JP3193344U - 蓋体 - Google Patents

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重寛 中原
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Abstract

【課題】必要な強度を確保することができながらも、材料を削減することができる蓋体を提供する。【解決手段】発泡性合成樹脂からなり、容器本体の開口部に着脱自在に構成された略矩形状で板状の蓋体本体30を備えた蓋体であって、蓋体本体30の上面外周部全域に亘って枠状の凸条Tが形成され、容器本体と蓋体本体30とに掛け回して両者を固定するバンドを入り込ませる第1切欠き部S1が、凸条Tの対向する二辺それぞれの辺方向両端部に所定長さを持ってそれぞれ形成され、二辺それぞれの辺方向両端部の第1切欠き部S1,S1間に、第1切欠き部S1の所定長さよりも長い所定長さを有する第2切欠き部S2が形成されている。【選択図】図5

Description

本考案は、発泡性合成樹脂からなり、容器本体の開口部に着脱自在に構成された略矩形状で板状の蓋体本体を備えた蓋体に関する。
かかる蓋体においては、蓋体本体の上面外周部全域に亘って枠状の凸条を形成することによって、薄肉な板状の蓋体本体の強度アップを図ることができる。また、容器本体と蓋体本体とに掛け回して両者を固定するバンドを入り込ませる切欠き部が、前記凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部に形成されたものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
更に、前記二辺それぞれの辺方向両端部に位置する切欠き部間に、空気を通過させるための切欠き部を形成し、その空気用の切欠き部の辺方向の長さが、バンド用の切欠き部の辺方向の長さよりも短い寸法になっている。
特開平8−51888号公報(図1、図4参照)
上記特許文献1のように、空気用の切欠き部が形成されているものの、空気用の切欠き部の辺方向の長さがバンド用切欠き部よりも短いものであるため、蓋体本体の上面外周部に凸条を形成するための材料が多く必要となり、コスト高になるという不都合があり、改善の余地があった。
本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、必要な強度を確保することができながらも、材料を削減することができる蓋体を提供することを課題とする。
本考案の蓋体は、前述の課題解決のために、発泡性合成樹脂からなり、容器本体の開口部に着脱自在に構成された略矩形状で板状の蓋体本体を備えた蓋体であって、前記蓋体本体の上面外周部全域に亘って枠状の凸条が形成され、前記容器本体と前記蓋体本体とに掛け回して両者を固定するバンドを入り込ませる第1切欠き部が、前記凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部に所定長さを持って形成され、前記二辺それぞれの第1切欠き部間の辺方向略中央部に、該第1切欠き部の所定長さよりも長い所定長さを有する第2切欠き部が形成されていることを特徴としている。
かかる構成によれば、例えば食品等を氷や水とともに容器本体に収納し、容器本体の開口を蓋体本体にて閉じる。そして、凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部に形成された第1切欠き部を介して容器本体と蓋体本体とにバンドを掛け回して両者を固定する。バンドが掛け回される凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部は、バンドが掛け回される関係上、蓋体本体の強度が必要となる。しかし、凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部間は、辺方向両端部に比べて強度を必要としないため、そこに形成する第2切欠き部を、バンドが入り込むことができる第1切欠き部の所定長さよりも長い所定長さを有する構成とすることによって、必要な強度を確保することができながらも、材料を削減することができる。
また、本考案の蓋体は、前記凸条の残りの対向する二辺それぞれの辺方向略中央部にバンドを入り込ませる第3切欠き部が所定長さを持って形成され、該第3切欠き部は、前記第1切欠き部の所定長さよりも長くてもよい。
上記構成によれば、凸条の残りの対向する二辺それぞれの辺方向略中央部に形成された第3切欠き部を、第1切欠き部の所定長さよりも長くしていれば、その分だけ更に材料を削減することができる。そして、辺方向略中央部に形成される第3切欠き部は、辺方向両端部に形成される切欠き部に比べて強度を必要としないため、第3切欠き部を第1切欠き部の所定長さよりも長くできる。
また、本考案の蓋体は、前記第1切欠き部を形成する辺方向に沿って対向する一対の側面は、上方に向かうほど互いに離れる傾斜面に形成されていてもよい。
上記構成によれば、バンドを第1切欠き部に入り込ませる際に、凸条の辺方向両端面の傾斜面にバンドの幅方向両端が当接してバンドを第1切欠き部側へ確実に案内することができ、バンドの装着作業を迅速に行うことができる。
本考案によれば、他の部分に比べて強度を必要としない凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部の第1切欠き部間に、バンドを入れ込むことができる第1切欠き部の所定長さよりも長い所定長さを有する第2切欠き部を形成することによって、必要な強度を確保することができながらも、材料を削減することができる。よって、コスト面及び強度面のいずれの面においても優れた蓋体とすることができる。
本考案に係る容器の正面図である。 同容器を示す側面図である。 容器本体の要部の斜視図である。 容器本体の底面図である。 蓋体の平面図である。 蓋体の底面図である。 2つの容器を上下に積み重ねた状態の要部の正面図である。 2つの容器を上下に積み重ねた状態の要部の側面図である。
以下、本考案に係る蓋体の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、あさり(魚でもよい)等の貝類を海水とともに収納することができる箱型状の容器1を示している。この容器1は、上端に開口部2A(図3参照)を有する発泡性合成樹脂でなる容器本体2と、この容器本体2の上端開口部2Aを閉じて密閉状態にするための発泡性合成樹脂でなる蓋体3とから構成されている。尚、発泡性合成樹脂としては、特に限定されないが、例えば発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン等の各種発泡性合成樹脂が利用できる。尚、容器1の短辺方向を左右方向とし、容器1の長辺方向を前後方向とする。わかり易くするために図面にも前後左右の文字を入れている。
容器本体2は、図3及び図4に示すように、平面視略長方形状に形成された板状の底壁21と、底壁21の外周縁から上方に立ち上げられた本体用側壁27とを備えている。
底壁21は、外側に位置するフラット面を有する外周縁21aと、外周縁21aを除いた内側部分から下方に突出した突出部21Tとを備え、この突出部21Tのフラットな下面21tが、床面等に接する。
本体用側壁27は、底壁21の全周に亘る枠状に形成され、上端部がこれよりも下側部分の肉厚よりも厚くなるよう外側に膨出した肉厚補強部2Bを構成してなり、該肉厚補強部2Bの下方に一対の指掛け用凹部24,24を備えるとともに該肉厚補強部2Bと同一厚みとなるよう外側に膨出した補助用肉厚補強部2Cを延設している。
本体用側壁27は、具体的には、底壁21の一対の長辺である左右の縁部に上方に立ち上げられた左右側壁22,22と、底壁21の一対の短辺である前後の縁部から上方に立ち上げられた前後側壁23,23とを備え、これら4つの側壁22,23の上部に貝類や海水を出し入れするための前記上端開口部2Aが形成されて構成されている。
左右側壁22,22は、上端部が他の部分(上端部より下側部分)の肉厚よりも厚くなる肉厚補強部2Bとなり、肉厚補強部2Bの外面2bは、容器本体2の下面(水平面)21tに対して垂直となる垂直面に構成されている。また、肉厚補強部2Bの下側部分の外面22cは、下方側ほど内側となる傾斜面に形成されている。また、左右側壁22,22の内面(図示せず)は、下方側ほど内側となる傾斜面に形成されている。前記のように肉厚補強部2Bの下側部分の外面22cを、肉厚補強部2Bの下端2Uから下方側ほど内側となる傾斜面に形成することによって、金型との離型性を良好にすることができる。尚、前記傾斜面の傾斜角度を1°に設定しているため、図面上では把握でき難い状態になっている。
前後側壁23,23は、上端部が他の部分(上端部より下側部分)の肉厚よりも厚くなる肉厚補強部2Bを備え、肉厚補強部2Bの左右方向中央部の下方に肉厚補強部2Bと同一厚みとなる補助用肉厚補強部2Cが延出されており、これら前後の補助用肉厚補強部2C,2Cの下端から底部21の外周縁21aにかけて前後一対の指掛け用凹部24,24が形成されている。肉厚補強部2Bの外面2bは、容器本体2の下面(水平面)21tに対して垂直となる垂直面に構成されている。また、肉厚補強部2Bの下側部分の外面23cは、下方側ほど内側となる傾斜面に形成されている。また、前後側壁23,23の内面(図示せず)は、下方側ほど内側となる傾斜面に形成されている。前記のように肉厚補強部2Bの下側部分の外面23cを、肉厚補強部2Bの下端2Uから下方側ほど内側に位置する傾斜面に形成することによって、金型との離型性を良好にすることができる。尚、前記傾斜面の傾斜角度を1°に設定しているため、図面上では把握でき難い状態になっている。
指掛け用凹部24は、容器1の肉厚補強部2Bの下側部分の外面23cよりも内側に離間したフラット面24Aと、フラット面24Aの左右端から容器1の肉厚補強部2Bの下側部分の外面23cまでを繋ぐフラットな左右の横側面24B,24Bと、補助用肉厚補強部2Cの下端面24Cの4つの面から構成され、補助用肉厚補強部2Cの下端面24Cに指(例えば、人差し指、中指、薬指、小指の4本)を掛けて容器1を持ち上げることになる。
指掛け用凹部24の左右幅は、補助用肉厚補強部2Cの左右幅よりも狭く設定され、下方に向かうほど幅広にすることで材料を削減することができる。補助用肉厚補強部2Cの下端面24Cにおける指掛け用凹部24の左右幅は、具体的には、4本の指(ほとんどの指)を掛けることができるように略7cmの大きさの幅に設定しているが、4cm〜10cmの間の大きさの幅に設定してもよい。また、指掛け用凹部24の内側への深さは、肉厚補強部2Bの下側部分の外面23cから指掛け用凹部24のフラット面24Aまでの距離であり、略1cmに設定しているが、0.5cm〜3cmの間の任意の値に設定してもよい。
また、容器本体2に装着した蓋体3を取り外す場合に、容器本体2の対角線上に位置する角部に、指を入れることができる指入れ用凹部26が形成されている。従って、指入れ用凹部26,26の一方又は両方に指(例えば人差し指)を入れて容器本体2に対して蓋体3を上方へ持ち上げることによって、蓋体3を容易に取り外すことができる。
また、左右側壁22,22及び前後側壁23,23の上端面、即ち、容器本体2の上端面には、図3に示すように、内縁の全周に亘って上向きに突出する嵌合用凸条25が設けられている。
一方、蓋体3は、図5及び図6に示すように、平面視略長方形状で板状の蓋体本体である天壁3Aと、天壁3Aの外周縁から下方に延びる蓋体用側壁3Bとを備えている。
天壁3Aの底面のうちの前記蓋体用側壁3Bから所定距離内側に位置する部位に、全周に亘って下向きに突出する環状の凸条32が形成されている。該凸条32は、前後に対向する前後壁32A,32Aと、左右で対向する左右壁32B,32Bとを備える。そして、凸条32の前後壁32A,32Aの左右中央部同士及び左右壁32B,32Bの前後中央部同士を連結する略十字形状の補強用凸条34が形成されている。この補強用凸条34は、前記凸条32よりも下向きの突出量が小さく(少なく)なっている。
蓋体用側壁3Bは、具体的には、天壁3Aの一対の長辺である左右の縁部に下方に延びる左右側壁36,36と、天壁3Aの一対の短辺である前後の縁部から下方に延びる前後側壁37,37とを備えている。
前記蓋体用側壁3Bと前記凸条32との間に、前記嵌合用凸条25が嵌合する嵌合用凹溝33が形成されている。この嵌合用凹溝33を容器本体2の嵌合用凸条25に嵌合させることによって、蓋体3と容器本体2とが密閉状態で固定される。
左右側壁36,36の外面3bは、容器本体2の底壁21の下面(水平面)21tに対して垂直となる垂直面に形成されるとともに、容器本体2の肉厚補強部2Bの外面2bと面一となるように形成されている。
前後側壁37,37の外面3bは、容器本体2の底壁21の下面(水平面)21tに対して垂直となる垂直面に形成されるとともに、容器本体2の肉厚補強部2Bの外面2bと面一となるように形成されている。
前記のように左右側壁36,36の外面3b及び前後側壁37,37の外面3b、即ち蓋体用側壁3Bの外面3bと容器本体2の肉厚補強部2Bの外面2bとから、テープ貼り付け面を構成している。そして、蓋体用側壁3Bの外面3bと容器本体2の肉厚補強部2Bの外面2bとが垂直面に形成されることによって、それら垂直面に粘着テープNを貼り易くテープの貼り付け作業を迅速に行うことができる。尚、肉厚補強部2Bの上下の幅は、周方向において略同一の大きさに構成され、肉厚補強部2Bの厚みも、周方向において略同一の厚みに構成されている。また、蓋体3の外面(垂直面)3bの上下の幅は、周方向において略同一の大きさに構成され、肉厚補強部2Bの上下の幅と略同一の寸法になっている。
前記のように粘着テープNが貼り付けられて密閉状態になった容器1の前後側壁23,23に形成された指掛け用凹部24,24に指(例えば、人差し指、中指、薬指、小指の4本)を掛けて容器1を持ち上げて運搬することができる。このとき、補強された容器本体2の上端部の肉厚補強部2B及び補助用肉厚補強部2Cにて容器1の重量を良好に支持することができる。
また、天壁3Aの上面外周部全域に亘って枠状の凸条Tが形成され、容器本体2と蓋体本体30とに掛け回して両者を固定するバンドBを入り込ませる第1切欠き部S1が形成されている。この第1切欠き部S1は、凸条Tの対向する二辺のうちの長辺側の二辺それぞれの辺方向両端部の合計4箇所に所定長さを持って形成されている。これら4箇所に形成された第1切欠き部S1の所定長さ(辺方向に沿った長さ)は、同じ長さに構成され、図7に示すように、バンドBの幅と略等しい長さ(寸法)に構成されている。このように構成することによって、第1切欠き部S1に入り込んだバンドBが長手方向に位置ズレすることを阻止することができるとともに、第1切欠き部S1の形成による強度低下を抑えることができる。また、長辺側の二辺それぞれの第1切欠き部S1,S1間である辺方向中央部に、第1切欠き部S1の所定長さよりも長い所定長さを有する第2切欠き部S2が形成されている。更に、凸条Tの残りの対向する二辺、つまり短辺側の対向する二辺それぞれの辺方向略中央部にバンドBを入り込ませる第3切欠き部S3が所定長さを持って形成されている。この第3切欠き部S3は、前記第1切欠き部S1の所定長さよりも長くしている。前記第2切欠き部S2と第3切欠き部S3は、同一長さに構成され、第1切欠き部S1の長さの略1.5倍の長さに構成されているが、第1切欠き部S1の長さの1.2倍〜1.8倍の範囲に設定することが好ましい。バンドBとしては、合成樹脂製のものの他、紙製や布製等を用いることができる。ここでは、3本のバンドBを掛け回した場合を示しているが、必ずしも3本のバンドBを掛け回す必要はなく、1本又は2本のバンドBを掛け回して実施することもできる。また、第2切欠き部S2に、バンドBを掛け回してもよい。
前記のように凸条Tに、第1切欠き部S1、第2切欠き部S2、第3切欠き部S3を形成することによって、前端に位置する左右一対の第1突起35A,35Bと、後端に位置する左右一対の第2突起35C,35Dと、第1突起35A,35Bと第2突起35C,35Dとの間でかつ前側に近い側に位置する左右一対の第3突起35E,35Fと、第1突起35A,35Bと第2突起35C,35Dとの間でかつ後側に近い側に位置する左右一対の第4突起35G,35Hの合計8個の突起が蓋体本体30上に形成されている。これら8個の突起35A,35B,35C,35D,35E,35F,35G,35Hから前記凸条Tが構成されている。
第1突起35A又は35Bは、蓋体3の短辺方向に延びる直方体部35a又は35bと、これら直方体部35a又は35bの左右端から蓋体3の角部のアールに沿って湾曲した湾曲部35c又は35dとからなる略L字状に形成されている。また、第2突起35C,35Dは、蓋体3の短辺方向に延びる直方体部35e又は35fと、これら直方体部35e又は35fの左右端から蓋体3の角部のアールに沿って湾曲した湾曲部35g又は35hとからなる略L字状に形成されている。また、第3突起35E,35F及び第4突起35G,35Hは、長手方向に延びる直方体からなっている。
従って、上記のように構成された容器本体2に、例えばアサリ等の貝類(魚等でもよい)を海水とともに収納し、容器本体2の開口部2Aを蓋体3にて閉じる。そして、凸条Tの対向する二辺それぞれの第1切欠き部S1,S1を介して容器本体2と蓋体本体30とにバンドBを掛け回して両者を固定する。図示していないが、バンドBには締付け具が備えており、締付け具の締付けによって、バンドBが容器本体2と蓋体本体30とに押し付けられて固定される。また。バンドBが掛け回される凸条Tの対向する二辺それぞれの辺方向両端部は、バンドBが掛け回される関係上、蓋体3の強度が必要となる。そのため、第1切欠き部S1,S1をバンドBの幅と略等しい長さ(寸法)に構成することによって、強度が低下することを抑制することができる。これに対して、凸条Tの対向する二辺それぞれの辺方向中央部は、辺方向両端部に比べて強度を必要としないため、そこに形成する第2切欠き部S2,S2を第1切欠き部S1の所定長さよりも長い所定長さを有する構成とすることによって、必要な強度を確保することができながらも、材料を削減することができる。しかも、凸条Tの対向する二辺それぞれの第3切欠き部S3,S3も、第2切欠き部S2,S2と同様に、第1切欠き部S1の所定長さよりも長くすることによって、必要な強度を確保することができながらも、更に材料を削減することができる。
また、容器の前端側に位置する左右の第1切欠き部S1,S1を形成する辺方向両側面、つまり第1突起35A,35Bの第3突起側端面351a,351b及び第3突起35E,35Fの第1突起側端面351c,351dを、上方に向かうほど互いに離れる傾斜面に形成している。また、容器の後端側に位置する左右の第1切欠き部S1,S1を形成する辺方向両側面、つまり第3突起35C,35Dの第4突起側端面351e,351f及び第4突起35G,35Fの第3突起側端面351g,351hを、上方に向かうほど互いに離れる傾斜面に形成している。このように構成することによって、バンドBを左右の第1切欠き部S1,S1に入り込ませる際に、凸条の辺方向両端面の傾斜面がバンドBを第1切欠き部側へ確実に案内することができ、バンドBの装着作業を迅速に行うことができる。
図5、図7及び図8に示すように、2つの容器1,1を上下方向に積み重ねると、蓋体3の突起35A〜35Hの内側に、容器本体2の底部21の底面21aから突出する突出部21Tが入り込んで上側の容器1が下側の容器1に対して前後左右に位置ずれすることを阻止することができるようになっている。そして、蓋体3上面からの突起35A〜35Hの上下高さよりも容器本体2の突出部21Tの上下高さが低くなっている。このため、2つの容器1,1を上下方向に積み重ねたときに、容器本体2の突出部21Tの下面21tが蓋体3の上面3Uに当接することがない。これにより、2つの容器1,1を上下方向に積み重ねたときに、容器1の底部21と蓋体3の上面との間に隙間が発生し、上側の容器1を下側の容器1に対して容易に持ち上げることができる。
尚、本考案に係る蓋体は、前記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、第2切欠き部S2,S2を長手方向同一長さに形成したが、異なる長さに形成してもよい。但し、第2切欠き部S2の長さは、第1切欠き部S1の長さよりも長くすることになる。また、一方の辺に形成された第2切欠き部S2と、他方の辺に形成された第2切欠き部S2とが相対向するように位置させたが、位置をずらせて形成することもできる。
また、前記実施形態では、蓋体3を平面視略長方形状に構成したが、平面視略正方形状に構成してもよい。
また、前記実施形態では、長辺方向に3つの切欠き部S1,S2,S1を形成したが、蓋体3の大きさによっては、4つ以上の切欠き部を形成して実施してもよい。
また、前記実施形態では、第3切欠き部S3の長さを第1切欠き部S1の長さよりも長くしたが、同一の長さにしてもよい。
また、前記実施形態では、第1切欠き部を形成する凸条の辺方向両端面を、上方に向かうほど互いに離れる傾斜面に形成したが、垂直面に形成してもよい。
また、前記実施形態では、第1突起35A又は35Bが、蓋体3の短辺方向に延びる直方体部35a又は35bと、これら直方体部35a又は35bの左右端から蓋体3の角部のアールに沿って湾曲した湾曲部35c又は35dとを備えて構成したが、湾曲部35c又は35dから辺方向に沿って延びる直方体部を更に備えて構成してもよいし、また、湾曲部35c又は35dを省略して直方体部35a又は35bのみを備えて構成することもできる。
1…容器、2…容器本体、2A…開口部、2B…肉厚補強部、2C…補助用肉厚補強部、2b…外面(垂直面)、3…蓋体、3A…天壁(蓋体本体)、3B…蓋体用側壁、3U…上面、3b…外面(垂直面)、21…底壁、21T…突出部、21a…外周縁、21t…下面、22…左右側壁、23…前後側壁、22c,23c…外面、24…指掛け用凹部、24A…フラット面、24B…横側面、24C…下端面、25…嵌合用凸条、26…指掛け用凹部、32…凸条、32A…前後壁、33…嵌合用凹溝、34…補強用凸条、35A〜35H…突起、35a…直方体部、35c,35g…湾曲部、35e…直方体部、36…左右側壁、37…前後側壁、B…バンド、N…粘着テープ、S1,S2,S3…切欠き部、T…凸条

Claims (3)

  1. 発泡性合成樹脂からなり、容器本体の開口部に着脱自在に構成された略矩形状で板状の蓋体本体を備えた蓋体であって、
    前記蓋体本体の上面外周部全域に亘って枠状の凸条が形成され、前記容器本体と前記蓋体本体とに掛け回して両者を固定するバンドを入り込ませる第1切欠き部が、前記凸条の対向する二辺それぞれの辺方向両端部に所定長さを持って形成され、前記二辺それぞれの第1切欠き部間の辺方向略中央部に、該第1切欠き部の所定長さよりも長い所定長さを有する第2切欠き部が形成されていることを特徴とする蓋体。
  2. 前記凸条の残りの対向する二辺それぞれの辺方向略中央部にバンドを入り込ませる第3切欠き部が所定長さを持って形成され、該第3切欠き部は、前記第1切欠き部の所定長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の蓋体。
  3. 前記第1切欠き部を形成する辺方向に沿って対向する一対の側面は、上方に向かうほど互いに離れる傾斜面に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓋体。
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