JP3186975U - 和室用の椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 長時間座っていても体が痛くなりにくく、和室で違和感なく使用することができるようにする。
【解決手段】 本考案の和室用の椅子1は、上面に座クッション部12が配設された座部2と、座部2を床に対して支持する脚部9とを備えている。座クッション部12は、低反発性のクッション材13と、クッション材13を覆うカバー体14とを備えている。クッション材13の上面は、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面15aにより形成された凹部15を備え、該左右一対の斜面15aは、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するように形成されている。カバー体14は、凹部15が目立たなくなるように、凹部15から浮いた状態でクッション材13を覆うように形成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 本考案の和室用の椅子1は、上面に座クッション部12が配設された座部2と、座部2を床に対して支持する脚部9とを備えている。座クッション部12は、低反発性のクッション材13と、クッション材13を覆うカバー体14とを備えている。クッション材13の上面は、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面15aにより形成された凹部15を備え、該左右一対の斜面15aは、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するように形成されている。カバー体14は、凹部15が目立たなくなるように、凹部15から浮いた状態でクッション材13を覆うように形成されている。
【選択図】 図2
Description
本考案は、低反発性のクッション材を用いた和室用の椅子に関するものである。
和室用の椅子としては、特許文献1に記載されたものを例示する。この椅子は、座部、脚部及び背もたれ部を備えているものである。同文献には、座部及び背もたれ部の材質や形態については、多少のクッション性を備えて、座っていても痛みを感じることなく、長時間座っていることができる構造となっている旨が記載されており、略矩形の平板状に形成された座クッション部が図示されている。これと同様な構成の椅子が特許文献2にも開示されている。
また、低反発性のクッション材を用いたクッションとしては、特許文献3に記載された骨盤クッションを例示する。このクッションは、厚みの薄い平坦状の中央座部と、中央座部の延長線上に連続状に配備される左右一対のサポート部とからなり、サポート部は厚みの大きい扁平な円柱状で、床面に接面して中央座部を床面から遊離させる膨出下周部と、中央座部の押し下げで内向きに立ち上がり骨盤を挟圧する膨出上周部とを備えている。これと同様な構成のクッションが特許文献4にも開示されている。
ところが、特許文献1や特許文献2に記載された椅子は、座クッション部が平板状に形成されているだけでため、実際に長時間座っていると、座骨や尾骨へ圧力が掛かり続けることで、体が痛くなりやすいという課題がある。
また、特許文献3や特許文献4に記載されたクッションは、やや奇抜な形状であるため、例えば、和室において念仏する場合や講話を聴講する場合の使用になじまないという課題がある。
前記課題を解決するために、第1の考案の和室用の椅子は、
上面に座クッション部が配設された座部と、
該座部を床に対して支持する脚部と
を備えた和室用の椅子であって、
前記座クッション部は、低反発性のクッション材と、該クッション材を覆うカバー体とを備えており、
前記クッション材の上面は、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面により形成された、前後方向に延びる凹部を備え、該左右一対の斜面は、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するように形成されており、
前記カバー体は、前記凹部が目立たなくなるように、該凹部から浮いた状態で前記クッション材を覆うように形成されている。
上面に座クッション部が配設された座部と、
該座部を床に対して支持する脚部と
を備えた和室用の椅子であって、
前記座クッション部は、低反発性のクッション材と、該クッション材を覆うカバー体とを備えており、
前記クッション材の上面は、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面により形成された、前後方向に延びる凹部を備え、該左右一対の斜面は、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するように形成されており、
前記カバー体は、前記凹部が目立たなくなるように、該凹部から浮いた状態で前記クッション材を覆うように形成されている。
この構成によれば、前記座クッション部は、低反発性のクッション材を備え、該クッション材の上面に設けられた左右一対の斜面は、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するとともに、座骨や尾骨への圧力の掛かりを低減するように構成されているので、長時間座っていても体が痛くなりにくい。
また、前記カバー体は、前記凹部が目立たなくなるように、該凹部から浮いた状態で前記クッション材を覆うように形成されているので、例えば、和室において念仏する場合や講話を聴講する場合の使用でも、違和感なく使用できる。
また、前記カバー体は、前記凹部が目立たなくなるように、該凹部から浮いた状態で前記クッション材を覆うように形成されているので、例えば、和室において念仏する場合や講話を聴講する場合の使用でも、違和感なく使用できる。
第2の考案の和室用の椅子としては、第1の考案において、
前記カバー体は、前記凹部の直上に、該凹部よりも浅く凹んだ、前後方向に延びる表面側凹部が形成されている態様を例示する。
前記カバー体は、前記凹部の直上に、該凹部よりも浅く凹んだ、前後方向に延びる表面側凹部が形成されている態様を例示する。
この構成によれば、前記表面側凹部により前記凹部の存在を利用者に気づかせることができ、利用者が着座したときの違和感を軽減できる。
第3の考案の和室用の椅子としては、第1又は2の考案において、
前記座部の左右側に設けられた肘掛けを備えた
態様を例示する。
前記座部の左右側に設けられた肘掛けを備えた
態様を例示する。
この構成によれば、肘掛けにより座っているときに腕を休めることができるとともに、起立又は着座時に体を腕で支持することができる。
第4の考案の和室用の椅子としては、第3の考案において、
前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から11〜16cmの範囲内に設定されている態様を例示する。
前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から11〜16cmの範囲内に設定されている態様を例示する。
第5の考案の和室用の椅子としては、第4の考案において、
前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から13〜14cmの範囲内に設定されている態様を例示する。
前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から13〜14cmの範囲内に設定されている態様を例示する。
ここで、前記肘掛けの高さの下限を11cmとしたのは、それよりも低いと座っているときに肘を休めにくくなるためである。また、肘掛けの高さの上限を16cmとしたのは、それよりも起立するために腕で体を支持しようとしたときの肘の角度が深くなり、高齢者等の非力な利用者が、腕で体を支持しにくくなるためである。また、前記肘掛けの高さのさらに好ましい範囲を13〜14cmとしたのは、この範囲が、座っているときの肘の休めやすさと、起立するときの体の支持のしやすさとを両立できるからである。
これらの構成によれば、起立するために腕で体を支持しようとしたときの肘の角度が浅くなり、高齢者等の非力な利用者であっても腕で体を支持しやすくすることができる。
第6の考案の和室用の椅子としては、第1〜5のいずれかの考案において、
前記座部の後側に設けられた背もたれを備えた態様を例示する。
前記座部の後側に設けられた背もたれを備えた態様を例示する。
この構成によれば、背もたれにより座っているときに体を後にもたれ掛けさせて休めることができる。
第7の考案の和室用の椅子としては、第1〜6のいずれかの考案において、
前記脚部は、膝を折り曲げた状態で膝から下の部分を入れ置ける小空間を前記座部の下側に形成するように構成された態様を例示する。
前記脚部は、膝を折り曲げた状態で膝から下の部分を入れ置ける小空間を前記座部の下側に形成するように構成された態様を例示する。
この構成によれば、和室において膝を折り曲げた状態で座ることができる。
第8の考案の和室用の椅子としては、第1〜7のいずれかの考案において、
前記脚部は、前記床に対して線状又は面状に接触するように構成された態様を例示する。
前記脚部は、前記床に対して線状又は面状に接触するように構成された態様を例示する。
この構成によれば、前記床に点状に接触する構成とは異なり、前記床を局所的に押圧することを防止し、和室の床を傷めることを防止できる。
本考案に係る和室用の椅子によれば、長時間座っていても体が痛くなりにくく、和室で違和感なく使用することができるという優れた効果を奏する。
図1〜図4は本考案を具体化した一実施形態の和室用の椅子1を示している。この椅子1は、座部2と、座部2の左右側に設けられた肘掛け3と、座部2の後側に設けられた背もたれ4と、座部2、肘掛け3及び背もたれ4を床に対して支持するフレーム5とを備えている。
フレーム5は、略ロ字状に形成された左右一対の下部側フレーム6と、該両下部側フレーム6の前後同士をそれぞれ連結する横フレーム7と、L字状に形成され、その水平部位が横フレーム7に取り付けられた左右一対の上部側フレーム8とを備えている。
横フレーム7には座部2が支持されており、この横フレーム7及びこれを支持する下部側フレーム6が、座部2を床に対して支持する脚部9である。脚部9は、膝を折り曲げた状態で膝から下の部分を入れ置ける小空間を座部2の下側に形成するように構成されている。脚部9を構成する下部側フレーム6における下側の水平部位6aは、前記床に対して線状に接触するように構成されている。
座部2は、座ベース部11と、座ベース部11の上に配設された座クッション部12とを備えている。
座クッション部12は、図4に示すように、低反発性のクッション材13と、該クッション材13を覆うカバー体14とを備えている。クッション材13の素材としては、特に限定されないが、衝撃吸収可能に形成された低反発ウレタンスポンジを採用することを例示する。
クッション材13の上面は、図4に示すように、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面15aにより形成された、前後方向に延びる凹部15を備え、該左右一対の斜面15aは、利用者Uの臀部Ua及び大腿部Ubを左右から挟んで内向きに圧するように形成されている。
前記カバー体14は、図4に示すように、凹部15の直上に、該凹部15よりも浅く凹んだ、前後方向に延びる表面側凹部16が形成されており、凹部15が目立たなくなるように、該凹部15から浮いた状態でクッション材13を覆うように形成されている。
肘掛け3は、下部側フレーム6における上側の水平部位6bにクッション性を有するカバー17が着脱可能に取り付けられることにより構成されている。
背もたれ4は、一対の上部側フレーム8における起立部位に支持されており、背ベース部18と、該背ベース部18の正面に配設された背クッション部19とを備えている。
本例の椅子1は、外形寸法が幅55cm、奥行き54cm、高さ57.5cmに形成されている。また、肘掛け3の上面の高さH(図3参照)は、クッション材13の上面の中心の高さから13.5cmに設定されている。
以上のように構成された本例の和室用の椅子1によれば、座クッション部12は、低反発性のクッション材13を備え、該クッション材13の上面に設けられた左右一対の斜面15aは、利用者Uの臀部Ua及び大腿部Ubを左右から挟んで内向きに圧するとともに、座骨や尾骨への圧力の掛かりを低減するように構成されているので、長時間座っていても体が痛くなりにくい。
また、カバー体14は、凹部15が目立たなくなるように、該凹部15から浮いた状態でクッション材13を覆うように形成されているので、例えば、和室において念仏する場合や講話を聴講する場合の使用でも、違和感なく使用できる。
また、カバー体14は、凹部15が目立たなくなるように、該凹部15から浮いた状態でクッション材13を覆うように形成されているので、例えば、和室において念仏する場合や講話を聴講する場合の使用でも、違和感なく使用できる。
また、カバー体14は、凹部15の直上に、該凹部15よりも浅く凹んだ表面側凹部16が形成されているので、凹部15の存在を利用者に気づかせることができ、利用者が着座したときの違和感を軽減できる。
また、座部2の左右側に設けられた肘掛け3を備えているので、座っているときに腕を休めることができるとともに、起立又は着座時に体を腕で支持することができる。
また、肘掛け3の上面の高さHは、クッション材13の上面の中心から13.5cmに設定されているので、起立するために腕で体を支持しようとしたときの肘の角度が浅くなり、高齢者等の非力な利用者であっても腕で体を支持しやすくすることができる。
また、座部2の後側に設けられた背もたれ4を備えているので、座っているときに体を後にもたれ掛けさせて休めることができる。
また、脚部9は、膝を折り曲げた状態で膝から下の部分を入れ置ける小空間を座部2の下側に形成するように構成されているので、和室において膝を折り曲げた状態で座ることができる。
また、脚部9は、その水平部位6aが前記床に対して線状又は面状に接触するように構成されているので、和室の床を傷めることを防止できる。
なお、本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、考案の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)クッション材13の上面の中心の高さに対する肘掛け3の上面の高さを変更すること、又は、高さ調節可能に構成すること。
(2)座クッション部12の上面に凹みが表れないように、クッション材13をカバー体14で覆うようにすること。
(3)座部2、肘掛け3及び背もたれ4を支持する骨組(脚部を含む。)の構造を適宜変更すること。
(4)肘掛け3又は/及び背もたれ4を省いた構成にすること。
(1)クッション材13の上面の中心の高さに対する肘掛け3の上面の高さを変更すること、又は、高さ調節可能に構成すること。
(2)座クッション部12の上面に凹みが表れないように、クッション材13をカバー体14で覆うようにすること。
(3)座部2、肘掛け3及び背もたれ4を支持する骨組(脚部を含む。)の構造を適宜変更すること。
(4)肘掛け3又は/及び背もたれ4を省いた構成にすること。
1 和室用の椅子
2 座部
3 肘掛け
4 背もたれ
5 フレーム
6 下部側フレーム
6a 下側の水平部位
6b 上側の水平部位
7 横フレーム
8 上部側フレーム
9 脚部
11 座ベース部
12 座クッション部
13 クッション材
14 カバー体
15 凹部
15a 斜面
16 表面側凹部
17 カバー
18 背ベース部
19 背クッション部
H 肘掛けの高さ
U 利用者
Ua 臀部
Ub 大腿部
2 座部
3 肘掛け
4 背もたれ
5 フレーム
6 下部側フレーム
6a 下側の水平部位
6b 上側の水平部位
7 横フレーム
8 上部側フレーム
9 脚部
11 座ベース部
12 座クッション部
13 クッション材
14 カバー体
15 凹部
15a 斜面
16 表面側凹部
17 カバー
18 背ベース部
19 背クッション部
H 肘掛けの高さ
U 利用者
Ua 臀部
Ub 大腿部
Claims (8)
- 上面に座クッション部が配設された座部と、
該座部を床に対して支持する脚部と
を備えた和室用の椅子であって、
前記座クッション部は、低反発性のクッション材と、該クッション材を覆うカバー体とを備えており、
前記クッション材の上面は、左右方向の中央になるほど低くなるように設けられた左右一対の斜面により形成された、前後方向に延びる凹部を備え、該左右一対の斜面は、臀部及び大腿部を左右から挟んで内向きに圧するように形成されており、
前記カバー体は、前記凹部が目立たなくなるように、該凹部から浮いた状態で前記クッション材を覆うように形成されている和室用の椅子。 - 前記カバー体は、前記凹部の直上に、該凹部よりも浅く凹んだ、前後方向に延びる表面側凹部が形成されている請求項1記載の和室用の椅子。
- 前記座部の左右側に設けられた肘掛けを備えた請求項1又は2記載の和室用の椅子。
- 前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から11〜16cmの範囲内に設定されている請求項3記載の和室用の椅子。
- 前記肘掛けの上面の高さは、前記クッション材の上面の中心から13〜14cmの範囲内に設定されている請求項4記載の和室用の椅子。
- 前記座部の後側に設けられた背もたれを備えた請求項1〜5のいずれか一項に記載の和室用の椅子。
- 前記脚部は、膝を折り曲げた状態で膝から下の部分を入れ置ける小空間を前記座部の下側に形成するように構成された請求項1〜6のいずれか一項に記載の和室用の椅子。
- 前記脚部は、前記床に対して線状又は面状に接触するように構成された請求項1〜7のいずれか一項に記載の和室用の椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013004863U JP3186975U (ja) | 2013-08-22 | 2013-08-22 | 和室用の椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013004863U JP3186975U (ja) | 2013-08-22 | 2013-08-22 | 和室用の椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP3186975U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019080675A (ja) * | 2017-10-30 | 2019-05-30 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 椅子 |
-
2013
- 2013-08-22 JP JP2013004863U patent/JP3186975U/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019080675A (ja) * | 2017-10-30 | 2019-05-30 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 椅子 |
JP6994237B2 (ja) | 2017-10-30 | 2022-01-14 | 国立大学法人 名古屋工業大学 | 椅子 |
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