JP3197056B2 - マスコンクリート構造物用締固め不要コンクリート組成物 - Google Patents

マスコンクリート構造物用締固め不要コンクリート組成物

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JP3197056B2
JP3197056B2 JP11698292A JP11698292A JP3197056B2 JP 3197056 B2 JP3197056 B2 JP 3197056B2 JP 11698292 A JP11698292 A JP 11698292A JP 11698292 A JP11698292 A JP 11698292A JP 3197056 B2 JP3197056 B2 JP 3197056B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスコンクリート構造
物に適用される低発熱性の締固め不要コンクリート組成
物、より詳しくは、最大寸法が40mmの粗骨材と低発
熱性セメントを材料成分とする流動性の高い締固め不要
コンクリート組成物に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】ダムや長大橋梁のアンカ
レッジ(橋台)、ピア(橋脚)など、大規模なコンクリ
ート構造物の工事では一度にコンクリートを大量に打設
するので、セメントの水和熱によるコンクリートの温度
上昇を抑制するために、低発熱性のセメントを使用した
り、なるべくセメント量を低減するように、コンクリー
トの材料、配合面での工夫がなされている。特に、昨今
はコンクリート構造物の大型化の傾向や大量急速施工の
要請により、マスコンクリートにおける水和熱に起因す
る温度ひびわれ対策は、一層重要な課題となってきてい
る。
【0003】一方、近年のコンクリート技術開発分野に
おいては、ハイパフォーマンスコンクリートまたは締固
め不要コンクリートと呼ばれる高品質で流動性の大きい
新しいコンクリートが開発されて来ている。当該新コン
クリートが脚光を浴びているのは、周知のように打設・
締固め作業を大幅に省略することができるという利点を
有しているからである。
【0004】しかしながら、前記マスコンクリートで
は、コンクリートの温度上昇を抑制することを最優先さ
せて単位セメント量を可能なかぎり低減しているため、
コンクリートの流動性は極めて乏しく、従って、コンク
リートの打設に当っては十分な締固めを行うことが慣例
となっている。このような貧配合コンクリートに対し
て、締固めを不要とするような高い流動性を付与すると
いう試みはこれまで全く行われていない。即ち、前記ア
ンカレッジ等に対して、例えば、低発熱性セメントと最
大寸法40mmの粗骨材を材料成分として含有する締固
め不要コンクリートを適用して、アンカレッジ特有の過
密な鉄筋、鉄骨の間に材料分離を生じることなくコンク
リートを充填させるというようなことは、これまで発想
だにされていない。
【0005】
【発明の目的】この発明の目的は、マスコンクリート構
造物に用いられる低発熱性のコンクリートに対して、締
固めを不要にできる高い流動性と材料分離抵抗性を保持
させ、かつ、強度特性などの硬化コンクリートの性質に
おいても従来からのマスコンクリートと同等以上の性能
を有するコンクリート組成物を提供することにある。本
発明者等は、この目的に沿って延べ1200m3 にも及
ぶ試験を繰り返した結果、本願発明を完成するに到った
ものである。
【0006】
【発明の構成】本発明は、最大寸法40mmの粗骨材、
低発熱性セメント、165kg/m3以下の単位水量、石灰
石粉類および高性能AE減水剤を配合してなり、かつ、
低発熱性セメントの容積を(C)、水の容積を(W)、
石灰石粉類の容積を(L)で表したとき、下記(1)お
よび(2)式を満たすマスコンクリート構造物用締固め
不要コンクリート組成物に関するものである。 (1) 0.86≦(C+L)/W≦1.18 (2) 0.47≦L/C≦0.98
【0007】
【発明の具体的な説明】高品位なコンクリートの配合設
計の基本は、所要の強度、耐久性、水密性および適当な
ワーカビリィティをもつ範囲内で、単位水量を可及的に
少なくすることである。締固め不要コンクリートといえ
ども、硬化後は従来の硬練りコンクリートの品質と同等
以上の品質が保証されなければならない。そのために
は、本発明の締固め不要コンクリートの単位水量は従来
の硬練りコンクリートの標準的な単位水量を越えてはな
らない。
【0008】また、本発明の締固め不要コンクリート
は、温度ひびわれの抑制対策として、単位セメント量を
低減するために使用する粗骨材の最大寸法を40mmと
する。ここで粗骨材の粒度は、JIS A 5005
「コンクリート用砕石」に規定する砕石4005、砕石
4020、あるいは、JIS A 5011「コンクリ
ート用高炉スラグ粗骨材」に規定する高炉スラグ粗骨材
4005、高炉スラグ粗骨材4020などに適合するも
のをいう。40mm骨材を使用する在来のコンクリート
の標準的な単位水量の限度は、混和剤としてAE減水剤
を使用する場合には165kg/m3程度である。そこで、
本発明でも当該値を限度としたものである。
【0009】本発明において配合する低発熱性セメント
としては、中庸熱セメント、耐硫酸塩セメント、その他
の低発熱型セメントなどのポルトランドセメントや高炉
B種、高炉C種、フライアッシュセメントなどの二成分
系混合セメント、さらに、ポルトランドセメント、高炉
スラグ微粉末およびフライアッシュを混合した三成分系
の混合セメントなどを用いることができる。
【0010】本発明において配合する石灰石粉類は石灰
岩の微粉体あるいは長期年月を経過した石灰石破砕骨材
使用のコンクリートを破砕した微粉体である。石灰岩は
炭酸カルシウムを主成分とする堆積岩で、その生成はサ
ンゴ、ウミユリ、石灰藻、貝類などに由来するものであ
るから、礁石灰岩微粉、その他、水和活性のない鉱物性
の微粉体も利用することができる。なお、フレッシュコ
ンクリートの流動性を確保するだけであれば、高炉スラ
グ微粉末、膨張材、フライアッシュなどの水硬性成分材
料を増量させることによっても可能であるが、水硬性成
分材料の水和反応による発熱が大きくなるため、硬化後
の温度ひびわれの危険性が増大する。
【0011】本発明において、フレッシュコンクリート
に材料分離抵抗性を付与すると共に、十分な流動性と変
形性を確保するためには、水の容積に対する、低発熱性
セメントおよび石灰石粉類の合計容積の比が0.86〜
1.18の範囲内でなければならない。
【0012】フレッシュコンクリートの材料分離は、内
部自由水の動きやすさの程度に支配される。コンクリー
ト配合上、固体粒子が相互に接触して架橋を形成するほ
どに固体粒子の量が多ければ、間隙水の移動は生ぜず、
材料分離も生じることはないが、所期のコンクリートの
流動性を確保することはできない。他方、固体粒子が相
対的に少なく水に浮いた状態にあれば、コンクリートの
流動性は確保できるものの、比重の大きい固体粒子は沈
降し、比重の小さい水は浮き上がりを生じることにな
る。この傾向は使用する骨材の最大寸法が大きいものほ
ど顕著に現れる。
【0013】従って、締固め不要コンクリートでは、移
動可能な或る程度の自由水の存在が必要となるが、本発
明では、コンクリート中に固体微粒子を相対的に多く混
和し、かつ、高性能AE減水剤を適量添加してこれらを
分散させることによって固体微粒子間に形成される水み
ちを狭くし、自由水の移動速度を低下させることで粗骨
材の最大寸法40mmのコンクリートの材料分離を抑制
するものである。
【0014】本発明者等の行った試験結果によれば、水
の容積1.0に対して、セメント粒子径以下の固体微粒
子成分の総容積が0.86〜1.18の範囲にあれば、
粗骨材の最大寸法が40mmのコンクリートであっても
十分な流動性・変形性を保持し、しかも、問題となる材
料分離を生じないことを確認することができた。この場
合、水に対する固体微粒子の量が0.86未満であれば
水の移動が速くなって粗骨材の沈降が生じやすくなり、
また、当該固体微粒子の量が1.18を超えると水の移
動速度が極端に小さくなって粘性が過度に高くなり、コ
ンクリートの流動性が低下する。
【0015】本発明では、低発熱性セメントによって石
灰石粉類を膠着すると共に、この低発熱性セメントの発
熱量を最小限に抑制するために、同セメントに対する石
灰石粉類の容積比が0.47〜0.98の範囲内にある
ことが必要である。
【0016】前記したように、低発熱性セメントの発熱
を抑制しつつ、流動性を保持すべく、石灰石粉類を混和
するのであるが、石灰石粉類のような水和活性の殆どな
い鉱物微粒子は、それ自身ではコンクリートの強度発現
に寄与しないだけでなく、このような鉱物微粒子だけが
凝集してコンクリートの硬化体組織の一部に存在すれば
強度上の欠陥となってしまうことから、コンクリートに
混和できる石灰石粉類の混和量には当然限界がある。即
ち、石灰石粉類の混和量は、これらの個々の微粒子の周
囲を低発熱性セメントの水和生成物が膠着できる範囲内
でなければならない。
【0017】本発明者等の行ったセメント量および水量
を一定として石灰石粉類の混和量を増減させた試験結果
によれば、石灰石粉類の混和量の増加に従って材料分離
が抑制され、コンクリートの強度が増加する傾向にある
が、同傾向はセメントの容積1.0に対して最大で石灰
石粉類の容積0.98で頭打ちになった。一方、石灰石
粉類の混和量がセメント量に対して少なくなると、材料
分離を生じ易くなり期待通りの流動性を保持できなくな
る。この場合セメント量を増量することで流動性を付与
することは可能であるが、それは先述したように温度ひ
びわれを制御する上では望ましくない。そのため、強度
上から算出されたセメント量を増加させないことを前提
とし、コンクリートの流動性確保のために混和されるべ
き石灰石粉類の混和量の下限値は、セメント容積の0.
47倍となった。
【0018】なお、石灰石粉類に代表される活性の殆ど
ない鉱物微粒子の粒径が細かいほど、その比表面積が大
きくなり、低発熱性セメントに代表される水硬性成分材
料による膠着効果が低下することを考慮する必要があ
る。本発明において、石灰石粉類の粉末度はブレーン値
で3500〜9000 cm2/gの範囲内が適当である。即
ち、3500 cm2/g未満では、コンクリートの材料分離
を生じやすく、一方、9000 cm2/gを越えると、所望
の流動性を付与するためには単位水量が増大するか、ま
たは、後記する高性能AE減水剤の使用量が過度に増加
するからである。
【0019】本発明の締固め不要コンクリートは、在来
のマスコンクリートよりセメントを含む固体微粒子を多
量に混和したものであり、フレッシュコンクリート中で
はそれらの均質な分散が図られることが重要な要件とな
る。そのために、水中での固体微粒子の分散性を高め、
しかも硬化コンクリート物性に悪影響のない高性能AE
減水剤を使用する。
【0020】高性能AE減水剤としては、通常使用され
ている各種のセメント添加剤の中から、適宜選択するこ
とができる。例えば、β−ナフタリンスルホン酸塩のホ
ルマリン縮合物、メラミンスルホン酸塩のホリマリン縮
合物、ポリカルボン酸エーテル系複合物、ポリスチレン
スルホン酸塩、ヒドロキシポリアクリレート、α,β−
不飽和ジカルボン酸とオレフィンの共重合体、ポリエチ
レングリコールモノアリルエーテルとマレイン酸系単量
体から導かれる共重合体、イソブチレン−スチレンマレ
イン酸系、イソブチレン−アクリル酸エステル−マレイ
ン酸系、イソブチレン−スチレン−アクリル酸エステル
−マレイン酸系の共重合体、変性リグニンスルホン酸化
合物、芳香族アミノスルホン酸系高分子化合物等を主成
分とするものが挙げられる。
【0021】高性能AE減水剤は、低発熱性セメントに
対して乾燥重量で0.7%〜2%配合する。また、この
配合割合は、低発熱性セメントと石灰石粉類の合計量に
対する乾燥重量では0.4%〜1.2%に相当する。高
性能AE減水剤は、一般には練り混ぜ水に添加して配合
されるが、本練り前にセメントまたは石灰石粉類に予め
配合しておいてもよい。
【0022】なお、本発明においてもマスコンクリート
の使用目的、用途等に応じて、セメントコンクリートの
混和剤として常用されている、AE剤、凝結促進剤、凝
結遅延剤、強度増進剤、防凍・耐寒剤等を混入すること
ができる。
【0023】本発明に係る締固め不要コンクリート組成
物は、前記マスコンクリートの他、プレキャストコンク
リート、プレストレストコンクリート、トンネルのライ
ニングその他一般土木建築構造物であって、複雑な形状
の型枠や、鉄筋が密に配筋された構造物への施工にも勿
論適用することができる。
【0024】
【実施例】以下に、本発明の締固め不要コンクリート組
成物について行った実験を説明する。 〔コンクリートの調製〕使用材料は次の通りである。 (1)セメント 実験(I)では、二成分系低発熱性セメント(宇部セメ
ント製)を用いた。同セメントは、低発熱型ポルトラン
ドセメントと高炉スラグ微粉末とから成り、比重3.0
0、ブレーン値4850 cm2/gであった。実験(II)で
は、三成分系低発熱性セメント(徳山セメント製)を用
いた。同セメントは、普通ポルトランドセメント、高炉
スラグ微粉末およびフライアッシュから成り、比重2.
80、ブレーン値5240 cm2/gであった。
【0025】(2)細骨材 実験(I)では、本島産の海砂(表乾比重2.54、吸
水率2.36、粗粒率2.39)を用いた。実験(II)
では、香川県広島産の海砂(表乾比重2.55、吸水率
1.98、粗粒率2.56)および兵庫県西島産の砕砂
(表乾比重2.55、吸水率2.11、粗粒率2.9
7)を重量比8:2で混合して用いた。
【0026】(3)粗骨材 実験(I)では、神島産の流紋岩砕石(最大寸法40m
m、表乾比重2.64、吸水率0.57、粗粒率7.2
1)を用いた。実験(II)では、兵庫県赤穂産の砕石
(最大寸法40mm、表乾比重2.63、吸水率0.5
6、粗粒率7.10)を用いた。
【0027】(4)石灰石粉 実験(I)で用いた石灰石粉は、比重2.71、石灰純
度99.0%、ブレーン値7500 cm2/gであった。実
験(II)で用いた石灰石粉は、比重2.71、石灰純度
99.1%、ブレーン値5500 cm2/gであった。
【0028】(5)混和剤 実験(I)では、高性能AE減水剤として、変成リグニ
ン複合物(エヌエムビー製)を使用し、空気連行剤とし
て、変成アルキルカルボン酸化合物(エヌエムビー製)
を使用した。実験(II)では、高性能AE減水剤とし
て、変成リグニン複合物(エヌエムビー製)あるいはポ
リカルボン酸エーテル系複合物(エヌエムビー製)を使
用し、空気連行剤として、変成アルキルカルボン酸化合
物(エヌエムビー製)を使用した。 (6)水 実験(I)、(II)とも、水道水を用いた。
【0029】上記材料を下記の表1、表2に示すように
配合して、コンクリートを調製した。混練には、100
リットルの2軸強制ミキサーを使用した。実験(I)で
は、単位水量を一定とし、水セメント比および石灰石粉
の混和量を増減させた。実験(II)では、2種の高性能
AE減水剤を使用し、単位水量および水セメント比を一
定として、石灰石粉の混和量を増減させた。表2におい
て、配合No. 21〜23は変成リグニン複合物の高性能
AE減水剤を用い、配合No. 24〜26はポリカルボン
酸エーテル系複合物の高性能AE減水剤を用いた。な
お、混和剤の混和量については、実験(I)、(II)と
も、コンクリートのスランプフローを55±5cm、空気
量を3.5±1%の範囲に収めるべく微調整した。
【0030】
【表1】 実験(I)配合表 W/C 単位量(kg/m3 混和剤 総重量 (C+L)/W L/C 配合No . ( 石粉)(kg/m3 ) 1 60.5 145 240 90 3.3 2310 0.78 0.41 2 60.5 145 240 120 3.4 2314 0.86 0.55 3 60.5 145 240 150 3.5 2334 0.94 0.70 4 60.5 145 240 180 3.6 2347 1.01 0.84 5 60.5 145 240 210 3.7 2347 1.09 0.98 6 55.8 145 260 90 3.0 2320 0.83 0.38 7 55.8 145 260 120 3.1 2324 0.90 0.51 8 55.8 145 260 150 3.4 2324 0.99 0.64 9 55.8 145 260 180 3.5 2345 1.06 0.77 10 55.8 145 260 210 3.6 2350 1.14 0.90 11 51.8 145 280 90 2.9 2325 0.87 0.35 12 51.8 145 280 120 3.1 2325 0.94 0.47 13 51.8 145 280 150 3.4 2328 1.03 0.60 14 51.8 145 280 180 3.6 2338 1.10 0.72 15 51.8 145 280 210 3.7 2345 1.18 0.84 *W/C:水セメント比、C:セメント *混和剤:セメントに対する高性能AE減水剤の使用量
(重量%) * C:セメントの容積、 L:石灰石粉の容積、 W:水の
容積
【0031】
【表2】 実験(II)配合表 W/C 単位量(kg/m3 混和剤 総重量 (C+L)/W L/C 配合No . ( 石粉)(kg/m3 ) 21 53.8 140 260 120 2.9 2294 0.98 0.47 22 53.8 140 260 150 3.1 2296 1.06 0.59 23 53.8 140 260 180 3.4 2297 1.14 0.71 24 53.8 140 260 150 2.7 2296 1.06 0.59 25 53.8 140 260 180 3.0 2297 1.14 0.71 26 53.8 140 260 220 3.0 2298 1.24 0.87 *W/C:水セメント比、C:セメント *混和剤:セメントに対する高性能AE減水剤の使用量
(重量%) * C:セメントの容積、 L:石灰石粉の容積、 W:水の
容積
【0032】〔試験方法と試験結果〕上記各配合試料に
ついて、フレッシュコンクリートの性状と硬化コンクリ
ートの物性を調べるために、下記試験を実施した。試験
項目および試験方法は次の通りである。 (1)スランプフロー試験:JIS A 1101に準
拠したスランプ試験において、水平平板上でのコンクリ
ートのひろがりを計測した。 (2)空気量試験:JIS A 1128に拠った。 (3)ブリージング試験:JIS A 1123に拠っ
た。 (4)圧縮強度試験:JIS A 1108に拠った。
【0033】下記の表3、表4に、ミキサーから排出し
て5分後におけるフレッシュコンクリートの性状、およ
び、硬化コンクリートの材令28日における圧縮強度を
示す。同表の「状態」欄において、○印は、フレッシュ
コンクリートの目視観察により材料分離抵抗性および流
動性が共に良好なもの、△印は材料分離が多少現れた
か、または、粘性が若干高いもの、×印は材料分離が生
じたか、または、高粘性のものであることをそれぞれ示
している。
【0034】
【表3】 実験(I)性状および物性 SF 空気量 状態 圧縮強度 配合No . (cm) () () (kgf/cm2) 1 55.5 4.2 0.42 × 291 2 55.0 4.5 0.48 △ 300 3 56.5 4.3 0.42 ○ 305 4 55.0 4.7 0.18 ○ 336 5 55.0 4.5 0.08 ○ 335 6 56.0 4.2 0.50 × 311 7 55.0 4.3 0.40 ○ 318 8 58.0 4.4 0.55 ○ 328 9 59.0 4.2 0.06 ○ 348 10 57.0 4.3 0.0 ○ 362 11 55.0 4.4 0.21 × 344 12 55.0 4.5 0.0 ○ 353 13 56.0 4.4 0.0 ○ 353 14 55.5 3.7 0.0 ○ 390 15 55.0 4.0 0.0 △ 388 *SF:スランプフロー、B:ブリージング率
【0035】
【表4】 実験(II)性状および物性 SF 空気量 状態 圧縮強度 配合No . (cm) () () (kgf/cm2) 21 54.0 4.3 2.16 △ 284 22 53.0 4.1 1.53 ○ 292 23 56.0 4.0 1.90 ○ 303 24 55.0 3.7 1.70 ○ 324 25 57.5 3.8 1.20 ○ 329 26 57.0 3.7 0.85 × 330
【0036】
【発明の効果】本発明によれば低発熱性セメントに所定
量の石灰石粉類と高性能AE減水剤を配合することによ
り、粗骨材最大寸法40mmのコンクリートに対して流
動性と材料分離抵抗性を保持させ、また、硬化コンクリ
ートの強度特性等においても十分な性能を有することか
ら、マスコンクリート構造物用のコンクリートとして最
適であり、コンクリートの打設の際には、打設ポイン
トの大幅削減により、打設作業の簡略化が可能となり、
かつ、締固め作業を不要とすることができるという優
れた効果が得られる。
【0037】特に、この締固め不要コンクリートを長大
橋梁のアンカレッジやピアに適用すれば、同コンクリー
トはアンカレッジ、ピア特有の過密な鉄筋、鉄骨の間を
材料分離を生じることなく流動し、これらの周囲を確実
に充填することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 甫 千葉県浦安市弁天2−2−E−4 (72)発明者 金沢 克義 兵庫県神戸市垂水区平磯1丁目1ノ66 本州四国連絡橋公団 第一建設局内 (72)発明者 阿部 明弘 東京都港区虎ノ門5丁目1番5号 本州 四国連絡橋公団 本社内 (72)発明者 有馬 勇 兵庫県神戸市垂水区平磯1丁目1ノ66 本州四国連絡橋公団 第一建設局内 (72)発明者 古屋 信明 兵庫県神戸市垂水区平磯1丁目1ノ66 本州四国連絡橋公団 第一建設局内 (72)発明者 田中 健治郎 茨城県つくば市大字鬼ヶ窪字下山1043番 1 株式会社熊谷組 技術研究所内 (72)発明者 佐藤 孝一 茨城県つくば市大字鬼ヶ窪字下山1043番 1 株式会社熊谷組 技術研究所内 (72)発明者 十河 茂幸 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組 東京本社内 (72)発明者 近松 竜一 東京都千代田区神田司町2丁目3番地 株式会社大林組 東京本社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 7/00 - 28/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最大寸法40mmの粗骨材、低発熱性セ
    メント、165kg/m3以下の単位水量、石灰石粉類およ
    び高性能AE減水剤を配合してなり、かつ、低発熱性セ
    メントの容積を(C)、水の容積を(W)、石灰石粉類
    の容積を(L)で表したとき、下記(1)および(2)
    式を満たすマスコンクリート構造物用締固め不要コンク
    リート組成物。 (1) 0.86≦(C+L)/W≦1.18 (2) 0.47≦L/C≦0.98
  2. 【請求項2】 前記石灰石粉類の粉末度が、ブレーン値
    で3500〜9000 cm2/gの範囲内であることを特徴
    とする請求項1記載のマスコンクリート構造物用締固め
    不要コンクリート組成物。
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