JP3195471U - 筆記具用クリップ - Google Patents

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勝則 河崎
勝則 河崎
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Abstract

【課題】面接触による挟圧を可能にして挟持強度を増大させ、以て、ポケット縁部や紙片等の挟持を安定的に且つ確実に行うことを可能にした筆記具用クリップを提供することを課題とする。【解決手段】クリップ設置部の外周面2が曲面である軸筒1を有する筆記具のクリップ3であって、クリップ3の少なくとも裏面4が、クリップ設置部の外周面2の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であることを特徴とする。通例、クリップ3の解放側端部3aの裏面には、突出部が形成されない。クリップ3は、軸筒1と一体成形され、あるいは、軸筒1と別成形されて軸筒1に後付けされる。【選択図】図1

Description

本考案は筆記具用クリップに関するものであり、より詳細には、ボールペン、マーカー、シャープペンシルその他種々の筆記具に取り付けられていて、当該筆記具をポケットに差し掛けたり、紙片やクリアファイルを挟み込んだりするために利用する筆記具用クリップに関するものである。
多くのボールペン、マーカー、シャープペンシルその他種々の筆記具には、当該筆記具をポケットに差し掛けたり、紙片やクリアファイルを挟み込んだりするために利用するクリップが取り付けられている。このクリップは一般に、平板状又は棒状のバネとして作用する部材であって、その解放側端部の裏面に凸部材が設けられたものである。使用時には、この凸部材が、クリップ設置部外周面との間に、ポケット縁部や紙片等を挟持するよう作用する。
このように、従来のクリップ構造の場合は、使用時においてクリップとクリップ設置部外周面との間の間隙内に差し込まれるポケット縁部や紙片等は、凸部材とこれが当接するクリップ設置部外周面とによって挟圧されるに過ぎず(謂わば、点接触による挟圧状態)、上記間隙内の他の部分は実質フリーの状態にある。そのため、従来のクリップ構造の場合における挟持強度は弱いものであり、その挟持は非常に不安定で不確実なものであった。
特開2009−107253号公報
上述したように、従来のクリップ構造の場合は、点接触による挟圧状態であるため、それによる挟持は不安定で不確実なものであった。そこで本考案は、面接触による挟圧を可能にして挟持強度を増大させ、以て、ポケット縁部や紙片等の挟持を安定的に且つ確実に行うことを可能にした筆記具用クリップを提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の考案は、クリップ設置部の外周面が曲面である軸筒を有する筆記具のクリップであって、前記クリップの裏面が、前記クリップ設置部の外周面の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であることを特徴とする筆記具用クリップである。
通例、前記クリップの解放側端部の裏面には、一般のクリップが有している凸部材が形成されない。一実施形態においては、前記クリップは、その裏面と前記クリップ設置部の外周面との間の間隔が、その解放側端部に行くに従って狭められる。一実施形態においては、前記クリップは、前記軸筒と一体成形され、他の実施形態においては、前記クリップは、前記軸筒と別成形されて前記軸筒に後付けされる。また、前記筆記具がノック式のものである場合、前記クリップはノックを兼ねることができる。
本考案は上記のとおりであって、クリップの裏面が、クリップ設置部の外周面の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であるため、面接触による挟圧が可能であるために挟持強度が増大し、以て、ポケット縁部や紙片等の挟持を安定的に且つ確実に行うことが可能となる効果がある。また、デザイン的にも、従来にないスマート感が得られる効果がある。
本考案に係る筆記具用クリップの一実施形態の形状を示す斜視図である。 本考案に係る筆記具用クリップの他の実施形態の形状を示す斜視図である。 本考案に係る筆記具用クリップの使用状態を示す斜視図である。
本考案を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ説明する。本考案に係る筆記具用クリップ3は、クリップ設置部外周面2が曲面である軸筒1を有する筆記具のクリップであって、その裏面4が、クリップ設置部外周面2の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であることを特徴とするものである。
従って、クリップ裏面4とクリップ設置部外周面2との間の間隙5は、断面が円弧状のものということになる。そして、その間隙5は、多くの場合全体的にほぼ同じ間隔となるように形成されるが、解放側端部3a側が狭くなるように形成されることもある。クリップ3の外表面は平坦であってもよいが、曲面とした方が見た目もよくなる。いずれの場合においても、解放側端部3aの裏面に、従来のクリップにおいて一般的に設けられている凸部材が設けられることはない。
クリップ裏面4とクリップ設置部外周面2との間の間隙5は、このように断面が円弧状であって、全体的にほぼ同じ間隔であるため、その間隙5に挟み込まれて挟圧保持されるポケットの縁部8、紙片、クリアファイル等は、クリップ設置部外周面2に沿って湾曲させられることになる。そのため、当該ポケットの縁部8等の、クリップ設置部外周面2並びにクリップ裏面4に対する当接面積は十分に大きなものとなり、当接面積が大きいということはその分摩擦力も大きくなることを意味する。その結果、クリップ3、即ち、筆記具は脱落しにくくなるのである。
また、クリップ3の幅は、クリップ設置部外周面2の30度乃至100度の範囲に対応する幅であることが好ましい。これが30度以下の場合は、幅が狭すぎて十分な当接面積が得られず、逆に100度を超える場合は、当接面積が大き過ぎて摩擦力が増し、着脱しにくくなるおそれがあるだけでなく、見た目が悪いものとなる。
クリップ3は、図示した例のように、軸筒1と一体に成形することができる。その場合のクリップ3と軸筒1との連結部6は、より弾力性を持たせるために、図1に示すように細幅のものとしてもよいが、より太幅にすることができ、また、図2に示すように、クリップ3の全幅に亘るものとしてもよい。また、クリップ3は、軸筒1と別成形し、後に軸筒1に取り付けることとしてもよい。更に、ノック式の筆記具の場合においては、クリップ3にノックを兼ねさせることができる。
本考案に係る筆記具用クリップ3は、基本的には、従来のクリップの場合と同様にして、ジャケットの内ポケットの縁部8に引っかけたり、紙片やクリアファイル等を差し込んだりして利用するが、その利用時において、クリップ3によって挟持されるポケットの縁部8、紙片、あるいは、クリアファイル等は、クリップ設置部外周面2に沿って湾曲して、クリップ設置部外周面2とクリップ裏面4とに当接する。そのため、クリップ設置部外周面2並びにクリップ裏面4に対する接触面積が大きく、且つ、摩擦力が増して挟持強度が増大する結果、ポケットの縁部8、紙片、あるいは、クリアファイル等は、クリップ設置部外周面2並びにクリップ裏面4に対して滑りにくくなり、当該筆記具は脱落しにくくなる。
このように本考案に係るクリップ3の場合は、クリップ3の少なくとも裏面4が、クリップ設置部外周面2の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であるため、面接触による挟圧が可能となって挟持強度が増し、以て、ポケット縁部や紙片等の挟持を安定的に且つ確実に行うことが可能となる。また、クリップ3の外表面を曲面とする場合には、デザイン的にも、従来にない斬新感やスマート感が得られるものとなる。
この考案をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この考案の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白である。従って、この考案は、添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。
1 軸筒
2 クリップ設置部外周面
3 クリップ
3a 解放側端部
4 クリップ裏面
5 間隙
6 連結部
8 ポケット縁部

Claims (6)

  1. クリップ設置部の外周面が曲面である軸筒を有する筆記具のクリップであって、前記クリップの裏面が、前記クリップ設置部の外周面の曲率と同じ又はそれに近い曲率の凹曲面であることを特徴とする筆記具用クリップ。
  2. 前記クリップは、その解放側端部の裏面に凸部材が形成されていない、請求項1に記載の筆記具用クリップ。
  3. 前記クリップは、その裏面と前記クリップ設置部の外周面との間の間隔が、その解放側端部に行くに従って狭まっている、請求項1又は2に記載の筆記具用クリップ。
  4. 前記クリップは、前記軸筒と一体成形されたものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用クリップ。
  5. 前記クリップは、前記軸筒と別成形されて前記軸筒に取り付けられたものである、請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用クリップ。
  6. 前記筆記具はノック式のものであって、前記クリップはノックを兼ねる、請求項1乃至3のいずれかに記載の筆記具用クリップ。
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