JP3187075U - 介護用品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着脱容易であって、入浴時にも被介護者を確実に保持可能な介護用品を提供する。
【解決手段】被介護者の胴部に巻回される胴部ベルト2と、胴部ベルト2に直交する股下ベルト3と、それぞれ防水性を有する表布4aと裏布4bとが張り合わされ、被介護者の腰部から股下をくぐって腹部までを被覆可能な被覆布4と、を有し、胴部ベルト2は、両端部同士を係合する胴部ジョイント2a,2aが設けられ、股下ベルト3は、他端に縦ジョイント5aが設けられ、被覆布4は、表布4aのうち腹部を被覆する部分に設けられる縦ジョイント5bと、表布4aの上端に並んで設けられる複数の持ち手6a〜6dと、が備えられ、股下ベルト3は、両端部同士を係合した場合に、被覆布4が胴部ジョイント2a,2aを裏側から表側にかけて覆った状態で、縦ジョイント5aが縦ジョイント5bへ係合可能な長さに構成される。
【選択図】図2

Description

本考案は、胴部ベルトと、この胴部ベルトに直交するように一端が連結される股下ベルトと、被介護者の腰部から腹部までを被覆可能な被覆布と、から構成される介護用品に係り、特に、防水性を備える被覆布が胴部ベルトの両端部同士を係合する胴部ジョイントを被覆可能に股下ベルトの長さが構成される介護用品に関する。
従来、自力で移動困難な被介護者を例えばベッドから車いすへ移乗させる際には、介護者は被介護者のズボン等を両手で掴み、抱え上げるようにして移乗させていた。しかし、ズボン等は、強度不足により破断したり、伸展して被介護者の体に喰い込んだりするため、移乗途中で被介護者の落下や痛みが発生する等の課題があった。また、介護者においても、無理な姿勢で被介護者を抱え上げるため、腰痛等を発症する場合が多いという課題があった。さらに、入浴時においては、被介護者は衣服を着用していないことから、介護者が被介護者を保持することが困難であり、転倒による骨折等の危険性が高いという課題があった。
そこで、近年、被介護者及び介護者双方にとって安全かつ安心な移乗や保持を実現させる目的で様々な介護用品に関する研究や開発が行われており、それに関して既にいくつかの発明や考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「介護用ベルト」という名称で、被介護者をベッドから車椅子へ移載する際に使用される介護用ベルトに関する考案が開示されている。
特許文献1に開示された考案は、被介護者の腰部に装着される腰ベルトと、被介護者の股間を介して腰ベルトに連結される股下ベルトとによって、平面視丁字状に形成され、上記腰ベルトの一端部に位置して、長手方向調節自在に装着した腰ベルト連結用係止具は、他端部に固設した腰ベルト連結用係合具に係脱自在に係合され腰ベルトの長手方向中央部位に一端部を固設した股下ベルトの他端部に固設した股下ベルト連結用係止具は、腰ベルトの他端部近位下縁に垂設された股下ベルト連結用係合具に係脱自在に係合されるように構成されていることを特徴とする。
このような構造の介護用ベルトにおいては、介護者が一方の腕を被介護者の脇の下から差込み股下ベルトの一端部を握持するとともに、他方の腕で被介護者の臀部を下方から支承した状態で抱きかかえながら同時に持ち上げれば、股下ベルトは被介護者の股間に喰い込むことなく尻部に支持される。したがって、被介護者を無理なく相互移載することができ、介護者の労力も軽減することができる。
次に、特許文献2には、「リリーフベルト」という名称で、介護者が被介護者を抱き起こす時に利用するリリーフベルトに関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、被介護者の腰部を巻回するとともに、両端を結んで介護者の上体に掛ける懸吊ベルトと、懸吊ベルトに略T字形状となるように取り付けられ被介護者の腰部、臀部、下腹部を覆うサポート帯と、サポート帯の下端部に設けられサポート帯で被介護者を覆った状態で、懸吊ベルトを挿通するベルト通しと、を備えたことを特徴とする。
このような構造のリリーフベルトにおいては、介護者が懸吊ベルトの両端を連結して形成した環を例えば肩から背中に斜めにかけると、介護者が上体を起こすことで被介護者の腰部がベッド等から浮上する。したがって、介護者の両手を同時に被介護者の背中や腰に回すことで、被介護者の上体を容易に抱え起こすことができる。さらに、介護者の腰や腕などに局部的に負担がかかるのを軽減することもできる。
続いて、特許文献3には、「オムツ型介助ベルト」という名称で、介助者の移動・移乗の際に使用されるオムツ型介助ベルトに関する発明が開示されている。
特許文献3に開示された発明は、被介助者の腰部、臀部、股部および腹部を覆うオムツ型の布と、結合部材とからなり、オムツ型の布は厚手の伸縮性のない生地から形成され、結合部材は腰周囲で一部が外部に突出した持ち手部が複数形成されることを特徴とする。
このような構造のオムツ型介助ベルトにおいては、介助ベルトがオムツ型のため、介助者が持ち手部を両手でつかむことで、被介助者の体重は腰部・臀部全体に分散される。したがって、不必要な力が要らず安定した姿勢で、被介助者を安全に持ち上げ移動する事が可能となるとともに、一人の介助者による移動も容易となる。
登録実用新案第3138658号公報 特開2002−102288号公報 特開2008−161661号公報
特許文献1に開示された考案においては、腰ベルトと股下ベルトの幅がわずかであることから、被介護者を抱きかかえると、胴回りや股間にこれらのベルトが喰い込んで痛みが発生する可能性がある。
次に、特許文献2に開示された発明においては、懸吊ベルトで形成した環を介護者の上体にかける必要があるので、リリーフベルトの装着に手間が掛かることが考えられる。また、介護者の上体の姿勢によっては懸吊ベルトが肩から外れてしまう場合があるため、被介護者を落下させてしまう危険性も考えられる。さらに、例えば入浴の際に懸吊ベルトが不要となった場合には、懸吊ベルトが邪魔になることが考えられる。
続いて、特許文献3に開示された発明においては、嵌着部が布によって被覆されていないため、被介助者を持ち上げた際に、嵌着部が腹部に圧接して痛みが発生するおそれがある。そのため、ある程度の厚さを有する衣服の上からオムツ型介助ベルトを装着しなければならないことから、例えば入浴時にこれを使用することが困難である。
本考案は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、着脱容易であって、入浴時にも被介護者を確実に保持可能な介護用品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の考案に係る介護用品は、被介護者の胴部に巻回される胴部ベルトと、この胴部ベルトに直交するように一端が連結される股下ベルトと、それぞれ防水性を有する表布と裏布とが張り合わされ、被介護者の腰部から股下をくぐって腹部までを被覆可能に胴部ベルト及び股下ベルトに対し縫着される被覆布と、を有し、胴部ベルトは、両端部同士を係合する胴部ジョイントが設けられ、股下ベルトは、他端に第1の縦ジョイントが設けられ、被覆布は、表布のうち腹部を被覆する部分に設けられる第2の縦ジョイントと、表布の上端に並んで設けられる複数の持ち手と、が備えられ、股下ベルトは、両端部同士を係合した場合に、被覆布が胴部ジョイントを裏側から表側にかけて覆った状態で、第1の縦ジョイントが第2の縦ジョイントへ係合可能な長さに構成されることを特徴とする。
このような構造の介護用品において、胴部ベルトと股下ベルトは、略T字形状に形成される。そして、被覆布は、胴部ベルト及び股下ベルトに対し縫着されることから、被覆布も略T字形状に形成される。また、複数の持ち手として、例えば一定以上の強度を有する紐状体が考えられる。そして、胴部ジョイント、第1の縦ジョイント及び第2の縦ジョイントとしては、例えば樹脂製のサイドリリースバックル等が使用される。さらに、「被覆布が胴部ジョイントを裏側から表側にかけて覆った状態」とは、被覆布のうち腹部を被覆する部分が環状に形成され、その内部に胴部ジョイントが貫通した状態をいう。
なお、被介護者を抱え上げた際における被覆布の破損を防止するため、表布と裏布のいずれもが胴部ベルトと股下ベルトに対し縫着されることが望ましい。同様に、複数の持ち手が紐状体である場合には、それぞれ胴部ベルトに両端部が縫着されることが望ましい。さらに、第2の縦ジョイントも基端が股下ベルトに縫着されることが望ましい。
上記構造の介護用品においては、被介護者の腹部において、胴部ジョイントの両端部同士を係合し、被覆布によって被介護者の腰部から股下をくぐって腹部までを被覆した後、股下ベルトに設けられた第1の縦ジョイントを被覆布に設けられる第2の縦ジョイントに係合することによって、被介護者に介護用品が装着される。逆に、両端部同士の係合と、第1の縦ジョイントと第2の縦ジョイントの係合を解除することで、介護用品が取り外される。
被介護者に介護用品が装着されると、介護者が複数の持ち手のいずれかを掴むことにより被介護者を保持可能な状態となる。そして保持の際には、被介護者の荷重が胴部ベルト及び股下ベルト以外にも被覆布全体へ分散されることから、局所的な痛みの発生が防止される。なお、胴部ベルトの胴部ジョイントは、被介護者の腹部の前面に配置されるが、被覆布によって裏側から表側にかけて覆われるため、腹部に直接接触することがない。また、胴部ジョイントが被介護者の腹部に強く圧接した場合でも、被覆布によって圧接力が吸収されることから、痛みや苦しさを感じることが防止される。
また、被覆布は、それぞれ防水性を有する表布と裏布とが張り合わされて形成されるので、表面で吸水されないとともに張り合わされた部分からの水の浸入が防止される。具体的には、被覆布は例えばポリエステルやナイロン等の防水性を有する合成繊維材から形成される。
次に、請求項2記載の考案は、請求項1記載の介護用品において、被覆布は、胴部ベルトが挿通される一対の袖部が形成されるとともに股下ベルトが挿通される裾部が形成され、一対の袖部及び裾部は、それぞれ防水性を有する閉止部が形成されることを特徴とする。
このような構造の介護用品において、一対の袖部は、被覆布の上縁における両角部が袖状に形成された部分であって、それぞれ一端が開放され他端が閉止部となっている。また、裾部は、被覆布の下縁部が裾状に形成された部分であって、同様に一端が開放され他端が閉止部となっている。なお、これらの閉止部は、胴部ベルト及び股下ベルトが被覆布の内部からそれぞれ一対の袖部及び裾部を挿通した状態で、例えば防水シール加工によって閉止されたものである。
上記構造の介護用品においては、請求項1記載の考案の作用に加えて、一対の袖部及び裾部によって、胴部ベルトの一部及び股下ベルトの一部がそれぞれ被覆される。この被覆された部分に、例えば樹脂製の長さ調節部が備えられる場合では、長さ調節部が被介護者に直接接触しないとともに、開放された一端から長さ調節部の操作が行われる。
また、一対の袖部及び裾部は、それぞれ他端が防水性を有する閉止部を形成するため、この閉止部から被覆布の内部に対する水の浸入が防止される。
続いて、請求項3記載の考案は、請求項1又は請求項2記載の介護用品において、表布は、複数の持ち手のいずれかに掛止可能な掛止部材が第1の縦ジョイントと第2の縦ジョイントとの間に設けられることを特徴とする。
このような構造の介護用品においては、請求項1又は請求項2記載の考案の作用に加えて、胴部ジョイントの両端部同士が係合され、第1の縦ジョイントが第2の縦ジョイントに係合された場合には、表布に設けられる掛止部材は持ち手のいずれにも掛止されず、被介護者の腹部において環状に形成された内側面に位置する。したがって、掛止部材が被介護者に直接接触しない。
これに対し、胴部ジョイントの両端部同士は係合されているが、第1の縦ジョイントは第2の縦ジョイントに係合されない場合であって、被介護者の腰部のみを被覆するように被覆布が裏布を外側にして折り畳まれる場合には、掛止部材は複数の持ち手のいずれかに掛止される。なお、掛止部材としては、例えば樹脂製や金属製のフックが考えられる。
さらに、請求項4記載の考案は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の介護用品において、持ち手は、長さ調節部を備える固定用ベルトと、この固定用ベルトの両端に連結される一対のフックと、からなる固定部材を介して被介護者の周囲の支持体に連結され、被介護者を保持可能に構成されることを特徴とする。
このような構造の介護用品において、固定用ベルト及び一対のフックは、それぞれ一定強度及び防水性を有する合成樹脂製及び金属製であることが望ましい。また、「被介護者の周囲の支持体」とは、ベッド柵や車いすのフレーム等をいう。
上記構造の介護用品においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の考案の作用に加えて、介護者が被介護者を保持できない場合に、固定部材を介して持ち手を支持体に連結することで、一時的に被介護者の姿勢が保持される。また、固定用ベルトの長さは、被介護者と支持体との距離に応じて適宜調節される。なお、固定部材の本数は、特に限定されない。
以上説明したように、本考案の請求項1記載の介護用品によれば、両端部同士や第1の縦ジョイントと第2の縦ジョイントの係合・係合解除等の簡単な手順によって、介護用品を容易に装着又は取り外しをすることができる。
介護用品の装着後には、介護者が持ち手を掴むことにより、確実に被介護者を保持することができる。加えて、保持の際には、被覆布によって胴部ジョイント等による局所的な痛み等の発生を防止可能である。したがって、被介護者及び介護者双方にとって安全かつ安心な移乗や保持が可能である。
また、被覆布は、表面や張り合わされた部分からの水の浸入が防止されるため、被覆布の吸水による重量の増加が防止可能である。加えて、被覆布によって胴部ジョイント等が被覆されることから、被介護者が下着等を着用しない場合でも痛み等が発生しない。したがって、本請求項記載の介護用品は、特に入浴時における着用に好適であり、従来技術では十分に防止不可能であった入浴中の転倒事故等の発生を減少させることが可能である。
本考案の請求項2記載の介護用品によれば、請求項1記載の考案の効果に加えて、例えば長さ調節部による被介護者に対する圧接が防止可能であるとともに、長さ調節部の操作性が損なわれない。さらに、閉止部を有する一対の袖部及び裾部が設けられることにより、被覆布の防水性が維持可能である。
本考案の請求項3記載の介護用品によれば、請求項1又は請求項2に記載の考案の効果に加えて、掛止部材が持ち手に掛止されない場合、すなわち、掛止部材が使用されない場合であっても被介護者に対する痛み等の不利益が発生しない。一方、掛止部材が持ち手に掛止されて使用される場合には、第1の縦ジョイントに係合されない第2の縦ジョイントの移動が抑制され、取り扱いが容易になる。
本考案の請求項4記載の介護用品によれば、請求項1又は請求項3のいずれか1項に記載の考案の効果に加えて、一時的に被介護者の姿勢が保持されることから、例えば1名の介護者によって被介護者の移乗が行われる場合においても、被介護者の安全性を確保することができる。また、固定用ベルトの長さは、適宜調節可能であることから、被介護者が保持可能な場所が限定されない。
(a)及び(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品の表布側における平面図及び裏布側における平面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品が着用される場合の外観図である。 (a)及び(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品を構成する固定用具の外観図及び使用状態図である。 本考案の実施の形態に係る介護用品を構成する持ち手の断面図である。
本考案の実施の形態に係る介護用品の実施例について、図1乃至図4を用いて詳細に説明する。
図1(a)及び図1(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品の表布側における平面図及び裏布側における平面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本考案の実施の形態に係る介護用品1は、被介護者の胴部に巻回される胴部ベルト2と、胴部ベルト2に直交するように一端が連結される股下ベルト3と、表布4aと裏布4bとが張り合わされるとともにこれらのいずれもが胴部ベルト2及び股下ベルト3に対し縫着される被覆布4と、を備える。胴部ベルト2と股下ベルト3は略T字形状に形成されるため、これらに縫着される被覆布4もまた略T字形状に形成されることとなる。このとき、胴部ベルト2及び股下ベルト3は、表布4aと裏布4bの間に挟まれている。
胴部ベルト2は両端部同士を係合する胴部ジョイント2a,2aと、長さ調整部2bと、が設けられ、股下ベルト3は先端に縦ジョイント5aと、長さ調整部3aと、が設けられる。なお、後述するように、これら長さ調整部2b,3aは、それぞれ袖部7及び裾部8によって被覆される。
被覆布4は表布4aの略中央部分に縦ジョイント5aを係合する縦ジョイント5bと、表布4aの上端に並んで設けられる計4個の持ち手6a〜6bと、が設けられる。縦ジョイント5bは、基端部が被覆布4及び股下ベルト3に縫着されている。また、持ち手6a〜6bは、いずれも短冊状の紐状体であり、それぞれ両端部は被覆布4及び胴部ベルト2に対し強固に縫着されている。なお、縦ジョイント5bの基端部及び持ち手6a〜6bの両端部は、いずれも防水シール加工が施されている。
股下ベルト3は、胴部ジョイント2a,2a同士を係合した場合に、被覆布4が胴部ジョイント2a,2aを裏側から表側にかけて覆った状態で、縦ジョイント5aが縦ジョイント5bへ係合可能な長さに構成される(図2(a)参照)。
なお、具体的な材質等については、被覆布4は、非伸縮性、防水性及び被介護者を保持可能な強度を有する合成繊維製であって、表布4aと裏布4bとが張り合わされる被覆布4の周縁部分は、内側より防水シール加工が施されている。胴部ベルト2、股下ベルト3及び持ち手6a〜6dも、被介護者を保持可能な強度を有する合成繊維製である。また、胴部ジョイント2a,2a及び縦ジョイント5a,5bは硬質の合成樹脂製のサイドリリースバックルである。
さらに、被覆布4は、胴部ベルト2が挿通される一対の袖部7,7が形成されるとともに、股下ベルト3が挿通される裾部8が形成される。一対の袖部7,7及び裾部8には、それぞれ一方の端部に閉止部7a,7a及び閉止部8aが形成される。詳細には、閉止部7a,7aは、被覆布4と胴部ベルト2が重ね合わされた状態で縫着されたものであって、その内側において表布4aと胴部ベルト2及び裏布4bと胴部ベルト2の境界部分はそれぞれ防水シール加工が施されている。閉止部8aも、被覆布4と股下ベルト3が重ね合わされた状態で縫着されたものであって、その内側は閉止部7a,7aと同様に防水シール加工が施されている。一方、閉止部7a,7a,8aの反対端は、それぞれ開放された構造となっているため、長さ調整部2b,3aは、それぞれ容易に操作可能である。
また、表布4aには、縦ジョイント5aと縦ジョイント5bの間に、持ち手6a〜6dのいずれにも掛止可能な掛止部材9が縫着される。
そして、裏布4bには、横方向及び縦方向にそれぞれ1列及び3列に配列された複数個の滑り止めゴム10が接着される。これら滑り止めゴム10は、いずれも外側に突出した半球状を形成している(図4参照)。さらに、股下ベルト3に沿って直線状のガイド線11が描かれている。
次に、介護用品1が着用される際の形状について、図2を用いて詳細に説明する。図2(a)及び図2(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品が着用される場合の前面から見た場合及び後面から見た場合の外観図である。なお、図1で示した構成要素については、図2においても同一の符号を付してその説明を省略する。併せて、被介護者の図示も省略する。
図2(a)に示すように、介護用品1が着用される場合には、胴部ジョイント2a,2a同士が係合されて胴部ベルト2が被介護者の胴部に巻回される。さらに、縦ジョイント5aと縦ジョイント5bがそれぞれ互いに係合されることで空間5c,5cが形成される。この空間5c,5cに両大腿部を通すことで、介護用品1が完全に着用される。なお、掛止部材9は、環状に形成された表布4aによって、胴部ジョイント2a,2aとともにその内部に挟まれた状態となる。
図2(b)に示すように、介護用品1が着用される場合には、胴部ジョイント2a,2a同士が係合されているが、縦ジョイント5aと縦ジョイント5bは係合されない場合も含まれる。このとき、被覆布4が裏布4bを外側にして折り畳まれると、掛止部材9が持ち手6bに掛止可能な状態となる。
続いて、被介護者を保持するための固定部材について、図3を用いて詳細に説明する。図3(a)及び図3(b)は、それぞれ本考案の実施の形態に係る介護用品を構成する固定用具の外観図及び使用状態図である。なお、図1及び図2で示した構成要素については、図3においても同一の符号を付してその説明を省略する。
図3(a)及び図3(b)に示すように、固定部材12は、長さ調整部12cを備える固定ベルト12aと、固定ベルト12aの両端に連結される一対のフック12b,12bと、から構成される。フック12b,12bは開閉自在かつ閉止時固定可能であり、それぞれ持ち手6a〜6dのいずれか、及び被介護者の周囲の支持体(図示せず)に連結される。なお、固定ベルト12a及びフック12bはそれぞれ合成樹脂繊維及び金属材によって形成され、長さ調整部12cは合成樹脂製である。また、図3(b)では、固定部材12が1本ずつ持ち手6a,6cに連結され、被介護者が両側より支持される。
さらに、被覆布に設けられる持ち手について、図4を用いて詳細に説明する。図4は、本考案の実施の形態に係る介護用品を構成する持ち手の断面図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、図4においても同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示すように、持ち手6aは、両端部が胴部ベルト2、表布4a及び裏布4bに縫着されている。持ち手6aの横幅(図中W)は、介護者の手の幅よりやや大きめな程度である。また、持ち手6b〜6dも持ち手6aと同様の構成である。
このような構造の介護用品1においては、胴部ジョイント2a,2a同士及び縦ジョイント5a,5b同士をそれぞれ係合又は係合解除することで、被介護者に介護用品1が着用又は取り外される。詳細な着用手順は、次のとおりである。
まず、介護用品1を、側臥位になった被介護者の腰部から臀部の高さに合わせるとともに体軸とガイド線11の位置が一致するようベッド上に広げて置く。次に、被介護者に近い側の袖部7及び胴部ベルト2の端部を被覆布4の下方に畳み込む。続いて、被介護者に介護用品1の上へ仰臥位になってもらい、股下から腹部までを被覆布4で被覆し、さらに胴部ジョイント2a,2a、縦ジョイント5a,5bの順にこれらを係合する。一方、介護用品1の取り外し手順は、上記着用手順の逆である。
被介護者の保持は、介護者が複数の持ち手6a〜6dのいずれかを掴むことにより行われる。持ち手6a〜6dは非伸縮性であり、かつ横幅Wは介護者の手の幅よりやや大きめであるため、持ち手6a〜6dのいわゆる「遊び」が少なく被介護者は介護者に引きつけられた状態で保持される。また、ガイド線11が体軸と一致しているため、着用当初より被覆布4が左右方向にずれることが防止される。そのため、被介護者は左右均等の高さを維持しながら保持されることとなる。さらに、裏布4bには複数個の滑り止めゴム10が横方向及び縦方向にそれぞれ配列されているため、着用後においても上下及び左右方向について被覆布4がずれ難い。
また、被覆布4は、非伸縮性であって被介護者の腰部から腹部までを広範囲に被覆するため、被介護者の荷重が被覆布4全体へ分散される。さらに、胴部ジョイント2a,2a、長さ調整部2b,3a及び掛止部材9は、被覆布4によって被覆されることから、これらが腹部に直接接触しない。したがって、局所的な痛みや圧迫による苦しさが防止される。
さらに、被覆布4はそれぞれ防水性を有する表布と裏布とが張り合わされて形成され、その周縁部分及び閉止部7a,7a,8aは内側より防水シール加工が施されていることから、被覆布4の表面や周縁部分からの水の浸入が防止される。
また、介護用品1においては、胴部ジョイント2a,2a同士のみを係合させた状態で着用される。この場合、掛止部材9が持ち手6bに掛止されると、被覆布4により被介護者の腰部から臀部にかけての部分が被覆される。このとき、縦ジョイント5bは縦ジョイント5aに係合されていないが、掛止部材9によってその移動が抑制される。
さらに、介護用品1においては、持ち手6a〜6dが、長さ調整部12cを備える固定部材12を介して被介護者の周囲の支持体に対して、介護用品1が固定される。すなわち、ベッド柵や車いすのフレーム等といった被介護者からの距離が一様でない支持体によって一時的に被介護者が保持される。
上記構造の介護用品1は、胴部ベルト2、股下ベルト3、被覆布4及持ち手6a〜6dは被介護者を保持可能な強度を有する合成繊維製であり、胴部ジョイント2a,2a及び縦ジョイント5a,5bは合成樹脂製のサイドリリースバックルである。さらに、被覆布4は胴部ベルト2及び股下ベルト3に縫着され、持ち手6a〜6dは両端部が胴部ベルト2及び被覆布4に縫着されているため、被介護者の荷重による介護用品1の破損を回避可能であり、被介護者の安全性を十分に確保することができる。
また、介護用品1によれば、前述した着用手順によって介護用品1を容易に着用することができる。この手順によると、被介護者は側臥位から仰臥位へ体位変換をすることのみで良いことに加え、介護者も被介護者を抱え上げる必要がないことから、双方ともに着用時の負担がわずかである。しかも、被介護者に近い側の袖部7及び胴部ベルト2の端部を被覆布4の下方に畳み込むことによって、体位変換時に胴部ジョイント2aを乗り越えることによる痛みの発生がない。また、ガイド線11が設けられているので体軸に沿った正確な着用が可能である。さらに、長さ調整部2b,3aが設けられるので、着用前後において被介護者の体格に合わせて胴部ベルト2及び股下ベルト3の長さの調整が可能である。
介護用品1を着用後には、介護者が持ち手6a〜6dのいずれかを掴むことにより、確実に被介護者を保持することができる。また、異なる位置に複数の持ち手6a〜6dが設けられることから、被介護者や介護者自身の体格に応じて、適切な位置の持ち手6a〜6dを掴むことが可能である。そのため、介護者が無理な姿勢で被介護者を保持することを回避できる。加えて、保持の際には、被覆布4によって胴部ジョイント等による局所的な痛み等の発生を防止可能であるとともに、複数個の滑り止めゴム10によって被覆布4のずれを抑制することができる。したがって、被介護者及び介護者双方にとって安全かつ安心な移乗や保持が可能である。
さらに、介護用品1を取り外す場合には、胴部ジョイント2a,2a同士及び縦ジョイント5a,5b同士の係合を解除するのみで足りることから、取り外し手順も極めて簡単である。
また、被覆布4及び持ち手6a〜6dは非伸縮性を有するため、被介護者を介護者に引きつけ、安定的に保持可能である。
さらに、被覆布4は内部への浸水を防止可能であることから、カビの発生等を抑制することが可能であり、長期間に亘って清潔に使用することができる。加えて、被覆布4によって胴部ジョイント2a,2aや掛止部材9が被覆され、特に一対の袖部7,7及び裾部8によって長さ調整部2b,3aが被覆されることから、被介護者が介護用品1を直接着用した場合における痛み等の発生を防止できる。したがって、介護用品1は、特に入浴時における着用に好適であり、従来技術では十分に防止不可能であった入浴中の転倒事故等の発生を減少させることが可能である。
加えて、掛止部材9によって、縦ジョイント5aに係合されない縦ジョイント5bの移動を抑制可能であるとともに、被覆布4が腰部のみを被覆する状態を維持することができる。この場合、入浴時において臀部の洗浄や観察を行うことが容易となるので、被介護者に対し有効かつ細やかな介護を提供することが可能となる。
また、持ち手6a〜6dは、固定部材12を介して周囲の支持体に連結されることから、食事や車いすでの移動中といった介護者が被介護者を一時的に保持できない場合にも、被介護者の姿勢を保持可能である。そして、固定部材12は持ち手6a〜6dのいずれかに連結されることと、長さ調整部12cによって固定ベルト12aの長さを調整可能なことから、固定部材12の使用によって介護用品1の使用場面を拡大することができる。加えて、固定部材12は、開閉自在なフック12b,12bを備えるので、速やかに持ち手6a〜6dと支持体とを連結することが可能であり、利便性が良好である。
なお、本考案の介護用品は本実施例に示す構造に限定されない。例えば、表布4aと裏布4bの間に緩衝部材が備えられても良い。また、袖部7,7及び裾部8は、図1及び図2に示された以外の長さであっても良く、持ち手6a〜6dも図1乃至図3に示された以外の本数及び設置位置であっても良い。さらに、1本の固定部材12が複数の持ち手6a〜6dに亘って螺旋状に巻き付けられるとともに、フック12b,12bが被介護者の両側にある支持体に係止されても良い。
請求項1乃至請求項4に記載された考案は、車いすへの移乗時や入浴時において被介護者を保持する介護用品として適用可能である。
1…介護用品 2…胴部ベルト 2a…胴部ジョイント 2b…長さ調整部 3…股下ベルト 3a…長さ調整部 4…被覆布 4a…表布 4b…裏布 5a,5b…縦ジョイント 5c…空間 6a〜6d…持ち手 7…袖部 7a…閉止部 8…裾部 8a…閉止部 9…掛止部材 10…滑り止めゴム 11…ガイド線 12…固定部材 12a…固定ベルト 12b…フック 12c…長さ調整部

Claims (4)

  1. 被介護者の胴部に巻回される胴部ベルトと、この胴部ベルトに直交するように一端が連結される股下ベルトと、それぞれ防水性を有する表布と裏布とが張り合わされ、前記被介護者の腰部から股下をくぐって腹部までを被覆可能に前記胴部ベルト及び前記股下ベルトに対し縫着される被覆布と、を有し、
    前記胴部ベルトは、両端部同士を係合する胴部ジョイントが設けられ、
    前記股下ベルトは、他端に第1の縦ジョイントが設けられ、
    前記被覆布は、前記表布のうち前記腹部を被覆する部分に設けられる第2の縦ジョイントと、前記表布の上端に並んで設けられる複数の持ち手と、が備えられ、
    前記股下ベルトは、前記両端部同士を係合した場合に、前記被覆布が前記胴部ジョイントを裏側から表側にかけて覆った状態で、前記第1の縦ジョイントが前記第2の縦ジョイントへ係合可能な長さに構成されることを特徴とする介護用品。
  2. 前記被覆布は、前記胴部ベルトが挿通される一対の袖部が形成されるとともに
    前記股下ベルトが挿通される裾部が形成され、
    前記一対の袖部及び前記裾部は、それぞれ防水性を有する閉止部が形成されることを特徴とする請求項1記載の介護用品。
  3. 前記表布は、前記複数の持ち手のいずれかに掛止可能な掛止部材が前記第1の縦ジョイントと前記第2の縦ジョイントとの間に設けられることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の介護用品。
  4. 前記持ち手は、長さ調節部を備える固定用ベルトと、この固定用ベルトの両端に連結される一対のフックと、からなる固定部材を介して前記被介護者の周囲の支持体に連結され、前記被介護者を保持可能に構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の介護用品。
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