JP3195617U - 揺動可能な枕 - Google Patents
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Abstract
【課題】睡眠中の使用者の頭部を支えつつ、無意識のうちにでも頸椎の環軸関節を自在に動かせる状態を保つことができる枕を提供する。【解決手段】枕体11を装着した揺動板10と基板20とから成り、揺動板10の下面に設けたボールキャスター12と、基板20上面に設けた受け皿21とから成る一つの支持体が、仰臥時に使用者の第一及び第二頸椎の下方で揺動板10を支持することにより、揺動板10が基板20上方において全方向かつ三次元に揺動可能に支持されて成ることを特徴とする枕1。【選択図】図1
Description
本考案は、仰臥時に使用する枕に関し、特に就寝中に使用者の頭部が第一及び第二頸椎を支点として全方向かつ三次元に自在に揺動可能とすることにより、首・肩の筋肉及び僧帽筋の血行を促進し、肩凝り等の改善及び健康増進に寄与する枕に関する。
一般的な枕は、仰臥時の使用者の後頭部から頸椎上部を支持し、材質や構造にもよるが後頭部や頸椎の形状に応じて変形して使用者の頭を支えるものである。就寝中の人間は、無意識に頭部を動かすが、従来の枕は頭部の動きに応じてある程度変形するものの、基本的には頭部の動きを規制するよう作用する。
近年の枕では、後頭部と背中にかけての頸椎のアーチ形状にフィットして、頭部とともに頸椎を支える形状が理想的とされ、低反発ウレタン等の素材により使用者の後頭部や頸椎の形状に適応する形状に変形する枕が広く普及している。しかし、睡眠中の数時間に渡り頭部が固定され首・肩の筋肉を動かさずにいることは却って血行を停滞させることになるため、使用者は就寝中に無意識に頭を動かしている。
肩凝りや首の凝りの悪化は、頸椎の歪みや頸椎内の神経の圧迫等をもたらし、自律神経失調による眩暈・耳鳴り・頭痛等のいわゆる不定愁訴の原因となる。そのため、長時間の睡眠中、頭部を固定せず適宜に動かせることが望ましい。
このような観点から、例えば特許文献1に記載の「枕装置」や、特許文献2に記載の「高さが設定内を上下する枕」、特許文献3に記載の「上部が揺れ動く枕」といった先行技術が提案されている。
特開2007−20846号公報
特開2011−41773号公報
特開2011−50708号公報
ところで、頭部と繋がる頸椎の中で最も活発に運動する構造を有するのは第一頸椎と第二頸椎の間のいわゆる環軸関節であり、睡眠中もこの環軸関節を三次元に動かせるようにすることにより、自律神経、特に副交感神経の働きが活性化され、安眠と疲労回復に効果的である。
しかし、特許文献1の先行技術は単に頭部を直線的に牽引するものであり、特許文献2の先行技術は枕の位置を上下させるものであり、また、特許文献3の先行技術は枕の位置を水平に滑動させるものであって、前記のように環軸関節を三次元に動かすことによる自律神経活性化の効果を有するものではない。
本考案は、前記の点を鑑みて創作されたものであり、睡眠中の使用者の頭部を支えつつ、無意識のうちにでも頸椎の環軸関節を自在に動かせる状態を保つことができる枕を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した考案は、枕体を装着した揺動板と基板とから成る枕であって、揺動板は基板の上方において一つの支持体により全方向に揺動可能に支持されて成ることを特徴とする。
本考案の構成によれば、枕体に載せた使用者の頭部は一つの支持体によってのみ基板上に支持されるため、使用者は仰臥状態のまま自己の頭部を360度全方向に傾斜させることができ、頭部を特定の姿勢に固定されることはない。
次に、請求項2に記載した考案は、請求項1に記載の枕であって、前記支持体が、仰臥時に使用者の第一及び第二頸椎の下方で揺動板を支持する位置に設けたことを特徴とする。
かかる構成により、使用者がその後頭部、具体的には頭蓋骨の後頭骨で最も突出した部分を枕体の中心部に載せる形で仰臥した状態で枕を使用することにより、使用者の頭部はその第一及び第二頸椎の下方で支持体により支持されるため、使用者の頭部は環軸関節を揺動軸として360度全方向に揺動させることができる。
さらに、請求項3に記載した考案は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載した枕であって、前記支持体が、揺動板の下面に設けたボールキャスターと、基板上面に設けた受け皿とから構成されることを特徴とする。
かかる構成によれば、使用者が任意の方向に頭部を動かした場合、枕体を介して揺動板が傾斜するが、揺動板は下面に設けたボールキャスターのボールと基板上面の受け皿とが接触する一点のみで支持されているため、360度いずれの方向にも自在に傾斜させることができる。また、ボールキャスターは一般的な普及品を用いることができるため、極めて簡易かつ低コストな構造とすることができる。
本考案に係る枕によれば、就寝中の使用者の頭は枕体によって後頭部全体を支えられつつ、頭を任意の方向に動かす都度、揺動板がその方向に傾斜する。これにより、意識的・無意識的を問わず、使用者の頭部は環軸関節を中心に360度全方向に三次元的に動く形となり、第一及び第二頸椎が固定されることがなくなる。環軸関節が自在に動けば、脊椎内の神経の圧迫が防がれて睡眠中の副交感神経の活動が活性化するほか、睡眠中も首や肩の筋肉及び僧帽筋の血行が促進されるという効果が期待できる。
また、頭部が環軸関節の位置で支持された状態では、頭部の重量は支持点より頭頂側の方が大きいため、揺動板は基本的に頭頂側に傾斜して顎が上がり気味となり、枕体の首元側が頸椎上部を押し上げる形となる。これにより、頸椎が自然なアーチ型に維持されて睡眠時の基本姿勢が改善され、気道が開放されて呼吸も深くなるため新陳代謝が促進される。さらに、この姿勢では必然的に両肩が身体下方に下がって頸動脈への圧迫が減少するため、血圧を低下させる効果も期待できる。
以上の作用により、肩や首の筋肉の凝りの緩和と自律神経の調整が図られて睡眠の質が向上し、自律神経失調に起因する各種の不定愁訴の症状の改善が期待できる。
以下、本考案の実施形態について図を用いて説明する。図1は本考案の一実施形態に係る枕の側面図、図2は頭頂側から見た正面図である。また、図3は上方から見た平面図であり、上方が使用者の頭頂側、下方が肩側となる。なお、上部の枕体11に隠れた部分の構成は破線にて表示している。さらに、図4は、枕1の枕体11を頭頂側に傾斜させた状態を示す側面図であり、図5は、同じく左側に傾斜させた状態を示す正面図である。
枕1は枕体11を装着した揺動板10と基板20とから成る。揺動板10は、その下面にボール13を内蔵したボールキャスター12を備え、基板20は上面にボール13を載置するための受け皿21を備える。揺動板10は、受け皿21と自由転回可能なボール13とが接触する一点で支持されているため、枕体11は360度全方向に三次元的に揺動可能となる。また、揺動板10の下面と基板20の上面の四隅には、揺動板10が傾斜して基板20に接触する際の衝撃を緩和するクッション30を設置している。
ここで、ボールキャスター12と受け皿21の中心を結ぶ支持軸の軸線は、揺動板10と基板20の中心を結ぶ軸線よりもやや肩側にオフセットさせている。オフセットの程度は、図中の支持軸の位置を概ねa:b=2:1の位置とすることが好適であるが、枕体11の大きさや形状、厚みにより適宜変更し得る。これにより、使用者が後頭部、具体的には後頭骨の突出部を枕体11の中心に載置した場合、前記支持軸が概ね第一及び第二頸椎の環軸関節に位置する形となる。
なお、揺動板10は肩側に内側への湾曲を設けている。これにより、枕体11に特段の凹凸を設けなくとも、頸部が載置される箇所において枕体11の下方への変形が促がされてフィットする。ただし、かかる湾曲を設けるか否かは任意である。
図6及び図7は、本実施形態に係る枕の使用状態を側面から見た模式図である。図6は揺動板10が傾斜しない状態を示す。この状態では、使用者の頸椎は上方に持ち上がって自然なアーチ状とならず顎が胸側に下がるため、脊髄神経や気道が圧迫されて良質な睡眠は得られない。一方、図7は、本実施形態の構成により揺動板10がボールキャスター12により頭頂側に傾斜した状態を示す。この状態では、使用者の頸椎は枕体11の肩側部により押し上げられて本来のアーチ形状となり顎も上がるため、脊髄神経や気道への圧迫もなく良質な睡眠が得られる。
なお、本実施形態においては、さらに図8に示す如く、揺動板10と基板20との間の適宜の位置に複数のダンパー31を設けても良い。ダンパー31は、たとえばスポンジゴムあるいはスプリング等の弾性体であり、傾斜した揺動板10により圧縮されて緩やかに反発し、揺動板10を水平状態に復元させる。これにより、使用者の頭の動きによって揺動板10が急激に傾斜することを防ぐとともに、睡眠中に頭を動かす際に揺動板10の傾斜方向が無理なく変化するよう補助する効果を奏する。
以上、本考案の実施形態について図面を参照しつつ説明したが、本考案は、必ずしも上述した構成にのみ限定されるものではなく、本考案の目的を達成し、効果を有する範囲内において、適宜変更実施することが可能なものであり、本考案の技術的思想の範囲内に属する限り、それらは本考案の技術的範囲に属する。特に、支持体としてのボールキャスター12と受け皿21はこれに限定されるものではなく、揺動板10と基板20を一点で支持し、360度全方向に揺動可能とできる構成であれば良い。
本考案に係る枕は、健康な人間の睡眠の質の向上にも有効であるが、特に重症の首や肩の凝りや猫背など、頸椎の歪みや頸椎内の神経の圧迫によって自律神経失調をきたし、眩暈・耳鳴り・頭痛等のいわゆる不定愁訴を訴える患者の症状改善に有効である。特段複雑な機械的機構や薬物に依存せず、日常の睡眠時の枕として通常に使用するだけで、徐々に症状を改善することができる。整体やマッサージ等の治療の際に治療用ベッドにおいて用いることにも適しており、さらに、頭部用の枕としてだけでなく、胸椎や腰椎の矯正、あるいは脚部や腕部を任意の角度に保持して治療を行う際にも適用可能である。
B ベッド又は布団
1 枕
10 揺動板
11 枕体
12 ボールキャスター
13 ボール
20 基板
21 受け皿
30 クッション
31 ダンパー
1 枕
10 揺動板
11 枕体
12 ボールキャスター
13 ボール
20 基板
21 受け皿
30 クッション
31 ダンパー
Claims (3)
- 枕体を装着した揺動板と基板とから成る枕であって、揺動板は基板の上方において一つの支持体により全方向に揺動可能に支持されて成ることを特徴とする枕。
- 前記支持体は、仰臥時に使用者の第一及び第二頸椎の下方で揺動板を支持する位置に設けたことを特徴とする、請求項1に記載の枕。
- 前記支持体は、揺動板の下面に設けたボールキャスターと、基板上面に設けた受け皿とから構成されることを特徴とする、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の枕。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014005973U JP3195617U (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 揺動可能な枕 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014005973U JP3195617U (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 揺動可能な枕 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3195617U true JP3195617U (ja) | 2015-01-29 |
Family
ID=52685301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014005973U Expired - Fee Related JP3195617U (ja) | 2014-11-10 | 2014-11-10 | 揺動可能な枕 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3195617U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113274219A (zh) * | 2021-05-07 | 2021-08-20 | 中国人民解放军西部战区总医院 | 一种食管癌术后颈部支撑装置 |
-
2014
- 2014-11-10 JP JP2014005973U patent/JP3195617U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113274219A (zh) * | 2021-05-07 | 2021-08-20 | 中国人民解放军西部战区总医院 | 一种食管癌术后颈部支撑装置 |
CN113274219B (zh) * | 2021-05-07 | 2023-03-14 | 中国人民解放军西部战区总医院 | 一种食管癌术后颈部支撑装置 |
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