JP3195372U - 排水溝動物侵入防止具 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉板が排水溝の上部に突出することがなく、排水溝の上部に蓋を設置すると同時に開閉板の設置も行える排水溝動物侵入防止具の提供。【解決手段】排水溝10の上流側から下流側への流水により開放し、下流側から上流側に侵入する小動物に対しては閉鎖する開閉板3を備えた排水溝動物侵入防止具であって、排水溝10の上部に固定される固定蓋1と、固定蓋1の蓋板部1aに取り付けられる左右一対のUボルト2と、Uボルト2により上部を支持された開閉板3とを備え、開閉板3は、排水溝10の深さよりも長い長さを有するとともに、開閉板3の上部左右に設けられた係合孔3aを固定蓋1に取り付けられたUボルト2に回動自在に係合することにより、排水溝10内におけるUボルト2設置位置よりも下流側において、Uボルト2と係合孔3aとの係合部を支点として開閉可能である。【選択図】図1
Description
本考案は、高速道路と一般道路との間の法面に配置された雨水の排水溝を伝って小動物が高速道路側へ侵入するのを防止する排水溝動物侵入防止具に関する。
一般的に、都市部では高速道路は高架橋になっていることもあるが、その他のところでは、一般道路と平面交差を避けるため、盛土あるいは切土構造で造られている。高速道路とその外側との境界にはフェンスを設置し、傾斜したのり面を設けて両者を仕切っているのが普通である。また、前記盛土のり面の所々には高速道路側の雨水を外側の側溝等へ導くために縦排水溝を形成しているが、この縦排水溝の断面は、水を流すため解放状態となっているのが普通である。
従って、山中にいるタヌキ、うさぎ、キツネ、猪の子供などの小動物が、前記縦排水溝を通って一般道路側から高速道路内へ侵入する場合が多々あり、高速道路内に侵入した小動物と走行中の車とが衝突する事故が多発し危険であるという問題点が指摘されていた。
このような問題点を解消するために、特許文献1には、排水溝内において雨水の上流側で排水溝開口縁部付近を支点として上下回動可能なフロートを備え、前記フロートの排水溝内底部への下降時に該フロートにより、又はフロート及び該フロート上に付設した侵入阻止体により小動物の侵入を阻止可能に構成された、排水溝における小動物侵入防止具が開示されている。
また、特許文献2には、排水溝を伝わって侵入する小動物の侵入を阻止するための仕切板であって、厚さ3cmほど、幅30〜50cmで、長さは排水溝の深さより少し長い40〜70cmの大きさで、上部には吊り下げ用の軸を通すためのパイプを取り付け、そのパイプに通した軸の両端にL字形またはコ字形の金具を取り付け、軸を排水溝の両側に差し渡して金具を排水溝の両側の縁に固定し、軸を中心に水の流れに従って仕切板が回動できる可動式排水溝仕切板が開示されている。
前掲の特許文献1に開示された小動物侵入防止具は、三角柱または球状のフロートが排水溝内に上下回動可能に設けられており、排水溝内に上流側から雨水が流れて来てフロートが浮くと、回動したフロートの下端部が排水溝の上部に突出することになる。この小動物侵入防止具設置場所は、落ち葉や流土が排水溝の上部から堆積することが多いため、落ち葉や流土がフロートの上部に堆積するが、フロートの浮力による上下回動により、上流からの雨水及び堆積物を円滑に流すことができるが、大量の雨水の場合は、フロートに当たる水が排水溝外へ跳ね出すという問題がある。
前掲の特許文献2に開示された可動式排水溝仕切板は、仕切板の上部に取り付けたパイプに軸を通し、その軸の両端に排水溝の両側に固定する金具を取り付ける構造であるために、排水溝の幅が異なると軸の長さも排水溝の幅に応じて変える必要があり、汎用性に乏しいという問題がある。さらに、仕切板の上部は、排水溝内に小動物が侵入しないように蓋をする必要があるが、蓋の固定と仕切板の取り付けを別々にしなければならず、設置作業に手間が係るという問題もある。また、大量の雨水により仕切板が最大に可動する場合、取付部及び仕切板が排水溝の断面内に設置されているので、排水溝の通水断面を侵すこととなる。
そこで本考案は、フロートが排水溝の上部に突出することがなく、排水溝の上部に蓋を設置すると同時に通水断面を侵さないで開閉板の設置が行え、通水阻害を起こしにくい排水溝動物侵入防止具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本考案の第1の構成の排水溝動物侵入防止具は、
排水溝の上流側から下流側への流水により開放し、下流側から上流側に侵入する小動物に対しては閉鎖する開閉板を備えた排水溝動物侵入防止具であって、
前記排水溝の上部に固定される固定蓋と、
前記固定蓋の前記蓋板部に取り付けられる左右一対のUボルトと、
前記Uボルトにより上部を支持された前記開閉板とを備え、
前記開閉板は、前記排水溝の深さよりも長い長さを有するとともに、前記開閉板の上部左右に設けられた係合孔を前記固定蓋に取り付けられたUボルトに回動自在に係合することにより、前記排水溝内における前記Uボルト設置位置よりも下流側において、前記Uボルトと前記係合孔との係合部を支点として開閉可能であることを特徴とする。
排水溝の上流側から下流側への流水により開放し、下流側から上流側に侵入する小動物に対しては閉鎖する開閉板を備えた排水溝動物侵入防止具であって、
前記排水溝の上部に固定される固定蓋と、
前記固定蓋の前記蓋板部に取り付けられる左右一対のUボルトと、
前記Uボルトにより上部を支持された前記開閉板とを備え、
前記開閉板は、前記排水溝の深さよりも長い長さを有するとともに、前記開閉板の上部左右に設けられた係合孔を前記固定蓋に取り付けられたUボルトに回動自在に係合することにより、前記排水溝内における前記Uボルト設置位置よりも下流側において、前記Uボルトと前記係合孔との係合部を支点として開閉可能であることを特徴とする。
本考案の第2の構成は、第1の構成において、前記固定蓋は、両側の取付板部と、この取付板部に対して高い蓋板部を有するため、通水断面を侵さない。
本考案の第3の構成は、第1または第2の構成において、前記固定蓋および開閉板は、プラスチックで形成されているため、通水阻害を起こしにくい。
本考案の第4の構成は、第3の構成において、前記開閉板の係合孔には、前記Uボルトの外径よりも大きな内径の金属製のハトメが嵌合されているため、係合孔の強度が増すとともに、Uボルトと係合孔との間の摩擦が低減する。
本考案によれば、排水溝の上部に固定される固定蓋と、固定蓋の蓋板部に取り付けられる左右一対のUボルトと、Uボルトにより上部を支持された開閉板とを備え、開閉板は、排水溝の深さよりも長い長さを有するとともに、開閉板の上部左右に設けられた係合孔を固定蓋に取り付けられたUボルトに回動自在に係合することにより、排水溝内におけるUボルト設置位置よりも下流側において、Uボルトと係合孔との係合部を支点として開閉可能としたことにより、開閉板が排水溝の上部に突出することがなく、排水溝の上部に蓋を設置すると同時に通水断面を侵すことなく開閉板の設置も行える排水溝動物侵入防止具が提供できる。
以下、本考案の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明する。
本考案の実施の形態に係る排水溝動物侵入防止具は、図1に示すように、排水溝10の上部に固定される固定蓋1と、固定蓋1の蓋板部1aに取り付けられる左右一対のUボルト2と、Uボルト2により上部を支持された開閉板3とを備えている。
本考案の実施の形態に係る排水溝動物侵入防止具は、図1に示すように、排水溝10の上部に固定される固定蓋1と、固定蓋1の蓋板部1aに取り付けられる左右一対のUボルト2と、Uボルト2により上部を支持された開閉板3とを備えている。
開閉板3は、排水溝10の深さよりも長い長さを有するとともに、開閉板3の上部左右に設けられた係合孔3aを固定蓋1に取り付けられたUボルト2に回動自在に係合することにより、排水溝10内におけるUボルト2設置位置よりも下流側において、Uボルト2と係合孔3aとの係合部を支点として開閉可能である。
これにより、開閉板3は排水溝10の上流側から下流側へ(矢印A方向)の流水により開放し、下流側から上流側に(矢印B方向)侵入する小動物に対しては閉鎖することになる。
これにより、開閉板3は排水溝10の上流側から下流側へ(矢印A方向)の流水により開放し、下流側から上流側に(矢印B方向)侵入する小動物に対しては閉鎖することになる。
固定蓋1は、図2に示すように、両側の取付板部1bと、この取付板部1bに対して高い蓋板部1aを有する。また、蓋板部1aには、Uボルト2(図4参照)を取り付けるためのボルト用穴1cが設けられ、取付板部1bには、アンカーボルト12を打ち込むための固定穴1dが設けられている。取付板部1bよりも蓋板部1aを段差を持たせて高くしたことにより、開閉板3の係合孔3aの位置が排水溝10の上面より高くなり、上流からの雨水の流れに開閉板3の上部が抵抗にならずかつ排水溝の通水断面を侵すことなく、開閉板3の開閉を円滑に行うことができる。
図1において、11は排水溝10と固定蓋1との間に敷かれるコンクリートシール、13は本排水溝動物侵入防止具の設置位置の上流に設置された、一般道路と高速道路法面との間を仕切るフェンスである。
固定蓋1および開閉板3は、プラスチックで形成することができる。これにより、通水阻害を起こしにくく、錆や腐食による寿命の短期化を防ぐことができる。
開閉板3の係合孔3aとUボルト2との間の動きやすさを確保するため、図3に示すように、開閉板の係合孔3aには、Uボルト2の外径よりも大きな内径の金属製のハトメ3bを嵌合している。
図5は排水溝10とフェンス13が直角に交差する場合の固定蓋1の配置例を示すものであり、固定蓋1は加工せずにそのまま使用することができる。
図6は排水溝10とフェンス13が斜めに交差する場合の固定蓋1の配置例を示すものであり、固定蓋1のフェンス13側をノコギリ等で現地の傾斜に合わせて斜めにカットして使用する。
高速道路側から下る法尻が屈折した箇所の場合、図7に示すように固定蓋1の取付板部1bを屈折したい位置から蓋板部1aの側部までカッター等で切れ込み1eを入れる。
このように切り込み加工した固定蓋1を図8に示すように、切れ込み1eを入れた箇所と法尻の屈折箇所とが合うように設置する。これにより、現場に合わせた屈折にも対応して排水溝動物侵入防止具を設置することができる。
本考案は、開閉板が排水溝の上部に突出することがなく、排水溝の上部に蓋を設置すると同時に開閉板の設置も行える排水溝動物侵入防止具として、特に高速道路の法面の下方に設けられる排水溝に好適に利用することができ、高速道路内に侵入した小動物と走行中の車とが衝突する事故を防止することができる。
1 固定蓋
1a 蓋板部
1b 取付板部
1c ボルト用穴
1d 固定穴
1e 切れ込み
2 Uボルト
3 開閉板
3a 係合孔
10 排水溝
11 コンクリートシール
12 アンカーボルト
13 フェンス
1a 蓋板部
1b 取付板部
1c ボルト用穴
1d 固定穴
1e 切れ込み
2 Uボルト
3 開閉板
3a 係合孔
10 排水溝
11 コンクリートシール
12 アンカーボルト
13 フェンス
Claims (4)
- 排水溝の上流側から下流側への流水により開放し、下流側から上流側に侵入する小動物に対しては閉鎖する開閉板を備えた排水溝動物侵入防止具であって、
前記排水溝の上部に固定される固定蓋と、
前記固定蓋の前記蓋板部に取り付けられる左右一対のUボルトと、
前記Uボルトにより上部を支持された前記開閉板とを備え、
前記開閉板は、前記排水溝の深さよりも長い長さを有するとともに、前記開閉板の上部左右に設けられた係合孔を前記固定蓋に取り付けられたUボルトに回動自在に係合することにより、前記排水溝内における前記Uボルト設置位置よりも下流側において、前記Uボルトと前記係合孔との係合部を支点として開閉可能であることを特徴とする排水溝動物侵入防止具。 - 前記固定蓋は、両側の取付板部と、この取付板部に対して高い蓋板部を有することを特徴とする請求項1記載の排水溝動物侵入防止具。
- 前記固定蓋および開閉板は、プラスチックで形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の排水溝動物侵入防止具。
- 前記開閉板の係合孔には、前記Uボルトの外径よりも大きな内径の金属製のハトメが嵌合されていることを特徴とする請求項3記載の排水溝動物侵入防止具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014005760U JP3195372U (ja) | 2014-10-29 | 2014-10-29 | 排水溝動物侵入防止具 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3195372U true JP3195372U (ja) | 2015-01-15 |
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ID=52685081
Family Applications (1)
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JP (1) | JP3195372U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021055468A (ja) * | 2019-10-01 | 2021-04-08 | 一般社団法人Surface Builder | 路盤材としての床部材 |
-
2014
- 2014-10-29 JP JP2014005760U patent/JP3195372U/ja active Active
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