JP3189290B2 - カメラの背景描写度合判定装置 - Google Patents

カメラの背景描写度合判定装置

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JP3189290B2
JP3189290B2 JP09901091A JP9901091A JP3189290B2 JP 3189290 B2 JP3189290 B2 JP 3189290B2 JP 09901091 A JP09901091 A JP 09901091A JP 9901091 A JP9901091 A JP 9901091A JP 3189290 B2 JP3189290 B2 JP 3189290B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主被写体距離、背
景距離、撮影レンズの焦点距離及び絞り値とから主被写
体に対する背景の描写度合を判定し、ないしは該判定結
果を表示するカメラの背景描写度合判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ撮影に際して種々の描写効
果を楽しむべく種々の機能を備えたカメラが知られてい
る。一方、機能が増大するに従って撮影者が意図した仕
上りの写真を得るにはより熟練を要するようになってい
る。そこで、写真の仕上り状態を視覚的に予測する目的
で、被写体距離、レンズ焦点距離及び絞り値とから(被
写界深度/距離)値を算出し、この値から被写界深度感
を評価し、仕上り写真のボケ味、パンフォーカスの度合
をファインダ内に予測表示するものが提案されている
(特開平1−235934号公報)。これの意味すると
ころは、近距離の被写体と遠距離の被写体との被写界深
度が同一値である場合に、写真の仕上りの観点からはそ
の評価は異なるという発想にある。
【0003】また、撮影者の便宜を図るべく、選択され
た露出モードを絵文字で表示するようにしたカメラが提
案されている(西ドイツ特許第3317563号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
1−235934号公報に記載の被写界深度感は、主被
写体の後方がどの程度の割合でボケていくのかを定量的
に示す指標に過ぎず、後方に実在する背景の被写体がど
の距離にあるのかが不明であるため該背景被写体のボケ
量を個々に知ることは出来ず、従って主被写体と比較し
て実在背景のボケ度合を具体的に予測することは極めて
困難となる。
【0005】また、上記西ドイツ特許によれば、選択さ
れた露出モードを絵文字で表示することにより誤った露
出モードでの撮影を阻止することは出来るが、写真の仕
上り具合を予測表示する構成を備えておらず、従ってそ
の仕上り具合までを把握することは困難であり、希望す
る描写状態の写真を得るには従来同様、熟練が必要とな
る。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
主被写体距離、撮影レンズの焦点距離及び絞り値に、更
に背景距離も考慮して、主被写体を基準にした背景のぼ
け具合を背景描写度合として判定し、ないしはその結果
を予測表示することで、撮影者の意図する背景描写効果
の写真撮影が容易、確実に行え、使い勝手の良いカメラ
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、被写界の複数
のエリアに対して焦点検出を行う焦点検出手段と、該焦
点検出手段から出力される複数の焦点検出結果に基づい
て主被写体距離及び背景距離を求める手段と、主被写体
距離、背景距離、撮影レンズの焦点距離及び絞り値とか
ら主被写体に対する背景のぼけ量を演算する演算手段
と、得られたぼけ量から背景描写度合を判別する背景描
写判定手段と、段階的な表示が可能な表示部を有する表
示手段と、上記背景描写判定手段により得られた背景描
写度合を上記表示手段に段階的に表示させる表示制御手
段と、露出モードを選択的に設定可能な露出モード設定
手段と、上記表示制御手段による背景描写度合の表示
を、選択された露出モードに応じてオン、オフさせる切
換制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】本発明によれば、撮影に際して主被写体距
離と背景距離とが求められ、得られた主被写体距離、背
景距離及び撮影レンズの焦点距離と絞り値を用いて主被
写体に対する背景のぼけ量が演算され、更に、得られた
ぼけ量から背景描写度合が判別される。得られた背景描
写度合は表示手段に導かれて、該背景描写度合に対応し
た表示部に段階的に表示される。また、露出モードは選
択的に設定可能であり、選択された露出モードに応じて
背景描写度合の表示がオン、オフさせられる。
【0009】更にこの切換制御手段を、露出モードが絞
り値の手動設定可能なモードのときに表示をオンにする
ようにすることが好ましい(請求項2)。これによれ
ば、露出モードとして絞り値の手動設定可能なモードが
選択されると、背景描写度合が表示される。
【0010】
【発明の実施の形態】図2は、本発明が適用されるカメ
ラの主要構成図を示すものである。
【0011】被写体像は、不図示の撮影レンズから光軸
Lに沿ってファインダ用ミラー20に導かれる。ファイ
ンダ用ミラー20は自動焦点(以下、AFという)のた
めの必要な光量の被写体像が透過するように中心付近の
み半透明にされたものである。焦点板21は光軸L上左
方(不図示)の撮影レンズに対して焦点位置に配置さ
れ、撮影する被写体像と同一像が写されるものである。
焦点板21に写された像はペンタプリズム22を介して
接眼レンズ23に結像される。撮影者は該接眼レンズ2
3を覗くことにより、そのファインダ画面内に撮影像と
同一の像を見ることが出来る。
【0012】焦点板21とペンタプリズム22の間には
透過型液晶パネル等のDISP部61,62が介設され
ている。このDISP部61,62はDISPC回路6
により駆動制御される。この結果、ファインダ画面内に
は撮影像と共に図4にて後述する所定のイメージインジ
ケータによる表示内容がスーパーインポーズのように併
記表示されるようになっている。
【0013】一方、ファインダ用ミラー20からサブミ
ラー25に導かれた被写体像は、該サブミラー25で下
方へ向けられた後、焦点検出を行うFD回路3に導かれ
る。該FD回路3はAF処理に必要な光学系、CCD等
の受光センサ及び信号出力部を備えている。1はマイク
ロコンピュータ(以下、マイコンという)で構成され、
上記DISPC回路6に表示制御のための必要なデータ
を出力したり、FD回路3からの出力信号に基づいてA
F演算を行う他、カメラ全体のシーケンス制御を行うも
のである。
【0014】図3は、カメラ30を後方から見た外観図
である。
【0015】カメラ30の前側には撮影レンズ31が取
り付けられている。なお、撮影レンズ31は交換レンズ
を用いることも出来る。また、前側の一方端部にはシャ
ッタスピードをアップ、ダウンさせるシャッタスピード
設定部材32が、その後側には絞り値をアップ、ダウン
させる絞り値設定部材33が配設されている。これらの
設定部材32,33は一方側に回すと、ある設定された
量(アペックス値で、例えば0.5)だけアップし、逆
方向に回すと、ある設定された量(例えば0.5)だけ
ダウンするようになされている。
【0016】また、カメラ30の後部適所には撮影像と
所定の表示内容とをスーパーインポーズのように併記表
示する接眼レンズ23を備えたファインダ34が設けら
れている。更に、カメラ30の上側面の、例えば左方に
はカメラの電源をオン、オフするメインスイッチ35が
設けられており、その反対側にはレリーズボタン36が
設けられている。また、このカメラ30は設定可能な露
出モードを複数備えており、レリーズボタン36の近辺
適所には該露出モードを選択的に設定することのできる
モード設定ボタン37が設けられている。このモード設
定ボタン37は押圧操作する毎に設定モードが順次サイ
クリックに変更設定されるようになされている。
【0017】図4は、前記DISP部61,62により
ファインダ画面内外に表示される表示内容を示す図であ
る。DISP部61による表示は撮影画枠内適所にスー
パーインポーズされ、DISP部62による表示は撮影
画枠外適所(本実施例では下側)に行われるようになさ
れている。
【0018】DISP部61において、41は背景描写
度合の最高レベルと最低レベルにおける写真の仕上り状
態を絵文字等で表現した背景描写インジケータ、42は
動感度合の最高レベルと最低レベルにおける写真の仕上
り状態を絵文字等で表現した動感インジケータを示すも
のである。また、43は背景描写及び動感の度合を示す
ための座標であり、44は該座標43に対応して配列さ
れた、上記度合を指示する複数の指標で、該当する度合
の指標44のみが点灯するようになされ、これにより度
合表示が行われる。図に示すように上記座標43は5段
階となっており、指標44により5段階表示が可能であ
るが、少なくとも2段階以上あればよい。また、上記イ
ンジケータ41,42の両側の絵文字は、前記操作部材
32,33の操作方向に一致した描写度合となるように
配置されている。
【0019】なお、背景描写とは主被写体に対する背景
のボケ具合(主被写体の強調度合)を加減するもので、
背景描写インジケータ41の内、図の右側のマークは上
記強調度合が最も弱い場合を示し、左側のマークは強調
度合が最も強い場合を示している。また、動感とは被写
体の止まり具合、動き具合を描写するもので、動感イン
ジケータ42の内、図の右側のマークは上記動感度合が
最も弱い、すなわち動きが止まっている場合を示し、左
側のマークは動感度合が最も強い場合を示している。こ
のように、描写効果等を撮影像を写すファインダ画面内
にスーパーインポーズで表示することにより被写体と写
真の仕上り状態の予測が同時に把握出来るので使い勝手
が良くなる。
【0020】DISP部62において、45はシャッタ
スピード表示部、46は絞り値表示部で、それぞれ所要
の桁数を有している。また、47は「P」,「A」,
「S」の3文字を表示するセグメントからなり、露出モ
ードを示すものである。露出モードがPモードのときは
「P」、PAモードのときは「PA」、PSモードのと
きは「PS」、Aモードのときは「A」、Sモードのと
きは「S」とそれぞれ表示され、マニュアルのMモード
のときは表示されないようにしてある。
【0021】ここで、各モードについて説明する。
【0022】Pモードは、予め設定されたプログラムラ
インに従って露出値から絞り値AVとシャッタスピード
TVを演算して求めるものである。
【0023】Aモードは、絞り値AVは手動で設定し、
シャッタスピードTVは露出値から設定絞り値AVを減
算して求めるものである。
【0024】Sモードは、シャッタスピードTVは手動
で設定し、絞り値AVは露出値から設定シャッタスピー
ドTVを減算して求めるものである。
【0025】Mモードは、絞り値AV、シャッタスピー
ドTV共に手動で設定するものである。
【0026】なお、本発明では露出モードとしてPAS
も採用しており、具体的にはPAモード,PSモードと
して扱われる。
【0027】PAモードはプログラムラインで設定され
る撮影条件に対して絞り値AVを手動で変更させたと
き、その変更された絞り値AVに対してシャッタスピー
ドTVがその時の明るさから新たに求められるものであ
り、たとえその後明るさが変わってもシャッタスピード
TVのみが変化するものである。
【0028】PSモードはプログラムラインで設定され
る撮影条件に対してシャッタスピードTVを手動で変更
させたとき、その変更されたシャッタスピードTVに対
して絞り値AVがその時の明るさから新たに求められる
ものであり、たとえその後明るさが変わっても絞り値A
Vのみが変化するものである。
【0029】このようなPAモード、PSモードを用い
ることにより、PモードからAモード、Sモードに露出
変更することなく、ファインダを覗いたままで前記操作
部材32,3を操作するだけで、容易にAモード、Sモ
ードに変更設定することが出来る。
【0030】図1は、本発明が適用されるカメラの制御
系を示すブロック図である。
【0031】マイコン1は、前述したようにカメラ30
全体のシーケンスを統括制御するもので、各部からの入
力信号や操作信号に基づいて、後述する必要な制御を実
行する。また、マイコン1は、後述するように不図示の
内蔵タイマを用いて設定操作等の時間管理を行うととも
に、各種のフラグを用いてカメラの状態管理を行ってい
る。
【0032】LE回路2は撮影レンズ31に内蔵され、
開放F値(AV0)、焦点距離(fl)及び1パルス当
りのレンズ繰出量その他必要なレンズデータが記憶され
たROM等のレンズ回路である。該LE回路2は撮影レ
ンズ31がカメラ30に装着されることによりマイコン
1と電気的に接続されるようになっている。FD回路3
はAF処理を行い、得られた測距信号をマイコン1に出
力するものである。このFD回路3は位相差方式による
AF処理、すなわち光軸Lからサブミラー25を介して
導かれた被写体像を不図示のコンデンサレンズで2方向
に分離し、配列された基準部と参照部に導く。マイコン
1は基準部と参照部に受光された被写体像の信号を取り
込んで前記両信号の相関を取ってデフォーカス量を演算
するようになっている。
【0033】LM回路4は被写体輝度を測定するもの
で、得られた輝度データはマイコン1に導かれて露出値
が算出される。また、DX回路5はフィルムを収納する
パトローネの適所に表示された該フィルムの感度データ
を読み取ってマイコン1に導くものである。
【0034】DISPC回路6はマイコン1からの指令
及び表示データに基づいてファインダ画面内に前記の各
イメージインジケータを表示、消灯させるもので、DI
SP部61,62それぞれに応じて表示制御するように
なされている。LEC回路7はAF処理により得られた
デフォーカス量及び前記パルス繰出量とから所要数のパ
ルス列を出力して撮影レンズ31を合焦位置まで移動さ
せるべくレンズ駆動を行うものである。AEC回路8は
前記LM回路4で得られた露出値に基づいて設定された
撮影条件、あるいは手動で設定されたシャッタスピード
TV及び絞り値AVに基づいて露出制御を行わすもので
ある。
【0035】スイッチ類9はカメラの撮影、露出モード
設定、撮影条件の設定及びイメージインジケータの表示
等の設定を行うためのもので、個々については後述す
る。アンド回路10は割込み処理のためのもので、所定
のスイッチがオンされて信号A1〜A3が入力されるこ
とにより割込みがかかるようになされている。
【0036】ここで、スイッチ類9の説明をする。
【0037】SIMONはファインダ画面内のDISP
部61の表示を、オン状態のときはオフに、オフ状態の
ときはオンに切り換えるスイッチである。
【0038】SMDは露出モードをサイクリックに切り
換え設定するスイッチで、操作毎にPモード,Sモー
ド,Aモード,Mモードの順で切り換わる。
【0039】SAVUPは一回操作される毎に絞り値A
Vを所定量だけアップさせるスイッチである。なお、本
実施例では、最初の操作でPモード、PSモードからP
Aモードに移行するようになっている。
【0040】SAVDNは一回操作される毎に絞り値A
Vを所定量だけダウンさせるスイッチである。なお、本
実施例では、最初の操作でPモード、PSモードからP
Aモードに移行するようになっている。
【0041】STVUPは一回操作される毎にシャッタ
スピードTVを所定量だけアップさせるスイッチであ
る。なお、本実施例では、最初の操作でPモード、PA
モードからPSモードに移行するようになっている。
【0042】STVDNは一回操作される毎にシャッタ
スピードTVを所定量だけダウンさせるスイッチであ
る。なお、本実施例では、最初の操作でPモード、PA
モードからPSモードに移行するようになっている。
【0043】S1はレリーズボタン36の半押し操作で
オンするスイッチで、この操作によりAF、測光処理が
行われる。
【0044】S2はレリーズボタン36の半押し操作に
続いて全押し操作することによりオンするスイッチで、
この操作により露出動作が開始される。
【0045】SIMIはファインダ画面内のイメージイ
ンジケータ(41〜44)の表示を露出モードに応じて
オン、オフさせるべく指示するスイッチで、露出モード
と表示状態(モード)は以下の関係に設定されている。
【0046】 表示モードI :全モードとも表示オフ 表示モードII :Mモードのとき表示オフ 表示モードIII:A,S,Mモードのとき表示オフ 表示モードIV :全モードとも表示オン 次に、図5のルーチンを用いて、カメラのシーケンス動
作を説明する。
【0047】レリーズボタン36の半押し操作(スイッ
チS1オン)、または露出モード設定ボタン37、すな
わちスイッチSMDが操作され、あるいはスイッチSI
MIが操作されることにより、図5の割込みルーチンに
移行する。
【0048】先ず、PASモードを通常のPモードに戻
しておくべくリセットするとともに、フィルム画面内の
イメージインジケータの表示を示すフラグIMONFを
セットする(#5,10)。続いて、電源保持用のタイ
マフラグTIMFをリセットした(#15)後、スイッ
チS1がオフからオンに変化したかどうかを判別する
(#20)。スイッチS1がオフからオンに変化したと
きはフラグS1Fをリセットして(#25)、#30に
進む。一方、スイッチS1がオンのままあるいはオフで
あれば、フラグS1Fは既にリセットされているので、
#25をスキップして#30に進む。#30で、スイッ
チS1がオンの状態にあるかどうかを判別し、オン状態
にあればタイマフラグTIMFをセットし、更にスイッ
チS1がオンされていることを示すフラグS1ONFを
セットして(#35,#40)、#50に進む。一方、
スイッチS1がオフに戻っているときは、これを指示す
べくフラグS1ONFをリセットして(#45)、#5
0に進む。#50で、マイコン1は前記LE回路2から
撮影レンズ固有の前述した各データを取り込む。
【0049】撮影レンズ31からのデータ取り込みが終
了すると、続いて上記フラグS1ONFがセットされて
いるかどうかを判別する(#55)。セットされている
と、AF処理を行い(#60)、続いて被写体速度Vz
及びブレ速度Vxyの検出を行う(#65,#70)。
なお、被写体速度Vzは光軸L方向に対する被写体の移
動速度であり、ブレ速度Vxyは光軸Lと直交する平面
上での被写体の移動速度をいう。
【0050】ここで、図6のサブルーチンを用いてAF
処理について説明する。
【0051】先ず、前回のAF処理時に基準部で得られ
たデータAnをCnとして、またデフォーカス量DFを
DDFとしてそれぞれ退避させた(#150,#15
5)後、今回のAF処理を開始すべく基準部、参照部に
被写体像を導く(#160)。そして、積分時間内に受
光された被写体像の信号データAn,Bnを一旦メモリ
に転送することにより測距のためのデータ取り込みを終
了させ(#165)、次いでマイコン内の不図示の記憶
手段に記憶する(#170)。マイコン1はこれらの取
り込まれたデータAn,Bnの位相差の相関を取ってデ
フォーカス量DFを算出し、得られたデフォーカス量D
Fに応じた信号をLEC回路7に送出して撮影レンズ3
1を合焦位置に移動させてリターンする(#175,#
185)。なお、本ルーチンでは、デフォーカス量DF
を算出した後に、被写体速度Vzを求めている(#18
0)。
【0052】図7は、被写体速度Vzの算出を示すサブ
ルーチンである。
【0053】先ず、フラグS1Fの状態をチェックし
(#200)、該フラグS1Fがセットされていると、
AF処理が少なくとも2回行われていてデフォーカス量
DFFが既に取り込まれているので、#205で被写体
速度Vzの算出を行い、一方、フラグS1Fがセットさ
れていなければ、該フラグS1Fをセットして(#21
0)、次回のAF処理を待つべくリターンする。#20
5で、今回求めたデフォーカス量DF、前回のデフォー
カス量DDF、前回のAF処理に基づくレンズ駆動量及
び連続するAF処理の時間間隔とから被写体速度Vzを
算出する。
【0054】図8は、ブレ速度Vxyの算出を示すサブ
ルーチンである。
【0055】この場合も、基本的には図7のサブルーチ
ンと同一である。すなわち、先ず、フラグS1Fの状態
をチェックし(#220)、該フラグS1Fがセットさ
れていると、AF処理が少なくとも2回行われていて基
準部のデータCnが既に取り込まれているので、#22
5でブレ速度Vxyの算出を行い、一方、フラグS1F
がセットされていなければ、該フラグS1Fをセットし
て(#230)、次回のAF処理を待つべくリターンす
る。#225では、今回求めたデータAn、前回のデー
タCn及び連続するAF処理の時間間隔とからブレ速度
Vxyが算出される。
【0056】このようにして、被写体距離、被写体速度
Vz及びブレ速度Vxyが求まると、次に測光を行って
被写体輝度BV0を求め(#75)、得られた被写体輝
度BV0及びフィルム感度SVとから露出演算を実行す
る(#80)。なお、#55において、フラグS1ON
Fがセットされていないときはこれらの各演算を実行す
ることなく、#85にスキップする。
【0057】ここで、上記の測光及び露出演算のサブル
ーチンについて、図9,10を用いて説明する。
【0058】図9において、マイコン1はLM回路4か
ら輝度値BV0を、DX回路5からフィルム感度SVを
取り込み(#250,#255)、更にLE回路2から
の開放F値(AV0)とを用いて、 露出値EV=BV0+AV0+SV を求め(#260)、リターンする。
【0059】次に、図10の露出演算においては、先
ず、露出モードがPモードかどうかを判定する(#30
0)。Pモードであれば、PASモードがPAモードか
どうかを判断する(#305)。ここでPAモードでな
ければ、次にPASモードがPSモードかどうかを判断
し(#310)、PSモードでなければ通常のPモード
であると判断して、求めた露出値EVに基づいて不図示
のプログラムラインより撮影条件である絞り値AV及び
シャッタスピードTVを自動的に設定して(#315、
Pモード演算)、リターンする。#305でPAモード
と判断すると、現在設定されている絞り値AVと求めた
露出値EVとに基づいてシャッタスピードTVを算出し
て(#325、Aモード演算)、リターンする。
【0060】また、#310でPSモードと判断する
と、現在に設定されているシャッタスピードTVと求め
た露出値EVとに基づいて絞り値AVを算出して(#3
20、Sモード)、リターンする。
【0061】一方、#300でPモードでなければ、次
にAモードかどうかを判断する(#330)。Aモード
であれば、#325に進んでAモード演算を行い、Aモ
ードでなければ、続いてSモードかどうかを判断する。
Sモードであれば、#320に進んでSモード演算を行
い、Sモードでなければ、Mモードであるので、#34
0に進んでMモードの処理、すなわち手動設定されてい
るシャッタスピードTVと絞り値AVを設定してリター
ンする。
【0062】図5に戻り、#85でスイッチ類9の操
作、すなわちキーデータ入力状況に基づく撮影条件の変
更設定処理を行い、続いて該スイッチ類9の操作に応じ
たファインダ画面内のイメージインジケータへの表示制
御を行う(#90)。図11〜13及び図14はこのキ
ーデータ入力及び表示のサブルーチンを示す。
【0063】図11〜13において、先ず、露出モード
の切り換え設定を行うスイッチSMDがオフからオンに
変化したかどうかを判別する(#350)。スイッチS
MDが操作されなければ、#400にスキップし、一
方、スイッチSMDが操作されてオフからオンに変化す
れば、#355に進む。#355で露出モードがP,
S,A,Mのモードの順で1つだけ進められ、次いでタ
イマフラグTIMFをセットする(#360)。そし
て、先ず、変更後の露出モードがMモードかどうか、P
モードかどうかを判断する(#365,380)。すな
わち、露出モードがMモードに変更設定されていると
(#365でYES)、ファインダ画面内のイメージイ
ンジケータの表示状態を示すフラグDAVF,DTVF
をそれぞれリセットして(#370,#375)、#4
00に進む。これは、他の露出モードからMモードへの
変更時にイメージインジケータによる背景描写度合、動
感度合のいずれを表示すべきか判断し得ないために表示
しないことにしたものである。なお、この場合、別途指
示する部材を設けてもよく、また各度合が個々に表示可
能な場合には両方を表示するようにしてもよい。一方、
#365で露出モードがMモードでなければ、Pモード
かどうかを判断し、Pモードに変更設定されていると
(#380でYES)、背景描写度合表示を示すフラグ
DAVFをセットし(#385)、次いで動感度合表示
を示すフラグDTVFをリセットする(#390)とと
もに、PASモードをリセットして通常のPモードに戻
して(#395)、#400に進む。露出モードがMモ
ードでもPモードでもないときは(#365,380で
共にNO)、そのまま#400に進む。
【0064】続いて、#400でスイッチSIMIがオ
フからオンにされたかどうかを判別する。スイッチSI
MIがオフからオンに変化したのであれば、表示モード
をI,II,III,IVの順でサイクリックに1つずつ進め
て(#405)、#410に進む。なお、スイッチSI
MIが操作されていないときは、そのまま#410に進
む。
【0065】#410以降では他のいずれの露出モード
かを判別する。先ず、スイッチSAVUPがオフからオ
ンになったかどうかを判別し、そうであれば、露出モー
ドがPモードかどうかを判別する(#415)。Pモー
ドであれば、続いてPASモードがPAモードかどうか
を判別し(#420)、PAモードでなければ、上記ス
イッチSAVUPの最初の操作と判断して露出モードを
PASモードからPAモードに変更し(#425)、更
に背景描写度合表示を示すフラグDAVFをセットする
とともに動感度合表示を示すフラグDTVFをリセット
して(#430,#435)、#475に進む。また、
既に、PAモードになっているときは(#425でYE
S)、絞り値AVを、AV=AV+0.5のように0.
5だけアップする(#455)。
【0066】#415において、露出モードがPモード
でなければ、Aモードかどうかを判断する(#44
0)。露出モードがAモードであれば、背景描写度合表
示を示すフラグDAVFをセットするとともに動感度合
表示を示すフラグDTVFをリセットし(#445,#
450)、更に絞り値AVを変更すべく絞り値AVを、
AV=AV+0.5のように0.5だけアップして(#
455)、#475に進む。一方、#440でAモード
でなければ、次にMモードかどうかを判断し(#46
0)、Mモードであれば、#445に進み、ここではA
モードの場合と同様の処理を実行する。もし、Mモード
でなければ、Sモードであってここでは処理不要なの
で、そのまま#475に進む。
【0067】#410でスイッチSAVUPがオフから
オンに変化しない場合には、スイッチSAVDNがオフ
からオンになったかどうかを判断し(#465)、オフ
からオンに変化したのであれば、前記#415〜#46
0と同じフラグ処理及び絞り値の演算処理を実行する
(#470)。但し、ここではスイッチSAVDNが操
作された場合であるから、絞り値AVは、前記#455
とは異なり、AV=AV−0.5のように0.5だけダ
ウンされる。そして、かかる処理が終了して、#475
に進む。
【0068】#475では、タイマフラグTIMFをセ
ットし、次にスイッチSIMONが操作されてオフから
オンになったかどうかを判別する(#480)。スイッ
チSIMONが操作されていなければ、そのままリター
ンする。一方、スイッチSIMONが操作されたとき
は、続いてフラグSIMONFがセットされているかど
うかを判別する(#485)。フラグSIMONFがセ
ットされている場合にはイメージインジケータの表示を
オフに切り換えるべくリセットし(#490)、逆にフ
ラグSIMONFがリセットされている場合にはイメー
ジインジケータの表示をオンに切り換えるべくセットし
て(#495)、リターンする。
【0069】さて、スイッチSAVUP,スイッチSA
VDNが共に操作されていないときは(#410,#4
65で共にNO)、スイッチSTVUPが操作されてオ
フからオンになったかどうかを判断し(#500)、そ
うであれば、露出モードがPモードかどうかを判別する
(#505)。Pモードであれば、続いてPASモード
がPSモードかどうかを判別し(#510)、PSモー
ドでなければ、上記スイッチSTVUPの最初の操作と
判断して露出モードをPASモードからPSモードに変
更し(#515)、更に動感度合表示を示すフラグDT
VFをセットするとともに背景描写度合表示を示すフラ
グDAVFをリセットして(#520,#525)、#
475に進む。また、既に、PSモードになっていると
きはシャッタスピードTVを、TV=TV+0.5のよ
うに0.5だけアップする(#545)。
【0070】#505において、露出モードがPモード
でなければ、Sモードかどうかを判断する(#53
0)。露出モードがSモードであれば、動感度合表示を
示すフラグDTVFをセットするとともに背景描写度合
表示を示すフラグDAVFをリセットし(#535,#
540)、更にシャッタスピードTVを変更すべくシャ
ッタスピードTVを、TV=TV+0.5のように0.
5だけアップして(#545)、#475に進む。一
方、#530でSモードでなければ、次にMモードかど
うかを判断し(#550)、Mモードであれば、#53
5に進んでSモードの場合と同様の処理を実行する。も
し、Mモードでなければ、Aモードであってここでは処
理不要なので、そのまま#475に進む。
【0071】#500でスイッチSTVUPがオフから
オンに変化しない場合には、スイッチSTVDNがオフ
からオンになったかどうかを判断し(#555)、オフ
からオンに変化したのであれば、前記#505〜#55
0と同じフラグ処理及びシャッタスピードの演算処理を
実行する(#560)。但し、ここではスイッチSTV
DNが操作された場合であるから、シャッタスピードT
Vは、前記#545とは異なり、TV=TV−0.5の
ように0.5だけダウンされる。そして、かかる処理が
終了して、#475に進む。
【0072】次に、図14において、イメージインジケ
ータの表示を示すフラグSIMONFがセットされてい
るかどうかを判断する(#600)。該フラグSIMO
NFがセットされていると、露出モードにおいて全消灯
を指示すべくスイッチSIMIが操作され、表示モード
Iがセットされているかどうかを判断する(#60
5)。ここで、フラグSIMONFがリセットされ(#
600でNO)、あるいはスイッチSIMIが表示モー
ドIにセットされている場合(#605でYES)に
は、フラグDAVF,DTVFを共にリセットし(#6
70,#675)、前述したようにイメージインジケー
タの表示を行わせないようにして、#680に進む。
【0073】一方、#605で表示モードIがセットさ
れていないときは、続いて表示モードIIかどうか、表示
モードIIIかどうか(#610,#615)、表示モー
ドIVかどうか(#615でNO)を順次判別していく。
そして、表示モードIIがセットされているときは露出モ
ードがMモードでないことを確認して(#635でN
O)、#640に進む。Mモードのときは表示は行わな
いので、#670,#675でイメージインジケータの
消灯を指示して、#680に進む。また、表示モードII
Iがセットされているときは露出モードがM,A,Sモ
ードかどうかを判別し(#620,#625,#63
0)、この内のいずれかのモードであれば、#670,
#675に進んでイメージインジケータの消灯を指示す
る。一方、Pモードであれば(#630でNO)、#6
40に進む。更に、表示モードIVがセットされていると
きは(#615でNO)、全てのモードについてイメー
ジインジケータの表示を行うので、既にセット、リセッ
トされているフラグ状態のまま#640に進む。
【0074】すなわち、上記の各表示モード及び露出モ
ードの状態の判別に基づいて表示モードIIでMモード以
外のとき、表示モードIIIでPモードのとき、あるいは
表示モードIVのときは、#640でフラグDAVFがセ
ットされているかどうかを判別する。フラグDAVFが
セットされていれば、背景描写度合(ボケインジケー
タ)を計算し、得えられた度合(ボケ量)データを不図
示のイメージインジケータの表示データ用メモリ部Aに
セットする(#645,#650)。一方、フラグDA
VFがセットされていなければ、次にフラグDTVFが
セットされているかどうかを判別する(#655)。フ
ラグDTVFがセットされていれば、動感度合(ストッ
プインジケータ)を計算し、得られた度合(ストップ
量)データを上記メモリ部Aにセットする(#660,
#665)。
【0075】続いて、#680〜#690で、現在設定
されている露出モードに関するデータ、シャッタスピー
ドTV,絞り値AV及びフラグDAVF,DTVFデー
タをそれぞれセットした後、DISP61,62に出力
し、前述したようにスイッチやフラグによるイメージイ
ンジケータの表示の指示があることを条件にセットされ
たデータをイメージインジケータに表示する(#69
5)。
【0076】図5に戻り、上記の表示が行われると(#
90)、続いてスイッチS2がオンされたかどうかを判
別する(#95)。オンされると、露出制御(レリー
ズ)を行い(#100)、次いで割込み待ちとなる(#
105)。
【0077】一方、スイッチS2がオンされなければ
(#95でNO)、タイマフラグTIMFの状態をチェ
ックし(#110)、セットされていると、リセットし
た後、再スタートさせて(#120)、#15に戻る。
上記タイマフラグTIMFがセットされていなければ、
該タイマフラグTIMFのタイマが5秒経時したかどう
かをチェックし、5秒経過するまでは、#15に戻る。
5秒経過してもスイッチS2がオンされないときは、撮
影の意志無しと判断して撮影準備動作を終了し、次の割
込みのための待機状態に入る(#105)。
【0078】次に、図15〜図19により、動感描写に
ついて説明する。
【0079】図15は前記PSモード、Sモードが設定
されたときのファインダ画面内のイメージインジケータ
の表示状態を示すもので、動感インジケータ42、座標
43及び図16に示すように対応する度合の指標44の
1つが表示される。
【0080】表1は動感度合の内容を説明するもので、
表示レベルは5段階に設定されている。
【表1】
【0081】この表1より分かるように、表示レベルが
高くなる程、主被写体が静止しているように見え、表示
レベルが小さい程主被写体が大きく動いているように見
える。また、像ぶれ量は、ブレ速度Vxyとシャッタス
ピードTVの他、撮影倍率や被写体速度Vzも決定要因
となり得るものの、目安的には、フィルム面上で100
μm以下のとき表示レベル5、100〜200μmのと
き表示レベル4、200〜400μmのとき表示レベル
3、400〜800μmのとき表示レベル2、800μ
m以上のとき表示レベル1に設定されている。各表示レ
ベル5〜1の表示については、図16に示す。また、測
距時と露出時にタイムラグがあること及び測距エリアが
常に被写体全体をカバーしていないことから、動感度合
の表示レベルと得られた写真との間に多少の差が生じる
場合のあることを考慮して、表示レベルを1、2段分高
速のシャッタスピードで静止する側に設定して上記差が
発生する問題を解消している。
【0082】更に、上記したように、撮影倍率を決定す
る撮影レンズ31の焦点距離fl、ブレ速度Vxy及び
被写体速度Vzをそれぞれ条件として、表示レベルを表
2に示すような表示モードA〜Cに分類し、前記表1を
基本としつつ、上記各条件に適合し得るように調整して
いる。
【表2】
【0083】従って、動感度合は表示モードと表示レベ
ルにより設定される。
【0084】以下、動感度合の設定とその表示について
図17〜図19を用いて説明する。
【0085】先ず、LE回路2からマイコン1に取り込
まれた撮影レンズ31の焦点距離fの大小が判別され
る。すなわち、焦点距離flが180mm以上であれば
(#700でYES)、#730に進み、60mm以上で
180mm未満の範囲であれば(#705でYES)、#
750に進み、60mm未満であれば(#705でN
O)、#710に進む。
【0086】#710に進んだ場合には、既に求めたフ
ィルム面上でのブレ速度Vxy、被写体速度Vxyの大
きさを判別する。すなわち、ブレ速度Vxyが12.5
mm/秒より小さいかどうかを判別し(#710)、1
2.5mm/秒以下であれば、次に被写体速度Vzが1mm
/秒より小さいかどうかが判別される(#715)。被
写体速度Vzが1mm/秒以下であれば、「C表示」(表
示モードC)を不図示のメモリ部にセットする(#72
0)。なお、マイコン1は、この1mm/秒という被写体
速度Vzから動体追随のために撮影レンズ31の合焦位
置を予測演算し、この演算結果に基づいてレンズ駆動を
行うように制御することで、いわゆる動体予測AFを実
現している。
【0087】一方、ブレ速度Vxyが12.5mm/秒以
上(#710でNO)、及びブレ速度Vxyが20mm/
秒未満で(#710でYES)、かつ被写体速度Vzが
1mm/秒以上(#715でNO)であれば、「B表示」
をセットする(#725)。
【0088】次に、焦点距離fが180mm以上の場合に
は、#730に進んでブレ速度Vxyと3mm/秒、及び
被写体速度Vzと1mm/秒との大小比較が行われる(#
730,#735)。すなわち、ブレ速度Vxyが3mm
/秒以上であれば、「A表示」をセットし、一方、3mm
/秒より小さいときは、更に被写体速度Vzが1mm/秒
より大きいかどうかを比較し、被写体速度Vzが1mm/
秒以上のときは「A表示」をセットし(#745)、1
mm/秒より小さいときは「B表示」をセットする(#7
40)。
【0089】更に、焦点距離fが60mm以上で180mm
未満の場合には、#750に進んでブレ速度Vxyが1
mm/秒や25mm/秒と(#750,#760)、被写体
速度Vzが1mm/秒や2mm/秒と大小比較される(#7
55,#765)。すなわち、先ず、ブレ速度Vxyが
25mm/秒以上である場合(#750,#760で共に
NO)、及びブレ速度Vxyが1mm/秒以上で25mm/
秒より小さく(#760でYES)、かつ被写体速度V
zが2mm/秒以上の場合には(#765でNO)、「A
表示」をセットする(#770)。また、ブレ速度Vx
yが1mm/秒より小さく(#750でYES)、かつ被
写体速度Vzが2mm/秒以上の場合(#755,#76
5で共にNO)にも、「A表示」をセットする(#77
0)。
【0090】また、ブレ速度Vxyが1mm/秒以上で2
5mm/秒より小さく(#760でYES)、かつ被写体
速度Vzが2mm/秒より小さい場合に(#765でYE
S)、及びブレ速度Vxyが1mm/秒より小さく、かつ
被写体速度Vzが1mm/秒以上で2mm/秒より小さい場
合には(#755でNO,#765でYES)、「B表
示」をセットする(#775)。更に、ブレ速度Vxy
が1mm/秒より小さく、かつ被写体速度Vzが1mm/秒
より小さい場合には(#755でYES)、「C表示」
をセットする(#780)。
【0091】上記のように表示モードA〜Cの内のいず
れかがセットされると、次に該セットされた表示モード
内のいずれの表示レベルかが、表2に示すように現在の
設定されているシャッタスピードから設定される。そし
て、設定された表示レベルのデータはイメージインジケ
ータに出力され、該表示レベルに対応するように図16
で示すいずれかの態様で表示される。従って、撮影者は
このイメージインジケータの表示を見ながら好みの動感
が得られるようシャッタスピードを変化させればよい。
この際、被写体の動きに直接連動して動感度合をリアル
タイムに表示すると使用しにくくなるため、本実施例で
は、上記説明の如く表示レベルのデータを主として焦点
距離に依存させて設定している。
【0092】なお、本実施例では、動感度合を判断する
ために必要なカメラと主被写体との相対速度として、被
写体速度Vzとブレ速度Vxyの両方を用いたが、撮影
状況によっては、被写体速度Vzのみ、あるいはブレ速
度Vxyのみで充分に主被写体との相対速度として採用
することが出来、かかる場合には適合する一方の速度の
みで動感度合の判断を行うことも可能である。
【0093】次に、図20〜図27により、背景描写に
ついて説明する。
【0094】図20は前記PAモード,Aモードが設定
されたときのフィルター画面内のイメージインジケータ
の表示状態を示すもので、背景描写インジケータ41、
座標43及び図21に示すように対応する度合の指標4
4の1つが表示される。
【0095】表3は背景描写度合の内容を説明するもの
で、表示レベルは5段階に設定されている。
【表3】
【0096】この表3より分かるように、表示レベルが
高くなる程、主被写体に対して背景がぼけて該主被写体
が強調されて見え、表示レベルが小さい程主被写体に対
して背景のピントが合っているように見える。基本的に
は主被写体に対する背景のボケ円径δを算出し、この値
を背景ボケ量として背景描写度合の設定、更にはその表
示を行う。
【0097】図22は背景描写度合を算出するルーチン
を示す。
【0098】先ず、背景ボケ円径δの算出を行う(#1
000)。次いで、得られた背景ボケ円径δに基づいて
背景描写度合の各レベル幅の算出を行って(#100
5)、背景描写度合レベルを算出する(#1110)。
上記各ステップについて、以下説明する。
【0099】図23は背景ボケ円径δを算出するサブル
ーチンである。
【0100】このサブルーチンにおいては、先ず、前記
AF処理により得られた主被写体距離Dが取り込まれる
(#1100)。また、撮影レンズ31の焦点距離fl
はLE回路2から読み込まれる(#1105)。マイコ
ン1は取り込んだ上記主被写体距離D及び焦点距離fl
とから、撮影像倍率β(=fl/D)を求める(#11
10)。ここで、モードが仮想背景モードか否かの判別
を行う(#1115)。なお、仮想背景モードかどうか
の設定は、不図示の操作部材により、あるいはAF処理
により主被写体以外の測距エリアの測距状況に応じて自
動的に設定されるようにしてもよい。
【0101】モードが仮想背景モードであれば、仮想背
景距離Dvirを求める(#1120)。この仮想背景
距離Dvirは主被写体に対する背景距離であって、撮
影像倍率βから経験的に設定された値をいう。このモー
ドのときは、背景距離を実測する手間が省略できる。
【0102】撮影像倍率βと仮想背景距離Dvirとの
関係は、例えば図24に示す仮想背景距離係数kを算出
するサブルーチンに示すように予めROM等の記憶手段
に記憶されており、あるいは演算式を記憶しておいてそ
の都度求めるようにしてもよい。図24では、上記#1
110で求めた撮影像倍率βを取り込んで対応する仮想
背景距離Dvirを求め、更に仮想背景距離係数k(=
Dvir/D)を求めて出力する(#1205)。
【0103】図23に戻って、#1130で、現在設定
されている絞り値AV、すなわち制御絞り値Fを取り込
む。上記の各ステップで取り込んだ各データを、#11
35に示す演算式に導いて背景ボケ円径δの算出計算を
行う。
【0104】一方、#1115において、モードが仮想
背景モードでないときは、実測した背景距離に基づく処
理を実行すべく、#1125に進む。#1125では、
複数の測距エリアで得られたデフォーカス量の内、最遠
のデフォーカス量DFを抽出し、この値DFから背景距
離Dを算出し、更に背景距離係数を算出する。なお、本
実施例では、#1135での演算を共用しているので、
実測デフォーカス量DFから求めた背景距離をDvir
と置き換えるようにして係数を仮想背景距離係数kとし
て求めることにしている。そして、得られた仮想背景距
離係数kを用いて実測に基づく場合の背景ボケ円径δを
算出する(#1130,#1135)。
【0105】続いて、背景描写度合各レベル幅算出ルー
チンについて、図25を用いて説明する。
【0106】背景描写度合各レベル幅は、#1135で
算出された背景ボケ円径δが表示レベル1〜5のいずれ
に含まれるかを判定するために、各レベルに含まれる背
景ボケ円径の幅を決定しているものである(#130
0)。各レベルの幅は許容散乱円(例えば30μm)を
基準に算出してもよいし、予め各レベルの幅を決定して
おいてROMに記憶させておいてもよい。この場合、例
えば背景描写度合各レベルは背景ボケ円径が0〜50μ
mのとき表示レベル1、50μm〜180μmのとき表
示レベル2、180μm〜440μmのとき表示レベル
3、440μm〜900μmのとき表示レベル4、90
0μm以上のとき表示レベル5に設定されている。な
お、各表示レベル1〜5の内容は前記表3に示されてい
る。
【0107】図26は背景描写度合レベル算出ルーチン
を示している。
【0108】図において、マイコン1は前記#1300
で得られた背景描写度合各レベル幅及び#1135で求
めた背景ボケ円径δを取り込み(#1400,#140
5)、該背景ボケ円径δが上記各レベル幅のどのレベル
に該当するかを算出する(#1410)。このようにし
て得られた背景描写度合を示す度合は図21に示すいず
れかの態様で表示される。
【0109】図27は、前記#1135で算出した背景
ボケ円径δと#1410で算出した背景描写度合レベル
の関係を、像倍率βと撮影レンズ31の開放F値とをパ
ラメータにして示したグラフである。図においては、仮
想背景距離係数k=2.5とし、またグラフ中のFの数
値は開放F値を示しており、F=1.4〜32の8種類
の撮影レンズの例が示してある。
【0110】同グラフより分かるように、像倍率βが小
さい方から大きくなるに従って、すなわち撮影状態が一
般の撮影シーンからマクロ撮影、更にはズームマクロ撮
影に移行するに従ってボケ円径δが大きくなり、背景描
写度合(背景ボケレベル)が大きくなっている。また、
撮影レンズの開放F値が、例えば1.4や2のように小
さい場合には背景描写度合は略表示レベル3〜5の範囲
に含まれ、一方、開放F値が、例えば22や32のよう
に大きい場合には背景描写度合は略表示レベル1〜2な
いしは3の範囲に含まれている。
【0111】なお、本実施例では、描写効果の度合をフ
ァインダ画面内に撮影像とスーパーインポーズのように
表示するようにしたが、別個の表示手段を設けてもよ
い。
【0112】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主被写体距離、撮影レンズの焦点距離、絞り値及び背景
距離とから主被写体に対する背景のぼけ具合を示す背景
描写度合量を判定するので、得られた背景描写度合を必
要に応じて所要の目的に用いることが可能となる。
【0113】また、得られた背景描写度合を表示手段に
導いて該背景描写度合に対応した表示部に段階的に予測
表示するので、どの程度の背景描写(ボケ)の写真に仕
上がるかを予め把握することが出来るとともに、撮影者
の意図する仕上がり写真を確実に得ることが出来、特に
写真者に対し使い勝手の良いカメラを提供することが出
来る。
【0114】更に、露出モードに応じて背景描写度合の
表示がオン、オフさせられ、また、絞り値の手動設定可
能なモードで背景描写度合を表示するようにしたので、
不必要な場合(露出モード)にはその表示を消灯するこ
とも出来、省エネが果たせるとともに、ファインダ画面
内に表示するものでは撮影像が見やすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるカメラの制御系を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明が適用されるカメラの主要構成図を示
す。
【図3】カメラを後方から見た外観図である。
【図4】ファインダ画面内に表示される全表示内容を示
す図である。
【図5】カメラのシーケンス動作を説明するルーチンで
ある。
【図6】AF処理のサブルーチンである。
【図7】被写体速度Vzを算出するサブルーチンであ
る。
【図8】ブレ速度Vxyを算出するサブルーチンであ
る。
【図9】測光処理のサブルーチンである。
【図10】露出演算のサブルーチンである。
【図11】キーデータ入力のサブルーチンである。
【図12】キーデータ入力のサブルーチンである。
【図13】キーデータ入力のサブルーチンである。
【図14】イメージインジケータへの表示のサブルーチ
ンである。
【図15】PS,Sモードが設定されたときのフィルタ
ー画面内のイメージインジケータの表示状態を示すもの
である。
【図16】PS,Sモードが設定されたときのフィルタ
ー画面内のイメージインジケータの表示状態を示し、表
示レベルに対応して指示片44の1つを順次表示する状
態を示した図である。
【図17】動感度合(ストップインジケータ)計算のル
ーチンである。
【図18】動感度合(ストップインジケータ)計算のル
ーチンである。
【図19】動感度合(ストップインジケータ)計算のル
ーチンである。
【図20】PA,Aモードが設定されたときのフィルタ
ー画面内のイメージインジケータの表示状態を示す図で
ある。
【図21】PA,Aモードが設定されたときのフィルタ
ー画面内のイメージインジケータの表示状態を示し、表
示レベルに対応して指示片44の1つを順次表示する状
態を示した図である。
【図22】背景描写度合を算出するルーチンである。
【図23】背景ボケ円径δを算出するサブルーチンであ
る。
【図24】仮想背景距離係数kを算出するサブルーチン
である。
【図25】背景描写度合各レベル幅算出サブルーチンで
ある。
【図26】背景描写度合レベル算出サブルーチンであ
る。
【図27】#1135で算出した背景ボケ円径δと#1
410で算出した背景描写度合レベルの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 マイコン 2 LE回路 3 FD回路 4 LM回路 5 DX回路 6 DISP・C回路 61,62 DISP部 7 LEC回路 8 AEC回路 9 論理回路 L 光軸 20 ファインダ用ミラー 21 焦点板 22 ペンタプリズム 23 接眼レンズ 30 カメラ 31 撮影レンズ 32 シャッタ速度設定部材 33 絞り値設定部材 34 ファインダ 35 メインスイッチ 36 レリーズボタン 37 モード設定ボタン 41 背景描写インジケータ 42 動感インジケータ 43 座標 44 指標 45 シャッタスピード表示部 46 絞り値表示部 47 露出モード表示セグメント部 SIMON ファインダ画面内表示オン、オフ切り換え
スイッチ SMD 露出モード切り換え設定スイッチ SAVUP 絞り値アップスイッチ SAVDN 絞り値ダウンスイッチ STVUP シャッタスピードアップスイッチ STVDN シャッタスピードダウンスイッチ S1 レリーズボタン半押しスイッチ S2 レリーズボタン全押しスイッチ SIMI ファインダ画面内表示を露出モードに応じて
オン、オフさせるスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 武宏 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 大 阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−82210(JP,A) 特開 平2−74934(JP,A) 特開 平1−235934(JP,A) 特開 平3−260638(JP,A) 特開 平2−2538(JP,A) 特開 昭63−217340(JP,A) 特開 平3−75627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/28 - 7/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写界の複数のエリアに対して焦点検出
    を行う焦点検出手段と、該焦点検出手段から出力される
    複数の焦点検出結果に基づいて主被写体距離及び背景距
    離を求める手段と、主被写体距離、背景距離、撮影レン
    ズの焦点距離及び絞り値とから主被写体に対する背景の
    ぼけ量を演算する演算手段と、得られたぼけ量から背景
    描写度合を判別する背景描写判定手段と、段階的な表示
    が可能な表示部を有する表示手段と、上記背景描写判定
    手段により得られた背景描写度合を上記表示手段に段階
    的に表示させる表示制御手段と、露出モードを選択的に
    設定可能な露出モード設定手段と、上記表示制御手段に
    よる背景描写度合の表示を、選択された露出モードに応
    じてオン、オフさせる切換制御手段とを備えたことを特
    徴とするカメラの背景描写度合判定装置。
  2. 【請求項2】 前記切換制御手段は、露出モードが絞り
    値の手動設定可能なモードのときに表示をオンにするよ
    うになされていることを特徴とする請求項記載のカメ
    ラの背景描写度合判定装置。
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