JP3193220U - 磁石式コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の吸着力が得られ、安定した電気的接続が可能であり、電源ケーブルに過剰な引っ張り力が加わった場合、破損する前にコネクタが外れ、ケーブルの断線やコネクタの破損を防止することができる磁石式コネクタを提供する。【解決手段】プラグ10に納められた磁石ユニット1は、磁力を有する素材であるマグネット2と、導電性を有した金属ケース3とにより構成され、DC電源のGNDが供給されている。また、コンタクトユニット11と磁石ユニット1は、ホルダ13により絶縁されており、コンタクトユニット11にDC電源のプラス電圧が供給されている。プラグ10と対となるレセプタクルに構成されるGND板は磁性材でできており、磁石ユニット1とGND板とが磁力の吸着力により接続され、嵌合することによりコネクタとして機能し、電気的接続が可能となる。【選択図】図1

Description

本考案は、電子機器等に接続される電源用ケーブルに設けられるプラグと、機器側に取付けられるレセプタクルとの接続(コネクタ)に関する。
従来、携帯可能な小型電子機器(以下、モバイル端末という)にDC電源を供給するためのコネクタとして、例えば、下記特許文献に開示されている。
モバイル端末では、バッテリーが内蔵されている製品が一般的であり、バッテリー充電用のための電源供給コネクタが設けられている。コネクタは、電源供給量の違いにより、専用のコネクタもしくは、USB規格のコネクタを利用した接続が一般的である。
しかしながら、モバイル端末へ充電する場合、電源ケーブルが接続された状態でモバイル端末を持ちながら操作することがあり、接続されていることを忘れ、無意識にモバイル端末を持ち上げたりすると、接続されたケーブルの長さ以上に引っ張られることがあり、その際コネクタに負荷が掛かり、ケーブルの断線やコネクタの破損に繋がる要因となっていた。
このため、特許文献1では、磁石を設けたコネクタを提供している。このコネクタは、プラグ及びレセプタクル間において、磁力による吸着力を得る接続が可能としたコネクタとしている。磁力による吸着力を全面に均一にできるため、プラグとレセプタクル間の位置ズレとなる不均衡による影響を低減することができ、無造作にケーブルを引っ張りコネクタを引き抜いたりした場合、強い力の方向に依存することがなく、コネクタが破損する前に分離することができるコネクタが提供されている。
特開2010−56057号公報
しかしながら、従来の磁力を利用したコネクタ(プラグとレセプタクル)の接続構成では、近年のモバイル端末の形状が薄くなる傾向に対して、磁力を有する部位の接触面積が確保できないため、所定の吸着力を得ようとした場合、吸着力が弱くなってしまう。また、従来のコネクタの構成ではあらゆる角度から強い力が加わった場合、容易にコネクタが外れるようにするため、プラグとレセプタクルとの間の嵌合力を弱くする必要があり、わずかな衝撃により電気的な接続が維持できなくなり、電源を供給中に瞬断等が発生する。
そこで、本考案が解決しようとする課題は、モバイル端末の手に持って操作する電子機器類の小型化、薄型化に対応するため、接触面積を必要最小限の面積としながら、所望の吸着力が得られ、安定した電気的接続が可能なコネクタであり、電源ケーブルに過剰な引っ張り力が加わった場合、破損する前にコネクタが外れ、ケーブルの断線やコネクタの破損を防止することができるコネクタを提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1に記載された考案は、
磁石を有するコネクタにおいて、円筒状の磁石と、前記円筒状の磁石を被う円筒状の導電材とが組み付けられた磁石ユニットと、前記磁石ユニットの前記円筒状の磁石の軸方向に貫通する穴には、絶縁性を有した円筒状のホルダが挿入され、前記円筒状のホルダの軸方向に貫通する穴には、導電性を有した電気接点ピンが挿入されている第1のコネクタが構成され、前記第1のコネクタと嵌め合いとなる第2のコネクタは、前記第1のコネクタの前記磁石ユニットと接触する導電性を有する磁性体と、前記第1のコネクタの前記導電性を有した電気接点ピンと接触する電気接点とが設けられていることを特徴としている。
このように、第1のコネクタは電源供給側となるプラグとなり、磁力を発生する磁石ユニットが設けられている。磁石ユニットは、磁石(マグネット)を被う導電材でできたケースに収められており、第2のコネクタ(レセプタクル)に設けられた磁性体に磁石ユニットが吸着することにより、プラグとレセプタクルとが接続され、所定の嵌合力を得ることができる。
上記目的を達成するため請求項2に記載された考案は、
前記磁石ユニットの円筒状の磁石と、前記円筒状の磁石を被う円筒状の導電材とが前記第2のコネクタの前記導電性を有する磁性体に当接することを特徴とする。
このように、本出願第1の考案の磁石式コネクタにおいて、磁石ユニットを構成し、磁石を円筒状の導電材で被うことにより、磁石が磁性体に当接する際に受ける衝撃や、落下させた場合の衝撃等において、破損を防止するための保護としても機能し、磁石の割れや欠けの発生を予防することができる。
上記目的を達成するため請求項3に記載された考案は、
前記円筒状の磁石は、通電素子とすることを特徴とする。
このように、本出願の第1の考案又は第2の考案において、磁石ユニットを構成する円筒状の磁石と、円筒状の磁石を被う円筒状の導電材とが通電素子として動作するため、第2のコネクタ(レセプタクル)に当接して接触する場合、電源供給側(プラグ)に設けられた2つの導電素子により、2部品での電気的接続が可能となるため、衝撃や振動による接触不良に対し、安定した接続が可能となる。
上記目的を達成するため請求項4に記載された考案は、
前記円筒状の磁石は、接触面に対して多極着磁されていることを特徴とする。
このように、本出願第1の考案又は第2又は第3の考案において、磁石ユニットに設けた磁石を多極着時することにより、磁石のもつ最大限の磁力を確保することができるため、小型、薄型化の形状を求められた場合、磁力の低下による吸着力の減少を抑制することができる。
上記目的を達成するため請求項5に記載された考案は、
前記磁石ユニットが前記第2の電気接点と接触する側とは反対側の端部にヨークが設けられていることを特徴とする。
このように、本出願の第1の考案又は第2の考案又は第3の考案又は第4の考案において、磁石ユニットの磁石の小型化および薄型化にともなう磁力の低下を、ヨーク(磁性体)を設けることにより磁力線の方向を所定の向きに集中させることができるため、レセプタクルの形状に対して効率の良い磁力線とすることができる。なお、効率の良い磁力線によれば、磁力を増加させることができるため、吸着力を強くすることができる。
以上、請求項1から請求項5までの考案によれば、円筒状の磁石を導電性のある素材で被うことにより、磁石部の保護を兼ねると共に、磁石に対しても通電効果を持たせつつ、通電素子として利用することができる。また、電気的な通電素子として接触面積を最大限に確保することができるため、電力量を増加させても接触抵抗によるロスが少なく、安定した通電を行うことができる。
また、磁石には多極着磁及びヨークが構成されており、コネクタの小型化、薄型化に伴う磁力の低減を抑制することができるため、必要に応じた吸着力を得る最小限の磁石を使用した磁力式コネクタを提供することができる。
(a)本考案の実施の形態であるプラグの分解斜視図である。(b)本考案の実施の形態であるプラグの概略断面図である。 本考案のコネクタの形態であるレセプタクルが実装された筐体の実施形態である。 本考案のマグネットにヨークを組み込んだ実施形態である。 (a)本考案の実施の形態であるレセプタクルの分解斜視図ある。(b)本考案の実施の形態であるレセプタクルの概略断面図ある。 本考案のマグネットの多極着時の例を示した図である。
本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態の図2に示すように、AC−DCアダプター22またはUSBコネクタ21が接続された電源ケーブル23の他方に、プラグ10が取付され、小型電子機器(以降、小型電子機器はモバイル端末20とする)に組み付けられたレセプタクル30に、プラグ10が磁力により接続する形態を基に説明する。
図1は、本考案の実施のプラグ10を分解した斜視図である。
磁力を有する素材であるマグネット2は、略円筒状であり、導電性を有した金属ケース3に納められている。この構成を磁石ユニット1とする。
次に磁石ユニット1には、コンタクトユニット11が組み込まれており、DC電源のプラス電圧がプラス線24に供給されている。コンタクトユニット11は、モバイル端末20に設けられたレセプタクル30に設けられた接点に当接するためのコンタクトピン12が設けられており、絶縁素材でできたホルダ13の中に組み込まれている。なお、磁石ユニット1とコンタクトユニット11とは、絶縁素材でできたホルダ13により隔てられており、接触することが無い構成である。
AC−DCアダプター22またはUSBコネクタからケーブル23を経由し、出力されるDC出力のプラス電圧を供給するプラス線材24を、ハンダ付け等によりプラス端子15に接続される。接続されたプラス端子15と、コンタクトピン12との間には、付勢する接点バネ14が組み込まれ、コンタクトピン12が図4で示すレセプタクル30に設けられた受電コンタクトピン32に当接した際の接触圧(接点荷重)を決めている。
続いてDC出力のもう一方の出力構成を説明する。AC−DCアダプター22またはUSBコネクタからケーブル23を経由し出力されるDC出力のGNDを供給するGND線材25を、ハンダ付け等によりGND端子16に接続される。接続されたGND端子16は、ホルダ13の外側に配置され、磁石ユニット1の金属ケース3と接触するように装着されている。GND端子16はバネ性を有しているので、金属ケース3と接触する場合、GND端子16へ所定の荷重が加わるように組み込まれ、常に接触状態となる。金属ケース3は、マグネット2を被うように配置されており、マグネット2と接触している。なお、金属ケース3の内側に中心軸に向かって凸状のリブ等(図示せず)が設けられ、マグネット2と金属ケース3とが安定して接触する状態を構成している。また、磁石ユニット1に組み込まれたマグネット2は、衝撃に対して脆く、欠け、割れ等が発生するため、金属ケース3を設けることによりマグネット2を物理的な衝撃から保護する構成としている。
本実施の形態では、金属ケース3とマグネット2とが接触していることにより、GNDの給電は磁石ユニット1全体がGNDの電位状態となり、電気的にGNDの給電素子として機能する。本構成により、図4に示すレセプタクル30に設けられた磁性素材できたGND端子31は、磁石ユニット1の磁力により吸着し、嵌合状態となる。マグネット2の磁力により嵌合されると、プラグ10からレセプタクル30にDC電圧が通電される。
なお、磁石ユニット1に組み込まれた、金属ケース3は導電性のある素材を使用するため、電気的にGNDの電位を効率良く伝達することができる。また、金属ケース3と接続されているマグネット1も導通する素材であるため、金属ケース3と共に磁石ユニット1は通電素子として構成されている。
本実施例のその他の形態として、マグネット2を軸方向に短くした場合、磁石ユニット1のホルダ13の当接面との間にヨーク7を設けることにより、磁力線の方向および磁束の分布を所定の方向に集中させることができる。よって、プラグ10を短縮(長さ方向に短く)する場合は、マグネット2を軸方向に短くし、所定の厚みのヨーク7を設けることにより、プラグ10全体を短小化することができ、かつ、短小化による磁力の低下を押さえることが可能となり磁力を増幅することもできる。
図5は本実施例の多極着磁マグネット40の着磁方向を示している。磁石ユニットに組み込まれるマグネット2には、多極着磁されている多極着磁マグネット40を使用しても良く、軸方向に多極の着磁が実施され、前述しているヨーク7との組み合わせにより、より強力な磁力を得ることができる。なお、図4に示されているようにモバイル端末の仕様によってはコネクタ形状を略丸型から楕円形状とすることも良く、その際のマグネット形状は最大磁力が発生することができる多極着磁方向としても良い。
本実施例では、コンタクトピン12をプラス、磁石ユニット1をGNDとして説明したが、電子機器の仕様によっては、電位と接触子の関係は電子機器の仕様に合わせることが可能で特に限定することはない。
本考案は、小型電子端末の中でも、モバイル用の電子機器に用いられることに適しており、特に小型電子機器へ電源を供給するUSB、もしくはAC−DCアダプターから出力される電源用のコネクタとして使用することが望ましい。また、小型電子機器用の携帯型の予備バッテリーから供給(出力)される電源用コネクタとして、マグネットにより容易に接続可能である効果を得られると共に、携帯型のために発生する不注意により過度の力で引っ張られたりした場合でも、コネクタが破損する前に外れるため、コネクタの破損防止にも有効なコネクタとして提供することができる。
1 磁石ユニット
2 マグネット
3 金属ケース
10 プラグ
11 コンタクトユニット
12 コンタクトピン
13 ホルダ
14 接点バネ
15 プラス端子
16 GND端子
17 樹脂ケース
20 小型電子機器(モバイル端末)
21 USBコネクタ
22 AC−DCアダプタ
23 ケーブル
24 プラス線
25 GND線
30 レセプタクル
31 GND板
32 受電コンタクトピン
33 GND接点プレート
34 プラス接点プレート
35 レセプタクルホルダ
36 Oリング
40 多極着磁マグネット
上記目的を達成するため請求項5に記載された考案は、
前記磁石ユニットが前記第2のコネクタと接触する側とは反対側の端部にヨークが設けられていることを特徴とする。
このように、本出願の第1の考案又は第2の考案又は第3の考案又は第4の考案において、磁石ユニットの磁石の小型化および薄型化にともなう磁力の低下を、ヨーク(磁性体)を設けることにより磁力線の方向を所定の向きに集中させることができるため、レセプタクルの形状に対して効率の良い磁力線とすることができる。なお、効率の良い磁力線によれば、磁力を増加させることができるため、吸着力を強くすることができる。
1 磁石ユニット
2 マグネット
3 金属ケース
7 ヨーク
10 プラグ
11 コンタクトユニット
12 コンタクトピン
13 ホルダ
14 接点バネ
15 プラス端子
16 GND端子
17 樹脂ケース
20 小型電子機器(モバイル端末)
21 USBコネクタ
22 AC−DCアダプタ
23 ケーブル
24 プラス線
25 GND線
30 レセプタクル
31 GND板
32 受電コンタクトピン
33 GND接点プレート
34 プラス接点プレート
35 レセプタクルホルダ
36 Oリング
40 多極着磁マグネット

Claims (5)

  1. 磁石を有するコネクタにおいて、
    円筒状の磁石と、
    前記円筒状の磁石を被う円筒状の導電材とが組み付けられた磁石ユニットと、
    前記磁石ユニットの前記円筒状の磁石の軸方向に貫通する穴には、絶縁性を有した円筒状のホルダが挿入され、前記円筒状のホルダの軸方向に貫通する穴には、導電性を有した電気接点ピンが挿入されている第1のコネクタが構成され、
    前記第1のコネクタと嵌め合いとなる第2のコネクタは、前記第1のコネクタの前記磁石ユニットと接触する導電性を有する磁性体と、前記第1のコネクタの前記導電性を有した電気接点ピンと接触する電気接点とが設けられていることを特徴とする磁石式コネクタ。
  2. 前記磁石ユニットの円筒状の磁石と、前記円筒状の磁石を被う円筒状の導電材とが前記第2のコネクタの前記導電性を有する磁性体に当接することを特徴とする請求項1記載の磁石式コネクタ。
  3. 前記円筒状の磁石は、通電素子とすることを特徴とする請求項1、請求項2に記載の磁石式コネクタ。
  4. 前記円筒状の磁石は、接触面に対して多極着磁されていることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の磁石式コネクタ。
  5. 前記磁石ユニットが前記第2の電気接点と接触する側とは反対側の端部にヨークが設けられていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載の磁石式コネクタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016100106A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 スタッフ株式会社 直流電源用磁石式コネクタ
WO2016093615A1 (ko) * 2014-12-10 2016-06-16 김상두 단말기와 케이블의 접속부위 보호장치
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JP2018055959A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 株式会社サンメディカル技術研究所 コネクタシステム及びプラグコネクタ
CN110011096A (zh) * 2019-05-05 2019-07-12 东莞市忠曼电子科技有限公司 一种具有旋转功能的球形磁吸线

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