JP3185670U - インクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化によるインクカートリッジ内の圧力上昇があっても吐出口や大気開放口からインクが漏れ出すことがなく良好な印刷ができるインクカートリッジを提供する。
【解決手段】大気開放口2とインク吐出口3とインクを収容するインク収容室4を備えるインクカートリッジ1において、大気開放口とインク吐出口との間に一端が大気開放口と連通し他端がインク収容室と連通する連通口11を有する大気連通路を備え、大気連通路の途中に空間を形成してインク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室8をインク収容室内に備える構成とした。これにより温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力を圧力開放気液分離室に開放し、インク吐出口からのインク漏れがない良好な印刷ができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、印刷装置に装着されるインクカートリッジに関する。さらに詳しくは、インクカートリッジに備える大気開放口とインク吐出口との間に圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室を備えることにより、温度変化によるインクカートリッジ内の圧力上昇があっても吐出口や大気開放口からインクが漏れ出すことがなく良好な印刷ができるインクカートリッジに関する。
印刷装置の一例として挙げられるインクジェット式プリンタは、通常、装置内のインクカートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクを記録ヘッドへ送り込み、この記録ヘッドが用紙等の被記録媒体にインク滴を噴射・塗布することで、画像や文字の記録を行う。
インクジェット式プリンタにおける記録ヘッドは、熱や振動を利用してインク滴の噴射を制御するもので、印刷中の機械的振動や温度変化によりインクカートリッジ内のインクがインク吐出口から漏れ出し記録ヘッドに過剰のインクを流出して良好な印刷ができなくなり、ひいては記録ヘッドの故障を招くという問題がある。また、インクカートリッジの輸送中や保管中の温度変化が起因するインクカートリッジ内の体積膨張がインク吐出口や大気開口からインクが漏れ出すという問題がある。
そこで、上記の問題点を解決するために、インクカートリッジ内を複数のリブで区画した複数のインク室(4室)を構成し、インク吐出口にもっとも隣接したインク室の一つにインク吸収体を充填し、この吸収体の毛管力によりインク吐出口からのインク漏れを解消する試みのインクカートリッジが提案されている。また、複数のインク室(4室)のうち、インク吐出口にもっとも隣接したインク室の一つにインク吸収体を充填するとともに、かつ吐出口からもっとも離れた側壁に接合したインク室にインク吸収体を充填してバッファー室とし、インク吐出口からのインク漏れを解消する試みのインクカートリッジが提案されている。(例えば特許文献1〜3)
特開平6−40044号公報 特開平6−40041号公報 特開平7−195706号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に提案されているインクカートリッジは、温度変化の程度が緩やかで且つその変化幅が少ない場合に適用されるものであり、急激な温度変化やその変化幅が大きい場合においてはインク吐出口や大気開口からインクが漏れるという問題がある。上記特許文献1〜3に提案されているインクカートリッジは、例えば、インクカートリッジ内を複数のリブで区画して横に複数並んだインク室(4室)とインクカートリッジの側面に配置した吐出口とインク吐出口にもっとも隣接したインク室の一つにインク吸収体を充填した構成としている。そしてインクが消費されていくとインク吸収体が充填されていない中央部のインク室には空気が存在する空間部が形成されてしまうが、温度変化によりインク室内に圧力変化が生じるとこのインク室には大気開口がないからインク室内のインクは、圧力開放がされずインク吐出口に移動しインク吐出口側でのインク漏れにつながる。ましてインク吐出口がインクカートリッジの底部に設けられたケースにおいてはインク吐出口からインク漏れすることは明らかである。結局、インク室内の圧力変化によって移動するインクは他のインク室に圧力を分散するだけで圧力開放ができていないから、インク吐出口からインクが漏れ出す事が見られた。
また、上記特許文献1〜3に提案されているインクカートリッジのうち、インクカートリッジ内を複数のリブで区画した複数のインク室(4室)を構成し、インク吐出口にもっとも隣接したインク室の一つにインク吸収体を充填し、かつ吐出口からもっとも離れた側壁に接合したインク室にインク吸収体を充填してバッファー室とした場合であっても、インクが消費されインク吸収体が充填されていない中央部のインク室に空気が存在する空間部が形成されてしまい、温度変化によりインク室内に圧力変化が生じるとこのインク室には大気開口がないからインク室内のインクは、圧力開放がされずインク吐出口とバッファー室に移動し、このバッファー室内にはインク吸収体が空隙なく充填されているので、このインク吸収体が逆に抵抗となってインク吐出口側でのインク漏れにつながる。結局、バッファー室内を設けた場合であってもインク室内の圧力変化によって移動するインクは他のインク室に圧力を分散するだけで圧力開放ができていないから、インク吐出口からインクが漏れ出す事が見られた。
本考案は、上記問題点に鑑み、インク室内で発生する圧力をインク室外に大きな影響を与える前に解消することであり、そのためにはインク室内で発生した圧力を開放するための空間部と空間部の配置がインク吐出口に影響しない位置に配置する必要があることを見出した。
また、インク吸収体をインク吐出口側とそこから離れた2室を介した端部室とに夫々に充填した場合には、その間にあるインク室のインクが少なくなるとお互いに綱引きをし始めて、結果的にインクが途切れインク供給できなくなることも見出した。
即ち、従来のインクカートリッジは、温度変化によるインクカートリッジ内の熱膨張した空気圧を結果的に、大気開口やインク吐出口に直接伝達してしまうため、インクの移動を伴いインク漏れが発生するという欠陥がある。本考案は上記知見により、温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力を開放し、大気開口やインク吐出口からのインク漏れを低減あるいは防止することを第1の課題とし、インク漏れが少ないインクカートリッジを提供することを目的とする。
さらに、第1の課題に加えて、同一機種のインクカートリッジに対して、インク充填量を増量することを第2の課題とし、インク容量が増大したインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することを目的とする。
さらに、付随して輸送中の衝撃に対してもインク漏れを起こさないインクカートリッジを提供することを目的とする。
この目的は、特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本考案の更なる有利な具体例を規定する。
即ち、本考案の第1の考案は、大気開放口とインク吐出口とインクを収容するインク収容室を備えるインクカートリッジにおいて、大気開放口とインク吐出口との間に一端が大気開放口と連通し他端がインク収容室と連通する連通口を有する大気連通路を備え、前記大気連通路の途中に空間を形成して前記インク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室を前記インク収容室の内部に備えたことを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第2の考案は、第1の考案に記載の前記圧力開放気液分離室内に大気開放口と連通するようにインク吸収材が備えられていることを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第3の考案は、第1の考案または第2の考案のいずれかに記載の前記圧力開放気液分離室がインク吐出口から離間して設けられていることを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第4の考案は、第1の考案ないし第3の考案のいずれかに記載の前記連通口が前記インク収容室のインク中に配置されるように底部側に設けられていることを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第5の考案は、第1の考案ないし第4の考案のいずれかに記載の前記インク収容室が複数の小開口を介してインク吐出口と連通して複数備えることを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第6の考案は第1の考案ないし第5の考案のいずれかに記載の前記インク収容室が一方向に通過するインク通過弁を備えていることを特徴とするインクカートリッジである。
本考案の第1の考案であるインクカートリッジは、大気開放口とインク吐出口とインクを収容するインク収容室を備えるインクカートリッジにおいて、大気開放口とインク吐出口との間に一端が大気開放口と連通し他端がインク収容室と連通する連通口を有する大気連通路を備え、前記大気連通路の途中に空間を形成して前記インク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室を前記インク収容室の内部に備えた構成にしているので、従来では成しえなかった温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力を前記圧力開放気液分離室で圧力開放することができ、インク吐出口からのインク漏れを防止することができるという効果を奏する。したがってインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することができるという効果を奏する。
また、本考案の第2の考案であるインクカートリッジは、前記圧力開放気液分離室内に大気開放口と連通するようにインク吸収材が備えられている構成であることから、第1の考案の効果に加えて、前記圧力開放気液分離室が前記上昇圧力を開放した開放空気にインクを含む場合であっても、前記インク吸収材がインクを吸収するので、大気開放口へのインク漏れを防止することができる。
また、本考案の第3なし第4の考案であるインクカートリッジは、前記圧力開放気液分離室がインク吐出口から離間して設けられている構成であること、前記連通口が前記インク収容室のインク中に配置されるように底部側に設けられている構成であることから、第1の考案及び第2の考案の効果に加えて、前記圧力開放気液分離室がインク吐出口から離間した構成であるため温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力がインク吐出口に及ばなく前記圧力開放気液分離室がインカートリッジ内上昇圧力を開放することできる。また、前記連通口が圧力開放分離室の負圧力を高めることができるので温度変化に起因する、インク吐出口からのインク漏れをさらに防止することができる。したがって、よりインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することができるという効果を奏する。
また、本考案の第5なし第6の考案であるインクカートリッジは、前記インク収容室が複数の小開口を介してインク吐出口と連通して複数備える構成であること、さらにインク収容室が一方向に通過するインク通過弁を備えた構成であることから、第1の考案及び第4の考案の効果に加えて、インク収容室に設けた前記複数の小開口がインク収容室の負圧力をさらに向上させることができるので、また、前記インク収容室に備えた一方向に通過するインク通過弁がさらにインク収容室の負圧力を向上させることができるので、温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力がインク吐出口にさらに及ばなく前記圧力開放気液分離室がインカートリッジ内の上昇圧力を即開放することできる。したがって、さらにインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することができるという効果を奏する。

本考案の第1の実施形態を示す模式図である。 本考案の第2の実施形態を示す模式図である。 本考案の他の実施形態を示す模式図である。 本考案の他の実施形態を示す模式図である。
(本考案の第1の実施の形態)
以下に、本考案の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は本考案の第1の実施の形態を示す模式図である。
本考案の第1の実施の形態であるインクカートリッジ1は、大気開放口2とインク吐出口3とインクを収容するインク収容室4を備え、大気開放口2とインク吐出口3との間に一端が大気開放口2と連通し他端がインク収容室4と連通する連通口11を有する大気連通路5を備え、前記大気連通路5の途中に空間7を形成して前記インク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室8を前記インク収容室4の内部に備えた構成となっている。
さらに詳しくは、本考案のインクカートリッジ1は、インクカートリッジ1の上部に大気開放口2と底部にインク吐出口3とインクを収容するインク収容室4を備え、大気開放口2は圧力開放気液分離室8内の開口部9(例えば3〜5mmφ)と連通して大気連通路5aを形成し、さらに圧力開放気液分離室8は、インク収容室4内と連通する開口部10(例えば1〜3mmφ)をさらに備え大気開放口2とインク吐出口3との間に一端が大気開放口2と連通し他端がインク収容室4内の底部と連通する連通口11(例えば1〜2mmφ)を有する大気連通路5bを備え、前記大気連通路5の途中に空間7を形成して前記インク収容室4内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室8を前記インク収容室4内に備えている。本実施の形態では前記圧力開放気液分離室8は、前記吐出口3から離れ大気開放口2の近傍であって前記インク収容室4内の上部に実質密閉系に配置された構成となっている。そして、インク収容室4内のインクは、前記インク収容室4内の底部に設けられたインク吸引口12からインク吐出口3に隣接するインク収容室4内に設けたインク貯留室13に流入する構成となっている。また、前記インク貯留室13はインク吐出口3の上部に接して設けられインク流入口14を備えている。そして、インク流入口14を介してインク収容室4から流入したインクはインク貯留室13に流入されインク吐出口3から印刷装置の記録ヘッド(不示せず)に供給される。このようにしてインクカートリッジ1内のインク収容室4に貯留されているインクが連続的に消費され印刷が行われる。
上述した本考案のインクカートリッジ1のインク収容室4に設けられた圧力開放気液分離室8は、温度変化がなくインクカートリッジ1内の圧力が上昇しない通常の状態においては負圧を形成する機能を有している。そのため、本考案の第1の実施の形態においては、インクカートリッジ1内に初期充填されたインクは、印刷が開始されるとインク収容室4内のインクがインク吸引口12を通じてインク貯留室13に設けたインク流入口14を介してインク貯留室13に流入され吐出口3から印刷装置の記録ヘッド(不示せず)に供給されて消費される。この場合、インクが消費されると大気開放口2から流入した空気は、大気連通路5a、圧力開放気液分離室8の上部に設けた開口部9、インク吸収材6及び開口部10を通じて大気連通路5bの延出端である連通口11からインク収容室4に流入してインクカートリッジ1内の負圧を良好に維持する構成となっている。また本考案のインクカートリッジ1は、インク残量検知用のプリズム15を備えている。
インク
上述した本考案のインクカートリッジ1において、温度変化に起因してインク収容室4内に圧力変化が生じると、インク収容室4内のインクは、インク収容室4内の連通口11から大気連通路5bを経由して圧力開放気液分離室8に移動し、圧力開放気液分離室8の上部に設けた開口部10から圧力開放気液分離室8内の空間7に向けて放出されインク収容室4の圧力が開放される。そして前記圧力開放に伴って流出してきたインクは開口部10から圧力開放気液分離室8内の底部に貯留される構成になっており、このようにして定常時の負圧状態に回復される構成となっている。上記において、圧力変化によって前記圧力開放分離室8に移動するインク量は圧力変化に見合うインク量だけでなくインクの移動に伴う慣性が働くため、インク収納容室4内のインク充填量が10mlの場合は前記空間7の容積は1.0ml〜1.5mlとすることが好ましい。また、前記開口部10から多くのインクが流出して来た場合であっても圧力開放気液分離室8内の開口部9に当接して設けられたインク吸収材6に吸収されるので、大気開放口2からのインク漏れを防止することができるという効果を奏する。
また本考案のインクカートリッジ1は、大気開放口2からインク吐出口3に向かって順次インクの流路抵抗が大きくなるように構成されており、本実施形態では、大気連通路5a、開口部9、インク吸収材6、開口部10、大気連通路5b、連通口11、インク吸引口12、インク流入口14、インク貯留室13内に充填したインク吸収材及びインク吐出口3内に充填されたインク吸収材(コンタクトフィルター)の順にインク吐出口3に向けて順次インクの流路抵抗が大きくなるような負圧を形成している。このような負圧構成とすることによりインク収容室4内の圧力が上昇した場合であっても、連通口11の流路抵抗がインク吸引口12に対する流路抵抗より小さいのでインク吐出口3に影響することなく圧力開放気液分離室8に圧力開放されインク吐出口3からのインク漏れを防止することができる。
したがって、圧力開放気液分離室8内全体の流路抵抗はインク吐出口より低い構成となっているが、圧力開放気液分離室8の開口部9に当接されて充填しているインク吸収材6は、インクを吸収することが肝要であるのでインクカートリッジ1内全体の負圧バランスを勘案して設計される。
上述した本考案のインクカートリッジ1は上記の構成となるように製造されインクが充填されるが、以下にインク充填方法の一例を示す。本実施形態ではインク充填口(図示せず)は、インクカートリッジ1のインク吐出口3が構成された底部に設けられている。本考案のインクカートリッジ1は常圧下でも減圧かでも充填可能であるが、常圧下でインク充填する方法を例示する。
インクカートリッジ1のインク吐出口3を上方にして、大気開放口2は密栓しインク吐出口3を形成した面に配置したインク充填口(図示せず)から注射器やポンプによりインクカートリッジ1内のインク収容室4にインクを充填する。次いでインクが充填されると、インク充填口を密栓してインクカートリッジ1のインク吐出口3を下側にして大気開放口2を開栓しインク吐出口3を介してインクカートリッジ1内を減圧にする。そして、インク貯留室13及びインク吐出口3から充填インクの一部を抜き出しインク流路全体をインクで満たし、大気開放口2を密封する。インク吐出口3からインクを多く抜き出しインクカートリッジ1内のインクが不足する場合は再度インク充填口から不足分のインクを充填すればよい。この場合は、インク吐出口3からのインク抜き出し操作は必要ない。
このようにしてインクが充填されたインクカートリジ1は大気開放口2とインク吐出口3をシール材または栓部材で密封し輸送されることになる。本考案のインクカートリジ1は、上述したようにインク吐出口3に向かって順次インクの流路抵抗が大きくなるように負圧が形成されているのでシールや栓部材による密封が開封されることがない。また機械的な衝撃や振動があってもインクが漏れることがない。さらに、上述した本考案のインクカートリッジ1の構成は、インクカートリッジ1内のインク未充填部が少ない構造となっているため、同一機種のインクカートリッジ1に対してインク充填量を増量することができる。また本考案のインクカートリジ1は、使用済みのインクカートリッジであってもインクカートリッジ1の構成が複雑でないので、再充填口を設けることに再充填を行うことができる。
(本考案の第2実施形態例)
次に、本考案の第2実施形態例について図2を参照して以下に説明する。本考案のインクカートリッジ1は、大気開放口2とインク吐出口3とインクを収容するインク収容室4を備え、大気開放口2とインク吐出口3との間に一端が大気開放口2と連通し他端がインク収容室4と連通する連通口11を有する大気連通路5を備え、前記大気連通路5の途中に空間7を形成して前記インク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室8と気液分離室16とを前記インク収容室4に備えた構成となっている。
本考案の第2実施形態例については、前述した第1の実施形態例で詳述したので、第1実施形態と異なる構成部について説明する。本考案の第2実施形態例では、大気連通路5aを通じて圧力開放気液分離室8と連通する大気開放口2がインク収容室4内に設けられた気液分離室16に配置された構成となっている。上述したように、インク収容室4内に設けた圧力開放気液分離室8により、急激な温度変化に起因して生じたインカートリッジ1内の上昇圧力を、インク収容室4内のインクと共に圧力開放気液分離室8に移動し、圧力開放気液分離室8の上部に設けた開口部10から圧力開放気液分離室8内の空間7に向けて上昇圧力を開放し、定常時の負圧状態に回復される構成となっている。そして前記上昇圧力の開放に伴って流出してきたインクは開口部110から圧力開放気液分離室8内の底部に貯留される構成になっている。
しかし、予測し得ないような大きな温度変化が起きる地域を勘案して前記気液分離室16を設けたものであって、仮に前記インカートリッジ1内の上昇圧力が大きくなり圧力開放気液分離室8の空間7に開放されたインク多く流出する場合があっても前記気液分離室16内でインクと空気を分離し空気のみを大気開放口2に逃がすことができる構成となっているものである。
したがって、本考案のインクカートリッジ1は、前記インカートリッジ1内の前記上昇圧力に対して前記圧力開放気液分離室8の空間7にインクを流出させてインク収容室内の圧力を開放することができるので、インク吐出口3や大気開放口2からのインク漏れを防止することができるという効果を奏する。
次に本考案の他の実施形態例について図3を参照して説明する。図3に図示するように、本実施形態例では、第2の実施の形態例で説明した構成に加えて、前記気液分離室16の他にインク収容室が複数の小開口(図示せず)を介してインク吐出口3と連通する複数のインク収容室4a、4b、4cを備え、さらに一方向に通過するインク通過弁19が前記複数のインク収容室の一つであるインク収容室4aに備えられた構成となっている。
上記のインクカートリッジ1のインクの流路抵抗は前記したようにインク吐出口3に向かって高くなるように負圧が構成されている。そしてインク吐出口3へのインクの流入順位は、インク室4内のインクがインク吸引口17及びインク流入口18を通じてインク収容室4aに設けたインク通過弁19からインク収容室4bに流入されさらにインク収容室4cに流出されてインク吐出口3から印刷装置の記録ヘッド(不示せず)に供給される。このようにしてインクカートリッジ1内のインク収容室4に貯留されているインクが連続的に消費され印刷が行われる。上記インク通過弁19が設けられたインク収容室4cはインク収容室4aに比べて容積は小さい構成としている。次にインク通過弁19の内部構成について説明する(図示せず)。インク収容室4aに設けたインク通過弁19は、弁を構成する台座表面に微細凹凸が形成されており、弁膜を弁座に当接密着固定することにより前記微細凹凸と弁膜との間で形成される微細孔が一方向に通過するインクの流路抵抗を構成した微細口形成部を有している。前記台座表面の微細凹凸は75ミクロン〜100ミクロンの範囲で形成することができる。また、前記弁膜は、弾性部材で形成された円状の膜であって中央に止めピン挿入用の穴が形成されている。前記弁膜の固定は、弁を構成する前記台座の内側に構成された樹脂製の止めピンに前記弁膜の穴を通して、前記止めピンの先端を溶着し前記台座に当接密着固定して前記インク通過弁19が構成されている。したがって、インク収容室4cは、インク収容室4aに対して区分され、インクをインク収容室に初期充填する際、インク収容室4c内に最終的に充填するためには加圧充填しないと充填できないほどの規制力を前記微細孔形成部が発揮する。本実施形態ではこのような構成を適宜構成することができる。
前記した複数のインク収容室は複数の小開口(図示せず)を介してインク吐出口3と連通する構成となっており、また、この小開口はインク吐出口3へ向かってインクの流路抵抗が高くなるように負圧が構成されている。このような構成とすることにより、インク吐出口3の負圧がさらに形成されるので、インク吐出口3からのインクが漏れることがない。また、前記したように、温度変化に起因して生じたインカートリッジ1内の上昇圧力は、インク収容室4内のインクと共に圧力開放気液分離室8に移動し、圧力開放気液分離室8上部の空間7に開放されるので、インク吐出口3や大気開放口2からのインク漏れを防止することができるという効果を奏する。
次に上記他の実施形態例で説明した気液分離室16、複数のインク収容室4a〜4c及びインク通過弁19を備えた本考案のインクカートリッジのインク充填方法について図3を参照して以下に説明する。本実施形態ではインク充填口(図示せず)は、インクカートリッジ1のインク吐出口3が構成された底部とは対向する上部に設けることができる。この場合、インク吐出口3からインクカートリッジ1内を減圧にして、インク充填口からまずインク収容室4にインクを充填し、次いで連続してインク吸引口17からインクを吸引し、インク流入口18、インク収容室4a、インク通過弁17、インク収容室4b、インク収容室4cを経由してインク貯留室20、インク吐出口3までインクを充填する。次いで、常圧下で前記第1の実施形態で説明したようにしてインクカートリッジ1内にインクを充填することができる。
次に図4を参照して本考案のインクカートリッジの他の実施形態例を以下に説明する。図4に示した実施形態例は、前記した実施形態例図3に図示したインク収容室4bが上部で開口された変形例を示したものである。この場合のインク吐出口3へのインクの流入順位は、インク室4内のインクがインク吸引口17及びインク流入口18を通じてインク収容室4aに設けたインク通過弁19からインク収容室4cに流出される。そして上部が開口されたインク収容室4b内のインクはインク戻り流路21によりインク収容室4のインクレベルがインク収容室4bの底部より減少するとインク戻り流路21を通じてインク収容室4に流入されてインク吐出口3から印刷装置の記録ヘッド(不示せず)に供給される構成となっている。本実施形態ではこのような構成を適宜構成することができる。また、本インクカートリッジを構成する種々の構成については前述しているので詳細な説明は割愛する。
上述のとおり、本考案のインクカートリッジ1は、温度変化に起因するインカートリッジ内の上昇圧力を開放しインク吐出口からのインク漏れを防止しするという第1の課題を解決しインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することができるという優れた効果を奏する。
さらに、第1の課題の解決に加えて、同一機種のインクカートリッジに対して、インク充填量を増量するという第2の課題を解決しインク容量が増大したインク漏れがない良好な印刷ができるインクカートリッジを提供することができるという優れた効果を奏する。
さらに、付随して本考案のインクカートリッジ1は、大気開放口2からインク吐出口3に向かって順次インクの流路抵抗が大きくなるように構成されており、本実施形態では、大気連通路5a、開口部9、インク吸収材6、開口部10、大気連通路5b、連通口11、インク吸引口12、インク流入口14、インク貯留室13内に充填したインク吸収及びインク吐出口3内に充填されたインク吸収材(コンタクトフィルター)の順にインク吐出口3に向けて順次インクの流路抵抗が大きくなるような負圧を形成している。さらに前記した複数のインク収容室4は複数の小開口(図示せず)を介してインク吐出口3と連通する構成となっており、また、この小開口はインク吐出口3へ向かってインクの流路抵抗が高くなるように負圧が構成されている。このような負圧構成とすることによりインク吐出口3からのインク漏れを防止することができる。
上述したように、インクカートリッジ1内のいたるところでインク吐出口3へ向かってインク流路抵抗が高くなるように構成してインクカートリッジ1内の負圧を形成しているので、インク吐出口3からのインクが漏れることがないという効果を奏する。
また、圧力開放気液分離室8内全体の流路抵抗はインク吐出口より低い構成となっているが、圧力開放気液分離室8の開口部9に当接されて充填しているインク吸収材6は、インクを吸収することが肝要であるのでインクカートリッジ1内全体の負圧バランスを勘案して設計される。
本考案のインクカートリッジは、液体インクを消費する印刷装置に使用されるものであれば、インクの種類に関係なく種々のインクカートリッジに適用することができる。
1 インクカートリッジ
2 大気開放口
3 インク吐出口
4 インク室
5 大気連通路
6 インク吸収材
7 空間
8 圧力開放気液分離室
9 開口部
10 開口部
11 連通口
12 インク吸引口
13 インク貯留室
14 インク流入口
15 プリズム
16 気液分離室
17 インク吸引口
18 インク流入口
19 インク通過弁
20 インク貯留室
21 インク戻り流路


Claims (6)

  1. 大気開放口とインク吐出口とインクを収容するインク収容室を備えるインクカートリッジにおいて、大気開放口とインク吐出口との間に一端が大気開放口と連通し他端がインク収容室と連通する連通口を有する大気連通路を備え、前記大気連通路の途中に空間を形成して前記インク収容室内の圧力開放と気液を分離する圧力開放気液分離室を前記インク収容室の内部に備えたことを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記圧力開放気液分離室内に大気開放口と連通するようにインク吸収材が備えられていることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
  3. 前記圧力開放気液分離室がインク吐出口から離間して設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のインクカートリッジ。
  4. 前記連通口が前記インク収容室のインク中に配置されるように底部側に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3に記載のいずれかのインクカートリッジ。
  5. 前記インク収容室が複数の小開口を介してインク吐出口と連通して複数備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクカートリッジ。
  6. 前記インク収容室が一方向に通過するインク通過弁を備えていることを特徴とする請求項に1乃至5のいずれかに記載のインクカートリッジ。

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