JP3188837U - 猪用忌避材 - Google Patents

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Abstract

【課題】猪に対する忌避効果に優れていながら、忌避成分に由来する不快臭を顕著に低減した猪用忌避材を提供する。【解決手段】繊維表面に豚由来の脂肪3と枯草菌4とが付着させている繊維基材からなる猪用忌避材1であって、枯草菌は粉状であり、好ましくはBN菌である。また、繊維基材は不織布、紐5又はロープである。また、猪用忌避材は、さらにパラフィンが付着されていてもよく、この場合には豚由来の脂肪がマイクロカプセルに包含されている。【選択図】図5

Description

本考案は、耕作地やその周辺部の周囲に設置する猪用忌避剤に関する。
日本各地では猪による耕作地及びその周辺部への被害は年々増加している。被害の実態としては、猪が耕作地に侵入して作物を食害することに加え、農道、水路、畔などの耕作地を管理するために必要な周辺部を掘り起こしたり、破損したりするなどケースが報告されている。また、耕作地だけでなく、例えば、公園やゴルフ場の芝生を猪が掘り起こしたりする被害も報告されている。
このため、最も効果的な防護対策の一つとして、耕作地などの被害を抑えたい場所の周囲を金属製の柵で囲ったり、猪にショックを与える電気柵を設けて猪の浸入を防ぐ手段が知られている。しかしながら、猪の接近を防ぐことは困難であり、例えば、柵の周囲を猪が徘徊した結果、柵の下部などに少しでも隙間があればその場所から浸入を許してしまうケースがあることも知られている。
他の防護対策としては、忌避用薬剤の散布、忌避薬剤を容器に入れて設置するなどの手段が知られている。これは、猪の嗅覚が優れている性質を利用した対策で、猪が忌避する臭いを散布することで、猪の接近を抑える効果がある。このような忌避用薬剤としては、例えば、ナフタレン、パラジクロベンゼン、カンフル、メントールなど(特許文献1)、木酢液あるいは籾酢液(特許文献2)、オオカミから採取した尿(特許文献3)などが知られている。
しかしながら、このような忌避用薬剤は、それぞれ猪対策としてなんらかの効果はあると思われるが、いずれも、その効果が長期間持続するものではなく、適当な時期に薬剤の補充、追加などのための点検・保守が必要であり、また、上記のような薬剤は入手に手数がかかり、実用性に難点がある。
そこで、豚の皮下脂肪部分あるいは脂肪が多い肉部分を煮詰めて得られる脂肪液を吸着させた吸着材と、この吸着材を柵あるいは立木などに着脱できるように上記吸着材に設けられた着脱具とを備えてなる猪用忌避具が知られている(特許文献4)。
この猪用忌避具は忌避効果が大きいものの、豚の脂肪液に特有の不快臭が当初から強く感じられるため、耕作地の周囲で生活している人々や、自身の耕作地に隣接する耕作地を運営する他の人々に対する配慮が必要であり、それらの人々の理解が得られない場合には設置ができなくなる可能性があるという問題があった。
実用新案登録第3164186号公報 特開2008−283911号公報 実用新案登録第3154756号公報 実用新案登録第3168763号公報
本考案は前述の状況に鑑み、豚由来の脂肪を用いることで猪に対する忌避効果に優れていながら、前記脂肪に特有の不快臭を顕著に低減した猪用忌避材を提供することを目的とする。
本考案者は、猪に対する有効な忌避成分である豚由来の脂肪に、枯草菌を混合することで、前記脂肪に由来する不快臭が顕著に低減されるだけでなく、忌避効果も維持されていることを見出し、本考案を完成させた。
即ち、本考案の要旨は、
〔1〕表面に豚由来の脂肪と枯草菌とが付着させている繊維基材からなる猪用忌避材、
〔2〕枯草菌がBN菌である前記〔1〕に記載の猪用忌避材、
〔3〕繊維基材が不織布、紐又はロープである前記〔1〕又は〔2〕に記載の猪用忌避材、
〔4〕さらにパラフィンが付着されている前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の猪用忌避材、
〔5〕豚由来の脂肪がマイクロカプセルに包含されている前記〔4〕に記載の猪用忌避材
に関する。
本考案の猪用忌避材は、猪の忌避効果に優れる豚由来の脂肪を枯草菌と組み合わせることで、前記脂肪による猪に対する忌避効果に優れていながら、前記脂肪に特有の不快臭を低減することができ、これにより耕作地やその周囲で猪が出没して困っている付近に本考案の猪用忌避材を設置した場合でも、設置後の周囲の人々に対する配慮が顕著に低減される。
また、本考案の猪用忌避材は、不織布、紐、ロープなどの形態のものであるため、猪の浸入を防ぐために設置されている柵などに対しては、所望の位置に簡単に設置することができる。
また、本考案の猪用忌避材は、さらにパラフィンが付着されていることで、耐候性を向上させることができる。
この態様の猪用忌避材では、前記豚由来の脂肪がマイクロカプセルに包含させ、このマイクロカプセル及び枯草菌をパラフィンを介して繊維基材の表面に付着されていることで、忌避効果をさらに長く持続させることができる。
本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図である。本実施形態では忌避材1の繊維基材は不織布で構成され、ロール状に巻かれている。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図である。本実施形態では忌避材1の繊維基材は紐で構成され、ロール状に巻かれている。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図である。本実施形態では忌避材1の繊維基材はロープで構成され、ロール状に巻かれている。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、図1に示す忌避材1を横方向から拡大して見た側面図である。本実施形態では不織布2の表面に豚由来の脂肪層3が形成されており、この脂肪層3中に枯草菌4が分散状態で含有されている。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、図2に示す忌避材1を横方向から拡大して見た側面図である。本実施形態では紐5の表面に豚由来の脂肪層3が形成されており、この脂肪層3中に枯草菌4が分散状態で含有されている。また、図中、左側は、紐5の表面を被覆している豚由来の脂肪層3の一部を取り除いた断面図である。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、図3に示す忌避材1を横方向から拡大して見た側面図及び繊維7の拡大図である。本実施形態ではロープ6を構成する繊維7の表面に豚由来の脂肪層3が形成されており、この脂肪層3中に枯草菌4が分散状態で含有されている。また、繊維7の拡大図中の左側は、繊維7の表面を被覆している豚由来の脂肪層3の一部を取り除いた断面図である。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、図4に示す忌避材の表面にさらにパラフィンワックス層8が設けられた忌避材を示す。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、パラフィンワックス層8中に、枯草菌4と、豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9とが分散された紐状の忌避材を示す。また、図中、左側は、紐5の表面を被覆しているパラフィンワックス層8の一部を取り除いた断面図である。 本考案の忌避材1の一実施形態を示す概略図であり、表面に枯草菌4が付着された、豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9をパラフィンワックス層8中に分散させたロープ状の忌避材及び繊維7の拡大図を示す。また、繊維7の拡大図中の左側は、繊維7の表面を被覆しているパラフィンワックス層8の一部を取り除いた断面図である。
次に、次に本考案の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本考案は、添付図面に示された形態に限定されず実用新案登録請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
本考案に係る猪用忌避材(以下、本考案の忌避材という)は、表面に豚由来の脂肪と枯草菌とが付着されている繊維基材からなることを特徴とする。
本考案で用いる繊維基材としては、繊維から構成される基材であればよく、不織布、紐、ロープなどが挙げられるが特に限定はない。
前記不織布の形状としては、家屋、田、畑、果樹園などで設置がし易い観点から、帯状の形態のものが好ましい。帯状とは、一定の幅があって細長く続く形をいう。帯状であれば、例えば、目的の場所の周囲に目立たずに設置することができるし、設置場所の面積が大きければ周囲を囲うように設置できる。なお、図1に示すようにロール状に巻いておけばかなり長さのあるものでもコンパクトに収容することができ、取り扱い性もよくすることができるので好ましい。
また、紐とは、繊維を撚り合わせて太くしたものであり、糸より太いものをいう。ロープとは、繊維を撚り合わせて太くしたものであり、紐よりも太いものであり、例えば、複数の紐を撚ったものなどが挙げられる。紐やロープのサイズについては特に限定はない。
前記繊維基材を構成する材料としては、特に限定はなく、木綿、麻、シュロ、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、紙、ゴムなどが挙げられるが、特に限定はない。
例えば、図1、4、7に示す忌避剤1では繊維基材は不織布2、図2、5、8に示す忌避材1では繊維基材は紐5、図3、6、9に示す忌避材1では繊維基材はロープ6で構成されている。
本考案の忌避材では、前記繊維基材の表面に豚由来の脂肪と枯草菌とが付着されている。
前記豚由来の脂肪は、猪用の忌避薬剤として作用するものであり、具体的には、豚の皮下脂肪、脂肪が多い肉部分を煮詰めて得られる脂肪液、豚の脂肪を圧搾して得られる油分液などが挙げられる。
本考案において、前記豚由来の脂肪の量は、多いほど忌避効果に優れるが特に限定はなく、例えば、前記繊維基材100重量部に対して5重量部以上であればよい。
本考案で用いる枯草菌は、前記豚由来の脂肪に特有の不快臭を抑えるために用いる。ここで、前記特許文献4では、豚由来の脂肪に特有の不快臭そのものが猪の忌避効果を有するように記載されているが、本考案の忌避材においては、前記のように、豚由来の脂肪に特有の不快臭が抑えられているにも関わらず、猪忌避効果は確認されている。つまり、本考案の忌避材は、枯草菌の作用により、豚由来の脂肪から不快臭を取り除きながら、忌避成分は残すことで、特許文献4に記載の猪用忌避具のように不快臭が強く感じる忌避材と比べて、臭いの点で一線を画する顕著な効果が奏されている。
本考案で使用する枯草菌は生菌であればよく、乾燥菌体であっても生の菌体でもよいが、取扱性及び入手性に優れる観点から、BN菌などの市販されるバチルス属の菌を用いるのが好ましい。
なお、BN菌は、株式会社明治から市販されているバチルス属の菌であり、「バチルス・サブチリスBN1001」ともいう(特許第2553727号公報)。
枯草菌の量は、多いほど不快臭の消臭効果に優れるが特に限定はなく、例えば、前記豚由来の脂肪100重量部に対して0.001重量部以上10重量部以下であればよい。
前記豚由来の脂肪と前記枯草菌とが前記繊維基材の表面に付着されている状態としては、特に限定はないが、例えば、図4、5に示すように前記豚由来の脂肪層3に枯草菌4を分散させた状態で繊維基材である不織布2や紐5の表面に付着されていてもよいし、図6に示すように前記繊維基材であるロープ6を構成する各繊維7の表面に豚由来の脂肪層3を設け、その脂肪層3中に枯草菌4を分散させた状態で付着されてもよい。また、図5に示す忌避材1の左側は、紐5の表面を被覆している豚由来の脂肪層3の一部を取り除いた状態を示す断面図であり、図6に示す繊維7の拡大図中の左側は、繊維7の表面を被覆している豚由来の脂肪層3の一部を取り除いた状態を示す断面図である。
豚由来の脂肪層3中における枯草菌4の位置には特に限定はなく、均一に分散していてもよいし、脂肪層3の外表面側などに局所的に偏在していてもよい。
中でも、豚由来の脂肪による不快臭の防臭効果に優れ、耐候性にも優れる観点から、豚由来の脂肪層3中に枯草菌4が均一に分散されていることが好ましい。
また、本考案の忌避材を構成する繊維基材の表面には、前記豚由来の脂肪及び枯草菌に加えて、パラフィンワックスが付着されていてもよい。パラフィンワックスを用いることで、本考案の忌避材の耐候性をさらに向上させることができる。
パラフィンワックスとしては、常温で固体となる性質のものであればよく、その融点については、特に限定はないが、取扱性及び耐候性に優れる観点から、融点が50〜100℃が好ましい。パラフィンワックスとしては、市販のものを使用すればよく、特に限定はない。
パラフィンワックスは、前記豚由来の脂肪と混合して一体化した状態でもよいし、豚由来の脂肪層の表面にパラフィンワックスの層を設けてもよい。
例えば、パラフィンワックスと豚由来の脂肪を混合し、一体化させた場合には、これらの混合層中に枯草菌が分散した状態となる。したがって、図4〜6に示す脂肪層3が脂肪とパラフィンワックスとの混合層になる。一方、図7に脂肪層3とは別に脂肪層3の表面にパラフィンワックス層8をさらに設けた忌避材1を示す。
パラフィンワックスの使用量としては、特に限定はないが、例えば、パラフィンワックスを豚由来の脂肪とを混合する場合、忌避効果を保ちながら、耐候性を向上させる観点から、豚由来の脂肪100重量部に対して200重量部以下であればよい。
また、前記のようにパラフィンワックスを用いる場合には、前記豚由来の脂肪を予めマイクロカプセルに含浸させてもよい。豚由来の脂肪をマイクロカプセル中に包含させることで、豚由来の脂肪に由来する忌避成分が環境中に放出される時間をさらに引き延ばして、忌避効果をより長く持続することができる。
例えば、図8に示すように、パラフィンワックス層8中に、枯草菌4と豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9とを分散させてもよいし、図9に示すように、豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9の表面に枯草菌4が付着されていてもよい。なお、図9では、マイクロカプセル9の表面に枯草菌4が付着されたものを忌避成分10としている。
また、図8に示す忌避材1の左側は、紐5の表面を被覆しているパラフィンワックス層8の一部を取り除いた状態を示す断面図であり、図9に示す繊維7の拡大図中の左側は、繊維7の表面を被覆しているパラフィンワックス層8の一部を取り除いた状態を示す断面図である。
本考案で使用するマイクロカプセルには、豚由来の脂肪の全てを包含させてもよいし、豚由来の脂肪の一部をそのままパラフィンワックス中に分散させ、残りの豚由来の脂肪をマイクロカプセル中に包含させて同じパラフィンワックス中に分散させてもよい。
ここで、包含とは、マイクロカプセルに設けられた孔中に前記豚由来の脂肪が含有されていることをいう。
前記マイクロカプセルとしては、シリカ、珪酸カルシウム、アルミナなどが挙げられるが、特に限定はない。また、マイクロカプセルは忌避成分の放出性に優れる点から、多孔質のものであることが好ましい。
前記マイクロカプセルの大きさとしては、直径が約0.5μm〜1000μmほどであればよい。ただし、繊維基材への付着性が良好で、その付着に必要なパラフィンワックスの量が少なくてすみ、繊維基材の風合も損なわないという観点から、粒径は0.5〜10μmのように小さいほうが好ましい。前記マイクロカプセルとしては、市販のものを使用すればよい。
前記マイクロカプセル中に前記豚由来の脂肪を包含させる手法としては、公知の手法であればよく、例えば、前記脂肪を溶解させた液をマイクロカプセルに噴霧したり、前記脂肪を溶解させた液中にマイクロカプセルを浸漬するなどの手法が挙げられるが、特に限定はない。前記脂肪を溶解させた液を作製する場合、前記脂肪を加熱して溶解させてもよいし、必要であれば所定の溶媒に希釈したり、分散してからマイクロカプセルに包含させてもよい。
また、前記マイクロカプセル中に包含される前記豚由来の脂肪の量としては、マイクロカプセルに設けられた孔の容量により一概に限定できないが、前記脂肪の量が多いほど忌避効果を強くし、かつ長期間持続させることができる。
本考案の忌避材は、特許文献4に記載される従来品よりも、豚由来の脂肪に特有の不快臭が顕著に低減されていながら、忌避効果は維持されているため、耕作地やその周辺部、特に人家に近い場所に設置した場合でも、不快臭による周囲への配慮を必要としない点で、設置可能性が顕著に優れている。
以上のような構成を有する本考案の忌避材の製造方法としては、特に限定はないが、例えば、図1、4に示す忌避材1の場合、豚由来の脂肪を予め溶解させ、これに枯草菌4を混合した後、得られた混合液を繊維基材である不織布2の表面に塗布して乾燥させることで、不織布2の表面に枯草菌4を含む豚由来の脂肪層3を形成させることができる。
また、図2、5に示す忌避材1の場合、前記の製造方法において、不織布2を紐5に代えればよいし、図3、6に示す忌避材1の場合、前記の製造方法において、不織布2をロープ6に代えればよい。なお、図3、6に示す忌避材1では、例えば、豚由来の脂肪と枯草菌4を含む混合液がロープ6を構成する各繊維7の表面を覆うことができるように、ロープ6を前記混合液中に浸漬してもよい。
また、図7に示す忌避材1の場合、図1、4に示す忌避材1の製造を行った後、さらに溶解したパラフィンワックスを塗布して、外層にパラフィンワックス層8を形成すればよい。
また、図8に示す忌避材1の場合、予め豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9と枯草菌4とを、パラフィンワックスの溶解液に混合させ、得られた混合液を繊維基材である紐5の表面に塗布して乾燥させることで、紐5の表面に前記マイクロカプセル9と枯草菌4とを含むパラフィンワックス層8を形成させることができる。
また、図9に示す忌避材1の場合、豚由来の脂肪を包含させたマイクロカプセル9に枯草菌4を付着させたものを、パラフィンワックスの溶解液に混合させ、得られた混合液中に繊維基材であるロープ6を浸漬した後、乾燥させることで、ロープ6を構成する繊維7の表面に、枯草菌4で表面がコーティングされた前記マイクロカプセル9を含むパラフィンワックス層8を形成させることができる。
得られた忌避材1は、そのまま使用してもよいが、繊維基材の形状や必要に応じて、ハサミやカッターで切るなどして所望の長さ、形状にしてから使用してもよい。
以下、本考案を実施例、試験例によりさらに詳しく説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例)
市販の豚由来の脂肪20部を予め溶解させ、これに市販の枯草菌であるBN菌0.01部を混合した後、得られた混合液を繊維基材である紐100部の表面に20部となるように塗布し、室温で乾燥させることで、図2、5に示す構造を有する忌避材1を作製した。
得られた忌避材1は、原料で使用した豚由来の脂肪と比べて、脂肪に特有の不快臭が顕著に低減されていた。
(試験例)
2013年9月に、猪が出没することが知られる岡山県にある地域内で、昨年猪の被害を受けた田圃を1か所選択し(田圃A)、その田圃の周囲を覆うように、実施例で得られた忌避材1を設置した。田圃Aの周囲には忌避材1以外に、柵などは設けなかった。なお、田圃A及びその周辺の田圃には水稲が植えられていた。
水稲が出穂してから数日後、忌避材1を設置した田圃Aには猪の侵入は見られなかったが、田圃Aから少し離れた周辺部の田圃には猪の侵入が確認された。
したがって、忌避材1には、猪の忌避効果があることが確認された。
なお、前記実施例において、繊維基材を紐のかわりに、市販されている各種素材からなる農業用ロープや不織布にかえた場合でも、それぞれの繊維基材の表面上にBN菌を含む豚由来の脂肪の層を形成させることができ、いずれの忌避材でも豚由来の脂肪に特有の不快臭が顕著に低減されていた。
1 忌避材
2 不織布
3 豚由来の脂肪層
4 枯草菌
5 紐
6 ロープ
7 繊維
8 パラフィンワックス層
9 マイクロカプセル
10 忌避成分
即ち、本考案の要旨は、
〔1〕表面に豚由来の脂肪と枯草菌とが付着させている繊維基材からなり、
前記繊維基材が不織布、紐又はロープである猪用忌避材、
〔2〕枯草菌がBN菌である前記〔1〕に記載の猪用忌避材
〕さらにパラフィンが付着されている前記〔1〕又は〔2〕に記載の猪用忌避材、
〕豚由来の脂肪がマイクロカプセルに包含されている前記〔〕に記載の猪用忌避材
に関する。

Claims (5)

  1. 表面に豚由来の脂肪と枯草菌とが付着されている繊維基材からなる猪用忌避材。
  2. 枯草菌がBN菌である請求項1に記載の猪用忌避材。
  3. 繊維基材が不織布、紐又はロープである請求項1又は2に記載の猪用忌避材。
  4. さらにパラフィンが付着されている請求項1〜3のいずれかに記載の猪用忌避材。
  5. 豚由来の脂肪がマイクロカプセルに包含されている請求項4に記載の猪用忌避材。
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