JP3193860U - 足場用金網ネットを付設した軽量鉄骨屋根構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】スレート、トタン等で構成された屋根で上載荷重に対し強度が十分でない処でも安全に機器設置可能とする屋根構造であって、屋根の上に金網ネットを上載せ張設することによって、作業者による屋根上組立設置作業中おいて、スレート、トタン等が破損により発生する落下人身事故を防ぎ、太陽光発電用パネルを固定可能とした軽量鉄骨屋根構造を提供する。【解決手段】梁2を有する鉄骨屋根におけるスレート、トタン等で構成された屋根材3の上に太陽光発電パネル等の追加機器を設置可能な屋根構造において、屋根材の上に金網ネット4を敷設して接着剤により接着固定すると共に、金網ネット上面に、直接又は仲介部材を介して太陽光発電用パネル5を固定可能とした。【選択図】図1
Description
本考案は、鉄骨製の梁に波型スレート等屋根材を施こした軽量屋根構造に関し、特にこの軽量鉄骨屋根への太陽光パネル設置作業に際して、作業者の安全を確保するため、軽量鉄骨屋根上で作業する作業者が軽量屋根からその破断によって落下することなく、作業者がより安全に設置作業を遂行できるための足場用金網ネットを付設した軽量鉄骨屋根構造に関するものであり、屋根張り工事作業者の屋根材破壊による屋根からの落下の危険を防止し、安心して屋根張り作業に従事できる環境を確保した上で屋根現場における所定の安全作業を可能とする軽量鉄骨屋根構造に係る考案である。
スレート、トタン等の屋根材(以下「スレート屋根材」で代表する。)は、鉄骨製の梁にスレート屋根材を施工するものとして軽量屋根が構成されていて、これらの屋根材を鉄骨製の梁部材に固定支持する軽量建物の軽量鉄骨屋根構造において、スレート屋根材の上に太陽光発電用パネルを上載設置する場合には、屋根として張られるスレート、トタン等に孔を開け、これを支持する鉄骨製の梁部材にボルトで締結することにより太陽光発電パネル体を、直接又は架台を介在して固定することが一般的に行われている(図4又は図6参照)。また、前記架台の代用として、長尺の鉄骨材を利用することもあった(図5参照)。
そして、上記、図4ないし図6に示された屋根構造のいずれにおいても、軽量屋根における梁設置のスパンは、軽量化の観点から少なくとも張られたスレート屋根板の重量支持を満足すれば十分であり、その後、太陽光電池パネル体を上載設置するに当って、スレート屋根板自体はその上で作業者の重量を支え得る強度までは十分配慮されていなかった。そして軽量屋根の鉄骨製の梁部材の足場にする危険度の高い作業環境のなかでの曲芸的作業を強いられるものであった。
掛る対処法として、局部的な集中荷重を回避しながら屋根作業者の重量を支持するための足場板を設置も講じた対策も取られている(特開2008−266920)。しかし、足場自体、分割体の連結組立構造を有するものであることからの製作手間を要し、また軽量屋根の鉄骨製の梁に対しては荷重負荷を与えることは否めなかった。
掛る対処法として、局部的な集中荷重を回避しながら屋根作業者の重量を支持するための足場板を設置も講じた対策も取られている(特開2008−266920)。しかし、足場自体、分割体の連結組立構造を有するものであることからの製作手間を要し、また軽量屋根の鉄骨製の梁に対しては荷重負荷を与えることは否めなかった。
さらに、図6は、本考案に係る従来の軽量屋根として、鉄骨製の梁部材上に張設した波型スレート、波型トタン等の屋根材3で構成された屋根構造1を部分的な模式図として示す。屋根材3はこれに穿設した挿通孔(図示省略)にボルト16を挿通し、鉄骨製の梁2に締着し固定される。かかる軽量鉄骨屋根構造1において、屋根材3の上部に、更に太陽光発電パネル体15を取付け付設する場合には、この取付けに当って、屋根材3に中間材の架台9を介して設置される。架台9はボルト10より締着される。この場合、前記屋根材3には、梁2への取付けに必要なボルト孔が穿設されていると共に、新たに前記架台取着用のボルト10のための挿通孔が別途穿設されることとなり、挿通孔の増設に伴う雨漏りの原因となる構造を有するものであり、更には強度を弱めるおそれがあった。
上記のように、屋根材に異なる部材の取着毎に、追加的に孔を開けることとなる場合には、屋根部材の荷重強度の低下をもたらし、また鉄骨製の梁部材間で支持された波型スレート13aの長期使用よる劣化に伴い強度が低下することと相俟って、孔部分や表面に設置器具や工事人の負荷が足元に集中的に荷重されたときにスレート自体が破壊する恐れがあり、延いては波型スレートの大きな破断へと広がり、作業者の屋根から落下する危険を生じ、人命を落とす危険すらあるものであり、特に軽量屋根上の作業において安全上の一つの問題を抱えるものであった。
そこで、本考案は、軽量鉄骨屋根構造において、既設又は新設のスレート、トタン等の屋根材の上面に、金網ネットを張設取着することを特徴とするものである。これによって、作業者は金網ネット材の上に乗って作業するとき、作業者の荷重が分散して支えられるようにしたものので、スレートに集中荷重が加えることがなく所定の作業が可能となる。したがって、作業者は自分の重量が金網ネット材において分散的に支えられ、鉄骨製の梁上にねじ締着して張設された波板スレートの上面に更に張設取着した金網ネット上に、太陽光発電体等の付属機器を針金による緊結等を作業をする場合においても、安全に付属機器の取着作業を実行することができる。
要すれば、軽量鉄骨屋根構造における屋根材の地面への金網ネットの張設によって作業中作業者は金網ネット上に支持されるので、作業時に波型スレートに直接乗ることはなく、クッション材としての機能を有すると共に、従来のように直に荷重が加えられたときに、波型スレートを衝いて破断し、屋根から落下する恐れはなくなる。このことからこの金網ネットは足場材ないしは安全ネットとして機能することができるものである。
要すれば、軽量鉄骨屋根構造における屋根材の地面への金網ネットの張設によって作業中作業者は金網ネット上に支持されるので、作業時に波型スレートに直接乗ることはなく、クッション材としての機能を有すると共に、従来のように直に荷重が加えられたときに、波型スレートを衝いて破断し、屋根から落下する恐れはなくなる。このことからこの金網ネットは足場材ないしは安全ネットとして機能することができるものである。
本考案は上記課題を解決するために、スレート、トタン等で屋根材が構成されている軽量鉄骨建物において、屋根材上面に追加的に太陽光発電用パネルを設置する場合でも、太陽光発電用パネルを設置する現場の作業者が安全に所定の作業ができるように作業足場を確保すると共に、当該作業足場の敷設設置を簡単に実行でき、軽量な構造体を利用し安価な材料費で提供できるものとして案出された。
本考案は、スレート、トタン等で構成されている屋根の上に金網ネットを張設すると共に、その上に太陽光パネルを設置するに際して、当該ネットを介して太陽光発電用パネルを固定可能としたスレート屋根構造を提供するものである。
本考案によれば、スレート、トタン等で構成されている屋根の上載荷重に対して強度が十分でない処に軽量な機器を設置する屋根構造において、屋根の上にネットを張り、その上に太陽光パネルを設置するに際して、人が作業する場合、スレート、トタン等が破損してもネットがあるために人が落下することがなく事故を防ぐことができる。
したがって、従来、軽量鉄骨上にスレート、トタン等で構成された屋根構造において、その上載荷重に対し強度が十分でない処に軽量な機器、例えば太陽光パネルを設置する場合であっても、その屋根構造において、金網ネットを張設したことによって、スレート、トタン等が破損して作業者が落下する惧れを回避することができる。
また、敷設された金網ネット自体に太陽光発電用パネルを固定して設置するものであるので、屋根材としてのスレート等に孔を開けることの必要がなく、これら孔増加に伴う追加的な屋根の雨漏りの虞もなくなる。
金網ネットのスレート上面への張設取着に当っては、接着剤の介在により実行される。また、太陽光発電パネル体の金網ネット上面への取着に当っても、接着剤の介在により実行することでも差し支えない。もちろん針金による緊締と併用することは任意であり、針金による緊締だけでも構わない。
したがって本考案に係る屋根構造では、屋根の屋根材を直接傷つけることがないので、現在の屋根を使用する場合でも、水漏れ防止、屋根強度維持の点から、非常に有利である。
要すれば、太陽光発電用パネル体等の軽量な機器を設置する屋根構造において、上載荷重に対して強度が十分でない処においても、金網ネットに安全が保障されるので、軽量鉄骨屋根構造にあっても安全に機器設置作業を遂行することができる。
したがって、従来、軽量鉄骨上にスレート、トタン等で構成された屋根構造において、その上載荷重に対し強度が十分でない処に軽量な機器、例えば太陽光パネルを設置する場合であっても、その屋根構造において、金網ネットを張設したことによって、スレート、トタン等が破損して作業者が落下する惧れを回避することができる。
また、敷設された金網ネット自体に太陽光発電用パネルを固定して設置するものであるので、屋根材としてのスレート等に孔を開けることの必要がなく、これら孔増加に伴う追加的な屋根の雨漏りの虞もなくなる。
金網ネットのスレート上面への張設取着に当っては、接着剤の介在により実行される。また、太陽光発電パネル体の金網ネット上面への取着に当っても、接着剤の介在により実行することでも差し支えない。もちろん針金による緊締と併用することは任意であり、針金による緊締だけでも構わない。
したがって本考案に係る屋根構造では、屋根の屋根材を直接傷つけることがないので、現在の屋根を使用する場合でも、水漏れ防止、屋根強度維持の点から、非常に有利である。
要すれば、太陽光発電用パネル体等の軽量な機器を設置する屋根構造において、上載荷重に対して強度が十分でない処においても、金網ネットに安全が保障されるので、軽量鉄骨屋根構造にあっても安全に機器設置作業を遂行することができる。
本考案は、屋根に太陽光発電パネル単位体を設置するに際して、スレート、トタン等で構成されている屋根の上に金網ネットを張設すると共に、その上に太陽光パネルを設置するに際して、当該金網ネットを介して太陽光発電用パネル単位体を固定可能とするものであるが、太陽光発電用パネル単位体の屋根に対する取着形態として、直接張設取着した金網ネットに直接接着剤7で接着し且つ針金緊締6した実施例1、中間梁を介して接着張設した金網ネットに直接接着剤7で接着し且つ針金緊締6した実施例2、直接張設取着した金網ネットに架台を接着剤7で接着し且つ針金緊締6し、この架台を介して太陽光発電用パネル単位体をクランプ乃至ねじ止めした実施例3として、以下に説明する。
図1において、屋根1に太陽光発電パネル体5を設置するに際して、スレート、トタン等の屋根材3で構成された屋根1の上に金網ネット4が張設されると共に、その金網ネット4の上に太陽光パネル5を設置するに際して、当該金網ネット4に対して太陽光発電用パネル体5を固定する。この金網ネット4のスレート3上面への張設取着に当っては、接着剤7の介在により接着固接される。また、太陽光発電パネル体5を金網ネット4上面へ取着するに当って、接着剤7の介在により接着することのみでも差し支えない。もちろん太陽光発電パネル体5と金網ネット4間に針金を架け渡して緊締する針金緊締6と併用することは任意であり、針金緊締6のみでも構わない。
針金による緊締により接着剤による接着固化を確実にし、一層強固な固着状態を確保することが可能となる。
針金による緊締により接着剤による接着固化を確実にし、一層強固な固着状態を確保することが可能となる。
図2において、屋根1に太陽光発電パネル単位体5を設置するに際して、スレート、トタン等で構成されている屋根材3の上に中間梁8が接着等により取着され、当該中間梁8を介してこれに接着張設した金網ネット4に直接接着剤7及び/又は針金緊締6により太陽光発電パネル単位体5が固定される。
当該金網ネットに対する太陽光発電用パネル単位体5の固定手段については実施例1と同様である。
接着剤による接合構造は、実施例1と同様であり、図面上省略されている。
当該金網ネットに対する太陽光発電用パネル単位体5の固定手段については実施例1と同様である。
接着剤による接合構造は、実施例1と同様であり、図面上省略されている。
図3において、本考案に係る屋根構造は、屋根1の屋根材が例えば波型スレート3で構成され、この波型スレート3の屋根材が鉄骨製の梁2上に架け渡して敷設され通常ボルト締めにより取着される。この実施例でも上記実施例と同様、屋根材3の上に金網ネット4が張設されている。この実施例では、さらに、金網ネット4の上面に、架台9が直接接着剤7及び/又は針金緊締6によりネット金網に固定され、架台に対して、太陽光発電パネル体5が取着される。
この実施例においても、接着剤による接合構造は、実施例1と同様であり、図面上省略した。
この実施例においても、接着剤による接合構造は、実施例1と同様であり、図面上省略した。
上記実施例では、金網ネットの取付けについて、直接接着剤7で接着し且つ針金緊締6したものとして説明したが、接着剤7による接着と針金緊締6を必須とするものではなく、接着剤7による接着のみでもよいし、針金緊締6のみでもよく、少なくともそれらに1つの手段により取り付けられるものであってよく、「接着剤及び/又は針金緊締により」とはこの意味である。
また、架台の構造としては、図3に示すように、一体型(9A)又は2分割型(9)の構造を採用することができる。架台に対して太陽光発電パネルユニット5を図示のごとく差し込みスライドした後、所定の位置に適宜固定手段、例えば、ねじ止め、クランプ止め等を選択して固定される。
また、架台の構造としては、図3に示すように、一体型(9A)又は2分割型(9)の構造を採用することができる。架台に対して太陽光発電パネルユニット5を図示のごとく差し込みスライドした後、所定の位置に適宜固定手段、例えば、ねじ止め、クランプ止め等を選択して固定される。
本考案の金網ネットを敷設した屋根構造によれば、従来上載荷重に対して強度が十分でない屋根箇所にあっても、張設された当該金網ネットにより荷重が分散して支持されるので、例えば太陽光発電パネル5等の機器を追加設置するに際しても、足場を確保して安全に組立据付け作業を行うことができることはもちろん、金網ネット4の荷重強度以内で他の機器を追加敷設することも可能となる。
以上上記実施例によれば、屋根材3の上に金網ネット4が上載せ張設されているので、軽量屋根構造であっても、太陽光発電パネル体5を設置する作業者の設置作業に際して、当該屋根1上の張設金網ネット4が作業足場としての機能を果たすことになるので、作業中に作業人が落下する恐れがなく、場合によってスレート、トタン等の耐用年数の経過に伴い低下し破損しやすくなり、また万が一破損したとしても、また、太陽発電パネル体の屋根への据付け中に、組立部品、関連部品等が万が一落下したとしても、張設金網ネット4の存在によって張設金網ネットが落下防止ネットとしての機能を果たすことになり、破損したスレート、トタン等が破損孔を通過する落下事故を補足的に防ぐことにもつながる。
1 屋根
2 鉄骨製の梁
3 屋根材(スレート又はトタン)
4 金網ネット
5 軽量太陽光発電パネル体
6 針金緊締
7 接着剤
8 中間梁
9 架台
2 鉄骨製の梁
3 屋根材(スレート又はトタン)
4 金網ネット
5 軽量太陽光発電パネル体
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7 接着剤
8 中間梁
9 架台
Claims (3)
- 梁を有する鉄骨屋根におけるスレート、トタン等で構成された屋根材の上に太陽光発電パネル等の追加機器を設置可能な屋根構造において、当該屋根材の上に金網ネットを敷設して接着剤により接着固定すると共に、当該金網ネット上面に、直接又は仲介部材を介して太陽光発電用パネルを固定可能とした軽量鉄骨屋根構造。
- 請求項1において、前記金網ネット上面に太陽光発電用パネルを固定する仲介部材が、屋根材に接着した仲介梁である軽量鉄骨屋根構造。
- 請求項1において、前記金網ネット上面に太陽光発電用パネルを固定する仲介部材が、前記金網ネット上面に接着剤及び/又は針金緊締により固定された架台である軽量鉄骨屋根構造。
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JP2014004263U JP3193860U (ja) | 2014-08-11 | 2014-08-11 | 足場用金網ネットを付設した軽量鉄骨屋根構造 |
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Cited By (1)
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CN107222156A (zh) * | 2017-07-07 | 2017-09-29 | 江苏杰多新能源投资发展有限公司 | 一种光伏支架系统 |
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2014
- 2014-08-11 JP JP2014004263U patent/JP3193860U/ja not_active Expired - Lifetime
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