JP3195129B2 - 電気機器絶縁監視装置用ノイズセンサ - Google Patents

電気機器絶縁監視装置用ノイズセンサ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス絶縁開閉装置等の
電気機器の絶縁を監視する絶縁監視装置に用いるノイズ
センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】変電所等の電気所においては、ガス絶縁
開閉装置等の電力機器の絶縁異常を察知して重大な事故
の発生を未然に防止する、いわゆる予測保全を図る目的
で、電力機器の内部で部分放電(コロナ放電)が発生し
ているか否かを監視することにより機器の絶縁状態を監
視する絶縁監視装置が用いられている。
【0003】図16はこの種の絶縁監視装置の原理的な
構成を示したもので、同図において1及び2は所定の機
器を収納したガス絶縁開閉装置の金属容器である。金属
容器1及び2は端部にフランジ1a及び2aを有し、こ
れらのフランジ間が絶縁スペーサ3を介して接続されて
いる。この例では金属容器1及び2内にSFガスが
所定の圧力で封入されている。絶縁スペーサ3の外周部
には部分放電センサ4が取り付けられ、金属容器2の外
周には、センサ4の近傍に位置させて、ノイズセンサ5
が取り付けられている。部分放電センサ4及びノイズセ
ンサ5の受信出力はそれぞれ第1及び第2の増幅器6及
び7に入力されて増幅され、増幅器6及び7の出力は差
動増幅器8に入力されている。この例では増幅器6及び
7により信号処理回路9が構成され、センサ4及び5と
信号処理回路9とにより1つの絶縁監視装置10が構成
されている。部分放電センサ4及びノイズセンサ5は、
例えば図17に示すようなスロットアンテナやループア
ンテナからなっていて、部分放電センサ4は絶縁スペー
サ3の外周に嵌合され、ノイズセンサ5は金属容器2の
外周に絶縁物を介して嵌合される。
【0004】上記の監視装置において、例えば金属容器
1内で絶縁異常が生じて部分放電Aが発生すると、それ
により生じた電波Dは電気的な開口部である絶縁スペー
サ3の部分から外部に漏出し、漏出した電波は部分放電
センサ4により受信される。電力機器の周囲には放送用
電波等の外来ノイズNが到来するため、該センサ4は部
分放電による電波とともに外来のノイズ電波をも受信し
てしまう。そのため、部分放電センサ4のみを用いて部
分放電による電波を検出しようとすると、ノイズの検出
信号の中に部分放電による電波の検出信号が埋もれてし
まい、部分放電の検出を適確に行うことができない。
【0005】そこで上記の例では、部分放電センサ4の
近傍で、しかも部分放電による電波を受信できない位置
である金属容器2の外周にノイズセンサ5を取り付け
て、部分放電センサ4の出力とノイズセンサ5の出力と
をそれぞれ増幅器6及び7を介して差動増幅器8に与え
ることにより部分放電センサ4の受信出力とノイズセン
サ5の受信出力との差をとるようにしている。
【0006】ノイズセンサ5が受信する外来ノイズは、
部分放電センサ4が受信するノイズとほぼ同様であるた
め、上記のように、部分放電センサ4の受信出力とノイ
ズセンサ5の受信出力との差をとると、ノイズ信号を実
質的に除去して、部分放電による電波を有効に検出する
ことができる。
【0007】一般には、同様の絶縁監視装置が電力機器
の複数箇所にそれぞれ設けられ、それぞれの監視装置の
監視結果から絶縁異常が生じた箇所が標定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、電力機
器の金属容器にノイズセンサを構成するアンテナを取付
けた場合、周囲の導電性構造物による電波の反射や干渉
がアンテナに影響を及ぼすため、アンテナと周囲の構造
物との相乗効果によりアンテナの受信特性が影響を受け
る。また、アンテナを取付けるための金属構造物や金属
容器等の、アンテナ取付け部分の周囲の金属構造物とア
ンテナとの間の幾何学的構造による相乗効果により、該
幾何学的構造が全体で1つのアンテナを構成するため、
その幾何学的構造の構成の如何によってもアンテナ受信
特性が影響を受ける。従って同じアンテナであっても、
周囲の状況によって受信感度が変化し、場合によっては
ノイズの受信感度が所定のレベルに達しないことがあ
る。
【0009】そのため従来は、周囲の状況に応じて使用
するアンテナを異ならせたり、周囲の状況が変化したと
きにアンテナを交換したりする必要があり、周囲の状況
の変化に対処するためには、多種類のアンテナを用意し
ておくか、または状況が変化する毎にアンテナを作り直
す必要があって甚だ不経済であった。またアンテナの取
付には多くの手間と長い時間とを要するため、アンテナ
を交換することなくその受信特性を適宜に調整し得るよ
うにすることが望まれていた。
【0010】本発明の目的は、電気機器に取付けたまま
の状態で状況に応じて受信特性を適宜に調整することが
できるようにした電気機器絶縁監視用ノイズセンサを提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気機器の容
器内で生じた部分放電により発生した電波を検出する部
分放電センサの出力に含まれる外来ノイズを識別するた
めのノイズ信号を得るために、電気機器の容器の外側に
取り付けられる絶縁監視用ノイズセンサに係わるもので
ある。
【0012】本発明においては、電気機器の金属容器の
外面に複数の単位アンテナ素子を所定の間隔を隔てて並
べた状態で取り付けて、該複数の単位アンテナ素子によ
り、2以上の給電点を有するアンテナを構成し、このア
ンテナによりノイズセンサを構成する。各単位アンテナ
素子は、インピーダンスや短絡片のごとき外部素子を接
続し得る端子部を有する構成として、単位アンテナ素子
の端子部に外部素子を接続することによりアンテナの受
信特性を調整してノイズの受信感度を調整し得るように
する。
【0013】
【作用】上記のように、所定の間隔を隔てて並べた状態
で電気機器の容器に取り付けられる複数の単位アンテナ
素子によりノイズセンサを構成して、各単位アンテナ素
子に設けた端子部に適宜のインピーダンスや短絡片等か
らなる外部素子を接続し得るように構成すると、外部素
子を適宜に選択することによって、また外部素子を接続
する箇所を適宜に変更することによってアンテナの受信
感度を切換えることができる。従って、周囲の状況が変
化した場合でも、アンテナの本体(単位アンテナ素子)
を作り直したり交換したりすることなく、外部素子を交
換したりその接続箇所を変更したりするだけで受信感度
を調整して状況の変化に対応することができる。
【0014】また上記のように構成すると、外部素子に
よりノイズの受信感度を調整できるため、取付ける機器
や取り付け箇所が異なる場合に、アンテナの本体を共用
することができ、部品の標準化を図ってコストの低減を
図ることができる。
【0015】更に上記のように、アンテナに2以上の給
電点を設けておくと、状況に応じてスイッチの切替等に
より2以上の給電点を使い分けたり、2以上の給電点か
ら得られる信号を混合器により混合したりすることがで
きるため、更に多様な状況の変化に対応することができ
る。
【0016】
【実施例】図1は本発明の実施例を示したもので、同図
において11及び12はガス絶縁開閉装置やガス絶縁母
線等の管状金属容器である。これらの容器は絶縁スペー
サ13を介してガス区分された状態で接続され、それぞ
れの内部には開閉機器や母線導体等の所定の機器が収納
されている。絶縁スペーサ13の外周には、スロット状
アンテナ等からなる部分放電センサ14が取付けられ、
該センサ14の出力はケーブル15を介して図示しない
信号処理回路に供給されている。
【0017】16は本発明に係わるノイズセンサで、こ
の実施例のノイズセンサは、図2に示したように、リン
グの一部を切除したC字形の形状を有する1対の単位ア
ンテナ素子17及び18を備えている。単位アンテナ素
子17及び18はそれぞれ、C字形に成形された金属板
からなる本体部分17a及び18aと、本体部分17a
及び18aの内周に固定された絶縁部材17b及び18
bとからなっている。これらのアンテナ素子17及び1
8は、金属容器11の外周に嵌合されて、絶縁部材17
b及び17bにより絶縁された状態でネジ止め等の適宜
の手段により金属容器11に固定される。
【0018】なお各単位アンテナ素子の取付を容易にす
るため、絶縁部材17b及び18bの一部にネジ止めし
得る部分を形成しておくのが好ましい。
【0019】単位アンテナ素子17及び18の展開図を
図5に示した。なおこの実施例で用いる単位アンテナ素
子17及び18はそれぞれの径が等しいが、図5の展開
図においては、便宜上一方の単位アンテナ素子18の径
を単位アンテナ素子17の径よりも小さくした状態で単
位アンテナ素子17の内側に図示している。
【0020】単位アンテナ素子17及び18には、90
度間隔で互いに対応する端子部t1〜t5 及びt1 ´〜
t5 ´が設けられ、これらの端子部にインピーダンス、
キャパシタンス、短絡片等からなる外部素子が適宜に接
続される。
【0021】端子部t1 〜t5 及びt1 ´〜t5 ´は外
部素子を接続し得るものであればよく、その構造は任意
である。例えば、図3(A)に示したように、端子部t
1 ,t1 ´をネジ孔として、外部素子Zの両端に設けた
板状の端子a1 及びa2 をネジ19により端子部t1 及
びt1 ´に固定するようにすることができる。また図3
(B)に示したように、刃形の接触子を受け入れるため
に用いられているコンタクト(2枚の接触子片を対向さ
せた構造のもの)により端子部t1 及びt1 ´を構成し
て、外部素子Zの両端の端子a1 及びa2 を端子部t1
及びt1 ´を構成するコンタクトに差し込むことにより
接続するようにしてもよい。更に各端子部をプラグイン
形の構造にすることもできる。
【0022】上記端子部には例えば図4(A)ないし
(H)に示した外部素子Z1 〜Z8 が接続される。図4
(A)に示した外部素子Z1 は一端が接地される導体
で、この導体の一端は例えば金属容器11等の接地電位
部にネジ止めされるアース端子金具により構成される。
また外部素子Z2 及びZ3 はインダクタンス、外部素子
Z4 及びZ5 はキャパシタンス、Z6 は短絡片、Z7 は
スイッチ、Z8 はスイッチとキャパシタンスとを直列接
続したものであり、外部素子Z3 ,Z5 ,及びZ8の一
端は接地電位部に接続されるアース端子金具となってい
る。
【0023】図1に示した例では、単位アンテナ素子1
7の端子部t1 ,t5 間及び単位アンテナ素子18の端
子部t1 ´,t5 ´間に外部素子Z2 とZ7 とが並列に
接続され、端子部t2 と金属容器11間及び端子部t2
´と金属容器11間に外部素子Z8 が接続されている。
また単位アンテナ素子17及び18の端子部t4 ,t4
´間に外部素子Z6 が接続されている。
【0024】一端が接地される外部素子の取付を容易に
するため、金属容器11の外周部の所定箇所にスタッド
ボルト等のアース端子金具接続手段を設けておくのが好
ましい。
【0025】そして単位アンテナ素子17の端子部t4
が第1の給電点(出力端子部)として用いられて該端子
部t4 に外部素子Z6 (短絡片)の一端が接続され、該
外部素子Z6 の他端に出力ケーブル20の中心導体が接
続されている。ケーブル20の外被は接地電位にある金
属容器11に接続されている。
【0026】また図1に示した例では、単位アンテナ素
子17及び18の端子部t2 ,t2´、またはこれらの
端子部の近傍の位置(出力ケーブル20が接続された位
置とほぼ対称な位置)を第2の給電点として、該第2の
給電点に出力ケーブル21が接続されている。出力ケー
ブル20及び21からそれぞれ得られるアンテナの出力
は図示しない混合器、若しくは切替スイッチにより混合
されて、信号処理回路に供給される。
【0027】なお出力ケーブルは、各単位アンテナ素子
の端子部に外部素子と同様の構造で接続するようにして
もよく、各単位アンテナ素子の所定箇所に半田付け等に
より接続するようにしてもよい。各単位アンテナ素子の
所定箇所に出力ケーブルを接続するための専用の端子金
具やコネクタを設けておくようにしてもよい。
【0028】上記のように、単位アンテナ素子17,1
8のそれぞれの異なる端子部間、単位アンテナ素子1
7,18の端子部間及び各単位アンテナ素子の所定の端
子部と接地電位部との間にそれぞれ外部素子を接続する
ようにすると、各外部素子を適宜に選択することにより
アンテナの受信特性を調整することができ、ノイズの受
信感度を調整することができる。例えば、図1の例で
は、周囲の状況に応じて外部素子Z7 のスイッチを開い
たり閉じたりすることにより、または外部素子Z8のス
イッチを開いたり閉じたりすることにより、アンテナの
共振特性を変化させてその受信特性を調整することがで
きる。
【0029】上記のように対の単位アンテナ素子17,
18が設けられている場合に、いずれかの単位アンテナ
素子を直接またはインピーダンスを介して接地して、対
の単位アンテナ素子の対地間のインピーダンスのバラン
スを崩すと、垂直偏波に対する受信感度を向上させるこ
とができる。また両単位アンテナ素子17,18を非接
地状態にして両単位アンテナ素子の対地間インピーダン
スをバランスさせると、水平偏波に対する受信感度を向
上させることができる。更に単位アンテナ素子17,1
8のそれぞれの中間部にインピーダンスを挿入したり、
両単位アンテナ素子間にまたがってインピーダンスを接
続したりすると、アンテナの共振周波数を変化させて感
度を調整することができる。また各単位アンテナ素子を
接地側に容量結合すると、受信感度を向上させることか
できる場合がある。
【0030】上記のように、アンテナに2つの給電点を
設けておくと、上記実施例のように2つの給電点から2
本の出力ケーブル20及び21を通して得られる信号を
混合して信号処理回路に供給したり、該2つの給電点を
切替スイッチ等により選択して使い分けたりすることが
できるため、周囲の状況に応じて受信特性に多様性を持
たせることができ、周囲の状況の変化に容易に対応する
ことができる。
【0031】なお本発明は、上記実施例のように2つの
給電点を設ける場合に限定されるものではなく、いずれ
か一方の給電点のみを設けて、該1つの給電点に接続し
た出力ケーブルを通して得られる信号を信号処理回路に
供給するようにしてもよい。また3以上の給電点を設け
て、該3以上の給電点を切替スイッチにより選択して使
い分けたり、それぞれの給電点に接続した出力ケーブル
から得た信号を混合して信号処理回路に供給したりする
ことができるようにして、上記実施例よりも更に使い方
に多様性を持たせるようにすることもできる。
【0032】図1に示した例では、端子部t1 ,t5 間
及びt1 ´,t5 ´間にスイッチを含む外部素子Z7 と
インダクタンスを含む外部素子Z2 とを並列に接続し
て、外部素子Z7 のスイッチを開閉することにより、ア
ンテナの受信特性を調整するようにしているが、スイッ
チを含む外部素子Z7 を接続することなく、外部素子Z
2 を取付けたり、外部素子Z6 (短絡片)を取付けたり
することにより、アンテナの特性を調整するようにして
もよい。同様に、外部素子Z8 を用いる代りに、図4
(D)に示した外部素子Z4 を取付けたり、外部素子Z
6 を取付けたりすることにより、アンテナの特性を調整
するようにしてもよい。
【0033】上記の実施例では、単位アンテナ素子1
7,18をC字形に形成したが、両単位アンテナ素子ま
たはいずれか一方の単位アンテナ素子を完全なリングの
形に形成して、それぞれに適宜に端子部を設ける構成と
してもよい。
【0034】上記の例では、2個の単位アンテナ素子1
7,18を設けたが、更に多くの単位アンテナ素子によ
りノイズセンサを構成することもできる。図6ないし図
8は更に多くの単位アンテナ素子によりノイズセンサを
構成した実施例を示す図5と同様な展開図である。これ
らの図においても、便宜上内側に図示されたアンテナ素
子が外側に図示されたアンテナ素子よりも小さく描かれ
ているが、両アンテナ素子の実際の径寸法は同一であ
る。
【0035】図6に示した例では、図1の実施例で示し
た単位アンテナ素子17及び18をそれぞれ更に180
度よりも若干小さい円弧角を有する2つの単位アンテナ
素子17A,17B及び18A,18Bに2分割して、
合計4個の単位アンテナ素子によりノイズセンサ用のア
ンテナを構成している。この例では、単位アンテナ素子
17A及び18Aの両端にそれぞれ端子部t1 ,t2 及
びt1 ´,t2 ´を設け、単位アンテナ素子17B及び
18Bの両端にそれぞれ端子部t3 ,t4 及びt3 ´,
t4 ´を設けている。
【0036】また図7に示した例では、図1に示した単
位アンテナ素子17,18をそれぞれ、180度よりも
若干小さい円弧角を有する単位アンテナ素子17A,1
8Aと、90度よりも若干小さい円弧角を有する単位ア
ンテナ素子17B,18B及び17C,18Cとに3分
割して、合計6個の単位アンテナ素子によりノイズセン
サ用のアンテナを構成している。
【0037】この例では、単位アンテナ素子17A及び
18Aに端子部t1 〜t3 及びt1´〜t3 ´を設け、
単位アンテナ素子17B及び18Bに端子部t4 ,t5
及びt4 ´,t5 ´を設けている。また単位アンテナ素
子17C及び18Cに端子部t6 ,t7 及びt6 ´,t
7 ´を設けている。
【0038】更に図8に示した例では、図1に示した単
位アンテナ素子17及び18を更に、90度よりも僅か
に小さい円弧角を有する単位アンテナ素子17A〜17
D及び18A〜18Dに4分割して、合計8個の単位ア
ンテナ素子によりノイズセンサ用のアンテナを構成し、
これらの単位アンテナ素子に端子部t1 ,t1 ´,…を
設けている。
【0039】図6ないし図8に示すように多数の単位ア
ンテナ素子を設ける場合も、所定の端子部に外部素子を
適宜に接続することにより、アンテナの受信特性を調整
することができる。例えば図7のように単位アンテナ素
子を構成する場合には、図9に示すように異なる単位ア
ンテナ素子の端子部間または各単位アンテナ素子の所定
の端子と接地電位部との間にそれぞれ適宜の外部素子Z
x を接続することにより、アンテナの受信特性を調整す
ることができる。
【0040】なお図9に示した各外部素子Zx は必ずし
も全て接続する必要があるわけではなく、所望の受信特
性に応じて必要箇所にのみ外部素子を接続すればよいの
はもちろんである。外部素子を接続する必要がない端子
部は空き端子としておく。
【0041】図9に示した例では、例えば端子部t5 ,
t6 間に出力ケーブル20を接続し、端子部t2 ,t2
´間に出力ケーブル21を接続して受信出力を取り出す
ことができる。出力ケーブルを接続する箇所によっても
受信出力を異ならせることができる。出力ケーブルの接
続の仕方は図9に示した例に限らず、例えば図10に示
すように、端子部t5 とt6 ´との間に出力ケーブル2
0を接続することもできる。
【0042】本発明において、外部素子Zx を接続する
端子は任意に選択することができる。例えば図9に示し
た例において、端子部t5 ,t5 ´及びt6 ,t6 ´へ
の外部素子Zx の接続の仕方は、図11(A)〜(C)
のいずれでもよい。必要とされるアンテナ特性に応じて
いずれかの接続の仕方を選択すればよい。
【0043】上記の例では、出力ケーブルを直接単位ア
ンテナ素子に接続しているが、単位アンテナ素子に所定
のコネクタを介して出力ケーブルを接続するようにして
もよいのはもちろんである。
【0044】また本発明によれば、単位アンテナ素子の
端子部相互間を適宜に接続することにより、種々の形態
のアンテナを構成することができる。
【0045】例えば、図5に示すように2つの単位アン
テナ素子17,18を設けて、端子部t1 ,t1 ´間に
外部素子Z6 (短絡片)を接続し、端子部t5 ,t5 ´
間に同じく外部素子Z6 を接続することにより、図12
(A)に示すようなスロットアンテナを構成することが
できる。
【0046】また図5に示すように単位アンテナ素子1
7,18が設けられている場合に、一方のアンテナ素子
17(または18)の一端側の端子部に出力ケーブルを
接続することにより図12(B)に示すようなループア
ンテナを構成することができ、該アンテナ素子17(ま
たは18)の両端の端子部に出力ケーブルを接続するこ
とにより、図12(C)に示すようなループアンテナを
構成することもできる。単位アンテナ素子17,18の
いずれを用いるかは、それぞれを用いた場合の特性の良
否により実験的に決定する。
【0047】更に、図6に示すようにアンテナ素子17
A,17B及び18A,18Bが設けられている場合
に、端子部t2 ,t3 間または端子部t2 ´,t3 ´間
に出力ケーブルを接続することにより、図12(D)に
示すようなループアンテナを構成することができる。
【0048】また図5のように単位アンテナ素子17,
18が設けられている場合に、端子部t5 とt1 ´との
間に外部素子Z6 (短絡片)を接続することにより、図
12(E)に示したような2回巻ループアンテナを構成
することができる。
【0049】上記のように種々の形態のアンテナを構成
することによりノイズの受信特性を適宜に異ならせるこ
とができ、更に単位アンテナ素子の所定の端子部に適宜
の外部素子を接続することにより、或いは出力ケーブル
を接続する箇所を適宜に選択することにより、ノイズの
受信感度を適宜に調整することができる。
【0050】例えば、図12(A)に示すようなスロッ
トアンテナを金属管の外周に取り付けて、図14(A)
に示すように単位アンテナ素子17,18を非接地状態
とした場合と、図14(B)に示すように一方の単位ア
ンテナ素子18の中間部を接地した場合と、同図(C)
に示すように出力ケーブル20をアンテナの端部と接地
間に接続した場合とについて、ノイズ電波の受信感度を
測定したところ、図13に示すような結果が得られた。
この測定では、測定の対象とするノイズセンサから一定
の距離のところにノイズ発生装置を配置して、図14
(A)ないし(C)の各ケースについて受信レベルを測
定した。図13の曲線a〜cはそれぞれ図14(A)〜
(C)のケースの受信特性(受信レベル対周波数特性)
を示している。これらの結果から、図14(C)に示す
ようにアンテナの端部と接地間に出力ケーブルを接続し
た場合に最も受信感度が高くなることが明らかになっ
た。
【0051】従って例えば図15に示すようにアンテナ
に設けた2つの給電点にそれぞれ接続した出力ケーブル
20A及び20Bを切替スイッチ22を介して出力ケー
ブル20Cに接続することにより、図14(A),
(B)に示すアンテナを構成した状態と、図14(C)
に示すアンテナを構成した状態とを現場で簡単に切り替
えることができるため、現場で種々の特性のアンテナを
簡単に構成することができる。
【0052】なお図13に示した結果はあくまでも一例
であって、ノイズセンサの取り付け箇所や周囲の状況、
或いはノイズセンサを構成する単位アンテナ素子の向き
等により受信感度の順位が逆転することがある。
【0053】上記の実施例では、単位アンテナ素子をル
ープ状ないしは円弧状に形成したが、単位アンテナ素子
の形状は取り付ける容器の形状に応じて適宜に設定する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、所定の
間隔を隔てて並べた状態で電気機器の容器に取り付けら
れる複数の単位アンテナ素子からなるアンテナにより
イズセンサを構成して、各単位アンテナ素子に設けた端
子部に適宜のインピーダンスや短絡片等からなる外部素
子を接続するようにしたので、外部素子を適宜に選択す
ることによって、また外部素子を接続する箇所を適宜に
変更することによってアンテナの受信特性を適宜に調整
してノイズの受信感度を調整することができる。従っ
て、本発明によれば、ノイズセンサを機器に取り付けた
後、周囲の状況が変化した場合でも、アンテナの本体部
分(単位アンテナ素子)を交換することなく、受信特性
を変化させて状況の変化に対応することができる。
【0055】また本発明によれば、外部素子によりノイ
ズの受信感度を調整できるため、取り付ける機器や取付
け箇所が異なる場合に、アンテナの本体を共用すること
ができる。従って、部品の標準化を図ってコストの低減
を図ることができる利点がある。
【0056】また本発明によれば、状況に応じてスイッ
チの切替等により2以上の給電点を使い分けたり、2以
上の給電点から得られる信号を混合器により混合したり
することができるため、多様な周囲状況の変化に対応す
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を概略的に示した斜視図であ
る。
【図2】図1の実施例で用いる単位アンテナ素子の斜視
図である。
【図3】(A)は外部素子の接続構造の一例を示した正
面断面図、(B)は外部素子の接続構造の他の例を示し
た正面図である。
【図4】(A)ないし(H)は本発明で用いる外部素子
の異なる例を示した説明図である。
【図5】図1の実施例のノイズセンサの単位アンテナ素
子の部分を展開してその構成を示した説明図である。
【図6】本発明の他の実施例の単位アンテナ素子の部分
を展開してその構成を示した説明図である。
【図7】本発明の更に他の実施例の単位アンテナ素子の
部分を展開してその構成を示した説明図である。
【図8】本発明の更に他の実施例の単位アンテナ素子の
部分を展開してその構成を示した説明図である。
【図9】図7の実施例において外部素子を接続した状態
の一例を示した説明図である。
【図10】図9の実施例において出力ケーブルの接続の
仕方の変形例を示した説明図である。
【図11】(A)ないし(C)は外部素子の接続の仕方
の異なる変形例を示した説明図である。
【図12】(A)ないし(E)は本発明のノイズセンサ
を構成するアンテナの種々の形態を示した説明図であ
る。
【図13】本発明に係わるノイズセンサの受信特性の測
定結果を示した線図である。
【図14】(A)ないし(C)は図13の測定に用いた
アンテナの形態を示した斜視図である。
【図15】本発明に係わるノイズセンサを構成するアン
テナの他の形態を示した説明図である。
【図16】従来のノイズセンサを用いた絶縁監視装置の
構成を示した構成図である。
【図17】図16の絶縁監視装置で用いているノイズセ
ンサを示した斜視図である。
【符号の説明】
11,12 ガス絶縁開閉装置の容器 14 部分放電センサ 16 ノイズセンサ 17,17A〜17D 単位アンテナ素子 18,18A〜18D 単位アンテナ素子 t1 〜t8 ,t1 ´〜t8 ´ 端子部 Z1 〜Z8 外部素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金万 直弘 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機株式会社内 (72)発明者 斉藤 宗敬 京都府京都市右京区梅津高畝町47番地 日新電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−293908(JP,A) 特開 昭55−85106(JP,A) 実開 昭53−117142(JP,U) 特公 昭44−18966(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 31/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器の金属容器内で生じた部分放電
    により発生した電波を検出する部分放電センサの出力に
    含まれる外来ノイズを識別するためのノイズ信号を得る
    ために、前記金属容器の外側に取り付けられる絶縁監視
    用ノイズセンサにおいて、 所定の間隔を隔てて並べた状態で前記電気機器の金属容
    器の外面に取り付けられた複数の単位アンテナ素子を
    えて、2以上の給電点が設けられたアンテナからなり、 各単位アンテナ素子は、インピーダンスや短絡片のごと
    き外部素子を接続し得る端子部を有し、 前記単位アンテナ素子の端子部に外部素子を接続するこ
    とによりアンテナの受信特性を調整してノイズの受信感
    度を調整し得るようにしたことを特徴とする電気機器絶
    縁監視用ノイズセンサ。
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