JP3185546U - 姿勢矯正具 - Google Patents

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Abstract

【課題】肩甲骨の内下側へのひっぱりを効率よく実現するために下向きの力の分散を防止し、自然な姿勢を維持することができる姿勢矯正具を提供する。
【解決手段】バストを除いた上半身を被覆すると共に所定の締め付け力によって拘束する為に伸縮可能な生地で構成された姿勢矯正具1である。背中を覆う後身頃2と、バストアンダー部分を覆う為に端部には互いに連結する係止手段が設けられ右前身頃3R及び左前身頃3Lとを備える。右前身頃3R及び左前身頃3Lは、係止時に両バストを露出する大きな開口5を有するように構成され、後身頃2には背骨方向に沿って下端から途中で両肩方向に分岐して肩まで延びる伸縮性の緊締部10が設けられている。
【選択図】図2

Description

本考案は、猫背等の姿勢の矯正又は猫背等になることを抑制するための姿勢矯正具に関する。
従来、外観を美しく見せるために、装着者の上半身の姿勢や体型を矯正する姿勢矯正具は、これまで様々のタイプのものが提案されてきた
例えば、特許文献1(特開2006−193833号公報)には、バストの下部分から背面にかけて装着者を覆うように構成された袖付きタイプのボディサポータが開示されている。このボディサポータは、バストを内側へ寄せると共に該バスト周りを締め付けることで該ブラジャーの各部が肌に食い込んで周囲の肉が盛り上がることを防止することを目的とするものであり、装着者の体型を補整するためのものであるが、背面に伸縮性のある当て布を付して背筋を伸ばして姿勢を良くする構成が開示されている。
当て布は、背中側でX字状を呈する部分の左右それぞれの上下端部が左右の肩及び反対側の脇腹部分に位置するように配置されており、背中側で、当て布を伸張させ、それによりX字状に互いに背中中央部へ向かう弾性収縮復元力が生じさせ、それにより左右肩甲骨を背中の中央部側へ引き寄せて猫背等の矯正又は猫背等になることを抑制しようとするものである。
また、特許文献2(特開2011−72323号公報)には、左右の袖状部と、該左右の袖状部を連結する伸縮性バンド部とを含んでおり、該伸縮性バンド部は、左右肩甲骨の上部背後で該左右の袖状部を連結され該左右の袖状部を互いに弾力的に引き寄せる力を付与する構成の姿勢矯正具が開示されている。姿勢矯正具は、着用しても腕、肩、背などの人体部分の動作自由度が大きく、長時間使用しても疲れにくく、腋の下の痛みのような苦痛を伴わないことを目的とする。
特開2006−193833号公報 特開2011−72323号公報
しかし、特許文献1のボディサポータは、姿勢矯正のための伸縮性の布がX字状に構成されているため、肩甲骨部分が内側へ引っ張られ、背骨の中間部の背骨に沿った方向のひっぱり力が分散する結果、姿勢として肩甲骨が内側へ向きすぎるという問題があった。なお、この特許文献1のボディサポータのように、肩甲骨を開いた状態にするために背中に付される伸縮性部材は、通常X字状を構成しているものが多く、例えば、特開2006−37255号公報、特開2005−120499号公報などが存在する。このようなX字状の構成は、衣服の構造を鑑みて採用されたものであり、肩の部分を内向き下側へ引っ張る際に他端側を脇腹から腹側に向かわせることで、裾の捲れあがりを防止することができるためと考えられる。
一方で、特許文献2の姿勢矯正具は、肩甲骨を左右略水平方向へ近づけるように引き寄せるので、肩甲骨が引き上げられた状態となり、結果として、脇の部分が開くなど姿勢として理想的な状態とすることはできなかった。
したがって、本考案が解決しようとする技術的課題は、肩甲骨の内下側へのひっぱりを効率よく実現するために下向きの力の分散を防止し、自然な姿勢を維持することができる姿勢矯正具を提供することである。
本考案は、バストを除いた上半身を被覆すると共に所定の締め付け力によって拘束する為に伸縮可能な生地で構成された姿勢矯正具において、
背中を覆う後身頃と、バストアンダー部分を覆う為に端部には互いに連結する係止手段が設けられ右前身頃及び左前身頃とを備え、
前記右前身頃及び左前身頃は、係止時に両バストを露出する大きな開口を有するように構成され、
前記後身頃には背骨方向に沿って下端から途中で両肩方向に分岐して肩まで延びる伸縮性の緊締部が設けられていることを特徴とする姿勢矯正具を提供する。
本考案の第2態様によれば前記緊締部は、背骨中央部分から肩甲骨の内縁辺に沿って肩まで伸びる斜行部を有する略Y字形に構成されていることを特徴とする、第1態様の姿勢矯正具を提供する。
本考案の第3態様によれば、前記緊締部は、伸縮性の当て布を前記後身頃に縫い合わせることにより構成されていることを特徴とする、第1又は第2態様の姿勢矯正具を提供する。
本考案の第4態様によれば、肩から分岐位置までの斜行部分と分岐位置から後身頃下端までの部分に伸縮力の異なる生地で構成されていることを特徴とする、第1から第3態様のいずれか1つの姿勢矯正具を提供する。
本考案によれば、背骨方向に沿って下端から途中で両肩方向に分岐して肩まで延びる伸縮性の緊締部によって、肩から背骨中央に向かって肩が内側下向きに引っ張られると共に、背骨に沿って下向きの引っ張り力を確保することができる。また、このように緊締部を構成したとしても、バストアンダー部分を覆う左右前身頃の構成のより、裾の捲れあがりが防止され、さらに、バストアンダー部分に位置する左右前身頃がバストを上方向に持ち上げることでバストアップ効果を期待することができる。
本考案の第2態様によれば、背骨中央部分から肩甲骨の内縁辺に沿って緊締部が伸びることによって、肩甲骨を開く方向に効率よく引っ張ることができ、猫背を抑制することができる。
本考案の第1実施形態にかかる姿勢矯正具の背面図である。 図1の姿勢矯正具の正面図である。 図1の姿勢矯正具を身につけた状態を示す前方から見た斜視図である。 図1の姿勢矯正具を身につけた状態を示す後方から見た斜視図である。 本考案の第2実施形態にかかる姿勢矯正具を身につけた状態を示す前方から見た斜視図である。 変形例にかかる姿勢矯正具の背面図である。
以下、本考案の実施形態に係る姿勢矯正具について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は本考案の第1実施形態にかかる姿勢矯正具の背面図である。図2は、図1の姿勢矯正具の正面図である。図3は、図1の姿勢矯正具を身につけた状態を示す前方から見た斜視図である。図4は、図1の姿勢矯正具を身につけた状態を示す後方から見た斜視図である。
姿勢矯正具1は、図示するように、装着者のアンダーバスト部分より上の部分に着用するノースリーブの上半身着であり、後身頃2、右前身頃3R、左前身頃3L、右側部身頃4R、左側部身頃4Lを有し、左右前身頃3L,3Rの上部は大きな開口5を形成している。右前身頃3Rと左前身頃3Lの縁部6a,6bには複数のフックとアイが取付けられており、両縁部6a,6bを連結することができる。
後身頃2、右前身頃3R、左前身頃3L、右側部身頃4R、左側部身頃4Lは通気性があって伸縮するレース状の生地が用いられている。各生地の周囲には、伸縮性の補強地7が設けられており、後身頃2、右前身頃3R、左前身頃3L、右側部身頃4R、左側部身頃4Lの伸縮量を部位に応じて適切に制限すると供に着用時において、皮膚への接触部位をソフトにして装着感を柔らかくする。
右前身頃3Rは右側部身頃4Rに縫着され、バストの下側を通って腹側まで伸びるように構成されている。右前身頃3Rには伸縮性に優れたメッシュ生地8が縫い合わされて厚地となって、右前身頃3Rの伸縮力を強くしている。同じく、左前身頃3Lは左側部身頃4Lに縫着され、腹側まで伸びると共に、伸縮性に優れたメッシュ生地8が縫い合わされて厚地となっている。右前身頃3R及び左前身頃3Lの伸縮力を大きくすることにより、装着時にバストの下の位置でしっかりと身体に囲繞することができる。
右側部身頃4Rは、後ろ身頃2の右側方及び肩紐部分4Sで後ろ身頃2に縫着され、袖孔9が画定される。肩紐部分4Sと後ろ身頃2の縫着位置は、装着時に鎖骨の上側に位置するようになっており、後述する緊締部10により肩を引っ張りやすくなっている。同様に、左側部身頃4Lは、後ろ身頃2の左側方及び肩紐部分4Sで後ろ身頃2に縫着される。
後身頃2には、肩紐部の上縁から斜め方向に伸び、中央部分で下向きに裾まで伸びる当て布10が縫い合わされている。当て布生地は伸縮性がるため、この部分は厚地となって伸縮し難くなる。このため、当該当て布が設けられている部分は、着用時に装着者の肩を後下方向に引っ張る緊締部10として機能するものであり、背筋を伸ばして姿勢が良くする。
緊締部10は、図示するように略Y字形の形状に構成されており、裾下端10aから背骨に沿って上方へ伸び、背骨中央部分10bから分岐して肩甲骨Sの内縁辺に沿って肩まで伸びるように構成されている。なお、本実施形態において緊締部の斜行部分10cの幅は、最も大きい部分で幅8cm、背骨に沿って伸びる部分の幅寸法は約10cmに構成されている。緊締部の幅寸法は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば3〜15cm程度とすることが可能である。
また、緊締部10を構成する当て布は、平面方向に伸縮性を有する生地で構成されているが、その縦横方向の伸縮の程度は異なっており、より縦方向に伸縮しやすいように構成されていることが好ましい。
上記構成の緊締部10によれば、鎖骨の情報から肩甲骨の内縁辺に沿って斜めに伸びる斜行部分10cより、図4に示すように肩甲骨Sが背骨中央に向かって内側下向きに引っ張られ、胸が開いて背筋を伸ばす姿勢となる。また、分岐部分より下の部分は、背骨に沿った向きに伸縮力を及ぼすため、下向きの力が左右方向に分散せずより効率的に姿勢矯正を行うことができる。
また、本実施形態によれば、緊締部が肩から背骨中央に至りそのまま下方に伸びるので、左右肩から逆脇にかけての緊締部を設けるよりも短く構成することができ、より伸縮率が強くなり、効率的に肩甲骨を引き寄せることが可能である。すなわち、中央の背骨に沿って伸びる緊締部の背骨中央部分10bから裾下端10aまでの部分はX字状に構成された緊締部に比べ、肩甲骨を引き寄せた力を発揮する斜行部分10cをより強く下に引き寄せることができる。
なお、本実施形態にかかる姿勢矯正具1は、装着時は左右前身頃3R、3Lの伸縮力により、身体に密着して装着されて位置ずれがなく、緊締部10の裾下端部分10aは後身頃2の裾に縫い付けられているが、緊締部10による裾の捲れあがりを抑制することができる。
本実施形態の姿勢矯正具を着用する場合には、フックーアイの係合を解除して左右前身頃3R,3Lを開いた状態で行う。図3、図4はブラジャーを着用した上に姿勢矯正具を着用した場合の斜視図を表している。該姿勢矯正具を着用して左右前身頃3R,3Lの縁部6a,6bに備えてある係止手段の一例としてのフック−アイを係止することにより、左右前身頃3R,3Lと後身頃2はアンダーバストを適度な力で締め付ける。
そして、左右側部身頃4L,4Rは肩から下方へ両バストの外側にかけて延びており、両バストは開口5から露出する。この際、左右前身頃3R,3Lと左右側部身頃4R、4Lの肩紐部4Sはバストの下外側を支えると共に該バストを内側へ寄せることができる。
ブラジャーの両カップ11a,11bはバストを包み込み、該バストの形を整えることができる。その上に、本実施形態にかかる姿勢矯正具を装着することで、バスト下側が適度な締め付け力にて圧縮される。この場合、開口5の上縁部分は、ブラジャーに載って重なるために肌に直接接することはなく、姿勢矯正具がバスト部分に食い込むことがない。
(第2実施形態)
図5に本発明の第2実施形態にかかる姿勢矯正具を装着した状態を示す。本実施形態にかかる姿勢矯正具は、第1実施形態にかかる姿勢矯正具1と共通する構成を有するため、相違点を中心として説明する。
図5に示すように本実施形態にかかる姿勢矯正具20は、図示するように、装着者のウエスト部分より上の部分に着用するノースリーブの上半身着である。本実施形態にかかる姿勢矯正具20は、裾丈が第1実施形態の姿勢矯正具1と比較して長く構成されており、左右の前身頃21R,21Lを係止する手段として面ファスナーが用いられている。
本実施形態の姿勢矯正具21によれば、前身頃21R,21Lが長く構成されているため、腹部まで広く包み囲うことができ、腹部の矯正も可能とすることができる。また、後身頃に設けられる緊締部の背骨に沿って伸びる部分が長く構成されるため、より背筋を伸ばしやすくなる。
なお、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。たとえば、緊締部の形状は、図1に示すY字形に限定される必要はなく、例えば、図6に示すように、型部から背骨に沿った方向に屈曲して構成されていてもよい。
また、緊締部の背骨中央部10bより下の背骨に沿った部分の幅寸法を大きくすることで、後身頃2の幅方向の緊締力を強くすることができ、背筋矯正に加えてバストアップの効果を及ぼすことができる。
さらに、緊締部を構成する当て布は本実施形態では1枚の生地により構成されているが、肩から分岐位置までの斜行部分と分岐位置から後身頃下端までの部分に伸縮力の異なる生地で構成することが可能である。
1、20、30 姿勢矯正具
2 後身頃
3L、21L 左前身頃
3R、21R 右前身頃
4L 左側部身頃
4R 右側部身頃
5 開口
6a,6b 縁部
7 補強地
8 メッシュ生地
9 袖孔
10、31a、31b 緊締部
10a 裾下端
10b 背骨中央部分
10c 斜行部分

Claims (4)

  1. バストを除いた上半身を被覆すると共に所定の締め付け力によって拘束する為に伸縮可能な生地で構成された姿勢矯正具において、
    背中を覆う後身頃と、バストアンダー部分を覆う為に端部には互いに連結する係止手段が設けられ右前身頃及び左前身頃とを備え、
    前記右前身頃及び左前身頃は、係止時に両バストを露出する大きな開口を有するように構成され、
    前記後身頃には背骨方向に沿って下端から途中で両肩方向に分岐して肩まで延びる伸縮性の緊締部が設けられていることを特徴とする姿勢矯正具。
  2. 前記緊締部は、背骨中央部分から肩甲骨の内縁辺に沿って肩まで伸びる斜行部を有する略Y字形に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の姿勢矯正具。
  3. 前記緊締部は、伸縮性の当て布を前記後身頃に縫い合わせることにより構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の姿勢矯正具。
  4. 前記緊締部は、肩から分岐位置までの斜行部分と分岐位置から後身頃下端までの部分に伸縮力の異なる生地で構成されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の姿勢矯正具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016121415A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 株式会社ランブール ブラジャー
KR20210025182A (ko) * 2019-08-27 2021-03-09 (주)두드림크리에이티브 가슴 보정 및 흉추 교정용 여성 상의
KR20230029332A (ko) * 2021-08-24 2023-03-03 충북대학교 산학협력단 자세 교정용 바디 쉐이퍼

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