期測定値は正規化フォトダイオード測定
値に当てはめられて、長期間隔測定値または計数比を掛
けた短期間隔測定値となることができる。
システムの動作 データ収集と修正 第26図は、システムが患者をスキャンするときの、デ
ータ収集と修正の手順全体を示す。ステップ343でシス
テムが初期化され、ステップ345でデータが収集され
る。
データ収集中に各投影毎に得られる読み取り値は次の
ものである:投影番号;短期サンプリング間隔値;長期
正規化検出器値:および台座の角度位置。
第26図のステップ347で、修正された検出器データが
判定される。本発明の好適な実施例によると、実際の検
出器読み取り値の処理はスキャンの進行中に実行され
る。スキャンが終了するのに通常は約1分かかるので、
かなりの量のデータ処理をスキャン中に行うことができ
る。
データはスキャン中に各投影から受け取られるので、
データは浮動小数点に変換されて、バックグランド・レ
ベルが各検出器の読み取り値から減算される。次に、3
つの多項式のそれぞれに対する係数が検索される。3つ
の多項式を解く前に、投影の平均化が行われて、台座の
回転の1度につき1組の投影読み取り値が求められる。
ここでは、投影データを望ましい角度に近い角度で取ら
れた投影データに適切な重みをつけることも行われる。
前述のように、1度につき2つの投影データがとられ
る;すなわち、60Hzのシステムでは、360度回転する間
に約720回の投影が行われる。投影の平均化により投影
数は約360に下がり、それにともない演算負荷も小さく
なる。たとえば、台座角度321.5度,322度,322.5度の場
合の投影は平均化されて、投影322度の1組のデータと
なる。
投影平均化が終了すると、長期サンプリング間隔測定
値を用いて多項式1,2が解かれ、短期サンプリング間隔
測定値を用いて多項式3が解かれる。
多項式1: DET.′=C10+C11 DET.+C12 DET.2+C13 DET.3 +C14 DET.4, ただしDET.は、長期サンプリング間隔値。
多項式2: DET.′=C20+C21 DET.+C22 DET.2+C23 DET.3 +C24 DET.4, ただしDET.′は、長期サンプリング間隔値。
多項式3: DET.′=C30+C31 DET.+C32 DET.2+C33 DET.3 +C34 DET.4, ただしDET.′は、短期サンプリング間隔値。
DET.′は、演算される修正済みの検出器値である。実
際には、多項式3の係数は計数比を含んでいるので、短
期サンプリング間隔測定値を多項式3に当てはめる前に
掛け算する必要はない。
概念としては、第30A図にあるように、多項式に用い
られる測定値DET.の大きさにより、実際にはどの多項式
がDET′に用いられるかが決定されることになる。ステ
ップ364,366,368はDET.が2,000未満であるときに多項式
1の結果がDET′に用いられることを示している。ステ
ップ370,372からは、DET.が2,000から4,000の間である
ときは、多項式1および2の被内挿値がDET′に用いら
れることがわかる。ステップ366,370,374,376でDET.が4
4,000未満で4,000超であるときは、多項式2の結果をDE
T′に用いる。ステップ378,380でDET.値が62,000よりも
大きいときは、多項式3の結果をDET.′に用いる。最後
に、ステップ374,378,382でDET.が44,000から62,000の
間であるときは、多項式2,3の被内挿値をDET.′に用い
る。この手順は線形アレイ44の各フォトダイオードの測
定値に関して実行される。
特定の処理順序を選択して、アレイ・プロセッサの特
性を利用して処理速度を速めることができる。そのた
め、本実施例ではまずデータをスクリーニングして適切
な範囲と多項式を決めて、その後で多項式を実行するよ
りも、3つの多項式をすべてデータに実行するほうが速
い。
アレイ・プロセッサが用いられる本発明の好適な実施
例では、別の処理順序が用いられる。第30B図を参照の
こと。第30A図のステップ366,370,374,378のIF−THEN
(もし...ならば...せよ)の操作が機能的に集約的なの
で、重み付けスキームに演算速度を増すための手段を追
加した。第30B図および第30C図で、この重み付けスキー
ムに関して説明する。
第30B図のステップ358では、3つの多項式の係数が検
索される。ステップ360で線形アレイ44のフォトダイオ
ードの長期サンプリング間隔値を用いて多項式1,2が実
行され、短期サンプリング間隔値を用いて多項式3が実
行される。ステップ362では、3つの多項式のそれぞれ
のための「重み」W1,W2,W3が長期サンプリング間隔値の
大きさの関数として決定される。次のステップ363で3
つの多項式それぞれの結果、P1,P2,P3を対応する重みで
掛け算し、合計して線形化された検出器DET′を求め
る: DET.′=W1P1+W2P2+W3P3. 第30C図では、重みW1,W2,W3の決定法が示される。縦
の軸は割り当てられた重みを示し、横の軸は長期サンプ
リング間隔カウントを表す。この例では、カウント範囲
は0から500,000である。2000から4000と、44,000から6
2,000との間で多項式間の移行が起こる。多項式1の重
み計数W1は0から4000カウントまでのカウント範囲をカ
バーするが、2000カウントのところに破過点がある。多
項式2の重み計数W2は2,000から62,000までのカウント
範囲をカバーするが、4,000と44,000のところに破過点
がある。多項式3の重み計数W3は44,000から500,000ま
でのカウント範囲をカバーする。曲線C1は、2000カウン
トから4000カウントまでの重み計数W1の領域を用いて定
義される: ただしDET.は長期サンプリング間隔値に等しい。第2曲
線C3が定義されるが、このときは44,000から62,000カウ
ントまでの重み計数W3の領域を用いている: C1とC3はいずれも、処理されるDET.の各値に関して解か
れるが、1より大きい場合と0未満の場合のC1およびC3
の値は切り捨てられる、すなわち無視される。次に、特
定のDET.に関してC1とC3の値を用いて、重みW1,W2,W3
以下のように指定される: 重みW1,W2,W3を上記のように用いることにより、アレイ
・プロセッサを効率的に利用し、データ処理の速度を速
めることができる。
点展開関数の修正 第26図に戻り、ステップ347のバックグランド・ノイ
ズと非線形性の修正に続き、ステップ390でPSF修正が行
われる。
第32図では、第24図および第25図で説明されたεマト
リクスを以下のように用いて、PSFを修正するデコンボ
リューションを実行する。以下の関係を前提とする:
[A][I]=[R] ただし、[A]は点展開関数を示す512x512マトリク
ス,[I]は、512台の検出器それぞれについて画像増
強管面24に入射するX線強度を示す512エレメント・ベ
クトル,[R]は投影中にとられた、512台の線形アレ
イフォトダイオードのそれぞれの実際の測定値である。
ベクトル[I]が求める情報である。[I]を得るに
は、ベクトル[R]を[A]の逆数[A]-1で掛ける: [A]-1[R]=[A]-1[A][I]=[I] しかし[A]は単位マトリクスにεマトリクスを加え
たものとして表すことができることに注意すること。ま
た、εマトリクスは小さいので、一次までは[A]-1
単位マトリクスからεマトリクスを減じたものに等しく
なることにも注意すること。
このように本発明の好適な実施例により、測定データ
に関してデコンボリューション処理した値[I]は次の
式で決定される: [I]=([IDENTITY MATRIX]-[εMATRIX])
[R] 第32図のステップ392で、εマトリクスがメモリから
検索される。ステップ394では、第26図のステップ347か
らのDET.′値(「[R]」)が検索される。次に、ステ
ップ396で、DET.′値にεマトリクスを掛けることによ
り修正ベクトルが決定される。最後にステップ398で、D
ET.′値から修正ベクトルが減じられてベクトル[I]
(DET.″0,DET.″1,...DET.″511]が求められる。
本発明の好適な実施例により、PSFはゆっくりと変化
する位置関数であるという前提がさらに活用されて、上
記の演算のスピードアップが図られた。512の間隙位置
前部についてεマトリクスを決定する代わりに、4番目
毎などの位置について値を収集する。このようにして、
εマトリクスは初めて128x128xマトリクスの形をとるこ
とができる。さらに、実際の測定値は対応する128の検
出器に関してとられ、ベクトル[I]は、このより限ら
れたセットのデータから演算される。PSFはゆっくりと
変化する位置関数なので、その結果得られる128エレメ
ントの[I]ベクトルを512エレメントのベクトル全体
に内挿して解像度の損失を最小限に抑えることができ
る。
ファントムの正規化と線積分演算 第26図に戻り、次にステップ400を処理する。このス
テップでは以下の関係の決定を行う: 線積分=ln(修正済みDET.)−ln(正規化DET.) −ln(ファントム) 線積分差はコンピュータX線断層撮影スキャナ技術で
はよくあることであり、実際の投影中に測定された強度
と正規化フォトダイオードにより測定された強度との固
有の対数と、既知の吸収特性を有するファントムを用い
た強度との差を求める。
重複修正 800回分の投影(60Hzのシステム)または650回分の投
影(50Hzのシステム)のデータを記憶させることができ
る。実際には台座はスキャンの最後で5ないし10度TDC
を越えて回転する。このために多少のオーバースキャン
となる。このオーバースキャンの領域でも、投影は行わ
れる。この投影のデータがスキャン開始時に行われた投
影のデータと混合される。第26図ステップ401を参照の
こと。第31図では、各投影のデータに割り当てられる重
みが示されている。初期の投影でゼロ度付近の台座角度
周辺でとられたデータの重みは軽く、スキャン終了時、
360度付近でとられたデータの重みはもっと大きくなっ
ていて、370度で重みが小さくなっていることが、図か
らわかる。
幾何学的な非線形調整 次にステップ402を実行するが、ここでは幾何学的ま
たは空間的な非線形性を補正するための調整が行われ
る。第33a図,第33b図、第33c図,第21図で解説された
ように、均一な角度で分割された部分的扇形ビームは、
フォトダイオード線形アレイ44の検出器において必ずし
も、対応する均一な距離をとった応答をするとは限らな
い。
第22図は第26図のステップ402で採用された平均化/
内挿法を示しているが、これは空間的非線形性を修正す
るものである。軸308の上部は、測定値間の望ましい均
一な角度間隔、たとえば、±12度間でD度毎に行う測定
を示している。軸308の下部は実際の測定間の実際の角
度間隔を示している。画像化システムの空間的非線形性
のために、検出器の応答は必要とされる角度以外で起こ
る。
第22図の部分310からもわかるように、望ましい角度
位置の強度値は検出器測定値のサブセットを選択し、こ
れらの選択値を内挿することにより決定される。このよ
うに、たとえば、−12度の点から角度位置D間隔3個分
の強度値は、検出器1および2の測定値を内挿すること
により決定することができる。同様に、0度位置の左の
角度位置D間隔2個分の強度値を、検出器250−253から
の測定値を内挿することにより決定することができる。
上記のように、応答する検出器の読み取り値をまとめて
平均化/内挿して次の処理と後方投影の準備ができてい
る正しい「必要とされる検出器」のスロットに移動させ
る。
修正されたデータは、再構成装置の入力ファイルに書
き込まれ、そこで部分扇形再構成用に調整されて、部分
的扇形再構成の準備をする。これが第26図のステップ40
4である。John PavkovichおよびEdward Seppiにより、
本件と同日に出願された「部分扇形ビームX線断層撮影
装置とデータ再構成法」というタイトルの同時出願申請
を引用するが、ここには調整と部分的扇形再構成法が詳
細に述べられている。この同時出願申請書を参考文献と
して添付する。
CTシミュレータ・システムと共に、本発明を実行する
コンピュータ・プログラムのプリントアウト全体をマイ
クロフィッシュ付録Aとして添付する。
本発明により可能となる広いダイナミック・レンジの
直接的な結果として、CT数に較正される画像が作成され
るCTシミュレータ・システムが提供される。任意の数に
較正される信号を設けるその他の従来のCTシミュレータ
・システムとは異なり、本発明によるCTシミュレータ・
システムは従来の診断用CTスキャナと同様の−1000から
+3000までのスケールをカバーする、CT数に較正される
データを提供する。このような較正を行うために、既知
の材料のファントムをスキャンして、それぞれの材料に
関して求めた透過値を記憶させる。実際のスキャンの透
過データが得られたら、このデータを人体模型で得た値
と比較して、そのデータに対する適切な調整を行う。
本発明はここで述べた好適な実施例やその他の実施例
に限られるものではなく、本特許の保護範囲と本発明の
精神から逸脱することなく変形や改良を行うことができ
る。本発明の特性を以下の請求項にまとめる。
フロントページの続き (72)発明者 パブコビッチ,ジョン・エム アメリカ合衆国カリフォルニア州パロ・ アルト、アレクシス・ドライブ2945 (56)参考文献 特開 昭62−108678(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 6/00 - 6/03

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像装置の動的解像度を改良するための方
    法であって、 a.時間の第1期間の間、短い間隔のサンプルをもたらす
    ために、半導体光電検出器アレイを用いて、画像増強装
    置から出力される可視光をサンプリングするステップ; b.前記時間の第1期間よりも長い時間の第2期間の間、
    長い間隔のサンプルをもたらすために、半導体光電検出
    器アレイを用いて、画像増強装置から出力される可視光
    をサンプリングするステップ; c.前記長い間隔のサンプルの大きさが大きさの移行範囲
    を上回ることが決定したときに、更に処理を行うために
    短い間隔のサンプルを選択し、第3の多項式を使用して
    前記短い間隔のサンプルの非線形性を修正するステッ
    プ; d.前記長い間隔のサンプルの大きさが大きさの移行範囲
    を下回ることが決定したときに、更に処理を行うために
    長い間隔のサンプルを選択し、第1と第2の多項式のう
    ち少なくとも一つを使用して前記長い間隔のサンプルの
    非線形性を修正するステップ;並びに e.前記短い間隔のサンプルの大きさが大きさの移行範囲
    内に入るとき、長い間隔と短い間隔のサンプルの重みを
    つけた組合わせを選択し、前記第3の多項式を使用して
    前記短い間隔のサンプルの非線形性を修正し、前記第2
    の多項式を使用して前記長い間隔のサンプルの非線形性
    を修正するステップ、 に従った二重露光技術から成る方法。
  2. 【請求項2】前記ステップcが、更に処理を行う前に、
    短い間隔のサンプルに、計数比を掛けるステップを更に
    含むところの、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】画像装置の動的解像度を改良するための方
    法であって、 a.時間の第1期間の間、短い間隔のサンプルをもたらす
    ために、半導体光電検出器アレイを用いて画像増強装置
    から出力される可視光をサンプリングするステップ; b.前記時間の第1期間よりも長い時間の第2期間の間、
    長い間隔のサンプルをもたらすために、半導体光電検出
    器アレイを用いて画像増強装置から出力される可視光を
    サンプリングするステップ; c.前記長い間隔のサンプルの大きさが大きさの移行範囲
    を上回ることが決定したときに、更に処理を行うために
    短い間隔のサンプルを選択するステップ; d.前記長い間隔のサンプルの大きさが大きさの移行範囲
    を下回ることが決定したときに、更に処理を行うために
    長い間隔のサンプルを選択するステップ;並びに e.前記短い間隔のサンプルが大きさの移行範囲内に入る
    とき、長い間隔と短い間隔のサンプルの重みをつけた組
    合わせを選択するステップ、 に従った二重露光技術から成り、 前記ステップcが、更に処理を行う前に、前記短い間隔
    のサンプルに、計数比を掛けるステップを更に含み、 前記光電検出器アレイが複数のフォトダイオードから成
    り、更に、前記計数比が、 i)連続する較正信号を供給するステップ; ii)長いサンプル間隔と短いサンプル間隔にわたって連
    続する較正信号に応答する正規化フォトダイオードを測
    定するステップであって、前記較正信号が長いサンプル
    間隔の間、前記正規化フォトダイオードが飽和しないよ
    うに選択された最大強度を有するところのステップ、 iii)決定された大きさの範囲にわたって長いサンプル
    間隔測定値を短サンプル間隔測定値と比較するステップ
    であって、短いサンプル測定値に計数比を掛けるところ
    のステップ、並びに iv)計数比を掛けた短いサンプル測定値と長いサンプル
    測定値との間で最小2乗カーブ・フィッティングを使用
    して最良の一致を得るように計数比を調整するステッ
    プ、 に従って正規化フォトダイオードを特徴づけることによ
    り選択される、 ところの方法。
  4. 【請求項4】光電検出器アレイにおける非線形性を更に
    処理するために選択されたサンプルを線形化するための
    ステップを更に含むところの請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記線形化するためのステップが、 i)選択されたサンプルの大きさの関数である多くのn
    次の多項式を解法するステップであって、該n次多項式
    が選択された光電検出器アレイの特性の関数である係数
    を有し、更に、異なるn次多項式が異なるサンプルの大
    きさの範囲にわたって有効であるところのステップ、 ii)選択されたサンプルの大きさを含む範囲に対して有
    効である1つのn次多項式を選択するステップ、並びに iii)線形化された選択サンプルとして選択されたn次
    多項式の解を使用するステップ、 から成る請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】n次多項式が重なった較正信号の大きさの
    範囲に有効で、更に、前記線形化するためのステップ
    が、 iv)選択されたサンプルが重なった範囲の何れかに入る
    か決定するステップ、 v)選択されたサンプルが入る重なった範囲に有効なn
    次多項式からの解を補間するステップ、並びに vi)選択されたサンプルが前記重なった範囲に入ると
    き、補間された解を線形化された選択サンプルとしても
    たらすステップ、 を含むところの請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】前記n次多項式の係数が、 a.大きさの範囲を有する較正信号を供給するステップ b.光電検出器応答を測定するステップ、 c.最小2乗カーブ・フィッティングクリテリアに従って
    光電検出器アレイ応答の関数として供給された較正信号
    に最も良く一致するようにn次多項式の係数を選択する
    ステップ、 に従って選択されるところの請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】較正信号の大きさの範囲がゼロカウントか
    ら500,000カウントで、前記解法するステップi)が3
    つの4次多項式からの解を使用するところの請求項7記
    載の方法。
  9. 【請求項9】ゼロから500,000カウント範囲が3つの範
    囲に分割されており、3つの4次多項式の各々が3つの
    範囲の異なるものの1つに有効であるところの請求項8
    記載の方法。
  10. 【請求項10】3つの範囲が重なっているところの請求
    項9記載の方法。
  11. 【請求項11】大きさの転換範囲が単一の選択された範
    囲をカバーするところの請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】計数比が方程式: Li(1+αLi)=κSi で特徴づけられる2つの部分からなる計数であり、 ここで、Liは正規化フォトダイオードの長いサンプル間
    隔の測定値であり、Siは正規化フォトダイオードの短い
    サンプル間隔の測定値であり、定数α及びκは選択され
    た範囲にわたってもっとも適するように最適化されてい
    る、ところの請求項3記載の方法。
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