JP3196117B2 - 双対電源出力増幅器 - Google Patents

双対電源出力増幅器

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JP3196117B2 JP33149189A JP33149189A JP3196117B2 JP 3196117 B2 JP3196117 B2 JP 3196117B2 JP 33149189 A JP33149189 A JP 33149189A JP 33149189 A JP33149189 A JP 33149189A JP 3196117 B2 JP3196117 B2 JP 3196117B2
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    • H03F1/02Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation
    • H03F1/0205Modifications of amplifiers to raise the efficiency, e.g. gliding Class A stages, use of an auxiliary oscillation in transistor amplifiers
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般に低電圧および高電圧電源モードで動
作することのできる双対電源出力増幅器に関し、特に、
例えば陰極線管のコンバーゼンスヨーク中の偏向コイル
を駆動するための双対電源出力増幅器に関する。
発明の背景 テレビジョン表示に使用される陰極線管は陰極線管表
示面(フェースプレート)上においてビデオ画像の歪み
を受けやすい、このような歪みには、左右の糸巻き歪
み、上下の糸巻き歪み、水平方向の非直線歪みおよび垂
直方向の非直線歪みがある。3本の陰極線管の機械的な
整合を必要とする投写型テレビジョン装置では、陰極線
管表示面(フェースプレート)上に存在するラスター歪
みが拡大されるだけでなく、新しい歪みも加わる。これ
には、水平および垂直方向の台形歪み、スキューおよび
湾曲などがある。投写画像は、補正しないでおくと、歪
みがひどくなる。これらの歪みを補正することは特に困
難な問題である。三原色の各々について存在する歪みは
それぞれ異なっている。その理由は、各色についての陰
極線管と投写スクリーンとの整合が異なるからである。
これらの歪みを補正するために、投写型テレビジョン
装置は通常3本の陰極線管の各々について1個の補助偏
向ヨークを備えている。これらの補助偏向ヨークは通常
コンバーゼンスヨークと呼ばれる。
コンバーゼンスヨークのコイルは、投写型スクリーン
上の画像を補正するために適当な電流波形で必然的に励
磁される。このような波形は典型的には、垂直および水
平周波数の放物線とランプ波との組み合わせ、およびこ
のような放物線とランプ波の積から成る。3本の陰極線
管の各々はそのコンバーゼンスヨークにおいて1個の水
平コイルと1個の垂直コイルを必要とする。3個の偏向
ヨークにおいて6個のコイルの各々を励磁するのに必要
な補正波形の振幅と形状が異なるので、6個の独立した
出力増幅器が必要である。各出力増幅器は、コンバーゼ
ンス波形発生器により発生される低電圧レベルの波形を
入力電圧として取り入れ、そして出力として、このよう
な電圧に比例し且つコイルを駆動するのに十分な力のあ
る電流を、対応するコンバーゼンスコイルの中に発生し
なければならない。
典型的なNTSC方式の投写型テレビジョン装置はインタ
ーレース方式の走査パターンでは水平周波数15,734Hzで
作動され、この場合各画像フレームは、それぞれ262.5
本の連続する2つの垂直走査により発生される。走査期
間中ビームを移動するために必要な電圧源は、各水平走
査のトレース期間とリトレース期間とで著しく異なる。
リトレース期間のコンバーゼンスコイルのインピーダン
スは主として誘導性である、従って、リトレース期間の
電力消費は消費的ではなく主として無効性である。それ
にもかかわらず、リトレース期間中に非常に多量の電流
が、トレース期間中の電流とは逆の方向に、コイルの中
を流れなければならない。しかも、この電流は瞬時に起
こり得ない。従って、リトレース期間中にコイルを駆動
するために高電圧を供給しなければならない。しかしな
がら、このような高い駆動電圧がリトレース期間よりず
っと長いトレース期間中も供給されると、相当のエネル
ギーが熱消費により浪費される。
コンバーゼンスヨークの動作については以下のことを
考慮する必要がある。第1に、各コイルを励磁するのに
必要な波形は互いに著しく異なる。第2に、出力電圧は
有効走査時間中比較的低く、水平リトレース期間の間だ
け供給電圧に近づく。第3に、任意の所定の増幅器につ
いて、出力電圧は正または負の供給電圧の中の1方にの
み近づき、両方には近づかない。
コンバーゼンス出力増幅器に使用する供給電圧を選択
するには、コンバーゼンス電流の最も速い変化およびコ
ンバーゼンスコイルのインダクタンスを考慮に入れなけ
ればならない。使用される増幅器が典型的にはB級増幅
器なので、多量の電力が出力装置の中で消費される。何
故ならば、波形期間の大部分、すなわち、リトレース期
間ではなくて有効走査期間の間、出力電圧は供給電圧よ
り著しく低いからである。
投写型テレビジョン装置では、画像を1H毎のインター
レース走査方式により発生するのではなく、順次走査方
式で走査して発生するときの方が高画質となることがあ
る。この場合、525本全部がインターレースすることな
く走査される。順次走査では、同じ時間期間に、すなわ
ち、1/60秒間に、2倍の水平走査線を走査しなければな
らないので水平偏向を2倍の速度で行う必要がある。こ
のような2倍の走査速度の動作はしばしば2H走査と呼ば
れる。
2Hの投写型テレビジョン装置の場合のように、リトレ
ースのための最大許容時間が減少すると、リトレースを
行うのに必要な供給電圧もそれにつれて増大しなければ
ならないので、リトレース期間中に増幅器が消費する電
力量は著しく増大する。この電力消費は2Hの投写型テレ
ビジョン装置の場合、60ワット程度である。これは電源
に負荷をかけ、且つ出力装置中に大きなヒートシンクを
必要とすることになる。
発明の概要 発明性のある特徴を有する双対電源出力増幅器は、明
確に異なる波形部分、すなわち、トレース期間とリトレ
ース期間の間、2つの異なる電源を使用することによ
り、出力コンバーゼンス増幅器中の電力消費を著しく減
少させる。必要な出力電圧が比較的低いとき低電圧電源
を使用し、出力電流の急激な変化が高い駆動電圧を必要
とするとき高電圧電源を使用する。
任意の個々のコンバーゼンス増幅器の出力段における
特定の電力消費は実際の電流波形に依存するが、本発明
による電力コンバーゼンス出力増幅器が消費する電力
は、典型的な出力波形を有する通常設計のものにより消
費される電力の約半分であると推定される。出力増幅器
中で許容できない温度上昇を防止するのに必要なヒート
シンクが小さくなっているだけでなく、電源に要求され
る要件も減らされており、これは2H設計の場合非常に有
意義なことである。正および負の両方の高電圧供給レベ
ルに近づく出力電圧を供給するのに必要な増幅器が1つ
もないか、ただ1つだけか、あるいは少なくとも少数に
すぎないので、付加効率およびコストの削減が得られ
る。残りの増幅器の出力段は非対称になるので増幅回路
の複雑さが減らされる。
双対供給増幅器としても知られる双対電源増幅器が知
られている。しかしながら、これらはリトレース期間中
に飽和を排除する目的で出力段のトランジスタに調整電
圧を供給しない。また、これらは出力電圧レベルを直接
感知することにより、そして直流レベルを出力電圧信号
に直接結合して高電圧需要制御信号を発生することによ
り、低電圧源と高電圧源との間の自動切り換えを行わな
い。さらに、これらは出力信号に従って出力段に実際に
供給される高電圧のレベルを変化させない。出力信号に
従って出力段に供給される電圧を変化させることによ
り、出力段に実際に供給される高電圧のレベルは出力信
号以上の予め定められる値を越えないことを確実にし、
これは出力段の飽和および飽和により生じるスイッチン
グ特性を実質的に排除する。リトレース期間中に出力段
が飽和すると、次のトレース期間が始まるまでに、特に
2H走査の間、出力段が線形動作に戻るのに十分な時間が
なくなる。更に、対称性および非対称性増幅器の必要性
に関連して、双対電源増幅器の動作、コストおよび設計
において実質的な効率を与えるという考えは、コンバー
ゼンスヨークや投写型テレビジョン装置にはまだ応用さ
れていない。
本発明は、低電圧動作モードにおいて第1の電圧源に
結合されると共に、第1の電圧源よりも高レベルで且つ
第1の電圧源と同じ極性の第2の電圧源に切換え可能に
結合され、出力信号を発生するための少なくとも1個の
線形利得段を含んでいる双対電源増幅器において実施さ
れるのが有利である。1つの回路が出力電圧をモニター
(監視)し、高電圧モード信号または需要制御信号を発
生する。この出力信号と予め定められる電圧レベルを合
成し、例えば合計し、その合計を予め定められる第2の
電圧レベル源と比較することにより、高電圧モードにお
ける動作の必要性が予想される。予め定められる第2の
電圧レベル源は第1の電圧源のレベルと関連しているか
あるいは対応している。電圧調整器は、制御信号に応答
する高電圧動作モードにおいて、モニター回路、第2の
電圧レベル源および少なくとも1個の利得段に結合され
ている。電圧調整器は少なくとも1個の利得段に高電圧
を供給し、調整された高電圧は出力信号と共に直接変化
し、高電圧モードにおいて少なくとも1個の利得段の実
質的な線形動作を維持する。電圧調整器は出力信号と予
め定められる電圧レベルの和に相当する信号により変調
され、この予め定められる電圧レベルはモニター手段に
より発生される。モニター手段は、第1の電圧源のレベ
ルに対応する第2の予め定められる電圧レベルと上記の
和を比較することにより高電圧要求を予測する。
両極性信号を処理するために、増幅器は更に、第1お
よび第2の電圧レベル源と反対の極性で、低電圧モード
と高電圧モードの両方において少なくとも1個の利得段
に結合される第3の電圧レベル源を含んでいることがあ
る。両極性の大きな遷移を有する両極性信号を処理する
ために、増幅器は、低電圧動作モードで動作するように
少なくとも1個の線形利得段に結合される第3の電圧レ
ベル源、および第3の電圧レベル源より大きく第3の電
圧レベル源と同じ極性の第4の電圧レベル源を含んでい
ることがある。この構成の場合、個別に合成し、例えば
出力信号と第1および第2の予め定められる電圧レベル
の各々とを合計し、これらの和を第1および第2の予め
定められる電圧レベルと比較することにより、モニター
回路は高電圧要求を予測することができる。第1および
第2の予め定められる電圧レベルは、例えば、低電圧モ
ードにおいて少なくとも1個の利得段に結合される第1
および第3の電圧レベル源のレベルである。電圧調整器
は、2個の高レベル電圧源と少なくとも1個の利得段と
の間にそれぞれ結合される第1および第2の調整器段を
含んでいてもよい。処理されている信号が正極性と負極
性の遷移を同時に受けない限り、高レベルの高電圧源の
中1つだけが一度に少なくとも1個の利得段に結合され
る。
本発明の他の利点は、種々のモニター回路および電圧
調整器あるいは調整段が、現存する双対電源増幅器と比
較して、少数の構成要素で実施できることである。
発明の構成 陰極線管用の偏向コイル(24)と、 低電圧の動作モードにおいて第1の電圧レベルの第1
の電圧源(+VLOW,−VLOWに結合され、前記偏向コイル
を駆動するための出力電圧(VOUT)を発生する線形利得
段(16)と、 前記第1の電圧源と同じ極性であって、前記第1の電
圧レベルより高い第2の電圧レベルの第2の電圧源(+
VHIGH,−VHIGH)と、 前記出力電圧(VOUT)を監視することにより高レベル
の出力電圧要求を予測して、前記出力電圧に関連する制
御信号を発生する手段(22)と、 前記制御信号に応答し、前記第2の電圧源および前記
線形利得段に結合されていて、前記高レベルの出力電圧
が要求される間、前記線形利得段に調整された高電圧を
供給する電圧調整器(11,13)とからなり、前記調整さ
れた高電圧は前記線形利得段に供給されるとき前記出力
電圧に従って変化して、前記線形利得段の実質的な線形
動作を維持するものである、双対電源出力増幅器。
実施例 双対電源コンバーゼンス出力増幅器10は第1図にブロ
ック図形式で示されている。この増幅器は、例えば、コ
ンバーゼンスヨーク中の偏向コイルを駆動する補正波形
を発生するのに適している。偏向補正波形の形をとる入
力電圧は差動増幅器12の非反転入力に接続される。この
波形は波形発生器8により供給される。波形発生器8は
通常の設計のものでよく、詳細には示してない。差動増
幅器12の反転入力は、コンバーゼンスヨークの偏向コイ
ル24と直列の電流感知抵抗器Rに接続される。感知抵抗
器Rの両端間に発生される電圧は感知電圧VSENSEであ
る。差動増幅器12の出力は入力電圧と出力電流との誤差
に比例する電圧である。この誤差電圧はバッファー14を
通り、B級出力段16に入力として供給される。出力段16
は少なくとも1個の線形利得段を含んでいるものとして
示されている。
出力段16は2組の電圧源から電力を受ける。各組は、
互いに関して低電圧および高電圧のレベルでそれぞれ動
作する同じ極性の第1および第2の入力電圧源を含んで
いる。これらの電圧レベルは第1図において、それぞれ
+VLOWと+VHIGHおよび−VLOWと−VHIGHとして示されて
いる。低電圧源と高電圧源の実際の値は、回路、信号お
よび負荷の必要条件により変動する。
感知回路22はコンバーゼンスコイルを駆動する出力電
圧VOUTを検出する。出力電圧が予め定められる値を越え
ると、感知回路は2個の電圧調整器11および13の何れか
を作動化(付勢)し、大きい方の供給電圧を出力段に結
合する。低電圧モードの動作は出力信号が第1の電圧レ
ベルの範囲にあるときに起こる。高電圧モードの動作は
出力信号が第1の範囲の電圧レベルより大きい第2の電
圧レベルの範囲にあるときに起こる。
回路要素18および20は、高い方の電圧源が出力段に接
続されたとき、低い方の電圧源を高い方の電圧源から分
離するために設けられる。これは図示したように、ダイ
オードを使用して行うことができる。このような増幅器
の電力消費は従来設計のものより著しく低い。その理由
は、別個の電源の低い方の値と高い方の値を互いに独立
して選択することができるからである。この高電圧は、
所定のリトレース時間とヨークインピーダンスについて
必要な電流の最大変化を決定し、従ってこの最大変化の
設計関数である。一方、低い方の電源電圧は、有効走査
あるいはトレース時間の間電力消費が最少となるように
最適化される。更に、感知回路は電圧調整器11、13に制
御信号を供給し、少なくとも1個の利得段に実際に供給
される高電圧のレベルを変化させ、あるいは変調して、
線形応答を確実にする。このような制御は、図に示すよ
うに、トランジスタによって行われる。
第1図に示す増幅器10は少なくとも平衡が取れてお
り、完全に対称になるように設計されている。先に述べ
たように、1組のコンバーゼンスコイルを駆動するのに
必要とされる大抵の出力増幅器は対称である必要はな
く、また平衡がとれていなくてもよい。むしろ、高電圧
電源の中の一方または他方だけが必要となりやすい。こ
のような不平衡増幅器30は第2図にブロック図形式で示
されている。
同じ参照番号で示されるように、増幅器30は差動増幅
器12、バッファー14および出力段16を含んでいる。出力
電圧は電圧調整器11を制御する感知回路22により測定さ
れる。しかしながら、この不平衡構成では負極性の高電
圧源の必要はない。従って、低電圧源と高電圧源の切り
換えが起こるのは出力電圧の正遷移の期間中のみであ
る。切り換え可能な電圧調整器11は極性が同じ第1およ
び第2の電圧源間のかなり規則的な変更に影響を及ぼす
のに対し、第1および第2の入力電圧源と極性が反対の
第3の入力電圧源−VLOWは高低両方の電圧モードにおい
て出力段に結合される。正極性の高電圧入力源を必要と
しない不平衡構成とし、負極性の低電圧源および高電圧
源間の切り換えを行うようにしてもよいことは当業者に
は理解される。
第1図のブロック図による双対電源出力増幅器の回路
図を第3図に示す。ここに図示した回路設計は平衡がと
れており、対称の双対電源出力増幅器50である。対称の
双対電源増幅器50は、差動増幅器12、バッファー14、1
個の出力段16、各高電圧源を制御する感知回路22、およ
び高電圧源から低電圧源を分離するための分離手段18お
よび20を含んでいる。
更に詳しく説明すると、差動増幅器12はトランジスタ
Q1とQ2により形成される。この代わりに、集積化された
差動増幅器を使用することもできる。入力波形信号源V
INはトランジスタQ1のベースに接続される。トランジス
タQ1のコレクタは、2H設計では図示のように50ボルトで
ある正極性の高電圧源+VHに接続される。トランジスタ
Q1とQ2のエミッタは、2H設計では図示のように−50ボル
トである負の高電圧源−VHに抵抗R1を介して接続されて
る。感知抵抗器は抵抗R21とR22の並列接続により形成さ
れる。抵抗R21とR22はトランジスタQ2のベースとコンバ
ーゼンスヨークY1の偏向コイル24に接続され、感知電圧
VSを発生する。トランジスタQ11は、トランジスタQ2の
コレクタにおける出力電流を負荷抵抗R18の両端間の出
力電圧に変換する。この出力電圧は調整電圧VREGに対応
する。ダイオードD8,D9,D10およびD11は、トランジスタ
Q9とQ10を含んでいるバッファー段14のバイアス電圧を
設定する。バッファー段のトランジスタQ9とQ10のエミ
ッタはそれぞれ抵抗R13とR14を介してトランジスタQ4と
Q5のベースをそれぞれ駆動する。トランジスタQ4とQ5は
B級の出力段16を形成する。トランジスタQ4とQ5のエミ
ッタはそれぞれ抵抗R7とR8に接続される。出力段16の出
力電圧信号は、コンバーゼンスヨークY1の偏向コイル24
に接続される抵抗R7とR8の接合点において発生される。
出力段16は、出力段に選択的に結合される2組の電圧
源によって電力を供給される。第1の入力電圧源は上述
したように+VHである。第2の入力電圧源は第1の入力
電圧源と同じ極性であるが、大きさがそれより小さい。
第2の入力受電圧源は+VLであり、個々の2H用途の場
合、+15ボルトに設定される。第3の入力電圧源は上述
したように−VHである。第4の入力電圧源は第3の入力
電圧源と同じ極性であるが、大きさがそれより小さい。
第4の入力電圧源−VLは−15ボルトに設定される。
第1の切り換え可能な電圧調整器11は、後で詳しく述
べるが、トランジスタQ3、抵抗R2とR3およびダイオード
D1により形成される。大きさが小さい方の入力電圧源+
VLが低電圧モードにおいて出力段16に自動的に結合さ
れ、電圧調整器11は高電圧モードにおいて高い方の電圧
入力源+VHを出力段16に自動的に結合させる。
同様に、第2の切換え可能な電圧調整器13はトランジ
スタQ6、抵抗R10とR11およびダイオードD8により形成さ
れる。低電圧モードにおいては、大きさが小さい方の負
極性電圧源−VLが出力段に自動的に結合され、高電圧モ
ードにおいては、電圧調整器13は振幅が大きい方の負極
性電圧源−VHを出力段に自動的に結合させる。第1およ
び第2の電圧調整器は互いに独立して動作可能である。
しかしながら、第1の電圧調整器が出力信号VOUTの正遷
移に応答してオン状態に切り換えられ、第2の電圧調整
器が出力信号VOUTの負遷移に応答してオン状態に切り換
えられるから、2個の振幅の大きい電圧源の中一度に1
つだけが電圧調整器の1つを介して出力段に結合され
る。
正極性の入力電圧源に関して、低電圧モードでは、ダ
イオードD2は順方向にバイアスされ、ダイオードD1は逆
方向にバイアスされる。ダイオードD1が逆方向にバイア
スされると、トランジスタQ3はターンオフされる。この
ため、低電圧モードにおいて低電圧入力源が出力段に結
合されると、高電圧源は出力段から効果的に分離され
る。
高電圧モードでは、ダイオードD1が順方向にバイアス
され、ダイオードD2は逆方向にバイアスされる。ダイオ
ードD1が順方向にバイアスされると、トランジスタQ3は
導通し、調整された高電圧をトランジスタQ4のコレクタ
に供給する。ダイオードD2が逆方向にバイアスされる
と、高電圧モードでは低電圧入力源+VLは高電圧入力源
から効果的に分離される。
同様にして、負極性の入力電圧源はダイオードD7とD8
により互いに分離される。ダイオードD7が順方向にバイ
アスされ、ダイオードD8が逆方向にバイアスされると、
振幅の小さい方の電圧源−VLが出力段に結合され、振幅
の大きい方の入力電圧源−VHは出力段から効果的に分離
される。逆に、ダイオードD7が逆バイアスされ、ダイオ
ードD8が順方向にバイアスされると、入力電圧源−VH
出力段に結合され、入力電圧源−VLは出力段から分離さ
れる。
トランジスタQ3とQ6をそれぞれ含む第1および第2の
電圧調整器が低電圧モードと高電圧モード間に変化をも
たらす出力電圧レベルはそれぞれのバイアス回路によっ
て決定される。正極性の電圧源用の第1のバイアス回路
網すなわちバイアス回路はトランジスタQ7、ダイオード
D3とツェナーダイオードD4、抵抗R5およびコンデンサC1
により形成される。負極性の電圧源用のバイアス回路網
すなわちバイアス回路はトランジスタQ8、ツェナーダイ
オードD5とダイオードD6、抵抗R6およびコンデンサC2に
より形成される。
出力電圧VOUTの振幅が、低い方の電源電圧+VL、−VL
よりも小さいときはいつも、トランジスタQ4とQ5により
形成される増幅器の出力段は低電圧入力源に結合され、
従来の方法で且つ実質的に線形応答で動作する。しかし
ながら、出力電圧VOUTの大きさが増大するにつれて、増
大する出力電圧を駆動するのに十分な電力を供給するた
めに、第1および第2の切り換え可能な電圧調整器の中
の1つがその高電圧源を出力段16に結合させ、低電圧入
力源を出力段16から減結合させる。バイアス回路網は、
高電圧の必要性を予測するために出力電圧を直接に感知
し、且つ第1および第2の切り換え可能な電圧調整器を
動作させるための高電圧需要制御信号を発生する手段を
形成する。
コンデンサC1およびC2は出力電圧以上および以下の一
定電圧レベルに充電される。この電圧レベルは、ツェナ
ーダイオードD4とD5の定格電圧によって4ボルトに設定
される。トランジスタQ7を含むバイアス回路網はコンデ
ンサC1の両端間の一定電圧を保持し、トランジスタQ8を
含むバイアス回路網はコンデンサC2の両端間の一定電圧
を保持する。従って、トランジスタQ7のエミッタとコン
デンサC1の正端子の接合点における電圧レベルは、出力
電圧VOUTとコンデンサC1の両端間の電圧VC1とを加えた
ものに等しい。同様に、トランジスタQ8のエミッタとコ
ンデンサC2の負端子の接合点における電圧レベルは、出
力電圧VOUTからコンデンサC2の両端間の電圧VC2を引い
たものに等しい。
出力電圧VOUTが比較的低く且つ正極性で、例えば6ボ
ルトのときトランジスタQ3は非導通であり、トランジス
タQ3のエミッタにおける電圧は+15ボルトの低電圧源よ
りも約1つのダイオード電圧降下だけ低く、ダイオード
D1の陽極における電圧は出力電圧よりも約4ボルト高
く、すなわち約10ボルトである。ダイオードD1とトラン
ジスタQ3のベース・エミッタ接合が逆方向にバイアスさ
れるので、トランジスタQ3は遮断される。出力電圧が11
ボルトに1つのダイオード電圧降下を加えたものに近づ
くと、コンデンサC1の正端子における電圧はダイオード
D1とトランジスタQ3のベース・エミッタ接合を順方向に
バイアスする。トランジスタQ3のベース・エミッタ接合
が順方向にバイアスされると、トランジスタQ3はターン
オンし、出力段を高入力電圧源+50ボルトに結合させ
る。従って、トランジスタQ4のコレクタにおける電圧は
ダイオードD2を逆方向にバイアスするのに十分なだけ高
く、そのため、高電圧モードにおいて高入力電圧源が結
合されているとき、低電圧入力源は効果的に分離され
る。
高電圧モードでは、トランジスタQ3のエミッタの電圧
レベルは出力電圧VOUTに4ボルトを加えたものから2つ
のダイオード電圧降下分を引いたものにほぼ等しい。こ
のダイオード電圧降下はダイオードD1およびトランジス
タQ3のベース・エミッタ接合の各両端間に生じるもので
ある。このダイオード電圧降下が各々約0.8ボルトであ
るならば、トランジスタQ3のエミッタにおける電圧(こ
れはトランジスタQ4の有効コレクタ電源電圧でもある)
は出力電圧で直接変化し、出力電圧よりも約2.4ボルト
高い。トランジスタQ3のエミッタにおける最大値は50ボ
ルトからトランジスタQ3のコレクタ・エミッタ接合の両
端間の電圧降下を引いたものである。この構成により出
力段はトランジスタQ4あるいはQ5の何れをも飽和状態に
させることなく、常に十分大きな電圧源を得ることがで
きる。それ故に、トランジスタQ3は単にスイッチとして
ではなく、むしろ電圧調整器として働く。トランジスタ
Q3は出力段16に供給されるコレクタ電圧をVOUT+VC1−2
Vbeの電圧に保持するという意味で、エミッタ−ホロワ
−電圧調整器として働く。従って、トランジスタQ4のコ
レクタ電源電圧は電圧レベルVOUTに追従する。この電圧
調整は本発明のもう1つの発明性のある特徴を示してい
る。出力段の実質的に線形の非飽和応答は、低電圧動作
モードあるいは高電圧動作モードに本質的に関係なく、
トランジスタQ3あるいはQ6が電圧需要のピーク時に飽和
状態になるときでさえ事実上常に保持される。
コンデンサC1およびC2は、出力電圧が低電圧源より小
さいときだけ充電される。しかしながら、高電圧モード
の間、コンデンサC1の両端間の電荷は、トランジスタQ3
がターンオンしている時間の間トランジスタQ3の適当な
ベース駆動を維持するのに十分である。同じことはコン
デンサC2およびトランジスタQ6についても言える。出力
電圧が11ボルトから1つのダイオード電圧降下を引いた
もの以下に下がると、ダイオードD2が順方向にバイアス
されるので、ダイオードD1は逆方向にバイアスされ、従
ってトランジスタQ3をターンオフし、低電圧源を出力段
に結合させる。
コンデンサC1あるいはC2の両端間の電荷は、低入力電
圧源から高入力電圧源への切り換えを余り遅らせること
なく、高電圧モードにおける動作時間を最小にするよう
に選択される。出力段に供給される高電圧電源が遅れる
と、必要なヨークコイル補正信号を供給したり、あるい
は適時のリトレースを行うのに不十分な電力の電圧出力
が生じることになる。従って、トランジスタQ7のエミッ
タとコンデンサC1の正端子の接合点の電圧が、トランジ
スタQ3とダイオードD1により実施される第1の切り換え
可能な電圧調整器を動作させるための高電圧需要制御信
号レベルを決めることが理解される。
大きな負の遷移をもつ出力電圧に応答する増幅器の負
極性のバイアス回路網の動作は、上述した正極性のバイ
アス回路網の動作に類似している。出力電圧の大きさが
11ボルトに1つのダイオード電圧降下を加えたものより
小さくなるといつも、ダイオードD7は順方向にバイアス
され、ダイオードD8は逆方向にバイアスされ、トランジ
スタQ6はターンオフされ、低電圧源−VLが出力段に結合
される。出力電圧の大きさが、負の遷移の間に、11ボル
トに1つのダイオード電圧降下を加えたものを越える
と、ダイオードD7は逆方向にバイアスされ、ダイオード
D8は順方向にバイアスされ、トランジスタQ6はターンオ
ンされ、電源−VHからの調整された高振幅の電圧が出力
段に結合される。コンデンサC2の両端間の電圧レベルは
ツェナーダイオードD5の定格電圧の関数である。トラン
ジスタQ8のエミッタとコンデンサC2の負端子の接合点の
電圧は、第2の切り換え可能な電圧調整器を動作させる
更に高い電圧需要制御信号を決める。
図示してないが、これに代わる別の構成の場合、バイ
アス回路網22は、低電圧源からコンデンサC1およびC2を
充電するためのそれぞれのトランジスタとダイオードを
省くことができる。その代わり、コンデンサは高電圧源
から充電され、トランジスタQ7とQ8およびダイオードD3
とD6の必要性がなくなる。更に詳しく説明すると、正極
性の電圧源に関連するバイアス回路網は、ツェナーダイ
オードと並列にコンデンサを含んでいる。このコンデン
サは、図示した回路の場合と同様に、高電圧モードにお
いてトランジスタQ3の駆動を維持するのに十分大きくな
ければならない。ツェナーダイオードの陽極とコンデン
サの接合点は、図示した実施例のように、出力電圧に結
合され、出力電圧を直接感知する。しかしながら、ツェ
ナーダイオードの陰極とコンデンサとの接合点は、抵抗
R3とダイオードD1を介して、トランジスタQ3のベースに
結合されると共に、別の抵抗の一端に結合される。抵抗
R3は、図示の回路のように、高電圧モードにおいてトラ
ンジスタQ3の駆動を維持するために十分低い抵抗値をも
たねばならない。上述の別の抵抗のもう一方の端は高電
圧源に結合される。この別の抵抗は低電圧モードの間、
コンデンサを充電するための電流通路となり、例えば10
キロオームである。負極性の電圧源に関連するバイアス
回路網では、ツェナーダイオードの極性を逆にされる。
その他の点では、バイアス回路網は同じである。
この構成では、この別の抵抗を通して図示した構成の
ものより少し多くの電力を消費することが予想される。
しかしながら、幾つかの構成部品を除去することができ
る。高電圧が、出力信号と共に直接変化する信号によっ
て調整される限り、動作は同じであり、電圧調整器は、
コンデンサの両端間の電荷から生じる出力電圧のレベル
変化に応答してスイッチ・オンされる。
有利な点は、2H方式の場合ですら、トレース期間中の
増幅器の動作は実質上低電圧モードで起こり、高電圧モ
ードでの動作は事実上リトレース期間に限られる。ま
た、リトレースの間に高電圧レベルをコンバーゼンスヨ
ークに供給することにより、この増幅器は、2H走査中に
利用できる短い期間(約6マイクロ秒)にリトレースが
行われることを十分に確実なものとすることができる。
更に、電圧モード間の切り換えは、リトレース期間中で
さえ出力段の線形応答に悪影響を与えることはない。
対称増幅器が個々のコンバーゼンスコイルにとつて必
要がないことが決定されるなら、第3図の回路は、第4
図および第5図に示すように、高入力電圧源の何れか一
方を取り除くように変更することもできる。
第4図に示す増幅器60は、第2図に示す増幅器に対応
する不平衡増幅器である。トランジスタQ8、ダイオード
D5とD6、抵抗R6およびコンデンサC2を含む電圧バイアス
回路が除去されている。トランジスタQ6、ダイオードD8
および抵抗R10とR11に相当する第2の切り換え可能な電
圧調整器が除去されている。ダイオードD7により実現さ
れる分離手段が除去されており、大きい振幅の負電圧源
も除去されている。従って、小さい振幅の低電圧源−VL
は、抵抗R9と抵抗R1を介して出力段に直接結合される。
小さい振幅の負電圧−VLが、低電圧モードおよび高電圧
モードの両方において出力段に結合されることが分る。
第5図に示す増幅器70は、負遷移出力電圧に対しては
低電圧および高電圧動作モードを与えるが、正極性の出
力電圧に対しては与えない。この場合、トランジスタQ
7、ダイオードD3とD4、抵抗R5およびコンデンサC1を含
むバイアス回路網は省かれる。トランジスタQ3、ダイオ
ードD1および抵抗R3とR2を含む第1の切り換え可能な電
圧調整器は省かれる。ダイオードD2と正の高電圧源によ
り実現される分離手段も省かれる。従って、正の低電圧
入力源は、低電圧および高電圧モードの両方において、
抵抗R4を介して出力段に直接結合される。
第6図に示す波形は、第5図のヨークY1のコイルを通
って流れる電流IY1と出力電圧VOUTを示す。出力電圧は
負極性の高電圧源のレベルに近づくが正極性の高電圧源
のレベルには近づかないことが分る。このような出力電
圧波形は第5図に示すような非対称増幅器により駆動さ
れるものである。図に示すような、コイルを通るランプ
波形の補正波形は、増幅器の切り換え応答に関して最も
要求のあるものである。
トレース期間が終わると、時間t1の直前に、第5図の
トランジスタQ4はオンになり、トランジスタQ5はオフに
なり、トランジスタQ6はオフになる。リトレース期間は
時間t1に始まり、出力電圧は急激に低下する。VOUTが約
−11ボルトである時間t2においてトランジスタQ6はオン
になり、高電圧モードを開始する。電流IY1も急激に下
がるが、正のままである。電流IY1がゼロ以下に下がる
時間t3において、いっそう負になる。トランジスタQ4は
オフになり、トランジスタQ5はオンになる。VOUTの大き
さが約−11ボルトよりも負にならない時間t4において、
トランジスタQ6はオフになる。リトレースは時間t5まで
に完了し、増幅器中の過渡状態は、次のトレースが時間
t5のすぐ後に始まる前に安定化する機会を有する。出力
電圧はコイルを通る線形ランプ電流を駆動する。時間t6
で電流がゼロと交差し正になると、トランジスタQ5はオ
フになり、トランジスタQ4は再びオンになる。
コンバーゼンスヨーク用の多重増幅回路は第3図に示
すような平衡増幅器あるいは対称増幅器を1個もしくは
それ以上含み、第4図および/または第5図に示すよう
な不平衡増幅器を1個もしくはそれ以上含むのが典型的
であることは、当業者には理解できることである。この
構成によると、最大の効率および最小の入力電源必要条
件が与えられる。更に、個々の偏向コイルを駆動するの
に必要とされる個々の波形によって保証される程度ま
で、高電圧需要制御信号は、コンデンサC1またはコンデ
ンサC2の両端間の電荷を調整することにより設定され
る。低電圧モードから高電圧モードへ適時に切り換える
ために、より速い立上がり時間を有する信号は各コンデ
ンサの両端間により高い電圧を必要とする。逆に、より
遅い立上り時間を有する信号はコンデンサC1またはC2に
対する電圧レベルを低く設定することにより、増幅器は
高電圧モードに比べて低電圧モードにおいてより長い時
間期間の間動作するものである。
この結果得られる構成は、信頼性や画質を犠牲にする
ことなく融通性があり効率的である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による双対電源増幅器のブロック図で
ある。 第2図は、第1図に示す増幅器に代わる別の実施例のブ
ロック図である。 第3図は、第1図に示す増幅器を実施化する回路図であ
る。 第4図は、第2図に示す増幅器を実施化する回路図であ
る。 第5図は、第2図に示すものと反対の非対称形の増幅器
を実施化する回路図である。 第6図は、第5図に示す増幅器の出力電圧とヨークコイ
ル電流を示す波形図である。 11……電圧調整器、16……利得段(出力段)、22……感
知回路、24……偏向コイル。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−264769(JP,A) 特開 平1−320891(JP,A) 特公 昭55−11928(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/16 - 3/18 H04N 9/28 H01J 29/70

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管用の偏向コイルと、 低電圧の動作モードにおいて第1の電圧レベルの第1の
    電圧源に結合され、前記偏向コイルを駆動するための出
    力電圧を発生する線形利得段と、 前記第1の電圧源と同じ極性であって、前記第1の電圧
    レベルより高い第2の電圧レベルの第2の電圧源と、 前記出力電圧を監視することにより高レベルの出力電圧
    要求を予測して、前記出力電圧に関連する制御信号を発
    生する手段と、 前記制御信号に応答し、前記第2の電圧源および前記線
    形利得段に結合されていて、前記高レベルの出力電圧が
    要求される間、前記線形利得段に調整された高電圧を供
    給する電圧調整器とからなり、前記調整された高電圧は
    前記線形利得段に供給されるとき前記出力電圧に従って
    変化して、前記線形利得段の実質的な線形動作を維持す
    るものである、双対電源出力増幅器。
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