JP3192719U - 板状部材および熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器の構成に用いられる板状部材の変形による不都合が生じるのを抑制する板状部材および熱交換器を提供する。【解決手段】板状部材40A,40Bの各凹部45によって熱交換部材30内にマニホールド35が形成されると共に板状部材40A,40Bの孔43と環状突出部47とによって流入用流路25および流出用流路が形成されている。そして、板状部材40A,40Bの各凹部45における連絡溝の近傍を含む複数の位置にボス部51dが形成されており、熱交換部材30を構成するときに、板状部材40Aのボス部と板状部材40Bのボス部とが当接して接合される。【選択図】図7

Description

本考案は、板状部材および熱交換器に関し、詳しくは、熱伝導性の良好な金属材料による厚みが0.3mm以下の薄板を用いてプレス加工により形成された板状部材およびこの板状部材を用いて構成される熱交換器に関する。
従来、等間隔に配置される複数の電池モジュールの各隙間および配列方向の両外側に、複数の熱交換器プレートを互いに連結するように配置し、各熱交換器プレートの内部流体流路を流れる流体と各電池モジュールとの間で熱交換を行なう熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この熱交換器では、各熱交換器プレートは、2つの開口部および2つの開口部を連絡するための複数の溝とが形成された第1,第2プレート部材を、2つの開口部が整合して流体流入口および流体流出口となると共に複数の溝により内部流体流路が形成されるように重ねることによって構成されている。また、第1,第2プレート部材には、2つの開口部の外周に複数の溝とは反対側に2段階に突出するボスが形成されており、熱交換器プレートは、第1,第2プレート部材のボスによって開口部と内部流体流路との間にマニホールドが形成され、隣接する2つの熱交換器プレートは、互いのボスの端部が連結されることにより連結される。
特開2013−545219号公報(図22−図25)
ところで、熱交換器としては、隣接する熱交換器プレート間に電池モジュールなどの部材が配置されて熱交換器プレート内の流体とその部材との間で熱交換を行なう上述のタイプの他に、隣接する熱交換器プレート間にこうした部材が配置されず各熱交換器プレート内の流体と隣接する熱交換器プレート間を流れる空気などの流体との間で熱交換を行なうタイプもある。後者のタイプでは、部材の形状や大きさなどによる制約を受けないことから、用途に応じて、第1,第2プレート部材(熱交換器プレート)を薄くするなどして小型化が図られる。しかしながら、第1,第2プレート部材(熱交換器プレート)を薄くすると、その剛性も低くなることから、複数の熱交換器プレートにその配列方向の力が作用したときに、その力によって熱交換器プレート内のマニホールドの形状や体積が変化してしまうおそれがある。マニホールドの形状や体積が変化すると、各熱交換器プレート間での流量や流速にバラツキが生じて、熱交換器としての性能の低下を招いてしまう可能性がある。
本考案の板状部材および熱交換器は、熱交換器の構成に用いられる板状部材の変形による不都合が生じるのを抑制することを主目的とする。
本考案の板状部材および熱交換器は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本考案の板状部材は、
熱伝導性の良好な金属材料による厚みが0.3mm以下の薄板を用いてプレス加工により形成された長手方向の両端部近傍の2つの孔と該2つの孔を連絡するための所定深さの連絡溝とを有する板状部材を、前記連絡溝が向き合うように且つ前記2つの孔が整合するように重ねて前記連絡溝により熱交換媒体の流路が形成される熱交換部材とし、該熱交換部材を複数積層してなる熱交換器における前記板状部材において、
前記2つの孔の外周には、前記熱交換部材を積層したときに前記2つの孔が積層方向に前記熱交換媒体の流入流出流路を形成すると共に隣接する熱交換部材間に所定の隙間を形成するように環状突出部が形成されており、
前記2つの孔の周囲のうちの少なくとも前記連絡溝との間の部位を含む部分には、前記熱交換部材を形成したときに前記2つの孔から前記連絡溝への前記熱交換媒体の流入流出のためのマニホールドを形成するよう前記所定深さのマニホールド用凹部が形成されており、
前記マニホールド用凹部の少なくとも前記連絡溝の近傍には、前記熱交換部材を形成したときに前記マニホールド内で当接して接合されるボス部が形成されている、
ことを特徴とする。
この本考案の板状部材を用いて構成される熱交換器では、各板状部材の2つの孔および環状突出部によって形成される流入流出流路と、各板状部材の連絡溝によって形成される各熱交換部材内の流路と、を熱交換媒体が流れる。そして、この熱交換媒体と互いに隣接する熱交換部材間(板状部材の環状突出部により形成される隙間など)を流れる被熱交換媒体との熱交換により、熱交換媒体を加熱または冷却する又は被熱交換媒体を冷却または加熱する。この熱交換器では、板状部材のマニホールド用凹部によって熱交換部材内にマニホールドが形成されることにより、熱交換媒体が流入流出流路から熱交換部材内の流路に流入流出する際にマニホールドに一時的に溜まるから、流路を流れる熱交換媒体が流入流出流路を流れる熱交換媒体の流れの影響を受けるのを抑制することができる。これにより、複数の熱交換部材の各流路間の熱交換媒体の流量や流速を平準化することができる。この熱交換器では、0.3mm以下の薄板にプレス加工を施して形成した板状部材が環状突出部やマニホールド用凹部を有することにより、熱交換器の製造過程で外部から積層方向に受ける圧力や熱交換器の使用時における熱交換部材のマニホールド内の熱交換媒体による積層方向の圧力などにより、マニホールド用凹部が積層方向に変形しようとし、マニホールドが積層方向に狭くなったり広くなったりしようとする。本考案の板状部材では、マニホールド用凹部内の少なくとも連絡溝の近傍に、熱交換部材を形成したときにマニホールド内で当接して接合されるボス部が形成されているから、こうした圧力による連絡溝の近傍の積層方向の変形を抑制することができる。この結果、複数の熱交換部材の各流路間の熱交換媒体の流量や流速にバラツキが生じるのを抑制することができる。
こうした本考案の板状部材において、前記マニホールド用凹部は、前記2つの孔の周囲全体に形成されている、ものとすることもできる。こうすれば、熱交換部材内のマニホールドをより大きくすることができ、複数の熱交換部材の各流路間の熱交換媒体の流量や流速をより平準化することができる。この場合、前記マニホールド用凹部には、前記熱交換部材を形成したときに前記マニホールド内で当接して接合される複数のボス部が形成されている、ものとすることもできる。こうすれば、板状部材の積層方向の変形をより抑制することができる。さらに、この場合、前記複数のボス部は、対称または均等となるように形成されている、ものとすることもできる。こうすれば、板状部材の変形をより効果的に抑制することができる。
また、本考案の板状部材において、前記マニホールド用凹部の前記連絡溝の近傍の前記ボス部は、前記連絡溝の幅をLa、前記ボス部の中心を通る前記マニホールド用凹部の長さをLb、前記ボス部の幅をLcとしたときに「Lb−Lc≧La」を満たすように形成されている、ものとすることもできる。こうすれば、熱交換部材内で、流入流出流路からマニホールドを経由して流路に流入流出する熱交換媒体の流量がボス部の影響によって低下してしまうのを抑制することができる。
さらに、本考案の板状部材において、前記マニホールド用凹部の前記連絡溝の近傍の前記ボス部は、前記孔の中心と、前記連絡溝と前記マニホールド用凹部との境界における前記連絡溝の幅方向の中心である境界中心と、を通る直線における前記孔の外周と前記境界中心との長さを半径とすると共に前記境界中心を中心とする円の範囲内に形成されている、ものとすることもできる。
本考案の熱交換器は、上述のいずれかの態様の本考案の板状部材を用いて構成される。この本考案の熱交換器では、上述のいずれかの態様の本考案の板状部材を用いて構成されるから、本考案の板状部材が奏する効果、例えば、積層方向の変形を抑制することができる効果などを奏することができる。
本考案の一実施例としての板状部材を用いて構成される熱交換器20の構成の概略を示す構成図である。 板状部材40Aの構成の概略を示す構成図である。 板状部材40Aの孔43周辺を拡大した拡大図である。 板状部材40Aの孔43周辺を拡大した拡大図である。 板状部材40Aの孔44周辺を拡大した拡大図である。 板状部材40Aの孔44周辺を拡大した拡大図である。 板状部材40Aの図3におけるA−A断面を示す断面図である。 板状部材40Aの図5におけるB−B断面を示す断面図である。 変形例の板状部材140Aの孔43周辺を拡大した拡大図である。
次に、本考案を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本考案の一実施例としての板状部材を用いて構成される熱交換器20の構成の概略を示す構成図である。実施例の熱交換器20は、空調装置や冷凍装置などの冷凍サイクルや発熱を伴って作動する機器の冷却装置などに用いられ、図1に示すように、一対の板状部材40(40A,40B)により内部に流路32が形成される熱交換部材30を複数積層して構成される積層体22と、積層体22の配列方向(図中上下方向)の両側に配置されるプレート23と、各熱交換部材30の長手方向(図中左右方向)の両側に配置されるプレート24と、積層体22およびプレート23に形成される熱交換媒体の流入用流路25および流出用流路26に取り付けられる流入管27および流出管28と、を備える。この熱交換器20は、各熱交換部材30の流路32を流れるハイドロフルオロカーボンや水などの熱交換媒体と隣接する熱交換部材30間を流れる空気などの被熱交換媒体との熱交換により、熱交換媒体を加熱または冷却する又は被熱交換媒体を冷却または加熱する。なお、実施例では、熱交換部材30は、長手方向の長さが250mm,短手方向(図中手前奥方向)の長さが31.5mm,厚み(図中上下方向の長さ)が1.45mmとした。積層体22は、熱交換部材30を218個用いて構成されるものとした。プレート23,24は、厚みが1.5mmとした。
図2は、板状部材40Aの構成の概略を示す構成図であり、図3および図4は、板状部材40Aの孔43周辺を拡大した拡大図であり、図5および図6は、板状部材40Aの孔44周辺を拡大した拡大図であり、図7は、板状部材40Aの図3におけるA−A断面を示す断面図であり、図8は、板状部材40Aの図5におけるB−B断面を示す断面図である。図7および図8では、理解を容易にするために、板状部材40Aに加えて、熱交換部材30を構成するときに対となる板状部材40B,隣接する熱交換部材30(板状部材40A,40B)を図示した。なお、板状部材40Bは、板状部材40Aを図2中上下反転させた形状に形成されている。したがって、板状部材40Bの各要素については、板状部材40Aと同一の符号を用いて説明する。
板状部材40(40A,40B)は、アルミニウム材料やステンレス材料などの熱伝導性が良好な金属材料による厚みが0.3mm以下の薄板にプレス加工や穴開け加工などを施すことにより、図2に示すように、長手方向(図中左右方向)の両端部近傍の孔43,44や孔43,44を連絡するための連絡溝60などが形成されている。熱交換部材30は、一対の板状部材40A,40Bを、連絡溝60が向かい合って整合すると共に孔43,44が整合するように重ねて当接部を接合する、ことによって構成される。積層体22は、この熱交換部材30を複数積層して当接部を接合することによって構成される。なお、実施例では、薄板として、アルミニウムの板材の両面にアルミシリコン合金などのロウ材を配置して一体に圧延することによって板材とロウ材とを接合した厚さが0.2mmのいわゆるクラッド板を用いるものとした。また、実施例では、積層体22は、各対の板状部材40A,40Bを積層配置してロウ材の融点より高く板材の融点より低い温度(例えば610℃や620℃など)で加熱することによって当接部を接合(ロウ付け)して構成されるものとした。即ち、実施例では、熱交換部材30の構成および積層体22の構成が同時に行なわれるものとした。
以下、板状部材40Aを中心に説明する。
図2〜図6に示すように、板状部材の40Aの連絡溝60は、平板部41に対する深さが値L1に形成されている。この板状部材40Aの連絡溝60は、熱交換部材30を構成するときに、板状部材40Bの連絡溝60と整合して熱交換部材30内に流路32を形成する。なお、実施例では、値L1は、0.25mmとした。
図2〜図8に示すように、板状部材40Aの孔43,44の周囲には、平板部41に対する深さが値L1で且つ孔43,44が略中央に位置し且つ連絡溝60に接続される矩形状の凹部45,46が形成されている。この板状部材40Aの凹部45,46は、熱交換部材30を構成するときに、対となる板状部材40Bの凹部45,46と整合して、熱交換部材30における流入用流路25および流出用流路26と流路32との間にマニホールド35,36を形成する。このマニホールド35,36により、熱交換媒体が流入用流路25から流路32に流入する際や流路32から流出用流路26に流出する際にマニホールド35,36に一時的に溜まるから、流路32を流れる熱交換媒体が流入用流路25および流出用流路26の流れの影響を受けるのを抑制することができる。この結果、複数の熱交換部材30の各流路32間の熱交換媒体の流量や流速を平準化することができる。
また、図2〜図8に示すように、板状部材40Aの孔43,44の外周には、凹部45,46の略中央から隣接する熱交換部材30側に環状で突出する(対となる板状部材40B側から見て2段目の凹部となる)高さが値L2の環状突出部47,48が形成されている。この環状突出部47,48は、凹部45,46の略中央から熱交換部材30の積層方向に延びる環状延出部47a,48aと、環状延出部47a,48aの先端部から径方向内側に延在するフランジ部47b,48bとを有する。この環状突出部47,48のフランジ部47b,48bは、積層体22を構成するときに、隣接する熱交換部材30の環状突出部47,48のフランジ部47b,48bと当接して接合される。これにより、積層体22の各熱交換部材30の孔43,44と環状突出部47,48とによって熱交換部材30の積層方向に熱交換媒体の流入用流路25および流出用流路26が形成される。なお、積層体22を構成したときに、熱交換部材30(板状部材40A,40B)の長手方向の両端側における環状突出部47,48以外の部位には、隣接する熱交換部材30間に隙間が形成され、この隙間は被熱交換媒体の流路となる。また、実施例では、値L2は、0.275mmとした。
さらに、図2〜図8に示すように、板状部材40Aの凹部45,46内における連絡溝60の近傍を含む複数の位置には、対となる板状部材40B側に突出する高さが値L1(凹部45,46の深さと同一の高さ)のボス部51(51a〜51d),52(52a〜52d)が形成されている。このボス部51a〜51d,52a〜52dは、熱交換部材30を構成するときに、対となる板状部材40Bのボス部51a〜51d,52a〜52dと当接して接合される。ボス部51a〜51dのうち連絡溝60の近傍のボス部51aは、図3に示すように、孔43の中心P11と、連絡溝60と凹部45との境界における連絡溝60の幅方向の中心である境界中心P12と、を通る直線(図中、破線の直線)L11における孔43の外周と境界中心P12との長さR11を半径とすると共に境界中心P12を中心とする円の範囲内(図3の斜線を付した範囲内)に形成されている。また、このボス部51aは、図4に示すように、連絡溝60の幅をLa、ボス部51aの中心を通る凹部45の長さをLb(図中、値Lb1や値Lb2など)、ボス部51aの幅(径)をLcとしたときに、「Lb−Lc≧La」を満たすように形成されている。ボス部51aが連絡溝60の近傍(図3の斜線を付した範囲内)に形成されることにより、凹部45(熱交換部材30のマニホールド35)における連絡溝60の近傍が変形するのを抑制することができる。また、ボス部51aが「Lb−Lc≧La」を満たすように形成されることにより、熱交換部材30内で、流入用流路25からマニホールド35を経由して流路32に流れる熱交換媒体の流量がボス部51aの影響によって低下してしまうのを抑制することができる。同様に、ボス部52a〜52dのうち連絡溝60の近傍のボス部52aは、図5に示すように、孔44の中心P21と、連絡溝60と凹部46との境界における連絡溝60の幅方向の中心である境界中心P22と、を通る直線(図中、破線の直線)L21における孔44の外周と境界中心P22との長さR21を半径とすると共に境界中心P22を中心とする円の範囲内(図5の斜線を付した範囲内)に形成されている。また、このボス部52aは、図6に示すように、連絡溝60の幅をLd、ボス部52aの中心を通る凹部46の長さLe(図中、値Le1や値Le2など)、ボス部52aの幅(径)をLfとしたときに、「Le−Lf≧Ld」を満たすように形成されている。ボス部52aが連絡溝60の近傍(図5の斜線を付した範囲内)に形成されることにより、凹部45(熱交換部材30のマニホールド36)における連絡溝60の近傍が変形するのを抑制することができる。また、ボス部52aが「Le−Lf≧Ld」を満たすように形成されることにより、熱交換部材30内で、流路32からマニホールド35を経由して流出用流路26に流れる熱交換媒体の流量がボス部52aの影響によって低下してしまうのを抑制することができる。さらに、ボス部51a〜51d,52a〜52dは、孔43,44の中心を通る板状部材40A,40Bの長手方向または短手方向の直線に対して対称となるように形成されたり孔43,44の周りに均等となるように形成されたりしている。これにより、凹部45,46(マニホールド35,36)全体の変形をより効果的に抑制することができる。
上述したように、実施例では、板状部材40A,40Bは、0.3mm以下の薄板にプレス加工を施して形成されており、マニホールド35,36を形成するための凹部45,46や流入用流路25および流出用流路26を形成するための環状突出部47,48を有する。このため、ボス部51,52を有しない場合、熱交換器20の製造過程(例えば、複数の板状部材40A,40Bの当接部を接合する接合工程の前工程として、複数の板状部材40A,40Bを積層配置して積層方向に押圧固定する際など)で外部から熱交換部材30の積層方向に受ける圧力や、熱交換器20の使用時のマニホールド35,36内の熱交換媒体の圧力などにより、薄板を用いて形成される板状部材40A,40Bの凹部45,46が変形して、マニホールド35,36が積層方向(図7,図8中上下方向)に狭くなったり広くなったりするおそれがある。実施例では、板状部材40Aのボス部51a〜51d,52a〜52dと板状部材40Bのボス部51a〜51d,52a〜52dとが当接して接合されることにより、これらの圧力などによる凹部45,46の変形を抑制して、マニホールド35,36の形状や体積の変化を抑制することができる。この結果、各熱交換部材30の流路32間の熱交換媒体の流量や流速にバラツキが生じるのを抑制することができる。特に、連絡溝60(流路32)の近傍に形成されたボス部51a,52aは、凹部45,46(熱交換部材30のマニホールド36)における連絡溝60の近傍の変形を抑制するから、本考案の効果に対する寄与が最も大きいと考えられる。また、ボス部51a〜51d,52a〜52dが、孔43,44の中心を通る板状部材40A,40Bの長手方向または短手方向の直線に対して対称となるように形成されたり孔43,44の周りに均等となるように形成されたりすることにより、マニホールド35,36の形状や体積の変化をより効果的に抑制することができる。
以上説明した実施例の熱交換器20では、0.3mm以下の薄板を用いて形成される板状部材40A,40Bの凹部45,46によって熱交換部材30内にマニホールド35,36が形成されると共に板状部材40A,40Bの孔43,44と環状突出部47,48とによって流入用流路25および流出用流路26が形成されている。そして、板状部材40A,40Bの凹部45,46における連絡溝60の近傍を含む複数の位置にボス部51(51a〜51d),52(52a〜52d)が形成されており、熱交換部材30を構成するときに、板状部材40Aのボス部51,52と板状部材40Bのボス部51,52とが当接して接合される。これにより、熱交換器20の製造過程や使用時にマニホールド35,36に作用する力によってマニホールド35,36の形状や体積が変化するのを抑制することができる。この結果、各熱交換部材30の流路32間の熱交換媒体の流量や流速にバラツキが生じるのを抑制することができる。
実施例の熱交換器20では、板状部材40A,40Bの凹部45,46が矩形状に形成され、それぞれ4つのボス部51(51a〜51d),52(52a〜52d)が、連絡溝60の近傍を含む複数の位置で、且つ、孔43,44の中心を通る板状部材40A,40Bの長手方向または短手方向の直線に対して対称となるように形成されたり孔43,44の周りに均等となるように形成されたりするものとしたが、図9の変形例の板状部材140Aの孔43周辺を拡大した拡大図に示すようにおよび孔44周辺をこの図9と同様に考えて、凹部145,146が円形に形成され、それぞれ3つのボス部151(151a〜151c),152(152a〜152c)が、連絡溝60の近傍を含む複数の位置で、且つ、孔43,44の中心とボス部151a〜151c,152a〜152cのいずれかとを通る直線に対して対称となるように形成されたり孔43,44の周りに均等となるように形成されたりするものとしてもよい。
実施例の熱交換器20の板状部材40A,40Bや変形例の板状部材140A,140Bでは、凹部45,46や凹部145,146は、矩形状や円形に形成されるものとしたが、これら以外の形状、例えば、楕円形や矩形以外の多角形状などに形成されるものとしてもよい。また、凹部45,46や凹部145,146は、孔43,44の周囲全体に形成されるものに限定されるものではなく、孔43,44の周囲のうち少なくとも孔43,44と連絡溝60との間の部位を含む部分に形成されるものであればよい。
実施例の熱交換器20の板状部材40A,40Bや変形例の板状部材140A,140Bでは、ボス部51,52やボス部151,152は、連絡溝60の近傍を含む複数の位置に4つや3つ形成されるものとしたが、連絡溝60の近傍を含む複数の位置に2つや5つ以上形成されるものとしてもよいし、連絡溝60の近傍に1つだけ形成されるものとしてもよい。なお、凹部45,46や凹部145,146の変形を効果的に抑制するためには、ボス部51,52は3つ以上であるのが好ましい。
実施例の熱交換器20の板状部材40A,40Bや変形例の板状部材140A,140Bでは、それぞれ4つのボス部51,52やそれぞれ3つのボス部151,152は、所定の直線に対して対称となるように形成されたり孔43,44の周りに均等となるように形成されたりするものとしたが、連絡溝60の近傍を含む複数の位置に形成されるものであれば、例えば、孔43,44と連絡溝60との間側に、孔43,44に対して連絡溝60とは反対側より多くなるように形成されるものなどとしてもよい。
実施例の熱交換器20では、ボス部51aは、上述の「Lb−Lc≧La」を満たすように形成されるものとしたが、値(Lb−Lc)が値Laより若干小さくなるように形成されるものとしてもよい。また、ボス部52aは、上述の「Le−Lf≧Ld」を満たすように形成されるものとしたが、値(Le−Lf)が値Ldより若干小さくなるように形成されるものとしてもよい。
実施例の熱交換器20では、板状部材40A,40Bの環状突出部47,48は、環状延出部47a,48aとフランジ部47b,48bとを有するものとしたが、フランジ部を有さずに環状延出部47a,48aだけを有するものとしてもよい。
実施例では、熱交換器20の形態として説明したが、熱交換器20の構成に用いられる板状部材40A,40Bの形態としてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した考案の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、孔43,44が「2つの孔」に相当し、連絡溝60が「連絡溝」に相当し、板状部材40A,40Bが「板状部材」に相当し、熱交換部材30が「熱交換部材」に相当し、熱交換器20が「熱交換器」に相当し、環状突出部47,48が「環状突出部」に相当し、凹部45,46が「マニホールド用凹部」に相当し、ボス部51(51a〜51d),52(52a〜52d)が「ボス部」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した考案の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した考案を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した考案の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した考案についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した考案の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本考案を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本考案はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本考案は、熱交換器の製造産業などに利用可能である。
20 熱交換器、22 積層体、23,24 プレート、25 流入用流路、26 流出用流路、27 流入管、28 流出管、30 熱交換部材、32 流路、35,36 マニホールド、40,40A,40B,140A,140B 板状部材、41 平板部、43,44 孔、45,46,145,146 凹部、47,48 環状突出部、47a,48a 環状延出部、 47b,48b フランジ部、51,51a〜51d,52,52a〜52d,151,151a〜151c,152,152a〜152c ボス部、60 連絡溝。

Claims (7)

  1. 熱伝導性の良好な金属材料による厚みが0.3mm以下の薄板を用いてプレス加工により形成された長手方向の両端部近傍の2つの孔と該2つの孔を連絡するための所定深さの連絡溝とを有する板状部材を、前記連絡溝が向き合うように且つ前記2つの孔が整合するように重ねて前記連絡溝により熱交換媒体の流路が形成される熱交換部材とし、該熱交換部材を複数積層してなる熱交換器における前記板状部材において、
    前記2つの孔の外周には、前記熱交換部材を積層したときに前記2つの孔が積層方向に前記熱交換媒体の流入流出流路を形成すると共に隣接する熱交換部材間に所定の隙間を形成するように環状突出部が形成されており、
    前記2つの孔の周囲のうちの少なくとも前記連絡溝との間の部位を含む部分には、前記熱交換部材を形成したときに前記2つの孔から前記連絡溝への前記熱交換媒体の流入流出のためのマニホールドを形成するよう前記所定深さのマニホールド用凹部が形成されており、
    前記マニホールド用凹部の少なくとも前記連絡溝の近傍には、前記熱交換部材を形成したときに前記マニホールド内で当接して接合されるボス部が形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  2. 請求項1記載の板状部材であって、
    前記マニホールド用凹部は、前記2つの孔の周囲全体に形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  3. 請求項2記載の板状部材であって、
    前記マニホールド用凹部には、前記熱交換部材を形成したときに前記マニホールド内で当接して接合される複数のボス部が形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  4. 請求項3記載の板状部材であって、
    前記複数のボス部は、対称または均等となるように形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つの請求項に記載の板状部材であって、
    前記マニホールド用凹部の前記連絡溝の近傍の前記ボス部は、前記連絡溝の幅をLa、前記ボス部の中心を通る前記マニホールド用凹部の長さをLb、前記ボス部の幅をLcとしたときに「Lb−Lc≧La」を満たすように形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つの請求項に記載の板状部材であって、
    前記マニホールド用凹部の前記連絡溝の近傍の前記ボス部は、前記孔の中心と、前記連絡溝と前記マニホールド用凹部との境界における前記連絡溝の幅方向の中心である境界中心と、を通る直線における前記孔の外周と前記境界中心との長さを半径とすると共に前記境界中心を中心とする円の範囲内に形成されている、
    ことを特徴とする板状部材。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つの請求項に記載の板状部材を用いて構成される熱交換器。
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