JP3190976U - 曝露防止カバー - Google Patents

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正樹 西岡
修 滝口
克圭 ▲濱▼井
哲也 増田
冨士夫 井上
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Abstract

【課題】材料コストを増大させることなく、薬液容器を挿入しやすい開口部を有し、しかも、容易に吊り掛けが可能な、曝露防止カバーを提供する。
【解決手段】第1面と第2面との間に薬液容器が収容され、第2側部251から外部へ突出する突出部8を有し、第1側部261から第2側部を介して突出部まで延びる開口部が形成されたカバー本体2と、第1面において開口部に沿って形成される第1ストリップ、第2面において開口部に沿って形成され、第1ストリップに対して着脱可能な第2ストリップ、及び、第1及び第2ストリップを着脱するスライダ40、を有する開閉機構4と、カバー本体に取り付けられ、薬液容器の排出口と接続可能で、カバー本体の外部に取り付けられる薬液用チューブへ薬液を排出可能な接続部3と、カバー本体に取付けられ、接続部とは反対側において開口部を越えた位置に、吊り掛け具に吊り掛け可能な吊孔63が形成されている吊り下げ部5と、を備える。
【選択図】図2

Description

本考案は、曝露防止カバーに関する。
患者へ投与される薬液の中には、強い作用を生じさせるものがある。例えば抗がん剤は、抗がん作用がある反面、正常な細胞にも損傷を与えるおそれのある毒性の成分が含まれる。そのため薬液の調製作業中には、液滴が人体に付着しないよう、細心の注意が払われる。また、患者へ抗がん剤を投与する際にも、医療従事者や患者への液滴の飛散に対して細心の注意を要する。しかしながら、微細な液滴の飛散を避けることは困難であり、医療従事者が長年にわたって微量の液滴の曝露を受け続けることに起因する健康被害も懸念されている。
このような液滴の飛散及び滴下による曝露を防止するため、例えば、特許文献1には、薬液容器を収容する曝露防止カバーが開示されている。このカバーは袋状に形成され、上端に開口部が形成されるとともに、下端に薬液容器の蓋部に刺入される針部材が設けられている。また、上端の開口部には、スライダ付きのチャックが取付けられ、スライダを開口部に沿って移動させることで、開口部が開閉するようになっている。このカバーを使用する際には、カバーの上端開口部を開き、ここから薬液容器を挿入した後、薬液容器の蓋部材に針部材を刺し込む。そして、カバーの外部において、針部材に医療用のチューブを取付け、薬液容器とチューブとを針部材によって連通させる。これにより、薬液容器の薬液は、針部材及びチューブを介して患者に投与できるようになっている。また、薬液を患者に投与する間、カバーは、点滴スタンドなどの吊り掛け具に吊り掛けるため、カバー本体の一方の面には、吊孔が形成された吊り掛け部材が取付けられている。
国際公開第2013/099946号公報
ところで、上記特許文献1の曝露防止カバーは、薬液容器を挿入しやすいように、上端開口部の横方向の長さを大きくしている。しかしながら、このように上端開口部の長さを大きくすると、これに合わせてカバーの上部全体の長さを大きくしなければならないため、材料コストが大きくなるという問題がある。特に、上記のようなスライダ付きのチャックを採用した場合、スライダは開口部の一部を塞ぐため、スライダの分だけ開口部が狭くなるという問題がある。また、吊り掛け部材は、カバーの一方の面に取り付けられているため、点滴スタンドにカバーを吊り掛けるときには、カバーの一方の面を点滴スタンドのフックに向けた後、吊孔をフックに引っ掛けなければならない。したがって、吊り掛け時に、カバーの向きを合わせなければならず、取り扱いが面倒であるという問題がある。
本考案は、上記問題を解決するためになされたものであり、材料コストを増大させることなく、薬液容器を挿入しやすい開口部を有し、しかも、容易に吊り掛けを行うことができる、曝露防止カバーを提供することを目的とする。
本考案は、吊り掛け具に吊り掛けられ、薬液の排出口が形成された薬液容器が収容されるとともに、薬液用チューブが取り付けられる、曝露防止カバーであって、少なくとも第1面及び第2面を有し、当該第1面と第2面との間に前記薬液容器が収容されるカバー本体であって、前記カバー本体が第1側部及び第2側部を有するとともに、当該第2側部から外部へ突出する突出部を有し、前記第1側部から第2側部を介して前記突出部までの間で延びる開口部が形成されたカバー本体と、前記カバー本体の第1面において前記開口部に沿って形成される第1ストリップ、前記第2面において前記開口部に沿って形成され、前記第1ストリップに対して着脱可能な第2ストリップ、及び、前記第1及び第2ストリップに沿って移動することで当該第1及び第2ストリップを着脱するスライダ、を有する開閉機構と、前記カバー本体に取り付けられ、前記薬液容器の排出口と接続可能で、当該カバー本体の外部に取り付けられる薬液用チューブへ前記薬液容器内の薬液を排出可能な接続部と、前記カバー本体に取付けられ、前記接続部とは反対側において前記開口部を越えた位置に、前記吊り掛け具に吊り掛け可能な吊孔が形成されている吊り掛け部と、を備えている。
この構成によれば、第1側部及び第2側部を有するカバー本体に、第2側部から外部へ突出する突出部を設け、第1側部から第2側部を介して突出部までの間で延びる開口部を形成している。そして、この開口部には、着脱可能な第1及び第2ストリップと、これを着脱させつつ開口部に沿って移動するスライダとを備えた開閉機構を設けている。したがって、スライダは、第1側部から第2側部を介して突出部までの間で移動できるため、スライダを突出部まで移動させれば、カバー本体の第1側部から第2側部までを開口部として開くことができる。したがって、スライダが邪魔になることなく、カバー本体の第1側部から第2側部を開口部として利用することができる。そのため、開口部に合わせてカバー本体を大きく形成する必要がなく、材料コストを低減することができる。
また、接続部とは反対側において開口部を超える位置に吊孔が形成された吊り掛け部が設けられているため、例えば、吊り掛け部を上側に向け、接続部を下側に向けた状態にすると、スライダよりも上方に吊孔が位置するため、カバー本体の第1面側及び第2面側のいずれからでも、吊孔を吊り掛け具に引っ掛けることができる。
上記曝露防止カバーにおいては、前記カバー本体の第2側部からの前記突出部の突出長さを、前記開口部の延びる方向において前記スライダの長さの1.5〜3倍とすることができる。
上記各曝露防止カバーにおいて、前記突出部には、前記第1及び第2ストリップから前記第2側部に沿って前記接続部側に延びる延在部を設けることができる。
上記各曝露防止カバーにおいて、前記カバー本体を、樹脂フィルムで形成し、前記第1側部及び第2側部の少なくとも一方を前記樹脂フィルムをヒートシールすることで形成することができ、当該ヒートシールが形成されている箇所の一部に、前記薬液用チューブを固定する固定部を形成することができる。
上記各曝露防止カバーにおいて、前記吊り掛け部を、樹脂フィルムで形成し、当該吊り掛け部の周縁部にヒートシールが施された第1シール部を形成するとともに、当該吊り掛け部の中央部にヒートシールが施された第2シール部を形成することができ、前記第2シール部に吊孔を形成することができる。
本考案によれば、材料コストを増大させることなく、薬液容器を挿入しやすい開口部を有し、しかも、容易に吊り下げを行うことができる。
本考案の一実施形態に係る薬液容器の斜視図である。 図1の薬液容器を収容する曝露防止カバーの正面図である。 図2の曝露防止カバーの背面図である。 カバー本体の上端付近の断面図である。 スライダの斜視図である。 スライダを下方から見た図である。 カバー本体の上端付近の断面図である。 曝露防止カバーに薬液容器を収容した状態を示す正面図である。 本考案に係る曝露防止カバーの他の例を示す正面図である。
以下、本考案に係る薬液容器の曝露防止カバーの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る薬液容器の斜視図、図2は図1の薬液容器を収容する曝露防止カバーの正面図、図3は図2の曝露防止カバーの背面図である。以下では、説明の便宜上、図2の上下方向を「上下方向」、図1の左右方向を「横方向」、「幅方向」などと称するが、本考案に係る曝露防止カバーの方向はこれに限定されない。
<1.薬液容器>
本実施形態に係る曝露防止カバーが対象とする薬液容器は、種々の態様にすることができるが、例えば、次のように構成することができる。すなわち、図1に示すように、本実施形態に係る薬液容器1は、袋状に形成された平面視矩形状の容器本体11と、この容器本体11の下端部に取り付けられた排出部材12と、を備えている、容器本体11は、例えば、2枚のプラスチック製のシート材などを用い、周縁をヒートシールすることで形成することができ、その内部空間111に薬液が収容されている。排出部材12は、筒状に形成され容器本体11の内部空間111と外部とを連通するようになっている。そして、排出部材12の下端部の開口(排出口)は、ゴム栓121で閉鎖されており、このゴム栓121に、後述するような針部材32などを差し込むことで、容器本体11内の薬液を外部に排出したり、あるいは溶解液を注入することができる。
本実施形態で対象とする薬液は、特には限定されないが、曝露すると取扱者(主として、医療従事者。以下、ユーザーと言う。)に重篤な副作用を及ぼしたり、細胞毒性に由来する健康被害を及ぼしたり等する可能性のある薬液である。このような薬液の例としては、抗悪性腫瘍剤、抗ウィルス剤、免疫抑制剤、放射性医薬品等を挙げることができる。
このような薬液は、液状の薬剤に限らず、粉末状、固体状の薬剤を、生理食塩水、リンゲル液、蒸留水等で溶解したり、希釈したものとすることができる。したがって、薬液容器1中に粉末状、固体状の薬剤を準備しておき、これに生理食塩水などを注入することで、薬液を生成することができる。
<2.曝露防止カバー>
次に、上記のような薬液容器1を収容する曝露防止カバーについて説明する。図2及び図3に示すように、このカバー20は、シート材を袋状に形成したカバー本体2、このカバー本体2の下端部に設けられた接続部3、及びカバー本体2の上端部に設けられた開閉機構4を備えている。また、カバー本体2の上端部には、開閉機構4よりも上方に突出する吊り掛け用フラップ(吊り掛け部)5が取付けられている。
<2−1.カバー本体>
カバー本体2は、横幅の大きい正面視矩形状の本体部21と、この本体部21の横幅の小さい下端部へとつながる傾斜部22とを備え、これらが一体的に形成されている。そして、カバー本体2の上端部の右側の端部には、幅方向に長さLだけ突出する突出部8が形成されている。突出部8は平面視矩形状に形成され、その上端部がカバー本体2の上端開口部の一部を構成し、下方に向かって所定の長さtだけ延びている。この長さtは、概ね突出部8を指で掴めるような大きさであり、この部分が本考案の延在部に相当する。
このようなカバー本体2は、種々の態様で構成することができるが、例えば、2枚の樹脂製フィルム、つまり第1フィルム201と第2フィルム202とを重ね合わせ、本体部21及び傾斜部22の右側部251及び左側部261をヒートシールすることで形成することができる。このとき、右側部251のヒートシールは、本体部21の側部から突出部8の下端を通過し、突出部8の側部に亘って形成されている。すなわち、突出部の上端部にはヒートシールが施されていないため、カバー本体2の上端部は、左側の端部から突出部8の右端部までが開口している。一方、カバー本体2の下端部、つまり傾斜部22の下方につながる下端部は左側の端部から右側の端部まで開口している。
また、カバー本体2の右側部251には、チューブを固定するための固定部が形成されている。より詳細に説明すると、カバー本体2の右側部251において、本体部21と斜部22とが連結される箇所には、カバー本体2の右側部251のヒートシールから連続して、矩形状のヒートシール領域70が形成されている。そして、この領域70に貫通孔7が形成され、この貫通孔7がチューブの固定部を構成する。さらに、この貫通孔7の周縁には放射状に延びる複数の切り込み71が形成されており、貫通孔7が拡径可能となっている。これにより、拡径部分の弾性変形によってチューブをしっかりと固定することができる。なお、固定部を切り込みのない単なる貫通孔にすることもできる。
カバー本体2の傾斜部22は、薬液容器1の容器本体11の下端部の両側が乗るように形成されている。すなわち、薬液容器1をカバー本体2に挿入したとき、薬液容器1の容器本体11を傾斜部22で支え、動かないようにすることができる。
カバー本体2を構成する材料は、防水性であることは勿論であるが、特には限定されず、例えば、透光性、ガスバリア性の少なくともいずれか一つの機能を有するものであることが好ましい。透光性を有する素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等が利用できる。透光性を有することにより、後述するように、カバー本体2に収容された薬液容器1の排出部材12と接続部3の針部材32との接続作業をカバー本体2の外からでも容易に行うことができる。なお、薬液への品質影響を避けるため、特定の波長の光が透過しないよう、波長選択性や部分的な遮光性を備えた素材でカバー本体2を構成することもできる。またガスバリア性を有する素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリアミドに無機物を蒸着させたもの、アルミ箔等を利用できる。特に、蒸着する無機物を酸化アルミニウムや酸化ケイ素にすることで透光性も兼ね備えることができる。ガスバリア性を備えることによって、気化した薬液や薬液自体がカバー本体2の外部へ漏洩することを防止できる。また、カバー本体2の内側には滑りをよくして薬液容器が挿入しやすいよう、酸化ケイ素やゼオライトを混入した構成にしてもよい。なお、本カバー本体2の素材としては蒸気滅菌やエチレンオキサイドガス滅菌やγ線滅菌や電子線滅菌が可能であることが好ましい。
<2−2.接続部>
カバー本体2の下端部の開口部には、接続部3が取付けられている。接続部3はカバー本体2の下端部の開口部を塞ぐ接続部本体31と、この接続部本体31を貫通し、カバー本体2の内外を連通する針部材32と、を備えている。接続部本体31はカバー本体2の下端部を機密に閉じることができれば、その材料、態様は特には限定されない。針部材32は、筒状に形成され、カバー本体2の内部を向く側の上端部321が鋭利に形成されることで、後述するように、薬液容器1の排出部材12のゴム栓121に刺入できるようになっている。一方、針部材32において、カバー本体2の外部に突出する下端部322には、医療用のチューブが取り付け可能となっている。なお、接続部本体31を設ける代わりに、カバー本体2の下端部の開口に針部材32を挟んだ上で、ヒートシールを施し、これによって下端部の開口を閉じることもできる。
<2−3.開閉機構>
次に、開閉機構4について、図4〜図6を参照しつつ説明する。図4はカバー本体の上端付近の断面図、図5はスライダの斜視図、図6はスライダを下方から見た図である。開閉機構4は、カバー本体2を構成する第1フィルム201の上端部の内面に沿って幅方向(カバー本体2の左端部から突出部8の右端部まで)に延びる第1ストリップ211、及び第2フィルム202の上端部の内面に沿って幅方向に延びる第2ストリップ212を備えている。第1ストリップは、断面凸状に形成されており、第2ストリップ212は第1ストリップ211の凸形状に係合する凹形状に形成されている。そして、これら第1及び第2ストリップ211,212が係合することで、カバー本体2の上端開口部は密閉される。また、第1フィルム201の上端部の外面、及び第2フィルム202の上端部の外面には、それぞれ、幅方向に延びる第1及び第2ガイドレール221、222が形成されている。これら、ストリップ211,212及びガイドレール221、222は、第1フィルム201または第2フィルム202と一体的に樹脂などによって形成することもできるし、弾性変形可能な別部材で形成することもできる。
さらに、この開閉機構4は、このカバー本体2の上端部を挟む断面U字状のスライダ40を備えている。より詳細に説明すると、このスライダ40は、第1フィルム201及び第2フィルム202の上端部を跨ぐような矩形状に形成された天面部41と、この天面部41の両端からそれぞれ下方に延びる一対の側面部42、43とを備えており、樹脂材料などで形成することができる。また、各側面部42,43は各フィルム201,202と平行に延び、さらに各側面部42,43の下端部には、ガイドレール221,222の下面にそれぞれ係合する係合部421、431が形成されている。これによって、スライダ40は、ガイドレール221,222から離脱することなく、ガイドレール221,222に沿ってカバー本体2の上端部全体に亘って移動可能となっている。また、上述した突出部8の幅方向の長さLは、スライダ40の幅方向の長さXの1.5〜3倍程度にすることが好ましい。
また、図6に示すように、このスライダ40の天面部41の下面には、下方へ突出する平面視三角形状の突部44が形成されており、この突部44における頂部441がカバー本体2の右側、つまり突出部8側を向くように配置されている。また、この突部44と両側面部42,43との間には、突部44の側面に沿って延びる一対の隙間461、462が形成されており、この隙間461,462は突部44の右側で合流するとともに、この合流部分では両側面部42,43の間隔が狭くなっている。そして、スライダ40の突部44は、第1ストリップ及び第2ストリップ211,212の間に配置され、第1ストリップ211を含む第1フィルム201、及び第2ストリップ212を含む第2フィルム202は、それぞれ、突部44と両側面部42,43との隙間461、462に配置されている。したがって、突部44の右側では隙間461、462が合流しているため、第1ストリップ211と第2ストリップ212とは係合している。一方、突部44の左側では第1ストリップ211と第2ストリップ212とが分離している。このような構成により、スライダ40を右側に移動すると、突部44が両ストリップ211,212の間に入り込み、これらストリップ211,212の係合状態を解除する。これにより、スライダ40が右側に移動するにしたがって、カバー本体2の上端開口部が開いていく。一方、スライダ40を左側に移動させると、両ストリップ211,212は、スライダ40の隙間461、462の合流部分の幅の狭い箇所において、両側面部42,43に押圧されるため、両ストリップ211,212が係合する。そのため、スライダ40が左側に移動するにしたがって、カバー本体2の上端開口部は閉じていく。
<2−4.吊り掛け用フラップ>
次に、吊り掛け用フラップ5について、図7を参照しつつ説明する。図7はカバー本体の上端付近の断面図である。このフラップ5は、カバー本体2を吊り掛け具(点滴スタンドなど)に吊り掛けるものであり、カバー本体2の上端部に取付けられる。具体的には、このフラップ5は、幅方向に延びる矩形状に形成されており、カバー本体2の左側部261から、突出部8を除く右側部251まで延びるような形状となっている。また、フラップ5の下端部は、カバー本体2の第2フィルム202において、ガイドレール222の下方にヒートシールなどで固定されている。そして、このフラップ5は、このガイドレール222よりも上方に向かって、カバー本体2の上端部を超えて延びている。フラップ5の固定方法は特には限定されないが、例えば、ヒートシール、超音波溶着、高周波溶着、接着剤によりカバー本体2に固定することができる。
このようなフラップ5は、種々の態様にすることができるが、例えば、2枚の樹脂製フィルムを重ね合わせ、その周縁をヒートシールした周縁シール部61を形成するとともに、フラップ5の上辺の中央と下辺の中央を連結するようにヒートシールが施された中央シール部62を形成する。そして、この中央シール部62の上下方向の中央に、吊孔63を形成する。この吊孔63は、フラップ5をカバー本体2に取付けたときに、カバー本体2の上端開口部よりも上方に位置している。すなわち、スライダ40よりも上方に位置している。
<3.曝露防止カバーの使用方法>
次に、上記のように構成された曝露防止カバーの使用方法について、図8を参照しつつ説明する。まず、カバー本体2の下端部から突出する針部材32に医療用チューブを取り付ける。このとき、カバー本体2側から薬液が流れ出さないように、チューブにピンチコックなどの閉鎖手段を取り付けておく。次に、スライダ40をカバー本体2の右側から左側へスライドさせ、カバー本体2の上端開口部を開く。このとき、例えば、突出部8の下端部を右手で把持した状態で、左手でスライダ40を把持すると、スライダ40を移動させ易くなる。次に、薬液容器1を、排出部材121が下側を向いた状態で、カバー本体2の上端開口部から下方の傾斜部22まで挿入する。続いて、スライダ40を右側へ移動させ、図8に示すように、カバー本体2の上端開口部を閉じる。そして、薬液容器1をカバー本体2の外側から把持し、針部材32を薬液容器1の排出部材12のゴム栓121に刺入させる。これにより、針部材32を介して薬液容器1の内部とチューブとが連通する。このとき、薬液容器1における容器本体11下端部の両側は、カバー本体2内で傾斜部22に支えられた状態となる。
これに続いて、フラップ5の吊孔63を吊り掛け具のフックに引っ掛けた後、チューブから患者へ薬液を投与する。その後、薬液の投与が完了すると、チューブを患者から取り外し、薬液容器1をカバー本体2内に収容したまま、チューブと曝露防止カバーを廃棄する。
<4.特徴>
以上のように、本実施形態によれば、カバー本体2の上端部に、右側部251から外部へ突出する突出部8を設け、左側部261から右側部251を介して突出部8までの間で延びる開口部を形成している。そして、この開口部には、着脱可能な第1及び第2ストリップ211,212と、これを着脱させつつ開口部に沿って移動するスライダ40とを備えた開閉機構4を設けている。したがって、スライダ40は、左側部261から右側部251を介して突出部8までの間で移動できるため、スライダ40を突出部8まで移動させれば、カバー本体2の右側部251から左側部261までを開口部として開くことができる。したがって、スライダ40が邪魔になることなく、突出部8以外のカバー本体2の全幅を開口部として利用することができる。そのため、開口部に合わせてカバー本体2を大きく形成する必要がなく、材料コストを低減することができる。
特に、突出部8の左右方向の長さLを、スライダ40の左右方向の長さXの1.5〜3倍程度とすると、スライダ40を突出部8内に確実に収容することができ、突出部8を除くカバー本体2の両側部の間を全体に亘って開口させることができる。
また、フラップ5には、吊孔63の両側にヒートシールがなされていない領域50を形成しているため、フラップ全体をヒートシールしている場合に比べ、塑性変形が生じにくいため、結果として、フラップの変形が防止され、強度も向上させることができる。
<5.変形例>
以上、本考案の一実施形態について説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。
<5−1>
上記実施形態では、カバー本体2とフラップ5とを別個に形成し、これを連結することでカバーを構成しているが、カバー本体とフラップを一体的に形成することもできる。すなわち、図9(a)に示すように、フラップとカバー本体2とが一体となったものを形成した後、図9(b)に示すように、吊孔63の下方に幅方向に延びる切り込み200を形成し、図9(c)に示すように、この切り込み200にストリップ(図示省略)、ガイドレール221、突出部8、及びスライダ40を設けることで、カバー本体の一方の面に開口部を有するカバーを形成することができる。
<5−2>
カバー本体2の形状は特には限定されず、少なくとも一端部に吊孔63を有し、この吊孔63よりも下方に開口部を形成し、さらに、吊孔63とは反対側の端部に、薬液を排出する接続部3が形成されていればよい。また、カバー本体2は2枚のフィルムを重ねて貼り合わせるほか、1枚のフィルムを筒状に形成し、これを押し潰して偏平状に形成することもできる。なお、接続部3の構成も特には限定されず、カバー本体2内の薬液容器1から薬液を取り出せるような構成であればよい。
<5−3>
開閉機構4の構成も特には限定されない。すなわち、ストリップ211,212の係合により開口部を密閉し、スライダ40の移動によりストリップ211,212を係合させたり、係合解除できるような構成であればよい。
<5−4>
上記実施形態では、プラスチックフィルムにより袋状に形成された薬液容器1を用いたが、薬液容器の態様はこれに限定されるものではなく、カバー本体2の接続部3と接続できるのであれば、例えば、ガラス製またはプラスチック製のボトル(例えば、バイアル瓶)など、種々の態様にすることができる。
1 薬液容器
2 カバー本体
211 第1ストリップ
212 第2ストリップ
3 接続部
4 開閉機構
40 スライダ
5 フラップ(吊り掛け部)

Claims (5)

  1. 吊り掛け具に吊り掛けられ、薬液の排出口が形成された薬液容器が収容されるとともに、薬液用チューブが取り付けられる、曝露防止カバーであって、
    少なくとも第1面及び第2面を有し、当該第1面と第2面との間に前記薬液容器が収容されるカバー本体であって、前記カバー本体が第1側部及び第2側部を有するとともに、当該第2側部から外部へ突出する突出部を有し、前記第1側部から第2側部を介して前記突出部までの間で延びる開口部が形成されたカバー本体と、
    前記カバー本体の第1面において前記開口部に沿って形成される第1ストリップ、前記第2面において前記開口部に沿って形成され、前記第1ストリップに対して着脱可能な第2ストリップ、及び、前記第1及び第2ストリップに沿って移動することで当該第1及び第2ストリップを着脱するスライダ、を有する開閉機構と、
    前記カバー本体に取り付けられ、前記薬液容器の排出口と接続可能で、当該カバー本体の外部に取り付けられる薬液用チューブへ前記薬液容器内の薬液を排出可能な接続部と、
    前記カバー本体に取付けられ、前記接続部とは反対側において前記開口部を越えた位置に、前記吊り掛け具に吊り掛け可能な吊孔が形成されている吊り掛け部と、
    を備えている、曝露防止カバー。
  2. 前記カバー本体の第2側部からの前記突出部の突出長さが、前記開口部の延びる方向において前記スライダの長さの1.5〜3倍である、請求項1に記載の曝露防止カバー。
  3. 前記突出部には、前記第1及び第2ストリップから前記第2側部に沿って前記接続部側に延びる延在部が設けられている、請求項1または2に記載の曝露防止カバー。
  4. 前記カバー本体は、樹脂フィルムで形成され、前記第1側部及び第2側部の少なくとも一方は前記樹脂フィルムをヒートシールすることで形成されており、当該ヒートシールが形成されている箇所の一部に、前記薬液用チューブを固定する固定部が形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の曝露防止カバー。
  5. 前記吊り掛け部は、樹脂フィルムで形成され、
    当該吊り掛け部の周縁部にヒートシールが施された第1シール部が形成されるとともに、当該吊り掛け部の中央部にヒートシールが施された第2シール部が形成され、
    前記第2シール部に前記吊孔が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の曝露防止カバー。
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