JP3194527U - マネキン人形用スタンド - Google Patents
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Abstract
【課題】 小さな力でマネキン人形の高さの調整及び保持が可能であり、着せ替えなどの作業性に優れ、構造が簡単なマネキン人形用スタンドを提供する。【解決手段】 ベース板21上に設けられる固定柱20と上部に人形の係止部31を有する可動柱30とを備え、一方の柱内に他方の柱を挿入することにより係止部31の高さを調節可能であり、可動柱30を持ち上げるように作用する付勢手段を備えるとともに、可動柱30を持ち上げる速度を低く抑える抑制手段を備えている。付勢手段は気体の圧力を利用するものが好ましく、抑制手段は液体の粘性抵抗を利用するものが好ましい。【選択図】図1
Description
本考案は、展示用のマネキン人形を支持するスタンドであって、構造が簡単であるとともに、衣類の着せ替え作業を容易に行うことができるマネキン人形用スタンドに関する。
衣類を纏って店頭に飾られるマネキン人形の多くは、専用のスタンドによって一定の姿勢が保持されるようになっている。また、一つのスタンドに対して、多様なマネキン人形を交換して使用できる構造としている。例えば、マネキン人形の背中に係止孔を設けて、ここにスタンドの係止部が係止するようになっている。また、ネジ止めなどにより簡単に固定できるようになっている。
そして、マネキン人形や着せる衣類によって展示する高さを変更できるように、係止部の高さが調節できるようにされている。すなわち、スタンドの柱部は二重の筒状に形成され、一方の柱の中に他方の柱を挿入することにより、高さを調節して保持できるようにしている。また、調節を行う際に、マネキン人形の重さが作業者の負担とならないように、荷重を軽減する工夫もなされている。すなわち、柱部内に付勢手段を設けて、荷重を打ち消すようにしたものがある。
特許文献1には、図8に示すようなマネキン人形用スタンド110が記載されている。このマネキン人形用スタンド110は、ベース板121に設けられる固定柱120と、人形の係止部131を備える可動柱130とを備えている。そして、固定柱120の上側を可動柱130に挿入して、全体を伸縮自在に形成するとともに、固定ネジ170によって固定することができる。
可動柱130の内部には、付勢手段としてのガススプリング150が設けられており、可動柱130を持ち上げて最上位に位置させるような付勢力が作用している。付勢力の強さは、最上位において最少であり、最下位において最大となる。マネキン人形の重さは、10kg程度であることが多い。スプリングの特性としては、伸縮ストロークが大きく、付勢力の変化が少ないことが好ましい。この特性について、流体を用いるガススプリング150は、単純なコイルスプリングよりも優れている。
ガススプリング150を備えることによって、高さ調整において必要となる力は、可動柱130を下に押し下げる力のみであり、上に持ち上げる力は必要なくなる。また、押し下げる力も、マネキン人形の重さに比べて半分以下とすることができる。すなわち、高さ調整を行うための、作業性が改善されたことになる。
しかし、ガススプリング150を使用したマネキン人形用スタンド110は、高さ調節において絶えず可動柱130を抑えている必要があり、少し手を放すと、可動柱130が最上位まで跳ね上がってしまう。このため、両手で調整作業を行っている際に誤って可動柱130を跳ね上げてしまうことがある。特許文献1では、この対策としてフットペダル132を設け、足を使うことによって可動柱130を抑え込むようにしている。しかし、足を使うようでは付勢手段を用いる意味が半減し、依然として欠点を備えている。
したがって、本考案の目的は、小さな力でマネキン人形の高さの調整及び保持が可能なマネキン人形用スタンドであって、衣類の着せ替えなどにおいて、作業性の良いマネキン人形用スタンドを提供することである。また、構造が簡単で安価に製造することが可能であり、可動柱の可動範囲を大きくできるマネキン人形用スタンドを提供することである。
そこで、本考案の請求項1に係るマネキン人形用スタンドは、ベース板上に設けられる固定柱と上部に人形の係止部を有する可動柱とを備え、一方の柱内に他方の柱を挿入することにより前記係止部の高さを調節可能としたマネキン人形用スタンドであって、前記可動柱を持ち上げるように作用する付勢手段を備えるとともに、前記可動柱を持ち上げる速度を低く抑える抑制手段を備えている手段を採用している。
また、本考案の請求項2に係るマネキン人形用スタンドは、請求項1に記載のマネキン人形用スタンドであって、前記抑制手段が、液体の粘性抵抗を利用するものである手段を採用している。また、本考案の請求項3に係るマネキン人形用スタンドは、請求項1又は2に記載のマネキン人形用スタンドであって、前記抑制手段が、前記可動柱を持ち上げるときのみ作用し、前記可動柱を押し下げるときには作用しないよう形成されている手段を採用している。また、本考案の請求項4に係るマネキン人形用スタンドは、請求項1乃至3の何れか1項に記載のマネキン人形用スタンドであって、前記付勢手段が、気体の圧力を利用するものである手段を採用している。また、本考案の請求項5に係るマネキン人形用スタンドは、請求項1乃至4の何れか1項に記載のマネキン人形用スタンドであって、前記付勢手段及び前記抑制手段が、一体に形成されている手段を採用している。
本考案のマネキン人形用スタンドは、上記のように付勢手段とともに抑制手段を備えているために、可動柱を一旦下方に抑え込んだ後に、これをゆっくりと上昇させながら希望の高さに固定することができる。作業に要する力は、下向きに押し下げる力のみであり、マネキン人形の重さに比べて小さな力とすることができる。したがって、マネキン人形の高さ調整における作業性を大幅に改善することができる。また、構造が簡単であり安価に製造することができる。
図1は本考案の概要を示し、(a)は概略側面図であり、(b)はマネキン人形を係止させた概略図である。マネキン人形用スタンド10は、ベース板21に設けられる固定柱20と上部に人形を係止するための係止部31を有する可動柱30を備えている。そして、一方の柱内に他方の柱を挿入することにより、係止部31の高さを調整可能としている。また、外側となる柱に固定ネジ70を設けて、内側となる柱の表面を押圧することにより希望する位置に固定することができる。図1では、固定柱20内に可動柱30を挿入するとともに、外側の柱となる固定柱20に固定ネジ70を設けている。
本考案のマネキン人形用スタンド10は、可動柱30を持ち上げるように作用する付勢手段と、可動柱30を持ち上げる際の速度を低く抑える抑制手段とを備えることを特徴としている。
本考案で付勢手段とは、少なくとも無荷重の状態で、固定ネジ70で固定しない限り、可動柱30を最上位まで持ち上げるように作用する手段とする。そして、マネキン人形を取付けた場合でも、同様に作用することが好ましい。
また、本考案で抑制手段とは、付勢手段の作用により可動柱30を最下位から最上位へ移動させる際に、少なくとも1秒以上、好ましくは3秒以上、より好ましくは5秒以上の時間を要するように作用する手段とする。そして、無負荷の状態でも同様に作用することが好ましい。
また、付勢手段と抑制手段は、一体化して形成することが好ましいために、本考案ではこれを「緩速スプリング」と称することにする。
本考案で付勢手段とは、少なくとも無荷重の状態で、固定ネジ70で固定しない限り、可動柱30を最上位まで持ち上げるように作用する手段とする。そして、マネキン人形を取付けた場合でも、同様に作用することが好ましい。
また、本考案で抑制手段とは、付勢手段の作用により可動柱30を最下位から最上位へ移動させる際に、少なくとも1秒以上、好ましくは3秒以上、より好ましくは5秒以上の時間を要するように作用する手段とする。そして、無負荷の状態でも同様に作用することが好ましい。
また、付勢手段と抑制手段は、一体化して形成することが好ましいために、本考案ではこれを「緩速スプリング」と称することにする。
図2は、固定柱20と可動柱30との相互伸縮状態を示すとともに、柱内における緩速スプリング50の伸縮状態を示している。(a)は可動柱30が最上位に位置し、(b)は可動柱30が最下位に位置している。可動柱30が固定柱20内に出入することによって伸縮するように、緩速スプリング50では、ピストンロッド61がシリンダ65内に出入することによって伸縮するようになっている。
緩速スプリング50の構造について図3により説明する。(a)はピストンロッド61が最上位に位置しており、(b)はピストンロッド61が最下位に位置している。
ピストンロッド61は、密閉された筒状をなすシリンダ65の一端から挿入され、大きなストロークで出入する。ピストンロッド61はピストン弁62を備え、ピストン弁62には連通孔81が設けられている。
ピストンロッド61は、密閉された筒状をなすシリンダ65の一端から挿入され、大きなストロークで出入する。ピストンロッド61はピストン弁62を備え、ピストン弁62には連通孔81が設けられている。
シリンダ65の内部には、軸方向に移動可能なフリーピストン63が設けられており、これによって液体室66と気体室67とに区画されている。液体室66にはオイルなどの液体が充填され、ピストンロッド61及びピストン弁62が移動する。液体は非圧縮性流体であり、圧力が変化しても体積は変化しない。気体室67には空気などの気体が充填されている。気体は圧縮性流体であり、圧力によって体積が変化する。
緩速スプリング50は、気体室67を付勢手段として使用している。すなわち、気体室67内の気体は、その圧力によってピストンロッド61を上方に持ち上げる機能を備え、これによって可動柱30を持ち上げるように作用することができる。そして、充填される気体の圧力は、ピストンロッド61が最上位に位置している場合でも、マネキン人形の重さ以上の付勢力を作用することが好ましい。
シリンダ65の内部体積は一定であり、液体室66の体積と気体室67の体積との合計となっている。
ピストンロッド61の出入に伴って、液体室66内に存在するピストンロッド61の体積が変化するので、液体室66の体積が変化する。この体積変化に伴って、フリーピストン63が軸線に沿って移動し、気体室67の体積が変化することになる。
結局、液体室66内に出入するピストンロッド61の体積変化に応じて、気体室67の体積が同じ体積だけ変化することになる。
ピストンロッド61の出入に伴って、液体室66内に存在するピストンロッド61の体積が変化するので、液体室66の体積が変化する。この体積変化に伴って、フリーピストン63が軸線に沿って移動し、気体室67の体積が変化することになる。
結局、液体室66内に出入するピストンロッド61の体積変化に応じて、気体室67の体積が同じ体積だけ変化することになる。
ここで、ピストンロッド61の最大変位L1(最上位から最下位までの長さ)に対してフリーピストン63の最大変位L2がどの程度となるかを検討する。
ピストンロッド61の断面積をS1、フリーピストン63(シリンダ65)の断面積をS2とすれば、L1/L2=S2/S1となる。
すなわち、ピストンロッド61の断面積が、フリーピストン63の断面積の0.1倍であれば、フリーピストン63の最大変位は、ピストンロッド61の最大変位の0.1倍となる。
ピストンロッド61の断面積をS1、フリーピストン63(シリンダ65)の断面積をS2とすれば、L1/L2=S2/S1となる。
すなわち、ピストンロッド61の断面積が、フリーピストン63の断面積の0.1倍であれば、フリーピストン63の最大変位は、ピストンロッド61の最大変位の0.1倍となる。
次に、最上位と最下位における、ピストンロッド61の付勢力を検討する。
ピストンロッド61の付勢力を気体室67の体積と圧力とともに考え、最上位において付勢力Fa、体積Va、圧力Paであり、最下位では付勢力Fb、体積Vb、圧力Pbとすると、明らかに、Fa/Fb=Pa/Pbである。
また、ボイルの法則よりPb/Pa=Va/Vbであるから、Fb/Fa=Va/Vbとなる。
図3で(a)と(b)との気体室67を比較することにより、例えば、Faが10kgであるときに、Fbを15kg以下とすることは容易であることが理解できる。これは、マネキン人形を取付けた状態で、5kg以下の力で、最上位から最下位に押し下げることができることを示している。
ピストンロッド61の付勢力を気体室67の体積と圧力とともに考え、最上位において付勢力Fa、体積Va、圧力Paであり、最下位では付勢力Fb、体積Vb、圧力Pbとすると、明らかに、Fa/Fb=Pa/Pbである。
また、ボイルの法則よりPb/Pa=Va/Vbであるから、Fb/Fa=Va/Vbとなる。
図3で(a)と(b)との気体室67を比較することにより、例えば、Faが10kgであるときに、Fbを15kg以下とすることは容易であることが理解できる。これは、マネキン人形を取付けた状態で、5kg以下の力で、最上位から最下位に押し下げることができることを示している。
緩速スプリング50のピストン弁62は、その上下を連通する連通孔81を備えて抑制手段を形成している。すなわち、ピストン弁62が液体室66内を上下すると、オイルなどの液体の粘性抵抗によって、ピストン弁62の上下運動を阻止するように抵抗力が作用することになる。これについては、図7により後述する。
緩速スプリング51の構造について図4により説明する。(a)はピストンロッド61が最上位に位置しており、(b)はピストンロッド61が最下位に位置している。
緩速スプリング51は、気体室67を有しない例であって、緩速スプリング50における気体室67を、コイルスプリング68に置き換えたものである。その他の部分については、緩速スプリング50と略同様に形成している。
緩速スプリング51は、気体室67を有しない例であって、緩速スプリング50における気体室67を、コイルスプリング68に置き換えたものである。その他の部分については、緩速スプリング50と略同様に形成している。
緩速スプリング50では、気体室67を密閉したが、緩速スプリング51のコイルスプリング68を収納する部分には、そのような必要性がない。また、スプリング特性を緩速スプリング50と同等とするためには、コイルスプリング68を収納する部分を、軸線方向に多少長くする必要がある。
本考案のマネキン人形用スタンド10は、付勢手段を備えることを必須としているが、その付勢手段としては、緩速スプリング50のように気体の圧力を利用するものであっても良く、また、緩速スプリング51のように機械的なバネの弾性を利用するものであっても良い。
緩速スプリング52の構造について図5により説明する。(a)はピストンロッド61が最上位に位置しており、(b)はピストンロッド61が最下位に位置している。
緩速スプリング52は、液体室66を有しない例であって、緩速スプリング50におけるフリーピストン63を備えず、シリンダ65内が全て気体室67となっている。
緩速スプリング52は、液体室66を有しない例であって、緩速スプリング50におけるフリーピストン63を備えず、シリンダ65内が全て気体室67となっている。
すなわち、気体の圧力を利用して付勢手段を形成するとともに、気体の粘性抵抗を利用して抑制手段を形成している。付勢手段は、気体室67が大きくなるために有利となる。また、抑制手段についても、連通孔81を細くすることにより気体の粘性抵抗を利用することが可能であり、十分に機能させることができる。
ただし、気体のリークを起こし易くなるために、シリンダ65とピストンロッド61とのシールを強化する必要がある。例えば、シリンダ65内に、ピストンロッド61を覆うジャバラを形成すれば密閉できるが、シリンダ65を多少長くする必要がある。
ただし、気体のリークを起こし易くなるために、シリンダ65とピストンロッド61とのシールを強化する必要がある。例えば、シリンダ65内に、ピストンロッド61を覆うジャバラを形成すれば密閉できるが、シリンダ65を多少長くする必要がある。
緩速スプリング53の構造について図6により説明する。(a)はピストンロッド61が最上位に位置しており、(b)はピストンロッド61が最下位に位置している。
緩速スプリング53は、シリンダ65が二重に形成されており、外側シリンダ65aと内側シリンダ65bを備えている。密閉された外側シリンダ65aの内部において、内側シリンダ65bの内外に空間が形成されるが、下端に隙間が形成されて内外の空間が連通されている。ピストンロッド61は、内側シリンダ65bの内側空間を移動する。
緩速スプリング53は、シリンダ65が二重に形成されており、外側シリンダ65aと内側シリンダ65bを備えている。密閉された外側シリンダ65aの内部において、内側シリンダ65bの内外に空間が形成されるが、下端に隙間が形成されて内外の空間が連通されている。ピストンロッド61は、内側シリンダ65bの内側空間を移動する。
緩速スプリング53は、内側シリンダ65bの外側空間が上部に気体室67を形成するとともに、その他の空間が液体室66を形成している。すなわち、内側シリンダ65bの内側空間の全て、及び外側空間の下部に液体室66が形成されている。
ピストンロッド61が内側シリンダ65bに出入すると、内側シリンダ65bの下端に形成された隙間を通って液体が出入し、これによって液体室66と気体室67との境界面69が上下することになる。
ピストンロッド61が内側シリンダ65bに出入すると、内側シリンダ65bの下端に形成された隙間を通って液体が出入し、これによって液体室66と気体室67との境界面69が上下することになる。
ピストンロッド61の出入による、境界面69の変位について検討する。
気体室67の環状をなす断面は、ピストンロッド61の断面に対して十分に大きな値とすることができるので、緩速スプリング50と同様に、ピストンロッド61の最大変位に対して、境界面69の変位を十分に小さな値とすることができる。
この結果、ピストンロッド61の付勢力を検討すると、緩速スプリング50と同様に、5kg以下の力で、最上位から最下位に押し下げることができる。
気体室67の環状をなす断面は、ピストンロッド61の断面に対して十分に大きな値とすることができるので、緩速スプリング50と同様に、ピストンロッド61の最大変位に対して、境界面69の変位を十分に小さな値とすることができる。
この結果、ピストンロッド61の付勢力を検討すると、緩速スプリング50と同様に、5kg以下の力で、最上位から最下位に押し下げることができる。
緩速スプリング50と同様に、緩速スプリング53のピストン弁62は、その上下を連通する連通孔81を備えて抑制手段を形成している。そして、ピストン弁62が液体室66内を上下に移動すると、オイルなどの液体の粘性抵抗によって、ピストン弁62の上下運動を阻止するように抵抗力が作用することになる。
本考案の抑制手段となるピストン弁62、72について、図7により説明する。
図6(a)は、図3〜図5において簡単に説明したピストン弁62の構造である。すなわち、連通孔81を備えており、ピストン弁62が移動する際に、その一方の側から他方の側に向かって液体が連通孔81内を流動する。そして、連通孔81を流れる液体の粘性抵抗によって、ピストン弁62の移動とは逆の方向に抵抗力が発生する。このため、可動柱30を持ち上げる際に、速度を低く抑える抑制手段として作用することになる。
図6(a)は、図3〜図5において簡単に説明したピストン弁62の構造である。すなわち、連通孔81を備えており、ピストン弁62が移動する際に、その一方の側から他方の側に向かって液体が連通孔81内を流動する。そして、連通孔81を流れる液体の粘性抵抗によって、ピストン弁62の移動とは逆の方向に抵抗力が発生する。このため、可動柱30を持ち上げる際に、速度を低く抑える抑制手段として作用することになる。
しかし、可動柱30を下に押し下げるときは多少の力が必要となるために、素早く移動できることが好ましい。すなわち、むしろ抑制手段が働かない方が好ましい。図7(a)のピストン弁62が両方向に作用する抑制手段であるのに対して、図7(b)は一方向のみに作用するピストン弁72を示している。
ピストン弁72では、ピストンロッド61に、ピストン80とスプリング受け85が固定されている。ピストン80には、大きめの連通孔82が設けられている。ピストン80の上部には、スプリング84により付勢された弁体83が、連通孔82の一部を残して大半を覆うように設けられている。
付勢手段によってピストンロッド61が伸長するとき、上昇するピストン80の連通孔82の大半は弁体83によって覆われているので、ピストン80の上方から下方に向って流れる液体の流路は狭く、ピストン80の上昇に逆らう抵抗力が発生する。したがって、本考案の抑制手段が作用することになる。
調整をする人が可動柱30を下に押し下げるときは、下降するピストン80の連通孔82を流れる液体が弁体83を上方に押し上げて流路が広くなり、ピストン80の下降に逆らう抵抗力は殆どなくなる。
したがって、上記の緩速スプリング50、51、52、53において、ピストン弁62の代わりにピストン弁72を用いた場合には、抑制手段は可動柱30を持ち上げるときのみ作用し、可動柱30を押し下げるときには作用しないことになる。
この場合、調整をする人は、一旦可動柱30を押し下げて手を離し、ゆっくりと上昇する可動柱30を見ながら、最適の位置で固定ネジ70を締め付けることができる。
したがって、上記の緩速スプリング50、51、52、53において、ピストン弁62の代わりにピストン弁72を用いた場合には、抑制手段は可動柱30を持ち上げるときのみ作用し、可動柱30を押し下げるときには作用しないことになる。
この場合、調整をする人は、一旦可動柱30を押し下げて手を離し、ゆっくりと上昇する可動柱30を見ながら、最適の位置で固定ネジ70を締め付けることができる。
10: マネキン人形用スタンド
20: 固定柱
21: ベース板
30: 可動柱
31: 係止部
20: 固定柱
21: ベース板
30: 可動柱
31: 係止部
Claims (5)
- ベース板上に設けられる固定柱と上部に人形の係止部を有する可動柱とを備え、一方の柱内に他方の柱を挿入することにより前記係止部の高さを調節可能としたマネキン人形用スタンドであって、
前記可動柱を持ち上げるように作用する付勢手段を備えるとともに、
前記可動柱を持ち上げる速度を低く抑える抑制手段を備えていることを特徴とするマネキン人形用スタンド。 - 前記抑制手段が、液体の粘性抵抗を利用するものであることを特徴とする請求項1に記載のマネキン人形用スタンド。
- 前記抑制手段が、前記可動柱を持ち上げるときのみ作用し、前記可動柱を押し下げるときには作用しないよう形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマネキン人形用スタンド。
- 前記付勢手段が、気体の圧力を利用するものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のマネキン人形用スタンド。
- 前記付勢手段及び前記抑制手段が、一体に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のマネキン人形用スタンド。
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JP2016140395A (ja) * | 2015-01-30 | 2016-08-08 | 株式会社京屋 | マネキンスタンド |
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