JP3187554U - 静電チャック - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却性能や吸着力を維持しつつ、脱着時間が短い静電チャックを提供する。
【解決手段】静電チャック10は、ウエハWを載置するウエハ載置面12を有し、静電電極14が埋設されたセラミックス製の円盤状部材である。ウエハ載置面12には、ウエハWを支持する複数の突起16が形成されている。複数の突起16は、ウエハ載置面12上にほぼ均等に分布されるように形成された複数の円形状の突起16aと、ウエハ載置面12の外周に沿って形成された1つの環状突起16bとで構成されている。円形状の突起16a及び環状突起16bの表面は、表面粗さRaが0.2〜0.4μmである。また、円形状の突起16a及び環状突起16bがウエハWに接触する総面積をウエハWの面積で除した割合(百分率)である面積率が2〜60%である。
【選択図】図2
【解決手段】静電チャック10は、ウエハWを載置するウエハ載置面12を有し、静電電極14が埋設されたセラミックス製の円盤状部材である。ウエハ載置面12には、ウエハWを支持する複数の突起16が形成されている。複数の突起16は、ウエハ載置面12上にほぼ均等に分布されるように形成された複数の円形状の突起16aと、ウエハ載置面12の外周に沿って形成された1つの環状突起16bとで構成されている。円形状の突起16a及び環状突起16bの表面は、表面粗さRaが0.2〜0.4μmである。また、円形状の突起16a及び環状突起16bがウエハWに接触する総面積をウエハWの面積で除した割合(百分率)である面積率が2〜60%である。
【選択図】図2
Description
本考案は、静電チャックに関する。
従来より、ジョンソンラーベック力による吸着力を発現する静電チャック(ESC)が知られている(例えば特許文献1参照)。
こうしたESCにおいて、吸着力を高く、ウエハの熱引き効率を高くするためには、ポリッシュなどの工程によりESC表面のRaを0.1μm以下にする必要があった。しかし、吸着力を高くするとウエハへのリーク電流は大きくなり、またプロセス後の残留吸着力の増大によるウエハの脱着時間も長くなった。前者はウエハ内のチップの歩留まりを低下する原因になっていた。後者はプロセスのスループットの低下の原因になっていた。
逆にESC表面のRaを大きくするとリーク電流および残留吸着力は小さくなるが、吸着力自体が小さくなりプラズマからの入熱に対する熱引きも悪くウエハ温度を所望の温度に制御しにくいという問題があった。
本考案は、こうした問題を解決することを課題とするものであり、ESCにおいて、冷却性能や吸着力を維持しつつ、脱着時間が短いものを提供することを主目的とする。
本考案の静電チャックは、ウエハを載置するウエハ載置面を有し、電極が埋設されたセラミックス製の静電チャックであって、前記ウエハ載置面には、前記ウエハを支持する複数の突起が形成され、前記複数の突起は、表面粗さRaが0.2〜0.4μmであり、前記複数の突起が前記ウエハに接触する総面積を前記ウエハの面積で除した割合(百分率)である面積率が2〜60%のものである。
この静電チャックによれば、冷却性能や吸着力を高く維持しつつ、脱着時間を短することができる。
本考案の静電チャックにおいて、前記複数の突起は、前記ウエハ載置面上にほぼ均等に分布されるように形成された円形状の突起と、前記ウエハ載置面の外周に沿って形成された環状突起とで構成されていてもよい。
以下、本考案の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は静電チャック10の斜視図、図2は図1のA−A断面図である。
静電チャック10は、ウエハWを載置するウエハ載置面12を有し、静電電極14が埋設されたセラミックス製の円盤状部材である。セラミックスとしては、例えば、窒化アルミニウムやアルミナなどが挙げられる。静電電極14は、図示しない外部電源により直流電圧を印加可能な平面状の電極であり、板状であってもよいし、メッシュ状であってもよい。この静電電極14に直流電圧が印加されると、ウエハWはウエハ載置面12に吸着固定され、直流電圧の印加を解除すると、ウエハWのウエハ載置面12への吸着固定が解除される。
ウエハ載置面12には、ウエハWを支持する複数の突起16が形成されている。複数の突起16は、ウエハ載置面12上にほぼ均等に分布されるように形成された複数の円形状の突起16aと、ウエハ載置面12の外周に沿って形成された1つの環状突起16bとで構成されている。円形状の突起16a及び環状突起16bの表面は、表面粗さRaが0.2〜0.4μmである。また、円形状の突起16a及び環状突起16bがウエハWに接触する総面積をウエハWの面積で除した割合(百分率)である面積率が2〜60%である。
以上説明した本実施形態の静電チャック10によれば、冷却性能や吸着力を高く維持しつつ、脱着時間を短くすることができる。また、リーク電流を低く抑えることもできる。
なお、本考案は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本考案の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、静電チャック10は静電電極14を内蔵するものとしたが、静電電極14に加えてヒータ電極や高周波電極を内蔵していてもよい。
上述した実施形態では、環状電極16bをウエハ載置面12の外周に沿って1つ設けたが、これと同心円状に別の環状電極を設けてもよい。あるいは、環状電極16bを省略して円形状の電極16aのみとしてもよい。
表1に示すエントリー1〜15の静電チャック(ESC)を作製した。まず、円盤状の窒化アルミニウム焼結体を作製した。この窒化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム粉末を成形し、ホットプレス法で焼成することにより製造した。このときのホットプレス荷重は50kg/cm2,焼成温度は1800〜2100℃、焼成時間は4時間とした。得られた窒化アルミニウム焼結体の上面を研削し平面を出したところにMoメッシュからなる静電電極を設置した。次に、その静電電極の上に窒化アルミニウム粉体を載せてプレス成形した。そして、得られた成形体をホットプレス法で焼成することにより、ESCを得た。このときのホットプレス荷重は70kg/cm2、焼成温度は1800〜2100℃、焼成時間は4時間以下とした。
ESCの寸法は、直径が298mm、静電電極よりも下側の厚みが3mm、静電電極の上側の厚みが1.0mmであった。ウエハ載置面には直径1mm、高さ8μmの円形状の突起をウエハ載置面上にほぼ均等に分布するように形成すると共に、そのウエハ載置面の外周に沿って幅1mmの環状突起を高さ8μmとなるように形成した。円形状の突起の数は、面積率が表1に示す所定の値になるように設定した。また、円形状の突起及び環状突起の表面は、表面粗さRaが表1に示す所定の値になるようにポリッシュした。更に、ウエハ載置面のうち突起同士の間にはガスを導入する直径1mmのガス孔を貫通させた。ESCのうち静電電極よりも下側の層には、静電電極に到達する座繰り孔を開け、給電端子を静電電極にロウ付けした。
以上のようにして作製したESCを以下のように評価した。評価結果を表1にまとめた。
<評価方法>
・吸着力の測定方法:
ESCのウエハ載置面にウエハを載せて、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間にHeガスを導入し、ウエハが剥がれるときのHe圧を計測し、その値を吸着力とした。He圧が20Torrを超える(>20Torr)と、ウエハが破損する可能性があるため、上限を20Torrとした。
・リーク電流:
上述した吸着力の測定方法において、ウエハ保持時に直流電源に流れる直流電流の値を電流計により読み取り、その値をリーク電流の値とした。
・脱着時間の測定方法:
ESCのウエハ載置面にウエハを載せて、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間に5TorrのHeガスを導入し、10分保持してから、電圧を0Vにしたときにウエハが剥がれるまでの時間を計測し、それを脱着時間とした。
・ウエハ温度:
ESCのウエハ載置面に熱電対(TC)ウエハを載せ、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間に15TorrのHeガスを導入し、ウエハ上部からランプ加熱で2kWを入熱した時のTCの温度をモニターした。
・判定基準:
リーク電流は500μA以下、脱着時間は10秒以下、ウエハ温度は100℃未満をそれぞれ合格とした。表1のうちグレーで塗りつぶしたセルは、不合格だったことを示す。
・吸着力の測定方法:
ESCのウエハ載置面にウエハを載せて、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間にHeガスを導入し、ウエハが剥がれるときのHe圧を計測し、その値を吸着力とした。He圧が20Torrを超える(>20Torr)と、ウエハが破損する可能性があるため、上限を20Torrとした。
・リーク電流:
上述した吸着力の測定方法において、ウエハ保持時に直流電源に流れる直流電流の値を電流計により読み取り、その値をリーク電流の値とした。
・脱着時間の測定方法:
ESCのウエハ載置面にウエハを載せて、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間に5TorrのHeガスを導入し、10分保持してから、電圧を0Vにしたときにウエハが剥がれるまでの時間を計測し、それを脱着時間とした。
・ウエハ温度:
ESCのウエハ載置面に熱電対(TC)ウエハを載せ、静電電極に電圧500Vを印加し、ウエハ載置面とウエハとの間に15TorrのHeガスを導入し、ウエハ上部からランプ加熱で2kWを入熱した時のTCの温度をモニターした。
・判定基準:
リーク電流は500μA以下、脱着時間は10秒以下、ウエハ温度は100℃未満をそれぞれ合格とした。表1のうちグレーで塗りつぶしたセルは、不合格だったことを示す。
表1に示す評価結果から、表面粗さRaが0.2〜0.4で、且つ、面積率が2%〜60%のESCにおいては、吸着力、リーク電流、脱着時間、ウエハ温度の全ての特性が判定基準をクリアすることを見出した。
10 静電チャック、12 ウエハ載置面、14 静電電極、16 突起、16a 円形状の突起、16b 環状突起、W ウエハ。
Claims (2)
- ウエハを載置するウエハ載置面を有し、電極が埋設されたセラミックス製の静電チャックであって、
前記ウエハ載置面には、ウエハを支持する複数の突起が形成され、
前記複数の突起は、表面粗さRaが0.2〜0.4μmであり、前記複数の突起がウエハに接触する総面積をウエハの面積で除した割合(百分率)である面積率が2〜60%である、
静電チャック。 - 前記複数の突起は、前記ウエハ載置面上にほぼ均等に分布されるように形成された円形状の突起と、前記ウエハ載置面の外周に沿って形成された環状突起とで構成されている、
請求項1に記載の静電チャック。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201213704671A | 2012-09-24 | 2012-09-24 | |
US61/704671 | 2012-09-24 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=50431106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013005442U Expired - Lifetime JP3187554U (ja) | 2012-09-24 | 2013-09-20 | 静電チャック |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3187554U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015135960A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-27 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | デクランプ電極を備えた静電チャックと脱離方法 |
CN110753995A (zh) * | 2018-03-26 | 2020-02-04 | 日本碍子株式会社 | 静电卡盘加热器 |
-
2013
- 2013-09-20 JP JP2013005442U patent/JP3187554U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015135960A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-27 | ラム リサーチ コーポレーションLam Research Corporation | デクランプ電極を備えた静電チャックと脱離方法 |
CN110753995A (zh) * | 2018-03-26 | 2020-02-04 | 日本碍子株式会社 | 静电卡盘加热器 |
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