JP3188560B2 - ドリル及びそのドリルによる穴開け方法 - Google Patents
ドリル及びそのドリルによる穴開け方法Info
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- JP3188560B2 JP3188560B2 JP17686193A JP17686193A JP3188560B2 JP 3188560 B2 JP3188560 B2 JP 3188560B2 JP 17686193 A JP17686193 A JP 17686193A JP 17686193 A JP17686193 A JP 17686193A JP 3188560 B2 JP3188560 B2 JP 3188560B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定形状の継手を用い
て木質部材を接合する工法に使用する該継手を挿入する
穴を開けるためのドリル、並びにそのドリルによる穴開
け方法に関する。
て木質部材を接合する工法に使用する該継手を挿入する
穴を開けるためのドリル、並びにそのドリルによる穴開
け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】木造軸組工法には様々なものがあるが、
その1つに図5に示すような形状の継手Aを用いて木質
部材100,110を接合する工法がある。この工法に
使用される継手Aは、両側にU字形部分90,91を有
し、このU字形部分90,91に直線状部分92が連続
し、直線状部分92の肉厚部分に穴93a,93bが形
成されたものである。この継手Aは、全体が合成樹脂
〔例えばPOM(ポリアセタール)〕で一体成形された
ものであり、十分な強度を有する。又、U字形部分9
0,91と直線状部分92との境界部は、図5から分か
るように湾曲状になっており、しかもその境界部におい
て、部分94aから部分94bに行くに従い曲率半径が
徐々に大きくなるように設定されており、このため部分
94aの曲率半径が部分94bのそれよりも小さくなっ
ている。
その1つに図5に示すような形状の継手Aを用いて木質
部材100,110を接合する工法がある。この工法に
使用される継手Aは、両側にU字形部分90,91を有
し、このU字形部分90,91に直線状部分92が連続
し、直線状部分92の肉厚部分に穴93a,93bが形
成されたものである。この継手Aは、全体が合成樹脂
〔例えばPOM(ポリアセタール)〕で一体成形された
ものであり、十分な強度を有する。又、U字形部分9
0,91と直線状部分92との境界部は、図5から分か
るように湾曲状になっており、しかもその境界部におい
て、部分94aから部分94bに行くに従い曲率半径が
徐々に大きくなるように設定されており、このため部分
94aの曲率半径が部分94bのそれよりも小さくなっ
ている。
【0003】このような継手Aを挿入するために、木質
部材100,110の接合端部には、それぞれ継手Aの
半部分に対応する形状の穴120,130が形成され
る。この穴120は、例えば木質部材100側で見た場
合、U字状の穴aと、この穴aに連通すると共に穴aの
下方に拡がるU字状の穴bとで構成される。これと同形
状の穴が木質部材110にも対称的に形成される。
部材100,110の接合端部には、それぞれ継手Aの
半部分に対応する形状の穴120,130が形成され
る。この穴120は、例えば木質部材100側で見た場
合、U字状の穴aと、この穴aに連通すると共に穴aの
下方に拡がるU字状の穴bとで構成される。これと同形
状の穴が木質部材110にも対称的に形成される。
【0004】そして、木質部材100,110の端部を
相対させた後、継手Aを矢印のように穴120,130
に挿入する。すると、前述したように継手AのU字形部
分90,91と直線状部分92との境界部の曲率半径が
上下で異なる(下が小さく、上が大きい)ため、継手A
は穴の途中まで比較的抵抗なく嵌まり込み、上部がはみ
出した状態になる。その後、適当な工具を用いて継手A
を穴に打込むことにより、継手Aによる木質部材10
0,110の接合が終了する。
相対させた後、継手Aを矢印のように穴120,130
に挿入する。すると、前述したように継手AのU字形部
分90,91と直線状部分92との境界部の曲率半径が
上下で異なる(下が小さく、上が大きい)ため、継手A
は穴の途中まで比較的抵抗なく嵌まり込み、上部がはみ
出した状態になる。その後、適当な工具を用いて継手A
を穴に打込むことにより、継手Aによる木質部材10
0,110の接合が終了する。
【0005】ところで、このような穴120,130を
形成するには、一般にドリルとフライスを使用する。つ
まり、最初にドリルによって小さいU字状の穴aを開け
た後、このU字状の穴aに対して木質部材の端部からフ
ライスを進入させ、U字状の穴aに沿って横に移動さ
せ、穴aに所定の曲率半径でもって連通する大きいU字
状の穴bを開ける。
形成するには、一般にドリルとフライスを使用する。つ
まり、最初にドリルによって小さいU字状の穴aを開け
た後、このU字状の穴aに対して木質部材の端部からフ
ライスを進入させ、U字状の穴aに沿って横に移動さ
せ、穴aに所定の曲率半径でもって連通する大きいU字
状の穴bを開ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにドリルと
フライスによる穴開けでは、ドリルとフライスの切削工
具を順に取り替えなければならない。しかも、穴の精度
を良くするためには、工具を交換したら、先に開けた穴
に対して次の工具を正確に位置決めする必要があるだけ
でなく、工具の移動距離も各工具ごとに正確に設定する
必要がある。このため、工具の交換、工具の位置決め、
工具の移動等の一連の切削作業に手間取ることになる。
フライスによる穴開けでは、ドリルとフライスの切削工
具を順に取り替えなければならない。しかも、穴の精度
を良くするためには、工具を交換したら、先に開けた穴
に対して次の工具を正確に位置決めする必要があるだけ
でなく、工具の移動距離も各工具ごとに正確に設定する
必要がある。このため、工具の交換、工具の位置決め、
工具の移動等の一連の切削作業に手間取ることになる。
【0007】従って、本発明の目的は、上記特定形状の
継手を用いて木質部材を接合する工法における継手用の
穴開け作業を容易且つ短時間に行うことができる手段、
及び穴開け方法を提供することにある。
継手を用いて木質部材を接合する工法における継手用の
穴開け作業を容易且つ短時間に行うことができる手段、
及び穴開け方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的は、本発明のド
リルにより達成される。即ち、本発明のドリルは、両側
に2個のU字形部分、及びこのU字形部分を所定の曲率
半径で連結する直線状部分を有する継手を用いて木質部
材を接合する工法において、前記継手を挿入する穴を木
質部材に開けるためのドリルであって、シャンクと、こ
のシャンクに連続し、長手方向に沿って刻設された少な
くとも2本の溝によってそれぞれ正方向回転側に形成さ
れる少なくとも2枚の切刃を有する本体と、この本体の
切刃に対応して本体先端に本体の長手方向に対して直角
方向に且つ突出状に付設された少なくとも2枚の刃物と
を備え、各刃物の正方向回転側の下端面に前記直角方向
の切刃を、側周面に前記長手方向の切刃を設けると共
に、本体と各刃物との境界部の正方向回転側に本体から
各刃物に向かって前記曲率半径よりも幾分小さい曲率半
径の切刃を設け、本体の各切刃から本体と各刃物との境
界部の切刃、各刃物の側周面の切刃、及び各刃物の下端
面の切刃までそれぞれ刃先が連続していることを特徴と
する。
リルにより達成される。即ち、本発明のドリルは、両側
に2個のU字形部分、及びこのU字形部分を所定の曲率
半径で連結する直線状部分を有する継手を用いて木質部
材を接合する工法において、前記継手を挿入する穴を木
質部材に開けるためのドリルであって、シャンクと、こ
のシャンクに連続し、長手方向に沿って刻設された少な
くとも2本の溝によってそれぞれ正方向回転側に形成さ
れる少なくとも2枚の切刃を有する本体と、この本体の
切刃に対応して本体先端に本体の長手方向に対して直角
方向に且つ突出状に付設された少なくとも2枚の刃物と
を備え、各刃物の正方向回転側の下端面に前記直角方向
の切刃を、側周面に前記長手方向の切刃を設けると共
に、本体と各刃物との境界部の正方向回転側に本体から
各刃物に向かって前記曲率半径よりも幾分小さい曲率半
径の切刃を設け、本体の各切刃から本体と各刃物との境
界部の切刃、各刃物の側周面の切刃、及び各刃物の下端
面の切刃までそれぞれ刃先が連続していることを特徴と
する。
【0009】又、本発明の穴開け方法は、前記工法にお
いて前記継手を挿入する穴を木質部材に開ける方法であ
って、上記のように構成されたドリルを用い、この回転
するドリルを、木質部材の接合端面のサイドから所定の
深さ位置を保持したまま横方向に所定の距離だけ移動さ
せることを特徴とする。
いて前記継手を挿入する穴を木質部材に開ける方法であ
って、上記のように構成されたドリルを用い、この回転
するドリルを、木質部材の接合端面のサイドから所定の
深さ位置を保持したまま横方向に所定の距離だけ移動さ
せることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明のドリルを用いて、上記工法に使用する
継手を挿入する穴を開けるには、例えば図6及び図7に
示す穴120を参照すると、回転するドリルを、木質部
材100の接合端面のサイドから所定の深さ位置を保持
したまま横方向に所定距離だけ押し進めればよい。する
と、本体の切刃から刃物の下端面の切刃に至る複数枚の
連続刃によって木質部材が切削される。この際、ドリル
の本体の切刃によって木質部材の表面側に小U字状穴a
が、刃物の下端面及び側周面の切刃によって木質部材の
内部側に大U字状穴bが同時に形成されると共に、本体
と各刃物との境界部の切刃によって穴a,bの境界部が
所定の曲率半径で切削され、湾曲面に形成される。
継手を挿入する穴を開けるには、例えば図6及び図7に
示す穴120を参照すると、回転するドリルを、木質部
材100の接合端面のサイドから所定の深さ位置を保持
したまま横方向に所定距離だけ押し進めればよい。する
と、本体の切刃から刃物の下端面の切刃に至る複数枚の
連続刃によって木質部材が切削される。この際、ドリル
の本体の切刃によって木質部材の表面側に小U字状穴a
が、刃物の下端面及び側周面の切刃によって木質部材の
内部側に大U字状穴bが同時に形成されると共に、本体
と各刃物との境界部の切刃によって穴a,bの境界部が
所定の曲率半径で切削され、湾曲面に形成される。
【0011】このように、本発明のドリルを用いれば、
従来のように2種類の切削工具(ドリルとフライス)を
使用しなくてもよく、1本の工具で済み、工具の交換や
工具の位置決め等をする必要がなくなり、穴開け作業を
容易且つ短時間に行うことができる。又、本発明の穴開
け方法によれば、上記特徴的な構成を有するドリルを用
いるため、最初にドリルを木質部材の接合端面のサイド
に正確に位置決めした後は、ドリルを横方向に移動させ
るだけで図6及び図7に示すような穴120を開けるこ
とができる。従って、工具の交換や工具の位置決め等の
面倒な作業は必要なく、工具の移動回数が減り、前述し
たように穴開け作業を容易且つ短時間に行うことが可能
となる。
従来のように2種類の切削工具(ドリルとフライス)を
使用しなくてもよく、1本の工具で済み、工具の交換や
工具の位置決め等をする必要がなくなり、穴開け作業を
容易且つ短時間に行うことができる。又、本発明の穴開
け方法によれば、上記特徴的な構成を有するドリルを用
いるため、最初にドリルを木質部材の接合端面のサイド
に正確に位置決めした後は、ドリルを横方向に移動させ
るだけで図6及び図7に示すような穴120を開けるこ
とができる。従って、工具の交換や工具の位置決め等の
面倒な作業は必要なく、工具の移動回数が減り、前述し
たように穴開け作業を容易且つ短時間に行うことが可能
となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明のドリル及び穴開け方法を実施
例に基づいて説明する。一実施例に係るドリルの全体図
を図1に、図1のドリルを矢視Xから見た場合の図を図
2に、本体の横断面図を図3に、刃物の下端面図を図4
に示す。ここに示すドリルは、シャンク1と、シャンク
1に連続する本体2と、本体2の先端に本体2の長手方
向に対して直角方向に且つ突出状に付設された刃物3と
で構成される。なお、この実施例では、シャンク1はス
トレートシャンクになっている。
例に基づいて説明する。一実施例に係るドリルの全体図
を図1に、図1のドリルを矢視Xから見た場合の図を図
2に、本体の横断面図を図3に、刃物の下端面図を図4
に示す。ここに示すドリルは、シャンク1と、シャンク
1に連続する本体2と、本体2の先端に本体2の長手方
向に対して直角方向に且つ突出状に付設された刃物3と
で構成される。なお、この実施例では、シャンク1はス
トレートシャンクになっている。
【0013】本体2は、その長手方向に2本の直線状の
溝21,22を有し、この各溝21,22に沿って正方
向回転(矢印方向)側に直線状の2枚の切刃23,24
がそれぞれ形成されている(図3参照)。又、切刃2
3,24の付近には、それぞれ直線状の僅かな凹部2
5,26が形成され、この凹部25,26は、切削時の
摩擦を軽減させるためのものである。
溝21,22を有し、この各溝21,22に沿って正方
向回転(矢印方向)側に直線状の2枚の切刃23,24
がそれぞれ形成されている(図3参照)。又、切刃2
3,24の付近には、それぞれ直線状の僅かな凹部2
5,26が形成され、この凹部25,26は、切削時の
摩擦を軽減させるためのものである。
【0014】刃物3は、図4から分かるように本実施例
では、図示の如き形状の2枚の刃物3a,3bからな
り、各刃物3a,3bは本体2の中心軸に対して180
度の対称位置に設けられている。各刃物3a,3bの下
端面にて、正方向回転側には切刃31,32がそれぞれ
若干の隆起状に形成されると共に、刃物3a,3bの側
周面にて、正方向回転側には切刃33,34がそれぞれ
形成されている。又、刃物3a,3bは図2から分かる
ように幾分傾斜しており、その切刃側が下方向に位置す
る。
では、図示の如き形状の2枚の刃物3a,3bからな
り、各刃物3a,3bは本体2の中心軸に対して180
度の対称位置に設けられている。各刃物3a,3bの下
端面にて、正方向回転側には切刃31,32がそれぞれ
若干の隆起状に形成されると共に、刃物3a,3bの側
周面にて、正方向回転側には切刃33,34がそれぞれ
形成されている。又、刃物3a,3bは図2から分かる
ように幾分傾斜しており、その切刃側が下方向に位置す
る。
【0015】更に、図1及び図2において、本体2と刃
物3a,3bとの境界部の正方向回転側には、継手Aに
おける境界部分94b(図5参照)の曲率半径よりも若
干小さい曲率半径の切刃35,36(一方のみ示す)が
形成されている。そして、本体2の切刃23,24か
ら、本体2と刃物3a,3bとの境界部の切刃35,3
6、刃物3a,3bの側周面の切刃33,34、及び刃
物3a,3bの下端面の切刃31,32にわたって、切
刃の刃先が連続している。即ち、この実施例のドリルで
は、回転軸に対して2枚の連続刃がほぼ180度の角度
間隔で設けられていることになる。
物3a,3bとの境界部の正方向回転側には、継手Aに
おける境界部分94b(図5参照)の曲率半径よりも若
干小さい曲率半径の切刃35,36(一方のみ示す)が
形成されている。そして、本体2の切刃23,24か
ら、本体2と刃物3a,3bとの境界部の切刃35,3
6、刃物3a,3bの側周面の切刃33,34、及び刃
物3a,3bの下端面の切刃31,32にわたって、切
刃の刃先が連続している。即ち、この実施例のドリルで
は、回転軸に対して2枚の連続刃がほぼ180度の角度
間隔で設けられていることになる。
【0016】なお、本体2の径は、継手A(図5参照)
の直線状部分92の幅に応じた寸法を有する。又、刃物
3a,3bからなる刃物3全体の径は、U字形部分9
0,91の幅に応じた寸法であり、刃物3の厚みは、U
字形部分90,91の肉厚に相当する寸法である。この
ようなドリルは、例えばボール盤に取付けて使用する。
ここで、このドリルを用いて前記図6及び図7に示す穴
120を開けるには、即ち本発明の穴開け方法によれ
ば、回転するドリルを、木質部材の接合端面のサイドか
ら継手Aの半部分に相当する深さを保持しながら、継手
Aが収まる長さだけ横方向に移動させるだけでよい。
の直線状部分92の幅に応じた寸法を有する。又、刃物
3a,3bからなる刃物3全体の径は、U字形部分9
0,91の幅に応じた寸法であり、刃物3の厚みは、U
字形部分90,91の肉厚に相当する寸法である。この
ようなドリルは、例えばボール盤に取付けて使用する。
ここで、このドリルを用いて前記図6及び図7に示す穴
120を開けるには、即ち本発明の穴開け方法によれ
ば、回転するドリルを、木質部材の接合端面のサイドか
ら継手Aの半部分に相当する深さを保持しながら、継手
Aが収まる長さだけ横方向に移動させるだけでよい。
【0017】これにより、ドリルの本体2の切刃23,
24によって木質部材に小U字状の穴aが形成されると
共に、刃物3a,3bの下端面の切刃31,32と側周
面の切刃33,34によって大U字状の穴bが形成され
る。同時に、本体2と刃物3a,3bとの境界部の切刃
35,36によって、穴a,bの境界部が所定の曲率半
径で切削され、湾曲面が形成される。穴120の形成が
終了したら、ドリルを元の方向に移動させて穴から抜
く。
24によって木質部材に小U字状の穴aが形成されると
共に、刃物3a,3bの下端面の切刃31,32と側周
面の切刃33,34によって大U字状の穴bが形成され
る。同時に、本体2と刃物3a,3bとの境界部の切刃
35,36によって、穴a,bの境界部が所定の曲率半
径で切削され、湾曲面が形成される。穴120の形成が
終了したら、ドリルを元の方向に移動させて穴から抜
く。
【0018】このような穴120を、もう一方の木質部
材にも形成し、木質部材の穴同士を突き合わせた後、継
手Aを双方の穴に挿入する。すると、前述したように、
継手Aの境界部分94aから境界部分94bに行くに従
い曲率半径が大きくなっているため、継手Aは或る程度
まで穴に抵抗なく進入し、上部が突出した状態で止ま
る。そして、適当な工具によって継手Aを穴に打込め
ば、継手Aによる接合が終了する。
材にも形成し、木質部材の穴同士を突き合わせた後、継
手Aを双方の穴に挿入する。すると、前述したように、
継手Aの境界部分94aから境界部分94bに行くに従
い曲率半径が大きくなっているため、継手Aは或る程度
まで穴に抵抗なく進入し、上部が突出した状態で止ま
る。そして、適当な工具によって継手Aを穴に打込め
ば、継手Aによる接合が終了する。
【0019】なお、本発明は上記実施例に示したドリル
に限定されないのは勿論である。例えば、上記実施例で
は、本体に2本の直線状の溝を形成してあるが、この溝
を3本以上形成し、直線状の切刃を3枚以上にしてもよ
い。但し、溝を3本以上形成する場合、切削能力等を考
慮すると、実際には溝の本数は精精3〜4本が好まし
い。又、本体の先端に付設する刃物も、2枚の刃物であ
る必要はなく、本体の溝数、即ち本体の切刃の枚数に応
じて3枚以上の刃物で構成してもよい。
に限定されないのは勿論である。例えば、上記実施例で
は、本体に2本の直線状の溝を形成してあるが、この溝
を3本以上形成し、直線状の切刃を3枚以上にしてもよ
い。但し、溝を3本以上形成する場合、切削能力等を考
慮すると、実際には溝の本数は精精3〜4本が好まし
い。又、本体の先端に付設する刃物も、2枚の刃物であ
る必要はなく、本体の溝数、即ち本体の切刃の枚数に応
じて3枚以上の刃物で構成してもよい。
【0020】更に、図5に示す接合の仕方は、木質部材
の端面同士を接合する場合、つまり木質部材を直線状に
接合する場合についての例であるが、この他に、木質部
材を双方の端部で直角に接合する場合(L字状接合の場
合)や、木質部材の途中に別の木質部材の端面を接合す
る場合(T字状接合の場合)にも、同様に穴を形成すれ
ばよい。
の端面同士を接合する場合、つまり木質部材を直線状に
接合する場合についての例であるが、この他に、木質部
材を双方の端部で直角に接合する場合(L字状接合の場
合)や、木質部材の途中に別の木質部材の端面を接合す
る場合(T字状接合の場合)にも、同様に穴を形成すれ
ばよい。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドリル
は、本体に設けられた少なくとも2枚の長手方向の切
刃、少なくとも2枚の刃物の側周面に設けられた長手方
向の切刃、少なくとも2枚の刃物の下端面に設けられた
長手方向に対して直角方向の切刃、及び本体と各刃物と
の境界部に設けられた曲率半径の切刃を有し、本体の各
切刃から本体と各刃物との境界部の切刃、各刃物の側周
面の切刃、及び各刃物の下端面の切刃までそれぞれ刃先
が連続しているため、前記特定形状の継手を用いて木質
部材を接合する工法において、その継手を挿入する穴
を、この1本のドリルで開けることができる。
は、本体に設けられた少なくとも2枚の長手方向の切
刃、少なくとも2枚の刃物の側周面に設けられた長手方
向の切刃、少なくとも2枚の刃物の下端面に設けられた
長手方向に対して直角方向の切刃、及び本体と各刃物と
の境界部に設けられた曲率半径の切刃を有し、本体の各
切刃から本体と各刃物との境界部の切刃、各刃物の側周
面の切刃、及び各刃物の下端面の切刃までそれぞれ刃先
が連続しているため、前記特定形状の継手を用いて木質
部材を接合する工法において、その継手を挿入する穴
を、この1本のドリルで開けることができる。
【0022】従って、従来のように2種類の切削工具を
使用しなくて済み、工具の交換や交換に伴う工具の位置
決め等をする必要がなくなり、従来よりも穴開け作業を
容易且つ短時間に行うことができる。又、本発明の穴開
け方法は、上記構造のドリルを用いて継手を挿入する穴
を開けるため、工具の交換や工具の位置決め等の面倒な
作業は必要なく、従来よりも工具の移動回数が減り、同
様に穴開け作業を容易且つ短時間に行うことが可能とな
る。
使用しなくて済み、工具の交換や交換に伴う工具の位置
決め等をする必要がなくなり、従来よりも穴開け作業を
容易且つ短時間に行うことができる。又、本発明の穴開
け方法は、上記構造のドリルを用いて継手を挿入する穴
を開けるため、工具の交換や工具の位置決め等の面倒な
作業は必要なく、従来よりも工具の移動回数が減り、同
様に穴開け作業を容易且つ短時間に行うことが可能とな
る。
【図1】一実施例に係るドリルの全体を示す図である。
【図2】図1に示すドリルを矢視Xから見た場合の図で
ある。
ある。
【図3】図1に示すドリルの本体の横断面図である。
【図4】図1に示すドリルの刃物の下端面図である。
【図5】特定形状の継手を用いて木質部材を接合する工
法を説明するための図である。
法を説明するための図である。
【図6】図5に示す継手を挿入する穴の形状を説明する
ための平面図である。
ための平面図である。
【図7】図5に示す継手を挿入する穴の形状を説明する
ための側面図である。
ための側面図である。
1 シャンク 2 本体 3,3a,3b 刃物 21,22 溝 23,24 切刃 31,32 切刃 33,34 切刃 35,36 切刃 A 継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27G 13/14 B27F 1/08 B27G 15/00 B27F 1/00
Claims (2)
- 【請求項1】両側に2個のU字形部分、及びこのU字形
部分を所定の曲率半径で連結する直線状部分を有する継
手を用いて木質部材を接合する工法において、前記継手
を挿入する穴を木質部材に開けるためのドリルであっ
て、 シャンクと、 このシャンクに連続し、長手方向に沿って刻設された少
なくとも2本の溝によってそれぞれ正方向回転側に形成
される少なくとも2枚の切刃を有する本体と、 この本体の切刃に対応して本体先端に本体の長手方向に
対して直角方向に且つ突出状に付設された少なくとも2
枚の刃物とを備え、 各刃物の正方向回転側の下端面に前記直角方向の切刃
を、側周面に前記長手方向の切刃を設けると共に、本体
と各刃物との境界部の正方向回転側に本体から各刃物に
向かって前記曲率半径よりも幾分小さい曲率半径の切刃
を設け、本体の各切刃から本体と各刃物との境界部の切
刃、各刃物の側周面の切刃、及び各刃物の下端面の切刃
までそれぞれ刃先が連続していることを特徴とするドリ
ル。 - 【請求項2】両側に2個のU字形部分、及びこのU字形
部分を所定の曲率半径で連結する直線状部分を有する継
手を用いて木質部材を接合する工法において、前記継手
を挿入する穴を木質部材に開ける方法であって、 シャンクと、 このシャンクに連続し、長手方向に沿って刻設された少
なくとも2本の溝によってそれぞれ正方向回転側に形成
される少なくとも2枚の切刃を有する本体と、 この本体の切刃に対応して本体先端に本体の長手方向に
対して直角方向に且つ突出状に付設された少なくとも2
枚の刃物とを備え、 各刃物の正方向回転側の下端面に前記直角方向の切刃
を、側周面に前記長手方向の切刃を設けると共に、本体
と各刃物との境界部の正方向回転側に本体から各刃物に
向かって前記曲率半径よりも幾分小さい曲率半径の切刃
を設け、本体の各切刃から本体と各刃物との境界部の切
刃、各刃物の側周面の切刃、及び各刃物の下端面の切刃
までそれぞれ刃先が連続しているドリルを用い、 この回転するドリルを、木質部材の接合端面のサイドか
ら所定の深さ位置を保持したまま横方向に所定の距離だ
け移動させることを特徴とする穴開け方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17686193A JP3188560B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | ドリル及びそのドリルによる穴開け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17686193A JP3188560B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | ドリル及びそのドリルによる穴開け方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0732308A JPH0732308A (ja) | 1995-02-03 |
JP3188560B2 true JP3188560B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=16021105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP17686193A Expired - Fee Related JP3188560B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | ドリル及びそのドリルによる穴開け方法 |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009137194A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Jiro Sasaoka | 植物質材料の処理方法と装置 |
CN115464728A (zh) * | 2022-08-29 | 2022-12-13 | 湖南银山竹业有限公司 | 一种适于组合式餐具手柄开槽机的刀具 |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17686193A patent/JP3188560B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0732308A (ja) | 1995-02-03 |
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