JP3186034U - 複合素材からなるタップ - Google Patents

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Abstract

【課題】特に穴の内側にねじ山を刻むために用いられる複合素材からなるタップを提供する。
【解決手段】一端に設けられる挟持軸110と、他端に設けられ、外径が該挟持軸の外径より小さく、端面の中心に凸軸が凸設される軸部111とを備え、ステンレス鋼または炭素鋼からなる柄部11と、両側の端面の中心に貫通孔120が形成され、一側の端面が前記軸部の端面に接着されると共に、該貫通孔の内周面が該軸部の凸軸の外周面に接着される、タングステン鋼からなるねじカッター部と、を有する複合素材からなるタップ。
【選択図】図1

Description

本考案は、特に穴の内側にねじ山を刻むために用いられる複合素材からなるタップに関するものである。
穴あけ工具は、ヘッドの形を変更することにより、ドリルとして使ったり、タップとして使うものであり、例えば、ヘッドを鋭角の先端とすれば、ドリルとして使うことができ、ヘッドを鈍角の先端とすれば、タップとして穴あけ又はフライスに用いることができる。
既存の穴あけ工具のタップは、図5に示すように、ステンレス鋼または炭素鋼からなる挟持軸51及びタングステン鋼からなるねじ軸52を備え、その内、該ねじ軸52の後端は、溶接手段によって挟持軸51の前端に接着され、一方、該ねじ軸52に小径の軸部520が延設され、該軸部520の先端にヘッド部521が設けられ、該ヘッド部521の外周面にねじ山を刻むためのねじ溝が形成され、更に、ヘッド部521及び軸部520の外周面に屑排出溝522が形成される。
前記既存のタップを使用する時は、まず挟持軸51をマシーンに固定すると共に、ねじ軸52のヘッド部521を加工物の孔と対応するように位置させる。その後、固定された挟持軸51をマシーンにより回転させると、ねじ軸52のヘッド部521が加工物の孔の内側にねじ山を刻みながら、屑を屑排出溝522から外部に排出する。
また、ねじ山を刻む時は、大きな力で挟持軸51をねじるので、挟持軸51は、捩れに耐えられるステンレス鋼または炭素鋼からなった方がよく、一方、穴の内側にねじ山を精確に刻むために、ねじ軸52は、高硬度のタングステン鋼からなった方がよい。
特開2006−305701号公報、要約
上述したように、既存のタップは、ステンレス鋼または炭素鋼の特性及びタングステン鋼の特性を備えているが、そのねじ軸の軸部は、加工物の孔と対応するために、外径が小さくて所定の長さを有すると共に、タングステン鋼の特性で高硬度を備えているが、捩れに耐えられないという特性もあるので、折れやすくなってしまう。このため、穴の内側にねじ山を精確に刻むことができなく、タップの使用寿命を減少し、作業上にも非常に危険である。
本考案に係る複合素材からなるタップは、一端に設けられる挟持軸と、他端に設けられ、外径が該挟持軸の外径より小さく、端面の中心に凸軸が凸設される軸部とを備え、ステンレス鋼または炭素鋼からなる柄部と、
両側の端面の中心に貫通孔が形成され、一側の端面が前記軸部の端面に接着されると共に、該貫通孔の内周面が該軸部の凸軸の外周面に接着される、タングステン鋼からなるねじカッター部と、を有するものである。
また、かかる複合素材からなるタップにおいて、前記ねじカッター部の長手方向の長さは、該ねじカッター部及び軸部の長手方向の全ての長さの二分の一より短いことが好ましい。
さらに、かかる複合素材からなるタップにおいて、前記軸部の外周面に複数の軸部屑排出溝が形成され、
前記ねじカッター部の外周面に複数のねじ部屑排出溝が形成され、
それらのねじ部屑排出溝はそれぞれ、それらの軸部屑排出溝と連通することが好ましい。
本考案の複合素材のタップは上述したように、軸部の端面がねじカッター部の端面に接着されると共に、軸部の凸軸がさらにねじカッター部の貫通孔に差し込まれて接着されるので、端面だけの接着ではなく、凸軸の外周面と貫通孔の内周面とも接着しており、接着面が広いので、軸部とねじカッター部とをしっかりと接着させることができる。
また、ねじカッター部の長手方向の長さは、ねじカッター部及び軸部の長手方向の全ての長さの二分の一より短いと共に、高硬度のタングステン鋼からなるねじカッター部と捩れに強いステンレス鋼からなる軸部を備えることから、タップを使用する時、柄部が大きな捩れに耐えられ、また、柄部の軸部も折れ難いステンレス鋼からなることから、タップの使用寿命を延長させると共に、ねじ山加工の品質も向上させることができる。
本考案に係る複合素材からなるタップの斜視図である。 本考案に係る複合素材からなるタップの断面の側面図である。 本考案に係る複合素材からなるタップの部分拡大分解断面図である。 本考案に係る複合素材からなるタップの部分拡大組立断面図である。 既存の穴あけ工具の斜視図である。
以下、添付図面を参照して本考案の好適な実施の形態を詳細に説明する。尚、下記実施例は、本考案の好適な実施の形態を示したものにすぎず、本考案の技術的範囲は、下記実施例そのものに何ら限定されるものではない。
図1及び図2に示すように、タップ10は、柄部11及びねじカッター部12を備え、その内、該柄部11はステンレス鋼または炭素鋼からなる一体成形のものである。また、一端に挟持軸110が設けられると共に、他端に軸部111が設けられ、該軸部111は、該挟持軸110から延出すると共に、該挟持軸110の外径より小さい外径を備え、端面の中心に凸軸112が凸設され、該凸軸112は、当接面が設けられた円柱或いは多辺形の柱であり、該軸部111は、外周面に複数の螺旋状の軸部屑排出溝113が形成される。
また、図4に示すように、前記ねじカッター部12は、タングステン鋼からなり、その長手方向の長さはLであり、該ねじカッター部12及び軸部111の長手方向の全ての長さはLである。該ねじカッター部12の長手方向の長さLは、ねじカッター部12及び軸部111の長手方向の全ての長さLの二分の一より小さいである(すなわち、L<1/2L)。また、前記ねじカッター部12の両側の端面の中心に貫通孔120が形成されると共に、外周面に複数の螺旋状のねじ部屑排出溝121が形成され、それらのねじ部屑排出溝121はそれぞれ、軸部111の軸部屑排出溝113と連通する。
図3及び図4に示すように、前記ねじカッター部12が貫通孔120を介して軸部111のねじカッター部12に取り付けられ、この時、溶接手段によって、ねじカッター部12の一側端面が軸部111の端面に接着されると共に、ねじカッター部12の貫通孔120の内周面が軸部111の凸軸112の外周面に接着される。また、その溶接手段を実施する場合に、余分なハンダを貫通孔120に流れ込むと共に、熱による膨張した空気も貫通孔120を介して外部に排出することから、ねじカッター部12が軸部111にしっかりと接着されることができる。
また、本考案に係る複合素材のタップにおいては、ねじカッター部12の長手方向の長さLがねじカッター部12及び軸部111の長手方向の全ての長さLの二分の一より小さいであると共に、高硬度のタングステン鋼からなるねじカッター部12と、捩れに強いステンレス鋼からなる柄部11を備えることから、タップ10を使用する時、柄部11が大きなねじれに耐えられ、また、柄部11の軸部111も折れ難いステンレス鋼からなるので、タップの使用寿命を延長させると共に、ねじ山加工の品質を向上させることができる。
更に、本考案に係る複合素材のタップは、軸部111の端面がねじカッター部12の端面に接着されるが、この時、ねじカッター部12の凸軸112はさらに貫通孔120に差し込まれて接着されることから、端面だけの接着ではなく、凸軸の外周面と貫通孔の内周面とも接着しており、接着面が広いという特徴を有するので、軸部111とねじカッター部12とをしっかりと接着させることができる。
10 タップ
11 柄部
110 挟持軸
111 軸部
112 凸軸
113 軸部屑排出溝
12 ねじカッター部
120 貫通孔
121 ねじ部屑排出溝
ねじカッター部の長手方向の長さ
ねじカッター部及び軸部の長手方向の全ての長さ
51 挟持軸
52 ねじ軸
520 軸部
521 ヘッド部
522 屑排出溝

Claims (3)

  1. 一端に設けられる挟持軸と、他端に設けられ、外径が該挟持軸の外径より小さく、端面の中心に凸軸が凸設される軸部とを備え、ステンレス鋼または炭素鋼からなる柄部と、
    両側の端面の中心に貫通孔が形成され、一側の端面が前記軸部の端面に接着されると共に、該貫通孔の内周面が該軸部の凸軸の外周面に接着される、タングステン鋼からなるねじカッター部と、を有することを特徴とする複合素材からなるタップ。
  2. 前記ねじカッター部の長手方向の長さは、該ねじカッター部及び軸部の長手方向の全ての長さの二分の一より短いことを特徴とする請求項1に記載の複合素材からなるタップ。
  3. 前記軸部の外周面に複数の軸部屑排出溝が形成され、
    前記ねじカッター部の外周面に複数のねじ部屑排出溝が形成され、
    それらのねじ部屑排出溝はそれぞれ、それらの軸部屑排出溝と連通することを特徴とする請求項1または2に記載の複合素材からなるタップ。
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