JP3192045B2 - 打撃力監視装置 - Google Patents

打撃力監視装置

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JP3192045B2 JP34335093A JP34335093A JP3192045B2 JP 3192045 B2 JP3192045 B2 JP 3192045B2 JP 34335093 A JP34335093 A JP 34335093A JP 34335093 A JP34335093 A JP 34335093A JP 3192045 B2 JP3192045 B2 JP 3192045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハンマ装置により被打
撃物に打撃を与えた時の打撃力の異常を検知する打撃力
監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳物製品に付着している鋳砂を落
とすために、鋳物製品に打撃を与えるエアハンマ装置
は、例えば実開平3−36357号で提供されている。
このようなエアハンマ装置において、ワークに打撃を与
える場合、ハンマ装置の打撃力を測定して適正な打撃力
をワークに付与する必要がある。この適正な打撃力をワ
ークに付与するためには、打撃力を測定して制御してお
り、従来一般の打撃力の測定は、一旦、エアハンマ装置
を停止させ、ワークの代わりに打撃面上にロードセルを
置き、これを打撃することによってロードセルから出力
される値を用いて計測を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のロードセル
による打撃力測定は、実際の加工時にワークを打撃して
測定を行うわけではないため、正確な測定ではない。ま
た、加工中に測定を行わないため、予防的な処理、すな
わち、打撃力の変化をフィードバックして常に適正な打
撃力を保つことができない。
【0004】殊に、近年アルミ鋳物の肉厚が薄くなり、
ワークに過大な打撃力を与えると、ワークに打痕や割れ
が発生して不良となる。このため打撃力を定量的に測定
し、最適な打撃力でワークを打撃しなければならない。
【0005】このような問題に鑑みて本願出願人は特願
平5−17874号で打撃力制御装置を出願した。これ
はチゼルによりワークを打撃すると共に、チゼル本体に
加速度センサを設けたことにより、加速度センサからの
波形に基づいて打撃力を一定に保つものであるが、この
ような可動部にセンサを取り付ける方法では、チゼルと
一体で上下動する加速度センサが打撃振動等の影響によ
り耐久性不足で長期使用が困難である。
【0006】本発明の目的は、上記のような加速度セン
サを用いることなく打撃力を検知するようにした打撃力
監視装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の特徴とする構成は、請求項1に記載した通
り、後退方向に付勢されたチゼルと、このチゼルの後方
に形成されたシリンダと、このシリンダに一定圧の流体
圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ内に進退移
動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハンマと、前
記チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シリンダ内の
圧力を検出しこの検出信号によって打撃異常を検出する
てする流体圧力検出手段と、前記シリンダに流体圧力を
供給する流体流量を可変とする流量制御手段とを備え、
前記流体圧力検出手段により異常検出時に流体流量を小
さくするよう前記流量制御手段を制御するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0008】請求項2に記載した通り、後退方向に付勢
されたチゼルと、このチゼルの後方に形成されたシリン
ダと、このシリンダに一定圧の流体圧力を供給する圧力
設定器と、前記シリンダ内に進退移動可能に嵌装され、
前記チゼルを叩打するハンマと、前記チゼルが被打撃物
を打撃したときの前記シリンダ内の圧力を検出する流体
圧力検出手段と、この流体圧力検出手段からの検出信号
を入力し、その周波数を解析して打撃周波数を検出し、
設定値と比較することにより打撃異常を判別する周波数
解析手段とから構成されたことを特徴とするものであ
【0009】請求項3に記載した通り、後退方向に付勢
されたチゼルと、このチゼルの後方に形成されたシリン
ダと、このシリンダに一定圧の流体圧力を供給する圧力
設定器と、前記シリンダ内に進退移動可能に嵌装され、
前記チゼルを叩打するハンマと、前記チゼルが被打撃物
を打撃したときの前記シリンダ内の圧力を検出する流体
圧力検出手段と、この流体圧力検出手段からの検出信号
を入力し、その周波数を解析して打撃周波数を検出し、
設定値と比較することによりチゼルとワークとのギャッ
プ異常を判別する周波数解析手段とから構成されたこと
を特徴とするものである。
【0010】請求項4に記載した通り、後退方向に付勢
されたチゼルと、このチゼルの後方に形成されたシリン
ダと、このシリンダに一定圧の流体圧力を供給する圧力
設定器と、前記シリンダ内に進退移動可能に嵌装され、
前記チゼルを叩打するハンマと、前記チゼルが被打撃物
を打撃したときの前記シリンダ内の圧力を検出する流体
圧力検出手段と、この流体圧力検出手段からの検出信号
を入力し、その周波数を解析して2次打撃周波数の強度
を検出し、この値を設定値と比較することによりワーク
に対するチゼルの打撃位置ずれの異常を検出する周波数
解析手段とから 構成されたことを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項5に記載した通り、後退方向に付勢
されたチゼルと、このチゼルの後方に形成されたシリン
ダと、このシリンダに一定圧の流体圧力を供給する圧力
設定器と、前記シリンダ内に進退移動可能に嵌装され、
前記チゼルを叩打するハンマと、前記チゼルが被打撃物
を打撃したときの前記シリンダ内の圧力を検出する流体
圧力検出手段と、この流体圧力検出手段から検知された
流体圧力の2次打撃周波数の強度および1次打撃周波数
の少なくとも一方を1工程当たり第1の検出時間と第2
検出時間で求めて、その差が基準値以下の時、ワークの
割れを検出する周波数解析手段とから構成されたことを
特徴とするものである。
【0012】請求項1〜5のいずれかに記載の打撃力監
視装置において、前記流体圧力検出手段の代わりにチゼ
ルの打撃音を検出する打撃音検出手段を設け、検出信号
に打撃音を用いて打撃異常を検出するようにしたことを
特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記の構成により、異常を検出するときは流体
圧力の流量を小さく制御して打撃振動の影響を受けるこ
とのない流体圧力あるいは打撃音を圧力ピーク検出器あ
るいは周波数解析手段で処理し、加工中に打撃力の監視
を行ない、常に適正な打撃力を保持する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1において、11は打撃装置である。この打撃装
置11は、ハウジング12に軸移動可能に、かつスプリ
ング14によって後退方向に付勢されたチゼル13と、
このチゼル13の後方で、前記ハウジング12に一体に
結合したエアシリンダ15と、このエアシリンダ15内
に進退可能に嵌装され、前記チゼル13の後端を叩打す
るハンマ19とから構成されている。
【0016】 前記エアシリンダ15には、その後端部に
シリンダ室16内にエアを供給するエア供給口17が
けられ、前端部にはエア放出口18が設けられている。
このエア放出口18の位置は、図1の実線で示すよう
に、通常はハンマ19の側壁で閉鎖するが、ハンマ19
が図1の点線で示すように前進端に移動してチゼル13
を叩打したときには開口し、シリンダ室16内のエアが
大気に放出されるよう設定されている。Wは前記チゼル
13によって打撃されるワーク(被打撃物)である。
【0017】 このような打撃装置11の打撃力の変化の
原因の多くは図17で示すように、チゼル13とハウジ
ング12との摺動面のクリアランス22が大きくなり、
このクリアランス22からのエア洩れによるものであ
る。また、チゼル13の先端の摩耗等によるワークWと
のギャプGの変化や図12で示すように、チゼル13の
位置ずれSによるものである。
【0018】 そこで上記の異常を監視する手段として図
1で示すように、打撃装置11のエアシリンダ15のエ
ア供給口17に圧力設定器1を接続する。この圧力設定
器1は一定圧力に設定される減圧弁あるいは圧力を可変
とする電圧比例弁が用いられる。すなわち、前記圧力設
定器1を電圧比例弁のように可変とし、異常を検出する
ときにエア流量を小さく制御することにより検出精度を
高めることができる。すなわち、図11のエア洩れハン
マ□と新品ハンマ●の特性比較で示すように、(a)の
流量を大(普通)にした場合、エア洩れ品と新品との間
にはあまり打撃力のピーク値に差がない。しかし、
(b)の流量を小さくするとその差は顕著に増大する。
これを第1実施例のようにピーク圧力で調べると、
(c)で示されるように流量大の場合では差が小さく、
(d)で示されるように流量小の場合では差が大きくな
る。従って、異常検出時にエア流量を小さく制御するこ
とにより高精度な検出が得られる。
【0019】 前記エア供給口17と圧力設定器1との接
続回路にシリンダ室16内の圧力を検出する圧力センサ
2(流体圧力検出手段)を接続する。この圧力センサ2
の接続位置L1,L2は、前記エア供給口17にできる
だけ近いことが検出精度の上で好ましい。これは、圧力
センサ2がシリンダ室16の圧力をより正確に検出でき
るようにするためである。
【0020】 前記圧力センサ2にはセンサアンプ3が接
続され、このセンサアンプ3にA/D変換器5を接続
し、A/D変換器5はFFTアナライザ6又は圧力ピー
ク検出器7を介して中央処理装置8(CPU)に接続さ
れている。9は前記央処理装置8に接続されているメモ
リであり、打撃異常を検出するプログラムを有してい
る。また10は異常表示装置であり、前記中央処理装置
8と接続されている。尚、センサアンプ3とA/D変換
器5との間にローパスフィルタ4を入れてもよい。
【0021】 圧力センサ2からのピーク圧を測定し、打
撃力異常(エア洩れ)を検出する場合(第1実施例)
は、上記図1において、ローパスフィルタ4とFFTア
ナライザ6が省略される。そして圧力設定器1からシリ
ンダ室16に一定圧力のエアを供給し、圧力センサ2か
らの値を一定時間入力する。この値を圧力ピーク検出器
7によって図2で示すようにピーク圧力PPを求める。
この時のピーク圧力PPと打撃力を測定すると、図3の
ような相関関係(y=αx+β)が存在することを発見
した。
【0022】 上記の相関関係は、図5で示す装置による
ハンマ40でダンパゴム41を打撃し、その時の歪みリ
ング42の歪み量を歪みゲージ43から検出したとこ
ろ、この装置の値と、その時のピーク圧力をプロットす
ると図3の相関関係(y=αx+β)があることが判明
したのである。
【0023】 そこで、エア洩れで打撃力が低下したとき
は圧力センサ2からのピーク圧力も低下するので、例え
ば、図3において適切な打撃力の上限がa,下限がbで
あるとすると、圧力ピーク検出器7により求まるピーク
圧力がAからB以外の範囲になった時は、異常であるこ
とが判断できる。
【0024】 従って、図4のフローチャートで示すよう
に、ステップ25のスタートによりステップ26でピー
ク圧力を測定し、ステップ27でピーク圧力の設定値を
判定して異常であればステップ38で異常表示装置10
に打撃力の異常が表示され、正常であればステップ37
で打撃力の正常が表示される。
【0025】 以上述べた第1実施例では、圧力ピーク検
出器7によってピーク圧力を検出しているが、圧力ピー
ク検出器7がCPU8と兼用できる場合は、必ずしも必
要としない。上述した第1実施例は、チゼル13にセン
サを設けなくとも正確に打撃異常を検出できる。
【0026】 圧力センサ2からの値をFFTアナライザ
6で処理し、周波数を解析することによって打撃力異常
(エア洩れ)を検出する場合(第2実施例)は、上記図
1において、圧力ピーク検出器7を省略し、センサアン
プ3,A/D変換器5及びFFTアナライザ6の回路構
成とする。
【0027】 この場合は、圧力センサ2の値をFFTア
ナライザ6に入力し、図6で示すように、1次周波数H
z1,2次周波数Hz2,3次周波数Hz3の周波数解
析する。この時の1次周波数Hz1の値と打撃力を測定
すると図7で示すように前記図3と同様に相関関係が存
在する。
【0028】 そこで、図8のフローチャートで示すよう
に、ステップ30のスタートによりステップ31で圧力
センサデータを計測し、ステップ32でFFT解析し、
ステップ33で1次周波数Hz1の周波数を設定値と判
別して設定範囲外であればステップ38で異常表示装置
10に打撃力の異常が表示され、正常であればステップ
37で打撃力の正常が表示される。
【0029】 前記第2実施例の変形例として、上述した
ようにセンサアンプ3とA/D変換器5との間にローパ
スフィルタ4を入れることにより、ローパスフィルタ4
によって圧力変動の波形を正弦波形に近づけることがで
き、正弦波形に近似できる波形ならばFFT解析しなく
とも周波数を検出することが可能であり、FFTアナラ
イザ6の使用を省略でき、コスト低減化が図られる。
【0030】 以上述べた第2実施例では第1実施例と同
様な効果に加え、周波数解析によってノイズの少ない高
精度の打撃異常検出ができる。
【0031】 さらに、前記第2実施例の変形例として、
エア洩れをリアルタイムで補正することができる。この
場合は、圧力設定器1を電圧比例弁のように可変とし、
中央処理装置8からの信号によってエア圧を変化(上
昇)させる。
【0032】 すなわち、図9のフローチャートで示すよ
うに、ステップ30のスタートによりステップ31で圧
力センサデータを計測し、ステップ32でFFT解析
し、ステップ33で1次周波数Hz1の周波数を設定値
と判別する。この時、1次周波数Hz1の設定値内であ
ればステップ37で打撃力の正常が表示されるが、1次
周波数Hz1の設定値外であれば、エア洩れによる圧力
の低下を招くため、ステップ34で入力エア圧力を一定
量上昇させ、ステップ35で入力エア圧力の上限を越え
たか否かを判定する。入力エア圧力が上限を越えている
時は、ステップ38により異常表示装置10に打撃力の
異常が表示される。この場合、圧力設定器1のエアがあ
る程度以上になるということは、エア洩れが修復不能な
ほど多いことを示すため、チゼル13か打撃装置本体を
交換する必要がある。
【0033】 尚、上記はFFTアナライザ6で周波数解
析をした場合であるが、圧力ピーク検出器7によりピー
ク圧力によって求めることもできる。
【0034】 前記第2実施例の周波数解析方式によっ
て、チゼル13の先端とワークWとのギャップGの異常
を検出(第3実施例)することが可能である。この場
合、ギャップG量が増大すると、図10の打撃ギャップ
と周波数の関係で示すように、圧力設定器1の設定圧力
をA,B,Cと変化させた場合に、どの設定圧力に対し
ても1次周波数Hz1は低下する。従って、図8のフロ
ーチャートと同様のフローによって1次周波数Hz1を
検出することによりギャップGの異常を検出することが
できる。
【0035】 本発明は、図12で示すチゼル13の位置
ずれSを検出(第4実施例)することができる。これは
チゼル13の位置ずれSは、2次周波数Hz2の強度の
ピーク値と相関関係があり、図13で示すように、周波
数解析により2次周波数Hz2の強度(振幅)Fと基
準値AFとを比較することによってチゼル13の位置
ずれSが検出される。
【0036】 すなわち、図14のフローチャートで示す
ように、ステップ30のスタートによりステップ31で
圧力センサデータを計測し、ステップ32でFFT解析
し、ステップ50で2次周波数Hz2の強度(振幅)F
と基準値AFとを比較して、2次周波数Hz2の強
度(振幅)F<基準値AFの関係であればステップ
51で打撃位置の正常を表示し、2次周波数Hz2の強
度(振幅)F>基準値AFの関係では打撃位置ずれ
の異常を表示する。
【0037】 本発明は、ワークWの割れ検出(第5実施
)することができる。これは前記1次周波数Hz1の
ずれと2次周波数Hz2の強度によって検出する。この
ワークWの割れ検出は、図15で示すフローチャートに
よって行われる。それには、2次周波数Hz2の強度検
出と1次周波数Hz1の周波数値の検出条件を必要とす
る。
【0038】 その条件は、打撃開始5秒後(正確には5
秒後からサンプリング時間T秒間)の2次周波数Hz2
の強度:F t5,打撃開始20秒後(正確には20秒
後からサンプリング時間T秒間)の2次周波数Hz2の
強度:F t20,打撃開始5秒後(正確には5秒後か
らサンプリング時間T秒間)の1次周波数Hz1:f
t5,打撃開始20秒後(正確には20秒後からサンプ
リング時間T秒間)の1次周波数Hz1:f t20
検出する。
【0039】 そして図15のフローチャートで示すよう
に、ステップ30のスタートによりステップ60の5秒
後にステップ61で圧力センサデータを計測し、ステッ
プ62の20秒後にステップ63で再び圧力センサデー
タを計測する。ステップ64で前記ステップ61とステ
ップ62のデータをそれぞれFFT解析し、ステップ6
5でF t5,f t5,F t20,f t20を検
出する。
【0040】 さらにステップ66でF t5−F
t20>X(基準値)又はf t5−f t20>Y
(基準値)の比較を行い、これの何れも該当していなけ
ればステップ67で正常を表示し、何れかでも該当して
いるときはステップ68でワーク割れ異常を表示する。
【0041】 上記の実施例は打撃装置11のシリンダ室
16内のエア圧力を圧力センサ2で検出してピーク圧力
あるいは周波数解析して異常を検出するものであるが、
このような流体圧力に代えて打撃音で異常を検出(第6
実施例)することも可能である。
【0042】 その手段としては図16で示すように、チ
ゼル13の近傍にマイクロホン2aを配置し、このマイ
クロホン2aで打撃音をサンプリングしてセンサアンプ
3で増幅させ、バンドパスフィルタ4aによってノイズ
を除去する。
【0043】 このノイズを除去した打撃音をA/D変換
器5で変換して前記の実施例のようにFFTアナライザ
6で周波数解析処理するか、又はピーク値検出器7aで
ピーク値を検出することにより前記各実施例と同様の異
常検出作用が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、ハン
マで叩打されワークを打撃するチゼルの打撃力をハンマ
のシリンダ室内の圧力検出あるいはチゼルの打撃音を検
出し、異常検出時に、前記シリンダ室内に供給する流体
圧力の流体流量を小さく制御してこれの圧力ピーク,ピ
ーク値を検出、あるいは周波数解析処理して打撃力異常
を検出するものであるから、可動部分であるチゼル側に
センサを設けることなく打撃力を高精度に監視すること
ができ、かつ検出精度を向上させることができる。
【0045】 また、打撃力の異常の要因であるエア洩れ
をリアルタイムで補正することができ、チゼル先端とワ
ークとのギャップの異常やチゼルの打撃位置ずれ並びに
ワークの割れも検出して監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の全体図
【図2】圧力センサにより検出したピーク圧力波形図
【図3】圧力ピーク検出器によって求められる打撃力と
ピーク圧力の相関関係図
【図4】ピーク圧力により打撃力の異常を検出するフロ
ーチャート
【図5】打撃力とピーク圧力の相関関係を解明した打撃
測定装置を示す図
【図6】周波数とその振幅を示す波形図
【図7】打撃力と周波数の相関関係を示す図
【図8】周波数によって打撃力の異常を検出するフロー
チャート
【図9】エア洩れをリアルタイムで補正するフローチャ
ート
【図10】打撃ギャップと周波数の関係を示す図
【図11】エア洩れハンマと新品ハンマの特性図
【図12】チゼルの打撃位置ずれを示す図
【図13】チゼルの打撃位置ずれを検出するための周波
数の強度を示す図
【図14】チゼルの打撃位置ずれを検出するフローチャ
ート
【図15】ワーク割れを検出するフローチャート
【図16】打撃音で異常を検出する手段の全体図
【図17】チゼルの打撃力異常の要因を示す図
【符号の説明】
1 圧力設定器 2 圧力センサ(流体圧力検出手段) 2a マイクロホン 3 センサアンプ 4 ローパスフィルタ 4a バンドパスフィルタ 5 A/D変換器 6 FFTアナライザ 7 圧力ピーク検出器 7a ピーク値検出器 8 中央処理装置 9 メモリ 10 異常表示装置 11 打撃装置 13 チゼル 15 エアシリンダ 17 エア供給口 19 ハンマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 清隆 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 酒井 和也 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 早田 耕一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 曽我部 健司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 緒方 勇夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−131881(JP,A) 特開 平2−298475(JP,A) 特開 平6−210436(JP,A) 特開 平6−254668(JP,A) 特開 平4−101785(JP,A) 実開 昭62−159282(JP,U) 実開 昭55−25278(JP,U) 実開 平1−71084(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 5/00 B25D 9/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後退方向に付勢されたチゼルと、このチ
    ゼルの後方に形成されたシリンダと、このシリンダに一
    定圧の流体圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ
    内に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハ
    ンマと、前記チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シ
    リンダ内の圧力を検出しこの検出信号によって打撃異常
    を検出するてする流体圧力検出手段と、前記シリンダに
    流体圧力を供給する流体流量を可変とする流量制御手段
    とを備え、前記流体圧力検出手段により異常検出時に流
    体流量を小さくするよう前記流量制御手段を制御するよ
    うにしたことを特徴とする打撃力監視装置。
  2. 【請求項2】 後退方向に付勢されたチゼルと、このチ
    ゼルの後方に形成されたシリンダと、このシリンダに一
    定圧の流体圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ
    内に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハ
    ンマと、前記チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シ
    リンダ内の圧力を検出する流体圧力検出手段と、この流
    体圧力検出手段からの検出信号を入力し、その周波数を
    解析して打撃周波数を検出し、設定値と比較することに
    より打撃異常を判別する周波数解析手段とから構成され
    ことを特徴とする打撃力監視装置。
  3. 【請求項3】 後退方向に付勢されたチゼルと、このチ
    ゼルの後方に形成されたシリンダと、このシリンダに一
    定圧の流体圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ
    内に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハ
    ンマと、前記チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シ
    リンダ内の圧力を検出する流体圧力検出手段と、この流
    体圧力検出手段からの検出信号を入力し、その周波数を
    解析して打撃周波数を検出し、設定値と比較することに
    よりチゼルとワークとのギャップ異常を判別する周波数
    解析手段とから構成されたことを特徴とする打撃力監視
    装置。
  4. 【請求項4】 後退方向に付勢されたチゼルと、このチ
    ゼルの後方に形成されたシリンダと、このシリンダに一
    定圧の流体圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ
    内に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハ
    ンマと、前記 チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シ
    リンダ内の圧力を検出する流体圧力検出手段と、この流
    体圧力検出手段からの検出信号を入力し、その周波数を
    解析して2次打撃周波数の強度を検出し、この値を設定
    値と比較することによりワークに対するチゼルの打撃位
    置ずれの異常を検出する周波数解析手段とから構成され
    ことを特徴とする打撃力監視装置。
  5. 【請求項5】 後退方向に付勢されたチゼルと、このチ
    ゼルの後方に形成されたシリンダと、このシリンダに一
    定圧の流体圧力を供給する圧力設定器と、前記シリンダ
    内に進退移動可能に嵌装され、前記チゼルを叩打するハ
    ンマと、前記チゼルが被打撃物を打撃したときの前記シ
    リンダ内の圧力を検出する流体圧力検出手段と、この流
    体圧力検出手段から検知された流体圧力の2次打撃周波
    数の強度および1次打撃周波数の少なくとも一方を1工
    程当たり第1の検出時間と第2検出時間で求めて、その
    差が基準値以下の時、ワークの割れを検出する周波数解
    析手段とから構成されたことを特徴とする打撃力監視装
    置。
  6. 【請求項6】 前記流体圧力検出手段の代わりにチゼル
    の打撃音を検出する打撃音検出手段を設け、検出信号に
    打撃音を用いて打撃異常を検出することを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の打撃力監視装置。
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