JP3197305U - 熱プレス成形用パッド - Google Patents
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Abstract
【課題】均一な弾性及び熱伝達率を有する熱プレス成形用パッドを提供する。【解決手段】織物層10と、それぞれが織物層10を挟むように織物層10の両面に設置され、複数の短繊維22が含まれていると共に、複数の気泡21が均一に分散されている発泡ゴム材料により作成される2つのクッション層20と、それぞれが2つのクッション層20それぞれの織物層10に隣接する面の反対面に設置され、密度がクッション層20より大きいゴム材料により作成される2つの表層30と、により構成されることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本考案は熱プレス成形用パッドに関し、特に、熱成形プレス工程(熱圧着工程)に用いる熱プレス成形用パッドに関する。
例えば、ソーラーパネル成形用ラミネーター装置を用いてソーラーパネルの熱成形プレス工程を行なう際、または、プリント基板成形用ホットプレス装置を用いてプリント基板の熱成形プレス工程を行う際には、圧力を均一に加え且つ熱を効率良く伝達するために、熱成形プレス装置とその熱成形プレス対象物との間に熱プレス成形用パッドを設置する。熱プレス成形用パッドを介して加圧且つ加熱するので、熱プレス成形用パッドは、優れた耐熱性と圧縮強度とを有する上、更に均一な弾性及び熱伝達率を備えることが必要である。
特許文献1には、経糸および緯糸のうちの少なくともいずれか一方にガラス繊維からなる嵩高糸(texturized yarn)を用いた織布と、前記織布に含浸されたゴムとからなる繊維−ゴム複合材料層を備え、前記繊維−ゴム複合材料層の内部に空隙を有し、前記繊維−ゴム複合材料層中の前記織布を構成する繊維に対する前記ゴムの体積比率が5〜50%である熱プレス用クッション材が開示されている。前記繊維−ゴム複合材料層の内部に有する嵩高糸の空隙により、該熱プレス用クッション材はクッションとして必要な弾性を備えるが、その空隙は嵩高糸の内部に有するので、均一に分散できなく、均一な弾性及び熱伝達率を得られない。
上記問題点に鑑みて、本考案は、均一な弾性及び熱伝達率を有する熱プレス成形用パッドの提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本考案は、織物層と、それぞれが前記織物層を挟むように前記織物層の両面に設置され、複数の短繊維が含まれていると共に、複数の気泡が均一に分散されている発泡ゴム材料により作成される2つのクッション層と、それぞれが前記2つのクッション層それぞれの前記織物層に隣接する面の反対面に設置され、密度が前記クッション層より大きいゴム材料により作成される2つの表層と、により構成されることをを特徴とする熱プレス成形用パッドを提供する。
上記構成により、本考案の熱プレス成形用パッドは複数の気泡が均一に分散されているクッション層を有するので、均一な弾性及び熱伝達率を得ことができる。
以下では各図面を参照しながら、本考案の好ましい実施形態について詳しく説明する。
本実施形態の熱プレス成形用パッドは、図1に示されるように、織物層10と、2つのクッション層20と、2つの表層30と、により構成される。
織物層10は、複数の経糸と複数の緯糸とを交互に交差させて織るように構成される。該経糸と該緯糸とは少なくとも一方がガラス繊維を用いているものであり、この実施形態では、該経糸と該緯糸と両方ともガラス繊維を用いているものである。
クッション層20は、それぞれが織物層10を挟むように織物層10の両面に設置され、複数の短繊維22が含まれていると共に、複数の気泡21が均一に分散されている発泡ゴム材料により作成されている。
短繊維22は、カーボンファイバー、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維及びポリエステル繊維からなる群より選ばれた繊維を用いているものであり、その長さは1mm〜6mmの範囲内にある。
クッション層20の製造方法は、シリコーンゴムに、発泡剤3wt%と適量の短繊維22とを混入してゴム組成物を作成し、そのゴム組成物を加熱、加圧することにより、複数の気泡21及び短繊維22がシリコーンゴム内に均一に分散して、膨張前の体積に対する膨張後の体積の増加比率が50%以上のクッション層20を製造することができる。
表層30は、密度が前記クッション層20より大きいゴム材料を押出成形することにより作成され、それぞれが2つのクッション層20それぞれの織物層10に隣接する面の反対面に設置される。2つの表層30それぞれのクッション層20に隣接する面の反対面は、少なくとも1つがマット面である。
本実施形態の熱プレス成形用パッドの製造方法は下記の手順の通りである。先ず、シリコーンゴム材料を連続押出して、圧延することにより、硫化及び発泡されていない2つのクッション層20を作成する。そして、接着剤で該2つのクッション層20を織物層10の両面にそれぞれ貼り付けて、三層の構造を有する第1の積層体を構成する。ドラム式連続加硫機または加硫プレス機(vulcanizing press)を用いて、該第1の積層体を加熱且つ加圧することにより、2つのクッション層20が硫化されて織物層10の隙間を通して互いに接続されると共に、各クッション層20が発泡されて均一に分散された複数の気泡21が形成される。
続いて、シリコーンゴム材料を連続押出して、圧延することにより作成された2つの表層30を接着剤で2つのクッション層20それぞれの織物層10に隣接する面の反対面に貼り付けて、五層の構造を有する第2の積層体を構成する。ドラム式連続加硫機または加硫プレス機を用いて、該第2の積層体を加熱、加圧することにより、表層30とクッション層20とは硫化されて互いに接続され、本考案の熱プレス成形用パッドを作成できる。
また、図1に示されるように、本考案の熱プレス成形用パッドの厚さHが、4mm〜10mmの範囲内にあり、表層30の厚さとクッション層20の厚さはほぼ同じである。
上記の構成によれば、本考案の熱プレス成形用パッドのクッション層に複数の気泡が均一に分散されているので、本考案の熱プレス成形用パッドは、均一な弾性及び熱伝達率を備える。従って、本考案の熱プレス成形用パッドを介して、ソーラーパネルまたはプリント基板などに対して熱成形プレス工程を行う時に、均一に加圧かつ加熱できる。また、クッション層がカーボンファイバー、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維及びポリエステル繊維からなる群より選ばれた複数の短繊維を有するので、圧縮強度を向上でき、反発率が高く、使用寿命が延長できる。更に、織物層はガラス繊維により構成されるので、熱プレス成形用パッドの構造強度を強化できる。
本考案の熱プレス成形用パッドは、熱成形プレス対象物に熱成形プレス工程を行う際に、均一に加圧かつ加熱できるクッションとして使用されることができ、例えばソーラーパネルまたはプリント基板の製造における熱成形プレス工程に使用することに好適である。
10 織物層
20 クッション層
21 気泡
22 短繊維
30 表層
20 クッション層
21 気泡
22 短繊維
30 表層
Claims (5)
- 織物層と、
それぞれが前記織物層を挟むように前記織物層の両面に設置され、複数の短繊維が含まれていると共に、複数の気泡が均一に分散されている発泡ゴム材料により作成される2つのクッション層と、
それぞれが前記2つのクッション層それぞれの前記織物層に隣接する面の反対面に設置され、密度が前記クッション層より大きいゴム材料により作成される2つの表層と、により構成されることをを特徴とする熱プレス成形用パッド。 - 前記織物層と前記2つのクッション層と前記2つの表層との厚さの合計が、4mm〜10mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の熱プレス成形用パッド。
- 前記クッション層は、発泡シリコーンゴムにより作成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱プレス成形用パッド。
- 前記表層は、シリコーンゴムにより作成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の熱プレス成形用パッド。
- 前記クッション層が含有する前記短繊維の長さが、1mm〜6mmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の熱プレス成形用パッド。
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