JP3195716U - 道路点検補助システム - Google Patents

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謙一 杉井
欣也 山下
欣也 山下
憲 土佐林
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Abstract

【課題】道路の点検を容易かつ精度良く行うことができる点検補助システムを提供する。【解決手段】点検補助システムは、CPU、メモリ、記憶装置、通信装置、出力装置及び入力装置を内蔵するノートPC12に、カメラ5、押しボタン6、マイクロフォン7及びGPS受信機11を接続して構成される。車両14で点検対象の道路を走行しながら、車両の前方と左右の側方を撮影するカメラ5の動画情報と、点検者13の音声を収集するマイクロフォン7の音声情報と、GPS受信機11の位置情報をノートPCの記憶装置に記憶する。点検者により道路の構造物に異常の疑いがあると判断されると、押しボタン6が押下されてインデックス情報が生成される。インデックス情報は、押しボタンの押下時刻に対応する動画情報、音声情報及び位置情報に関連付けられる。【選択図】図2

Description

本考案は、道路の点検を行うための道路点検補助システムに関する。
高速道路をはじめとする各種の道路では、車両の快適な走行や安全性を確保するために、維持管理の一環として、道路に関する構造物の点検が定期的に行われている。高速道路では、毎日又は数日おきに行われる日常点検と、日常点検よりも低い頻度で行われる定期点検が行われる。日常点検は、点検車両に乗車した点検者が、道路を走行する点検車両から、視覚や聴覚等に基づいて構造物の状態を確認するものである。一方、定期点検は、点検者が構造物に接近し、目視や触診により、構造物の状態を確認するものである。
高速道路の日常点検では、舗装や橋梁の継手等のような路面に関連する路面構造物と、標識や防音壁等のような路面の周辺に設置された附属構造物の状態が確認される。路面構造物については、点検者が、道路の構造物を視認し、又は、点検車両が道路を走行する際の振動や音を感じ、これらの感覚に基づいて、構造物に損傷が無いか否かを判断する。付属構造物については、点検者が、点検車両から構造物の状態を視認し、構造物に損傷が無いか否かを判断する。
点検車両には、点検者と、点検車両の運転者と、交通規制の際に通行車両の誘導を行うガードマンが搭乗する。これらの人員が搭乗した点検車両が、道路の点検対象の区間を60km/h以上の速度で走行して点検を行う。点検者が構造物の異常を感知すると、異常の状況と位置を点検台帳に記す。異常の位置は、道路に設置されているキロポストや、高架道路の橋脚番号等で特定する。構造物が異常である否かを確定できない場合、車両を停止し、点検者が構造物に接近して確認する。点検対称の区画の走行が完了すると、異常が感知された箇所に赴き、詳細を確認するための近接点検を行う。近接点検では、点検を行うための領域を道路上に確保するため、交通規制を行う。近接点検が終了すると、交通規制を解除し、点検車両が退去して日常点検が完了する。なお、点検車両による日常点検では、運転者が点検者を兼ねる場合がある。すなわち、運転者が点検車両を運転しながら、路面構造物や付属構造物の状況を確認する場合がある。
このような日常点検には、次のような問題が存在する。まず、構造物の異常を感知した場合、異常に関する情報を点検者が点検台帳に記す作業に、手間と時間がかかる。特に、異常が連続して発見された場合には、記帳に手間取って記入漏れが生じるおそれがある。点検者が記帳を行う時間を確保するために点検車両の速度を低下させると、道路の渋滞を招くおそれがある。特に、運転者が点検者を兼ねる場合、構造物の異常を感知すると、記帳のために点検車両を路側に停止する必要があるので、道路の渋滞を招く可能性が高まる。さらに、点検者は、構造物の異常の探知と、点検台帳への記帳とを行う必要があるので、異常の探知に集中しにくく、異常の誤認や見落としが生じるおそれがある。異常の誤認をした場合、不要な箇所に近接点検を行うこととなり、点検の効率が大幅に低下する。また、点検者が構造物の異常を感知した場合、異常の位置を、点検者がキロポストや高架道路の橋脚番号を視認して特定するので、異常の位置の特定精度が低い。また、構造物の異常を確定できないときに、車両を停止して構造物に点検員が接近して確認を行うので、通行車両の誘導を行うガードマンが当初から必要であり、車両に乗車する人員が多く、作業効率が低い。
このような問題を解決するため、道路の日常点検に、車載カメラ装置を利用することが提案されている(例えば、非特許文献1)。車載カメラ装置は、車両に搭載され、車外や車内の様子を撮影するカメラと、カメラで撮影された画像情報と共に車両の動作に関する情報を記憶する記憶装置を備える。車載カメラ装置は、タクシーやトラック等の業務用車両に搭載され始め、最近は、個人用車両にも普及しつつある。点検対象の道路を走行した車両から、車載カメラ装置に記憶された画像情報を収集し、収集した画像情報を分析し、道路の維持管理に活用することが提案されている。
国土交通省、国土技術政策総合研究所、車載カメラ画像の活用による道路管理の高度化に関する研究、[online]、[平成26年10月29日検索]、インターネット〈URL:http://www.nilim.go.jp/lab/qcg/japanese/2reserch/1field/26obc/index.htm〉
しかしながら、車載カメラ装置の画像情報から、道路構造物の異常を探そうとすると、点検者が全ての画像情報を確認する必要があるので、多大な手間がかかる問題がある。また、車載カメラ装置の画像情報から、画像処理プログラムによって道路構造物の異常を探そうとすると、道路構造物の異常の態様は多岐にわたるため、異常の探知精度が不十分になるおそれがある。
そこで、本考案の課題は、道路の点検を容易かつ精度良く行うことができる点検補助システムを提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案の道路点検補助システムは、車両に搭載され、この車両で走行する道路の構造物の点検を行う道路点検補助システムであって、
上記構造物を撮影し、画像情報を出力する撮影部と、
上記撮影部から出力された画像情報を記憶する記憶部と、
点検者から入力を受ける入力部と、
上記入力部が入力を受けたときに撮影された上記画像情報を特定するインデックス情報を生成するインデックス情報生成部と
を備えることを特徴としている。
上記構成の道路点検補助システムは、道路の点検を行う車両に搭載され、この車両で点検対象の道路を走行する際に、この道路の構造物に関する情報を収集する。道路の構造物としては、舗装、橋梁、トンネル、高欄、防音壁、擁壁、盛土、標識、標識塔等の道路を直接的に構成するものや、道路の周辺に設置されたものが該当する。車両には、上記構造物の状態を判断する点検者が乗車し、この点検者によって点検補助システムが操作される。点検者は、道路の構造物を視認し、又は、車両の振動や走行音を感じることにより、道路の構造物が異常であるか否かを判断する。点検補助システムは、撮影部が上記構造物を撮影し、画像情報を出力する。上記撮影部から出力された画像情報は、記憶部に記憶される。点検者が、構造物に異常の疑いがあると判断すると、この点検者によって入力部へ入力が行われる。上記入力部が入力を受けると、このときに撮影された上記画像情報を特定するインデックス情報が、インデックス情報生成部によって生成される。車両による道路の走行が終了すると、点検者は、記憶部に記憶された画像情報を確認し、異常が疑われた構造物について、異常の有無を詳細に検討する。ここで、記憶部に記憶された画像情報のうち、インデックス情報に対応付けられた画像情報を抽出することにより、走行中に異常が疑われた構造物を含む画像情報を、迅速に特定して検討することができる。画像情報を検討した結果、構造物に異常があると判断されると、この構造物の位置に赴いて近接点検や応急処置を行う。このように、本考案の点検補助システムは、車両の走行中に撮影された全ての画像情報を確認することなく、走行中に異常が疑われた構造物の画像情報を、インデックス情報を用いて容易かつ迅速に確認できるので、効率的に構造物の点検を行うことができる。なお、インデックス情報は、画像情報に限らず、入力部への入力時刻に取得された他の情報を特定してもよい。例えば、車両の位置情報や、車両の内外の音情報や、車両の加速度情報や、路面の形状情報や、車両の速度情報や、車両の距離情報等を特定してもよい。なお、上記インデックス情報生成部は、コンピュータを、上記入力部が入力を受けたときに撮影された上記画像情報を特定するインデックス情報を生成するインデックス情報生成部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記入力部は、上記点検者に操作されるスイッチである。
上記実施形態によれば、点検者により、構造物に異常の疑いがあると判断されると、入力部としてのスイッチが操作され、このスイッチへの入力に応じて画像情報を特定するインデックス情報が生成される。ここで、スイッチは、押下により入力される押しボタンや、接触により入力されるタッチパネル等、種々の形態のものを採用できる。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記入力部は、上記点検者の音声を収集するマイクロフォンである。
上記実施形態によれば、点検者により、構造物に異常の疑いがあると判断されると、点検者が所定の音声を発し、この音声が入力部としてのマイクロフォンで収集されて入力が行われる。上記マイクロフォンで収集された音声の内容が音声認識部で認識され、認識された内容に応じて、インデックス情報生成部によってインデックス情報が生成される。点検者は、入力部に接触することなく、所定の音声を発するのみにより、インデックス情報を生成させることができる。したがって、点検者は、構造物の異常の有無の判断に集中できるので、判断精度を高めることができ、その結果、構造物の点検効率を高めることができる。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記入力部が入力を受けたときの車両の位置を示す位置情報を、上記インデックス情報に対応付ける位置特定部を備える。
上記実施形態によれば、点検者が、構造物に異常の疑いがあると判断して入力部へ入力を行うと、インデックス情報がインデックス情報生成部で生成されると共に、上記入力を受けたときの車両の位置を示す位置情報が位置特定部によって上記インデックス情報に対応付けられる。これにより、異常の疑いがある構造物の位置を、容易に特定することができる。その結果、点検者が画像情報を検討した結果、構造物に異常があると判断したときに、この構造物の位置に迅速に赴いて近接点検を行うことができる。なお、上記位置特定部は、コンピュータを、上記入力部が入力を受けたときの車両の位置を示す位置情報を、上記インデックス情報に対応付ける位置特定部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記記憶部は、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻を含む所定範囲の時刻に撮影された画像情報を記憶する抽出記憶部を有する。
上記実施形態によれば、記憶部の抽出記憶部により、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻を含む所定範囲の時刻に撮影された画像情報が記憶される。したがって、点検者によって異常の疑いがあると判断された構造物を含む画像情報を、高い精度で抽出して記憶することができる。ここで、抽出記憶部で抽出されて記憶される画像情報は、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻を始点とする所定範囲の時刻に撮影されたものでもよく、また、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも遡った撮影時刻を始点とする所定範囲の時刻に撮影されたものでもよい。なお、上記抽出記憶部は、コンピュータを、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻を含む所定範囲の時刻に撮影された画像情報を記憶する抽出記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記記憶部は、上記撮影部から出力された全ての画像情報を記憶する全部記憶部を有する。
上記実施形態によれば、抽出記憶部にインデックス情報で特定される画像情報を含む所定範囲の画像情報が記憶されると共に、全ての画像情報が全部記憶部に記憶されるので、インデックス情報で特定されない画像情報についても、構造物の状態を確認することができる。なお、上記全部記憶部は、コンピュータを、上記撮影部から出力された全ての画像情報を記憶する全部記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記抽出記憶部は、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻以降に撮影された画像情報を記憶する。
上記実施形態によれば、点検者が構造物に異常の疑いがあると判断してから入力部へ入力を行うまでの時間差が生じても、抽出記憶部により、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻以降に撮影された画像情報が記憶されるので、異常の疑いのある構造物を含む画像情報を、高い確実性で抽出して記憶することができる。なお、上記抽出記憶部は、コンピュータを、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻以降に撮影された画像情報を記憶する抽出記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記抽出記憶部への画像情報の記憶を停止する旨の停止入力を点検者から受ける停止入力部を備え、
上記抽出記憶部は、上記遡及時刻から、上記停止入力部への入力を受けた時刻までの画像情報を記憶する。
上記実施形態によれば、抽出記憶部に、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻から、点検者により停止入力部に停止入力が入力される時刻までの画像情報が記憶される。したがって、異常の疑いのある構造物を含む画像情報を高い確実性で抽出できると共に、点検者の所望の長さの画像情報を抽出できる。なお、上記抽出記憶部は、コンピュータを、上記遡及時刻から、上記停止入力部への入力を受けた時刻までの画像情報を記憶する抽出記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記抽出記憶部は、上記遡及時刻から、予め定められた時間が経過した時刻までの画像情報を記憶する。
上記実施形態によれば、抽出記憶部に、インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻から、予め定められた時間が経過した時刻までの画像情報が記憶される。したがって、異常の疑いのある構造物を含む画像情報を高い確実性で抽出できると共に、予め定められた長さの画像情報を自動的に抽出できる。なお、上記抽出記憶部は、コンピュータを、上記遡及時刻から、予め定められた時間が経過した時刻までの画像情報を記憶する抽出記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記点検者の音声を収集するマイクロフォンと、
上記マイクロフォンで収集した音声の情報を、上記インデックス情報に関連付けて記憶する音声記憶部を備える。
上記実施形態によれば、点検者が、構造物に異常の疑いがあると判断すると、入力部への入力により画像情報を特定するインデックス情報が生成されると共に、音声記憶部により、点検者の音声が収集され、収集された音声情報が上記インデックス情報に関連付けられて記憶される。したがって、点検者は、入力部への入力を行うと共に、構造物に関する情報を発声することにより、構造物に関する情報を、音声情報によって画像情報に関連付けて記憶することができる。したがって、点検台帳に情報を記す手間をかけることなく、構造物に関する情報を記憶することができる。その結果、点検対象の道路を車両で走行した後に、インデックス情報を介して、異常の疑いのある構造物の画像情報を迅速かつ容易に確認できると共に、音声情報により点検者の判断内容を容易に確認できて、構造物の状況を正確に把握することができる。なお、上記音声記憶部は、コンピュータを、上記マイクロフォンで収集した音声の情報を、上記インデックス情報に関連付けて記憶する音声記憶部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
一実施形態の道路点検補助システムは、上記抽出記憶部に記憶された画像情報を、サーバーに送信する送信部を備える。
上記実施形態によれば、抽出記憶部に記憶され、異常の疑いのある構造物を含む画像情報が、送信部でサーバーに送信される。したがって、遠隔地に存在する他の者に、構造物の異常に関する情報を共有させることができる。また、抽出記憶部に記憶されて検討が必要な構造物に関する画像情報のみをサーバーに送信するので、点検対象の構造物の全ての画像情報を送信するよりも、通信効率を向上できると共に、サーバーの記憶装置の無駄な使用を削減できる。なお、抽出記憶部は、画像情報のほか、インデックス情報に対応付けられた他の情報であって、点検者の音声や、車両の走行音や、位置情報等を抽出して記憶してもよく、これらの音声情報や位置情報を送信部がサーバーへ送信してもよい。また、抽出記憶部は、インデックス情報が生成される度に、生成されたインデックス情報に対応付けられた情報を送信してもよく、又は、点検対象の道路を車両が走行した後に、走行中に生成されたインデックス情報と、このインデックス情報に対応付けられた情報とを送信してもよい。なお、上記送信部は、コンピュータを、上記抽出記憶部に記憶された画像情報を、サーバーに送信する送信部として機能させるプログラムを、コンピュータで実行することにより実現するのが好ましい。
本考案の第1実施形態の道路点検補助システムを示すブロック図である。 道路点検補助システムを適用した車両を示す模式図である。 道路点検補助システムの表示画面を示す模式図である。 第2実施形態の道路点検補助システムで処理される情報を示す模式図である。 第2実施形態の道路点検補助システムで実行される処理を示すフローチャートである。
以下、本考案を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本考案の第1実施形態の道路点検補助システムを示すブロック図であり、図2は、第1実施形態の道路点検補助システムを適用した車両を示す模式図である。本実施形態の道路点検補助システムは、高速道路の日常点検を行うために用いられ、点検対象の道路を走行する車両に乗車する点検者によって操作される。
この道路点検補助システム1は、CPU(Central Processing Unit)2と、メモリ3と、記憶部としての記憶装置4と、撮影部としてのカメラ5と、入力部としての押しボタン6と、マイクロフォン7と、通信装置8と、出力装置9と、入力装置10と、GPS(Global Positioning System)受信機11を備える。上記CPU2、メモリ3、記憶装置4、通信装置8、出力装置9及び入力装置10は、ノート型パーソナルコンピュータ(以下、ノートPCという)12に内蔵されており、図2に示すように、ノートPC12に、カメラ5、押しボタン6、マイクロフォン7及びGPS受信機11を接続して道路点検補助システム1が形成されている。
CPU2は、記憶装置4に格納された点検補助プログラムを読み出して実行し、本考案の道路点検補助システム1が備えるインデックス情報生成部等の各部の機能を実現する。メモリ3は、CPU2がプログラムを実行する際に情報を一時的に保存するために用いられる。記憶装置4は、押しボタン6の押下に伴って生成されたインデックス情報、カメラ5で撮影された画像情報としての動画情報、マイクロフォン7で収集された音声情報、及び、GPS受信機11で収集された位置情報等の各種情報が記憶される。また、記憶装置4には、道路点検補助システム1の機能を実現するプログラムが記憶される。なお、ノートPC12に内蔵された記憶装置4のほか、外付けの記憶装置に情報を記憶してもよい。
撮影部としてのカメラ5は、車両14の正面窓の内側に取り付けられており、車両14の前方と、この前方に対して所定角度を成す左右の側方とを撮影する。このカメラ5は、車両14の前方と左右の側方とを同時に撮影する広角レンズを有し、車両14の前方及び左右の側方を映した映像を単一の動画情報として出力する。このカメラ5によれば、走行する道路の路面と、道路の左右の側部とを同時に撮影できる。したがって、道路に関する構造物として、舗装や、継手や、道路を跨るように設置された標識や、道路の側部に設置された標識や、道路の側部に設置された高欄及び防音壁等を、同時に撮影して単一の動画情報として出力することができる。カメラ5で撮影されて出力された動画情報は、ノートPC12に入力されて時刻が付与されて記憶装置4に記憶される。なお、カメラ5は、静止画を撮影してノートPC12に出力してもよい。また、撮影部としてのカメラ5は、車両14の前方を撮影する第1のレンズと、前方に対して直角を成す左右の側方を夫々撮影する第2及び第3のレンズを備える3方向動画カメラであってもよい。この3方向動画カメラは、撮影方向の異なる3つのレンズに入射した光を信号に変換し、単一の動画情報として出力する。この3方向動画カメラは、車両14の正面の屋根部分に取り付けられるのが好ましい。3方向動画カメラによっても、走行する道路の路面と、道路の左右の側部とを同時に撮影でき、道路に関する構造物としての舗装や、継手や、標識や、高欄や、防音壁等を同時に撮影して単一の動画情報として出力することができる。また、カメラ5として2方向動画カメラを用いてもよく、要は、道路の構造物を撮影して単一の動画情報を出力できれば、どのような装置でもよい。
押しボタン6は、押下されたときにオフからオンに切り替わるスイッチであり、車両14に乗車する点検者13に操作され、点検者13が視覚や聴覚や振動感覚により道路の構造物の異常を疑う場合に押下される。押しボタン6が押下されると、押しボタン6の押下された時刻を含んだインデックス情報が生成される。このインデックス情報は、カメラ5で撮影された動画情報や、マイクロフォン7で収集された音声情報や、GPS受信機11で受信された位置情報に関連付けられる。インデックス情報の生成と、各情報への関連付けは、点検補助プログラムを実行するCPU2により行われる。すなわち、点検補助プログラムを実行するCPU2が、インデックス情報生成部として機能する。
マイクロフォン7は、点検者13に装着され、点検者13の音声を収集して音声情報をノートPC12へ出力する。マイクロフォン7からノートPC12へ入力された音声情報は、時刻が付与されて記憶装置4に記憶される。
通信装置8は、移動体通信によりインターネット回線に接続し、道路の管理施設に設置されたサーバーとの間で情報の送受信を行う。
出力装置9は、ノートPC12のディスプレイであり、道路点検補助システム1の操作に関するGUI(Graphical User Interface)や、カメラ5で撮影された画像や、CPU2による処理結果を表示する。また、他の出力装置9として、マイクロフォン7で収集された音声情報を出力するスピーカや、各種の情報を印刷するプリンタを有してもよい。出力装置9としてスピーカを設け、操作に関して予め録音された音声を、CPU2で実行されるプログラムの処理に応じて出力するのが好ましい。これにより、道路点検補助システム1は、音声によって操作者に操作を促し、又は、動作状況を通知することができるので、点検者13が点検に集中でき、また、運転者が運転に集中できる。
入力装置10は、ノートPC12のキーボード、タッチパネル、タッチパッド、マウス及びスタイラス等であり、操作者により、道路点検補助システム1の動作に関する指令や設定の入力が行われる。
GPS受信機11は、GPS衛星から発信された信号を受信し、受信した信号に基づいて、車両14の走行位置を示す位置情報を出力する。GPS受信機11から出力された位置情報は、少なくとも受信時刻、緯度及び経度を含み、これらの位置情報はノートPC12の記憶装置4に記憶される。なお、GPS受信機11は、GPS衛星からの信号と共に、補正情報を受信して位置情報を補正するものでもよい。また、車両14の走行位置は、GPS受信機11が受信した信号に基づいて検出するほか、通信装置8が移動体通信の基地局から受信した信号を利用して検出してもよい。
この道路点検補助システム1を用いて高速道路の日常点検を行う際の道路点検補助システム1の動作を説明する。まず、ノートPC12にカメラ5、押しボタン6、マイクロフォン7及びGPS受信機11を接続し、ノートPC12作動させ、点検補助プログラムを起動する。続いて、車両14により、点検対象の道路の走行を開始する。車両14で点検対象の道路を走行する全ての間、カメラ5で車両14の前方と左右の側方とを撮影し、カメラ5からの動画情報を全て記憶装置4に記憶する。また、車両14が道路を走行する間にマイクロフォン7が収集した全ての音声情報を、記憶装置4に記憶する。このように、記憶装置4は、本実施形態において全部記憶部及び音声記憶部として機能する。さらに、道路点検補助システム1は、車両14が道路を走行する間にGPS受信機11から出力された全ての位置情報を、記憶装置4に記憶する。
車両14が点検対象の道路を走行する間、点検者13は、道路の構造物に異常が生じているか否かを判断する。道路の構造物とは、舗装、橋梁、トンネル、高欄、防音壁、擁壁、盛土、標識、標識塔等の道路を直接的に構成するものや、道路の周辺に設置されたものである。点検者13は、車両14からこれらの構造物を視認し、異常の有無を判断する。また、構造物としての舗装や、橋梁や、継手等を走行する際の振動を感じ、これらの構造物の異常の有無を判断する。また、構造物としての橋梁や、継手や、トンネル等を走行する際の走行音を感じ、これらの構造物の異常の有無を判断する。点検者13は、構造物に異常の疑いがあると判断した場合、押しボタン6を押下し、入力部への入力を行う。押しボタン6が押下されると、押しボタン6の押下された時刻を含むインデックス情報が生成され、記憶装置4に保存される。このインデックス情報は、押しボタン6が押下された時刻にカメラ5で撮影された動画情報と、押しボタン6が押下された時刻にマイクロフォン7で収集された音声情報と、押しボタン6が押下された時刻にGPS受信機11で受信された位置情報に関連付けられる。ここで、点検補助プログラムを実行するCPU2が、インデックス情報生成部及び位置特定部として機能する。
車両14による点検対象の道路の走行が完了すると、点検者13は、ノートPC12を操作し、記憶装置4に記憶された動画情報を再生して、構造物の異常の有無を詳細に確認する。図3は、ノートPC12のディスプレイに表示される点検画面を示した図である。図3には、カメラ5として3方向動画カメラを用いた場合の点検画面15を示している。この点検画面15は、点検補助プログラムがCPU2で実行されて表示される。図3に示すように、点検画面15には、カメラ5で撮影された3方向の画像が表示される左画像表示窓16、前画像表示窓17、及び、右画像表示窓18が設けられている。また、画像表示窓16、17、18に表示されている画像の撮影位置を、地図によって示す地図表示窓19が設けられている。地図表示窓19の地図中に、GPS受信機11で受信された位置情報に基づいて、所定のマークによって撮影位置が示される。さらに、インデックス情報の存在箇所を示すインデックス表示窓21と、動画及び音声の再生時間を示すシークバー表示窓22が設けられている。インデックス表示窓21とシークバー表示窓22は、時間軸が一致するように配置されている。シークバー表示窓22の下方には、動画情報及び音声情報の再生及び停止等を制御する制御ボタン25が設けられている。制御ボタン25は、動画情報及び音声情報を再生させる再生ボタン25a、動画情報及び音声情報の再生を一時的に停止させる一時停止ボタン25b、動画情報及び音声情報の再生を停止させる停止ボタン25c、時間軸のマイナス方向に隣接するインデックスマーク23a,23b,23cへ飛ぶ戻りボタン25d、及び、時間軸のプラス方向に隣接するインデックスマーク23b,23c,23dへ飛ぶスキップボタン25eが設けられている。
インデックス表示窓21には、インデックス情報が生成された時刻を示すインデックスマーク23a,23b,23c,23dが表示される。インデックス表示窓21に表示されたインデックスマーク23a,23b,23c,23dをカーソル27で指定すると、このインデックスマーク23a,23b,23c,23dに対応するインデックス情報に関連付けられた画像であって、上記インデックス情報が含む時刻に撮影された画像が、画像表示窓16、17、18に表示される。また、上記インデックス情報に関連付けられた位置情報に基づいて、画像表示窓16、17、18に表示された画像が撮影された位置が、地図表示窓19に表示される。なお、インデックスマーク23a,23b,23c,23dの指定は、戻りボタン25d及びスキップボタン25eをカーソル27で押下しても実行できる。
シークバー表示窓22には、画像表示窓16、17、18に表示されている画像の再生時刻に対応する位置に、スライダー24が表示される。シークバー表示窓22の時間軸の零からスライダー24までの領域が、全ての動画情報及び音声情報のうち、再生済みの部分である。スライダー24をカーソル27でシークバー表示窓22に沿って移動させることにより、所望の時刻の動画情報を画像表示窓16、17、18に表示すると共に、音声情報を再生することができる。
点検者13は、上記点検画面15を視認しながら、入力装置10を通じてカーソル27により、スライダー24や戻りボタン25d及びスキップボタン25eを操作して、インデックス表示窓21のインデックスマーク23a,23b,23c,23dを指定する。これにより、構造物の異常が疑われたときに撮影された画像を、画像表示窓16、17、18に、容易かつ迅速に表示させることができる。画像表示窓16、17、18に表示された画像により、画像中の構造物の状態を詳細に確認することができる。また、点検者13が、構造物の異常を発見した後、押しボタン6を押下してインデックス情報を付与するまでの間にずれが生じた場合でも、スライダー24を操作してインデックスマーク23a,23b,23c,23dの前後の画像を画像表示窓16、17、18に表示することにより、異常が疑われた構造物を容易に探すことができる。点検者13が画像表示窓16、17、18の画像を確認した結果、構造物に異常があると判断された場合、GPS受信機11で受信した位置情報に基づいて地図表示窓19の地図に表示されたマークにより、構造物の位置を容易に確認することができる。この異常があると判断された構造物の位置に、車両14で赴いて、近接点検や応急処置を行う。
このように、本実施形態の道路点検補助システム1によれば、高速道路の日常点検において、点検者13は走行する車両14から構造物に異常の疑いが有るか否かを判断し、疑いがあれば押しボタン6を押下するのみでよいので、車両14を比較的高速で走行しながら点検を行うことができる。したがって、車両14が点検のために速度を落として渋滞を発生させるおそれが無いので、高速道路の交通に影響を与えることなく、日常点検を行うことができる。また、点検対象の道路を車両14により比較的高速で走行して日常点検を行うことができるので、点検時間の短縮と効率の向上を図ることができる。また、点検者13が構造物の異常の疑いを感じた場合、異常の状況を口頭で述べることにより、音声情報として記憶装置4に記憶することができるので、点検台帳に情報を記入する手間を省くことができる。したがって、点検の効率化を図ることができると共に、他の異常の見落としを防止することができる。また、車両14の運転者が点検者13を兼ねる場合においても、構造物の異常の疑いを感じたときに、異常の状況を口頭で述べて音声情報として記憶装置4に記憶することができるので、点検台帳に情報を記入するために車両14を停止する必要が無い。したがって、高速道路の交通に対する影響を少なくできると共に、点検効率を効果的に向上できる。また、点検者13は、構造物の異常を感じたときに、押しボタン6を押下するのみにより、インデックス情報を生成し、異常が疑われる構造物の映った動画情報を容易に特定することができる。したがって、高速道路の点検対象の区間を走行した後に、異常が疑われる構造物を動画によって容易かつ迅速に確認することができ、異常の可能性の高い構造物へ迅速に赴いて近接点検や応急処置を行うことができる。また、点検者が構造物の異常を感じて押しボタン6を押下するのみにより、インデックス情報に位置情報を対応付けることができるので、異常が疑われる構造物の位置を、位置情報に基づいて、点検者がキロポストや高架道路の橋脚番号を視認して特定するよりも、容易かつ確実に特定することができる。また、構造物の異常が疑われる構造物を容易に特定できる動画情報が得られるので、車両14の走行が終了した後に、動画情報で構造物の異常の有無を確認できるから、異常の疑いを確定させるために車両14を停止して構造物に接近して確認を行う必要が無い。したがって、通行車両の誘導を行うガードマンは、当初の走行時には車両14に乗車する必要が無く、近接点検や応急処置のときに乗車すればよい。したがって、当初の点検時に少ない人員で車両14を走行することができ、点検の効率化を図ることができる。
図4は、第2実施形態の道路点検補助システム1で処理される情報を示す模式図であり、図5は、第2実施形態の道路点検補助システム1で実行される処理を示すフローチャートである。第2実施形態の道路点検補助システム1は、車両14が走行する際に記憶装置4に記憶した情報のうち、異常が疑われる構造物に関する部分のみを抽出する抽出機能を有する点が、第1実施形態と異なる。第2実施形態において、第1実施形態と同一の機能を有する部分については同一の参照番号を引用して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態の道路点検補助システム1は、点検補助プログラムと記憶装置4により、抽出記憶部の機能が実現される。詳しくは、第2実施形態の道路点検補助システム1は、点検者13が構造物の異常を感じて押しボタン6を押下したとき、インデックス情報を生成すると共に、GPS受信機11からの位置情報を抽出する。また、押しボタン6を押下した時刻から遡った遡及時刻から所定期間にわたって動画情報を抽出する。また、押しボタン6を押下した時刻からマイクロフォン7で収集された音声情報の記憶を開始し、更に押しボタン6を押下されるまで音声情報の記憶を継続する。こうして抽出した動画情報と音声情報を、インデックス情報に関連付けて、記憶装置4の抽出記憶部に記憶する。第2実施形態の道路点検補助システム1は、記憶装置4の抽出記憶部に抽出した情報を記憶するのと並行して、第1実施形態と同様に、全ての動画情報、音声情報及び位置情報を記憶装置4の全部記憶部に記憶する。車両14が点検対象の高速道路の走行を完了すると、記憶装置4の抽出記憶部に記憶された情報を、通信装置8によってサーバーへ送信するように構成されている。
図4は、抽出記憶部によって記憶装置4に抽出されて記憶されるインデックス情報と、位置情報と、動画情報と、音声情報を、共通の時系列に沿って示した模式図である。図4は、横軸が時間tの経過を示し、棒グラフで示した各情報のうち、抽出記憶部で抽出されて記憶される部分を、太線又は網掛け領域で示している。本実施形態の道路点検補助システム1の動作を、図4の模式図を参照しながら、図5のフローチャートに沿って説明する。
まず、道路点検補助システム1のノートPC12を作動させ、点検補助プログラムを起動し、この道路点検補助システム1が搭載された車両14で点検対象の高速道路の走行を開始する。車両14で走行するに伴い、点検補助プログラムの制御の下、カメラ5で撮影した車両14の前方と左右の側方の動画情報と、マイクロフォン7が収集した音声情報と、GPS受信機11から出力された位置情報を、記憶装置4の全部記憶部に記憶する。これと同時に、点検補助プログラムは、点検者13による押しボタン6の第1入力の有無を判断する(ステップS1)。押しボタン6へ第1入力が行われると、インデックス情報を生成して記憶する(ステップS2)と共に、この第1入力が行われた時刻t1にGPS受信機11から出力された位置情報を抽出し(ステップS3)、この位置情報を記憶装置4の抽出記憶部に記憶する(ステップS4)。また、押しボタン6への第1入力が行われた時刻t1よりも遡った遡及時刻t0から、所定時間が経過した時刻t2までの間の動画情報を抽出し(ステップS5)、抽出した動画情報を記憶装置4の抽出記憶部に記憶する(ステップS6)。この後、点検者13による押しボタン6の第2入力の有無を判断する(ステップS7)。押しボタン6へ第2入力が行われると、押しボタン6へ第1入力が行われた時刻t1から、第2入力が行われた時刻t3までの間の音声情報を抽出し(ステップS8)、抽出した音声情報を記憶装置4の抽出記憶部に記憶する(ステップS9)。こうして抽出及び記憶された位置情報、動画情報及び音声情報を、第1入力に対応して生成されたインデックス情報に関連付ける(ステップS10)。この後、道路点検補助システム1による道路の点検が終了したか否かを判断し(ステップS11)、点検が終了していない場合、ステップS1に戻って押しボタン6の第1入力の有無を判断する。ステップS11において、車両14による点検対象の道路の走行が終了し、道路の点検が終了したと判断された場合、記憶装置4の抽出記憶部に記憶された位置情報、動画情報、音声情報及びインデックス情報を通信装置8でサーバーへ送信し、一連の処理が終了する。
このように、第2実施形態の道路点検補助システム1によれば、点検者13が異常の疑いを感じた構造物についてのみ、位置情報、動画情報及び音声情報をインデックス情報に関連付けて記憶装置4の抽出記憶部に抽出するので、点検画面15を通じて再確認する情報量を比較的少なくすることができる。したがって、構造物の異常の確認作業を迅速に行うことができる。また、点検者13が異常の疑いを感じた構造物に関する情報をサーバーに送信するので、このサーバーに送信された情報を、遠隔地に存在する他の点検者や道路維持管理の関係者が確認することにより、構造物の異常の有無を、複数の者によって精度良く判断することができる。また、記憶装置4の抽出記憶部に記憶した情報を、携帯端末に転送して、所望の位置で確認することができる。
上記実施形態において、車両14による点検対象の道路の走行が終了した後に、抽出記憶部に記憶された位置情報、動画情報、音声情報及びインデックス情報を通信装置8でサーバーへ送信したが、押しボタン6が押下されてインデックス情報が生成され、これに対応して位置情報と動画情報と音声情報が抽出される度に、これらの情報を通信装置8でサーバーへ送信してもよい。すなわち、図4に示されるインデックス情報、位置情報、動画情報及び音声情報が抽出される度に、これらの情報を通信装置8でサーバーへ送信してもよい。これにより、遠隔地に存在する他の者が、サーバーを経由して実質的にリアルタイムで構造物を観察することができる。
また、上記実施形態において、押しボタン6への第1入力が行われた時刻t1よりも遡った遡及時刻t0から、所定時間が経過した時刻t2までの間の動画情報を抽出したが、遡及時刻t0から点検者13が押しボタン6へ第2入力を行う時間t3までの動画情報を抽出してもよい。すなわち、押しボタン6を、停止入力部として機能させてもよい。これにより、異常の疑いのある構造物を含む画像情報を効果的に抽出できると共に、点検者13の所望の長さの動画情報を抽出できる。
また、上記第1及び第2実施形態において、点検者13が構造物に異常の疑いがあると判断したとき、入力部としての押しボタン6を押下してインデックス情報を生成させたが、入力部としてのマイクロフォン7に点検者13が音声を発して入力を行い、インデックス情報を生成させてもよい。この場合、マイクロフォン7の収集した音声の内容を音声認識部で認識し、認識された内容に応じてインデックス情報を生成する。例えば、「異常発見」の音声を入力したときに、インデックス情報を生成するように設定する。音声認識部は、点検補助プログラムに組み込まれた音響モデル、単語辞書、言語モデル及び認識エンジンで構成され、CPU2で実行されて機能する。第2実施形態では、第1入力として、押しボタン6への入力に替えて「異常発見」の音声入力を採用すると共に、第2入力として「以上」の音声入力を採用することができる。これにより、点検者13は、押しボタン6等に接触することなく、所定の音声を発するのみにより、インデックス情報を生成させ、また、音声の記録等の操作を行うことができる。したがって、点検者13は、構造物に関する異常の有無の判断に集中できるので、判断精度を高めることができ、その結果、構造物の点検効率を高めることができる。また、点検者13が車両14の運転者を兼ねる場合において、押しボタン6の操作に気を取られることが無いので、車両14を安定して運転することができる。したがって、高速道路の交通に与える影響を抑えながら、日常点検を行うことができる。
また、第2実施形態において、記憶装置4は、全部記憶部と抽出記憶部を備えたが、抽出記憶部のみでもよい。
また、撮影部として、動画を出力するカメラを設けたが、撮影対象の連続的な画像を出力するラインスキャンカメラを用いてもよい。ラインスキャンカメラで道路の路面又は側方を撮影することにより、路面や壁高欄や防音壁等の連続画像が得られる。このラインスキャンカメラから出力された連続画像に対して、インデックス情報を対応付けることにより、異常が疑われる箇所を容易に特定することができる。
また、道路点検補助システム1は、CPU2、メモリ3、記憶装置4、通信装置8、出力装置9及び入力装置10を内蔵するノートPC12を用いて構成したが、車載カメラ装置を用いて道路点検補助システムを構成してもよい。
また、本考案の道路点検補助システムは、日常点検に限らず、例えば臨時点検等の他の点検に用いることができる。また、本考案の道路点検補助システムは、高速道路に限らず、一般道路等の他の道路に適用できる。
1 道路点検補助システム
2 CPU
3 メモリ
4 記憶装置
5 カメラ
6 押しボタン
7 マイクロフォン
8 通信装置
9 出力装置
10 入力装置
11 GPS受信機
12 ノートPC
13 点検者
14 車両

Claims (11)

  1. 車両に搭載され、この車両で走行する道路の構造物の点検を行うための道路点検補助システムであって、
    上記構造物を撮影し、画像情報を出力する撮影部と、
    上記撮影部から出力された画像情報を記憶する記憶部と、
    点検者から入力を受ける入力部と、
    上記入力部が入力を受けたときに撮影された上記画像情報を特定するインデックス情報を生成するインデックス情報生成部と
    を備えることを特徴とする道路点検補助システム。
  2. 請求項1に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記入力部は、上記点検者に操作されるスイッチであることを特徴とする道路点検補助システム。
  3. 請求項1に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記入力部は、上記点検者の音声を収集するマイクロフォンであることを特徴とする道路点検補助システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記入力部が入力を受けたときの車両の位置を示す位置情報を、上記インデックス情報に対応付ける位置特定部を備えることを特徴とする道路点検補助システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記記憶部は、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻を含む所定範囲の時刻に撮影された画像情報を記憶する抽出記憶部を有することを特徴とする道路点検補助システム。
  6. 請求項5に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記記憶部は、上記撮影部から出力された全ての画像情報を記憶する全部記憶部を有することを特徴とする道路点検補助システム。
  7. 請求項5に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記抽出記憶部は、上記インデックス情報で特定される画像情報の撮影時刻よりも所定時間遡った遡及時刻以降に撮影された画像情報を記憶することを特徴とする道路点検補助システム。
  8. 請求項7に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記抽出記憶部への画像情報の記憶を停止する旨の停止入力を点検者から受ける停止入力部を備え、
    上記抽出記憶部は、上記遡及時刻から、上記停止入力部への入力を受けた時刻までの画像情報を記憶することを特徴とする道路点検補助システム。
  9. 請求項7に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記抽出記憶部は、上記遡及時刻から、予め定められた時間が経過した時刻までの画像情報を記憶することを特徴とする道路点検補助システム。
  10. 請求項1乃至9に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記点検者の音声を収集するマイクロフォンと、
    上記マイクロフォンで収集した音声の情報を、上記インデックス情報に関連付けて記憶する音声記憶部を備えることを特徴とする道路点検補助システム。
  11. 請求項5に記載の道路点検補助システムにおいて、
    上記抽出記憶部に記憶された画像情報を、サーバーに送信する送信部を備えることを特徴とする道路点検補助システム。
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