JP3187879U - 中腰作業用補助具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中腰作業用補助具100は、作業者の左右の大腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の大腿支持部20と、作業者の左右の下腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の下腿支持部30と、作業者の左右の膝関節の外側面側及び/又は内側面側で、作業者の膝関節の屈曲の可動域を制限して、大腿支持部20及び下腿支持部30を回動可能にそれぞれ連結する左右一対の屈曲規制部50と、を備える。作業者は、膝関節の屈曲の可動域を維持した状態で安定した姿勢を保つことができるので、膝や腰の負担が軽減する。
【選択図】図1
Description
また、従来の棚下作業用椅子は、支柱の長手方向一端を支持部として、他端に着座部を設けたものである(例えば、特許文献2参照)。
また、従来の棚下作業用椅子は、地面に接する支柱が必要であるために、足場の悪い場所での作業に利用することができないという課題がある。
また、従来の腰部股関節膝靭帯等下肢疾患者用体重支持補助具や歩行補助装置は、脚力の弱くなった者や歩行が困難になった者を対象としており、中腰の姿勢での作業者の腰や膝に対する負担を軽減するものではない。
中腰作業用補助具100は、図1及び図2に示すように、作業者の臀部が当接される尻座10と、尻座10にそれぞれ連結され、作業者の左右の大腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の大腿支持部20と、作業者の左右の下腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の下腿支持部30と、を備える。なお、大腿支持部20及び下腿支持部30は、中腰作業用補助具100の下肢部を構成する。
なお、尻座10は、大腿支持部20の上端との隙間に作業者の大腿部背面を挟み込まないように、切り欠き部の縁端部が大腿支持部20の上端より前方(作業者の大腿部側)に位置している。
また、尻座10は、作業者のベルトに通す輪を一端に有し、他端が尻座10の底面に接合される長さの調節可能な吊り用ベルト11を、左右に備える。この吊り用ベルト11は、作業者のベルトに尻座10を吊り下げ、作業者の臀部と尻座10との密着状態を保持するものである。
また、外側フレーム21aは、図1及び図4に示すように、下端に穿設され、後述する屈曲規制部50の軸部52が挿通される第1の貫通孔21cと、第1の貫通孔21c近傍に穿設され、後述する屈曲規制部50の位置決め部56が挿通される第2の貫通孔21dと、を備える。
なお、本実施形態に係る上方受け部22は、金属製であり、作業者の大腿部に直接接触することがないように、緩衝材として柔軟な材質のもの(例えば、タオル地)で表面を被覆されることが好ましい。
下方フレーム部31は、図2(a)に示すように、下端の重畳部分から膝関節の外側面にかけて湾曲する外側フレーム31aと、下端の重畳部分から膝関節の内側面にかけて湾曲する内側フレーム31bと、からなる。
また、下方フレーム部31及び下方受け部32は、下方フレーム部31の重畳部分(外側フレーム31a、内側フレーム31b)及び下方受け部32の中間と、外側フレーム31a及び下方受け部32の上端間と、内側フレーム31b及び下方受け部32の上端間との合計3箇所において、螺子(ボルト)及びナット33で係止されている。
また、本実施形態に係る下腿支持部30は、作業者の下腿部を下方受け部32に密着して保持させるために、下方受け部32の両側に接合され、下方受け部32の前方で下腿部を緊締する下方ベルトを備えてもよい。なお、下方ベルトは、市販品でもよく、端部に面ファスナーを有する帯状体等のように、ベルトの長さを調整できるものが好ましい。
特に、本実施形態に係る中腰作業用補助具100は、尻座10が蝶番1の一の金属板の貫通孔(例えば、中央の貫通孔)に1本の螺子で固定され、大腿支持部20の外側フレーム21aが蝶番1の他の金属板の貫通孔(例えば、内側の貫通孔)に1本の螺子で固定され、大腿支持部20の内側フレーム21bが蝶番1の他の金属板の貫通孔(例えば、外側の貫通孔)に1本の螺子で固定される。
すなわち、中腰作業用補助具100は、作業者の様々な体(脚)の動きに対応することができ、作業者の様々な姿勢を可能にし、作業時の中腰の程度(膝関節の屈曲の可動域)に応じた安定的な姿勢を作業者に維持させることができる。
なお、本実施形態に係る回動部40は、螺子(ボルト)及び袋ナットからなる締結部材であり、上方フレーム部21(内側フレーム21b)及び下方フレーム部31(内側フレーム31b)は遊嵌状態にある。
なお、本実施形態に係る屈曲規制部50は、図4及び図5に示すように、後述する本体部51と、軸部52と、対向部53と、突出部54と、規制板55と、位置決め部56と、を備える。
また、対向部53は、下方フレーム部31(外側フレーム31a)の貫通孔(不図示)及び対向部53の貫通孔(不図示)に軸部52が挿通され、その他の箇所で下方フレーム部31(外側フレーム31a)及び対向部53をボルト及びナット53aにより締結されることにより、下方フレーム部31(外側フレーム31a)に対して回転方向の動きが制限され、下方フレーム部31(外側フレーム31a)に固定されることになる。
なお、以下の説明においては、作業者の膝関節の屈曲に伴う突出部54の回転方向を「正方向」と称し、作業者の膝関節の伸展に伴う突出部54の回転方向(図4に示す屈曲規制部50であれば、時計回り)を「負方向」と称す。
また、本実施形態に係る本体部51は、突出部54は、第1の領域内に突出する。
しかしながら、規制板55は、作業者の直立状態における突出部54及び第1の貫通孔51a(軸部52)を結ぶ直線と第1の邪魔板55aとのなす角θが、作業者の膝関節の屈曲における所望の可動域であれば、第2の邪魔板55bを備える必要はない。
このように、第2の邪魔板55bを備えない構成であれば、中腰作業用補助具100を使用しない場合に、突出部54(対向部53)を逆方向に回転させて、下腿支持部30を前方に折返して大腿支持部20に重ねることができ、中腰作業用補助具100を小型化して、持ち運びに便利である。
これに対し、第2の邪魔板55bを備える構成であれば、中腰作業用補助具100を装着する際に、大腿支持部20に対する下腿支持部30の回動範囲が狭いため、中腰作業用補助具100を容易に着用することができる。
これにより、図5(b)に示すように、本体部51に対向部53が被せられ、本体部51の内部が外部から視認できない状態であっても、作業者は、各螺子(第1の螺子6a、第2の螺子6b、第3の螺子6c)の頭部を目印にして、各螺子と軸部52との延長線上にある各螺子孔5の位置を推測することができ、位置決め部56である蝶ボルトを所望の螺子孔5に容易に螺合することできる。
特に、図5(b)に示すように、上方フレーム部21(外側フレーム21a)の表面に矢印を描画することにより、この矢印の先を各螺子の頭部に向けることで、上方フレーム部21(外側フレーム21a)の第2の貫通孔21dを各螺子孔5のいずれかに重畳させることができ、位置決め部56を螺子孔5に容易に螺合することできる。
まず、作業者は、大腿支持部20の上方フレーム部21(外側フレーム21a)に対して、屈曲規制部50の本体部51を回動させる。
そして、作業者は、作業時の中腰の程度(膝関節の屈曲の可動域)に応じて、上方フレーム部21(外側フレーム21a)の第2の貫通孔21dと、第1の螺子孔5a、第2の螺子孔5b又は第3の螺子孔5cのいずれか1つの螺子孔5とを重畳させて、第2の貫通孔21dを介して1つの螺子孔5に位置決め部56を螺合させる。
すなわち、作業時の中腰の程度が小さい場合であれば、第1の螺子孔5aに位置決め部56を螺合させ、作業時の中腰の程度が中程度の場合であれば、第2の螺子孔5bに位置決め部56を螺合させ(図4(a)参照)、作業時の中腰の程度が大きい場合であれば、第3の螺子孔5cに位置決め部56を螺合させる(図4(b)参照)。
これにより、中腰作業用補助具100は、作業者の直立状態における突出部54及び第1の邪魔板55a間の間隙(突出部54の回転角)が設定され、作業者の膝関節の屈曲の可動域が設定される。
これにより、作業者は、膝関節の屈曲が制限され、膝関節の屈曲の可動域を維持した状態で安定した姿勢を保つことができ、膝や腰に負担をかけず、中腰での長時間の作業を継続することができる。
また、本実施形態に係る中腰作業用補助具100は、作業時の中腰の程度に応じ、突出部54の回転角を調整することができ、作業内容に応じた姿勢に適する角度を選択することにより、安定した状態で長時間の中腰での作業を行なうことができるという作用効果を奏する。
しかしながら、作業者の左右の膝関節の内側面側に屈曲規制部50を配設させる場合には、屈曲規制部50が厚みを有するために、左右の屈曲規制部50が干渉して歩行を困難にする虞がある。このため、本実施形態に係る屈曲規制部50は、作業者の左右の膝関節の外側面側のみに配設させることが好ましい。
5 螺子孔
5a 第1の螺子孔
5b 第2の螺子孔
5c 第3の螺子孔
6a 第1の螺子
6b 第2の螺子
6c 第3の螺子
10 尻座
11 吊り用ベルト
20 大腿支持部
21 上方フレーム部
21a 外側フレーム
21b 内側フレーム
21c 第1の貫通孔
21d 第2の貫通孔
22 上方受け部
23 ナット
24 上方ベルト
30 下腿支持部
31 下方フレーム部
31a 外側フレーム
31b 内側フレーム
32 下方受け部
33 ナット
40 回動部
50 屈曲規制部
51 本体部
51a 貫通孔
52 軸部
52a ナット
53 対向部
53a ナット
54 突出部
55 規制板
55a 第1の邪魔板
55b 第2の邪魔板
56 位置決め部
100 中腰作業用補助具
Claims (6)
- 作業者の左右の大腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の大腿支持部と、
前記作業者の左右の下腿部を背面側からそれぞれ支持する左右一対の下腿支持部と、
前記作業者の左右の膝関節の外側面側及び/又は内側面側で、前記作業者の膝関節の屈曲の可動域を制限して、前記大腿支持部及び下腿支持部を回動可能にそれぞれ連結する左右一対の屈曲規制部と、
を備えることを特徴とする中腰作業用補助具。 - 請求項1に記載の中腰作業用補助具において、
前記作業者の臀部が当接される尻座と、
前記作業者の左右の膝関節の内側面側で、前記大腿支持部及び下腿支持部を回動自在にそれぞれ連結する左右一対の回動部と、
を備え、
前記左右一対の大腿支持部が、前記尻座にそれぞれ連結され、
前記左右一対の屈曲規制部が、前記作業者の左右の膝関節の外側面側で、前記大腿支持部及び下腿支持部をそれぞれ連結することを特徴とする中腰作業用補助具。 - 請求項2に記載の中腰作業用補助具において、
前記大腿支持部が、上端で重畳する2つの上方フレーム部と、前記2つの上方フレーム部の重畳部分に配設され、前記作業者の大腿部を曲面で支持する板状の上方受け部と、を備え、
前記下腿支持部が、下端で重畳する2つの下方フレーム部と、前記2つの下方フレーム部の重畳部分に配設され、前記作業者の下腿部を曲面で支持する板状の下方受け部と、を備え、
前記回動部が、前記作業者の膝関節の内側面側に位置する前記上方フレーム部の下端及び下方フレーム部の上端を連結し、
前記屈曲規制部が、前記作業者の膝関節の外側面側に位置する前記上方フレーム部の下端及び下方フレーム部の上端を連結することを特徴とする中腰作業用補助具。 - 請求項3に記載の中腰作業用補助具において、
前記屈曲規制部が、
前記上方フレーム部の下端における前記下方フレーム部の上端に対向する面に固定され、円板及び当該円板の周縁から略垂直に立設される側壁からなる略シャーレ形状の本体部と、
前記上方フレーム部の下端及び前記本体部の円板の中心に穿設された貫通孔を通り、前記本体部の円板から内部に略垂直に挿設される軸部と、
前記下方フレーム部の上端における前記上方フレーム部の下端に対向する面に固定され、前記本体部の円板に対向し、当該本体部の円板の中心に対して回動自在に前記軸部で軸支され、前記本体部の側壁に当接して蓋をする円板状の対向部と、
前記対向部から前記本体部の内部に立設され、前記対向部の回動と共に前記軸部を中心に回動する突出部と、
前記本体部の円板から内部に立設され、作業者の膝関節の屈曲に伴う前記突出部の回転方向の進行を妨げる位置に立設される規制板と、
を備えることを特徴とする中腰作業用補助具。 - 請求項4に記載の中腰作業用補助具において、
前記規制板が、中心角を130°以下とする前記軸部から前記本体部の側壁まで2箇所で跨設され、前記本体部の内部を2つ領域に仕切り、
前記突出部が、前記本体部の内部の2つ領域のうち、前記中心角を130°以下とする第1の領域内に突出することを特徴とする中腰作業用補助具。 - 請求項5に記載の中腰作業用補助具において、
前記上方フレーム部が、前記軸部が挿通される第1の貫通孔近傍に第2の貫通孔を備え、
前記本体部が、前記本体部の内部の2つ領域のうち前記第1の領域以外の第2の領域に、前記軸部を中心に前記第1の貫通孔及び第2の貫通孔間の距離を半径として周設された複数の螺子孔を備え、
前記上方フレーム部の第2の貫通孔を挿通して前記本体部の複数の螺子孔のうちいずれか1つの螺子孔に螺子が螺合されることにより、前記作業者の直立状態における前記突出部及び規制板間の距離が設定され、前記作業者の膝関節の屈曲の可動域が制限されることを特徴とする中腰作業用補助具。
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