JP3193990B2 - 電解液流通型電池 - Google Patents
電解液流通型電池Info
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- JP3193990B2 JP3193990B2 JP34757293A JP34757293A JP3193990B2 JP 3193990 B2 JP3193990 B2 JP 3193990B2 JP 34757293 A JP34757293 A JP 34757293A JP 34757293 A JP34757293 A JP 34757293A JP 3193990 B2 JP3193990 B2 JP 3193990B2
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- electrolyte
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両極または一方の極に
電解液を使用する電解液流通型電池に関するものであ
り、特に、きわめて簡易な手段で、高い電圧効率を維持
し、且つポンプ消費動力を低減できる電解液流通型電池
に関するものである。
電解液を使用する電解液流通型電池に関するものであ
り、特に、きわめて簡易な手段で、高い電圧効率を維持
し、且つポンプ消費動力を低減できる電解液流通型電池
に関するものである。
【0002】
【従来技術】電解液流通型電池の例として、レドックス
フロー電池について説明する。レドックスフロー電池
は、図5に示すように、隔膜1cにより仕切られた負極
室1aと正極室1bを有する電池セルを複数個接続して
構成された電解液流通型の電解槽1と、負・正極電解液
貯蔵タンク2,3と、該負・正極電解液貯蔵タンク2,
3内の負・正極電解液を配管51,53を介してそれぞ
れ電解槽1の負・正極室1a,1bに供給して循環させ
るポンプ5,6とを具備して構成されている。
フロー電池について説明する。レドックスフロー電池
は、図5に示すように、隔膜1cにより仕切られた負極
室1aと正極室1bを有する電池セルを複数個接続して
構成された電解液流通型の電解槽1と、負・正極電解液
貯蔵タンク2,3と、該負・正極電解液貯蔵タンク2,
3内の負・正極電解液を配管51,53を介してそれぞ
れ電解槽1の負・正極室1a,1bに供給して循環させ
るポンプ5,6とを具備して構成されている。
【0003】なお電解槽1には、この電解液流通型電池
の充放電のための電源又は負荷41が、外部回路4によ
って接続されている。
の充放電のための電源又は負荷41が、外部回路4によ
って接続されている。
【0004】そして原子価の変化する負・正極電解液
を、それぞれ負・正極電解液貯蔵タンク2,3に貯蔵し
てこれらをポンプ5,6で電解槽1に供給すれば、該電
解槽1において酸化還元反応が生じ、電源又は負荷41
に対して充放電が行われる。
を、それぞれ負・正極電解液貯蔵タンク2,3に貯蔵し
てこれらをポンプ5,6で電解槽1に供給すれば、該電
解槽1において酸化還元反応が生じ、電源又は負荷41
に対して充放電が行われる。
【0005】 放電の場合はこの逆の反応が起こり外部に電力を取り出
すことができる。これらの反応は次式によって表すこと
ができる。
すことができる。これらの反応は次式によって表すこと
ができる。
【0006】
【0007】ところで従来のレドックスフロー電池で
は、電解槽1への電解液供給量は通常ほぼ一定で行われ
ていた。しかしながら、充電または放電の進行に従って
電解液の活物質組成は変化するため、この点に着目し、
この活物質組成の変化に応じて、即ち充電深度の変化に
応じて、電解槽1への電解液供給量を加減調整し、ポン
プ所要動力の低減を図る技術が提案された(特開昭63
−45761号公報、特開昭63−150863号公
報)。
は、電解槽1への電解液供給量は通常ほぼ一定で行われ
ていた。しかしながら、充電または放電の進行に従って
電解液の活物質組成は変化するため、この点に着目し、
この活物質組成の変化に応じて、即ち充電深度の変化に
応じて、電解槽1への電解液供給量を加減調整し、ポン
プ所要動力の低減を図る技術が提案された(特開昭63
−45761号公報、特開昭63−150863号公
報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの先行
技術においては、以下のような問題点があった。 最適な電解液供給量調整を行うために充電深度検出装
置を必要としているが、この装置によって充電深度を実
時間で計測することは困難であり、またこの装置の維持
・管理が必要となり、またその分経済性が劣ってしま
う。
技術においては、以下のような問題点があった。 最適な電解液供給量調整を行うために充電深度検出装
置を必要としているが、この装置によって充電深度を実
時間で計測することは困難であり、またこの装置の維持
・管理が必要となり、またその分経済性が劣ってしま
う。
【0009】上記先行技術及びその他の先行技術にお
いても、電解液供給量の調整と電池性能の関係について
検討した例はほとんどない。電解液供給量を調整する場
合には、電池性能を高い水準に維持すること、少なくと
も性能低下を避けることが前提条件となるが、上記先行
技術においてはこの点が充分に考慮されていない。
いても、電解液供給量の調整と電池性能の関係について
検討した例はほとんどない。電解液供給量を調整する場
合には、電池性能を高い水準に維持すること、少なくと
も性能低下を避けることが前提条件となるが、上記先行
技術においてはこの点が充分に考慮されていない。
【0010】本発明は上述の点に鑑みてなされたもので
ありその目的は、きわめて簡易な手段を用いて電圧効率
を高水準に保ちながら、充放電運転時の最適な電解液供
給量を自動的に決定し、ポンプ消費動力を低減すること
ができる電解液流通型電池を提供することにある。
ありその目的は、きわめて簡易な手段を用いて電圧効率
を高水準に保ちながら、充放電運転時の最適な電解液供
給量を自動的に決定し、ポンプ消費動力を低減すること
ができる電解液流通型電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、正極を有する正極室と負極を有する負極室
を隔膜によって分離した電池セルを複数個接続して構成
される電解槽を具備し、該電解槽に正極電解液及び/ま
たは負極電解液をポンプによって流通せしめ、正・負極
室での活物質の酸化還元により、前記電解槽に接続した
外部回路に対して充電による電力貯蔵及び放電による電
力供給を行う電解液流通型電池において、前記電解槽の
電圧値を検出する手段と、電解槽に供給される電解液の
電解液開路電圧を検出する手段と、外部回路を流れる充
放電電流値を検出する手段と、これら検出手段によって
検出された検出値を入力する演算手段とを具備し、前記
演算手段は、前記検出した電解槽電圧値と電解液開路電
圧と充放電電流値から電池セル抵抗率を算出するととも
に、この電池セル抵抗率が電池セル抵抗率の基準値また
は基準範囲内の値となるように電解液供給量を増減させ
るように構成した。
め本発明は、正極を有する正極室と負極を有する負極室
を隔膜によって分離した電池セルを複数個接続して構成
される電解槽を具備し、該電解槽に正極電解液及び/ま
たは負極電解液をポンプによって流通せしめ、正・負極
室での活物質の酸化還元により、前記電解槽に接続した
外部回路に対して充電による電力貯蔵及び放電による電
力供給を行う電解液流通型電池において、前記電解槽の
電圧値を検出する手段と、電解槽に供給される電解液の
電解液開路電圧を検出する手段と、外部回路を流れる充
放電電流値を検出する手段と、これら検出手段によって
検出された検出値を入力する演算手段とを具備し、前記
演算手段は、前記検出した電解槽電圧値と電解液開路電
圧と充放電電流値から電池セル抵抗率を算出するととも
に、この電池セル抵抗率が電池セル抵抗率の基準値また
は基準範囲内の値となるように電解液供給量を増減させ
るように構成した。
【0012】
【作用】充放電電流によって印加される過電圧を低く押
えることができれば、高い電池電圧効率を維持すること
ができる。過電圧と充放電電流値の関係はセル抵抗率と
して表すことができるため、このセル抵抗率は過電圧の
大小を判定する指標となり得る。そこで本発明は、任意
の充放電電流値に対して一定の電池電圧効率を維持する
場合に必要となるセル抵抗率の値(または範囲)を基準
値(または基準範囲)として予め求めておき、実際に測
定したセル抵抗率がこの基準値(または基準範囲)を上
回る場合は、不足分を補うために電解液供給量を増やし
てセル抵抗率を下げ、基準値(または基準範囲)を下回
っている場合は、不要分を削減するために電解液供給量
を減少させる。
えることができれば、高い電池電圧効率を維持すること
ができる。過電圧と充放電電流値の関係はセル抵抗率と
して表すことができるため、このセル抵抗率は過電圧の
大小を判定する指標となり得る。そこで本発明は、任意
の充放電電流値に対して一定の電池電圧効率を維持する
場合に必要となるセル抵抗率の値(または範囲)を基準
値(または基準範囲)として予め求めておき、実際に測
定したセル抵抗率がこの基準値(または基準範囲)を上
回る場合は、不足分を補うために電解液供給量を増やし
てセル抵抗率を下げ、基準値(または基準範囲)を下回
っている場合は、不要分を削減するために電解液供給量
を減少させる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は本発明の1実施例にかかる電解液
流通型電池の全体構成を示す図である。同図に示すよう
にこの電解液流通型電池は、正極を有する正極室1bと
負極を有する負極室1aを隔膜1cによって分離した電
池セルを複数個接続して構成された電解槽1を具備し、
該負極室1aと正極室1bにそれぞれ接続した配管5
1,53に負・正極電解液貯蔵タンク2,3とポンプ
5,6を取り付けてなる。また前記負・正極間には、電
源又は負荷41が外部回路4を通して接続されている。
ポンプ5,6は流量制御装置10によって駆動・制御さ
れる。
細に説明する。図1は本発明の1実施例にかかる電解液
流通型電池の全体構成を示す図である。同図に示すよう
にこの電解液流通型電池は、正極を有する正極室1bと
負極を有する負極室1aを隔膜1cによって分離した電
池セルを複数個接続して構成された電解槽1を具備し、
該負極室1aと正極室1bにそれぞれ接続した配管5
1,53に負・正極電解液貯蔵タンク2,3とポンプ
5,6を取り付けてなる。また前記負・正極間には、電
源又は負荷41が外部回路4を通して接続されている。
ポンプ5,6は流量制御装置10によって駆動・制御さ
れる。
【0014】一方両配管51,53の電解槽1の入口側
には、電解液の持つ起電力(開路電圧)を検出する開路
電圧測定セル81及び開路電圧検出器8が取り付けられ
ており、また外部回路4には該外部回路4を通して流れ
る充放電電流値を検出する電流検出器9と電解槽1の両
極間の電圧を検出する電池電圧検出器7が取り付けられ
ている。
には、電解液の持つ起電力(開路電圧)を検出する開路
電圧測定セル81及び開路電圧検出器8が取り付けられ
ており、また外部回路4には該外部回路4を通して流れ
る充放電電流値を検出する電流検出器9と電解槽1の両
極間の電圧を検出する電池電圧検出器7が取り付けられ
ている。
【0015】そしてこれら開路電圧検出器8と電流検出
器9と電池電圧検出器7の出力はいずれも演算器11に
入力されている。
器9と電池電圧検出器7の出力はいずれも演算器11に
入力されている。
【0016】演算器11は、入力された各検出値から現
在の電池セル抵抗率を算出するとともに、一定の電池電
圧効率を維持するに必要な電池セル抵抗率の基準値また
は基準範囲を求め、現在の電池セル抵抗率が前記基準値
または基準範囲内に入るように電解液供給量を増減せし
める信号を流量制御装置10に出力する。流量制御装置
10は前記演算器11からの入力信号に応じてポンプ
5,6を駆動制御する。その結果、高い電圧効率が維持
できる。
在の電池セル抵抗率を算出するとともに、一定の電池電
圧効率を維持するに必要な電池セル抵抗率の基準値また
は基準範囲を求め、現在の電池セル抵抗率が前記基準値
または基準範囲内に入るように電解液供給量を増減せし
める信号を流量制御装置10に出力する。流量制御装置
10は前記演算器11からの入力信号に応じてポンプ
5,6を駆動制御する。その結果、高い電圧効率が維持
できる。
【0017】次に演算器11を用いて高い電池電圧効率
を維持し且つポンプ消費動力を低減するように電解液供
給量を制御する方法の概要について説明する。例えば鉄
−クロム系レドックスフロー電池では、電解液中の電池
活物質組成 の場合はこの逆の反応が起こる。
を維持し且つポンプ消費動力を低減するように電解液供
給量を制御する方法の概要について説明する。例えば鉄
−クロム系レドックスフロー電池では、電解液中の電池
活物質組成 の場合はこの逆の反応が起こる。
【0018】このときの電池活物質組成状態(つまり充
電深度)に応じて、電解液のもつ起電力(開路電圧)が
決まり、この値に、充放電電流によって印加される過電
圧を上乗せしたものが、いわゆる電池電圧である。充放
電を通して過電圧を低く押えることができれば、高い電
池電圧効率を維持することができる。
電深度)に応じて、電解液のもつ起電力(開路電圧)が
決まり、この値に、充放電電流によって印加される過電
圧を上乗せしたものが、いわゆる電池電圧である。充放
電を通して過電圧を低く押えることができれば、高い電
池電圧効率を維持することができる。
【0019】レドックスフロー電池では、充放電電流値
が増えると過電圧が増加するため、これを押えるために
は、電解液供給量を増やす必要がある。逆に、充放電電
流値に対して過電圧が低い場合は、ある程度の電圧効率
を維持できる範囲内で、電解液供給量を減少させること
が可能となる。
が増えると過電圧が増加するため、これを押えるために
は、電解液供給量を増やす必要がある。逆に、充放電電
流値に対して過電圧が低い場合は、ある程度の電圧効率
を維持できる範囲内で、電解液供給量を減少させること
が可能となる。
【0020】一般に、過電圧と充放電電流値の関係は、
セル抵抗率(=過電圧/電流密度、単位はΩ・cm2)と
して表すことができるため、このセル抵抗率は過電圧の
大小を判定する指標となり得る。
セル抵抗率(=過電圧/電流密度、単位はΩ・cm2)と
して表すことができるため、このセル抵抗率は過電圧の
大小を判定する指標となり得る。
【0021】ここで図3は充放電電流値に対するセル抵
抗率と電池電圧効率の関係を示す図である。この図の関
係から、任意の充放電電流値に対して、一定の電池電圧
効率を維持する場合に必要となるセル抵抗率の値(また
は範囲)を求めることができる。
抗率と電池電圧効率の関係を示す図である。この図の関
係から、任意の充放電電流値に対して、一定の電池電圧
効率を維持する場合に必要となるセル抵抗率の値(また
は範囲)を求めることができる。
【0022】従ってこのセル抵抗率の値(または範囲)
を基準値(または基準範囲)として予め求めておき、実
際に測定したセル抵抗率がこの基準値(または基準範
囲)を上回る場合は、不足分を補うために電解液供給量
を増やしてセル抵抗率を下げ、基準値(または基準範
囲)を下回っている場合は、不要分を削減するために電
解液供給量を減少させる、という電解液供給量調整を行
えば、高い電圧効率が維持できるとともに、ポンプ動力
の省力化が実現できるのである。
を基準値(または基準範囲)として予め求めておき、実
際に測定したセル抵抗率がこの基準値(または基準範
囲)を上回る場合は、不足分を補うために電解液供給量
を増やしてセル抵抗率を下げ、基準値(または基準範
囲)を下回っている場合は、不要分を削減するために電
解液供給量を減少させる、という電解液供給量調整を行
えば、高い電圧効率が維持できるとともに、ポンプ動力
の省力化が実現できるのである。
【0023】次に演算器11を用いて実際に電解液供給
量を増減する方法について説明する。図2は演算器11
における概略処理フローを示す図である。以下同図に沿
って説明する。
量を増減する方法について説明する。図2は演算器11
における概略処理フローを示す図である。以下同図に沿
って説明する。
【0024】まず演算器11に、前記図3に示す充放電
電流値に対するセル抵抗率と電池電圧効率の関係データ
またはこれを加工したデータを外部記憶装置(図示せ
ず)から入力して記憶する(ステップ1)。
電流値に対するセル抵抗率と電池電圧効率の関係データ
またはこれを加工したデータを外部記憶装置(図示せ
ず)から入力して記憶する(ステップ1)。
【0025】次に演算器11に、図1に示す開路電圧検
出器8から電解液開路電圧を、電流検出器9から充放電
電流値を、電池電圧検出器7から電池電圧を、それぞれ
入力して記憶する(ステップ2)。
出器8から電解液開路電圧を、電流検出器9から充放電
電流値を、電池電圧検出器7から電池電圧を、それぞれ
入力して記憶する(ステップ2)。
【0026】次にステップ1で入力したデータと、ステ
ップ2で入力した充放電電流値から、そのときの電圧効
率を所定値に維持するのに必要なセル抵抗率の基準範囲
を求める(ステップ3)。
ップ2で入力した充放電電流値から、そのときの電圧効
率を所定値に維持するのに必要なセル抵抗率の基準範囲
を求める(ステップ3)。
【0027】次にステップ2で入力した電解液開路電圧
と充放電電流値と電池電圧から、現在のセル抵抗率を算
出する(ステップ4)。
と充放電電流値と電池電圧から、現在のセル抵抗率を算
出する(ステップ4)。
【0028】セル抵抗率は、具体的には、次式(1)に
よって求められる。 セル抵抗率(Ω・cm2)=Δ(Vm−Voc)/i ・・・(1) Vm:1セル当りの平均電圧(電池電圧/セル数) Voc:電解液開路電圧 i:電流密度(=電流値/電極面積)
よって求められる。 セル抵抗率(Ω・cm2)=Δ(Vm−Voc)/i ・・・(1) Vm:1セル当りの平均電圧(電池電圧/セル数) Voc:電解液開路電圧 i:電流密度(=電流値/電極面積)
【0029】ここで1セル当りの平均電圧Vmは、入力
した電池電圧値を使用するセル数で割って求める。また
電流密度iは、入力した充放電電流値を電池の電極面積
で割って求める。
した電池電圧値を使用するセル数で割って求める。また
電流密度iは、入力した充放電電流値を電池の電極面積
で割って求める。
【0030】次にステップ4で求めた現在のセル抵抗率
がステップ3で求めた基準範囲に入っているか否かを判
断し(ステップ5)、基準範囲内に入っていればステッ
プ2に戻り、上記処理を繰り返す。
がステップ3で求めた基準範囲に入っているか否かを判
断し(ステップ5)、基準範囲内に入っていればステッ
プ2に戻り、上記処理を繰り返す。
【0031】一方現在のセル抵抗率が前記基準範囲を上
回る場合は、電解液供給量を所定量増やす信号を流量制
御装置10(図1参照)に出力し(ステップ6)、逆に
下回っている場合は、所定量減少させる信号を出力し
(ステップ7)、ステップ2に戻る。これを繰り返すう
ちに、セル抵抗率は基準範囲内に入り、高い電圧効率が
維持でき、且つポンプ消費動力を低減化できる。
回る場合は、電解液供給量を所定量増やす信号を流量制
御装置10(図1参照)に出力し(ステップ6)、逆に
下回っている場合は、所定量減少させる信号を出力し
(ステップ7)、ステップ2に戻る。これを繰り返すう
ちに、セル抵抗率は基準範囲内に入り、高い電圧効率が
維持でき、且つポンプ消費動力を低減化できる。
【0032】次に、上記制御に加えて以下の制御を行え
ば、さらにポンプ消費動力を大幅に削減できる。
ば、さらにポンプ消費動力を大幅に削減できる。
【0033】即ちここで図4は電流値,電解液充電深度
及び濃度が一定の場合の、電解液供給量とセル抵抗率の
関係を示す図である。同図に示すように、電解液供給量
を増やせば、セル抵抗率は急減していくが、電解液供給
量が図中の点k付近を上回るあたりから、セル抵抗率は
比較的安定し、ほぼ一定値を示すようになる。
及び濃度が一定の場合の、電解液供給量とセル抵抗率の
関係を示す図である。同図に示すように、電解液供給量
を増やせば、セル抵抗率は急減していくが、電解液供給
量が図中の点k付近を上回るあたりから、セル抵抗率は
比較的安定し、ほぼ一定値を示すようになる。
【0034】仮に、前記セル抵抗率の基準範囲を図中の
aの範囲とした場合、電解液供給量の設定範囲は図中の
bの範囲となる。つまり電解液供給量がこの範囲にあれ
ば、セル抵抗率は基準範囲内で安定し、高い電圧効率が
維持されるのだが、さらに、電解液供給量を範囲bの中
の最小値、つまり、k付近に設定すれば、ポンプ消費動
力を大幅に削減することができるのである。
aの範囲とした場合、電解液供給量の設定範囲は図中の
bの範囲となる。つまり電解液供給量がこの範囲にあれ
ば、セル抵抗率は基準範囲内で安定し、高い電圧効率が
維持されるのだが、さらに、電解液供給量を範囲bの中
の最小値、つまり、k付近に設定すれば、ポンプ消費動
力を大幅に削減することができるのである。
【0035】具体的な実施手順としては、前記式(1)
で求めた現在のセル抵抗率を図4のデータと比較して、
該セル抵抗率がaよりも大きい場合は、セル抵抗率の変
化率(=Δセル抵抗率/Δ電解液供給量)が事前に規定
した値(演算器11に入力しておく)付近になるレベル
まで、電解液供給量を増やす。
で求めた現在のセル抵抗率を図4のデータと比較して、
該セル抵抗率がaよりも大きい場合は、セル抵抗率の変
化率(=Δセル抵抗率/Δ電解液供給量)が事前に規定
した値(演算器11に入力しておく)付近になるレベル
まで、電解液供給量を増やす。
【0036】逆に、セル抵抗率がaよりも小さい場合
は、セル抵抗率の変化率が事前に規定した値付近になる
レベルまで、電解液供給量を減少させる。この電解液供
給量の加減調整は、セル抵抗率の変化率を考慮しなが
ら、段階的に実施するのが望ましい。
は、セル抵抗率の変化率が事前に規定した値付近になる
レベルまで、電解液供給量を減少させる。この電解液供
給量の加減調整は、セル抵抗率の変化率を考慮しなが
ら、段階的に実施するのが望ましい。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる電解液流通型電池によれば、以下のような優れた効
果を有する。 高い電圧効率を維持しながら、ポンプ消費動力の省力
化が実現されるため、システム効率を大幅に向上でき
る。
かる電解液流通型電池によれば、以下のような優れた効
果を有する。 高い電圧効率を維持しながら、ポンプ消費動力の省力
化が実現されるため、システム効率を大幅に向上でき
る。
【0038】従来のように充電深度測定に関するモニ
ター装置等が不要となるため、システム全体が簡素化さ
れ、低コスト化が図れ、操作性及び経済性に優れる。
ター装置等が不要となるため、システム全体が簡素化さ
れ、低コスト化が図れ、操作性及び経済性に優れる。
【図1】本発明の1実施例にかかる電解液流通型電池の
全体構成を示す図である。
全体構成を示す図である。
【図2】演算器11における概略処理フローを示す図で
ある。
ある。
【図3】充放電電流値に対するセル抵抗率と電池電圧効
率の関係を示す図である。
率の関係を示す図である。
【図4】電流値,電解液充電深度及び濃度が一定の場合
の、電解液供給量とセル抵抗率の関係を示す図である。
の、電解液供給量とセル抵抗率の関係を示す図である。
【図5】従来のレドックスフロー電池を示す概略図であ
る。
る。
1 電解槽 1a 負極室 1b 正極室 1c 隔膜 4 外部回路 5,6 ポンプ 7 電池電圧検出器 8 開路電圧検出器 9 電流検出器 11 演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 泉 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 和田 雄高 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 (72)発明者 赤井 勇一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会 社荏原製作所内 審査官 高木 康晴 (56)参考文献 特開 平5−326007(JP,A) 特開 平4−12464(JP,A) 特開 昭63−150863(JP,A) 特開 昭63−45761(JP,A) 特開 平5−290872(JP,A) 特開 平5−326007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/18 - 8/20
Claims (1)
- 【請求項1】 正極を有する正極室と負極を有する負極
室を隔膜によって分離した電池セルを複数個接続して構
成される電解槽を具備し、該電解槽に正極電解液及び/
または負極電解液をポンプによって流通せしめ、正・負
極室での活物質の酸化還元により、前記電解槽に接続し
た外部回路に対して充電による電力貯蔵及び放電による
電力供給を行う電解液流通型電池において、 前記電解槽の電圧値を検出する手段と、電解槽に供給さ
れる電解液の電解液開路電圧を検出する手段と、外部回
路を流れる充放電電流値を検出する手段と、これら検出
手段によって検出された検出値を入力する演算手段とを
具備し、 前記演算手段は、前記検出した電解槽電圧値と電解液開
路電圧と充放電電流値から電池セル抵抗率を算出すると
ともに、この電池セル抵抗率が電池セル抵抗率の基準値
または基準範囲内の値となるように電解液供給量を増減
させることを特徴とする電解液流通型電池。
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---|---|---|---|
JP34757293A JP3193990B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 電解液流通型電池 |
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JP34757293A JP3193990B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 電解液流通型電池 |
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JPH07192747A JPH07192747A (ja) | 1995-07-28 |
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