JP3146241B2 - トルクレンチにおける締付トルク検出方法 - Google Patents

トルクレンチにおける締付トルク検出方法

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雅明 大久保
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はインパクトレンチ、油
圧レンチ等のトルクレンチにおける締付トルク検出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インパクトレンチにおいて、締付トルク
制御を正確に行おうとすれば、打撃状態を検出する必要
があるが、従来、この打撃状態の検出は、エアモータの
主軸にセンサを取着し、主軸の反転を検出する方法によ
って行われている。しかしながらこの方法では、インパ
クトレンチ内部に正転及び逆転を検出するためのセンサ
を配置する必要のあることから、機器の大形化やコスト
アップを招くという欠点がある。
【0003】そのため給気圧を検出し、この給気圧が基
準値以下に低下したときにインパクトレンチが作動して
いるとして、上記打撃状態を検出するという方式を採用
することが考えられる。しかしながらこの方式では、イ
ンパクトレンチが無負荷回転状態にあるのか、打撃状態
にあるのかの識別が不可能であるという欠点がある。そ
れは無負荷回転状態と打撃状態において生ずる圧力差
が、給気源において不可避的に生ずる圧力変動よりも小
さく、その識別が不可能であるためである。
【0004】そこで例えば特開平2−198772号公
報においては、トルクレンチに供給される給気圧の変化
率を検出し、この変化率が基準値に達したときに打撃信
号を出力し、打撃信号が設定カウント値に達したとき、
あるいは打撃信号の出力が設定時間に達したときに、目
標とする締付トルクが得られたものとして、その作動を
停止する構成が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記インパクトレンチ
の締付制御方式においては、かなり精度の高い締付トル
ク制御を行うことが可能であるが、トルク管理精度を一
段と向上するという観点からは、これよりもさらに高精
度のトルク制御を行いたいという要望も生じている。
【0006】そこでこの発明は、従来よりも高い精度で
もって締付トルクを検出でき、そのため高精度の締付ト
ルク制御を可能にし得るトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1のトルク
レンチにおける締付トルク検出方法は、トルクレンチに
供給される給気圧の変化率を検出すると共に、打撃時の
給気圧変化率のピーク値に基づいて締付特性値を演算
し、この締付特性値を締付トルクに換算することを特徴
としている。
【0008】請求項2のトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法は、上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
圧変化率のピーク値の総和として求められることを特徴
としている。
【0009】請求項3のトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法は、上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
圧変化率のピーク値の内、基準レベル以上のピーク値の
総和として求められることを特徴としている。
【0010】請求項4のトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法は、上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
圧変化率のピーク値の内、基準レベル以上のピーク値に
おいて、基準レベル超過分の総和として求められること
を特徴とする請求項1のトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法。
【0011】請求項5のトルクレンチにおける締付トル
ク検出方法は、上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
圧変化率のピーク値の内、それまでの最高値以上のピー
ク値、又はそれまでの最高値の所定比率以上のピーク値
の総和として求められることを特徴としている。
【0012】
【作用】トルクレンチ、例えばインパクトレンチの打撃
力は、打撃瞬間の速度が速いほど大きくなり、またそれ
による反転量と反転速度も大きくなる。この際、エアモ
ータ側では、給気圧の増圧量と増圧速度とが大になる。
一方、給気圧変化率の大きさは、上記給気圧そのものの
変化量と変化速度に比例する。したがって上記打撃力と
給気圧変化率の大きさとは比例する関係となるのであ
る。
【0013】上記請求項1のトルクレンチにおける締付
トルク検出方法は、上記原理に基づくものであり、した
がって締付トルクを従来よりも高精度に検出することが
可能である。
【0014】またその実施に際しては、被締付物の特性
に応じて、請求項2〜請求項5の方法のいずれかによっ
て締付特性値を算出すればよい。
【0015】
【実施例】次にこの発明のトルクレンチにおける締付ト
ルク検出方法の具体的な実施例について、図面を参照し
つつ詳細に説明する。
【0016】まず打撃力と給気圧変化率との関係につい
て検討する。図1にテスト装置を示しているが、同図に
おいて、1はエア源、2は減圧弁、3はインパクトレン
チをそれぞれ示しており、インパクトレンチ3の給気側
には圧力センサ4が介設され、またその出力軸にはトル
クトランスデューサ5が装着されている。上記センサ4
の出力は、FFC6に入力され、給気圧の変化率波形が
パソコン7に入力される。また上記トルクトランスデュ
ーサ5の出力は、アンプ8を介して、上記とは別のパソ
コン9に入力されている。
【0017】図2には上記圧力センサ4の出力波形(同
図(a))と、上記FFC6からの給気圧変化率の出力
波形(上記圧力センサ4の出力波形の交流成分)(同図
(b))とを示している。この給気圧変化率信号は、停
止時には変動がなく、レバー開時には大きな負変動レベ
ルが得られ、フリーランニング(無負荷回転)時には微
小な正負変動があり、また打撃時には、一打撃毎に大き
な正変動と小さな負変動とを繰返す、という特性を有す
るものである。
【0018】そして上記トルクトランスデューサ5から
の出力信号と上記給気圧変化率の信号とを対比して示し
たのが図3である。同図において各打撃毎の信号の大き
さを比較すると、テスト装置におけるピーク値読取り分
解能によるバラツキは存するものの、打撃力(同図
(a))と給気圧変化率(同図(b))の大きさ(ピー
ク値)とは、略比例関係にあるといえる。
【0019】また油圧パルスレンチについても同様なテ
ストを実施したが、図4に示すように、この場合にも1
パルス当りの発生トルク(同図(a))と、給気圧変化
率(同図(b))の大きさ(ピーク値)とは、略比例関
係にあることが確認された。
【0020】以上のことから上記給気圧変化率の大きさ
を用いれば、締付トルクを精度よく検出し得ることが明
らかであるが、次にその具体的な手順について説明す
る。まず最初に、上記給気圧変化率の大きさに基づいて
締付特性値Tを、以下の(1)〜(4)のいずれかの方
法によって把握する。
【0021】締付特性値Tの把握方法(1)・・・図5
に示すように、全ての給気圧変化率のピーク値の総和を
求め、これを締付特性値Tとする(T=a+b+c+・
・・)。
【0022】締付特性値Tの把握方法(2)・・・図6
に示すように、基準レベルB以上のピーク値を有する波
形のみを有効とし、有効ピーク値の総和を締付特性値T
とする(T=a+b+c+・・・)。
【0023】締付特性値Tの把握方法(3)・・・図7
に示すように、基準レベルB以上のピーク値を有する波
形のみを有効とし、有効波形のピーク値から基準レベル
Bを引いた値の総和を締付特性値Tとする(T=(a−
B)+(b−B)+(c−B)+・・・)。
【0024】締付特性値Tの把握方法(4)・・・打撃
開始後、変化率波形のピーク値を記憶する。この記憶し
ているピーク値以上のピーク値を有する波形が出力され
ると、その値を更新する。記憶しているピーク値の一定
比率(X%)以下のピーク値を有する波形は無効とし、
有効ピーク値の総和を締付特性値Tとする(T=a+b
+c+・・・、図8参照)。
【0025】次に上記のようにして得られる締付特性値
Tと、実際の締付トルクとの関係を求める。これは締付
特性値Tを検出しながら締付テストを複数回だけ繰返し
行い、締付後に各締付トルクQを実測し、両者(T−
Q)の相関関係を、図9のように最小2乗法によって求
めるのである。
【0026】上記方法によれば、締付特性値Tから締付
トルクQを推定したり、あるいは締付トルクQを設定し
て、それに必要な締付特性値Tを求めることが可能とな
る。ところでインパクトレンチの打撃力は、打撃瞬間の
速度が速いほど大きくなり、またそれによる反転量と反
転速度も大きくなる。この際、エアモータ側では、給気
圧の増圧量と増圧速度とが大になる。一方、給気圧変化
率の大きさは、上記給気圧そのものの変化量と変化速度
に比例する。したがって上記打撃力と給気圧変化率の大
きさとは比例する関係となるのである。そして上記締付
特性値Tが、上記の通り給気圧変化率の大きさ(ピーク
値)に基づいて求まるものであるため、締付特性値Tと
締付トルクQとも相関性の良好なものとなり、このよう
に締付トルクQと相関性の非常良好な特性値Tに基づけ
ば、締付トルクQの検出精度も向上することになる。
【0027】上記トルクレンチにおける締付トルク検出
方法の応用例としては、次のようなものが挙げられる。
まず第1のものは、締付作業に際して、従来同様に給気
圧変化率を検出すると共に、基準レベル以上のピーク値
が得られる有効打撃数をカウントし、そのカウント値が
設定値に達したときに締付動作を終了する一方、そのと
きまでの締付特性値Tを把握しておくと共に、これを締
付トルクQに換算し、これを、締付終了後に当該締付時
に得られた締付トルクとして表示する方法である。これ
により当該作業が適正であるかの判断ができる。また第
2のものは、目標とする締付トルクQを設定しておき、
締付作業を行いながら検出される締付特性値Tが、上記
目標締付トルクQに対応する値となったときに締付動作
を終了する方法である。これらいずれの方法において
も、前述した通り、精度の高いトルク表示又は締付制御
を行うことが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように請求項1のトルクレンチに
おける締付トルク検出方法では、締付トルクと良好な相
関性を有する締付特性値に基づいて締付トルクを検出す
ることから、締付トルクを従来よりも高精度に検出する
ことが可能である。
【0029】また上記方法の実施に際しては、請求項2
〜請求項5のいずれかの方法を採用すればよく、各方法
の簡便性に起因して検出操作の容易化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インパクトレンチにおいて給気圧変化率と締付
トルクとの関係を求めるテスト装置の概略構成図であ
る。
【図2】上記装置において得られる給気圧と給気圧変化
率との変化状態を対比して示す説明図である。
【図3】上記において得られる給気圧変化率と打撃力と
の変化状態を対比して示す説明図である。
【図4】油圧パルスレンチにおける給気圧変化率と発生
パルスとの変化状態を対比して示す説明図である。
【図5】締付特性値の把握方法の第1実施例を説明する
ための説明図である。
【図6】締付特性値の把握方法の第2実施例を説明する
ための説明図である。
【図7】締付特性値の把握方法の第3実施例を説明する
ための説明図である。
【図8】締付特性値の把握方法の第4実施例を説明する
ための説明図である。
【図9】締付特性値Tと締付トルクQとの関係を説明す
るための説明図である。
【符号の説明】 1 エア源 3 インパクトレンチ 4 圧力センサ 7 パソコン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクレンチに供給される給気圧の変化
    率を検出すると共に、打撃時の給気圧変化率のピーク値
    に基づいて締付特性値を演算し、この締付特性値を締付
    トルクに換算することを特徴とするトルクレンチにおけ
    る締付トルク検出方法。
  2. 【請求項2】 上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
    圧変化率のピーク値の総和として求められることを特徴
    とする請求項1のトルクレンチにおける締付トルク検出
    方法。
  3. 【請求項3】 上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
    圧変化率のピーク値の内、基準レベル以上のピーク値の
    総和として求められることを特徴とする請求項1のトル
    クレンチにおける締付トルク検出方法。
  4. 【請求項4】 上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
    圧変化率のピーク値の内、基準レベル以上のピーク値に
    おいて、基準レベル超過分の総和として求められること
    を特徴とする請求項1のトルクレンチにおける締付トル
    ク検出方法。
  5. 【請求項5】 上記締付特性値が、上記各打撃時の給気
    圧変化率のピーク値の内、それまでの最高値以上のピー
    ク値、又はそれまでの最高値の所定比率以上のピーク値
    の総和として求められることを特徴とする請求項1のト
    ルクレンチにおける締付トルク検出方法。
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