JP3187351U - コードリール - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡易な構成により放熱効果を高めることができ、電気コードを巻き取った状態で使用しても発熱を少なくして使用可能なコードリールを提供する。
【解決手段】コードリールは、電気コード12が巻き付けられる胴部と、胴部の一方端に取付けられ、電気コード12と電気的に接続された電源コンセントを含む第1の側板と、胴部の他方端に取付けられる第2の側板とを有するドラム本体を備える。電気コード12は、絶縁被覆導線を包囲する断面円形のシース125を備え、シース125の外面には、隆起した少なくとも3つの突条126がそれぞれ所定の間隔を有して電気コードの長さ方向に沿って連続的に延びるように形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】コードリールは、電気コード12が巻き付けられる胴部と、胴部の一方端に取付けられ、電気コード12と電気的に接続された電源コンセントを含む第1の側板と、胴部の他方端に取付けられる第2の側板とを有するドラム本体を備える。電気コード12は、絶縁被覆導線を包囲する断面円形のシース125を備え、シース125の外面には、隆起した少なくとも3つの突条126がそれぞれ所定の間隔を有して電気コードの長さ方向に沿って連続的に延びるように形成されている。
【選択図】図4
Description
この考案は、コードリールに関し、特に、コードを巻いた状態で使用しても発熱が少なく使用可能なコードリールに関する。
電源から離隔した作業現場においては、電源供給のために、長尺な電気コードと電源コンセントとを備えたコードリールが用いられる。コードリールは電気コードを巻いたままで使用すると、過熱、発火のおそれがある。そのため、電気用品取締法では、電気コードを巻いたままの使用は、電線の種類と長さにより異なるが、例えば電線長30mの場合には、定格電圧125Vで定格電流5Aまでしか電流を流せないように規定されている。
電気コードをコードリールから巻き戻して使用する場合は、定格電流が15A(1500W)までの使用が可能であるが、巻き付けた状態では使用可能な定格電流が5A以下に制限されており、利用範囲が少なくなる。定格電流15Aまで使用するためには、コードリールに巻かれているすべての電気コードを全部引き出さなければならない。しかし、通常、用が足せる分だけ電気コードを引き出して全部引き出さないことが多く、全ての電気コードを引き出さなければならないのは使用しづらいという問題がある。
過熱対策として、温度センサで熱感知して電源を強制的に遮断する方法や、特開平4−322116号公報(特許文献1)に記載されているように、コードリール内に冷却ファンを設けて強制的に電気コードを冷却するコードリール装置がある。また、EPゴム被覆の耐熱電線などを使用する方法もある。
特許文献1に記載のコードリール装置は、ケーシング中央部に冷却ファンを配置し、冷却ファンを挟んでケーシングの両側面に吸気孔と排気孔とを備えたものである。しかし、このような構成は複雑化し、コスト的に高くなってしまう。EPゴム被覆の耐熱電線もコストが高く、一般的ではない。
そこで、この考案の目的は、より簡易な構成により放熱効果を高めることができ、電気コードを巻き取った状態で使用しても発熱を少なくして使用可能なコードリールを提供することである。
この考案は、電気コードが巻き付けられる胴部と、胴部の一方端に取付けられ、電気コードと電気的に接続された電源コンセントを含む第1の側板と、胴部の他方端に取付けられる第2の側板とを有するドラム本体を備え、電気コードは、複数の絶縁被覆導線と、複数の絶縁被覆導線を包囲するシースとを備え、シースの外面には、隆起した少なくとも3つの突条がそれぞれ所定の間隔を有して電気コードの長さ方向に沿って連続的に延びるように形成されていることを特徴とする。
この考案によれば、複数の絶縁被覆導線を包囲するシースの外面に、隆起した少なくとも3つの突条を所定の間隔を有して電気コードの長さ方向に沿って連続的に延びるように形成することにより、シースの表面の放熱面積を広げることができるので、電気コードをドラム本体に巻き付けた状態で使用しても過熱するのを減少できる。
好ましくは、電気コードがドラム本体に巻き付けられたときに、隣接する電気コードはそれぞれ突条を介して接触する。突条を介して接触することにより、突条で通気空間を形成することができ、通気空間に空気が流れることにより放熱効果を高めることができるので、電気コードをドラム本体に巻き付けた状態で使用しても過熱するのを減少できる。
好ましくは、複数の絶縁被覆導線は、1対の電力線と、1本のアース線とを含む。アース線を有する絶縁被覆導線を用いることにより漏電事故を防止できる。
好ましくは、シースは、断面円形であり、突条は、シースの周方向に等間隔で5個形成されている。突条を5個形成することにより、隣接する電気コードとの間で通気空間を形成しやすくなる。
以下、図面を参照してこの考案の実施の形態を説明する。まず、図1、図2、図3A,図3Bを参照して、この考案の一実施形態に係るコードリール11の構成について説明する。
コードリール11は、電源から離隔した作業現場において、電源供給のために用いられる装置であって、外部電源に接続される差し込みプラグ13を先端に有する長尺な電気コード12と、電気コード12を巻き付けて収納するドラム本体14と、ドラム本体14を回転可能に支持するスタンド15とを含む。
ドラム本体14は、電気コード12が巻き付けられる円筒状の胴部141と、胴部141の一方端に取り付けられ、胴部141よりも大きい外径を有する円板状の第1の側板142と、胴部141の他方端に取り付けられ、第1の側板142と略同じ外径を有する第2の側板143とを有する。
スタンド15は、地面に接地するコの字状の土台フレーム151と、土台フレーム151の左右両端から第2の側板143の中心に向けて延び、第2の側板143の中心部にて互いに連結する左右のスタンドフレーム152,153と、左右のスタンドフレーム152,153の上端連結部から前方に向けて延びる軸フレーム154とを有する。軸フレーム154が、第1の側板142および第2の側板143に設けられた中心孔に挿通され、これによりドラム本体14が、スタンド15に回転可能に支持されている。スタンド15は、左右のスタンドフレーム152,153の上端連結部から上方に延び、所定の高さにて前方へ屈曲して延在する取手フレーム155と、取手フレーム155の前端に嵌着された取手部156とをさらに有する。コードリール11を運搬する際には、使用者は、この取手部156を把持して持ち上げて運搬することができる。
電気コード12をドラム本体14から引き出す際には、使用者は、差し込みプラグ13を把持して外方へ引っ張る。そうすると、ドラム本体14が軸フレーム154を中心に回転し、電気コード12がドラム本体14の外方へ長尺に引き出される。また、電気コード12を収納する際には、使用者は、第1の側板142の前面に設けられたハンドル17を把持し、電気コードの引き出し方向と反対方向に回転させる。そうすると、電気コード12がドラム本体14の胴部141に巻き付けられて図2に示すように収納される。
ドラム本体14に巻き付けられる電気コード12は、図3A,図3Bに示すように、3本の絶縁被覆導線121,122,123を包囲する断面円形のシース125を含む。絶縁被覆導線121,122は交流電源を供給するための1対の電力線として使用され、絶縁被覆導線123はアース線として使用される。アース線を使用することにより漏電事故を防止できる。シース125の外面には隆起した少なくとも3つの突条126がそれぞれ所定の間隔を有して電気コード12の長さ方向に沿って連続的に延びるように形成されている。なお、3本の絶縁被覆導線121,122,123は押さえテープで巻き付けた後、シース125で包囲するようにしてもよい。
突条126はシース125の表面の放熱面積を広げるとともに、隣接する電気コード12との間に通気のための空間を形成する。突条126の先端部は丸みを帯びた同一形状となっているが丸みを帯びず先端が尖った形状でもよい。なお、突条126は電気コード12の長さ方向に沿って螺旋状に形成してもよい。シース125は、例えば安価な塩化ビニル樹脂を射出成型することにより形成することが可能である。
図3A、図3Bに示した電気コード12をドラム本体14に巻き付けると、図4に示すように、突条126が隣接する電気コード12のシース125に接触するか、あるいは突条126同士が接触する。これにより、図4に示すように、隣接する電気コード12,12のそれぞれのシース125,125の表面同士が接触しないので、隣接する電気コード12のシース125との間に通気空間18を形成する。このように突条126を形成したことによりシース125の表面の放熱面積を広げることができ、しかも通気空間18に空気が流れることにより放熱効果を高めることができる。
図5Aは電気コードの他の実施形態を示す断面図である。図3Aに示した電気コード12はシース125の外面に突条126を5つ等間隔で形成したのに対して、図5Aに示した電気コード12aは突条126をシース125の外周面に3つ形成したものである。このように少なくとも突条126を3つ以上形成すれば、電気コード12aをドラム本体14に巻き付けたときに、図4に示した通気空間18を形成することができるので、電気コード12aの放熱効果を高めることができる。
図5Bは、電気コードの他の実施形態を示す断面図である。図3Aに示した電気コード12は3本の絶縁被覆導線121,122,123をシース125で覆ったのに対して、図5Bに示した電気ケーブル12bは、アース線として使用される絶縁被覆導線123を省き、1対の絶縁被覆導線121,122のみをシース125で覆い、シース125の外面に突条126を5つ形成したものである。突条126を5個形成することにより、隣接する電気コードとの間で通気空間を形成しやすくなる。
この考案は、電気コードを巻き取った状態で使用できるコードリールを提供するものであり、作業機器の製造分野で有利に利用される。
11 コードリール、12,12a,12b, 電気コード、121,122,123 絶縁被覆導線、125 シース、126 突条、13 差し込みプラグ、14 ドラム本体、141 胴部、142 第1の側板、143 第2の側板、15 スタンド、151 土台フレーム、152,153 スタンドフレーム、154 軸フレーム、155 取手フレーム、156 取手部、16 電源コンセント、17 ハンドル、18 通気空間。
Claims (4)
- 電気コードが巻き付けられる胴部と、前記胴部の一方端に取付けられ、前記電気コードと電気的に接続された電源コンセントを含む第1の側板と、前記胴部の他方端に取付けられる第2の側板とを有するドラム本体を備え、
前記電気コードは、複数の絶縁被覆導線と、前記複数の絶縁被覆導線を包囲するシースとを備え、
前記シースの外面には、隆起した少なくとも3つの突条がそれぞれ所定の間隔を有して前記電気コードの長さ方向に沿って連続的に延びるように形成されていることを特徴とする、コードリール。 - 前記電気コードが前記ドラム本体に巻き付けられたときに、隣接する電気コードはそれぞれ前記突条を介して接触する、請求項1に記載のコードリール。
- 前記複数の絶縁被覆導線は、1対の電力線と、1本のアース線とを含む、請求項1または2に記載のコードリール。
- 前記シースは、断面円形であり、
前記突条は、前記シースの周方向に等間隔で5個形成されている、請求項1から3のいずれかに記載のコードリール。
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