JP3186571B2 - 人工水晶の両面研削用支持装置、研削装置および研削方法 - Google Patents

人工水晶の両面研削用支持装置、研削装置および研削方法

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JP3186571B2
JP3186571B2 JP7144796A JP7144796A JP3186571B2 JP 3186571 B2 JP3186571 B2 JP 3186571B2 JP 7144796 A JP7144796 A JP 7144796A JP 7144796 A JP7144796 A JP 7144796A JP 3186571 B2 JP3186571 B2 JP 3186571B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工水晶の両面研
削用支持装置、研削装置および研削方法に関し、さらに
詳細には、人工水晶の基準面となる平行な一対の表面に
研削加工を施すための研削技術に関する。
【0002】
【従来の技術】人工水晶は、時計、オーディオ機器、パ
ーソナルコンピュータ、無線通信機器等に使用される水
晶デバイスの主要部品である振動素子として用いられて
いる。この人工水晶は、図11に示すように、棒状また
は板状の種結晶a,bを使用して水熱合成法によって育
成されてなるもので、板状の種結晶aを使用して育成し
たZ板水晶(図11(a))と、棒状の種結晶bを使用して
育成したY棒水晶(図11(b))とに大別される。
【0003】水晶振動子の素板として用いられる水晶板
(水晶片)は、例えばZ板水晶から、目的・用途に適合
するような方位、形状および寸法に切り出されてなるも
のである。この水晶板の具体的な製造工程は、まず、種
結晶aを用いて育成されたままの人工水晶(アズグロー
ン人工水晶)を、両頭平面研削盤等の研削装置によりそ
の基準面となる平行な一対の表面つまり両Z1,Z2 面に
研削加工を施して、ランバード人工水晶とする。続い
て、このランバード人工水晶を、バンドソーやワイヤソ
ー等の切断機により、目的のカットアングルに合わせて
切断して水晶板とする。最後に、この切断された水晶板
を、研磨機等の加工機を経て所定の厚みにする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記製造工
程におけるアズグローン人工水晶の研削加工は、加工す
べき人工水晶Wをそのまま両頭平面研削盤の砥石車間へ
通し送りさせながら、その両Z1 ,Z2 面に研削加工を
施す、スルーフィード研削により行われるのが一般的で
ある。
【0005】このスルーフィード研削においては、アズ
グローン人工水晶Wを、そのままの状態、つまり、図1
2の右側において、アズグローン人工水晶Wの厚さHの
中心位置O(種結晶a位置とは必ずしも一致せず)が装
置の研削基準面上に位置する状態で、両頭平面研削盤の
キャリアポケットに収納支持する。そして、このキャリ
アポケットに収納支持されたアズグローン人工水晶W
を、両砥石車間に通し送りさせながら、両Z1 ,Z2
にそれぞれ同じ取代t,t分だけ研削加工を施す。
【0006】しかしながら、このような研削方法では、
種結晶aに対する高い振分け精度を確保することができ
ず、つまり、種結晶aから研削加工後の両Z1 ,Z2
までの振分け距離の寸法差を小さくすることができず、
製品の歩留りが悪いという問題があった。
【0007】すなわち、図12の右側に示すように、育
成されたままのアズグローン人工水晶Wにおいて、研削
加工すべき両Z1 ,Z2 面は、板状の種結晶aの上下両
側にあるほぼ平行な一対の表面である。種結晶aから両
1 ,Z2 面までの距離、つまりZ軸方向寸法L1′,
L2′は必ずしも等しくなく、その寸法差(L1′−L2′)
は最大で3mm程度ある。
【0008】したがって、上記のように、アズグローン
人工水晶Wをそのままの状態で上記キャリアポケットに
収納支持して、両Z1 ,Z2 面に研削加工を施すと、こ
れら両面が同じ取代t,tだけ研削されることになる。
よって、研削加工後の両Z1,Z2 面の種結晶aに対す
る振分け寸法、つまり種結晶aから両Z1 ,Z2 面まで
の距離(Z軸方向寸法)L1″,L2″も、アズグローン人
工水晶Wのそれに対応したままであり、この結果、研削
加工後のランバード人工水晶の仕上げ寸法には、上記の
育成時の振分け寸法差(L1′−L2′=L1″−L2″)がそ
のまま残ってしまう。
【0009】そして、このように高い振分け精度が確保
されていないランバード人工水晶から、切断機により目
的のカットアングルに合わせて切断して水晶板を製作し
ようとすると、この切断工程は、種結晶aを挟んでその
両側に同じ工程数の切断を施すことになることから、結
果として、一方側には振分け寸法差(L1″−L2″)に対
応した分だけ無駄な材料が残ってしまうこととなる。こ
れがため、製品の歩留りの低下を招くとともに、余分な
加工工程が増えることにもなり、これがそのまま製品価
格の高騰を招いていた。
【0010】本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、高い振分
け精度を確保して、製品歩留りの良好なランバード人工
水晶を製作することができる両面研削技術を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の人工水晶の両面研削用支持装置は、人工水
晶を支持して、研削装置のキャリア手段のキャリアポケ
ットに取り外し可能に保持される研削用治具を備えてな
り、この研削用治具は、前記研削装置のキャリアポケッ
トに支持固定される治具本体と、この治具本体に設けら
れ、人工水晶の対向する両側端縁部をクランプする一対
のクランプ部材と、これらクランプ部材をクランプ状態
に固定するクランプ固定部とを備え、前記一対のクラン
プ部材は、人工水晶に施すべき研削加工の研削基準面に
対して平行にかつ相互に平行に配された支持軸に、それ
ぞれ揺動可能に支持されるとともに、前記人工水晶の両
側端縁部を係合支持するクランプ部をそれぞれ備え、前
記クランプ部材の揺動調整により、前記クランプ部に係
合支持された人工水晶の種結晶位置が、前記研削基準面
上に位置決めされるように構成されていることを特徴と
する。
【0012】また、本発明の人工水晶の研削装置は、対
向して設けられた一対の砥石車の砥石面間に、人工水晶
を保持するキャリア手段が挿入および通過可能とされて
なる研削装置であって、前記キャリア手段は、前記両面
研削用支持装置の前記研削用治具を取り外し可能に保持
するキャリアポケットを少なくとも一つ備え、このキャ
リアポケットは、前記研削用治具の治具本体を、前記ク
ランプ部に係合支持された人工水晶の研削すべき両側部
分が前記キャリア手段の両面から突出する姿勢で支持固
定する支持構造を備え、この支持構造に前記治具本体が
支持固定された状態で、前記人工水晶の研削基準面が、
装置の研削基準面に一致するように構成されていること
を特徴とする。
【0013】さらに、本発明の人工水晶の研削方法は、
前記研削装置によるものであって、前記両砥石車のイン
フィード加工が、高速送り工程、中速送り工程、粗研削
送り工程および仕上研削送り工程の連続する切込み送り
工程を備えてなり、前記中速送り工程における切込み送
り速度から粗研削送り工程への切込み送り速度への速度
切換えは、前記砥石車が前記キャリア円盤上の人工水晶
に接触した時を検出するワークセンサからの検出信号に
よって行うことを特徴とする。
【0014】本発明においては、調整用治具を用いた外
段取り作業により、研削装置のキャリア手段、例えばキ
ャリア円盤に装着すべき研削用治具に、工作物である人
工水晶を予めセットする。
【0015】この場合、まず、研削用治具の一対のクラ
ンプ部材に人工水晶の対向する両側端縁部を係合支持
(仮クランプ)させた状態で、この研削用治具を調整用
治具の支持本体に仮支持させる。この仮支持状態におい
て、クランプ部材を適宜揺動させながら、人工水晶の種
結晶位置を、人工水晶に施すべき研削加工の研削基準面
上に位置決めした後、クランプ固定部によりクランプ部
材をクランプ状態に固定する。
【0016】人工水晶をセットさせた研削用治具は、そ
の治具本体を研削装置のキャリア円盤のキャリアポケッ
トに支持固定して保持させる。この状態において、クラ
ンプ部に係合支持された人工水晶の研削基準面は、研削
装置の研削基準面に一致することになる。
【0017】そして、このように種結晶位置が研削基準
面上に位置決めされた人工水晶に対して、キャリア円盤
のオシレート動作と両砥石車の切込み送り動作により、
オシレートインフィード加工を施す。この結果、研削加
工後の人工水晶つまりランバード人工水晶においては、
種結晶からの振分け寸法の寸法差が小さく、またはなく
て、高い振分け精度が確保される。
【0018】また、前記両砥石車のインフィード加工に
おいて、中速送り工程における切込み送り速度から粗研
削送り工程への切込み送り速度への速度切換えを、前記
砥石車が前記キャリア円盤上の人工水晶に接触した時を
検出するワークセンサからの検出信号によって行うこと
により、効率的な切込み送りが実現する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0020】本発明に係る人工水晶の研削装置を図1お
よび図2に示し、この研削装置は、具体的には、工作物
としての人工水晶(本実施形態においてはZ板水晶)W
の上下両面、つまり両Z1 ,Z2 面(図12参照)をオ
シレートインフィード方式で同時研削する立軸両頭平面
研削盤であって、上下一対の砥石車1,2、キャリア手
段としてのキャリア円盤3および制御装置4を主要部と
して構成されるとともに、上記キャリア円盤3のキャリ
アポケット5には、図3および図4に示す両面研削用支
持装置6の研削用治具7が取外し可能に保持される構造
とされている。9aはベッド、9bはコラム、および9
cはウィングベースをそれぞれ示している。
【0021】砥石車1,2はいわゆるカップ型砥石車で
あって、その砥石面1a,2aがそれぞれ平坦な環状研
削面とされるとともに、相互に対向して平行するように
配置されている。これら両砥石車1,2を回転駆動する
周辺機器は従来周知の構造である。両砥石車1,2の主
軸10,11は、同軸の鉛直線上にそれぞれ回転可能に
軸支されるとともに、図示しないが、伝達ベルト機構や
歯車機構等の動力伝達機構を介して、駆動源である主軸
モータにそれぞれ連結されている。また、これら砥石車
1,2およびその駆動機構は、上下方向へ移動可能とさ
れる。
【0022】そして、これら両砥石車1,2はそれぞ
れ、上記主軸モータおよび昇降装置の駆動により、互い
に独立して回転駆動と昇降動作が可能でかつ切込み位置
制御が可能な構成とされ、キャリア円盤3上の人工水晶
Wに対して、それぞれ上下方向から切込み動作(インフ
ィード加工)される。
【0023】これに関連して、砥石車1,2には、その
砥石面1a,2aが上記人工水晶Wに接触した瞬間を検
出するワークセンサ12,13をそれぞれ設けられてい
る。これらワークセンサ12,13としては、上記砥石
面1a,2aと人工水晶Wの接触時における、接触時期
を検出するAEセンサ、主軸10,11のトルク上昇を
検出するトルクセンサ、または主軸10,11の振動を
検出する振動センサなど、設置環境等の諸条件を考慮し
て適宜選択使用される。
【0024】キャリア円盤3は、人工水晶W,W,…を
保持して、これを割出し動作およびオシレート動作させ
るもので、キャリア軸15の上端に水平状に取付け固定
されている。キャリア円盤3を回転駆動する周辺機器
は、従来周知の構造である。キャリア円盤3のキャリア
軸15は、図1に示すように、上記両砥石車1,2の主
軸10,11と同様、鉛直軸線上に回転可能に軸支され
るとともに、図示しないが、伝達ベルト機構等の動力伝
達機構を介して、回転駆動源に連係されてなる。この回
転駆動源としては、例えばサーボモータが使用され、こ
のサーボモータの回転駆動により、キャリア円盤3がキ
ャリア軸15を中心として送り方向(図2の矢符参照)
へインデックス回転(割出し動作)されるとともに、上
記両砥石車1,2間の研削加工位置Pにおいて所定角度
範囲内で正逆方向(図2の矢符参照)へオシレート回転
(オシレート動作)される。
【0025】上記キャリア円盤3は、上記両砥石車1,
2の砥石面1a,2a間に挿入および通過可能とされて
なるとともに、図2に示すように、上記研削用治具7を
取り外し可能に保持するキャリアポケット5が、円周方
向へ等間隔をもって複数箇所(図示のものにおいては3
箇所)に配設されてなる。
【0026】このキャリアポケット5は、キャリア円盤
3を上下に貫通する貫通穴の形態とされて、ここに収納
保持される人工水晶Wの上下部分つまり研削すべき両側
部分が、キャリア円盤3の上下両面3a,3bから突出
するように構成されている。なお、キャリアポケット5
の具体的構造については、上記研削用治具7との関連で
後述する。
【0027】そして、上記キャリア円盤3は、上記サー
ボモータの駆動により、キャリア円盤3が上記送り方向
へインデックス回転されて、各キャリアポケット5に保
持された人工水晶Wが研削加工位置Pとワーク交換位置
1 ,Q2 との間で割り出されるとともに、研削加工位
置Pにおいては、キャリア円盤3の所定角度範囲内の正
逆方向へのオシレート回転により、キャリアポケット5
の人工水晶Wがオシレート動作される。このオシレート
動作による研削加工を行うことで、砥石車1,2の小型
化さらには装置全体の小型化が図られている。
【0028】これに関連して、図示しないが、キャリア
円盤3には、そのインデックス位置を検出するインデッ
クスセンサと、キャリア円盤3のオシレート回転範囲を
検出するためのオシレートセンサが設けられている。こ
れらセンサとしては、従来周知の位置センサが設置環境
等の諸条件を考慮して適宜選択使用される。
【0029】制御装置4は、上下一対の砥石車1,2、
キャリア円盤3等を相互に連動して自動制御するもの
で、具体的には、CPU,RAM,ROMおよびI/O
ポート等からなるマイクロコンピュータで構成されてい
る。この制御装置4は、上記各装置の駆動部やワークセ
ンサ12,13等の各センサなどに電気的に接続されて
おり、これらを介して、後述する自動研削工程を順次連
続して実行する。
【0030】研削用支持装置6は、図3および図4に示
すように、人工水晶Wを支持する研削用治具7と、この
研削用治具7における人工水晶Wの支持状態を段取り調
整する調整用治具8とを備えてなる。
【0031】研削用治具7は、治具本体20、一対のク
ランプ部材21,21、一対の位置決め基準部22,2
2およびクランプ固定部23,23を備えてなる。
【0032】治具本体20は、上記キャリア円盤3のキ
ャリアポケット5に支持固定されるもので、図3に示す
ような平面形状と、図4に示すような高さまたは厚さ寸
法を有する枠体形状とされ、上記キャリアポケット5に
一体的に支持可能な形状寸法を有する。
【0033】具体的には図9に示すように、治具本体2
0は、上記キャリアポケット5に上側から嵌合可能な平
面形状を有するとともに(図9(a) 参照)、その両側端
部に設けられた係止肩部26,26が、キャリアポケッ
ト5の支持段部5a,5aに橋絡状に係止する構造とさ
れている(図9(b) 参照)。これら係止肩部26,26
は、固定部材27、28により支持段部5aに挟持状に
支持された状態で、締付ねじ29により取外し可能に固
定される。この場合、一方の固定部材27は、二つの締
付ねじ29,29によりキャリアポケット5の支持段部
5aに固定的に取り付けられている。よって、治具本体
20のキャリアポケット5に対する着脱作業は、他方の
固定部材28の締付ねじ29を取り外して行う。
【0034】なお、上記係止肩部26と固定部材27,
28の係合面は、図示のごとく互いに逆向きの勾配を持
った傾斜面とされて、固定部材27,28による強い保
持力が得られる構造とされている。
【0035】また、この治具本体20は、図9(b) に示
すように、キャリアポケット5に支持固定された状態に
おいて、その上下両面20a,20bが、キャリアポケ
ット5さらにはキャリア円盤3の上下両面3a,3bと
面一となるような高さまたは厚さ寸法に設定されてい
る。
【0036】図9(a) において、5b,5bは幅方向規
定部を示しており、これら幅方向規定部5b,5bが治
具本体20の一側面20cに当接係止して、治具本体2
0の幅方向位置を規定する。
【0037】上記治具本体20の内側には、人工水晶W
を収容するワーク収容空間30とされて、この収容空間
30内の長手方向両側部分に、上記一対のクランプ部材
21,21が設けられている。これらクランプ部材2
1,21は、人工水晶Wの対向する両側端縁部Wa,W
bをクランプするもので、支持軸31,32を介してそ
れぞれ揺動可能に設けられている。これら両支持軸3
1,32は、治具本体20の上下両面20a,20bに
対して平行に、つまり、後述する人工水晶Wに施すべき
研削加工の研削基準面Z0 に対して平行に、かつ相互に
平行となるように配されている。
【0038】上記クランプ部材21は、図3および図4
に示すように、治具本体20よりも若干肉厚の小さい矩
形板状のもので、その内側先端部35が、人工水晶Wの
両側端縁部Wa,Wbを係合支持するクランプ部とされ
ている。このクランプ部35はクランプ部材21の幅方
向全長にわたって形成された溝形状とされ、具体的には
図5に示すように、人工水晶Wの両側端縁部Wa,Wb
に対応したV字溝形状とされている。このクランプ部3
5には、一対の鋼線材35a,35aが、ロウ付等の固
定手段を用いて、互いに平行にかつ対向状に配されてお
り、これにより、クランプ部35は、人工水晶Wの両側
端縁部Wa,Wbを常時線接触状態で係合支持する支持
構造を備える。
【0039】また、一方のクランプ部材21の外側の治
具本体20の部位には、このクランプ部材21を弾発的
に付勢する付勢部24が設けられている。この付勢部2
4は、棒状の付勢部材24aと付勢スプリング24bと
からなり、これにより、上記付勢部材24aの先端が、
上記クランプ部材21の後端面21aを常時弾発的に付
勢している。
【0040】さらに、これらクランプ部材21,21に
対応した治具本体20の部位には、図4(a) に示すよう
に、上記位置決め基準部22,22とクランプ固定部2
3、23とがそれぞれ設けられている。
【0041】上記位置決め基準部22,22は、人工水
晶Wの種結晶a位置の両端部分を目視にて一致させるた
めのもので、図4(a) に示すように、治具本体20の一
側部分に設けられている。
【0042】具体的には、これら位置決め基準部22,
22は、図6に示すような長穴状の覗き窓の形態とさ
れ、治具本体20の上下両面20a,20bの中心軸線
0 上において、クランプ部材21,21のクランプ部
35,35の部位を目視することができる位置に対向し
て配置されている。そして、上記中心軸線Z0 を含む面
が、前述した人工水晶Wに施すべき研削加工の研削基準
面とされている。また、この研削基準面Z0 は、上記キ
ャリアポケット5に治具本体20が支持固定された状態
において、研削装置の研削基準面に一致するように設定
されている。
【0043】したがって、後述するように、上記両クラ
ンプ部材21,21を揺動させて、そのクランプ部3
5,35の位置を調整し、そのクランプ部35,35に
係合支持された人工水晶Wの種結晶aの両端部を目視し
ながら、図6に示すように、上記位置決め基準部22,
22内に収めて一致させることにより、上記種結晶a位
置が上記研削基準面Z0 上に位置決めされることとな
る。
【0044】クランプ固定部23は、上記クランプ部材
21をクランプ状態に固定するもので、図4(a) に示す
ように、治具本体20の一側部分において上記位置決め
基準部22に隣接して設けられている。具体的には、こ
のクランプ固定部23は、図7に示すように、治具本体
20のねじ穴40に螺合された締付ねじの形態とされ、
その先端部には半球状の係止部材41が揺動可能に取り
付けられている。したがって、クランプ固定部23を締
付けることにより、上記係止部材41の係止平面41a
がクランプ部材21の側面21aに密着状に圧接係止さ
れて、クランプ部材21は治具本体20に対して固定さ
れることとなる。
【0045】また、上記位置決め基準部22,22とク
ランプ固定部23、23が設けられた治具本体20の反
対側の部位には、図3に示すように、人工水晶Wの幅方
向位置を規定する幅方向規定部45、45がそれぞれ設
けられている。この幅方向規定部45は、治具本体20
のねじ穴に螺合された二つの調整ねじ45a,45aか
らなる、ダブルねじ構造とされている。これら調整ねじ
45a,45aを螺進退調整することにより、人工水晶
Wの幅方向端縁部Wcを当接支持する位置が設定され
る。
【0046】調整用治具8は、上記研削用治具7に対し
て、人工水晶Wを外段取り作業により予めセットするた
めのもので、支持本体50、クランプ補助部51および
クランプ調整部52を備えてなる。
【0047】支持本体50は上記研削用治具7を仮支持
するもので、図3に示すように、外段取り用の台上面1
00に起立状に載置される支持台55を備えるスタンド
の形態とされている。また、この支持本体50は、研削
用治具7の治具本体20を、キャリア円盤3のキャリア
ポケット5に支持固定される状態と垂直な姿勢で仮支持
する支持構造を備える。
【0048】具体的には、図3および図4に示すよう
に、支持本体50は、キャリアポケット5の支持段部5
a,5aと同じ形状寸法の支持段部50a,50aを備
え、これら支持段部50a,50aに、上記研削用治具
7の治具本体20の係止肩部26,26が橋絡状に係止
される。これら係止肩部26,26は、固定部材56、
56により支持段部50a,50aに挟持状に支持され
た状態で、締付ねじ57により取外し可能に固定され
る。
【0049】なお、固定部材56の係合面も、前述の固
定部材27、28と同様、図示のごとく上記係止肩部2
6の係合面と逆向きの勾配を持った傾斜面とされて、固
定部材56による強い保持力が得られる。
【0050】また、支持台55の上面55aは、上記治
具本体20の一側面20cに当接係止して、治具本体2
0の幅方向位置を規定する規定面として作用する。
【0051】クランプ補助部51は、研削用治具7にお
ける人工水晶Wの支持状態を外段取で調整する際の、ク
ランプ状態を弾発的に補助するためのもので、具体的構
造が図8に示されている。
【0052】このクランプ補助部51は、押圧用ボルト
60、ナット体61および弾発スプリング62を主要部
として備え、これらが上記支持本体50の側部に取付固
定されたハウジング63内に装着されてなる。すなわ
ち、上記ナット体61がハウジング63の内面に沿って
その軸線方向へ摺動可能とされるとともに、このナット
体61に上記押圧用ボルト60が螺合され、また、上記
ナット体61は弾発スプリング62により常時矢符方向
へ弾発付勢されている。上記押圧用ボルト60は、その
先端部60aが挿通穴64を介して上記支持本体50の
支持段部50a内側へ臨み、一方、その基端頭部60b
が上記ハウジング63の外部に臨んで回転操作部とされ
ている。
【0053】そして、上記支持本体50に研削用治具7
が仮支持された状態において、上記押圧用ボルト60
が、研削用治具7の付勢部24の付勢部材24aと同軸
状に配置されるとともに、その先端部60aが上記付勢
部材24aの後端面に弾発的に当接可能とされている。
したがって、上記押圧用ボルト60を螺進退操作するこ
とにより、上記付勢部材24との相乗効果により、クラ
ンプ部材21はその揺動方向に対して所望の押圧力をも
って弾発的に付勢支持される。この場合、上記押圧力の
大きさは、弾発スプリング62の持つ弾発力により設定
されており、取り扱うべき人工水晶Wの形状寸法等に応
じて予め設定されている。
【0054】クランプ調整部52は、上記クランプ部材
21の揺動方向位置を調整するためのもので、上記支持
本体50に研削用治具7が仮支持された状態において、
各クランプ部材21に対応した位置に設けられている。
【0055】このクランプ調整部52は、支持本体50
に埋設されたナット体70に、調整ボルト71が螺合さ
れるとともに、緩止め用ナット72が設けられたダブル
ナット構造とされている。調整ボルト71は、その先端
部71aが上記クランプ部材21に当接可能とされると
ともに、その基端頭部71bが回転操作部とされてい
る。
【0056】そして、上記調整ボルト71,71をそれ
ぞれ適宜回転操作して螺進退させることにより、クラン
プ部材21,21がクランプ補助部51による付勢弾発
力に抗して揺動されて調整され、前述した人工水晶Wの
種結晶a位置が研削基準面Z0 上に位置決めされる。
【0057】次に、以上のように構成された研削用支持
装置6による人工水晶Wのセッティング作業について説
明する。このセッティング作業は、研削装置のキャリア
円盤3にセットする前に行われるいわゆる外段取り作業
として行われるものである。
【0058】 研削装置のキャリア円盤3に装着すべ
き研削用治具7に、人工水晶Wを予めセットする。この
場合、まず、一対のクランプ部材21,21を若干揺動
させて、そのクランプ部35,35間を一旦開き、これ
らクランプ部35,35に人工水晶Wの両側端縁部W
a,Wbをそれぞれ挿入係止させた後、クランプ部材2
1,21を元の状態に揺動復帰させる。この状態で、人
工水晶Wは、付勢部24による弾発力をもって、クラン
プ部材21,21に仮クランプされる。
【0059】 人工水晶Wがセットされた研削用治具
7を、前述した要領で調整用治具8に仮支持させる。こ
の場合、調整用治具8は、図3に示すように、外段取り
用の台上面100に起立状に載置固定されている。した
がって、研削用治具7が調整用治具8に仮支持された状
態において、図4(a) に示すように、研削用治具7の位
置決め基準部22,22が上方に向いた状態で位置する
とともに、調整用治具8のクランプ調整部52が側方へ
突出した状態で位置する。
【0060】 作業者は、この仮支持された状態の研
削用治具7に対して、上記位置決め基準部22,22を
上方から目視にて覗きながら、上記クランプ調整部52
を両手で操作して、クランプ部材21,21を適宜揺動
調整し、前述した要領で、人工水晶Wの種結晶aの位置
を、研削基準面Z0 上に位置決めして、その支持状態を
段取り調整する。
【0061】具体的には、前述のごとく、人工水晶Wの
種結晶aの両端部を目視しながら、これらを図6に示す
ように、上記位置決め基準部22,22内に収めるよう
にする。
【0062】 人工水晶Wの支持状態を段取り調整し
たら、クランプ固定部23,23を締付操作して、クラ
ンプ部材21,21を、このクランプ状態のままで治具
本体20に固定する。
【0063】 このようにして人工水晶Wを研削用治
具7に正確にセットしたら、上記と逆の要領で、この
研削用治具7を調整用治具8から取り外し、研削用支持
装置6による人工水晶Wのセッティング作業を終了す
る。
【0064】しかして、以上のようにして研削用治具7
に対するセッティング作業を終了した人工水晶Wは、前
述した要領で、研削装置のキャリア円盤3のキャリアポ
ケット5,5,5に研削用治具7を支持固定(セット)
するだけで、人工水晶Wの研削基準面Z0 が、そのまま
研削装置の研削基準面に一致することになる。
【0065】次に、上記研削装置における各人工水晶W
の両Z1 ,Z2 面の同時研削について説明する(図1お
よび図2参照)。この同時研削は、制御装置4に予め設
定された自動研削工程に従って順次連続して実行され
る。
【0066】i)キャリア円盤3が停止している状態に
おいて、ワーク交換用ロボットまたは手作業により、ワ
ーク交換位置Q1 ,Q2 にあるキャリアポケット5,5
に対して、人工水晶Wをセットされた研削用治具7の交
換が行われる。以下、一つの人工水晶Wに注目して説明
する。
【0067】ii)この交換作業が完了すると、キャリア
円盤3が所定角度だけ回転して、ワーク交換位置Q2
キャリアポケット5に保持された人工水晶Wは、研削加
工位置Pまで割り出される。
【0068】iii) 人工水晶Wの研削加工位置Pへの割
出し動作が完了すると、キャリア円盤3によるオシレー
ト動作と砥石車1,2によるインフィード加工との共働
作用により、上記人工水晶Wに対する研削加工がオシレ
ートインフィード方式で行われる。
【0069】すなわち、人工水晶Wが研削加工位置Pへ
割り出されると、キャリア円盤3が、この研削加工位置
Pを中心として正逆方向へオシレート回転するととも
に、砥石車1,2が回転しながら切込み送りして、砥石
車1,2の砥石車面1a,2aは、人工水晶Wの被研削
面である両Z1 ,Z2 面に対して所定の切込み送り速度
をもってインフィード加工を行う。この場合のインフィ
ード加工は、図10に示すとおりである。
【0070】つまり、このインフィード加工は、高速送
り工程A→中速送り工程B→粗研削送り工程C→仕上研
削送り工程D→急速後退Eの順序で連続して行われる。
【0071】また、上記中速送り工程Bにおける切込み
送り速度から、粗研削送り工程Cへの切込み送り速度へ
の速度切換えは、上記砥石車1,2がキャリア円盤3上
の人工水晶Wに接触した時を検出するワークセンサ1
2,13からの検出信号によって行う。この場合、両砥
石車1,2のインフィード加工は互いに同期して行わ
れ、適用されるワークセンサ12,13からの検出信号
は、両ワークセンサ12,13のいずれか早い方であ
る。
【0072】なお、上記仕上研削送り工程Dにおいて
は、所定量(取代分)の切込みが完了すると、砥石車
1,2の切込み送りが停止して、一定時間のスパークア
ウトを行う。
【0073】iv) 人工水晶Wの研削加工が完了すると、
キャリア円盤3が所定角度回転して、人工水晶Wは研削
加工位置Pからワーク交換位置Q1 まで割り出される。
これと同時に、次の人工水晶Wがワーク交換位置Q2
ら研削加工位置Pまで割り出されて、iii)の工程による
研削加工が行われる。
【0074】v) この人工水晶Wの研削加工が完了する
と、キャリア円盤3が再び所定角度回転して、研削加工
位置Pの人工水晶Wがワーク交換位置Q1 まで割り出さ
れるとともに、ワーク交換位置Q1 の人工水晶Wがワー
ク交換位置Q2 まで割り出される。
【0075】vi) 以後i)〜v)の工程サイクルが繰り
返される。
【0076】つまり、この同時研削サイクルにおいて
は、キャリア円盤3の割出し動作とオシレート動作から
なる一連の送り動作を、キャリア円盤3上のすべてのキ
ャリアポケット5,5,5に保持された人工水晶W,
W,Wのインフィード加工が一通り完了するまで順次繰
り返して行った後、これらキャリアポケット5,5に対
する人工水晶Wの交換動作を一括して行うように構成さ
れている。これにより装置全体としての加工能率の向上
が図られている。
【0077】しかして、このように種結晶aの位置が研
削基準面Z0 上に位置決めされた人工水晶Wに対して、
キャリア円盤3のオシレート動作と両砥石車1,2の切
込み送り動作により、オシレートインフィード加工を施
すことにより、研削加工後の人工水晶つまりランバード
人工水晶Wにあっては、図12において、種結晶aから
の振分け寸法の寸法差(L1 −L2 )は研削加工前の寸
法差(L1′−L2′)に比較してはるかに小さく、高い振
分け精度(仕上厚さ寸法に対する振分け寸法差(L1
2 )の割合)が確保される。
【0078】また、上記両砥石車1,2のインフィード
加工において、中速送り工程Bにおける切込み送り速度
から粗研削送り工程Cへの切込み送り速度への速度切換
えを、砥石車1,2がキャリア円盤3上の人工水晶Wに
接触した時を検出するワークセンサ12,13からの検
出信号によって行うことにより、効率的な切込み送りが
実現する。
【0079】しかも、この切込み送り速度の速度切換え
を、各砥石車1,2についてのワークセンサ12,13
のいずれか早い方の検出信号によって行うようにすれ
ば、人工水晶Wのセット時の振分け精度が完全でない場
合でも、研削加工によりこの振分け精度をさらに向上さ
せることができる。
【0080】なお、上述した実施形態はあくまでも本発
明の好適な実施態様を説明するためのものであって、本
発明はこれに限定して解釈されるべきでなく、本発明の
要旨の範囲内で種々設計変更可能である。例えば、以下
に列挙するような改変が可能である。
【0081】(1) 図示の実施形態においては、キャリア
円盤3に3つのキャリアポケット5が配設されている
が、人工水晶Wの配置数や各割出し位置は、取り扱う人
工水晶Wの形状寸法、あるいはキャリア円盤3や砥石車
1,2の形状寸法・性能等に応じて適宜設計可能であ
る。
【0082】(2) キャリア円盤3のような回転するキャ
リア手段に代えて、揺動可能な構造も採用可能である。
【0083】(3) これらキャリアポケット5,5,5に
対する人工水晶Wの交換作業も、図示の実施形態におい
ては、研削加工位置Pに位置するキャリアポケット5以
外のキャリアポケット5,5に対して同時に一括して行
う構成とされているが、これらの方法も目的に応じて適
宜変更可能である。
【0084】(4) 図示の実施形態においては、人工水晶
としてZ板水晶Wを研削する場合について説明している
が、棒状の種結晶bを使用して育成したY棒水晶(図1
1(b)参照)についても、もちろん研削可能である。
【0085】(5) 研削盤は図示の実施形態のような立軸
両頭平面研削盤のほか、横軸両頭平面研削盤であっても
よい。
【0086】(6) 図示の実施形態のインフィード加工に
おいては、両砥石車1,2のインフィード加工は互いに
同期して行われ、中速送り工程Bにおける切込み送り速
度から、粗研削送り工程Cへの切込み送り速度への速度
切換えが、ワークセンサ12,13のいずれか早い方の
検出信号によって行われる構成とされているが、もちろ
ん、両砥石車1,2のインフィード加工は互いに独立し
て行うようにしても良く、この場合の上記切込み送り速
度の速度切換えは、各砥石車1,2のワークセンサ1
2,13からの検出信号によって行われる。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
調整用治具を用いた外段取り作業により、研削装置のキ
ャリア手段に装着すべき研削用治具に、工作物である人
工水晶を予めセットしてから、この研削用治具を、研削
装置のキャリアポケットに支持固定して保持させること
で、人工水晶の研削基準面が研削装置の研削基準面に一
致するように位置決めされるから、この人工水晶の基準
面となる平行な一対の表面に対して、一対の砥石車によ
ってインフィード加工を施すことにより、研削加工後の
ランバード人工水晶においては、種結晶からの振分け寸
法の寸法差が小さくて、高い振分け精度を確保すること
ができる。
【0088】この結果、このランバード人工水晶から、
切断機により水晶板等を製作する場合、無駄な材料が生
じる可能性は従来に比較してはるかに低く、製品の歩留
りが向上して、製品価格の低減化を実現することが可能
となる。
【0089】また、上記インフィード加工は、高速送り
工程、中速送り工程、粗研削送り工程および仕上研削送
り工程の連続する切込み送り工程を備えてなり、上記中
速送り工程における切込み送り速度から粗研削送り工程
への切込み送り速度への速度切換えを、上記両砥石車が
上記キャリア手段上の人工水晶に接触した時を検出する
ワークセンサからの検出信号によって行うようにするこ
とにより、効率的な切込み送りが実現し、研削サイクル
タイムの短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である人工水晶の研削装置
の概略構成を示す正面図である。
【図2】同研削装置の一部を仮想線で示す平面図であ
る。
【図3】同研削装置に用いる両面研削用支持装置を外段
取り状態で示す正面図である。
【図4】同じく同両面研削用支持装置の外段取り状態を
示す図であって、図4(a) は平面図、図4(b) は図3に
おけるIV-IV 線に沿った平面断面図である。
【図5】同両面研削用支持装置の研削用治具におけるク
ランプ部材のクランプ部の構造を、人工水晶との関係で
示す拡大正面図である。
【図6】同両面研削用支持装置の研削用治具における位
置決め基準部を、人工水晶との関係で示す拡大平面図で
ある。
【図7】同両面研削用支持装置の研削用治具におけるク
ランプ固定部を一部断面で示す拡大正面図である。
【図8】同両面研削用支持装置の調整用治具におけるク
ランプ補助部を拡大して示す正面断面図である。
【図9】同両面研削用支持装置の研削用治具を研削装置
におけるキャリア円盤のキャリアポケットに支持固定し
た状態を示す図で、図9(a) は平面図、図9(b) は図9
(a) におけるIX-IX 線に沿った断面図である。
【図10】同研削装置におけるインフィード加工サイク
ルを示す線図である。
【図11】同研削装置の研削対象である人工水晶を示
し、図11(a) はZ板水晶の平面図、正面図およびA−
A断面図、図11(b) はY棒水晶の平面図、正面図およ
びB−B断面図である。
【図12】同Z板水晶を拡大して示す正面図である。
【符号の説明】
P 研削加工位置 Q ワーク交換位置 Z0 研削基準面 W 人工水晶 a 人工水晶の種結晶 Wa,Wb 人工水晶の両側端縁部 1,2 砥石車 3 キャリア円盤(キャリア手段) 4 制御装置 5 キャリアポケット 6 研削用支持装置 7 研削用治具 8 調整用治具 12,13 ワークセンサ 20 研削用治具の治具本体 21 研削用治具のクランプ部材 22 研削用治具の位置決め基準部 23 研削用治具のクランプ固定部 24 研削用治具の付勢部 31,32 支持軸 35 クランプ部材のクランプ部 45 研削用治具の幅方向規定部 50 調整用治具の支持本体 51 調整用治具のクランプ補助部 52 調整用治具のクランプ調整部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 7/17 B24B 1/00 B24B 41/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工水晶を支持して、研削装置のキャリ
    ア手段のキャリアポケットに取り外し可能に保持される
    研削用治具を備えてなり、 この 研削用治具は、前記研削装置のキャリアポケットに
    支持固定される治具本体と、この治具本体に設けられ、
    人工水晶の対向する両側端縁部をクランプする一対のク
    ランプ部材と、これらクランプ部材をクランプ状態に固
    定するクランプ固定部とを備え、 前記一対のクランプ部材は、人工水晶に施すべき研削加
    工の研削基準面に対して平行にかつ相互に平行に配され
    た支持軸に、それぞれ揺動可能に支持されるとともに、
    前記人工水晶の両側端縁部を係合支持するクランプ部を
    それぞれ備え、 前記クランプ部材の揺動調整により、前記クランプ部に
    係合支持された人工水晶の種結晶位置が、前記研削基準
    面上に位置決めされるように構成されていることを特徴
    とする人工水晶の両面研削用支持装置。
  2. 【請求項2】 前記クランプ部は、前記人工水晶の両側
    端縁部を常時線接触状態で係合支持する支持構造を備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の人工水晶の両面研
    削用支持装置。
  3. 【請求項3】 前記治具本体には、前記人工水晶の種結
    晶位置の両端部分を目視にて一致させるための位置決め
    基準部が設けられるとともに、この位置決め基準部は前
    記研削基準面上に配置されてなり、 前記クランプ部材の揺動調整により、前記クランプ部に
    係合支持された人工水晶の種結晶位置の両端部分が、前
    記位置決め基準部に位置決めされるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の人工水晶
    の両面研削用支持装置。
  4. 【請求項4】 前記研削用治具における人工水晶の支持
    状態を段取り調整する調整用治具を備え、 この 調整用治具は、前記研削用治具の治具本体を、前記
    位置決め基準部が上方に向いた状態で位置する姿勢で仮
    支持する支持構造を有する支持本体を備えてなることを
    特徴とする請求項3に記載の人工水晶の両面研削用支持
    装置。
  5. 【請求項5】 前記調整用治具は、前記支持本体により
    前記研削用治具の治具本体を仮支持した状態において、
    前記クランプ部材をその揺動方向に弾発的に付勢支持す
    るクランプ補助部と、前記クランプ部材の揺動方向位置
    を調整する前記クランプ調整部とを備えることを特徴と
    する請求項4に記載の人工水晶の両面研削用支持装置。
  6. 【請求項6】 対向して設けられた一対の砥石車の砥石
    面間に、人工水晶を保持するキャリア手段が挿入および
    通過可能とされてなる研削装置であって、 前記キャリア手段は、請求項1ないし3のいずれか一つ
    に記載の両面研削用支持装置の前記研削用治具を取り外
    し可能に保持するキャリアポケットを少なくとも一つ備
    え、 このキャリアポケットは、前記研削用治具の治具本体
    を、前記クランプ部に係合支持された人工水晶の研削す
    べき両側部分が前記キャリア手段の両面から突出する姿
    勢で支持固定する支持構造を備え、 この支持構造に前記治具本体が支持固定された状態で、
    前記人工水晶の研削基準面が、装置の研削基準面に一致
    するように構成されていることを特徴とする人工水晶の
    研削装置。
  7. 【請求項7】 前記キャリア手段は、前記キャリアポケ
    ットに保持された人工水晶を前記両砥石車間の研削加工
    位置に割出し動作するとともに、この研削加工位置にお
    いてオシレート動作するように構成され、 前記両砥石車は、切込み位置制御が可能な構成とされる
    とともに、前記オシレート動作されるキャリア手段上の
    人工水晶に対してインフィード加工するように駆動制御
    されることを特徴とする請求項6に記載の人工水晶の研
    削装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の人工水晶の研
    削装置において、 前記両砥石車のインフィード加工は、高速送り工程、中
    速送り工程、粗研削送り工程および仕上研削送り工程の
    連続する切込み送り工程を備えてなり、 前記中速送り工程における切込み送り速度から粗研削送
    り工程への切込み送り速度への速度切換えは、前記砥石
    車が前記キャリア円盤上の人工水晶に接触した時を検出
    するワークセンサからの検出信号によって行うことを特
    徴とする人工水晶の研削方法。
  9. 【請求項9】 前記キャリア手段の割出し動作とオシレ
    ート動作からなる一連の送り動作を、キャリア手段上の
    複数のキャリアポケットに保持された人工水晶のインフ
    ィード加工が完了するまで順次繰り返して行った後、こ
    れらキャリアポケットに対する人工水晶の交換動作を一
    括して行うことを特徴とする請求項8に記載の人工水晶
    の研削方法。
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